就活に向けて自己PRを作成する際「文字数の目安がわからない…」「うまく書ける自信がない」と悩みますよね。
魅力的な自己PRを作成するには、文字数を考慮しつつ読みやすい文章に仕上げるポイントを抑えておく必要があります。
本記事では、自己PRの文字数の目安や、強みを効果的にアピールするポイント、各文字数ごとの例文を紹介します。
目次
自己PRの文字数に目安はあるのか?
指定なしの場合は300〜400文字が目安
自己PRの文字数に指定がないなら、300〜400文字を目安に作成しましょう。300文字未満の場合、面接官や採用担当者に伝える情報量としては、少々物足りない印象を与えてしまいます。
一方、400文字を超える場合は「文章を端的にまとめる力が足りない」という印象を与えてしまいます。情報量が多いため、読み進めるハードルも高く感じさせてしまうでしょう。
つまり自己PRは、情報量が少なくても多くても、熱意が伝わりにくくなってしまうのです。実際に、面接で話すことを想定しても、300〜400文字なら約1分ほどで回答できます。
以上のことから、自己PRは300〜400文字に収めるのが最適といえるでしょう。
指定ありの場合は8〜9割を埋める
自己PRの文字数に指定がある場合は、記入欄の8〜9割を埋めましょう。なぜなら文字数を指定することで、志望者の要約力がチェックされているからです。
加えて、自己PRでは「志望者がルールを守れる人か」という点もチェックされています。文字数が大幅に超えてたり少なすぎたりした場合「理解力がない人」「決まりを守れない人」と判断されてしまうでしょう。
したがって自己PRの文字数は、指定があるなら8〜9割を埋めることが大切です。また、自己PRの内容だけではなく、書き方や文量など様々な点で評価されていることを覚えておきましょう。
自己PRを作成する際のポイント6つ
印象に残るエピソードを盛り込む
自己PRを作成する際は、印象に残るエピソードを盛り込みましょう。なぜなら、他の志望生との差別化に繋がるからです。例えば、2人の志望生が自己PRを作成し、エピソードとしてサークル活動を取り上げたとします。
1人の学生が「イベントへの参加」について、もう1人の学生が「サークルの創立」を経験していたならば、後者の方が貴重な経験として印象に残るでしょう。
自身の強みをアピールしても、エピソードが弱ければ「よくあるエピソード」として埋もれてしまうのです。自身の魅力を引き出すためにも、企業の目に留まりやすくなるエピソードを棚卸しましょう。
一文を簡潔にまとめる
自己PRは、一文一文を簡潔にまとめて作成することも大切です。情報量が多い文章は、読み手にストレスを与えてしまいます。
自己PRを「あれもこれも伝えたい」と作成した場合、読み手としては「いや、知りたいのはそこじゃない…」と、相違が生まれやすくなるのです。また、企業が求めている情報や、伝えたいポイントが目立ちにくくなってしまいます。
自己PRでは、伝えたい内容を精査してまとめる力も問われますので、一文一文は簡潔かつシンプルにまとめるように意識しましょう。
エピソードは複数用意しておく
自己PRに盛り込むエピソードは、複数用意しておきましょう。なぜなら、複数の話題を求める企業も存在するからです。例えば「リーダーシップ」が自己PRのポイントである場合は、リーダーシップをアピールできるエピソードを複数準備しておきます。
裏付けるエピソードを複数用意していることで、強みに一貫性が生まれ、信憑性や説得力が増す効果もあります。 また、企業によって求められる人材も異なるため、複数のエピソードを用意しておくと安心です。
さらに面接対策にも繋がるため、面接を控えている方や、複数の企業に応募する方は、2〜3個を目安にエピソードを準備しておきましょう。
強調する際は「」でくくる
自己PR内で強調したい言葉や表記、セリフは「」でくくりましょう。記号を用いることで、直感的に内容を理解しやすくなるからです。
「」を用いずに表記するのも可能ですが、文章に埋もれて、重要性が伝わりにくくなってしまいます。しかし、「」でくくった場合は「これが伝えたいことです」と、視覚的に捉えられるため、読み手がパッと理解しやすくなります。
文章から浮立たせる効果があるため、特にアピールしたい内容は「」で名詞化すると良いでしょう。
企業が求める人物像を把握する
企業側は、会社と志望者の価値観がマッチしているかを確認しています。
自己PRは、志望する企業が求めている人材に結びつけるように作成することで、自身が活躍しているイメージを伝えやすくなります。
企業研究を通して、志望する企業が求めている人物像を把握したうえで、自己PRの作成に取り掛かりましょう。
文章前後でアピールする内容を明記する
自己PRは、冒頭と締めでアピールしたい内容を繰り返し提示しましょう。繰り返し書くことで説得力を持たせ、読み手が理解しやすくなるからです。
まず冒頭で「強みは○○です」 と説明することで、最も伝えたい内容が文章に埋もれずに、印象づけられます、。その後に、具体例やエピソードを説明していく流れなら、読み手も「この背景が冒頭に繋がっていたのか」と、展開を理解できます。
また、最後に再び結論を述べることで「たしかにその通りだ」と、改めて納得しやすくなります。重要なポイントを強調するのに有効なため、自己PRを作成する際は、冒頭と締めで結論を書きましょう。
自己PRを作成する手順6ステップ
自身の強みを言い切る
自己PRの冒頭には、自身の強みを言い切る文章を提示しましょう。「私の強みは〇〇です」と提示することで、読み手が文章の主軸を把握しやすくなります。
冒頭からエピソードを展開し始めてしまうと、読み手は「何の話をしているんだろう」と、悩みながら読み進めることになってしまいます。最悪の場合、焦らされている印象を与え、最後まで文章を読まれない可能性もあるでしょう。
印象に残らない自己PRにならないためにも、冒頭には結論を提示することが大切です。
エピソードを深掘りする
印象に残る自己PRを作成するためにも、強みを発揮したエピソードを具体的に提示しましょう。企業側は、志望者の強みに偽りがないかを知りたいと思っています。
例えば「私の強みは行動力です」と伝えただけでは、背景や根拠がないため、どのような場面で強みを発揮できるのか想像できません。しかし「率先してチームリーダーに立候補した」と続ければ「強みを活かして貢献できる人材だ」と、イメージしやすくなるのです。
自己PRの結論を述べた後は、強みを証明する背景やエピソードを具体的に伝え、興味関心を惹きましょう。
目標や課題を提示する
自己PRのエピソードを深掘りした後は、経験の中で生まれた目標や課題を書きましょう。なぜなら、結論とエピソードに説得力を持たせられるからです。
採用担当者は、志望者と企業の価値観がマッチしているかをチェックしています。「なぜ目標や課題に向き合ったのか」についても併せて展開し、自身の人柄や価値観をアピールしましょう。
目標や課題に向き合った過程は、志望者の心情や考えなどが含まれやすいため、より説得力を持たせる効果があります。唯一無二の自己PRにも繋がるため、目標や課題を含めた文章を作成するようにしましょう。
努力や工夫を振り返る
自己PRで目標や課題を提示した後は、達成するために行った努力や工夫を具体的に振り返ります。自身の強みを具体的にアピールするうえで、他の志望者と差別化できるからです。
例えば「資格取得に向けた学習に尽力した」という表記は抽象的であり、アピールとしてはやや弱い印象を与えてしまいます。「50分勉強・10分休憩を繰り返した」「教科書の音読を3ヶ月続けた」など、努力や工夫を具体的に提示することで、オリジナリティが生まれます。
採用担当者は、志望者の努力や工夫を聞くことで「この人は◯◯の努力ができるから、仕事を任せても問題ないだろう」と、再現性を持って貢献できるかを見極められるのです。
目標や課題を達成するための努力や工夫は、文字数が許す限り具体的に書くように意識しましょう。
入社後のビジョンを提示する
最後に、入社後のビジョンがわかる文章を記載しましょう。強みに自信があったとしても、企業に貢献できる内容でなければアピールには繋がりません。
例えば「強みである〇〇を活かして、貴社のプロジェクトでは~~~のように貢献します」と、具体的に提示できると良いでしょう。「どのような業務で活かせるか」に触れて作成すれば、実際に働いている姿をイメージさせやすくなり、企業研究への尽力もアピールできます。
以上を踏まえて、自己PRを作成する際は「入社後どのように貢献できるのか」に関する文章で締め括りましょう。
作成した自己PRを添削する
作成した自己PRは、内容に誤字脱字などの不備がないかを添削して確認します。詳しく伝えたい内容やエピソードの深掘りなどを、総合的にチェックすることが大切です。
生じやすい不備には、抽象的な表現や情報の抜け、文章のねじれなどが挙げられます。修正が乏しい場合は、企業側に「結局何を伝えたいんだろう」と疑問を抱かれてしまいます。自己PRが伝わらない事態を防ぐためにも、一文一文を具体的に書きましょう。
また添削は自身のみで行うのではなく、友人や家族、教授などの第三者に確認してもらうのが有効です。客観的な視点からアドバイスをもらえるため、効率よく自己PRの修正・加筆に取り組めます。
【文字数別】自己PRの例文
100文字の場合
私の強みは「向上心に長けていること」です。中学時代から大学時代にかけて、10以上の資格取得に努め、スキルアップに励んできました。入社後も、高い目標に向けて成果を出し続ける人材として貢献いたします。
上記の例文では、向上心をアピールしつつ「入社後も伸び代がある人材」という点を伝えています。
また、より具体性や信憑性を増すために「10」と、数字を記載しています。努力した過程を、読み手が直感的にイメージできるのもポイントの1つです。
さらに、過去に努力した経験を盛り込むことで「向上心の高さ」と結び付けてアピールできています。「向上心」を強みとして、アピールしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
200文字の場合
私の強みは継続力であり、長期的な目標を見据えてサークル活動に取り組みました。
大学時代に友人とダンス愛好会を創立し、大学内外のダンスイベントを通して、認知度を上げるために活動しました。
結果、2年後の夏に、◯◯球場でのダンスパフォーマンスのオファーをいただくことができました。サークル活動を通して、失敗を恐れずに挑戦し続ける大切さを学びました。
入社後は、チーム単位のプロジェクトや目標達成のために貢献します。
上記の例文では「コツコツと知名度を上げる」という目標達成のために、サークル活動に尽力したことを述べています。アピールするポイントを1つに絞って深掘りしているため、短いながらも内容が濃い自己PRに仕上がっています。
また「継続力」を取り上げることで「長期的に勤める人材」と認識してもらえる可能性もあるでしょう。200文字で自己PRを作成する方は、強みとエピソードを1つに絞って文章を展開するのをおすすめします。
400文字の場合
私の強みは「気配りができること」です。常に相手の目線に立って行動するよう心がけています。3年次には、学芸員免許を取得するために、◯◯博物館にて10日間の実習に取り組みました。
5日目の館内を巡回する実習中、来館者から「昆虫の展示はどこですか?」と声をかけられました。私は植物部門を専攻していたため、詳しい展示場所を十分把握できていませんでした。そこで私は、来館者とパンフレットを確認しながら案内するよう努めました。「専門外なのでわかりません」と返答した場合、来館者を突き放すような印象を与えてしまうと考えたからです。
結果、目的の展示に辿り着くことができ「丁寧に案内してくれて、ありがとう」と感謝の言葉をいただきました。実習の経験から、相手の立場に寄り添う思いやりの姿勢を持つ大切さを知りました。
入社後は協調性を活かして、お客様の課題や不安を丁寧にヒアリングし、円滑なやり取りの促進に貢献していきます。
自己PRを400字で作成する際は、冒頭と文末にアピールポイントを記載し、エピソードを深掘りするのがポイントです。上記の例文でも、冒頭と文末で「協調性」が盛り込まれ、印象に残りやすい構成に仕上がっています。
さらに、エピソードの描写が細かく提示され「自分が何を考えて行動したのか」も明記されてます。具体的な表現が盛り込まれていることで「志望者の人間性」が伝わりやすくなるでしょう。
500文字の場合
私の強みは、相手を問わずと打ち解けられる「コミュニケーション力」です。
大学2年生でアメリカへの留学を経験し、当時は「自分の言語が伝わるか」という不安から、現地の学生と打ち解けられずにいました。現状をホストファミリーに相談したところ「自分から話しかけることが大切だよ」とアドバイスをもらい、次の日から実践してみました。
性別や年齢を問わず自分から声をかけるよう徹底した結果、コミュニティの一員として歓迎してもらえる機会が増えました。現地の友人や知人と対話を繰り返したことで、自分の英会話スキルにも自信がつきました。
以上の経験から、主体的なコミュニケーションの大切さを学び、帰国後もコミュニティに参加する時は、自ら声をかける習慣が身につきました。
入社後は積極的なコミュニケーションを意識して、プロジェクトメンバーとの信頼関係を構築することに努め、海外への事業展開に貢献したいと考えております。
上記の例文は「どのように困難を乗り越えたのか」が明記され、当時の状況がイメージしやすい構成になっています。セリフや心情が「」で強調され、よりエピソードに具体性が増しているのもポイントの1つです。
自己PRを500字で作成する際は、端的にまとめようとし過ぎないことが大切です。文字数が不足する可能性があるため、エピソードの部分を具体的に記述しつつ、活躍する姿を伝えるように意識しましょう。
600文字の場合
私は大学のゼミ活動を通して、大学時代の経験から、困難に直面しても諦めない「粘り強さ」を身につけることができました。に自信があります。大学のゼミ活動を通して身につき、ゼミ対抗の研究発表会では準優勝をいただけました。
大学のゼミでは、地震のメカニズムについて研究し、日本で発生する地震の特徴について発表するために準備を進めていました。しかし、研究室内で中間発表を実施した際「机上論を述べているだけでリアリティがない」との指摘を受け、具体的な改善点が見つけられずにいました。
そこで私は、研究内容の具体性を上げるため、過去に地震があった被災地に赴き、地域や資料館の方の話を聞くことに努めました。実際に話を聞くことで、よりリアリティのある考察ができるのではないかと考えたからです。当初は、現地の方々に取り合ってもらえず挫けそうになりましたが、研究テーマや熱意を説明することで共感していただき、地震が発生した当時の体験をインタビューできました。
結果、論文や文献のみでは深掘りしにくい地震の特徴について、具体的な考察に繋げることができました。そして、ゼミ対抗の研究発表会では準優勝を受賞し、教授から「リアリティと独自性のある研究だ」と賞賛の言葉もいただきけました。
私はゼミでの活動を通して、目標達成に向けて努力を惜しまない大切さを学びました。貴社へ入社した後も「粘り強さ」を活かして、プロジェクト遂行のために120%の努力を還元していきたいと考えています。
上記の例文は、1つのエピソードを深掘りして、強みに説得力を持たせています。「コツコツ努力する」というテーマに焦点を当てて展開されているため、自己PRの軸がブレることなくまとめられています。
さらに、実習の経験から得た学びを入社後のビジョンに関連づけているのもポイントです。なお、エピソードを複数取り上げて、エピソードの情報量を増やすのも1つの方法としておすすめします。
800文字の場合
私の強みは、失敗を恐れず取り組む「主体性」です。4年間勤めた花屋のアルバイトでは、お客様へのアプローチに尽力し、売上アップに貢献することができました。
私の勤めている店舗は、2021年から売上が約15%落ちており、「お客様へのアプローチ不足」が原因だと考えられるため、「お客様とのコンタクトを増やすこと」が店舗目標に設定されました。
私はこの目標を達成するために、個人的に2つの目標を立てました。・1回の出勤につき、10人のお客様に声がけをする・出勤日は、おすすめの商品を1人以上に購入してもらう
目標を設定した当初は緊張してしまい、5人のお客様に声をかけるのも厳しい状態でした。なぜ声がけすることに抵抗があるのかを分析した結果、商品の魅力を把握しきれていないため、自信が持てないことが原因だと気付きました。そこで社員の方にヒアリングをしたり、花の特徴などを調べ、商品1つひとつの魅力をノートにまとめました。
また商品の知識が増えたことで、聞かれた質問にも答えられるようになり、お客様に声をかける不安や抵抗が解消されていきました。「気になる商品がありましたら、いつでもお尋ねください」と、お客様からも話しかけやすいように声をかけ、押し売りの印象を与えない雰囲気作りも意識しました。
お客様のニーズを丁寧に聞き、商品と照らし合わせて提案することで、以前よりも多くのお客様に購入いただけるようになり、担当マネージャーから「社員よりも、売上に貢献してくれている」と、嬉しい言葉をいただくことができました。
結果として、3か月後の店舗売上は前年比1.3倍を記録し、目標も達成できました。
以上の経験から「主体的に行動する大切さ」を学び、第三者に賞賛されるほど売上に貢献できたことが自信になりました。貴社に入社した後も「主体性」を活かして、お客様1人ひとりにベストな提案ができるよう、貢献していきます。
自己PRが800文字に指定されている場合は、600文字よりもさらに具体性のある文章を作成するのがポイントです。特にエピソードの具体性を高め、他の志望者との差別化に繋げましょう。
上記の例文では「約15%落ちていた売上を前年比1.3倍まで回復した」と、具体的な数字やデータを用いています。また、「」でくくったり、心情やセリフが複数記載されているため、より説得力ある自己PRに仕上がっています。読み手からの信頼を獲得するためにも効果的な文章構成といえるでしょう。
自己PRを文字数に沿って作成する際の注意点
ネガティブな表現を使わない
自己PRの文章は、前向きな表現を使って作成しましょう。なぜなら面接官や採用担当者に仕事を任せられないと判断されてしまうからです。
素直さや謙虚さを伝えるのも大切ですが、卑下しすぎた場合「自信がなさそう」「すぐに退職しそう」と、マイナスな印象を与えてしまいます。過去の失敗や苦労を盛り込むとしても、否定的な言葉や表現は控えましょう。
万が一、マイナスなエピソードについて述べる際は、得た学びや教訓などを併せて紹介して、前向きな内容で文章を締めましょう。
誇張した表現を使わない
自己PRは、大げさな表現を使わないようにしましょう。読み手に「自己主張が強い」「協調性がない」などのマイナスな印象を与えてしまうからです。万が一、事実と異なることが発覚した場合は、採用を取り消される可能性も考えられるでしょう。
自己PRで重要視されるのは「結果」ではなく、志望者の人柄や価値観です。「第三者をどれだけ圧巻させられるか」は気にせずに、偽りなく真実を記載しましょう。
自己PRの文章を書く際は、大げさな表現を使わない文章を心がけることが大切です。
履歴書・ESとの相違をなくす
自己PRに記載する内容は、履歴書やES(エントリーシート)の内容と相違がないようにしましょう。なぜなら相違が発覚した場合、信憑性に欠ける印象を与えてしまうからです。
履歴書やES(エントリーシート)と相違があることで一貫性がなく、読み手に「嘘をついているのではないか」と感じさせてしまいます。自信が伝えたい強みが伝わりにくくなる可能性もあるでしょう。
以上を踏まえて、自己PRの作成は、履歴書やES(エントリーシート)と相違がないことを確認しながら行いましょう。
抽象的な文章表現を使わない
自己PRの文章は、抽象的な表現を使わないように記載しましょう。抽象的な表現は、読み手にアピールしたい内容を十分把握してもらいにくくなります。
例えば「責任感の強さ」をアピールすると想定します。一言で「責任感が強い」と、まとめた場合「どのように責任感が強いのだろう」と、読み手に考える手間を与えてしまいます。「任された仕事を最後まで真っ当する」や「苦手な課題に対して努力できる」など、責任感が強いと感じた背景まで深掘りするのが大切です。
また、深掘りして情報を明確にすることで、他の志望者との差別化にも繋がります。自己PRを作成する際は、一文一文が具体的に記載されているかを意識しながら取り組みましょう。
文字数が不足する・超過する場合の対処法
ですます調とである調の使い分けをする
自己PRでは「ですます調」か「である調」のどちらかに統一されていれば、どちらで書いても基本的に問題ありません。そのため、文字数に合わせて使い分けるのも一つの手です。
文字数が超過する場合は「である調」、文字数が不足するような場合には「ですます調」を用いることで文字数の過不足を対処することができます。しかし、ですます調とである調が混同しないように注意する必要があります。もし、書き換えた場合には見直しをすることを徹底しましょう。
エピソードの深堀りをする
文字数が不足するような場合は、エピソードを深掘りすることで内容の加筆をすることができます。自己分析と企業研究を徹底することで深掘りできるところがないかを探してみましょう。
特に、エピソードの説明や成果を書く時に具体的な数字を用いることがおすすめです。例えば、「留学に行く前はTOEICが530点だったが、留学後は860点まで上げることができた」などとすることでどれくらい英語力が上がったのかが伝わりやすくなります。
文字数が不足している時は、より具体的に書くことができる部分がないか、どのくらい目標を達成できたのか、課題解決に向けて工夫した点など自己PRのエピソードを改めて振り返ってみましょう。
単語を言い換える
- エピソード ⇨ 出来事
- テクニック ⇨ 技術
- ボランティア ⇨ 奉仕活動
- チャレンジ ⇨ 挑戦
- リーダーシップ ⇨ 統率力
上記のように、文字数の過不足は単語を言い換えることでも対処することができます。特にカタカナの単語は、日本語に言い換えることで文字数を減らし、逆にカタカナにすることで文字数を増やすこともできるでしょう。
同じ意味合いで伝えることができれば、単語の言い換えをしても問題はありません。言い換える際は、意味合いが変わらないよう言い換えに用いる単語には十分に注意しましょう。
削れる修飾語を探す
「とても」「すごく」「大変」「しっかりと」などはよく使われる修飾語です。しかし、修飾語を使わなくとも文章の内容が伝わることが多いです。文字数が超過する場合には削れる修飾語がないか読み直してみましょう。
文字数が足りない時に修飾語をつけるのも一つの手ですが、多用したり、必要のない箇所にまでつけ足してしまうと「書くことがない」「内容が足りない」ということに気づかれてしまいます。そのため、文字数が足りない時は修飾語を用いるのではなく内容を加筆することを心がけましょう。
自己PRを最適な文字数で作成しよう
自己PRは、文字数の規定に沿って作成するとともに、順序立てて簡潔にまとめる必要があります。
また経験を深く掘り下げることで、他の志望者と被りにくい自己PRを作成できます。なお、嘘や大げさな言い回しは用いないこともポイントです。
本記事で紹介した内容や例文を参考にして、自己分析の結果を元に、自己PRに記載する強みや経験を明確にしてみましょう。