「忍耐力」を自己PRで効果的にアピールする書き方とは?【例文あり】

忍耐力をアピールしたくてもどのように書くべきか悩んでいる就活生も多いのではないでしょうか。忍耐力は、社会を生き抜くために重要な能力のため、採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。

ただし、「忍耐力」は多くの就活生が自己PRのアピールポイントとして選ぶ傾向にあるため、他の就活生との差別化が必須となります。オリジナリティ溢れる自己PRを書けるように努めましょう。

今回は、自己PRで忍耐力をアピールする上でのコツや例文を紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

自己PRを書く前に確認!忍耐力とは?

忍耐力とは、辛いことや苦しみなどに耐える、辛抱する力のことを指します。

忍耐力のある人は「つらいことがあっても最後まで諦めない」「目標達成するために苦しいことにも乗り越えられる」といった良い印象がある一方で、受け身である印象があるため「自分から意見を発信することが不得意」「積極性がない」といったネガティブな印象を持たれてしまう可能性もあります。

そのため、採用担当者に良い印象を抱かせるような「忍耐力」エピソードを自己PRに書けるようにしましょう。

例えば「自らの判断で、課題を乗り越えるためのエピソード」や「どんな状況でも、目標を達成するために努力した経験」などを具体的に伝える必要があります。

書き終えたら「自ら行動して、困難を乗り越えた内容」になっているかを確認しましょう。

採用担当者が求める忍耐力

最後までやり遂げられる人材

採用担当者は、苦しい状況でも最後までやり遂げられる人材を求めています。これは、仕事において様々な課題や壁に直面することも多いため、最後まで投げ出さずに向き合える人材が必要とされるからです。

 <企業が求める人物像>

  1.  課題や問題に直面しても、諦めずに解決策を探る
  2. ストレス下でも判断力を失わない
  3. 周囲の意見を取り入れ、柔軟に対応する
  4. 最後までやり遂げる責任感を持っている

困難な状況でも目標達成のために努力を継続できる人材

会社に勤めると、目標達成や昇進試験などの様々な困難やプレッシャーに直面する機会が多くなります。そのため、採用担当者は、困難な状況でも目標達成のために努力を継続できる人材を求めています。

自己PRで忍耐力について書く際は、具体例に下記の能力を持ち合わせていることをアピールできるとさらに良いでしょう。

<忍耐力をアピールできる能力>

  1. 問題解決能力:課題や問題を分析し、解決策を導き出す能力
  2. 計画性:目標達成に向けて、計画を立て、実行する能力
  3. 柔軟性:状況に合わせて、臨機応変に対応する能力
  4. ポジティブ思考:困難な状況でも、前向きに考え、行動する能力
  5. 協調性:チームメンバーと協力し、目標達成を目指す能力

忍耐力を自己PRで書くときのポイント

忍耐力を発揮したエピソードを具体的に書く

単に「忍耐力が強みです」と伝えても、それがどのような忍耐力なのかはわかりません。例えば、理不尽や不条理なことに対しての忍耐力なのか、困難な状況に立ち向かう忍耐力なのかで、受ける印象やどのような場面で発揮できる忍耐力なのかが異なります。

そのため、どのような状況でどのように工夫・努力したのかを具体的に説明し、働いたときのイメージを採用担当者に持ってもらうことが大切です。

忍耐力のエピソードを書くときには、「どのような課題・目標」があったのか、それらを「どのようにして乗り越えたのか」という過程を詳しく述べることがポイントです。

忍耐力は耐え忍ぶことが評価につながるわけではありません。自らの意思で積極的に行動したことを示すことで、忍耐力だけではなく主体性や粘り強さなども持ち合わせていることをアピールしていきましょう。

期間や成果に数字を用いる

忍耐力のエピソードを具体的に伝える際、効果的なのが「数字を用いること」です。

例えば、「英語の勉強を毎日続け、TOEICで700点を取得しました。」と伝えるよりも「毎日3時間の英語学習を続け、以前受験したときよりも120点アップの700点を取得することができました。」と伝えた方が、どれくらい努力したのか、どのくらいの効果が出たのかがより伝わる内容になっています。

また「以前受験したときよりも」という部分も、「半年間で」や「●ヶ月後には」「1年前に比べ」など、期間を具体的に入れると、努力した期間も伝わり、忍耐力を裏付ける根拠となります。

数字を用いることで忍耐力の説得力が増すため、できるだけ継続した期間や成果には数字を用いるように意識しましょう。

忍耐力を入社後どのように活かすかを伝える

強みは入社後に活かせなくては意味がありません。強みである忍耐力を入社後、どんな場面でどのように活かすかを考え、自分なりの考えを示せるとより採用担当者に好印象を与えることができるでしょう。

忍耐力は、粘り強さや継続力としてアピールすることができます。仕事において粘り強さや目標に向かって努力する姿勢は重要です。入社後にどのように発揮するのか、どのように活かして活躍するのかを具体的にイメージしてもらえるような内容を心がけましょう。

忍耐力の言葉を言い換える

「どのような状況で・どのように困難を乗り越え・どのような成果を得たのか」を具体的に思い返してみると、忍耐力よりも適している言葉が見つかる場合があります

例えば、「部活動で優勝するために辛い練習に耐え乗り越えた」という内容をアピールする場合、忍耐力よりも「私の強みは粘り強さです。」「私は目標達成のために最後まで粘り強く努力することができます。」と伝えた方が、より具体的に人柄や魅力をアピールすることができます。

エピソードにマッチした魅力を伝えることで説得力が増します。企業理念や求める人物像をよく理解した上で、適切な言い換え表現を選びましょう。

忍耐力を別の言葉で言い換えると下記のような言葉がおすすめです。自分の強みにより近い言い換えを活用してみましょう。

自己PRで忍耐力をアピールした例文

体育会系の部活動でのエピソード

例文

私は目標達成のために粘り強く努力できる忍耐力があります。大学時代、ソフトテニス部に所属していました。大学1年生の時に「団体戦のレギュラーに選ばれること」を目標に、毎日2時間以上練習に励みました。部活後には、走り込みや素振り、筋肉トレーニングなどの自主練習を欠かさずに続けました。学業と厳しい練習との両立にも苦労しながらも、最後まで諦めずに部活と自主練習を続けた結果、大学2年生の春に念願のレギュラー入りを果たしました。この経験を通して、目標を達成するためには忍耐力が必要不可欠であることを学びました。貴社に入社後も、どんな困難な課題にも粘り強く取り組み、目標達成に貢献していきたいと考えております。(300字以内)

練習時間や大学◯年生と数値を使った具体的なエピソードを用いることで、説得力が増している自己PRです。

また、レギュラー入りを果たすために「毎日2時間以上練習」「部活後には、走り込みや素振り、筋肉トレーニングなどの自主練習」などと具体的なエピソードを上手くまとめられるところも良い点です。

上記の自己PRのように、体育会系の部活動でのエピソードを書くときは、練習時間・目標達成するまでの期間などを数値で表現したり、目標達成する上で行動した内容を具体的に書いたりする工夫をしましょう。

インターンシップでのエピソード

例文

私は困難な状況下でも目標達成のために粘り強く努力し続けられる力があります。大学3年生の半年間、大手人材会社で求人広告営業のインターンシップに参加しました。初めての営業活動で、思うように成果が出ずに苦戦しました。それでも諦めずに先輩社員のアドバイスに耳を傾け、出勤時に先輩社員や他のインターシップ生にお願いして、顧客に求人広告を勧めることを想定したロールプレイングを何度も行いました。その結果、最終月には目標である新規3件の契約を達成することができました。この経験を通して、忍耐力こそが目標達成の鍵であることを学びました。貴社の営業職として入社した後も、どんな困難な状況にも粘り強く取り組み、目標達成に貢献していきます。(350字以内)

最初の結論が忍耐力ではなく「困難な状況下でも目標達成のために粘り強く努力し続けられる力」と書かれているため、他の就活生と差別化できています。

ただし、営業職のインターンシップのため、もう少し具体的な数値や明確な目標などを入れると説得力が増す自己PRになるでしょう。

実際の営業現場や接客シーンを想定して行うロールプレイングは、一般的に「ロープレ」と呼ばれています。しかし、ESなどの応募書類に記載する場合は、正式名称で書くのがマナーとなるので、注意しましょう。

大学受験でのエピソード

例文

私の強みは、目標達成のために努力を継続し、困難な状況にも諦めずに挑戦し続けることです。〇〇〇大学法学部の合格を目指して、高校2年生の夏から毎日3時間以上の勉強時間を確保し、計画的に学習を進めました。しかし、思うように偏差値が上がらず、モチベーションが低下しました。そこで、イチから勉強方法を見直し、苦手科目の英語と数学を克服するために、中学生レベルから復習しました。その結果、模試の成績は徐々に上がり、最終的には〇〇〇大学法学部に合格できました。大学受験を通して、忍耐強く努力を続けることが目標達成に不可欠であることを学び、大学入学後も上位の成績をキープできるように努めました。貴社に入社後も、どんな困難な課題にも粘り強く取り組み、社会に貢献していきたいと考えております。(350字以内)

志望大学の偏差値が上がらずに苦戦した時期を乗り越えるための施策を、わかりやすくまとめているのが、良い点です。

さらに、模試での偏差値がどのくらい上がったのか数値で記載すると、具体的でわかりやすいので、ぜひ覚えている範囲で書いてみてください。

「大学受験を通して、忍耐強く努力を続けることが目標達成に不可欠であることを学び、大学入学後も上位の成績をキープできるように努めました。」と大学入学後にも忍耐力を活かして学業に取り組んだことを記載しています。

大学入学前のエピソードを書く場合は、大学入学後に高校時代の経験をどのように活かせたのか書くことをおすすめします。

アルバイトでのエピソード

例文

私の強みは、困難な状況を乗り越えられることです。大学2年生から現在まで、カフェでアルバイトをしています。接客業は初めてで、最初はメニューやレジの操作方法を覚えることができず、お客様を待たせてしまうことも多々ありました。諦めずに、アルバイト先で即戦力になりたいと考え、先輩スタッフの接客を真似したり、クレーム対応のマニュアルを熟読したりと、日々努力を続けました。その結果、今では注文時に常連のお客様と些細な会話をしながら接客ができるようになり、混雑時でも慌てずに対応できるようになりました。この経験を通して、忍耐力は接客業においても必要不可欠であることを学びました。貴社に入社後も、アルバイトの経験を活かして、お客様が喜ぶ接客ができるよう努めます。(350字以内)

忍耐力は受け身なイメージを持たれる可能性がありますが「アルバイト先で即戦力になりたい」と書いているため、積極的な姿勢がある方だと評価に結びつくでしょう。

自己PRが完成した後は、受け身な印象ではないエピソードを書けているか確認することが大切です。

アルバイトを自己PRで書く就活生は多いため、少しでも他の就活生と差別化できるような内容にしましょう。差別化できる内容を書くことで、採用担当者の目に止まりやすいです。

ゼミでのエピソード

例文

私の強みは忍耐力です。ゼミで、北海道〇〇町の地域課題を調査し、解決策を提案する「地域活性化の提案プロジェクト」に取り組みました。メンバー間の意見の違いで衝突することもあり、プロジェクトの進捗具合に悪い時期もありました。しかし、諦めずに、メンバーと話し合いを重ね、意見の違いを乗り越え、チームワークを高めていきました。協力しながら、文献調査を徹底的に行い、地域の住民の方々にインタビューを繰り返し、問題解決に向けた新たなアイデアを考え続けました。その結果、最終的には、〇〇町の地域活性化に貢献できる提案書を発表し、町長から高評価を得れました。この経験を通して、忍耐力はチームワークにおいても大切な要素であることを学びました。入社後も、忍耐力を活かして、チームで協力しながら、仕事を円滑に進める人材になれるように努めます。(400字以内)

チームで団結して乗り越えた経験が書かれており、入社後の活躍のイメージを想像しやすい内容です。

ただし、チームで上手くいかないことを他責にしている内容だと減点される可能性があるため、注意しましょう。

ゼミのエピソードは分かりにくいことが多いため、採用担当者が理解しやすい内容で書けているのかを確認することが大切です。

そのため、自己PRが完成したら、大学のキャリアカウンセラーや違うゼミの大学の先輩などに添削していただくことをおすすめします。

忍耐力を自己PRで書く上での注意点

ネガティブな内容は書かない

忍耐力をアピールするあまり、自己PRの内容全体がネガティブな印象にならないように注意しましょう。

困難な状況を乗り越えた経験を伝える際、他人のせいにするような表現やネガティブな内容ばかり書くと、暗い印象を与えてしまいます。

対策としては、困難な状況を乗り越えた経験だけでなく、自身の強みや成果もしっかりと伝え、バランスを意識することが大切です。

また「辛い」「苦しい」などのネガティブな言葉は、控えめに使用しましょう。ポジティブな内容で書かれているかを確認してから、自己PRを提出することが大切です。

受け身になっていない確認する

忍耐力は「困難な状況に耐える」と受動的なイメージを持たれやすいです。

自己PRでは、単に辛い経験を羅列するのではなく、困難な状況に積極的に立ち向かい、能力目標達成のために、自心で考えた施策をアピールしましょう。

自ら積極的に行動した内容を示すことで、能動的な人材であることが証明できる自己PRになります。

採用担当者に、困難な状況に耐えるだけの受け身の人材だと思われないように、意識して書いてみましょう。

差別化できる「忍耐力」をアピールした自己PRを書こう!

忍耐力を自己PRで効果的にアピールするには、単に「忍耐力があります」と伝えるのではなく、具体的なエピソードを用いて書きましょう。

困難な状況の中でどのように工夫・努力したのかを説明することが重要です。

また、数字や当時の感情を用いて、状況をイメージできるように説明し、忍耐力の言葉を言い換えることで、より効果的にアピールができます。

これらのポイントを意識して、自分自身の経験を具体的に伝えることで、採用担当者に忍耐力のある人材であることをしっかりとアピールしましょう。

【例文あり】自己PRで「観察力」を効果的にアピールするポイントを解説!

仕事は決断の連続です。社長から一般社員まで、仕事をしていれば内容の差こそあれども、何かしらの決断を迫られます。しかし、正確な判断を下すためには、常日頃から状況を把握する力、つまり、観察力を磨いておかなければなりません。よって、観察力は仕事をする上で必要不可欠な力と言えるでしょう。

ただ、一口に観察力と言ってもいくつかの種類があり、種類によっては企業から評価されない観察力も存在します。

この記事では、企業が求めている観察力を解説するとともに、自己PRにおいて、自分の観察力をアピールするときのポイントを紹介します。

企業が求めている「観察力」とは何か

「観察力」とは、言い換えると「状況把握能力」のことを指します。例えば、商談の最中に、相手が身を乗り出してくれば、興味を持っていると判断して説明を畳み掛けるでしょう。逆に、相手がどこか上の空であれば、興味を引くために一呼吸おくはずです。

このように、時々刻々と変化する情報を常に仕入れなければ、その後に続く行動が適切なものになりません。まずは、企業が就活生に対して求めている「観察力」について解説します。

観察力には3つの種類がある

実は、一口に観察力と言っても、その観察する対象が何であるかによって、大きく3つの種類に分けられます。ここでは3つの観察力をそれぞれ紹介するとともに、それぞれの観察力が求められる仕事や業種について解説します。

①状況観察力

一般に仕事で言われる観察力とは、周囲の状況を見極める能力である「状況観察力」を指します。これは空気を読む力とも言い換えられ、外向きの観察力です。

自分の置かれている状況を正確にとらえられれば、その後の自分の行動も変化します。また、イレギュラーな状況にも対応できるので、企業からは非常に重宝がられる観察力です。

この観察力は、事務や経理など、どのような業種・職種であっても必要と言えるでしょう。なかでもマーケターのように市場動向や経済状況など、1つの情報を知っているか否かで成否が分かれるような仕事では、常に磨き続けなければならない力です。

②自己観察力

外に向く状況観察力とは異なり、自己観察力は内向き、自分の状況を客観的に観察する力です。

仕事をしていれば、理不尽なことや我慢できないことに出会うことがありますが、このとき自己観察力に長けていれば、怒りや不満をセルフコントロールできるため、物事を内省的に捉えることが可能です。また、ストレスに対して強い耐性を持つため、少しの事では諦めたりせず、高い業務遂行能力を持つ人材でもあります。

この観察力は、自分を常にコントロールすることが求められる職種で非常に有益な能力です。例えば、技術職などが最たる例でしょう。常に自分の腕前を研鑽し続けなければならない技術職では、感情の抑制だけではなく、自分の技術の程度の把握も求められます。

③人間観察力

人間観察力は、読んで字のごとく「人間」、つまりは他人を観察する能力です。人間観察力に長けている人は他人とのトラブルが非常に少なく、常に誰かの傍にいます。それは相手の気持ちや考えを推し量ることで、相手の嫌がることを避けるだけではなく、相手の心情に寄り添ったアドバイスができるからではないでしょうか。

このように、人間観察力に長けた人は相手の気持ちを知る職業、例えば、心理カウンセラーや相談員などが向いています。相手の様子をつぶさに観察することで、相手自身も知らなかった気持ちに気が付かせることができるかもしれません。

評価される「観察力」と評価されない「観察力」

3つの観察力のなかでも、企業は「状況観察力」「自己観察力」を持つ人材を高く評価しています。

この2つの観察力のうち、特に「状況観察力」は、イレギュラーに対応できる柔軟性にもつながるため、仕事においては不可欠な力と言えるでしょう。また、「自己観察力」も仕事をする上でセルフコントロールには欠かせない要素です。

これら2つの観察力は能動的に自分から動かなければ、発揮することができません。自分から仕事が来ることを待つ受け身の体勢よりも、積極的に行動できる人間の方に企業は高い評価を与えます。その意味では、相手の人間がいないと発揮できない受動的な力である「人間観察力」は、企業側の評価としては一歩劣るかもしれません。

しかし、人間観察力は、今後部下を持った時には非常に役に立つ力と言えます。部下それぞれに適切なアドバイスをするには、常に部下が何を考え何に悩んでいるのかを観察しておかねばなりません。その意味では、人間観察力に長けていることは、マネジメント能力につながり、キャリアアップのときには必ず求められる力です。自分に見合った観察力を最大限にアピールしていきましょう。

観察力を自己PRする例文

ここからは3つの観察力をテーマにした自己PRの例文を紹介します。3つある観察力は、それぞれ発揮される場面が異なります。文章を書くときは、自分のエピソードがどの観察力が発揮された場面なのかを理解しておくことが重要です。同時に、観察力を発揮したことで何ができることが強みなのかまで示すと、エピソードの説得力も強くなります。

状況観察力をテーマにした例文1

例文

私の長所は、周囲の状況を確認し、適切に行動できることです。

私は、大学1年次から同じ喫茶店でアルバイトをしています。多くの子連れの親子が連れ立って訪れるお店ですが、お母さんたちが話に夢中になると、子どもたちが退屈そうにしている場面を何度も目にしました。

そこで私は、退屈している子どもたちに積極的に話しかけ、コミュニケーションを取るよう心がけました。子どもと会話する時間を多く持つことで、保護者の方も自由時間が確保できるだけではなく、お店にとっても子どもの動きを制限することで、店内のトラブル防止につながりました。

貴社においても、このような状況を把握し、最適な行動を取ることで、お客様のニーズに応えていきたいと考えています。そして、その上で、どのような課題があるのかを考え、それに対して適切な対応をすることで、より良いサービスを提供していきたいです。(400字以内)

本来、喫茶店の業務に「子供を見る」ことは含まれません。しかし、子どもが退屈しているという状況から、保護者の「子どもを見てほしい」というニーズと、子どもの「遊びたい」というニーズを捉えたことが示されています。また、これらのニーズに応えた結果、どのようなプラスが店にあったのかまで示すことで、自分の観察力と、その後の行動の適切さが際立ちます。

状況観察力をテーマにした例文2

例文

私の強みは、常に周囲の状況を観察する状況観察力です。特に、その力が発揮できたのは野球部のキャプテンとしての経験です。

大学3年次にキャプテンに任命されましたが、当時の部員は100名以上おり、1人で全ての部員の様子を把握することは困難な状況でした。そこで私は、各学年に副キャプテンを置き、自分は前に出て全員を引っ張る代わりに、細やかな人間関係の調整や連絡などは副キャプテンに任せることにしました。

結果、部の信条を全員に徹底することができただけではなく、部員の様子を細やかなところまで把握できるようになりました。そして、最後の大会まで全員が欠けることなく参加できました。

貴社においても、このような「状況観察力」を活かして、常にベストな行動ができるように心掛け、一層の成長を目指します。(350字以内)

状況観察力に長けていると、その状況が「自分の手に負えるか」の判断も可能になります。そして、そこで取るべき適切な行動の中には「自分がしない」ということも含まれます。特に、新入社員の場合は、自分の能力の限界を見極め、それを上げていくために「どうするか」が求められます。

この場合は、「100人の部員を細かく見れない」から、「副キャプテン」を置くことでカバー、自分の役割を果たすことに終始したことで得られた結果が示されています。

自己観察力をテーマにした例文1

例文

私の長所は、自分を深く分析し、自己実現に向けて努力できる点です。

私は大学時代、所属していたテニス部で、全国大会出場という目標を掲げ、その目標に向かって努力し続けました。ただ、私は飽きっぽいという欠点があります。この欠点を克服しないことには目標達成は成し遂げられないと思い、コーチや監督とも話し合いながら、毎週課題を設定し、達成に向けた練習方法と成果を都度確認することで、モチベーションを維持しながら継続して取り組むことができました。結果、地方大会で入賞の成績を残すことができました。

全国大会出場は叶いませんでしたが、この経験から得た「欠点も飲み込んで、目標達成に向けて自ら行動する力」を活かして、貴社でも様々な業務に取り組みたいと考えています。そしてお客様のニーズに応えるべく日々精進していきます。(350字以内)

自己観察力は自分の長所だけに目を向けるものではありません。人ならば誰しもが持つ欠点も重要なポイントです。この文章では「飽きっぽい」という欠点を自覚した上での行動を取ったことが示されています。弱点や欠点は、克服できるものばかりではありません。ただ、それを把握している人と全く理解していない人では、取っている行動も異なります。弱味が発見できることも自己観察力の良さと言えるでしょう。

自己観察力をテーマにした例文2

例文

私の長所は、自己観察力であり、自分の行動を修正し続けられることです。

大学時代、私はデータ整理のアルバイトをしていました。日々、膨大なデータが送られてくる中で、規定時間内に終わらせなければならないプレッシャーから、ミスが増加。その修正に時間が取られ、さらにプレッシャーが増すという悪循環に陥っていました。

そこで私は自分の手順を見直し、ミスが出やすい箇所、時間がかかっている作業を洗い出し、社員に相談し、アドバイスを元に改善しました。またバイトメンバーにも相談し、効率的に進めている仲間がどう対応しているのかを観察し、自分のやり方に反映していきました。

結果、規定時間内でこれまでの倍以上のデータをミスなく整理することができるようになりました。

この経験を活かし、貴社でも様々な業務に柔軟に取り組み、お客様の課題解決に貢献していきたいと考えています。(400字以内)

自己観察力は内省的な力です。自分の欠点だけではなく、自身の行動の改善にも役に立つ力です。今回の例文であれば、自分が失敗しやすい箇所、時間がかかっている作業を洗い出し、それを改善するために行動したことが示されています。また、どうしても自己観察力は自己完結するため、他人が出てくるエピソードになりにくい傾向があります。ほかの人も巻き込んでの改善は、チームワークのアピールにもつながります。

人間観察力をテーマにした例文1

例文

私の長所は、他人の悩みに寄り添うことができることです。

私は大学入学時から個別指導塾でアルバイトをしていますが、学校や家庭での悩みから、勉強に身が入らない子も多くいます。

そこで、まずは心を開いてもらえるよう子どもの顔色や様子を観察し、子どもの求めていることを的確に把握することに努めました。その上で、1人1人に合わせた指導方法を考え、コミュニケーションを意識した授業へ改善しました。

コミュニケーションを増やしたことで悩みを打ち明けてくれる生徒も増え、その結果、生徒たちから信頼を得ることができ、平均して70点以上の成績アップを図ることができました。

貴社においても、お客様に親身になって対応することで、潜在的なニーズを引き出し、より良いサービスを提供したいと考えています。(350字以内)

人間観察力によって、相手の悩みを解決にまで導ける点は非常に評価されるでしょう。相手の気持ちや考えを推し量る人間観察力は、接する人が多いほど、余計なトラブルを回避するためにも、仕事で求められる力と言えます。ただ、人間観察力は、どうしても相手ありきの文章になるため、読む相手に受け身な印象を与えてしまう点には注意が必要です。

人間観察力をテーマにした例文2

例文

私の長所は、人間観察力です。私は大学では陸上部に所属し、マネージャーとして活動していました。そのなかで私は、選手たちの体調管理や練習メニューの調整などの業務のほかに、悩んでいる選手たちのコーチングも担当していました。相談の場では常に相手を観察し、選手たちの言葉に耳を傾け、彼らが目標達成できるようにサポートしてきました。

その結果、多くの選手たちが自己ベストを更新、昨年度の大会ではのべ25人の上位入賞者を出すことができました。

貴社においても、お客様に親身になって対応することで、潜在的なニーズを引き出し、より良いサービスを提供したいと考えています。(300字以内)

人間観察力は、マネジメント能力につながる力です。この例文では人の様子を敏感に察知し、問題解決に向けたコーチングの実例を挙げることで、マネジメント能力の高さをアピールしています。

また、内容をコンパクトにまとめている点も高評価です。短すぎるのは問題外ですが、言いたい事を簡潔に伝えることも自己㏚では重要です。文章を書くときは1つのテーマに対して、300字程度を目安にしておきましょう。

観察力をアピールするときの4つのポイント

観察力は仕事をする上で重要な力であり、その力を自己PRすることは企業にも好印象です。しかし、上手に自己PRしないと、「観察力」のアピールは企業から逆に不信感や不快感を持たれてしまいます。ここからは、観察力を企業に自分の強みとしてアピールするときのポイントについて解説します。

自分の強みとなる観察力を1つに絞る

前述のように、観察力には3つの種類があり、それぞれ発揮できる場所や対象が異なります。

特に状況観察力と自己観察力は、お互いに外向きと内向きの逆向きの観察力です。状況観察力「行動力」や「決断力」に結びつきますが、自己観察力「忍耐力」や「自己分析」と大いに異なる力です。

観察力をアピールするときは、自分がどちらの観察力に長けているのかを明確にして自己PRに臨みましょう。全く逆向きの力であるため、欲張ってどちらもアピールしていると、結局、焦点がぼやけてしまい面接官に伝わらなくなってしまいます。

また、「人間観察力」のアピールは就活では避けた方が無難でしょう。相手がいないと発揮できない力である受動的な力であるため、企業側に「消極的である」という印象を与えてしまう可能性があります。

加えて、再現性の低さも問題です。同じ種類の悩みであっても、相手によって解決策は全く変わります。成功例を一例だけ挙げても、その次も上手くいくという保証はどこにもありません。常に仕事で使えるという根拠がないため、企業としても評価が困難です。

洞察力と混同しない

観察力に似た能力に洞察力があります。どちらも相手の状況を察知する能力であるため、しばしば混同されて使われますが、観察力は表面的な情報収集能力であり、洞察力は物事の本質を見抜く力とされています。

どちらも重要な能力であり、どちらが優れているかが問題ではありません。ただ、自己PRにおいて、観察力と洞察力を混同すると、結局、自分の強みがぶれてしまいます。

もし、自分の強みと言える部分が「相手の状況を察し、そこから推論を組み立てる」類の能力であるならば、それは洞察力に分類されます。「強みは観察力です」と文章を書き始めて、「適切な予測ができる」という洞察力の文章で自己PRに終始するのは、企業としては評価できません。

自己PRに入る前に、自分の力がどちらに属するものなのかを明確にしておきましょう。

完璧主義に思われることは逆効果

観察力は適切な行動をするためにも、欠かせない能力です。得られた情報が多いほど、その後に続く行動にも説得力が与えられます。

しかし、仕事に与えられる時間は無限ではないため、どこかで情報収集を終え次の行動に移らなければならない場面は、仕事をしていれば常に出会うでしょう。そのなかで、細かく時間をかけて状況を観察することは、決して企業にとって望ましいとは限りません。

仕事は正確さも重要ですが、効率よく遂行することも求められます。情報を集めることばかり意識して、その情報を使うことができなければ意味がありません。

また、会社は組織です。この組織には老若男女、考え方やこれまでの生き方が全く異なる人が集まっています。万人が納得する解答を出すのは非常に難しいため、どうしても解答には何かしらの粗が出てしまいます。

その粗を見つけて指摘しすぎる人は、企業にとって足かせになってしまいます。完璧であることを求めるスタンスは評価されるべきですが、それも度がすぎれば「組織に向かない」と判断されてしまうので、注意が必要です。

企業が見ているのは観察した「先」

企業は「観察力」があることを自己PRする人材に対して、もう一歩踏み込んだものを見ています。例えば、「〇〇さんが困っている」という、誰かが困難に陥るシーンは仕事だけではなく、日常生活でも目にする場面でしょう。この状況を観察して「あ、困っているな」で終わるようでは、その「観察力」は全く意味を持ちません。「困っている」だから、自分の状況を観察して助けられるか、できないなら助けられる人はいないか、という次の「行動」ができる人材を企業は求めています。

あくまでも「観察力」は「見る力」です。これまで観察した上で何をしてきたのか、また何ができるのか、という決断力や行動力につながっていないものを企業は評価しません。仕事をする上でも、観察した後の行動は重要になるので、単に「見ていました」だけになるアピールは避けましょう。

正しく意味を理解して観察力を自己PRでアピールしよう!

3つある観察力は、それぞれ仕事で役立つ場所タイミングが異なります。使われ方が全く異なる3つの観察力の中で、自分の強みとなる観察力がどれなのか明確にすると、企業にも伝わりやすくなります。

また、仕事でどのように活かせるのかまで示すことで、企業も入社後の働き方のイメージがしやすくなります。自分の持つ「観察力」を理解して、選考を突破しましょう。

【例文あり】スーパーの志望動機の書き方|評価されるポイントと差別化のコツ

スーパーの志望動機を書く上で、まずはスーパー業界を正しく理解することが大切です。職種求められるスキルなどを考慮し、自分の強みとマッチした内容を書くことで志望度の高さをアピールすることができます。

本記事では、スーパー業界の概要から志望動機の書き方、差別化するためのポイントや注意点まで、例文も交え紹介しています。採用担当者から高評価を得るためにもコツを押さえ、熱意が伝わる志望動機を作成していきましょう。

スーパー業界の特徴を理解しよう

スーパーは大きく分けて3つの種類に分けることができます。取り扱う商品や店舗の規模、特色などによって分類しています。スーパー業界には、普段私たちが目にするスタッフ業務から表からは見えない仕入れなどの業務まで、幅広い職種があります。

職種によって求められるスキルや有利となる経験が異なるので、スーパー業界を正しく理解し、志望動機を書くことが大切です。

スーパーの種類

食品スーパー

食品スーパーとは、主に食料品を取り扱うスーパーの総称で、SMと略されることがあります。食料品を中心に日用品などの家庭用品を販売しています。

食品の売上構成比が70%以上となるスーパーマーケットが食品スーパーに該当し、一般的に「スーパー」と呼ばれているものの大半が食品スーパーマーケットです。周辺地域との結びつきが強く、一括仕入れなどにより低コストで販売している特徴があります。

食材の補充に利用されるため、新鮮さや品質、種類の豊富さに力を入れています。

総合スーパー

総合スーパーは、ゼネラルマーチャンタイズストア(General Merchandise Store)を略し、GMSとも呼ばれています。

総合スーパーでは食品に限らず、衣類や家電製品、家具、文房具、化粧品、玩具など、多岐に渡る商品を取り扱っています。また美容院やクリーニング、飲食店などが併設している店舗があるのも特徴です。

総合スーパーは「一度の来店で、さまざまな買い物が可能」という顧客へのニーズが高いスーパーといえるでしょう。

その他

スーパーは、店舗の規模や特色によって種類が分けられ、個々の特性を持ったスーパーも増えてきています。

例えば「業務用スーパー」は、業務用の商品を中心に取り扱い、「ミニスーパー」では、小規模かつ一般的な商品を取り扱っています。また「高級スーパー」では、品質や品揃えに重きを置いた商品を取り扱っているのが特徴です。

中でもミニスーパーは、企業のビジネスモデルや関連会社として設立されることがあり、コンビニエンスストアの要素も持ち合わせています。節約思考が進む現代社会にマッチしており、都市部での出店が増加している傾向があります。

主な業務内容

バイヤー

バイヤーとは、販売商品をメーカーから購入したり、仕入れ価格を抑える交渉などを行っています。商品を低価格で販売し、他店との差別化を実現するためにも重要な役割といえます。

また、顧客の需要や流行を把握し「ヒット商品」を選ぶ必要があります。ただ商品を仕入れるだけでなく、顧客のニーズを理解するマーケティングスキルも求められています。

なおバイヤーになるためには、販売員として店頭での経験を積み、適性によって認定されるケースがほとんどです。自身が選んだ商品が世間に受け入れられ、ヒット商品へと成長させられる魅力があります。

企画・運営

スーパーの企画・運営では、店舗地域の顧客層や競合店舗の調査を行い、販売戦略の立案を担当します。主に、顧客の要望を理解するスキルやマーケティングスキルが求められる職種です。

スーパーの企画・運営は、実務経験が豊富な人材が配属されるため、入社後すぐに配属を希望するのは困難でしょう。

しかし、アルバイトを通じて販売戦略を実施した経験があるなら、配属される可能性が高まるでしょう。スーパーの企画・運営は、店舗での経験を求められることから、各店舗の業績向上を支える役割を果たす重要な職種といえます。

販売の促進

スーパーにおける販売の促進は、店舗の売り出しの効率化や売り上げ向上の策を考え、実行する役割です。過去のデータや消費者のライフスタイル、各店舗の特性を考慮しながら実行していきます。

例えば、チラシや広告、ホームページなどを通じたセールスプロモーションの実施や、キャンペーンの企画などを行います。また、商品の配置やノベルティグッズの企画などを考案するのも業務の1つです。

スーパー業界の販売促進では「どのように商品を売り出すと効率的か、売上を増加させるか」について、創意工夫するスキルが求められるといえます。

販売スタッフ

スーパー業界への入社当初は、販売業務を担当するケースがほとんどです。店舗スタッフの業務は多岐にわたり、下記の内容を担当します。

  • 接客レジ業務
  • 在庫管理
  • 商品の発注
  • 商品の加工
  • 商品のディスプレイ

特に大規模のスーパーでは、肉や鮮魚、惣菜など、売り場ごとに業務が割り当てられ、商品加工を行う可能性があります。

また販売スタッフは、顧客からの質問に対応するため、商品知識を身につけておく必要もあることを把握しておきましょう。経験を積んで店長に昇進した場合は、従業員の指導や店舗の運営など、責任者の役割を担います。

スーパーバイザー

スーパーバイザーは、特定のエリアに併設する複数の店舗を管理する役職です。「SV」や「エリアマネージャー」「ブロックリーダー」とも称され、下記の業務を担当します。

  • スタッフの指導
  • 本社と店舗間の調整
  • 所管エリアの業績監視

スーパーバイザーは、定期的に店舗を訪問し、売上向上に関する助言や指導を行います。本社からの指示に限らず、現場の意見を収集して本社に報告する役割も担います。

また、所管エリア内の競合他社の調査を行うのも特徴です。スーパーバイザーとして貢献するには、地域の特性を理解するスキルやコミュニケーション能力リーダーシップが必要だといえるでしょう。

今後の課題

スーパー業界の課題には「市場の縮小」「人材不足」「競争の激化」が挙げられます。

日本の人口減少や少子高齢化に伴い、スーパー業界の市場規模の縮小や若年労働力の減少に直面しています。特に地方のスーパーマーケットでは、地域住民の減少から人材確保が困難とされ、市場の縮小が加速しつつあります。

またコンビニエンスストアやドラッグストアは、スーパーマーケットが提供する商品やサービスを部分的に取り扱い、競争の激化を及ぼしています。さらに生鮮食品のネット通販が普及するにつれ、競争の激しさを増しているのです。

なお、解決策としては「ビジネスモデルの開発」や「人材管理の効率化」「コミュニティとの連携」などが重要視されています。

スーパーの店員に求められるスキル4つ

トレンド分析能力

スーパーの店員として活躍するためには、トレンドの分析能力が求められます。顧客の購買傾向や流行を把握し、商品の選定や陳列を行う能力です。

例えば、季節やイベントに合わせて商品を展開したり、新商品を追加したりなどを行います。しかし顧客が求めている商品でない場合は、売り上げが伸びず、在庫を抱える可能性があります。

将来的には赤字のリスクも推測できるため「顧客がどんな商品を欲して店舗に訪れているのか」を、常にリサーチできる能力が求められるのです。

臨機応変な対応力

スーパーマーケットの店員には、臨機応変に顧客と接する対応力が必要です。なぜなら商品の問い合わせやクレーム、レジ対応など、さまざまな場面に遭遇するからです。

例えば、商品の成分について尋ねられた場合は、的確に答えるための知識を持っている必要があります。また、レジが混雑している時なら、迅速にサポートにまわる柔軟性が求められます。

顧客の行動や店内の状況に合わせて対応するスキルは、スーパーの店員にとって欠かせないスキルといえるでしょう。

マネジメント能力

スーパーでは、店舗全体の運営を円滑に進めるためのマネジメント能力が求められます。さまざまな業務を効率的に遂行するためです。

例えばスタッフのシフト管理業務分担在庫管理などが挙げられます。特にリーダーやマネージャーは、チーム全体を統率し、業務を進めるスキルが必要です。スタッフ1人ひとりの能力を引き出し、チーム全体が目標に向かうための環境を整える役割を担います。

スーパーにおけるマネジメント能力は、店舗運営に欠かせないスキルといえるでしょう。

コミュニケーション能力

スーパーでは、顧客やスタッフに寄り添うコミュニケーション能力が求められます。良好な人間関係は、作業の効率化や職場環境の向上に繋がるからです。

顧客の中には、悩みや不安を抱えて訪れるケースが考えられます。「お客様が何に悩んでいて、どんな商品を求めているか」を汲み取ることを意識しましょう。また、顧客からのフィードバックを受け取り、サービスの改善に活かすためにも有効です。

さらにコミュニケーション能力は、スタッフ間での情報共有にも必要とされ、チームワークの向上にも役立ちます。コミュニケーション能力は、店舗運営を円滑にするためにも重要なスキルなのです。

スーパーの志望動機を差別化する方法

実際に店舗を訪れる

スーパーの志望動機を差別化するためには、実際に店舗を訪れることが有効です。「店舗がどのような顧客層を持ち、どのような商品を扱い、どのようなサービスを提供しているのか」を把握できます。自身がスーパーでどのような役割を果たし、どのような価値を提供できるのか具体的にイメージできるでしょう。

また、店舗訪問を通じて得た具体的な経験や視点を志望動機に盛り込むことで、他の応募者とは一線を画した独自の志望動機を示すことが可能となります。これにより、採用担当者に強い印象を与え、自身の採用確率を高めることができます。

OG・OB訪問をする

OGやOBを訪問をすることで、実際の業務風景や働く魅力、課題などを深く理解できます。

自身がスーパーでどのように貢献しどのような成長を遂げたいのかを具体的に盛り込めるようになると、他の志望者とは異なる深い理解熱意を示せるでしょう。

OGやOBへの訪問は、採用担当者に好印象を与えることができるので、採用の可能性を高める重要な要素といえるでしょう。

インターンシップに参加する

スーパーの志望動機を差別化するには、インターンシップに参加するのをおすすめします。

実際に業務を体験することで、志望先の環境や人間関係、業務内容を深く理解できます。

つまり、自身がどのような業務に興味を持ち、どのようなスキルを活かせるかを具体的に把握できるのです。

さらにインターンシップを通じて得た学びは、志望動機に限らず、エントリーシートや面接での話題としても活用できます。「どのような業務に取り組み、どのような成果を上げたのか」を具体的に述べられるため、能力の証明スキルの提示に説得力が生まるのです。

他の志望者と差別化するためにも、ぜひインターンシップへの参加を検討してみてください。

スーパーの志望動機に必要な準備

自己分析をする

スーパーの志望動機を作成する際、自己分析は欠かせない準備といえます。自身の強み人物像価値観などを棚卸しすることで、採用担当者に意欲や適性を具体的にアピールできます。

例えば、自身の強みが「コミュニケーション能力」だった場合、人と接する場面が多い仕事に貢献できる可能性があります。また「問題解決能力」に長けていると感じたなら、挑戦的な業務やプロジェクトに関与する仕事に向いているでしょう。

つまり自己分析を通じて自身を深堀りすることで「どのような仕事を志望するのか」を把握できます。説得力を持たせるためにも、自己分析を通じて得た自己理解を志望動機に反映させましょう。

明確な志望理由を見つける

志望理由の明確化は、志望先で働くことを真剣に考え、具体的なビジョンを持っているアピールに繋がります。

自身が企業で何を達成したいのか、どのように成長したいのかを理解でき、自己理解や自己成長に役立てられるのです。また、採用担当者に対して「働くことにどのくらい熱意を持っているか」をアピールできます。

さらに志望理由を明確にすることで、入社後も働くことに対して満足感を持てるようになります。つまり明確な志望理由を見つけることは、自己認識や長期的なキャリアの成功に繋がる重要な要素といえるでしょう。

入社後のビジョンを作る

スーパーの志望動機を作成する際は、入社後のビジョンを盛り込みましょう。採用担当者に「仕事を通して成長できる人材だ」と認識してもらいやすくなります。

自身が志望先で何を達成したいのかを明確にすることで、入社後の目標を設定して就職活動を進めているとアピールできます。特に、志望先ならではの方針や展望に触れている内容なら、より志望度の高いことを証明できるでしょう。

入社後のビジョンを作ることは、企業でどのように貢献できるかを具体的に示せるため、採用担当者への訴求力を高められるのです。

志望する企業の強みを把握する

スーパーの志望動機を差別化するには、志望先の強みを把握することが重要です。他社と比べて優れている点や、独特の価値を押さえておきましょう。

志望先の強みが理解できていない場合、志望動機のテーマや主軸がブレてしまい、説得力に欠ける構成になってしまいます。採用担当者としても「本当に自社に興味関心があるのだろうか」と疑問を抱かれてしまう可能性があります。

しかし、強みを具体的に把握することでテーマが絞られるため、志望先にピンポイントで刺さる文章を作成できます。さらに自身のスキルや価値観に結びつけることでどのような成果を生み出せるのかをアピールできるでしょう。

志望先の強みを把握し、スーパーの志望動機の差別化に繋げ、採用を希望する意欲適性をアピールしましょう。

スーパーの志望動機で押さえる3つのポイント

冒頭で結論を言い切る

スーパーの志望動機を作成する際、冒頭で結論を言い切ることがポイントです。読み手にとって理解しやすい構成に仕上がります。

例えば、冒頭から過去のエピソードや所有資格の説明を始めると「志望動機で何を伝えたいのか」が不明瞭になってしまいます。しかし冒頭で結論を述べれば、志望の明確さや熱意が直接的に伝わり、読み手の興味を惹くことができます。

なお採用担当者は、多数のエントリーシートを読むため、短時間で自分の意志を伝える必要があります。結論を最初に提示することで、意欲適性を確認しやすくし、採用の通過に繋げましょう。

エピソードを盛り込む

スーパーの志望動機は、エピソードを用いて作成するのもポイントです。説得力を与えて個性を表現し、聞き手の記憶に残る文章を構成できます。

エピソードは具体的かつ視覚的な情報を提供するため、より具体性のある志望動機に仕上がります。また経験を通じて得た学びや感想を述べることで、自身の考えや志向を理解してもらいやすくなるのです。

さらにエピソードは、自身の個性経験を表現するため記憶に残りやすく、読み手に印象づける効果もあります。他の志望者よりも目に留まりやすくする手段としても有効です。

エピソードを用いて志望動機を展開することで、自身独自の体験や視点をアピールでき、他の志望者とは異なる独自の価値を示せるでしょう。

キャリアビジョンで締める

志望動機の文末は、キャリアビジョンで締めるように構成しましょう。長期的な視野を持っていることや、自己成長の意欲をアピールできます。キャリアビジョンを述べることで、志望先で長期的に働くと考えている姿勢を示せます。人材不足が課題である企業に有効な手段ともいえるでしょう。

またキャリアビジョンを明確にすれば、自己成長へ意欲を示すこともできます。志望先が能力開発を重視しているなら、自身の適性を示す有効な方法といえます。さらに、志望動機の冒頭で述べた価値観や目標との一貫性を持たせられるのです。

志望動機でキャリアビジョンを締めくくるのは、志望動機が具体的で一貫しているとアピールするための手段といえます。

スーパーの志望動機の例文

例文1

例文

私が貴社を志望する理由は、オリジナルブランドの知名度を向上し、売り上げに貢献したいからです。
大学時代に「◯◯市における食品の安全性への関心」を研究し、世界各地でヴィーガンへの興味関心が高まりつつあると知りました。
しかしヴィーガン向けの製品は相場が高く、取扱店舗が限られてしまうことが課題です。ヴィーガン食品の普及と知名度向上には、消費者と接するスーパーの役割が深く関わっていると感じています。
なお、貴社のオリジナルブランドでは、他社よりもヴィーガン向けの商品を幅広く展開し、低価格で購入できることが魅力です。入社後は、積極的な情報提供や接客に努め、ヴィーガン食品への興味関心の橋渡し役を担当したく思います。
また商品の陳列や宣伝方法を見直し、商品の魅力を引き出すことで、知名度向上に貢献いたします。(350字以内)

上記の志望動機では「オリジナルブランドの知名度向上と売り上げ貢献」と、貴社に対して明確な目標を提示しています。大学時代の研究を挙げ、ヴィーガンやベジタリアン市場への関心や仕事に対する熱意、専門性をアピールしているのです。

また、取扱店舗の課題を指摘し、市場ニーズと志望先の店舗の位置づけを把握している姿勢もポイントの1つです。さらに、貴社のオリジナルブランドの現状に対する改善策を提案しています。

なお、改善の余地を見つけて対応する意欲を示し、入社後の具体的な活動を挙げることで「積極的に貢献する人材」とアピールできます。

例文2

例文

私は貴社の提供する「オンラインスーパー」の活性化を実現したいと考え志望しました。誰でも不自由なく利用できる環境作りに貢献したいです。
貴社のインターンシップに参加した際、担当の◯◯様から「オンラインスーパー(ネットスーパー)の普及が進行している反面、送料の割高や、配送員の人手不足などが課題である」ということを伺いました。
私はゼミ活動において「人命救助ロボット」の研究に努め、救命隊のサポーターとして機械を導入する重要性を学びました。この学びをオンラインスーパーの課題解決へ活かすことで、多くの人が手軽に使用できるものになると感じています。
入社後は各店舗への「配送ロボット」の導入に貢献したいと考えています。人員不足の解消と配送コストの削減を提案し、企画から開発まで担当できるスタッフとして活躍する所存です。(400字以内)

上記の例文は、企業独自のサービスやインターンシップでの経験に触れながら展開された文章構成です。ゼミでの研究内容も深掘りしているため「自社に欠かせない人材」と、印象付ける工夫がされています。

また、業界規模の課題を取り上げ、改善策を提示することで「将来性がある」と、前向きに述べているのもポイントです。広い視野で企業研究をしている姿勢を伝え、入社する意欲に説得力が増しています。

例文3

例文

私が貴社を志望する理由は「日本人の魚離れ」の解決に貢献したいと考えるからです。
大学時代は海洋生物学科を専攻し「近年、日本人の魚消費量が減少している」という現状を知りました。祖父が漁師を営んでいたこともあり、非常に悲しく感じました。健康的な食生活の維持だけでなく、日本の伝統的な食文化や地域産業の衰退にも繋がるでしょう。
そこで、魚の鮮度や品揃え、売り場の清潔さが強みの貴社を通して、顧客に魚の魅力を再認識させたいと考えています。私の目標は、3年後に「店頭での調理実演」「季節の魚を使ったレシピの提供」を導入することです。魚の消費を促進し「魚離れ」の逆流を作り出すことを考えています。
以上のことから、日本人の食生活の改善と地域産業の振興の目標を達成するため、貴社への入社を希望いたします。(350字以内)

上記の例文は、志望者独自の背景と、志望先を関連付けた構成に仕上がっています。「家族が漁師である」という個人の背景を述べることで「魚離れ問題」への理解と関心をアピールしています。

また「新鮮な魚の魅力を再認識させる」という具体的な活動を通じて、問題の解決に取り組む意向を明らかにしているのもポイントです。「ただ問題を認識しているだけ」ではなく「入社後の行動を通じて解決しよう」と示します。

最終的には社会的な目標と結びつけ、個人的な成長だけでなく、より広い視野を持った志望動機であると表現しています。

スーパーの志望動機の注意点

顧客目線の文章構成にしない

スーパーの志望動機を作成する際は、顧客目線の文章構成を避けましょう。採用担当者が求めているのは志望者の視点や経験、能力、働き方への理解だからです。「顧客目線の文章構成」とは、企業が提供する商品やサービスを利用する視点のことを指します。

採用担当者は、志望者がどのように社員の一員として働き、チームや組織に貢献するのかを求めています。つまり顧客目線の文章では、志望者がどのように貢献できるのかが伝わらない可能性があるということです。

志望動機を作成する際には「自身が働くことで、どのような価値を提供できるのか」「どのように成長できるのか」を具体的に示すことが重要です。

「待遇面」をテーマにしない

スーパーの志望動機を作成する際は「待遇面」をテーマに作成しないように注意しましょう。なぜなら、採用担当者が志望者の内面的な動機、つまり「自社で何を学び、成長し、貢献したいのか」を理解したいからです。

「待遇面」を志望動機のテーマにした場合、読み手に「志望先を経済的な利益を得る手段」として見ていると感じられてしまうでしょう。採用担当者にマイナスな印象を与えてしまうため、志望動機は、自身の価値観熱意を中心に展開することが重要です。

エピソードを抽象的にしない

スーパーの志望動機では、エピソードを抽象的に記載しないように注意しましょう。読み手に自身の経験や人物像、価値観が伝わりにくくなってしまいます。

具体的なエピソードを用いることで、志望者の個性やスキル、能力を強調し、採用担当者が「入社後、どのように行動し、活躍するのか」を具体的に把握できます。志望先のスーパーに必要な人材であることを具体的にイメージさせ、選考に通過しやすくなるでしょう。

スーパーの志望動機をより魅力的にしよう!

スーパー業界に向けた志望動機は、下記のポイントを押さえて作成しましょう。

  • 自己分析をする

  • 明確な志望理由

  • キャリアビジョン

  • 具体的なエピソード

また、上記のポイントを網羅するために大切なのが「企業研究」です。志望先独自の特徴取り組みを知ることで、志望する熱意や意欲、興味関心をアピールしやすくなります。

さらに、企業研究で得た情報を経験やスキルに結びつけるのも有効です。採用担当者に「自社に必要な人材だ」と感じてもらえるよう、志望動機を作り込みましょう。

志望動機の作成に行き詰まっている方は、本記事で紹介したポイントや例文を参考にして、ぜひ志望先の情報収集から始めてみてください。

自己PRは締めが重要|締めのポイントと注意点を徹底解説!【例文あり】

エントリーシートの自己PRは、あなたの強みや経験をアピールする重要な場です。

しかし、せっかく自己PRの内容が充実していても、締めの言葉が弱いと、自己PRはおろか、エントリーシート全体の印象が薄れてしまう可能性があります。

ここでは、あなたの強みを最大限に引き出す自己PRの締め言葉を書く方法や押さえるべきポイント、注意点について解説します。そのまま活用できる締め言葉の例文も紹介しますので、自己PRの締め言葉をより良い形に仕上げ、好印象を与えられるように作成していきましょう。

自己PRの締めが重要な理由

エントリーシートの自己PRの締め言葉とは、人事担当にあなたの印象を残すために重要な要素です。

締め言葉は、その言葉の通り「文章全体の印象を左右する役割」を果たしています。人事担当の心に残るようなインパクトのある言葉具体的な目標を書けば、あなたの印象を強く残せます。

また、自己PRの締め言葉で入社意欲を明確に締めれば、入社意欲をアピールできます。「貴社で〇〇〇という貢献をしたい」「私の〇〇〇という強みを発揮したい」など、具体的かつ熱意あふれる入社意欲を書くとよいでしょう。

加えて、将来性・計画性をアピールすることもポイントです。「入社後は〇〇〇のスキルを磨き、1年後にプロジェクトリーダーを目指します」などのように、具体的な行動目標を提示すれば、将来性や計画性をアピールできます。

自己PRの締め言葉は、単なる文章のまとめではなく、採用担当者に強い印象を与える重要な役割を果たします。上記のポイントを参考に、入社意欲や将来性をアピールする効果的な締め言葉を書きましょう。

採用担当者が自己PRで見ていること

自己分析ができているか

人事担当は、学生が自分の強みや弱み、価値観を正しく理解した上で、それらを具体的に言葉として表現できているかを見ています。

自己分析ができていなければ、実際に仕事へ取り組む上で、「いかに自分の強みを活かして、どうやって弱みをカバーするか?」という点を内省できません。学生の段階から、仕事において求められる自己分析能力を持ち合わせているのかを見極められるのです、

また、十分な自己分析は、企業の求める人物像と自身がマッチングしているかを正しく理解することにも役立ちます。入社後のミスマッチを防ぐ意味合いでも、十分な自己分析はマストと言えます。

企業へ貢献してくれるか

人事担当は、学生が自身のスキルや経験をどのように活かして企業に貢献できるかを具体的に示せているかを見ています。

単にスキルや経験をアピールするだけではなく、それがどのように業務やチームに貢献できるのかを具体的に示すことが重要です。大学生活で培ったスキルや経験を整理して、「仕事で活かせそうな要素はどれなのか」を考えるところから始めてみましょう。

企業への貢献度をアピールする上で必要となるのは、あなたがどのような過程を通じてスキルや経験を獲得したのかという、成長プロセスを明らかにすることです。スキルや経験を得るまで歩んできた道のりを、端的かつわかりやすくまとめて書きましょう。

人柄が自社とマッチしているか

人事担当は、あなたが書いた自己PRの締め言葉を通して、人柄や価値観が自社とマッチしているかを見たいと考えています。自己PRの端々から見えるあなたの人柄を見て、人事担当は「うちで活躍してくれそうな子だな」というジャッジを図るのです。

人事担当の目に留まるような自己PRを書き上げるためにも、企業理念今後のビジョン求める人材を事前にリサーチしておきましょう。採用ホームページや就活サイト、採用動画などを見れば、企業のカルチャーや求める人物像を具体的に知ることができます。

それらに共感している点を自己PRへ織り交ぜれば、企業マッチング度の高さをアピールできるでしょう。

自己PRを書くための基本構成

<自己PRの構成4ステップ>

①結論(自身の強み)

②具体的なエピソード

③課題や困難にぶつかったことの概要

④課題や困難を乗り越えた方法や得た学び

①結論

勝ちパターンとなる自己PRを書くためには、冒頭からもっとも伝えたいことを結論として書くことが鉄則です。

最初に、自分にはどのような強みがあり、それをどのように活かして貢献できるのかを簡潔に結論として示しましょう。最初に伝えたいポイントを明確にすることで、人事担当の印象に残りやすくなります。

最初に書いた結論の根拠は、具体的なエピソードなどで肉付けしていけば説得性が増します。

②具体的なエピソード

次に、結論として書いたあなたの強みを裏付ける具体的なエピソードを書いていきましょう。

具体的には、大学生活で経験したアルバイトや部活動、ゼミ研究、ボランティア活動など、あなた自身の経験の中から、応募する職種に関連するエピソードを選ぶことをおすすめします。

なお、具体的なエピソードを書く際は、時系列ではなく出来事の要点に絞って書くことがポイントです。エピソードのポイントを正しく押さえた自己PRを書ければ、あなたのエピソードの要点を簡潔に人事担当へ伝えることができます。

③ぶつかった課題の概要

続いて、エピソードにおいてどのような課題や困難にぶつかったのかを具体的に書きましょう。

課題の具体的な内容やシチュエーションを明確にすれば、それらの課題に立ち向かったあなたの強みをアピールできます。

なお、課題の概要においても、時系列ではなく出来事の要点に絞って書くことがポイントです。課題の概要を正しく書ければ、「何らかの問題が起こっても、冷静な状況分析を下せる」という印象を人事担当へ与えることができるでしょう。

④課題を乗り越えた方法

最後に、どのような方法で課題を乗り越えたのかを具体的に書きましょう。

課題解決のためにどのような行動を取ったのか、どのような思考過程があったのかを明確にすれば、問題解決能力思考力のアピールにつながります。

また、最後に課題を乗り越えた経験を通じて培った、あなたの強みを書くこともポイントです。強みを書く際は、「諦めない心」や「コミュニケーション能力」など、誰が見てもわかりやすいフレーズを使うとよいでしょう。

自己PRの締めを書く際のポイント

前向きな文章で締める

自己PRの締めを書く時は、「前向きな文章で仕上げる」というのが鉄則です。文章の最後を締めくくる部分だからこそ、ネガティブな言葉を使うのはNGです。

「貴社へ〇〇〇という貢献をしたい」「〇〇〇な人材として成長したい」など、前向きな言葉で締めくくれば、あなたの意欲の高さと積極性を効果的にアピールできます。

また、それらのフレーズに加えて、「努力を惜しまない」「常に学び続ける」といった姿勢も書けば、より前向きさが強調された自己PRに仕上げることができます。

入社意欲・熱意をアピールする

自己PRを通じて、入社意欲熱意を上手くアピールできれば、人事担当が持つあなたへの印象は大きくアップします。

入社意欲・熱意をアピールする際は、「貴社へ入社したい」という入社意欲を明確に示すことが重要です。それらはテンプレートの文章では伝えることができません。

そのためには、企業理念事業内容を正しく理解しておく必要があります。企業理解を深めた上で、企業への共感や貢献意欲を具体的に書けば、自己PR全体の説得力を強めることができます。

企業へ貢献できることで締める

自己PRの締めでは、「企業にどんな貢献を果たすのか」という点をアピールしましょう。

自己PRでアピールした強みをふまえて、どのように企業に貢献できるかを具体的かつ簡潔にまとめることがポイントです。自己PRの締め部分は長文を書くのではなく、2行~3行で伝わるようなコンパクトなフレーズで締めることをおすすめします。

また、企業が「新入社員に対してどのような活躍を期待しているのか」を把握した上で、そこにマッチした貢献を果たせる点をアピールするとより効果的です。

自己PRで使える締めの言葉の一覧

<締めの言葉>

・貴社で~に貢献します

・貴社で~な人材を目指します

・~へ粘り強く取り組んできます

・~という成果を出せるように努力します

・~として成長していきたいと考えています

自己PRの締めの言葉とは、あなたの熱意と意欲を印象づける重要なポイントです。単に「貢献したいです」と結ぶだけではなく、あなたにしかないスキルや経験をアピールしながら、企業との共感を生み出すような言葉をチョイスしましょう。

締めの言葉では、できるだけ具体的に内容を伝えます。「何事にも一生懸命取り組みます」のように抽象的に伝えると、採用担当者は働く姿がイメージできません。また具体性がないため、志望度が低いと判断されてしまう可能性もあるので注意が必要です。

「今までの〇〇という経験を活かして、貴社で〜に取り組み、×××として成長していきたいです」のように、具体的なビジョンや目標を入れた内容で締めることで、入社への熱意や意欲を伝えることができます。

繰り返しになりますが、締めは印象を左右する重要なポイントです。具体性を持たせた内容で結びましょう。

【アピールポイント別】自己PRの締め例文

例文1:向上心

「入社後は、常に向上心を持って学び続けて、貴社に貢献できる人材になりたいです。」

この例文のポイントは、向上心を持って物事に取り組みたいという意欲をアピールできている点です。

何らかのかたちで、「成長したい」という気持ちが生まれたエピソードを経験したことが窺える締め言葉であり、負けず嫌いで粘り強く努力できる人物像をイメージできるような例文です。

高い向上心を持つ学生とは、多くの企業が求める人物像として捉えている魅力的な存在です。その中でも、営業職や経営コンサルタントなどの周りと競争意識が生まれやすい職種では、特に刺さりやすい締め言葉であると言えます。

例文2:協調性

「周囲と協力しながら目標達成を目指すことにやりがいを感じます。チームの一員として、積極的にコミュニケーションを図り、貢献したいと思います。」

この例文のポイントは、周囲との協調性を大切にしたい意欲をアピールできている点です。

周りと協力しながら、何らかの壁を共に乗り越えたエピソードを経験したことが窺える締め言葉であり、人とのつながりを大切にしたい人物像をイメージできるような例文です。

協調性とは、どのような仕事においても必要とされる社会人の必須スキルです。その中でも、事務職や医療・福祉職などのようにチーム制で働くことが多い職種では、特に刺さりやすい締め言葉であると言えます。

例文3:気配り

「周囲の状況を汲み取り、臨機応変に対応して、チームワークを意識して働きます。」

この例文のポイントは、周囲へ気配りをしながら働きたい意欲をアピールできている点です。

チームワークが必要とされるエピソードを経験したことが窺える締め言葉であり、周囲との調和を大切にしたいという人物像をイメージできるような例文です。

気配りとは、周囲と良好な関係性を構築するために必要とされる社会人の必須スキルです。他の例文と比べて、特定の職種へ刺さりにくい自己PRではありますが、あらゆる職種に通ずる汎用性の高い例文であると言えます。

例文4:継続力

「どんな困難な壁がぶつかっても、諦めずに目標達成に向けて努力し続けます。」

この例文のポイントは、目標達成のために努力を惜しまない意欲をアピールできている点です。

ぶつかった壁が高いハードルであったことが窺える締め言葉であるため、困難な道のりにぶつかっても諦めない姿勢を持っている人物像をイメージできるような例文です。

継続力を持つ学生は、どのような企業の目にも魅力的に映るため、様々な職種において使える例文です。しかし、営業職などを始めとした、営業目標・ノルマが課せられる仕事へ就きたい場合は、特に刺さりやすい内容だと言えます。

例文5:前向きさ

「失敗を恐れずに積極的に挑戦することで、新たな成長を得ることができます。 貴社でも、明るく前向きな姿勢をもって、チームへ貢献できるように努めます。」

この例文のポイントは、失敗を恐れずに挑戦し続けたい意欲をアピールできている点です。

新しい物事にも果敢にチャレンジしたエピソードを経験したことが窺える締め言葉であり、フットワークが軽くて周りに元気を与えるような人物像をイメージできるような例文です。

前向きさは、あらゆる仕事においても必要とされるスキルのひとつです。その中でも、企画職や広報職などのように、常に新しい情報へアンテナを張ってアウトプットする職種では、特に刺さりやすい締め言葉であると言えます。

自己PRの締め方の注意点

定型文をそのまま使わない

自己PRの締めくくりに、「貢献したいです」「頑張ります」などの定型文を使うのは避けましょう。なぜなら、誰でも共通して使えるような言葉では、個性や強みが伝わらないためです。

あなた自身の言葉を選んで、企業が掲げる企業理念ビジョンへ深く共感していることを具体的に書きましょう。また、入社後にどのように貢献できるかを明確に書くことも重要です。これまで培ったスキルや経験を活かして、どのように活躍できるかを明らかにしましょう。

根拠のないことを書かない

「どんな困難も乗り越えます」など、根拠のないことを書くことはNGです。なぜなら、主張とは、具体的な根拠があって初めて成り立つものであるためです。

あなたがこれまで経験してきた具体的なエピソードや実績に基づいて、自分の強みや能力を示しましょう。あなたがどのような目標を設定し、達成に向けてどう行動したのかを説明することがポイントです。

数字で表現できるエピソードがある場合は、具体的な数字を用いて成果を客観的に示すこともポイントです。

ネガティブな言葉を使わない

「失敗から学びました」などのネガティブな言葉は、採用担当者に悪い印象を与えてしまう可能性があります。できるだけ前向きな言葉で、入社意欲や向上心をアピールするようにしましょう。

そのためには、自分の強みや能力をポジティブな言葉で表現することがポイントです。自己PRの分量は限られているからこそ、ネガティブな言葉は使わない方がベターです。できるだけポジティブなフレーズを使って、入社後の活躍イメージを具体的に書き上げましょう。

あなたの強みを最大限アピールできる自己PRで締めくくろう

本記事では、エントリーシートにおける自己PRの締め言葉を書く際のポイントや注意点などについて詳しく解説しました。

せっかく、自己PRを一生懸命書いたとしても、最後の言葉が締まらなければ、説得力のない薄い自己PRで完結してしまいます。文末をしっかり考えて作成するだけで、自己PR全体のクオリティを大幅にアップさせることができます。

自己PRの締め方を書く際は、入社意欲や熱意が伝わるような前向きな印象を与えるように心がけましょう。定型文だけで終わらせてしまったり、具体的なエピソードや経験で裏付けされていない根拠のない文章を書くことはNGです。

本記事で紹介した例文を参考にしながら、オリジナルの文末を使い、あなただけの自己PRを完成させましょう。

「向上心」をESの自己PRで効果的にアピールする方法とは?【例文あり】

向上心を自己PRで強みとしてアピールしたくても、どのように書けば良いかわからず悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

向上心を強みとして伝える就活生は多いため、より効果的にアピールするためにはポイントを押さえ、的確に要点を伝えることが大切です。具体的なエピソードを交え、向上心によってどのように企業に貢献できるのか企業が求める人物像にマッチするようにアピールしましょう。

本記事では、向上心を自己PRで効果的に伝えるためのポイントや注意点を解説します。併せて、向上心をアピールする自己PRの例文を5つ紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも「向上心」とは?

ESの自己PRで向上心をアピールすることは効果的ではありますが、そもそもの定義を理解できているでしょうか。向上心とは、自己成長や進歩への強い意欲や欲求のことを指します。具体的には、自身の能力やスキルを向上させ、より良い自分になろうとする意思や情熱を表します。

このような要素を持つ人は、組織においても大きな貢献をもたらす人材である可能性が高いため、重宝されます。よって、向上心を自己PRでアピールすることは志望企業に対して効果的なアピールといえるでしょう。

向上心がある人の特徴について

向上心がある人の具体的な特徴は、主に3つあります。

  • 常に新しい知識やスキルを獲得しようと努力する
  • 困難や新しい挑戦に対して恐れずに、積極的に取り組もうとする
  • 明確な目標を設定し、達成のために努力を惜しまない

向上心がある人は、学ぶことを楽しみ、自己成長のために積極的に行動します。困難や新しい挑戦に対して臆することなく、逆境を乗り越えようとする姿勢があります。また、自分の目標に向かって努力し、達成感や成長を感じることでモチベーションを維持します。

このような要素を含む人は、向上心がある、向上心が強い人という印象を持たれます。

企業が求める向上心について

企業が求める向上心は、社員が自らの成長や組織の発展に向けて積極的に取り組む姿勢を指します。これは、変化の激しいビジネス環境において、柔軟性適応力を持ち、新しいアイデアや挑戦に果敢に取り組む能力を示すことも含まれます。

さらに、目標を設定し、達成に向けて努力する意欲や、他者からのフィードバックを受け入れ、それを成長の機会と捉える柔軟性も重要です。これらは、組織全体の成長や競争力を維持し、持続的な成功を達成するための不可欠な要素となります。

自己PRで向上心をアピールする際のポイント

向上心を高めた理由を伝える

自己PRで向上心をアピールする際には、自身の向上心を高めた理由を明確に伝えることが重要です。

なぜ自分が向上心を持っているのか、その背景や動機を具体的に説明することで、自己PRの信憑性や説得力が増します。自分がどのような経験や価値観から向上心を培ったのか、どのような目標や理想に向かって努力しているのかを明確に伝えることで、選考の担当者に自身の真摯な姿勢や熱意をアピールすることができます。

向上心を発揮した具体的なエピソードを挙げる

具体的なエピソードを挙げると、向上心があることをより効果的にアピールできます。過去の経験で、どのように向上心を発揮したのか、その具体的な事例を挙げることで、自己PRがより説得力のあるものとなります。

例えば、新しいスキルを習得するために自主的に学習した経験や、困難な課題に立ち向かい、解決策を見出したエピソードなどを加えることで、自分の向上心を実証し、自己PRの効果を高めることができます。

「向上心」を言い換える

自己PRで向上心をアピールする場合は、別のワードに言い換えることがポイントとなります。

例えば、「責任感がある」「チャレンジ精神がある」「打たれ強い」など、向上心の概念を別の言葉やフレーズを使って表現しましょう。これにより、自己PRがより多様化し、新たな視点からアピールすることができます。また、自分の熱意や情熱を強調し、他の就活生との差別化も図れるでしょう。

向上心を別の言葉で表現することで、志望企業に対して自分の価値をより魅力的に伝えることができます。

入社後に向上心を発揮するイメージを与える

自己PRの最後は、入社後にも継続して向上心を発揮するイメージを与える文章で締めることが大切です。過去の経験や成果を通じて、今後も新しい挑戦に果敢に取り組み、組織やチームの発展に貢献する意思をアピールしましょう。

また、スキルアップへの積極的な取り組みや、仕事に対する情熱や責任感を強調することも大切です。入社後も向上心を持ち続けることで、企業に対する真摯な取り組みや成長意欲を示し、自己PRをより魅力的にすることができます。

向上心の自己PRが効果的な企業

成長と学びの文化を持つ企業

向上心があるという自己PRが効果的な企業は、成長と学びを促進する文化を築いています。社員が自己成長やスキルアップに積極的に取り組む環境を提供し、学びの機会や成長のサポートを行っています。

こうした取り組みは、社員が自らの向上心を発揮しやすい環境を作り出し、結果として組織全体の成長に貢献します。そのため、向上心があるということは、その企業で働く価値観や文化にマッチする重要な要素となります。

チャレンジ精神が旺盛な企業

失敗を恐れずに新しいアイデアやプロジェクトに果敢に取り組む文化がある企業は、向上心を持つ人材を重視する傾向があります。

こうした企業では、社員が自らの能力を試し、挑戦する機会を与えられる環境が整えられています。そのため、社員は自信を持ってアイデアを出し、新しい取り組みに挑戦することができます。

企業全体のイノベーションや成長を促進し、競争力を高める重要な要素となるため、向上心があるという自己PRが効果的です。

キャリア成長を支援する企業

向上心のある自己PRが効果的な企業は、社員のキャリア成長を積極的に支援する取り組みを行っている傾向にあります。

このような企業では、社員が自己成長に向けて意欲的に取り組める環境を整えており、様々なプログラムを通じて社員がスキルアップを実現できるよう支援しています。そのため、自己PRで自身の向上心や成長への意欲をアピールすることで、企業側が求める人物像にマッチした印象を与えることができます。

自己PRのなかで、企業の価値観や文化に共感し、その企業での成長や貢献を強調することも効果的です。

【例文】向上心を効果的にアピールする自己PR文

例文1:サークル活動

例文

私は、常に新しいことにチャレンジし、学び続ける向上心があります。

大学時代、ボランティアのサークル活動に積極的に参加し、様々なプロジェクトに挑戦しました。例えば、地域の高齢者施設でのボランティア活動や地域清掃活動といったイベントやプロジェクトに関わりました。

これらの活動を通じて、私は自分の能力や限界を超えて成長することの重要性を学びました。新しいプロジェクトに挑戦するたびに、未知の領域に飛び込み、新たなスキルや知識を身に付ける喜びを感じました。

私の向上心と積極性は、新しい環境や課題に適応し、成長し続けるための貴重な資産であると自負しています。将来も、常に学び続け、挑戦し続ける姿勢を持って物事に取り組みたいと考えています。(350字以内)

この例文では、サークル活動での経験を通じて得た向上心をアピールしています。向上心や積極性を強調しながら、具体的な経験や活動を通じてその向上心がどのように形成され、どのように役立つかを示しています。

サークル活動は幅広くあるため、この例文のように具体的な活動を簡潔に説明するとよりイメージしやすくなります。全体として、自らの経験を具体的に示しながら、将来への意欲も明確に表現することがポイントです。

例文2:アルバイト

例文

私の強みは、常に新しいことに挑戦し、成長し続ける向上心です。大学時代、私は複数のアルバイトを経験しました。特に、レストランでのウェイターの仕事は、多くの挑戦と学びを得ることができました。

忙しいレストランでの勤務は、時にストレスフルでしたが、その中で自分の限界を超えることができるチャンスでもありました。

新しいメニューの導入時には、素早く適応し、効果的なサービスを提供するために努力しました。また、忙しい時間帯やトラブルが発生した際には、チーム全体で協力し、効果的な解決策を見つけることが重要でした。

これらの経験を通じて、私はチャレンジに対する恐れを克服し、柔軟性や問題解決能力を向上させることができました。

貴社に入社できた際にも、新しい環境や課題に果敢に取り組み、成長し続ける姿勢を貫きたいと考えています。(400字以内)

アルバイトでの経験を通じて得た向上心に加え、柔軟性や問題解決能力などの重要な能力も適切に強調しています。

アルバイト経験を通じて得た経験を具体的に説明し、それが自身の成長と向上心にどのように貢献したのかを明確に示すことがポイントです。具体例を用いて自身の強みを説明し、将来の展望を示すことを意識しましょう。

例文3:習い事

例文

私の強みは、目標を達成するための向上心と意欲です。

大学時代、私はボクシングを習っており、その過程で目標を設定し、それを実現するために努力することの重要性を学びました。

ボクシングは、厳しいトレーニングと集中力を要するスポーツであり、私にとっては常に新たな挑戦でした。しかし、技術やスキルを磨くためにトレーニングに励み、大会での成績向上を目指して戦略を練るというように日々努力を重ねていきました。

私は、ボクシングの経験を通じて、目標を達成するための自己管理や集中力を身に付けました

。私は貴社の業務においても、常に目標を達成するための努力と情熱を持ち続け、自己の成長と貢献を目指していきたいです。(300字以内)

この例文では、目標達成への向上心と意欲を示しています。

ボクシングの経験を通じて得た自身の強みを具体的に説明しており、それが自己管理や集中力といった重要なスキルの向上に繋がったことを表現しています。目標達成への意欲と努力を強調し、それがビジネスにおける貢献に繋がることを明確に示すことがポイントです。

例文4:資格取得

例文

私の強みは、常に新しい挑戦に果敢に取り組むチャレンジ精神です。

大学時代、私は英語教育の分野で、TESOLの資格取得を目指しました。これは、教育理論や英語教授法に関する深い知識が求められる資格であり、私の目標達成には多大な努力が必要でした。

TESOLの資格取得のために、私は独学で学習し、また関連する講座やセミナーに積極的に参加しました。さらに、教育実習やボランティア活動を通じて実践的な経験も積みました。

この経験を通じて、困難な状況に直面した時には決して諦めずに前進することの大切さを学びました。また、柔軟性を持って対応し、新たな解決策を見つける能力も身につけることができました。

私は、今後も新たな目標に向かって進み、自己の成長とキャリア発展に努めていきたいと考えています。(350字以内)

チャレンジ精神があるということも向上心があるというアピールに直結します。

具体的な経験として、TESOLの資格取得を挙げています。また、困難な状況に直面した際に諦めずに前進し、柔軟性を持って解決策を見つける能力をアピールしています。将来の展望も表現することで、より効果的な自己PR文を作成することができます。

例文5:部活

例文

私の強みは、目標達成のために努力し続ける向上心です。

私は、大学時代に陸上競技部に所属し、長距離走を専門として活動しました。

部活動では、厳しい練習や競技会への参加を通じて、自分の限界に挑戦しました。常に目標を持ち、それに向かって努力することが重要であると学びました。

練習では、技術や体力向上を図るために努力し、自己の記録を向上させることを目指しました。また、チームメンバーとの協力や励まし合いを大切にし、共に目標に向かって頑張ることを心がけました。

私は、陸上競技部での経験を通じて、目標達成のために必要な努力や粘り強さを身に付けました。

貴社へ入社後も、その向上心を活かし、新たな目標に向かって努力し続け、成長し続けます。(350字以内)

目標達成への向上心と努力を示しています。さらに、部活動での経験を通じて、目標達成に必要な努力や粘り強さを身に付けたという点が強調されています。

これは、志望企業での仕事においても同様の姿勢を示せることを表現しています。具体的な経験を通じて得たスキルや成長を示し、将来の目標に向かって努力し続ける意欲をアピールしましょう。

自己PRで向上心をアピールする際の注意点

具体性を重視する

自己PRで向上心をアピールする際には、抽象的な表現よりも具体的な事例やエピソードを挙げることが重要です。単なる意欲や熱意だけでなく、具体的な成果や達成した目標、挑戦したプロジェクトの具体的な内容や結果を示すことで、向上心をよりリアルにアピールすることができます。

具体性を持たせることで、自己PRが信憑性を増し、相手に自身の能力や意欲を具体的に理解してもらいやすくなります。また、具体的な事例を示すことで、自己PRが印象に残りやすくなり、他の候補者との差別化が図れます。

自己評価の低さを強調しない

向上心が強くなるきっかけとして、自分を成長させることが動機となることが多いです。そのため、向上心をアピールすることは、自信の欠如や信頼性の低さを印象付けてしまう恐れがあります。これを防ぐためにも、自己評価の低さを強調することは避けるべきです。

例えば、「下手くそだったから」や「迷惑をかけていたから」という動機を示すと、マイナスな印象を与えてしまいます。代わりに、自身の成果や取り組みを客観的かつポジティブに紹介することが重要です。

社会人として当たり前のエピソードは避ける

向上心をアピールする場合、社会人として当たり前のエピソードは避けるようにしましょう。例えば、チームメンバーとの円滑なコミュニケーションや、締め切りに間に合わせたレポートの作成などが挙げられます。これらのエピソードは、ほとんどの社会人が日常的に経験するものであり、特に際立った成果や努力を示すものではありません。

自己PRで向上心をアピールする際には、自らが直面した困難や挑戦、克服したこと、得られた成果や教訓などを重点的に取り上げることが大切です。

企業のニーズに合わせる

企業は、求める人物像や仕事に求められるスキルに応じて候補者を選考します。そのため、自己PRでは自身の経験や能力を企業の求める方向でアピールすることが必要です。また、企業の業界や文化に合った言葉や表現を使い、自己PRを調整することも大切です。

このように、自己PRを通じて企業のニーズに的確に応えることで、自身の向上心や適性をアピールし、採用担当者に良い印象を与えることができます。

「向上心」を自分なりに言い換えることで自己PR文の魅力度がアップする!

「向上心」を自分なりの言葉で表現することは、自己PR文の魅力を高める秘訣です。例えば、チャレンジ精神があることや責任感があるといった言葉に言い換えることで、自分の内面をより深く表現することができます。

言葉の選び方や表現の工夫によって、読み手に自分の意思や情熱を強く伝えることができ、より魅力的な自己PR文が作成できます。志望企業のニーズを上手く汲み取り、適切なエピソードを用いて自分の強みをアピールしましょう。

コンサル業界の志望動機の書き方|評価されるポイントとコツ【例文あり】

コンサル業界はホワイトカラーの代表的な業界であり、年収が比較的高いことから、多くの志望者が集まります。仕事の難易度は高めですが、様々な企業の経営課題に取り組めることが魅力です。

コンサル業界への志望動機を作成する際には、具体的なエピソードを交えて志望する理由を説明しましょう。応募先企業が求める人物像に合わせて自分の強みを説明することも大切です。

本記事では、3つの例文とともに、コンサル業界の概要、志望動機の作成方法、求められるスキルを解説します。

コンサル業界とは?

コンサル業界とは、コンサルティング業界のことを略した言葉です。コンサルティング業界(以下、コンサル業界)は、経営課題を抱えている企業の相談に乗り、適切な対処法を提案して、問題解決の支援をする業界です。

様々な分野の専門知識を持つコンサルタントが課題の分析をし、解決に導きます。相談に乗るだけでなく、コンサルタント企業が開発した分析ツールや業務効率化ソフトなどを販売することもあります。

経験を積んでスキルや知識を身に付けるほど、大きなプロジェクトに関われたり年収が上がったりするため、常に人気の高い業界です。

コンサル業界の事業

コンサル業界は、様々な分野やテーマで分けられます。主に6つの分野に分かれており、それぞれ特徴が大きく異なります。主な分野と代表的なファームは下記です。まずは違いを正しく理解しましょう。

戦略系コンサル

「戦略系コンサル」は、企業の市場規模拡大新規事業展開などの相談に乗り、経営戦略を提案するコンサルタント事業です。

M&A(企業や事業の合併・買収)、組織再編、グローバル展開、新製品開発などに関わります。会社経営の上流に関われるため、大きな責任とともに大きなやりがいがあります。コンサル業界の中でも常に志望者が多い事業です。

「マッキンゼー・アンド・カンパニー」、「ボストン・コンサルティング・グループ」などが主な戦略系コンサルです。

総合系コンサル

「総合系コンサル」は、特定の分野ではなく様々な分野の総合的な相談を受け、解決方法を提案するコンサルタント事業です。

コンサルタント1名ですべて請け負うのではなく、各分野のスペシャリストが集まって、企業に総合的なアドバイスをします。企業経営の上流から下流まですべてに関われることが総合系コンサルで働くことの魅力です。

主要な総合系コンサルに、「デロイト トーマツ グループ」、「アクセンチュア」、「PwCコンサルティング」などが挙げられます。

ITコンサル

「ITコンサル」は、顧客のIT導入・保守・運用の相談に乗って、最適なITツールやシステムを提案するコンサルタント事業です。

近年は、業務を効率化するITツールが多くあります。製造、設計・開発、人事、財務など様々な会社の部署が、それぞれ異なる課題を抱えています。それぞれの課題を十分に把握し、適したITツールを提案しなければなりません。

ITコンサルには、「日本IBM」、「フューチャーアーキテクト」といった企業があります。

シンクタンク系コンサル

「シンクタンク系コンサル」は、政治、経済、技術、文化などの様々な分野の調査・分析研究を実施するコンサルタント事業です。研究で得られた結果を公表したり、民間企業や自治体に問題解決策を提案したりします。

企業や国の研究機関に勤めて研究活動をすることが一般的です。しかし近年は、顧客からの依頼による通常のコンサルティング業務を担当するケースもあります。

以下の5つは、「五大シンクタンク」と呼ばれることもあります。

  • 野村総合研究所(野村グループ)

  • 日本総合研究所(三井住友フィナンシャルグループ)

  • 三菱総合研究所(三菱グループ)

  • 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(三菱UFJフィナンシャル・グループ)

  • みずほリサーチ&テクノロジーズ(みずほフィナンシャルグループ)

その他の分野のコンサルタント

前述した分野以外にも、様々な分野のコンサルタント事業があります。医療、観光業、建設業、林業といった業界向けのコンサルタント事業が例に挙げられます。いずれも、悩みを抱えている顧客の相談を受け、解決策を提案することが主な仕事です。

コンサルタントとして活躍するために、誰よりもその分野に精通することが重要です。常に最新の情報を収集する姿勢が求められるでしょう。

興味のある分野のコンサルタント事業を調べてみることをおすすめします。大手でなくとも、自分に合った企業が見つかるかもしれません。

「IQVIAソリューションズ ジャパン(医療)」、「観光ビジネスコンサルタンツ(観光業)」、「日本工営(建設業)」、「住友林業(林業)」などのコンサルタント事業が一例に挙げられます。

コンサルタントの役職

コンサルタントにはいくつかの役職があります。ファームによって名称は異なりますが、一般的には4種類に分類されています。キャリアアップの目安にもなるため、押さえておきましょう。

アナリスト

「アナリスト」は、プロジェクトに関わる一員として、情報収集、分析、解決策立案、資料・議事録の作成などを担当する職位です。新卒で採用された際に最初に就く職位であり、他業種での一般社員に相当します。

基本的に、後述する「コンサルタント」の指示に従って業務を進めます。ただし、自分の業務は自分自身で管理しなければなりません。

アナリストとして地道に働きながら経験やスキルを身に付け、コンサルタントにステップアップします。

コンサルタント

「コンサルタント」は、プロジェクトの一部の責任者として働くことを求められる職位です。アナリストとして4~6年程度経験を積んでから、コンサルタントに昇格します。他業種でいうと主任に相当する職位です。

後述する「マネージャー」に報告・連絡・相談をしつつ、プロジェクトの進め方を自分で考え、アナリストに指示を出して業務を進めます。場合によっては、顧客の中堅社員とコミュニケーションをとることもあります。

マネージャー

「マネージャー」は、プロジェクトを監督する役職です。一部の優秀なコンサルタントがマネージャーに昇格します。マネージャーは、他業種の部長や係長に相当する役職です。

特定のプロジェクトの責任者という立場で、予算管理、品質管理、スケジュール管理などをしなければなりません。部下のマネジメントや育成も大切な業務の1つです。プロジェクトの新規獲得活動に関わるケースもあります。

アナリストやコンサルタントであった時期に培ったスキルや経験を活かして働きつつ、マネジメント手法を学ぶことが必要です。

パートナー

「パートナー」はコンサルタントとして最も上位の役職です。他業種での役員に相当します。マネージャーとしての働きぶりが高く評価された人の中でもごく一部がパートナーに昇格します。

複数のプロジェクトや新規案件獲得の最高責任者として、様々な事項の最終判断をすることが主な仕事です。また、マネージャーの頃に得た経験やスキルを活用しながら、チームマネジメントや部下の教育を実施します。自社の経営そのものに関わることも少なくありません。

多くの部下をまとめる高いリーダーシップと、社内外の多くの関係者とやり取りをする高いコミュニケーション能力が求められるでしょう。

コンサル業界の志望動機で伝えるべき3つのポイント

<志望動機の構成>

1. コンサル業界を志望する理由

2. 応募先企業を志望する理由

3. 入社後に達成した目標

コンサル業界を志望する理由

なぜコンサル業界を志望するのかを十分に述べます。コンサル業界でなければ成し遂げたいことを実現できないという強い想いをアピールしましょう。

志望動機に具体的なエピソードを盛り込むことが大切です。具体的なエピソードを交えることで、志望動機の信憑性が高まります。自分が経験したことや感じたことを自分の言葉で説明しましょう。

エピソードが思いつかない場合は、十分に自己分析して自分の強みを発揮したエピソードを探してください。

応募先企業を志望する理由

コンサル業界の中でも、なぜその企業に応募したのかを述べます。

応募先が求める人物像に合わせて志望理由を述べることが重要です。同じコンサル業界でも、企業ごとに求める人物像が異なります。求める人物像に合わせて自分の魅力をアピールしないと、優秀な人材でも、自社には合わないと採用担当者にみなされるかもしれません。

応募先企業の会社説明会、公式Webサイト、募集要項などで、応募先企業が求める人物像を把握しましょう。

入社後に達成したい目標

入社後に達成したいことを必ず述べましょう。達成したいことを述べることで、自分が働く姿を採用担当者にイメージしてもらえます。業界・企業研究を十分に実施したこともアピールできます。

やはり応募先企業の会社説明会、公式Webサイト、募集要項などで企業研究をして、キャリアプランを考えましょう。

入社前からキャリアプランを考えることが難しい場合は、実際にコンサル業界で働く先輩社員の話を聴くことをおすすめします。実際に働く人の想いを知ることで、自分が働く姿を想像できるでしょう。

コンサル業界への志望動機の例文

例文1:人事系コンサル

例文

私は、企業が抱える問題を解決するための手助けをしたいと考え、コンサルティング業界を志望しています。

私の親戚が経営している会社では、思うように人材が集まらず、経営が行き詰まった時期がありました。その際にコンサルタントに相談したところ、対処法をいくつも提案してもらい、求人活動を改善できました。熱心に業務に取り組む社員が多く集まり、現在は経営が安定しています。

この経験から、企業を手助けするコンサルタントの仕事に興味を持ちました。特に中小企業の人事の悩みを多く解決してきた貴社に魅力を感じ、応募しました。

私は大学で社会学を専攻しており、雇用制度の変化について研究しています。大学で学んだ社会学の知識を活かしながら、コンサルタントとして少しでも多くの企業の手助けをしたいと思います。(350字以内)

会社経営をしている親戚が、コンサルタントサービスを利用して求人活動を改善したエピソードを基にした志望動機例文です。具体的なエピソードと志望理由をつなげているため、信憑性があります。

大学で社会学を学んでいることを強みとして述べています。面接試験に進んだ際に研究内容を問われたら、わかりやすく説明できるように準備しておきましょう。わかりやすく説明することで、コンサル業界で求められる論理的思考力をアピールできます。

例文2:総合系コンサル

例文

私はコンサルタントとして企業の課題に取り組みたいと思い、貴社を志望しました。

私はカフェでアルバイトをしているのですが、アルバイトでもハンドドリップをしなければなりません。淹れ方のマニュアルはありましたが、ハンドドリップは難しく、人によってコーヒーの風味に違いがありました。そこで私は、他のアルバイトはどのようにコーヒーを淹れているのか調査し、風味の違いの原因を明らかにしました。原因を解消するためにマニュアルを改善し、コーヒーの品質の偏りを減らすことに成功しました。

この経験から、問題解決にやりがいを感じました。私は、大企業から中小企業まで様々な企業の経営課題に総合的に取り組んでいる貴社に魅力を感じています。

貴社でコンサルタントとして成長し、多くの企業の課題に取り組みたいと思います。(350字以内)

カフェでのアルバイト経験を基にした志望動機例文です。実際に改善活動に取り組んだ様子が魅力的に述べられています。自分の経験したことや感じたことが具体的に述べられているため、志望動機に高い説得力があります。

コンサル業界を志望する理由と、応募先企業を志望する理由がそれぞれ述べられていることも良い点です。どちらかが欠けていると、志望度が低いとみなされる恐れがあります。

面接試験に進んだ際には、エピソードを深掘りされるかもしれません。工夫したことや苦労したことなどを思い浮かべておきましょう。

例文3:ITコンサル

例文

私は、ITコンサルタントとして企業の課題に取り組みたいです。

私は大学のテニス部に所属していました。コロナ禍により新入部員が1人も入らず、部の存続が危ぶまれました。そこで私は、従来のチラシ配布や体験会ではなく、SNSによる部活動紹介で勧誘するようにしました。コンテンツの内容や文言を徐々に改善しながら投稿を続けた結果、数人の新入部員を獲得できました。

この経験から、試行錯誤しながら課題に取り組み続ける姿勢の大切さを学びました。最適なITツールを提案して多くの企業をサポートしている貴社に魅力を感じています。

私は大学で情報工学を専攻しており、ビッグデータを高速で処理する手法について研究しています。大学で学んだ情報技術に関する知識を活かし、ITコンサルタントとして活躍していきたいです。(350字以内)

コロナ禍での新入部員勧誘のエピソードを基にした志望動機例文です。同じような経験をした人もいるかもしれませんが、自分が実際に経験したことと感じたことが十分に述べられているため、志望者の魅力が伝わります。

実際に課題に取り組んだ経験は魅力的なアピールポイントです。周囲の部員と協力した経験があればコミュニケーション能力を、周囲を説得しながら取り組んだのであれば提案力をアピールできます。やみくもに試行錯誤をしたのではなく、順序立てて改善案を実行したのであれば、論理的思考力やタスク管理のスキルなどを伝えられます。

コンサル業界で求められるスキル

問題解決力

コンサルタントの主な仕事は、顧客が抱える悩みの相談に乗り、問題解決につながる策を提案することです。どんな困難な問題にも取り組んで解決する力は常に求められるでしょう。

問題解決力を高めるためには、様々なスキルが必要です。順序立てて問題の対処方法を考える論理的思考力や、問題の原因を特定する手法の知識などが求められます。例えば、予想の難しい値を論理的思考によって導き出す「フェルミ推定」の問題が面接中に出されるかもしれません。

問題解決に取り組んだエピソードがあれば、志望動機や自己PRなどで述べることをおすすめします。

提案力

自分が考えた問題解決策を相手に説明する提案力・プレゼンテーションスキルがコンサルタントに必要です。

問題解決策だけでなく、なぜその策を選んだのか、その策でどのような効果が見込めるのかを顧客に伝えなければなりません。素晴らしい解決策でも、顧客に内容が伝わらなければ、採用されないでしょう。

相手が求めていることを把握して、一つひとつ丁寧に説明することが大切です。面接試験時にも意識しましょう。

プレゼンテーションスキルを向上するためには、見やすいスライド資料の作り方や、論理的に説明するフレームワークなどを学ぶことが有効です。

分析力

コンサル業界では、分析力も重要視されます。問題を解決する前に、問題の原因を特定する必要があるためです。問題の本当の原因を特定せずに無理やり対処しようとすると、望む効果が得られないだけでなく、状況が悪化する恐れすらあります。

コンサル企業に就職したら、問題の原因を特定する分析手法を身に付けなければなりません。顧客から情報を引き出すヒアリング力や、コツコツと情報を分析する姿勢も求められるでしょう。

原因を探りながら問題解決に取り組んだ経験があれば、アピールしましょう。

コンサル業界への志望動機を作成するときのコツ

志望する理由を明確に説明する

コンサル業界への志望動機を作成するときには、志望する理由を明確に説明するよう心掛けましょう。明確に志望理由を述べることで、志望度の高さを採用担当者に伝えられます。

また、コンサル業界では特に、論理的思考力が求められます。論理的に順序立てて思考しないと、最適な問題解決方法を提案できないためです。志望する理由を明確に説明することで、自分の論理的思考力を強みとしてアピールできます。

志望動機を完成させたら、周囲の人に読んでもらい、伝わりやすいか確認しましょう。

自分の強みを盛り込む

志望動機には、志望する理由だけでなく自分の強みも盛り込みましょう。スキルや経験といった強みを述べることで、自分をより魅力的にアピールできます。

前述したように、応募先が求める人物像に合わせて自分の強みを盛り込むことが大切です。応募先企業の会社説明会、公式Webサイト、募集要項などで、応募先企業が求める人物像を十分に調べましょう。

どんな強みを述べればいいか迷ったときは、前述したように問題解決力、提案力、分析力などをアピールすることをおすすめします。また、コミュニケーション能力はどんな業界でも求められます。コミュニケーション能力を発揮したエピソードを少なくとも1つは思い浮かべておきましょう。

ただし、あくまでも「志望動機」なので、志望する理由を優先的に充実させましょう。

経験したことや感じたことを具体的に述べる

経験したことや感じたことを具体的に述べることが重要です。エピソードの具体性が欠けていると、自分の想いや強みが採用担当者に伝わりません。

十分に自己分析をして、経験したことや感じたことを詳しく書き出しましょう。書き出した中から、志望動機にふさわしいエピソードを選びます。

同じ業界でも企業ごとに求める人物像が異なるので、応募先ごとにエピソードを使い分けることが大切です。同じエピソードでも、着眼点を変えれば、異なる強みをアピールできます。例えば、チームで原因を追求しながら問題解決に取り組んだエピソードであれば、分析力とコミュニケーション能力をアピールできるでしょう。

コンサル業界への志望動機を作成するときの注意点

志望動機に労働条件の良さを盛り込まないようにする

志望動機に労働条件の良さを盛り込まないように注意しましょう。

コンサル業界は、平均年収が他業種より高い傾向にあります。コンサルは商品を製造する必要がなく、設備投資や材料費といったコストがかかりません。顧客が支払った報酬の多くが社員の年収に反映されるため、他業種より高収入を得られます。年収の高さに魅力を感じて、コンサル業界を志望している人も多いでしょう。

しかし、高収入を理由として志望動機を述べると、より年収の高い他社に入社したいのではないかと採用担当者に疑われるかもしれません。

労働条件以外の魅力を理由にして志望動機を述べましょう。

セカンドキャリアを述べないようにする

志望動機でセカンドキャリアを述べないようにすることも重要です。

コンサル業界では、会社を辞めて、より待遇の良い会社に転職したり、独立開業したりする人が他業種より多くいます。前述したように、商品製造のための設備や材料が不要で、自分のスキルや経験のみで仕事を獲得できるためです。

成長の意欲を述べることは大切です。しかし、他社への転職や独立開業をほのめかしてはなりません。手間をかけて育てた社員の流出を防ぎたいと企業は考えています。成長して志望先の会社に貢献したいという想いをアピールしましょう。

華々しいイメージをアピールしないようにする

コンサル業界の華々しいイメージをアピールすることも避けましょう。

大手コンサル企業の多くは、都心にオフィスを構えています。一流大学出身の社員も多く、華麗なキャリアを想像する人も多いかもしれません。

しかし、自分が提案した内容が直接成果につながるため、大きな精神的プレッシャーがかかります。また、なかなか思うように成果が得られない時期や契約期限の直前頃は、業務が集中し、忙しいと感じるかもしれません。

忍耐力が必要な場面もあるため、華々しいイメージをアピールすると、自社には適さないと採用担当者にみなされる恐れがあります。また、イメージだけで志望動機を述べると業界・企業研究が不十分だと思われるでしょう。

コンサル業界のイメージではなく、自分が成し遂げたいことを志望動機で述べることをおすすめします。

具体的なエピソードを盛り込んでコンサルへの志望動機を作成しよう!

例文とともに、コンサル業界の概要、志望動機の作成方法、求められるスキルを解説しました。

具体的なエピソードを述べることで、応募先企業への志望度の高さが伝わります。応募先企業が求める人物像に合わせて自分の強みをアピールすることも重要です。さらに入社後のキャリアプランを述べることで、自分が活躍する姿を採用担当者にイメージしてもらえるでしょう。

華々しいイメージや労働条件に魅力を感じてコンサル業界を志望している人もいるかもしれません。しかしイメージや労働条件を志望理由で述べると、コンサルへの熱意が低いとみなされる恐れがあります。コンサル業界でなければ成し遂げたいことを実現できないという強い想いをアピールしましょう。

ぜひ本記事を参考に、コンサル業界への志望動機を作成してみましょう。

【例文10選】短い自己PRの書き方|書くためのコツと注意点

「指定された文字数が短くて書きづらい」「文字数を100文字で指定されているがどう書こう」」など悩んでいませんか?

自己PRの指定文字数が100文字から150文字程度の短い場合、どのようにまとめたら伝わるのか、短くまとめられず苦戦することも多いでしょう。今回は、自己PRを短くまとめるコツ注意点を紹介いたします。

また、シーン別での例文と解説も紹介いたしますので、ぜひ参考にしてみてください。

自己PRを短く書くためには?

自己PRを短く書くためには、事前に自己分析を徹底して行うことが重要です。自分の強みを明確にしておく必要があります。

過去の部活やアルバイトなどの経験から強み・弱み、価値観、キャリアビジョンなどを整理し、自分の強みと企業が求める人物像をマッチングさせましょう。

しっかり取り組むことで、自分にとって1番の強みを見つけられます。

もし、自己分析に苦戦する場合は、家族や友達に他者分析してもらい、第三者の発言を元に、強みを見つけるのも手段です。

この記事では、100〜150文字での自己PRの書き方を解説していきます。

自己PRを短く書くためのコツ

最初に自分の強みを書く

自己PRの指定文字数が短い場合、限られた文字数で相手にあなたの魅力を効果的に伝えることが重要です。

そのためにも、冒頭で自分の強みを述べましょう。理由は下記の3点です。

  • 採用担当者は最初に結論を見るため、あなたの強みや熱意をすぐに理解できる
  • 文章全体の構成が明確になり、読みやすくなる
  • 冗長な表現を避け、簡潔にまとめられる

短い自己PRでは、複数の強みをアピールしようとすると内容が散漫になり、インパクトが弱くなってしまいます。下記の例文のように、最もアピールしたい強みを1つに絞り、説明します。

<例>

  • 課題解決力をアピールしたい場合

 →私の強みは、課題解決力です

 

  • 最後まで諦めないことをアピールしたい場合

 →私は、最後までやり遂げる粘り強さがあります

また、例文の「最後まで諦めないことをアピールしたい場合」のように、少し言い換えるだけで他の就活生と差別化できるため、工夫して書くことも大切です。

文末は「である調」にする

自己PRを短くまとめる方法の一つとして、文末を「ですます調」から「である調」に変更することをおすすめします。

「ですます調」を「である調」に変更するメリットは、下記の通りです。

  • 「です」と「ます」を省略することで、一文あたり2文字ずつ短くなる
  • 文章が簡潔になり、読みやすくなる
  • 自信や積極性のある印象を与える

文末を「である調」に変更することで、文字数を減らしながら簡潔で読みやすい自己PRを作成することができます。

<例>

「ですます調」

私は、目標達成のために努力を続けられます。

「である調」

私は、目標達成のために努力を続ける。

注意点は「である調」は堅苦しい印象を与えてしまう可能性があるため、企業の雰囲気に合わせて判断することがおすすめです。

結論に入社後で目標や意気込みを入れる

自己PRの結論に入社後に目標や意気込みを入れることで、採用担当者に熱意と明確なビジョンを伝えられます。

ぜひ、下記の例文を参考に結論をまとめてください。

<例>

  • 目標達成意欲をアピールしたい場合

→貴社の営業職として入社した後は、向上心をもって、目標達成できるように努めたい。

  • 聞く力をアピールしたい場合

→貴社の記者職として入社した後は、インタビューするときは聞く姿勢を大切にして、取り組みたい。

採用担当者は、あなたが会社に入社後にどのように貢献できるのかを知りたいのです。

具体的な目標や意気込みを持っていることは、熱意や向上心を示すことができるため、文の最後には、入社後の目標や意気込みを入れましょう。

短い自己PRの例文10選【強み別】

例文1:協調性

例文

私の強みは、協調性があるところだ。大学時代は、留学生歓迎イベントの実行委員として参加した。メンバーと意見を積極的に交換し、役割分担を明確にすることで、留学生が喜ぶイベントを作り出すことができた。貴社に企画職として入社した後もチームで協力して貢献していきたい。(129文字)

協調性をアピールして企画職に勤務したい就活生の志望動機です。

企画職は部署のメンバーと協力して業務を行うため、協調性をアピールすることはプラスになります。

ただし「メンバーと意見を積極的に交換し、役割分担を明確にすることで、留学生が喜ぶイベントを作り出すことができた」の部分に「どのぐらいの準備期間」「イベント内容」「自身の役割」など細かく記載するとより良い文章になるでしょう。

例文2:計画性

例文

私は逆算思考でスケジュールを立て、効率的に行動することが強みだ。大学時代は、軽音楽部の部長として活動した。細かいスケジュールを立て、定期的に進捗状況を確認しながら、練習をした。その結果、本番では演奏に成功できた。貴社に営業職として入社後も、計画性を活かして、期限内に目標達成をして貢献していきたい。(147文字)

単純に「計画性」と書くのではなく、「逆算思考でスケジュールを立て、効率的に行動することが強み」と言葉を言い換えているため、他の就活生と文章で差別化できているところが良い点です。

さらに練習から本番までの期間はどれぐらいあったのかを数値で表すと、より具体的な文章になるでしょう。

結論に記載している入社後の意気込みに、軽音楽部の経験を活かして、目標達成したい意欲が伝わります。

例文3:継続力

例文

私の強みは、継続力である。高校3年時、幼少期から夢だった芸術大学を目指した。しかし、現役では合格は叶わずに浪人をした。絵を描き続け、2浪目で目標としていた芸術大学に合格した。浪人経験を通して、諦めずに継続する大切さを学んだ。入社後はこの経験を活かして、どんな課題にも粘り強く取り組んでいきたい。(147文字)

就活生のなかには、難関大学や有名大学などを目指して、受験や浪人をした経験を自己PRに記載したい方がいるでしょう。

単純に「浪人をして勉強をした結果、目標とした大学に合格した」と書くのではなく、例文のように「浪人経験を通して、諦めずに継続する大切さを学んだ」と学んだこと工夫した点具体的に記載することが大切です。

受験や浪人経験をアピールしたい場合は、ぜひ参考にしてみてください。

例文4:向上心

例文

私の強みは、向上心があるところだ。大学3年間、ホテルのアルバイトに力を入れた。入社時は、接客スキル向上のために、先輩の接客を真似し、研修に積極的に参加した。入社1年後、毎月の顧客満足度調査で従業員15名中上位5位以内を獲得できた。入社後も、向上心をもって、貴社に貢献したい。(137文字)

この就活生はアルバイトを通して「向上心」をアピールしています。接客スキルを向上するために、取り組んだ内容を簡潔に書いているのが良いでしょう。

「アルバイト年数」「努力が報われるまでの年数」「ランキング」を数値で表しているため、理論的で説得力が増します。数値を使うことで、具体性を表すことができ、文字数も削減できるのでおすすめです。

例文5:集中力

例文

私の強みは、集中力だ。 一度目標を決めたら、周囲の環境に左右されず、最後までやり遂げられる。学生時代は、学業と社労士資格取得の両立を目指した。 遊びの誘いや誘惑に負けず、集中して勉強に取り組み、目標の社労士を無事に取得した。貴社に入社後も、この強みを活かし、困難な課題にも粘り強く取り組みたい。(145文字)

自身の集中力を武器に社会保険労務士を取得した自己PRです。高い目標を達成するために、学業と社会保険労務士の勉強に勤しんだことがわかります。

ただし、「社労士」と正式名称ではないため「社会保険労務士」と書きましょう。文章が短くても、自己PRに資格を記載する場合は、正式名称で記載することが大切です。

就活生がよく自己PRで記載している資格欄の正式名称・略名は下記になります。間違えないように注意しましょう。

正式名称略名
宅地建物取引士宅建士
普通自動車第一種運転免許普通自動車免許
実用英語技能検定試験1級英検1級
日本商工会議所簿記検定試験2級日商簿記2級
秘書技能検定2級秘書検定2級
2級ファイナンシャル・プランニング技能士FP2級

例文6:忍耐力

例文

私の強みは、忍耐力があるところだ。大学4年間、サッカー部に所属。レギュラー入りを目指して、厳しい練習に毎日取り組んだ。挫折しそうなこともあったが、諦めずに努力を続け、最終の大会でレギュラー入りを果たした。貴社に入社後も、忍耐力を活かして、どんな課題にも粘り強く取り組んでいきたい。(140文字)

体育会系の部活に取り組んでいる方は「忍耐力」をアピールしたい就活生が多いでしょう。例文では、厳しい練習に耐えて、最後にはレギュラーを勝ち取った内容で書かれています。

もちろん、レギュラーに選ばれたのは素晴らしいことですが、「厳しい練習に毎日取り組んだ」の一文では、苦しいことに耐えているだけと思われてしまう可能性があります。具体性が見える文章を意識できるとより良いでしょう。

例文7:責任感

例文

私は、責任感があるところが強みだ。焼肉店のアルバイトリーダーとして後輩の育成担当に任命された。マニュアルを作成し、接客指導も行った。2ヶ月後、後輩が早期に即戦力として活躍できた。約50名中3人に贈られる優秀アルバイトリーダーとして受賞された。入社後も与えられた仕事に責任を持ち、全力で取り組みたい。(149文字)

アルバイトリーダーとして責任を果たして、会社で認められた自己PRです。「約50名中3人に贈られる優秀アルバイトリーダーとして受賞された」と数値を記載しているため、具体的でわかりやすいです。

「マニュアルを作成し、接客指導も行った」という部分をもう少し詳しく書けると、採用担当者がよりイメージしやすいでしょう。

例文8:努力家

例文

私の強みは目標達成のために、諦めずに努力を続けられる点だ。大学時代は、宅地建物取引士の資格取得を目指した。挫折しそうになったこともあるが「必ず合格する」という強い意志を持ち、計画的に勉強を続けました。結果、1年で合格することができた。貴社に入社後も努力をし続けて、営業成績を残せる人材になりたい。(148文字)

1年で国家資格である「宅地建物取引士」を取得した就活生の自己PRです。「挫折しそうになったこともあるが「必ず合格する」という強い意志を持ち〜」の部分で、努力家メンタルが強い人だとわかるため、良い文章です。

特に営業職を希望している方には、「苦しい時期にどのように乗り越えたか」を具体的に記載することで、採用担当者からの評価が良くなるでしょう。

例文9:コミュニケーション能力

例文

私の強みは、相手の立場に立って考え、分かりやすく伝えることを意識できることだ。大学時代は、介護のボランティア活動に参加した。目上の方と交流する機会があり、相手に合わせて話し方を工夫することで、お互いに気持ちの良い会話ができた。入社後も、介護職として相手のことを考えて会話をしていきたい。(142文字)

自分の強みと企業のニーズがマッチングできています。特に、介護職を希望している就活生は参考になる例文でしょう。

数値などは書いていませんが、「相手に合わせて話し方を工夫することで、お互いに気持ちの良い会話ができた」と人柄がわかる文章で、とても良い印象を受けます。

自己PRは、自分がどんな人かを簡潔に書くことも大切です。

例文10:行動力

例文

私の強みは、すぐに行動に移すことができるところだ。インターンシップ先でオウンドメディアの立ち上げメンバーとして参加した。他社のサイトを分析をして、他社にはないコンテンツを盛り込んで、実行した。結果、リリースした1年後には10万PV数を達成できた。貴社に入社後も、行動力を活かして、貢献していきたい。(149文字)

インターンシップでの出来事をアピールしています。この就活生が実際に仕事している様子が想像できるため、良い自己PRでしょう。

結果の部分には「リリースした1年後」と具体的な数値と結果を表しているためわかりやすいです。

ただ、リリース前の準備内容が若干薄いため、もう少し詳しく記載するとより良いでしょう。

自己PRを短く書く時の注意点 

自己PRは、あなたの強みを理解してもらうために重要な資料です。

短い自己PRを書く場合は、詳細を説明するよりも、結果や成果に重点を置きましょう。エピソードは簡潔にまとめ、重要なポイントだけを伝えるように意識します。

しかし、短くするあまり内容が薄っぺらくなってしまったり、重要な情報が抜け落ちてしまうと、逆効果になりかねないので注意しましょう。

書き終えた後は、読みやすい文章であるか必ず確認しましょう。

限られた文字数の中で魅力が伝わる自己PRを作成することが大切です。

短い自己PRを書くときは簡潔にわかりやすく書こう!

短い自己PRを書くには、指定された文字数内で具体的なエピソード簡潔な文章が書かれているかが大切です。結論には、入社後の目標や意気込みをを伝えましょう。

無事に短い自己PRが完成したら、下記の内容を確認してから、期限内に提出してください。

  • 指定された短い文字数で書かれているか
  • 読みやすい文章か
  • 誤字脱字がないか

今回の記事を参考に、自分自身の強みを効果的にアピールできる自己PRを作成して、書類選考を突破できるように努めましょう。

【例文あり】志望動機は締めくくりが重要!締めの書き方とポイント

就職活動において、志望動機は欠かせません。自分の熱意や意気込みを企業に伝えると同時に、深い企業研究を示すことができれば、内定に一歩近づくことでしょう。企業としても、折角働いてくれるならば自社の業務に熱意を持って取り組んでくれる人材を採用したいはずです。就活生と企業の両方にとって、志望動機は重要な書類といえるでしょう。

しかし、実際に書いてみると、志望動機の「締め」でつまづきます。一般的なビジネス文書とも違う、かといって友人同士のような気軽さは出せない。志望動機の締めを悩んでいる就活生は多いのではないでしょうか。

締めには、いくつかのポイントがあります。そのポイントを踏まえて魅力的な志望動機を書き上げましょう。

志望動機の基本構成

志望動機の基本的な構成や、その目的が分かると締めの重要性伝えるべき内容が見えてきます。まずは、志望動機に含めるべき内容や、その目的を改めて確認しましょう。

企業は志望動機から就活生の熱意を知りたい

そもそも「何故、企業は志望動機を教えてほしいのか」と疑問に思ったことはないでしょうか。就活生の視点からすれば、極論「入りたいから」という短い一言でも、志望動機としては十分機能します。当たり前ですが、「入りたい」と思っていない企業とは、最初から接点を持とうとは思いません。

しかし、企業としては同じ「入りたい」なら熱意のある就活生を期待します。新卒就活の採用基準は、今後の成長への期待です。企業は志望動機から、就活生の成長にかける熱意や業務に対する情熱などを推察しています。同じ能力であれば、少しでも熱意のある方を選びたいのが、人としての心情でしょう。

そのため志望動機には、その企業を選んだ理由自分が参加したい業務それに向けて自分のアピールポイントなどを示すことが重要です。

目標は「面接したい」と思ってもらうこと

どれだけ熱意を紙面に書いても、相手に伝わらなければ意味がありません。志望動機の目的は、相手に「面接したい」と思わせることです。どれだけ文章を書いても、この目標が達成できていない志望動機は、残念ながら無意味です。最後までこだわって、企業が面接をしたいと思えるような志望動機を書きましょう。

志望動機は短く、そして、就活生から企業への一方通行となる書類です。そこで相手に「面接したい」と思ってもらうためには、自分の熱意思いの強さ端的に伝えなければなりません。何万枚と届くESのなかで自分を見つけてもらうためにも、自分の思いを最後に伝える「締め」の部分は重要といえます。

志望動機はPREP法で書くことが一般的

志望動機の文章は、強く相手に言いたいことが伝わる明瞭なPREP法で書くことが一般的とされています。PREP法は、結論、理由、具体例、結論の流れで、相手に話を伝える方法です。

ステップが4つしかなく、最も伝えたい内容が文頭にあるため、文章自体が短くまとめられ、ビジネスシーンなどで多様される書き方です。志望動機は300字程度でまとめることが多いため、このPREP法で書くことが推奨されています。

最後の締めは、PREP法でいうところの2度目の結論の部分です。結論を2回伝えることで、自分の意見を強調することができます。ここで結論であるはずの締めが弱いと、意見の強調ができずに尻すぼみで終わってしまいます。そうすると、企業としても就活生に対する期待感が下がり、次のステップへの進行をためらうかもしれません。

志望動機の締めは、期待入社後活躍できる人物であるポジティブな印象で終われるよう意識することが大切です。

志望動機の締めが重要になる理由

多くの就活生が、立派な志望動機を書いている中で、自分ひとりが締めの弱い、もしくは、一貫性のない志望動機だと、ES選考や面接のときに見劣りしてしまいます。

締めが多少不自然な程度で不合格になることは少ないかもしれませんが、マイナスに捉えられる要素を避けるため、志望動機は締めまでこだわりましょう。

締めは印象に残りやすい

心理学には「ピーク・エンドの法則」というものがあります。これは、物語や文章において山場である「ピーク」と結末である「エンド」の2つが印象に残りやすいということを示した法則です。皆さんも映画を見ていて、途中の過程は覚えてないが、エンドロールだけは妙に印象に残っているという経験は一度や二度ではないでしょう。このように文章の最後にある内容というのは、相手に印象を残しやすい部分です。

そして、これは同時に「過程は印象に残りにくい」ということでもあります。特に、人気企業の採用担当は、それこそ毎日何千枚というESに目を通しています。途中の理由や具体例などはほぼ読むことなく、上下の結論だけを読むということも珍しくありません。強く自分の印象を残すためにも、志望動機の締めは重要です。

締めはアピールする最後のチャンス

志望動機に限らず、PREP法で書かれた文章の最後の結論は、それまでの理由や具体例をまとめる部分です。つまり、短くではありますが、もう一度、自分がそう考えた理由などを伝えるチャンスとなります。

ここで自分の考え方を明確にアピールすることができれば、採用担当にも興味を持ってもらえる可能性が高まります。

ただ、この締めは同じ文章をくり返せばよいという単純な内容ではありません。確かに、同じ文章の反復は、強い印象を残す効果がありますが、それは詩や小説などの文学的文章に限った話です。志望動機はビジネス文であるため、そのような形は好まれません。

冒頭の結論とは異なり、締めの結論までには具体例や理由が示されています。それを踏まえた上で、もう一度、自分の熱意をアピールしましょう。

締めは論理性やコミュニケーション能力が評価される

志望動機に限らず、文章には論理性が求められます。ここでいう論理性とは、「文章が筋道だっている」こと、つまり、最初から最後まで一貫した内容の文章を書くことです。たとえば、冒頭の結論では「入りたい」と書いているのに、締めの結論では「入りたくない」と真逆のことを書くと、どのような印象を受けるでしょうか。当然ですが、論理性に欠け、何を伝えたいのか全く分からない文章になってしまいます。

上の例は極端なものですが、それでなくても最初と最後でアピールしている強みやポイントが変わっているという志望動機は珍しくありません。論理性は、自分の意見を伝える発信力としてのコミュニケーション能力でもあります。論理性のない文章は、今後の業務を進めていく上で、企業側に「円滑に進められないのでは」という疑念を持たせてしまいます。

数多くの文章のなかでも、とりわけビジネス文は、「分かりやすく、簡潔に」が求められます。志望動機もビジネス文であるため、短く筋の通った文章を書くことが必要です。ESを書く時点で、すでにビジネスマンとしての素養が試されていることは肝に銘じておきましょう。

志望動機の締めの言葉のポイント

志望動機の締めの言葉は、自分の意見や論理性を企業に伝える重要な要素です。しかし、志望動機は全体でも300字程度ということが多く、あまり多くの内容を締めだけに詰め込むことはできません。

特に、慣れていない人がPREP法で文章を作成すると、要点を落としたりすることも多くなります。志望動機の締めに入れておくべき要素を押さえておきましょう。

適切な締め方には3つの要素が入っている

①本文の要約

1つ目は、本文の要約です。PREP法で書いていることも勿論ですが、これまでの内容を総括することで、もう一度「自分が何を伝えたかったのか」を伝えることができます。文字数の制限もあるため、同じ言葉でくり返すのではなく、理由や具体例などの要点だけをかいつまんで書くことが求められます。

②今後の展望

2つ目は、今後の展望、つまり「入社してから何をしたいか」です。志望動機に書く理由や具体例の多くは、これまでに自分が経験したこと、つまり「過去」のことです。その「過去」を受けて、入社してからの「未来」で何をしたいのかを書くことが重要です。

会社は慈善事業ではないため、役に立たない社員を置いておくことはできません。この展望は「自分を入社させることはメリットになる」ということを、企業に伝える意味もあります。

③結びの言葉

3つ目は、結びの言葉です。これは特に悩む必要はないでしょう。たとえば「努力します」や「貢献します」などの前向きな意欲を表す言葉で文章を締めます。あるいは、実際の業務に絡めた内容で締めるのもよいかもしれません。

紋切型になってしまいますが、志望動機の結びを奇抜な文章にするほうがビジネス文としては不適切です。前向きな言葉で言い切ることで、自分に対する自信や思いの強さを示すことができます。

アピールするポイントは絞る

志望動機の文字数は、企業にもよりますがおよそ300字前後であることが一般的です。そのため、明確で簡潔な内容が求められます。文章全体に余計な修辞を入れないことは勿論ですが、冗長な表現や文学的表現を削るなど、とにかく実際のビジネスを想定した文章にしなければなりません。

ただ、どれだけ削っても、最後の締めに当てられる字数は絞られてしまいます。そのため、最後の締めでアピールするポイントは、文章全体を通じて「絶対に自分が言いたいこと」のひとつだけに絞りましょう。志望動機のなかでも、最もコアになる「自分が志望する理由」の部分だけを取り上げることで、企業にも自分の熱意が伝わりやすくなります。

企業に貢献できるポイントを入れる

志望動機の締めには、企業や社会に「どのような貢献をするか」を書くようにします。志望動機は、あくまでも就活生が「入社したい」理由です。

熱意を企業もある程度は考慮してくれますが、結局、企業に「入社させる」理由がなければ採用してもらえません。そのためにも、自分を採用することが企業にとって明確なメリットになるということを示しましょう。

示すメリットは何でもかまいません。例えば、知識や資格など、業務を遂行するための能力があることは、単純ですが分かりやすいアピールポイントといえるでしょう。また、どの企業でも汎用的に役立つ「忍耐力」や「コミュニケーション能力」、「行動力」などの自分の力を活かす方法を書くことも効果的です。

質問に合わせた締め方をする

一口に「志望動機」と言っても、その質問の形は様々です。直接的に「志望動機を教えてください」と尋ねられることもあれば、それに加えて「貢献できることは」や「将来のキャリアビジョン」など、何か別の質問が付加されて尋ねられる場合も珍しくありません。結びの言葉は、この質問の内容に合わせて変更しましょう。

特に、付加された質問があるときは要注意です。たとえば「将来のキャリアビジョン」についての質問があれば、締めは「将来的に〇〇していきます」などにしなければなりません。質問に対して適切な回答ができていないと、「話を聞かない」「コミュニケーション能力に問題がある」などの評価をされてしまいます。

志望動機を締める文章の例文

志望動機を締める文章は、志望動機全体のなかでもとりわけ端的に、かつ分かりやすい文章であることが求められます。

文章全体を通じて、もう一度伝えたい内容に焦点を当てながら、企業へ貢献できるポイントも示さなければならないため、高いハードルであることは事実です。締めに入る前に、質問の内容と自分の文章を読み返して、志望動機を仕上げましょう。

例文1:企業や企業の商品について書いた場合

例文

私が、貴社を志望した理由は、貴社が私の大好きな〇〇の販売元だからです。〇〇への愛情ならば誰にも負けません。貴社に入社後は、その〇〇の開発に携わりたいと考えています。

小さい頃に買った〇〇は、私の世界を大きく広げてくれました。〇〇を通して世代を越えた多くの友人ができただけではなく、何度か国際大会に出場するなかで、外国語も話せるようになりました。今でも、毎年発売される新しい〇〇を購入し続けています。

私は今後も〇〇が発展していくことを信じています。これまで〇〇を通して得た経験に、大学時代にアルバイトしていた広告会社で培ったイラストレーターとしての技術を加え、〇〇の開発に携わりたいと考えています。(300字以内)

この志望動機の中核になるのは、商品への愛情です。どんな些細なきっかけでも、「その企業の〇〇が好き」というのは、特定の企業でなければならない理由となります。その商品を通じて、自分がどう変わったのか、どんな経験をしたのかを具体例や理由に盛り込むことで、より「貴社でなければ」という印象を与えられます。

それを受けて締めの部分には、商品への愛情を示すと同時に、それに対して、自分が何ができるのかを書いています。単に「好き」というだけでは、企業としても採用に踏み切れません。

この例文であれば「イラストを描く」という技術で貢献しようとしています。このように、自分のスキルや経験を併せて書くと、企業も「どのように働きたいのか」がイメージしやすくなります。

例文2:企業理念について書いた場合

例文

私は、貴社の掲げる「試行錯誤こそ高い技術力につながる」という企業理念に共感し、貴社を志望いたしました。私は、子どもの頃から何かを作ることに熱中していました。現在では、ロボット作りに熱中しており、大学では電子工学について勉強を続けています。

ロボット作りは上手く行かないことがほとんどです。プログラミングや、歯車や配線の違いで想像した挙動になりません。完成しても改善点を見つけ出し、より良いものにしていくことは大変ですが、同時にやりがいも感じています。

貴社は、国内におけるロボット開発のトップ企業です。私も試行錯誤が行われている貴社のロボットの開発に携わり、将来は人型のロボットを開発したいと考えています。(350字以内)

最後の締めは長く書くことよりも、志望動機として最も自分が伝えたいことを意識します。そうすると、締めに書くべきポイントも自然と絞られます。

この志望動機の締めで重要な点は、「企業理念」についてです。企業理念というのは、企業を選ぶときのひとつのポイントです。同じ業務、同じ業界であっても企業ごとに考えていること、目標は異なります。これがマッチしているかどうかは、働き始めた後にも強く影響するため、無視できません。この志望動機では、自分のこれまでの経験が企業の掲げる理念と合致していることを示しています。

企業理念を作る目的は「社員の目標共有」「自社の社会に対するアピール」の2つです。理念への共感は「どんな企業であるか」を分かっていることを示します。また、目標が共有できているため、長く働いてくれることを企業側も期待できるでしょう。

例文3:自分の目標について書いた場合

例文

私は小さいころから「世界を舞台に仕事がしたい」と考えていました。また、大学で海外貿易について研究する中で、「貿易に携わる仕事をする」という具体的な目標ができました。

私は海外の通販サイトでモノを購入する機会が多く、日頃から海外と日本を仲立ちしてくれる貿易企業の存在を強く感じています。特に、日本の貿易会社の代表である貴社は世界各地に支社を持ち、様々な品物を輸入し、現地の経済発展にも寄与されています。そのような社会貢献への姿勢にも、強く共感し貴社を志望しました。

貴社に入社後は、大学で学んだ貿易の知識や、マルチリンガルとしての能力を存分に発揮して、世界中を飛び回り貴社の更なる発展に貢献します。(300字以内)

この志望動機の中核になるのは「自分の目標」です。志望動機において、重要なことは「その企業でなければならない理由」です。この志望動機では、「自分の目標を達成できる企業は貴社だけである」という明確な理由があります。

「働く」という行為の目的は、決して給料を得るためだけではありません。例えば、自分の技能や経験を深めたり、人脈を広げることも目的に数えられるでしょう。また、上記の志望動機のように、自分の目標を達成することも目的として考えられます。自分の目標を具体的にできるほど、企業側も働く姿をイメージしやすくなります。

ただし、目標を中核に置くと、当然、企業側からは「それが達成できたら、どうするのか」という疑問が生じます。これに対して、必ず「次はこうする」という達成した次の目標を志望動機には書きましょう。こうすることで、自分の課題発見能力や、問題解決能力があることを暗に示すことができます。目標や課題を自分で見つけ、それに向かって行動できることも、社会人にとっては重要な能力です。

例文4:自分の強みについて書いた場合

例文

私は、就職にあたって、趣味で続けているWebデザインを仕事にしたいと考え、貴社のWebデザイナーを志望しました。

私は、中学時代からホームページを作っており、大学時代には、サークルで入会者を増やすためのホームページ作りを任されました。その時から、アクセス数を増やすための方法や、デザインなどを考えるようになりました。結果として、ページを見た人の入会が大幅に増加しました。この経験から、私はWebデザインで企業や商品の価値を、広く発信できるWebデザイナーを目指しています。

貴社は挑戦的な社風であり、新人にも機会がある企業です。貴社で自分の技術を磨き、多くの商品を世界に発信していくことが目標です。(300字以内)

自分の強みを志望動機の中心に据える場合、その強みは英語などの言語や大学における学術的な知識のほか、絵や歌などの技術をアピールすると効果的です。新卒採用は、これからの成長への期待を込めた採用です。

しかし、既に技術がある就活生がいれば、それを採用しない理由はありません。今後も成長していくことを自信を持って伝えられれば、それだけでも採用に近づくでしょう。自分のしたいことが実現できる社風であることも、プラスの要素です。

企業が人を採用する目的は、一種の投資とも捉えられます。その人が学び、将来的に企業や社会に貢献してくれることを期待して、採用し給料を払っています。自分の強みをアピールするときは、自分の能力が企業にとって有効であることを示しましょう。

例文5:自分の経験について書いた場合

例文

私は貴社での仕事を通じて、この街の人たちの役に立ちたいと考えています。私は小さいころから買物は貴社の店舗でしていました。また、大学時代には貴社でのアルバイトを始め、お客様から頂く感謝の言葉を受けたことで、卒業後は貴社への就職を志望するようになりました。

貴社はメインとなる業務以外にも、地元の大会の協賛や地域の清掃活動など、地域貢献の活動が活発です。私も何度か参加させて頂きましたが、密接な地域との関わり合いが長く愛される要因であると思っています。

大学時代の貴社でのアルバイトの経験を活かし、私もお客様に愛される貴社の一員になり、地域に貢献できるように努めます。(300字以内)

大学時代にアルバイトをしたことがない人は、そういないはずです。この志望動機では大学時代の「自分の経験」を話の核に置いています。既に志望する先でアルバイトの経験があることは、その企業を志望する立派な動機となります。同時に、その経験が、そのまま自分の「貴社を知っている」というアピールポイントにもなります。

アルバイト以外には、一般的なインターンシップや、海外での留学も同時に経験できるワーキングホリデーなども企業と就活生を結びつけるポイントです。自分の「働いた」経験を志望動機を書く上で、有効な武器になります。それ以外にも、サークルや学業など、大学時代の経験を活かしてみましょう。

志望動機を締める文章の注意点

志望動機の締めは、文章全体を支える重要な部分です。冒頭と結論で内容が矛盾していないことは当然ですが、今後に控える面接において、どの点が深堀りされる対象になるかも重要なポイントです。

面接における質問も想定しながら、志望動機の締めに取り掛かりましょう。

定型文にオリジナリティを持たせる

志望動機の締めの文章は、どうしても「努力します」や「努めます」など、自分の前向きさをアピールする定型文になってしまいます。締めは最後の挨拶にあたる部分なので、定型文になるのは避けられません。

しかし、単に「頑張ります」とだけ書く就活生と「〇〇において力を発揮できるよう頑張ります」具体的なことを書く就活生、どちらを面接したいかと尋ねられたら、間違いなく後者でしょう。

たとえ、定型文でも「自分だからこそ」の要素を付け加えれば、それだけでも魅力のある文章になります。企業としても具体性のある話があれば、働き始めた後のイメージも考えやすくなるでしょう。「何で」「どうやって」という対象や方法論を明確にすると、企業研究の深さも伝わり、一石二鳥です。

根拠のない展望は評価されない

締めで伝える展望で書くべき将来には、根拠を意識しましょう。「営業でトップになる」や「〇〇の責任者になる」という内容の志望動機をよく見かけます。自分のやる気をアピールしたい気持ちは分かりますが、地に足がついていない将来の展望を書いたとしても、企業は評価してくれません。

そもそも、入社前の時点では、トップになる方法も責任者になる方法も就活生が知る術はありません。やる気があっても、目標に向かっていけるだけの実力や方法論が確立されていなければ、単に夢物語で終わってしまいます。根拠のない展望を語ることは、「現実が見えていない」「世間知らず」という、社会人として非常に厳しいマイナス評価を受けることにつながります。

志望動機で書く将来の展望は、せいぜい1年から2年程度の短いものです。働き始めてから1年程度で成し遂げられる内容、もしくは今後働いていく上での方針程度に留めておく方が無難でしょう。無理に自分をよく見せようとしてはいけません。

謙遜も誇張もよい印象はない

締めの文章では、謙遜した表現は厳禁です。志望動機はやる気の高さをアピールするためのものです。そのなかで謙遜した表現をすると、採用担当に「受け身である」という印象を持たれてしまいます。

どんな仕事でも積極的に自分から行動することが重要です。そこで、受け身であるという印象を持たれてしまうと、それだけでマイナス評価になります。志望動機は謙遜せずに、自信を持って言い切るようにしましょう。

また、同時に誇張した表現も避けます。根拠のない展望もそうですが、たとえば「絶対」や「必ず」というような強すぎる表現、「すべて」や「全部」というような例外のない表現は、つい使ってしまいがちなので注意しましょう。

これらの表現を用いると、採用担当は就活生に強いプライドを感じてしまいます。プライドがあることは立派ですが、それが過ぎると業務に悪影響を及ぼしてしまうので注意しましょう。

志望動機は締めまで入念にチェックを

採用選考が進み、最終選考に近づくにつれて、残る就活生の能力は同じ程度になっていきます。そのなかで少しでも有利になりたいのであれば、志望動機の作成に手は抜けません。

特に、締めの部分は、自分の思いをもう一度伝える重要な部分です。また、文章全体としても論理性を確かめる要素にもなります。

締めくくりまで丁寧に伝えることができれば、志望度の高さや入社後の展望など、企業が知りたいことを伝えやすくなります。志望動機の内容全てを受ける締めの部分こそ、最も注意すべき部分といえるでしょう。

200字のガクチカを書くには?効果的に伝える構成と注意点【例文あり】

企業によって、ガクチカの文字数を指定される場合があります。200字という短い文字数を指定され、「ガクチカを200字でまとめられない…」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、ガクチカを200字で書くための構成や押さえるべきポイント、注意点について解説します。200字でまとめた例文も経験別に紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ガクチカとは?

ガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」の略であり、エントリーシートの提出において多くの企業から求められる設問のひとつです。

企業は、ガクチカを通じて「学生に主体性と行動力が備わっているのか」を判断したいと考えています。ガクチカは、学生が大学生活において「どんな努力を重ねたのか」「周囲といかに協力を図ったのか」「具体的な結果は何なのか」という点をアピールする上で大いに役立ちます。

なお、ガクチカに似た設問として「自己PR」がありますが、これらの意味合いは異なります。自己PRは、自分の強みや能力をアピールすることを目的としています。一方、ガクチカは目標達成にむけた具体的なエピソードをアピールするという役割があります。

また、自己PRは文字数制限が存在しないことが多い反面、ガクチカは文字数が指定されることが多い傾向にあります。次の項目では、ガクチカが文字数を指定される理由について詳しく解説します。

企業がガクチカの提出を”200文字”で求める理由

学生の興味や思考力を知るため

企業は、ガクチカを通じて、学生がどのような性格なのかを知りたいと考えています。

具体的なエピソードを知れば、学生がどんなことに興味・関心があるのか、どのような思考を持っているのかがわかります。企業は、エピソードの端々に現れる就活生の人柄に目を向けることで、自社の社風とマッチする人物かどうかを判断します。

ガクチカは、具体的なエピソードをアピールすることのみが目的ではありません。企業にとって、社会人としてモノを売ったり、課題解決のためのアイディア出しをどの程度行えるかをチェックする上でも、重要な判断要素となり得るのです。

課題に対する乗り越え方を知るため

ガクチカには、学生がどのような課題に直面し、どのように乗り越えてきたのかをアピールする役割もあります。

多くの企業は、ガクチカにおいて、エピソードのスケールや社会貢献度の高さなどはあまり重視していません。企業は、ガクチカを通じて「学生がどのようなエピソードを経験してきたのか」というプロセスを重視しています。

なぜなら、学生が課題解決にむけて歩んできた具体的なプロセスを知ることで、問題発見能力や問題解決能力、思考力を判断できるためです。

課題解決能力とは、クライアントや社内に根付いた課題を正しく解決に導くために求められる重要なスキルです。ガクチカを通じて、自己の課題に対する乗り越え方を具体的に伝えられれば、問題解決能力が備わった学生として自身をアピールできるでしょう。

文章を簡潔にまとめる能力を知るため

企業は、ガクチカの文字数を制限することで、学生自身が興味を持っていることを簡潔にまとめる思考力を見極めます。

多くの方にとって、ガクチカの要点を絞らずに長文で書くことは決して難しくありません。しかし、学生に対して企業が求めることは、ガクチカの文量ではありません。自身のエピソードを論理的にまとめる能力が学生に備わっているのかを判断したいという意図があります。

論理的思考力とは、クライアントへのプレゼンや業務における課題分析、解決策の提示など、様々なシーンで役立つ社会人の必須能力です。ガクチカでアピールポイントの要点を簡潔にまとめられれば、社会人に必要な論理的思考力が備わった学生として評価されるでしょう。

ガクチカを200文字でまとめるための4ステップ

<ガクチカの4ステップ>

1.結論(1番伝えたいこと)を述べる

2.具体的なエピソードを書く

3.課題の要点と乗り越えた方法をまとめる

4.入社後にどのように活かすのかを述べる

冒頭で結論を書く

まずは、200文字の中で「何を一番伝えたいのか」を明確にし、冒頭で結論を書きましょう。時系列で長々とエピソードを書いてしまうと、文字数はあっという間にオーバーしてしまいます。簡潔にまとめるためにも、結論は冒頭で述べます。

例:「私は、居酒屋でのアルバイトにおいて、クレーム問題の解決に尽力しました。」

人事は多くのエントリーシートに目を通すため、あなたの印象を残す上では、まず結論から提示しなければなりません。早々に冒頭から結論を書けば、要点が掴みやすいガクチカとして、人事の目に留まりやすいでしょう。

具体的なエピソードを簡潔に書く

冒頭で述べた結論をふまえて、あなたのエピソードを具体的かつ簡潔に書きましょう。

エピソード例として挙げられるのは、サークル活動やアルバイト、ゼミ研究などで壁にぶつかった経験などです。具体的なエピソードにおける解決策、成果を書けば、あなたの問題解決能力行動力を効果的にアピールできます。

ガクチカでは、「最終的にどのような課題や困難を乗り越えたのか」が重視されます。あなた自身のエピソードにおいて、どのような課題があったのかを明らかにすることが大切です。

これらのポイントを押さえておけば、具体的な行動ステップをスムーズに書けるでしょう。

課題の要点と乗り越えた方法を書く

次に、エピソードの中で直面した課題の要点と、どのように乗り越えたのかを具体的に書きましょう。課題の要点と乗り越え方を書ければ、課題を克服するために、どのような努力をしたのかをアピールできます。

企業はこれらの内容から、学生の問題解決能力や周囲との協調性、ストレス耐性の高さなどをチェックします。

もし、苦労したエピソードや何らかの壁にぶつかった経験がなければ、目標達成に向けて努力した姿勢や、取り組みにおいて工夫したことをアピールしましょう。

入社後どのように活かせるのかを書く

最後に、ガクチカで得た経験やスキルをどのように入社後に活かせるのかを書きましょう。

企業が求める人物像と照らし合わせて、自分がどのように貢献できるのかをアピールすることが重要です。企業が求める人物像を確認する際は、採用ホームページや企業が掲載している就活サイトなどをチェックする方法がおすすめです。

あなたの経験やスキルと企業が求める活躍像がマッチしていれば、「マッチングの高い学生」として評価されやすいでしょう。

ガクチカを200字で作成するコツ

まずは文字数を気にせず書く

まずは文字数を気にせずに、400文字程度でガクチカを作成することをおすすめします。

最初から200文字以内のガクチカを書くことは簡単ではないためです。文字数制限を意識するあまり、伝えたいことがわからない内容になってしまっては本末転倒です。

400文字程度の余裕があれば、具体的なエピソードや取り組み、結果を具体的にまとめられるはずです。まずは400字程度のガクチカを作成し、そこから実際の文字数制限に合わせて文章をそぎ落としていきましょう。

「である調」で端的に書く

読みやすくて簡潔なガクチカを書くために、「である調」で書いてみましょう。

なぜなら、「ですます調」だとどうしても文字数を多く使ってしまい、ガクチカの文字数制限をオーバーしやすくなるためです。

「である調」は堅い印象を与える可能性もありますが、一般的なエントリーシートには文体に決まりが設けられていないため、評価の良し悪しなどに影響は及びません。

ガクチカを作る際は、できる限り具体的なエピソードで文字数を割けるように意識することが重要です。そのため、「である調」で端的に書くことをおすすめします。

数字を用いて具体的に書く

「アルバイトで売上アップに貢献した」

⇒都内に15店舗ある居酒屋で、全店舗中1位を獲得した

 

「野球経験でチームワークを学んだ」

10年間の野球経験でチームワークの大切さを深く学べた

数字を用いることで、ガクチカの説得力が増し、具体的なイメージを伝えられます。

上記のように、同じ内容をアピールする場合でも、具体的な数字を含めれば、アピールの強さが段違いに変わるのがわかると思います。

具体的な数字を上手く活用しながら、あなたのエピソードを効果的にアピールしましょう。

短いフレーズに言い換える

文字数をできる限り削るためには、短いフレーズに言い換えることがポイントです。特に横文字は日本語の適切な単語に言い換えることで、文字数をカットすることができます。

長文の場合、内容がわかりにくくなりやすいため、短いフレーズに言い換えてみましょう。

<言い換え例>

  • アンケート→調査
  • リレーション→連携
  • ポジティブ思考→前向き
  • ということです→です
  • することができます→できます
  • コミュニケーションをとる→話し合う

文字数を削るためには、言い換え表現を活用するのがポイントになります。

少し長く感じる表現を見つけたら、「◯◯ 同義語」「◯◯ 類語」などとWeb上で検索し、短い表現に言い換えられないかを考えてみましょう。

不要な箇所はできるだけ削る

冗長な表現や関係のない情報はできるだけ削除し、簡潔な文章にしましょう。

不要な箇所を削る際に意識すべきポイントとは、全体の文章を書き上げた後に、削除しても説明不足や文脈の乱れが起こらないかをチェックすることです。ガクチカは、要点が簡潔であることが重要なので、不要な箇所は削ってしまって問題ありません。

不要な箇所を削った後、文章全体として問題ないか確認したい場合は、あなたのエピソードに似ている例文をWeb上で調べてみることをおすすめします。例文と構成が近ければ、あなたのガクチカは文章として成立していると判断できるはずです。

200字のガクチカ例文5選

勉強

例文

私が尽力したことは、TOEIC®︎スコアを400点以上アップさせることだ。
そのために行ったことは、具体的な勉強方法を自ら計画立てし、毎日3時間勉強を続けたことである。その結果、1年間でTOEIC®︎スコアを400点以上アップできた。
これらの経験から学んだことは、目標達成のための計画立てや実行、努力を継続する重要性である。これらの学びを活かして目指すことは、目標達成へコミットできる人材への成長だ。(199文字)

この例文のポイントは、冒頭においてTOEIC®︎スコアという具体的な数字を用いてアピールできている点です。

また、TOEIC®︎スコアの点数を上げるために具体的に行った取り組みや費やした時間、勉強期間も数字で表現されているため、「何を伝えたいのか」が非常にわかりやすい例文だと言えます。

論理的思考力の高さだけでなく、物事に対して粘り強く努力できる人柄が伝わる例文です。

留学

例文

アメリカへ1年間留学し、異文化交流を図る能力を培うことに尽力した。
現地の学生とグループワークをする機会があり、文化の違いから意見が衝突する場面があった。そこで価値観を持つ方々と積極的に交流し、柔軟な思考力と異文化理解力を養った。
この経験を通して身に着けた能力は、異文化交流能力と、異なる価値観を持つ方々と協調することだ。これらの学びを活かして目指すのは、周囲と円滑な関係性を築ける人材への成長である。(200文字)

この例文のポイントは、異文化交流を図ろうとするコミュニケーション力の高さが伝わる点です。

さらに、留学先という非日常の環境下に身を置いていたという点も大きなポイントです。環境に左右されることなく、周囲との交流を恐れずに取り組める前向きさや積極性を持つ人柄が伝わえる内容と言えます。

コミュニケーション能力の高さだけではなく、慣れない環境にも柔軟に対処できる適応力の高さがうかがえる例文です。

部活動

例文

テニス部に所属し、全国大会出場を目指して日々練習に励んだ。
目標達成のために、個人練習以外にも、後輩の指導や練習メニューの提案にも積極的に取り組んだ。その結果、県大会で優勝し、念願の全国大会出場を果たすことができた。
部活動の経験から、チームワークの重要性と、目標達成のために必要な努力と忍耐力を学ぶことができた。これらの経験を活かして、周囲と協力し合って目標達成に向けて取り組み貢献していきたい。(197文字)

この例文のポイントは、「全国大会出場」というハイレベルな目標に対する実現力の高さが伝わる点です。

自己努力だけではなく、後輩の指導や練習メニューの提案などを代表として、チーム全体のレベルの底上げにも意識を向けており、目標達成にむけたプロセスを設定する能力にも長けていることが伝わります。

さらに、周囲と協力し合うことも意識できており、人望の高さも伝わるような例文です。

サークル

例文

大学時代、写真サークルに所属し、写真撮影の技術を磨くことに尽力した。
写真展を成功させるために、企画立案段階からメンバーと積極的に意見交換を行い、ターゲット層に合わせたテーマや会場選び、広報活動などにも尽力した。その結果、目標としていた参加人数を達成し、収益も黒字にできた。
これらの経験を活かして、コンスタントに目標達成ができる営業マンへの成長を目指します。(180文字)

この例文のポイントは、「収益の黒字化」という経験を得られている点です。

写真サークルとしての取り組みでありながらも、売上達成のために必要な取り組みを細分化し、実行し、成果を残せていることから、ビジネスシーンでも活躍できるスキルを十分に兼ね備えている印象を受けます。

経験したエピソードが、目標達成能力が高い営業マンになるという目標との親和性が高いのもポイントです。

アルバイト

例文

私は、カフェでのアルバイトにおいて接客スキルを磨くことに尽力した。
そのために行ったことは、先輩への接客指導の依頼や、外部の接客研修への参加などである。その結果、接客レベルの高いスタッフとして評価され、本部から全国3位の接客スタッフとして表彰を受けた。
これらの経験から、目標達成のために正しい努力を続ける重要性を学んだ。その上で、私が描く入社後の目標は、お客様に愛される接客スタッフとしての成長である。(200文字)

この例文のポイントは、目標達成のために必要な努力を正しく判断し、実行できている点です。

先輩による接客指導だけではなく、外部の接客研修などにも参加している点から、視野を狭めることなく、様々な方向から接客スキルの向上に取り組んだ努力家な人柄が伝わる内容です。

また、入社後も「お客様に愛される接客スタッフになりたい」という目標を掲げている点から、経験したエピソードを活かして活躍できる期待を寄せられるのもポイントです。

ガクチカを書く際に注意すべき4つのこと

1文字でも超えたらNG

多くの企業は、ガクチカにおいて文字数制限を設けています。ガクチカの内容がどんなに良くても、文字数制限を1文字でもオーバーしていたらNGです。

文字数を守ってあなたをアピールするためには、「何をもっとも伝えたいのか」を明確にする必要があります。どうしても文字数からはみ出てしまう場合は、まずは文字数を意識せずにエピソードを書き出し、そこから要点を絞っていくことをおすすめします。

また、括弧や「。」「、」などの句読点も文字数にカウントされるので注意が必要です。

「嘘」の内容は書かない

自分を良く見せようとして、嘘が含まれたガクチカを書くことは絶対にNGです。ガクチカに限らず、選考においては実際にあなたが経験したエピソードをアピールすることが鉄則です。

人事は、ガクチカを通じて、学生の素直さ誠実さを鋭く見抜きます。多くの選考を経験している採用のプロである人事の目をかいくぐることはほぼできません。

仮にエントリーシートを通過できたとしても、面接へ進んだ段階で嘘がバレてしまう可能性も十分にあります。遅かれ早かれ、「嘘はバレる」ということを念頭に入れておきましょう。

難しい専門用語は使わない

専門用語だらけのガクチカは、人事にマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。

難しい専門用語だらけのガクチカを提出してしまった場合、「知識の高さをひけらかしたいのかな」「もっと分かりやすく説明してほしい」と人事から思われかねません。ガクチカを作成する際は、誰が見ても理解できるような言葉で、できるだけわかりやすく書くようにしましょう。

どうしても専門用語を使う必要がある場合は、簡単に説明を加えることをおすすめします。

関連性のない写真は使わない

ガクチカでは写真を用いる場合があります。その場合、ガクチカの内容に関連するものを選びましょう。

エピソードに何の関係のない写真は、「何でこの写真を使ったの?」と人事を混乱させてしまう可能性があります。ガクチカに写真を加える際は、フリー素材などではなく、実際に撮影した写真を選ぶことが鉄則です。

おすすめのパターンとしては、アルバイトや部活動、留学経験における活動写真、集合写真などが挙げられます。いずれにしても、高画質で暗すぎず、パッと見た際も印象に残りやすい写真を選ぶようにしましょう。

ガクチカであなたの個性をわかりやすくアピールしよう

本記事では、ガクチカを200文字で説明する際のポイントを詳しく紹介しました。

多くの企業は、ガクチカの提出において文字数を設定するケースが多い傾向です。中には、300文字などの文字数で指定する企業も存在しますが、文字数の幅にかかわらず、対策をしておかなければ、慌ててしまうものです。

ガクチカの提出において、どのような文字数を指定されたとしても、落ち着いて本文を書き出せるように準備しておくことがポイントです。

初めてガクチカを作る際は、まずは文字数や体裁を気にせずに、大学生活における具体的なエピソードを書き出すところからスタートさせましょう。その上で、「もっともアピールしたいことは何か」という視点で要点をまとめられれば、あなたオリジナルの簡潔かつわかりやすいガクチカが出来上がるはずです。

ESの自己PRで趣味を効果的にアピールする書き方【例文あり】

あなたの趣味は、あなたの個性スキルを反映する重要な要素です。ESでの自己PRでは、その趣味を活かして自己分析を行い、自己アピールを強化することが大切です。

本記事では、自己PRのテーマとして適している趣味の選び方や、趣味をテーマにした自己PR文を作成する際のポイントを解説します。さらに、記事後半では趣味別の自己PR例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。自分の個性を最大限に活かした自己PR作成に役立つ情報が満載です。

自己PRは趣味を活かした内容でも問題ない!

そもそも、趣味をテーマに選んでも良いのだろうかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。自己PRで、趣味について言及することはむしろ効果的です。なぜなら、趣味はあなたの個性情熱を表現する素晴らしい手段だからです。

趣味を通じて培ったスキルや経験、そしてその中で得た喜びや成果は、あなたの独自性をより明確に示し、志望企業に印象付けるのに役立ちます。企業は、自己PRを通してただの経歴や資格だけではなく、あなたがどのような人間であるかを見ています。そのため、あなたの個性をより鮮明にアピールし、印象を深めることができます。

ただし、趣味を楽しく伝えるだけでは自己PRにはなりません。趣味を通して学んだことや身につけた強みなどを交え、ポイントを押さえてアピールしていくことが大切です。

趣味を活かした自己PRがおすすめな理由

人間性

趣味がテーマの自己PR文では、人間性を深く表現する機会となります。企業は、自己PRを通して学生の人間性を掴もうと考えています。

趣味を通じて示される情熱や興味は、あなたの好奇心や粘り強さ、そして自己成長への意欲をアピールすることができます。また、趣味に対する姿勢やその活動を通じて得られる人間関係やコミュニケーション能力も、あなたの人間性をより豊かに表現する重要な要素です。

趣味を活かした自己PRでは、これらの人間性を明確にアピールすることができます。

モチベーションの源泉

趣味をテーマとした自己PRでは、モチベーションの源泉を明らかにする重要な要素となります。

趣味に対する情熱や興味は、あなたの内面から湧き出る動機や目標を反映しています。そのため、あなたがどのような目標に向かって積極的に取り組んでいるのか、またそのためにどのようなエネルギーを注いでいるのかを明確に示すことができます。

趣味を通じて得られる喜びや達成感は、あなたのモチベーションの源泉となっているはずです。自己PRを通じてその熱意を伝えることで、企業や組織に対する真摯な取り組みや姿勢をアピールすることができます。

志望企業とのマッチ度

趣味がテーマの自己PRでは、あなたの興味や関心が志望企業とのマッチ度を示す重要な指標となります。

趣味には個々の価値観志向性が反映されており、その趣味が企業の文化や価値観と一致している場合、志望企業との相性が高いとみなされます。自己PRで趣味を取り上げることで、あなたが志望企業の理念やビジョンに共感していることを示し、企業に貢献する意欲や熱意をアピールできます。

また、趣味を通じて得たスキルや経験が、志望企業の業務や職務に有益であることを示すことも可能です。自己PRを通じて、志望企業とのマッチ度を明確に表現し、共通の目標に向けての共感をアピールできます。

自己PRのテーマに適している趣味

スポーツ

自己PRのテーマに適している趣味の一つがスポーツです。スポーツは、体力や健康を維持するだけでなく、チームワークやリーダーシップ、忍耐力など多くの価値を育むことができます。

自己PRでスポーツを取り上げることで、そのスポーツを通じて培ったスキルや経験、そしてチームプレイや競争への情熱をアピールすることができます。また、スポーツは自己成長目標達成に向けた意欲を表す素晴らしい手段でもあります。

よって、自己PRでスポーツを取り入れることで、積極性向上心を強調し、企業や組織に対する貢献意欲を示すことができます。

音楽

学生時代からバンド活動などといった、音楽を楽しんできた方も多いでしょう。音楽は、創造性表現力を高めるだけでなく、感情を表現し、共有する力を持っています。

自己PRで音楽を取り上げることで、その音楽を通じて培ったスキルや経験、そして感性や情熱をアピールできます。また、音楽は協調性集中力自己鍛錬の手段としても機能します。

自己PRで音楽を取り入れることで、あなたの創造性を強調し、企業や組織におけるチームワークやイノベーションへの貢献意欲を示すことができます。

アート

アートは、創造性感性を発揮し、独自の世界を表現するための貴重な手段です。

自己PRでアートを取り上げることで、そのアート活動を通じて培った観察力や表現力、そして問題解決能力や創造性をアピールできます。また、アートは自己表現コミュニケーションの手段としても機能します。

自己PRでアートを取り入れることで、あなたの個性独創性を強調し、企業や組織における創造的なアプローチや問題解決への貢献意欲を示すことができます。

読書

読書もESの自己PRにおいて、適切なテーマやエピソードとなります。読書は、知識や情報を得るだけではなく、思考力表現力を高める重要な手段です。

自己PRで読書を取り上げることで、その活動を通じて培った洞察力や理解力、そしてコミュニケーション能力をアピールできます。また、読書は創造性や想像力を刺激し、批評的思考論理的思考を促進します。

自己PRで読書を取り入れることで、あなたの知的好奇心学習意欲を強調し、企業や組織における問題解決や戦略的なアプローチへの貢献意欲を示すことができます。

アウトドア

キャンプや登山などアウトドアな趣味を持っている方も多いでしょう。このようなアウトドアな活動は、自然とのふれあいやアクティブな運動を通じて、多くの価値をもたらします。

自己PRでアウトドアな趣味を取り上げることで、その活動を通じて培ったリーダーシップ、協調性、そして問題解決能力をアピールできます。また、アウトドアはストレス解消や健康増進にも効果的であり、その精神的な側面もアピールできる内容です。

自己PRでアウトドアな趣味を取り入れることで、あなたのアクティブな姿勢チャレンジ精神を強調し、企業や組織における柔軟性や適応力を示すことができます。

料理

大学生になり一人暮らしを始め、料理が新たな趣味になったという方も多いのではないでしょうか。料理は、創造性や忍耐力を養い、自己表現や人間関係の構築にも役立ちます。

自己PRで料理を取り上げることで、その活動を通じて培った計画性やチームワーク、そして問題解決能力をアピールできます。また、料理は食文化栄養に対する理解を深めることにも繋がります。

食品や料理関係の企業を志望する場合は、特に役立つでしょう。自己PRに料理を取り入れることで、あなたの創造性柔軟性を強調し、企業や組織における新しいアイデアやアプローチへの貢献意欲を示すことができます。

趣味がテーマの自己PRを作成するポイント

簡潔にまとめる

趣味をテーマにした自己PRを作成する際は、ダラダラとただ長い文章にならないように注意しましょう。趣味について書くと、つい思いや熱量が高まってしまい、気付いたら枠に入らないぐらいの長文になってしまったということもあるかもしれません。

自己PRを作成する際は、簡潔な表現で要点をまとめることが重要です。読み手が簡単に理解できるように、ポイントを明確に伝えるようにしましょう。冗長な表現や余計な言葉を省くことで、自己PRの効果を最大限に引き出すことができます。

強みや成長できた趣味を選ぶ

強みや成長できた趣味を選ぶことは、高い評価を受ける自己PRを作成する上で重要なポイントです。なぜならば、自己PRを通じて自然にアピールできるため、自信を持って表現することができるからです。また、成長できた趣味は自己成長を示す証になり、志望企業に対して貢献できる態度を示すことができます。

自分が情熱を持ち、積極的に取り組んできた趣味を選ぶことで、自己PRを強化し目標や貢献意欲を的確に伝えることができます。

将来の展望や入社後にどう貢献できるのか伝える

志望企業に対して印象付ける自己PRを作成するためには、最後の一文が肝心です。趣味をテーマにした自己PRの最後は、将来の展望入社後の貢献意欲を明確に伝えることを意識しましょう。

趣味を通じて培ったスキルや経験を活かし、企業や組織にどのように貢献できるかを具体的に示します。そうすることで、志望企業に対してより好感度の高い印象を残すことができます。

将来の目標や志向性、そして入社後の展望について率直に表現し、自らのポテンシャルを最大限にアピールしましょう。

【例文】趣味を活かした自己PR6選

例文1:スポーツ

例文

私の強みは、趣味のバスケットボールで身につけたリーダーシップとチームワーク力です。大学時代、バスケットボールのチームのキャプテンを務めた経験があります。チームメイトと協力して目標に向かって努力する中で、リーダーシップの重要性やチームワークの力を痛感しました。ある試合で、我々のチームは大差をつけられ苦しい状況に立たされましたが、私はチームメイトを鼓舞し、ゲームの流れを変えるための戦略を提案しました。結果として、チーム全体が一丸となって逆転勝利を収めることができました。このような結果から、私は困難な状況下でも冷静さを保ち、チームを率いるリーダーシップと、チームメイトとの協力関係を築く能力を身につけました。貴社でも、この能力を活かして組織内外でのチームの成功に貢献したいと考えています。(350字以内)

スポーツといっても、様々な種目や種類があります。読み手がイメージしやすいような文章を作成することが大切です。例文の中では、バスケットボールチームのキャプテンとしての経験を具体的かつ簡潔に説明しています。

自己PR欄では、自身の強みであるリーダーシップやチームワーク力が、どのように発揮されたかを明確に示すことがポイントです。最後は、入社後にどのような貢献ができるのか、将来への展望も示し貢献意欲をアピールしましょう。

例文2:音楽

例文

私の強みは、趣味のバンド活動で培った創造性です。大学時代、友人たちとバンドを組みあらゆる場所で演奏活動を行っていました。ある時、私たちは学内のコンテストに出場する機会を得ましたが、短い準備期間の中で曲のアレンジや演奏の調整に苦戦していました。そこで、私は逆にチャンスと捉え、今までに行なったことのない創造的なアイデアを提供しました。例えば、新しい編曲や演奏スタイルの導入など、挑戦的なアプローチを積極的に提案しました。結果として、私たちは素晴らしいパフォーマンスを披露することができました。この経験から、私は目標に向かって努力する大切さと、あらゆる角度から問題に対してアプローチする問題解決能力を身につけました。私がバンド活動を通じて身につけた創造性は、チームの一員としての貢献や新しいアイデアの発想において、貴社に大きな価値をもたらすと確信しています。(400字以内)

音楽が趣味といっても幅広く考えられるので、具体的にどのような活動をしていたのかを簡潔に説明しましょう。

例文の中では、短い準備期間の中で困難に直面した状況を描き、どのように創造的な解決策を提案し、成功に導いたのかを示しています。そして、将来においても、培ったスキルが志望企業で、どのように貢献できるのかをアピールしています。

具体的なエピソード貢献意欲を伝えることで、より良い印象を与えることができます。

例文3:アート

例文

私の強みは、趣味のアート活動で得た創造性と表現力です。私は、幼少期から絵を描くことが好きで、大学時代も様々な作品を制作していました。たくさんの作品を制作する中で、自身のアイデアや感情を豊かに表現する方法を学びました。特に、ある展覧会で自分の作品が入賞した際は、自分の表現が他者にも共感される喜びを味わいました。この経験から、私は自らの感性や視点を大切にし、他者との共感やコミュニケーションを図る姿勢を身につけました。また、アート制作の過程での試行錯誤や挑戦を通じて、柔軟な発想力や問題解決能力も養われました。私は貴社の業務においても、創造性を活かして新しいアイデアやアプローチの提案に貢献し、表現力を活かして情報や意見を明確かつ魅力的に伝えることを心がけていきたいと考えています。(350字以内)

アート活動を通じて得た創造性と表現力を具体的に示し、自身の成長と学びを強調しています。さらに、志望企業での業務においても創造性を活かし、新しいアイデアやアプローチの提案に貢献したいという意欲を明確に表現しています。

具体的なエピソードを交えることで、自己PR文の説得力を高めることができます。企業が求める人物像に合致するように、自身の経験やスキルを強調しましょう。

例文4:読書

例文

私の強みは、読書によって養われた洞察力とコミュニケーション能力です。私は幼少期から読書が大好きで、様々なジャンルの本を読んできました。大学時代では特に、心理学や人間関係に関する書籍に興味を持ち、その知識を活かして日々の生活や人間関係を深く理解してきました。また、小説やエッセイを通じて、様々な人生観や価値観に触れ、異なる視点から物事を捉える能力を養いました。このような経験から、私は他者とのコミュニケーションにおいて理解力や共感力を発揮し、円滑な人間関係の構築に貢献することができます。さらに、読書を通じて得た知識や情報を元に、的確な意見やアイデアを提供することができます。私の洞察力とコミュニケーション能力は、貴社におけるチームの協力やプロジェクトの推進に大きく寄与できると考えています。(350字以内)

読書も就活の自己PRにおいて、有効なアピール材料となります。読書は、読むジャンルによってあらゆるスキルが身につきます。

例文の中では、洞察力とコミュニケーション能力を具体的な経験を交えて説明しており、読書を通じて得た知識や視点の広さを示しています。最後には、読書で培ったスキルがチームの協力やプロジェクトの促進にどのように寄与するのかを具体的に述べ、自己PR文としての説得力を高めています。

例文5:アウトドア

例文

私の強みは、キャンプを通じて培った問題解決能力です。私は自然の中で過ごすことが大好きで、キャンプをすることが趣味です。キャンプでは、天候や環境の変化に柔軟に対応し、食料やシェルターを手配するなど、自己の生活を管理する必要があります。また、困難な状況下での対処や危機管理も求められます。私はキャンプでの経験を通じて、問題解決能力を養うことができました。例えば、あるキャンプで突然の雷雨に遭遇した際には、周囲の安全確保やテントの設営方法の見直しを迅速に行いました。このような経験から、私はプレッシャーや困難な状況にも冷静に対処し、柔軟かつ効果的な解決策を見出す能力を身につけました。私のキャンプで培った問題解決能力は、貴社においてもチームの一員としての貢献や組織の更なる成長に不可欠な要素であると考えています。(400字以内)

アウトドアの代表的なキャンプを取り上げていきましょう。例文の中では、キャンプでの具体的なエピソードを挙げて、自らの行動や判断力を示し、その結果として得られたスキルを強調しています。

キャンプは、問題解決能力の他にチームワーク力や、ストレス耐性、冷静な判断力などあらゆるスキルが身につきます。また、特に自然環境を大切にする企業や組織においては、自然環境への愛着をアピールできるので、プラスの印象を与えるでしょう。

例文6:料理

例文

私の強みは、趣味の料理で培った計画性と創造性です。大学に入学した当初から料理をすることが趣味になり、常に新しいアイデアを取り入れながら様々な料理を楽しんでいます。計画性を活かして、料理の準備や調理工程を段取りよく計画し、効率的に進めることができます。また、創造性を発揮して、既存のレシピをアレンジしたり、オリジナル料理を作り出すことができます。例えば、季節の食材や地域の特産品を活かした料理を考案し、新しい味わいを生み出すことができます。このような私の能力は、チームのプロジェクトやイベントの企画立案においても役立ちます。私は、貴社に入社できた際には、これらの能力を活かし、組織の目標達成やチームの更なる成功に貢献したいと考えています。私は、自らの経験を通じて、新しい課題にも前向きに取り組み、常に成長し続けることを約束します。(400字以内)

料理は、個々の好みや文化、バックグラウンドを反映することができる趣味です。そのため、自己PRで取り上げることで、個性独自性を企業にアピールできます。

また、料理は常に新しいアイデアやレシピを試すことができるため、自己PRのテーマに挙げることで、成長と挑戦への意欲を表明する機会も得られます。このような要素を上手く組み合わせることで、自己PRで料理を取り上げるメリットを最大限に引き出すことができるでしょう。

自己PRのテーマにおすすめできない趣味

お酒に関すること

自己PRのテーマとしておすすめできない趣味の一つがお酒です。お酒は、過度な飲酒が健康や社会生活に悪影響を及ぼす可能性があります。

自己PRでは、健康や安全を尊重し、企業や組織における貢献意欲や専門性を強調することが求められます。よって、お酒に関連する趣味や活動を取り上げることは、就活の選考の場においては適していないと言えます。

代わりに、健康的な趣味や活動を通じて、自身のポジティブな側面や価値観をアピールすることを意識しましょう。

ギャンブルに関すること

競馬やパチンコなどのギャンブル系の趣味もおすすめできません。ギャンブルは、金銭的なリスクを伴い、依存症財政問題を引き起こす可能性があります。

自己PRでは、健全なライフスタイルや責任ある行動を重視し、企業や組織における安定性や信頼性をアピールすることが求められます。ギャンブルに関連する趣味や活動は、あなたの信頼や専門性を損なう恐れがあります。

代わりに、健康的社会的な趣味や活動を通じて、自身のポジティブな特性や価値観を強調することを意識しましょう。

趣味の自己PRを通して自分の強みを上手く伝えよう!

自分の趣味や興味を活かし、自身の強み良さを的確にアピールすることが重要です。趣味は個性を反映する重要な要素であり、その中で培ったスキルや経験は、自己PRを作成する際において、大きなアドバンテージとなります。

自己PRを通じて、自分の強みや良さを自信をもって表現し、目標への積極性や貢献意欲を的確に伝えることができます。趣味を通じて培った経験やスキルを活かし、自己成長企業への貢献に繋げることができるでしょう。