ESの自己PRで「協調性」を強みとしてアピールする就活生にとって、「上手くアピールできるエピソードが思いつかない」「そもそも協調性はアピールできるスキルなのだろうか」などの悩みは付き物です。
「協調性」は多くの企業が重視するスキルであるため、就職活動において非常に有効な強みです。しかし、上手くアピールするためには、企業が求める特性を理解することがポイントとなります。
本記事では、協調性をより効果的にアピールするためのポイントやコツを解説します。さらに、大学での経験別や希望職種に応じた例文も合わせて紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
就活の自己PRで協調性をアピールしても良い?
結論から述べると、就活の自己PRで協調性があることをアピールすることは問題ありません。社会では、これまでの学生生活よりもさらに価値観が異なる人々と出会う機会があります。
どのような業界においても、自己中心的に物事を進めていては仕事を効率的に進めることは難しいです。そのため、アピールすることでチームに貢献できる人材だと高く評価されます。
業務を円滑に進められると評価される
協調性を持つ人材は、職場でスムーズな業務遂行が期待される存在です。周囲のメンバーと良好な関係を保つことができ、意見の衝突を回避しながら必要な場面ではサポート役になれる人材であり、全体の生産性を高められると評価されます。
特に、プロジェクトが複数部門にまたがる場合や、協力して成果を出すことが求められる現場で重視されます。万が一、意見の対立が生じても柔軟に対応できるため、結果として安定したパフォーマンスを発揮できる人材だと期待されるでしょう。
コミュニケーション能力が高いと期待される
自己PRの強みとすることで、状況に応じて柔軟にコミュニケーションが取れる人と捉えてもらいやすいです。実際、協調性とは相手の状況や意図を冷静に汲み取り、臨機応変に対話できる人のことを指します。
そのため、あなたの強みが伝わることで、採用担当者に「対話力があり、柔軟に対応できる人」といった印象を与えられるでしょう。
大きな成果をもたらす人材だと思われる
協調性があることをアピールすることで、企業から「大きな成果を生み出す人材」としての期待が寄せられます。協調性がある人は、周囲の人と話し合いながらチーム全体の力を引き出し、結果的に大きな成果へと導くことができるためです。
たとえ困難なプロジェクトであったとしても、他のメンバーと密に連携し、効率的なサポートを行うことで、目標達成に向けた実行力を発揮できます。このように、組織全体の成果にできる人材は、企業から「チームにとって欠かせない存在」として大きな評価を得られます。
企業が求める「協調性がある人」とは
企業は、チームの成果を最大化するために積極的に取り組み、周囲の意見を尊重しつつ柔軟に行動できる人を求めています。企業がどのような「協調性」を求めているのかを理解することで、自己PRをどのように書くべきかが見えてきます。
周囲の意見を聞きながら力を発揮できる人
企業は周囲の意見をよく聞きながら、自分の力を発揮できる人材を求めています。多くの職場では、チーム単位で仕事を進めることが多いですが、ときには意見が合わないという事態も起こります。
そこにしっかりと周りの意見を聞く人がいれば、さまざまな考えやアイデアを融合でき、結果として、より優れた成果をもたらすことができます。自分だけでなく、全体を見渡しながら貢献できる人は、チームメンバーとして重要な存在だと評価されるでしょう。
異なる意見も取り入れて解決策を提示できる人
一般社会では、メンバーの意見がバラバラなときでも柔軟に対応し、それぞれの意見を協議して解決策を考えられる人を高く評価します。つまり、多くの企業は、ただ意見を受け入れるだけでなく、チームの意見をまとめ、全員が納得のいく方法を見つけられる人を求めているのです。
これまでの学生生活で、メンバー同士の意見がぶつかる場面で、冷静に話をまとめてトラブルを乗り越えたというような経験があれば、十分に企業が求める協調性の条件を満たしていると言えます。
チーム内での役割を把握して行動できる人
企業が評価する協調性がある人とは、自分の役割をきちんと把握したうえで行動に移せる人です。例えば、状況に応じてリーダー役になったり、サポート役に回ったりできる柔軟性のある人は、企業にとって有益な存在です。
リーダーとしての強みや、サポート役としての重要性をしっかり考えつつ、チーム全体のために自主的に行動を起こせる人は、現場で大きな信頼を獲得できます。
協調性をアピールする自己PR文のポイント
キャッチコピーをつけてインパクトを与える
最初にインパクトのあるキャッチコピーをつけることで、採用担当者の印象に残りやすくなります。例えば、「仲間を繋ぐパイプ」や「成果を生む架け橋」といった具体的なキャッチコピーから書き始めましょう。
キャッチコピーをつけることで、強みがどのような場面で発揮されるものなのか、より効果的に伝わります。最初の文で印象を強めることが、選考を勝ち進めるためのポイントです。
協調性を発揮した具体的なエピソードを交える
協調性があることをアピールするためには、実際にそのスキルが発揮されたエピソードを盛り込むことが大切です。例えば、サークルやゼミといった大学の中だけでなく、アルバイト先などで周囲と協力して困難を乗り越えた経験、成果を挙げた経験なども自己PRとして有効です。
エピソードがあることで、自己PR文としてより説得力が増します。自己PR文を作成する前に、これまで協調性を発揮できたエピソードをいくつか思い出してみましょう。
企業が求める「協調性」をアピールする
「協調性がある」ということは、自己PRとして有効なスキルではありますが、企業によって求めている「協調性」の特徴が異なる場合があります。
例えば、IT企業では、プロジェクトの進行が早く、フレキシブルな対応が求められます。一方、サービス業では、顧客との接点が多いため、スタッフ間で支え合うことが大切です。
それぞれの業界で求められる協調性の特徴は、業務の内容や性質、求められる成果などに応じて異なります。自身の強みをより効果的に伝えるために、業界や企業研究が必須です。あなたの強みがその企業で活かせるものであることを、強くアピールしましょう。
「協調性」を別の言葉に言い換える
「協調性」という言葉をそのまま使うのではなく、「チームワーク力」「柔軟性」「素直」など、連想できる他の言葉に変換すると、自己PR文がより印象的になります。
また、「他者の意見を尊重しながら目標達成に貢献できる力」や「異なる考えをまとめて実行に移す力」など、具体的な行動や成果を表す言葉を使うのも効果的です。このように、言葉を工夫することで、あなたの強みがよりリアルに伝わりやすくなるでしょう。
自己PRの「協調性」を言い換えて差別化しよう!
「協調性があります」という自己PR文は、他の就活生と被ってしまう可能性があります。そのため、「協調性」を別の言葉に言い換えてアピールすることが大事なポイントです。
協調性の表現パターンを理解しておくことで、あなたの人間性や個性がよりダイレクトに伝わります。自分の経験を振り返ってみて、下記のスキルを発揮したエピソードを盛り込んでみましょう。
チームワーク力
メンバーが共通の目標に向かって進むために必要不可欠なスキルです。企業によっては、社内だけでなく外部の人たちと連携しながら、業務を進めていく場合もあります。そのため、チームワーク力が高い人材を求める企業は多いです。
大学生活の中でも、部活やサークル活動などチームワーク力が求められる場面は多々あります。チームワーク力がある人材がいると、各メンバーが自分の強みを活かせる環境が整います。
ただし、協調性があることをチームワーク力が高いと言い換えることは、よくあるパターンでもあります。そのため、具体的なエピソードを交え、オリジナリティを意識した自己PR文を作成しましょう。
ヒアリング力
意見やアイデアを効果的に交換し、相手の考えを理解するための重要なスキルです。特に、「相手が今、何を求めているのか」ということを考える力が必要な営業職やコンサルティング職などは、非常に重視されるでしょう。
また、ヒアリング力が高い人材がいると、チーム内のコミュニケーションが円滑に進みます。職場の仲間たちが積極的に意見を交わしやすくなり、よりクリエイティブな解決策を見出すことができます。
柔軟性
あらゆる変化に対応し、異なる意見や状況を受け入れられるスキルです。自身の意見やルールに固執しすぎず、その場の状況に応じて適切に判断し、行動できるスキルであるため協調性があると捉えられるでしょう。
このスキルを持つ人材を採用することで、チームは新たな挑戦や予期せぬ問題に対しても冷静に対処できます。そのため、柔軟性がある人は、新しい状況や変化に迅速に対応できると期待され、企業にとって魅力的に映ります。
場をまとめる力
職場内での議論や意見交換をスムーズに進めるために必要とされるスキルです。就職すると、会議やディスカッションに参加する場面は多くあります。
そういった場面に、場をまとめることが上手な人がいると、チームは必要なタイミングで適切な対応ができ、無駄な対立を避けられます。場の雰囲気やメンバーの状態・状況を読むことが得意な人は、場をまとめる力を積極的にアピールしていきましょう。
人間関係構築力
人間関係構築力は、信頼関係を築くための基盤となります。このスキルがあることで、メンバー同士の絆が深まり、協力しやすい環境を作ることができます。
強固な人間関係は、チームのモチベーションを高め、より良い成果を生み出す原動力となります。また、人間関係を築くことが得意ということは、入社してすぐに場に馴染むことができるでしょう。
洞察力・観察力
周囲の状況や人々の気持ちを敏感に感じ取る能力です。洞察力や観察力が高い人は、メンバーの潜在的なニーズや課題を早期に発見し、適切なサポートができます。
また、広い視点から新たな発想を生み出したり、変化に対応することも可能です。人間関係においては、本質的な意図に気づくことができるため、良好な関係を築いていけます。
これらは、ビジネスシーンにおいて重要なスキルとなるため、日頃から「周りをよく見ているね」「気が効くね」と言われる人は、洞察力や観察力の高さをアピールしていきましょう。
素直
素直さは、他者の意見やフィードバックを受け入れる姿勢を指します。新入社員として働き始めると、学生の頃とは勝手が違う場面も多く、わからないことがたくさん出てきます。そこで素直に、「ここがわからないので、教えてください」と質問できることは、非常に大切です。
素直に学ぶ姿勢は、他者からのサポートを得やすく、協力的な環境を生み出すことに繋がります。協調性をどのように言い換えればいいのかわからないという場合は、自分の素直さを見つめ直してみましょう。
協調性を効果的にアピールする自己PR文の基本構成
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冒頭で「強み」を端的に伝える
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強みの根拠となるエピソードを加える
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そこから得た成果や学びを書く
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入社後にどのように強みを活かすのを伝える
強みを端的に伝える
まず、あなたの強みである「協調性」をシンプルかつ端的に伝えましょう。自己PRを作成する際は、冒頭に強みを書くことがポイントです。
そうすることで、あなたがどのようなスキルや特性を持っているのかを明確にアピールできます。文章の途中に一番伝えたいことが入っていると、読みづらい内容になってしまうため、文章の流れを意識して作成しましょう。
根拠となるエピソードを加える
次に、協調性を発揮した具体的なエピソードを書きましょう。例えば、ゼミの活動で意見が対立した際に、仲介役となり、全員の意見を尊重して解決策に導いた経験などがあれば、その流れをよく説明すると良いです。
具体的なエピソードがあることで、協調性があるということが、単なる自己評価でないことを証明できます。
成果や学んだことを伝える
エピソードに続いて、その経験から得られた成果や学びを伝えます。チーム全体で目標を達成したり、プロジェクトがスムーズに進んだりした結果を挙げると効果的です。
協調性を発揮した結果、自分がどのように成長できたのかを含めて説明することで、より魅力的な自己PR文になります。
入社後に強みをどう活かすのかを伝える
最後に、入社後に協調性をどのように活かしていくのかをアピールしていきましょう。コツとしては、企業側に採用するメリットを強く感じさせることが大切です。
企業は、「この人はどのような活躍ができるだろうか」と考えています。企業に入ってからの協調性の活かし方を書き出してみましょう。
【経験別】協調性をアピールする自己PR例文
①アルバイト
私の強みは、みんなの力を集めて目標達成に導く、チームワーク力の高さです。私は大学時代に飲食店でアルバイトをしていました。しかし、働き始めた頃は、忙しい時間帯にスタッフが少なく、業務が滞りがちでした。
その際、私は積極的に周囲に声をかけ、効率的に業務を分担することを提案しました。具体的には、厨房とホールの連携を強化するために、注文の流れを整理し、スタッフ間での情報共有を徹底しました。
その結果、業務がスムーズに進み、顧客満足度向上も達成できました。この経験から、仲間と協力し合うことの大切さを学びました。私はこのように、チームワーク力を活かしてどのような環境でも円滑なコミュニケーションを図り、成果を上げる自信があります。貴社でも、チームの一員として励み、さらなる成果達成へと貢献していきたいと考えています。
大学時代にアルバイトをしていた人も多いでしょう。アルバイトでは協調性を発揮できる場面が多々あります。
そのため、「チームワーク力の高さ」というように、別の言い方に変えることで差別化ができます。具体的にスキルを発揮した場面を簡潔に伝え、独自性のある自己PR文にすることがポイントです。
②部活
私は、他者を説得して連携を図る力を持っています。大学時代、サッカー部に所属し、チームの一員として多様なメンバーと共に目標を追い求めました。特に、全国大会を目指す際、練習時間が限られている中で、メンバー間の役割分担を明確にすることが重要でした。
そこで私は、各自の得意なポジションやプレースタイルを把握し、個々の強みを活かした練習メニューを提案しました。この取り組みにより、メンバーのモチベーションが向上し、チーム全体のパフォーマンスも飛躍的に向上しました。実際、私たちは大会で好成績を収め、チームの結束力が一層強まりました。
この経験を通じて、他者とのコミュニケーションを大切にし、意見を尊重し合うことで、より良い結果を生み出せることを実感しました。貴社においても、連携力を活かしてどのような環境でも、目標達成に向けて尽力していきます。
この例文では、協調性を連携力と言い換えて伝えています。部活動のチームで効果的に協力して物事を進めていった経験は、社会に出たときにも役立ちます。経験を通じて何を学んだのか、今後の活かし方とあわせてしっかりと述べることが大切です。
③ゼミ
私の強みは、柔軟性があることです。大学のゼミでの研究プロジェクトを通じて、このスキルを発揮しました。私たちのゼミは、さまざまな専門分野の学生が集まっており、各自の意見やアプローチが異なるため、時には意見が対立することもありました。
その際、私は柔軟に対応することを心掛けました。具体的には、メンバーの意見を尊重しながら、問題解決のために新しい視点を提案し、他のメンバーと協力してアイデアを融合させました。また、研究の進行中に新しい情報やデータが入った場合にも、計画を見直し、即座に対応することで、最良の結果を追求しました。
このように、柔軟な思考を持つことで、私たちは最終的に質の高い発表を行うことができ、ゼミ内で高い評価を得ました。この経験を通じて、変化に適応しながらも前向きに取り組む姿勢の重要性を学びました。貴社でも、柔軟性を活かして変化に対応し、チームに欠かせないメンバーになりたいと考えています。
固定概念にとらわれず、適切に判断できるスキルであるため、柔軟性があることも協調性があるという特性に繋がります。
ゼミでは様々な人が集まるため、柔軟な対応を求められることもあります。小さなエピソードでもいいので、柔軟性を発揮して結果を出せた出来事を書き出してみましょう。
④ボランティア
私は、物事の状況や変化を敏感に感じ取ることが得意です。大学時代、地域の清掃活動や福祉施設でのボランティアに参加する中で、この力を発揮しました。特に、清掃活動では多様な年齢層のボランティアが集まり、それぞれの意見やニーズが異なるため、スムーズに進行しない場面が多々ありました。
そこで私は、まず参加者の意見や感情を敏感に察知することに努めました。具体的には、作業を始める前にメンバーと話し合い、各自の得意な作業や希望を聞くことで、皆が快適に参加できる環境を整えました。このアプローチにより、メンバー同士のコミュニケーションが活発になり、協力して作業を進めることができました。
この経験を通じて、周囲の状況やメンバーの気持ちを理解し、適切に対応することの重要性を学びました。貴社でも、この洞察力を活かして顧客のニーズに正確に応えていきたいと考えています。
ボランティア活動は、あらゆる人と関わりながら、普段とは違った経験ができます。協調性がないと経験できない活動の一つであるため、エピソードとして書きやすいことも特徴です。
他の就活生とできるだけ差をつけるために、その経験を活かして入社後にどのように貢献したいのかを具体的に表現しましょう。
⑤サークル
私の強みは、場をまとめる力があることです。大学のサークル活動では、イベント企画を担当し、メンバーとの連携を深めることで成功に導きました。特に、昨年の文化祭では地域企業とのコラボレーションを初めて実現しました。
このプロジェクトを進めるにあたって、メンバー全員の意見を尊重するために、定期的にミーティングを開催しました。役割分担を明確にし、お互いの得意分野を活かすことでスムーズな進行が可能になりました。意見が対立した際には、冷静に話し合いの場を設け、全員が納得できる解決策を見つけることに注力しました。その結果、文化祭は大成功を収め、多くの来場者に楽しんでもらえました。この経験を通じて、周囲の意見を尊重しながら組織を束ねていく難しさと重要性を学びました。今後もこの力を活かし、新しい環境でも円滑なコミュニケーションを心掛け、チームの目標達成に貢献していきたいと考えています。
協調性があるという強みは、場をまとめることが得意と言い換えることも可能です。サークル活動で何か企画をしたことがある、リーダー的な役回りを担当したことがあるという経験は、自己PRとして書きやすいエピソードです。
読み手がイメージしやすいように、どのようにメンバーをまとめて、成果を出せたのかを簡潔に記載しましょう。
【職種別】協調性をアピールする自己PR例文
①営業
さまざまな意見や価値観を受け入れ、チームの和を保つことが私の強みです。私は学生時代野球部のキャプテンをしており、部活内の問題解決に尽力しました。メンバー同士が対立した際は、お互いの意見を取り入れるために、1対1で話す機会を設けて本音を聞き出しました。話を聞くとお互いが誤解している点があったので、真実を伝える役割を担い関係修復に努めました。
メンバー内の関係が良好になると、試合でも声かけを積極的にするようになり部員同士の意図をすり合わせることができました。その結果、試合に勝つことが増え、県大会への出場を果たしました。この経験から、チームの和をよくすることで、成果にもつながることを学びました。貴社の営業でもお客様の意見を積極的に取り入れ、取引先と良好な関係を保てる社員を目指したいです。
営業職はお客様の意見を聞き取り、ベストな提案をしていくスキルが求められます。そのため、さまざまな意見や価値観を受け入れて、良好な関係性を築いていける人材は非常に魅力的です。入社後にどのような社員になりたいか、目標やビジョンを伝えることでより好印象な内容になります。
②事務
私の強みは相手に気遣いができ、思いやりのある対応ができるところです。大学時代に同じ講義を取っている友人が右手にけがをしており、ノートを取ることが難しい時期がありました。そこで私は、自分のノートをコピーしたり、移動の際に荷物を積極的に持ってあげたりなど思いやりのある行動を心がけました。
私が手伝うことで、他の友人も手伝ってくれるようになり、けがをした友人は問題なく大学生活を送れました。友人にはとても感謝され、私自身も気持ちの良い経験をしました。営業事務は営業担当の方のサポートが主な仕事なので、私の気遣いや思いやりを持った行動が活かせると考えています。強みを活かし、コミュニケーションを積極的に取り、成果につながる仕事をしていきます。
事務職では、他の人のサポートをすることが求められます。そのため、相手を気遣い、思いやりのある対応ができる点は、強力なアピールポイントとなるでしょう。
また、思いやりのある人は、集団行動にも適しており、入社後も周囲と調和しながら働いていけると期待されます。あなたの優しさが伝わるようなエピソードを盛り込みましょう。
③販売・サービス
私の強みはチームワークを高めるために行動できることです。私は学園祭の運営委員長を務めていました。運営委員にはたくさんのメンバーが集まったため、異なる意見が多く出て、話が進まないことがありました。
全員で同じ方向を向くにはコミュニケーションを取ることが重要だと考え、意見交換ができる時間を設けたり、1人ひとりにヒアリングを行いました。その結果、メンバー同士の意思疎通がスムーズになり、全員が納得できる形で学園祭の運営を進めることができました。
販売職でも、スタッフ同士のチームワークが重要だと考えています。貴社に採用された際は、同じ店舗のスタッフはもちろん、売り場の違うスタッフとも積極的にコミュニケーションを取り、情報を共有・交換して仕事で成果を出したいです。
販売職やサービス業では、スタッフ間のチームワークが重要です。積極的にコミュニケーションを取る場面が多い職種だからこそ、協調性の高さが活かせます。学生生活でチームワークの重要性を意識した出来事を交えながら、どのように貢献していきたいかを明確にアピールしましょう。
④エンジニア
私は、問題解決に向けて、他者と深く関わりながら協力的に行動することが得意です。大学時代に参加したプログラミングコンテストでは、チームでの開発が求められました。メンバーそれぞれの得意分野を活かし、役割分担を行うことで、限られた時間内に高品質なプログラムを完成させることができました。この経験を通じて、チーム内での意見交換の重要性を実感しました。
エンジニアリングの現場では、さまざまなバックグラウンドを持つ人々と連携することが不可欠です。私は、他のメンバーの意見をしっかりと受け止め、柔軟に対応することで、より良い成果を生み出すことができると考えています。技術的なスキルはもちろん重要ですが、チームワークを大切にしながらプロジェクトを成功に導く姿勢を大切にし、社会に貢献していきたいと考えています。
エンジニアは、技術的なスキルも求められますが、協調性も重要視される職種です。新卒者がエンジニアを目指す場合は、モチベーションの高さや人間性をアピールすることが効果的になります。チームのことを考えながら行動できる人は、企業にとっても魅力的な人材ですので、協調性の高さをしっかりアピールしましょう。
⑤公務員
私の強みは、柔軟なコミュニケーション能力です。大学時代に参加した地域ボランティア活動では、多様なバックグラウンドを持つ人々と共に目標を達成することの大切さを学びました。特に、地域のイベントを企画した際には、メンバーの意見を尊重し、役割分担を明確にすることで、円滑な進行を実現しました。この経験を通じて、チームとしての一体感を高めることができました。
公務員の仕事は、地域住民と密接に関わるため、他者との協力が不可欠です。私は、相手の意見に耳を傾け、共通の目標に向かって柔軟に対応する姿勢を大切にしています。市民の信頼を得るためには、柔軟なコミュニケーション能力をもって業務に取り組むことが重要です。私は、この能力を活かしながら、地域の課題に真摯に向き合い、より良い社会の実現に貢献していきたいと考えています。
公務員は柔軟性やコミュニケーション能力を求められる場面が多くあります。地域住民に寄り添う存在であることを理解していること、どのようなスキルが求められているかを把握することでより効果的な自己PRが作成できます。
協調性をアピールする自己PR文の注意点
「消極的な人」と捉えられるエピソードを選ばない
協調性があるという強みを伝える際に、「相手の意見をよく聞く」「周りに合わせる」と表現すると、「消極的な人なのだろうか」と思われる場合があります。自主的に動けないと捉えられると、就活においてはマイナスな評価になってしまいます。
もちろん組織で働く以上、協調性は大事なスキルの一つです。上手く強みを伝えるためには、エピソード選びがカギとなります。協調性があり、自主的にもしっかり動けるという部分を強調し、自分の強みをより効果的に伝えましょう。
「誰とでも仲良くできる」ことが協調性ではない
協調性は、誰とでも仲良くできるという単純な人当たりの良さを言い表すスキルではありません。ビジネスシーンにおいては、業務上の目標を達成するために、適切なコミュニケーションを取り、成果を生み出すための協調性が求められます。
よって、「私の強みは誰とでも仲良くできることです」という内容は、協調性の高さをアピールすることには繋がらないため、伝え方を工夫するようにしましょう。
エピソードは1つに絞る
自己PR文に書くエピソードは、1つに絞りましょう。協調性をアピールするために多くのエピソードを詰め込むと、自己PRの内容がぼやけてしまう恐れがあります。
また、企業によっては自己PR文に文字数を指定する場合もあるため、エピソードが複数あると文字数がオーバーしてしまいます。文字数を守っていない書類を提出した場合、ルールを守れていないという評価を受けてしまうため、しっかりと強みが伝わるようなエピソードを選定しましょう。
「協調性」の伝え方でより魅力的な自己PRになる
自己PRで協調性をアピールする就活生は多いため、より自分の強みが伝わるような言葉に変換することが大切です。また、説得力を高めるために、オリジナリティのあるエピソードを盛り込むようにしましょう。
伝え方次第で、よくある協調性をアピールする自己PR文から、他の就活生とは違うアプローチが可能となります。自分の経験や目指す職種に応じて、求められている協調性の高さを上手くアピールしていきましょう。