自己PRで適応力は効果的なアピールになる

コロナ禍などで急速に市場のトレンドや業務スタイルが変化していく現代、企業が社員に求めているのが「適応力」です。

業種・職種問わず、必須のスキルとなっており、新しい環境に接する機会が多い学生にとっては就活の自己PRでアピールしやすいポイントです。しかし、具体的にはどんなスキルなのかをよくわかっていない、という就活生の方も多いはずです。

今回は、企業が求める「適応力」とはどんな「力」なのかについてと、企業担当者に評価されるためのアピール方法を、例文を交えて解説していきます。

企業が求める適応力とは

固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力

企業が求める「適応力」とは、「固定観念にとらわれず、柔軟に対応できる力」です。「柔軟性」とも言い換えることができます。

従来のやり方やこれまで自分がやってきたやり方に執着せず、状況やその場に応じて、新しいやり方を臆せず試すことができる力を指しています。

ビジネスにおいては、時代のニーズの変化や顧客の新しい要望に素早く対応できる能力となるため、重視されているといえるでしょう。

環境の変化にすぐに馴染むことができる力

新しい環境や、今までの環境に変化が起きてもすぐに馴染むことができる力、即ち「順応性」とも言い換えることができます。

ビジネスにおいては、部署異動や業務システムの変更など多くの変化が訪れます。その変化に戸惑うことなく、すんなりと受け入れられる能力が必要だと考えられています。

理不尽なことにもうまく対応できる力

自分に責任がないことで責められたり、責任を問われてストレスを感じても、自分自身と仕事を切り離して考えられる力のことです。「ストレス耐性」とも言い換えることができます。

ビジネスにおいては、顧客からのクレームや上司からの注意に対し、感情的にならずに指摘された内容を客観的に受け止めて対応しなければならないことが多くあります。自分の気持ちや感情を切り替え、業務に適応していくことが求められています。

適応力をアピールする自己PRの構成

<適応力を伝える構成>

  1. どんな適応力が自分の強みであるかを伝える
  2. 適応力を発揮したエピソード
  3. 適応力を活かして得た成果や結果
  4. 適応力を仕事でどう活かせるのか

①どんな適応力が自分の強みであるかを伝える

まずは、先ほどの3つの「適応力」のうち、どの力をアピールするかを決めて冒頭に記載します。

単純に「適応力」と記載するのではなく、企業担当者が具体的にイメージできるよう、「固定観念にとらわれず、柔軟に対応できる適応力」など、「〜できる適応力」という表現で書くと伝わりやすいでしょう。

他の人との差別化をはかるためにも、書き出しは重要です。わかりやすく、興味を惹く一文を意識して作成しましょう。

②適応力を発揮したエピソード

①に関連する具体的なエピソードを記載していきます。エピソードを記載する際には、「どのような状況で」「どんな」適応力を発揮したのかがわかるように書きましょう。

自分がスキルを発揮した経験ばかりに気を取られて、「どんな状況だったのか」の記載が疎かになりがちですが、企業担当者はあなたのことをよく知りません。

初めて会う人に向けて説明することを意識して、状況をわかりやすく簡潔に書くことが重要です。

③適応力を活かして得た成果や結果

②の結果として、どのような成果が得られたのかを記載します。②の続きとして、「結果、どうなったのか」が明確にわかるように書いてみましょう。

この時注意したいのは、成果・結果が「〜だと思った」「〜と感じた」という主観的なものではなく、客観的に見て納得できるような内容であることです。自分の「適応力」で、周りや相手の行動にどんな変化・影響をもたらしたのかがわかるように記載しましょう。

また、バイトでの売り上げなど数値で示せるものがあれば具体的な数値を記載するとさらに効果的です。

④適応力を仕事でどう活かせるのか

①で記載した「適応力」が応募する業種・職種でどのように活かせるのか、業務内容に絡めながら記載します。

この時にヒントになるのは、募集要項内の、職種のアピールポイントや求める人材、一日の具体的な業務内容について書かれた項目です。そこから自分がアピールしたい「適応力」が活かせる部分を引用して記載してみると、あなたがその募集職種にマッチしていることがわかりやすく伝わります。

あなたを採用するメリットを企業に感じてもらえるよう、仕事への繋がりを意識した自己PRにしましょう。

適応力を自己PRでアピールするポイント

企業が求めている人材を意識して内容を書く

「適応力」をアピールする時のポイントは、まず、企業が求めている人材を意識して内容を書くことです。企業が求めているのはどんな人材なのかを知るには、応募する予定の募集要項を確認してみましょう。

企業が求める人材の特徴と自分がアピールしようとしている「適応力」がマッチしているかを確認することが重要です。

たとえば、マニュアルに沿って行うことや、ルールを遵守することが求められる業務内容なのに、「固定観念にとらわれない適応力」をアピールしてもあまり効果的でないどころか、企業側から「この人はマニュアルやルールを守ってくれなさそうだ」と思われ、逆効果になりかねないため、注意が必要です。

経験からの学びと会社での仕事に関連性を持たせる

エピソードを記載する際には、応募する企業の募集要項に書かれた業務内容に注目しましょう。

チェックするポイント
  • 求める人材
  • 1日の業務の流れ
  • 先輩の声

上記のような項目を見ながら、自分のアピールしたい「適応力」が、仕事のどんなシーンで活かせそうか結びつけてみてください。この時「仕事のこのシーンと、自分の体験がリンクする」と発見することもあると思います。

アピールしたい「適応力」やエピソードを先に決めてしまうよりも、まず募集要項をじっくり読み、自分の強みが発揮できるのはどこなのかをよく考えてから書き出す方が内容にマッチするかもしれません。

全く関連性のないエピソードや学びを書いても企業側からは「なぜこのエピソードを書いたのだろうか?」と疑問を抱かれてしまい、効果的ではありません。志望企業にマッチした内容を書くことが大切です。

「適応力」を別のワードに言い換える

「適応力」をより魅力的に伝え、他の就活生と差をつけるためにおすすめなのが、「適応力」を別のワードに言い換えることです。

例えば、下記のような言い換えが可能です。

  • 柔軟性がある
  • 変化にすぐ馴染める
  • 臨機応変に対応できる
  • 置かれた環境に合わせられる

「適応力」とは数値化できない能力なので、就活生にとっては自己PRに使いやすいワードです。ゆえに、企業担当者から見るとありきたりな印象を持たれ、目を惹くのが難しいことが懸念されます。

そこで、あえて「適応力」と書かず、別の言葉に言い換えることで、書き出しで差別化をはかることができます。興味を惹く一文を作成できるよう、言い回しを考えてみましょう。

【経験別】適応力をアピールする自己PR例文7選

サークル活動

例文

私の強みは、環境の変化に順応できる適応力です。

私は登山サークルに所属していたのですが、メンバーと7泊8日の登山合宿に行った時に台風に見舞われました。他のメンバーは予定通りに合宿の行程を進めようと言いましたが、私は天候が悪化している時に先に進むのは、メンバーが負傷する恐れがあって危険だと主張し、予定外でしたが台風が過ぎ去るまで山小屋に一泊泊まることを提案しました。

通常ならコスト面も考え、全てテントで泊まることになっているのですが、安全面を考慮し山小屋に泊まることを提案し、実行しました。また、大学側とメンバーそれぞれの家族に、この状況と合宿が一泊延長になる旨を連絡するよう意見しました。

結果、メンバー全員が怪我もなく無事に下山することができました。このようなコストと安全面を考慮した上で、環境の変化に順応できる適応力は貴社の業務にも役立つと思っております。(400字以内)

「どのような環境の変化だったのか」という状況と、その状況に対する「順応力を発揮した行動」が具体的に書かれています。

冒頭にもどんな「適応力」をアピールしたいのかが書かれていますが、最後に再度はっきり記載していることで、企業担当者の印象に残る工夫がされているのが良い点です。

ただし、入社後の業務との関連性を持たせるために、「貴社の業務」について、「どんな業務なのか」がもっと具体的に書かれているとさらに良いでしょう。

ゼミ

例文

固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力が、私の強みです。

大学のゼミで市場調査をすることになったのですが、調査を進めていったところ、私たちが事前に用意していた質問内容が市場の実態と大きくかけ離れていて、用意した質問を投げかけてもうまくヒアリングができないことが判明しました。すでに調査に入っており、数日間を費やしていましたが、このままでは期待できる調査結果にならないと思い、調査の中止とやり直しをゼミ内で提案しました。

ゼミでは反対意見もありましたが、市場の実態を知るという本来の目的を全員で再認識し、質問内容とスケジュールを見直し、再度調査を行いました。結果、意味のある調査結果を発表することができ、教授からは高い評価を受けました。

このような固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力を、御社の営業提案でも活かしていきたいと思っています。(400字以内)

「想定外の変化」について具体的に書かれています。順応力を発揮した行動として、「提案した」と周囲に働きかける自発的な行動が具体的に記載されているのがポイントです。最後に、入社後の業務との関連性を持たせています。

さらに、営業提案のどのようなシーンで、この「適応力」を発揮したいのかが明記されているとさらに良いでしょう。募集要項の「求める人材」や「具体的な業務の一日の流れ」といった項目から引用するのがおすすめです。

アルバイト

例文

私には、理不尽なことにもうまく対応できる適応力があります。

アルバイトで、コールセンターのオペレーター業務をしていた際、ご自身で誤って申し込んだ有料サービスに対し返金を要求するというクレームの電話がかかってきました。サービスをすでに利用されていたため、会社側としては返金できない状況でした。そこで、「返金はできない」という事実を明確にお客様に伝えつつも、お客様の「間違えて申し込んでしまって悔しい」という感情面に寄り添い共感を示すことで、返金されないことにご納得いただき、クレームを完結させることができました。

感情に寄り添うということはオペレーターのマニュアルには明記されていませんが、このようなお客様側に原因があるクレームの場合には有効な手段です。このような理不尽なことにもうまく対応できる適応力は、御社の販売営業の仕事にも役立つと考えております。(400字以内)

エピソードの中で「理不尽さ」が客観的に納得できるように説明されています。順応力を発揮した行動として、臨機応変な対応を自身で積極的に選択し、実践したとわかるように書かれています。

自身の勝手な判断ではなく、まず「会社側の判断」や「マニュアル」を確認したことがわかるように書かれているので、「現状を一度受け止められる人だ」という印象を与えることができています。

その後に、「有効な手段」として自身の意見を書いているのも、単に「受け身」ではないことがわかるポイントになっています。

留学

例文

環境の変化に順応できる適応力が、私の強みです。大学時代、サンフランシスコに一年間の留学をしていたのですが、現地では英語が堪能な学生が多く、なかなか会話のスピードについていけませんでした。

そこで、まずは自分に興味を持ってもらうため、趣味であるサウナや温泉についてをクラスメイトに積極的に話すことにしました。すると、知らない文化をもっと教えて欲しいと言われることが増え、日本文化を伝える英語の勉強にもなり、半年過ぎた頃にはクラスメイトとの会話を楽しみながら英会話を上達させることができました。

帰国後もクラスメイトとの交流が続き、英会話の相手になってもらう代わりに、日本語や日本の文化について教えるランゲージ・エクスチェンジ(言語交換レッスン)を行なっています。このような環境の変化に順応できる適応力を、貴社の仕事でも活かしたいと考えています。(400字以内)

今回の「環境の変化」というのは、「自分自身が経験したことがない」という変化です。それが初めて読む人にも伝わるように「自分にとってどのような環境の変化なのか」という背景を説明する情報が含まれています。

環境に適応するために、どんな工夫をしたのかが具体的に書かれているので説得力があります。入社後の仕事との関連性を持たせるため、「貴社の仕事」についてもっと詳しく書いてあるとより良いでしょう。

ボランティア

例文

私はボランティア活動を通じて、状況に応じて柔軟に対応する適応力を培いました。大学時代、地域の高齢者施設でのボランティアに参加し、利用者の方々との交流やイベントの運営を行いました。当初は思い描いていたように進まない場面も多く、予期せぬ状況が頻繁に起こりました。

そうした際にも、私は臨機応変に行動し、その場で状況に応じた解決策を見出すことを心がけました。あるとき、参加者が不足してしまった際にも、代わりに施設のスタッフと協力して個別の交流会を即座に提案し、参加可能な方々が安心して楽しめる場を提供しました。この経験を通じ、変化に対して柔軟に対応することの重要性を学びました。

私は予期せぬ出来事が起こっても、冷静に状況を把握し、新たな解決策を考える姿勢を大切にしています。貴社でも、多様な課題に柔軟に対応し、迅速に最適な結果を導く力を発揮できると自負しています。(400字以内)

ボランティアへの取り組みの際に適応力を発揮したエピソードを軸にした自己PRです。予期せぬ状況でも解決案を提案した点が説得力を高めています。環境の変化だけでなく、トラブルに対しても冷静に対処できる力は、多くの企業で重宝されます。

入社後にどう活かすかという部分がやや抽象的なので、実際の業務などに絡めて表現できるとさらに深みが増すでしょう。

部活

例文

私は大学時代、バスケットボール部での活動を通じて、環境の変化や予期せぬ事態に柔軟に対応する適応力を磨きました。

3年生の春に主力選手がケガで離脱し、チームの戦術を大幅に見直す必要が生じたとき、私はフォワードとしての役割を果たす一方で、練習中や試合中に状況を分析し、戦術変更を即座に提案することに尽力しました。特に、得点源であるエースが不在の状況では、個人技だけでなく、チーム全体で得点を重ねるため練習が重要でした。そこで、チームの動きを見直したり、味方が動きやすくなるような工夫を自主的に考え、練習中に提案しました。その結果、チーム全体が新しい戦術に適応し、大会ベスト4に進出することができました。

この経験を通じ、私は自ら考え行動する力と、周囲と連携しながら最適な解決策を見出す重要性を学びました。貴社においても、予期せぬ課題や困難に対して迅速かつ柔軟に対応し、チーム全体に貢献していきます。(400字以内)

部活動での体験を通じて、適応力が磨かれたことを具体的に述べています。特に、主体的な提案をしながらチーム全体を気に掛けていた点が、組織での協調性のアピールにも繋がっており好印象です。

また、エピソードの結果として「大会ベスト4」という明確な成果を示しているため、説得力が強い内容になっています。

研究

例文

私は大学の研究活動を通じて、予期せぬ問題に柔軟に対応する適応力を身につけました。私はゼミで、持続可能なエネルギー技術に関する研究に取り組んでおり、具体的にはバイオ燃料の生成プロセスの効率化をテーマとしていました。この研究では、データの精度や結果の再現性を高めるために、試行錯誤を繰り返す日々が続きました。

特に、ある実験で予期しない結果が出た際も、すぐに理由を多角的に分析し、原因を突き止めることができました。その後、条件を細かく調整し直し、最終的にデータの精度を向上させることに成功しました。

この経験を通じて、私は一つの視点に固執せず、多角的なアプローチで課題を解決する姿勢の大切さを学びました。貴社でも、問題に直面した際にも的確に対応し、効果的な解決策を模索することで、プロジェクトの成功に貢献できると自信を持っています。(400字以内)

研究活動で予期せぬ問題に直面した際に、すぐ原因究明や改善への取り組みをしたことや、それによる結果が記述されているため、説得力があります。また、最終的に成果を上げた点も能力の裏付けとして十分です。

問題解決のプロセスにおいて、具体的な工夫や行動をさらに詳細に説明すると、より深い印象を与えられるでしょう。その際には専門的すぎる内容にならないよう、適度に簡略化して述べると伝わりやすいです。

【強み別】適応力をアピールする自己PR例文3選

柔軟な対応力

例文

私のアピールポイントは、固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力です。

私がアルバイトをしていたファストフード店はいつも混雑しているのが課題で、行列待ちのお客様からのクレームも度々受けていました。私は混雑の原因は、お客様のメニューを選ぶ時間にあると考え、メニューをレジのカウンターだけでなく、レジに並んでいる時にも見えるように配置を変えました。

その結果、レジでの注文がスムーズになり、待ち時間の短縮だけではなく、月間の売り上げがさらに上がったと店長から評価されました。

このように課題に対し、柔軟に対応できる力を御社の企画提案の業務でも活かしたいと思っています。(300字以内)

積極的に「柔軟に対応した」行動が具体的に書かれています。その結果、どんな成果・結果が得られたのかについても記載されているため、成功体験のエピソードとして成り立っています。

今回のケースでは難しいかもしれませんが、売り上げがどれくらい上がったのか、具体的な数値を記載しておくとさらにわかりやすくなります。

環境の変化への対応力

例文

私の強みは、状況に応じて対応できる適応力です。

大学で放送研究会に所属しており、文化祭で校内で実施されている音楽ライブの実況を行いました。初めは予定通り進んでいたのですが、音楽ライブの機材トラブルにより、ライブが一時中断してしまう事態が起こりました。放送を中止すべきか研究会内で話し合いが行われましたが、無音になるよりはお客さんを喜ばせたいという一心で、実況ではなく、ライブの出場者を呼んでトークすることを提案し、実施しました。

結果、文化祭中の音楽ライブの認知度が上がり、出場者の裏話も聞けたとのことでお客さんからのアンケートでは好評だったという結果が出ました。このように急なトラブルにも冷静に対応する適応力は、御社の企画提案業務にも役立つと考えています。(350字以内)

このエピソードの「環境の変化」とは「状況の変化」、つまり予期せぬトラブルを指しています。突発的なトラブルが発生した時に、周りの意見に流されず、自分の意見をしっかりと持ち、積極的に提案できる人物であることもアピールすることができます。

また、自分一人で判断するのではなく、周りと相談できるコミュニケーション能力があることもアピールできています。入社後の仕事との関連性を持たせるため、「御社の仕事」についてもっと詳しく書いてあるとより良いでしょう。

理不尽なことへの対応力

例文

理不尽なことにもうまく対応できる適応力が私にはあります。

アルバイトで雑貨店の販売員をしていたのですが、人気の限定品がすぐに売り切れることに対し、「もっと入荷数を増やしてほしい」というご意見をお客様からいただくことが多くありました。上司に入荷数を増やすことを相談したのですが、入荷数は増やせないと言われ困っていました。そこで、私は近隣店舗の在庫を調べたり、在庫のある類似商品をお客様に案内するようにしました。そのうち、だんだんと「親切なお店」と嬉しい声をいただくことが増え、類似商品を購入してくださる方や常連のお客様が増えました。

このようなどうにもならない理不尽なことにもうまく対応できる適応力は、御社の仕事にも役立つと考えております。(350字以内)

「理不尽さ」について本人の主観ではなく、客観的に納得できるように説明されています。順応力を発揮した行動としてその結果、どんな成果・結果が得られたのかについても記載されているため、成功体験のエピソードとして成り立っています。

今回のケースのように、数値化できない成果の場合も、周囲の反応の変化を具体的に書くことでわかりやすくアピールすることができます。

適応力をアピールするときの注意点

自分の意見をしっかりと書く

「適応力」とは柔軟性があることや理不尽なことにも対応できる能力ですが、周りや他人の動きに従うばかりでは、「本人は何も考えていないのではないか?」と捉えられてしまう可能性があります。

エピソードを書く時には、その体験の中で「自分はこのように思ったので、このような行動をしました」といったように、自分の考え・意見はしっかりと持っているということが伝わるようにまとめましょう。

積極性があることをアピールする

「適応力」とは周りや相手の状況によって自分を変化させる能力ですが、それが行きすぎると「受け身」「指示待ち人間」だと思われてしまう可能性があります。

特に「柔軟性」や「順応性」を発揮したエピソードの場合には注意が必要です。周囲や環境に合わせただけなのでは?という印象にならないように、あなたが「自発的に提案した」「自ら行動した」ことがはっきりわかるように書くことが大事になってきます。

仕事と結びつきが強いエピソードを書く

自分の多くの体験から一つのエピソードを選ぶ段階で、応募したい仕事との関連性があるかどうかを考えてみましょう。

順番として、自分がアピールしたいエピソードを先に選ぶよりも、まずは職種や業務内容についてじっくり調べて、仕事に関連付けられるエピソードを選ぶ、というやり方がスムーズに書けます。

見落としがちなポイントとして、会社の社風や、内資外資などの特徴とも関連性がないか調べてみるのも有効です。

自己PRでは適応力を他の強みとあわせてアピールしよう

適応力は多くの企業で歓迎されるスキルですが、それだけをアピールしていると受け身な印象や他の能力不足を疑われる可能性があります。自己PRで適応力をアピールする際には、必ずそれ以外の強みも同時に取り上げるようにしましょう。

また、書く際には基本的な構成に従い、内容だけでなく読みやすさも意識する必要があります。特に最初に結論を述べ、エピソードへ繋げる流れは自己PR以外でも基本となる点です。

適応力を発揮する場面は数多くあるため、志望企業に関連のある取り組みや、特に強みが表れたエピソードを掘り下げ、効果的な自己PRになるようにしましょう。

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