ESのコピペはバレる!コピペのメリット・デメリットと上手な活用方法

ESのコピペはバレる?

コピペとは“コピーアンドペースト”の略で、ネット上にアップされた文章をそのまま自分の文章として使い回すことを意味します。

結論から言うと、ESをコピペで作成することはNGです。ESをコピペすると、高確率で採用担当者にバレます。採用担当者は大量のESを目にしてきているので、言い回しや単語がしっくりこないと、コピペしたことをすぐ勘づくそうです。

コピペすればESを準備する時間を節約できることに加え、「時間がない」「文章力に自信がない」という人にとって魅力的な方法かもしれません。実際に就活情報サイトやSNSには、内定をもらった人たちのESも多数公開されているので、採用されたいという想いからコピペしたくなる人もいるでしょう。

もちろん、内定者のESや就活サイトの例文を参考にし、同じような構成や部分的に同じような言い回しを使うこと自体は問題ありません。しかし、一言一句コピペしたESは見破られてしまいます。コピペがバレれば、就職への熱意が伝わらないだけでなく、企業の信頼を失って不採用になる可能性もあります。

ESをコピペするのは簡単ですが、デメリットの方が遥かに多く、選考結果へのダメージも深刻です。ESの「コピペはバレる」ということを心得て、一言一句そのまま活用することは控えるようにしましょう。

ESをコピペするメリット

企業の求める人材に合った内容になる

志望企業の内定者のESをコピペすれば、その企業の求める人材に当てはまったESを作ることができます。

ESを書く前の業界研究や企業研究の時間も短縮でき、的外れな応募書類を提出するリスクを回避できるメリットがあります。

内定者のESを参考にすることで、志望企業が好むESを効率よく作成することができるでしょう。

面接対策に時間を使える

就職活動中は忙しく、気がついた時にはESの提出期限が迫っていた!という経験がある人も多いのではないでしょうか。

ESをコピペで作成すれば、応募書類の作成にかける時間を大幅に短縮することができ、面接対策や説明会やOB・OG訪問、企業研究、Webテスト対策など、他のことに時間を使うことができます。

就職活動を効率よく進めるために、ESをコピペして使っている人もいるようです。

幅広い業種・企業を受けられる

ESをコピペすれば業界研究・企業研究に割く時間も節約できます。

その分たくさんのESを作成できるので、応募する企業数や業種の幅が広がるというメリットがあります。

異なる業界や業種を受けたいと思っている人でも、ESをコピペすればそれぞれの企業にあったESをすぐに準備できるでしょう。

ESをコピペするデメリット

熱意が伝わらない

コピペされたESは、応募者本人ではなく他の誰かが作成した文章です。他人の言葉では応募者の本心が伝わりにくく、採用担当者の心を動かすことはできません。

特に新卒採用の場合は応募者の人柄熱意やる気が重視される傾向にあります。

ESがコピペだとバレれば、「やる気がない」「考える力がない」と判断されてしまうでしょう。

オリジナリティがない

ESに書く志望動機や自己PRは、過去の経験をベースに自分の特徴や強みを書くのが基本です。

自分と似たような経験をしている人のESをコピペしても、感じ方や表現の仕方は人によって異なるため、自分らしさを際立たせることはできません。

コピペされたESでは、本来の自分の魅力を最大限に伝えるのは難しいと言えるでしょう。

バレたら信頼を失う

ESをコピペしてそのまま使った場合、「盗作」と捉えられてもおかしくありません。

新たに迎える新入社員が他人の文章を丸パクリするような人だったら、採用担当社はどう感じるでしょうか。ESのコピペは採用担当社と応募者の信頼関係を壊すきっかけになり得ます。

コピペがバレれば、問答無用で不採用になることも覚悟しておきましょう。

コピペはなぜバレるのか?

コピペチェッカー

コピペチェッカーとは、文章中にコピペされた部分がないか、既存の文章と酷似している部分がないかをチェックするものです。

コピペチェッカーを使えば、コピペされた文章がどのサイトのどこに書いてあるかまで確認することができます。

複数のサイトからコピペした継ぎ接ぎの文章であっても、その事実を見抜いてしまう優れものです。

企業によってはそれぞれ基準を持っていて、コピペチェッカーの結果が◯◯%以上のESはコピペ、◯◯%以下は独自で作った文章と判断軸にすることもあるようです。

コピペチェッカーを使えば、コピペ元が簡単にバレてしまうということを心得ておきましょう。

面接の深掘り

コピペしたESで書類選考を突破できても、面接で苦戦する可能性も十分に考えられます。面接では、応募者個々の魅力を引き出そうとESの内容を深掘りする質問がなされます。

過去の経験や具体例を詳しく聞かれた際、自分で作ったESでなければ上手く返答することができません。

スムーズに答えられなかったり、表面的な回答になってしまうと「自分で書いたことを理解していない?」「本当に自分で書いたのか?」と疑念を抱かれてしまいます。

コピペしたことがバレれば、せっかくの時間が無駄になったと採用担当者を落胆させることになるでしょう。

就活サイトや就活本

採用担当者は、就活サイトや就活本を一通りチェックしてから採用活動に臨んでいます。そのため、内容をそのままコピペすれば、採用担当者にすぐに見破られてしまいます。

志望動機や自己PRの例文は当たり障りのない内容のものがほとんどなので、コピペしても個性が感じられず、読み飛ばされてしまうでしょう。

採用担当者は様々なところで情報収集していて、就活生のパターンも把握しています。多少のコピペならバレないという根拠のない自信は捨てましょう。

ESでコピペを上手く活用する方法

表現や言い回しを変える

ESをコピペすることは基本的にはNGですが、コピペを上手く活用してオリジナルの文章を作成する方法もあります。

コピペした文章を一言一句そのままESに記載するのはご法度ですが、文章の語尾を変えたり、自分が使い慣れている言葉に置き換えたり、一部分のみを参考にしたりすることでオリジナルの文章になります。

コピペした文章に手を加えて、原形をとどめない自分らしい文章を作成していきましょう。

構成をそのまま真似する

ESの文章をコピペで使い回すのはNGですが、文章の「構成」を真似するのは問題ありません。

選考を突破したESと同じ構成で志望動機や自己PRを書くことで、理解しやすく、ボリュームも丁度よいESに仕上がります。

特に記入スペースが狭いESや文字数制限がある場合は、内定者がどのくらいの文字数で書いていたのかも参考にしましょう。

複数のESを参考にする

1人の内定者のESからコピペするのではなく、複数のESを参考にすると選考突破のヒントを得られるかもしれません。

それぞれのESから使えそうな文章や言い回しをピックアップすれば、採用担当者に響く魅力的な文章を導き出せるかもしれません。

内定者のESは学びが多いので、たくさん閲覧して、自己PR・志望動機の書き方のコツや、内定者の傾向を掴みましょう。

志望動機や自己PRが例文と似てしまったときの対処法

過去の経験談・インターンや説明会などの話を入れる

コピペをしていなくても、ネット上のESや例文と内容が似てしまうことはよくあります。

コピペを疑われたり、ありきたりな文章のままにならないようにするには、自分にしかない具体的なエピソードを盛り込むことが肝心です。

エピソードとは、学生時代の経験だけでなく、インターンや会社説明会、OBJECT・OG訪問に参加した時のことなど何でもOKです。

いつ、どこで、どんな経験をして、何を得たのか、具体的な名称や数字などの情報を盛り込み、オリジナリティのある文章に仕上げましょう。

自分が感じたことや考えたことを加える

志望動機や自己PRに盛り込んだ経験を通じて、自分は何を学んだのかどんなことを考えたのかを付け加えましょう。

この一文に応募者の人柄価値観が表れるので、採用担当者も注目しているポイントです。自分が感じたことを素直に表現すれば、面接で深掘りされても自信を持って答えられるはずです。

抽象的な表現は避け、できるだけ具体的で等身大の言葉でまとめましょう。

コピペチェッカーで確認する

「自分のESにオリジナリティがあるか気になる」「コピペと勘違いされないか心配」という人はコピペチェッカーを使うのがおすすめです。

ネット上には無料で使えるコピペチェッカーも多く存在し、文章を入力すれば類似した文章がないかすぐに確認してくれます。

もし、一致率の高い文章があった場合は、言い回しや単語を置き換えるなど修正したほうが無難です。

しかし、オリジナルで作った文章であれば、そっくりそのまま同じ文章が見つからない限り気にしすぎる必要はありません。

知人に添削してもらう

コピペチェッカー以外にも友人や知人に添削をしてもらうことで、「伝わりやすい文章か」「コピペのように見えないか」などを第三者の目で見て確認することができます。

特に就活を終えた先輩や就活中の友人、家族や身近な社会人の人などに頼むと、就活を経験した人の目線から添削してもらえるためより文章に磨きがかかるでしょう。

自分では気づかなかった誤字脱字にも気付いてもらえることもあるため、ESを出す前に最終チェックとして添削してもらうのも良いかもしれません。

書類選考を突破できるESの書き方

企業の求める人物像に当てはめて書く

書類選考を突破するには、企業の求める人物像と自分が合致していることを、志望動機や自己PRでアピールするのが効果的です。

企業がどのような人材を採用したいと考えていて、自分のどんな強みが当てはまるのかを考えてみましょう。

企業によっては求める人物像やスキルを明示しているところもありますが、見当たらない場合は企業理念から汲み取ったり、説明会や先輩社員から聞くなどして情報を掴んでおく必要があります。

構成を意識して書く

ESの志望動機や自己PRは「結論から書く」のが基本です。

結論の次に、「結論の裏付けとなる理由」「具体例」を書き、最後は「強みをどう活かすか」や「入社後の目標」を述べて締めるのが王道の構成となります。

結論があやふやだったり、余分な情報が多すぎて文章の軸がぶれてしまうと、何が言いたいのかわからないESになってしまいます。

内定者のESの構成も参考にしながら、論理的な文章で採用担当者を納得させましょう。

使い回ししない

選考を突破できないESの特徴の1つに、志望動機や自己PRで「会社を入れ変えても違和感がない」という点があります。

採用担当者が知りたいのは、たくさんの同業他社の中で「なぜうちなのか?」という理由です。志望企業でなければならない理由を明確にして、志望動機や自己PRに盛り込みましょう。

どの企業でも話が通じそうなありきたりな文章では、採用担当者を納得させることはできません。

ESはコピペだけでなく、使い回しもすぐバレるので、1社1社丁寧に作成しましょう。

志望動機・自己PRが思いつかないときの対処法

自己分析を見直す

ESに書く内容が思いつかない時は自己分析を見直したり、深掘りをすることがおすすめです。

自己分析をする際、過去の経験を幼少期から時系列で振り返ることで、使えそうなエピソードや自分の強みが浮き彫りになることがあります。アルバイト経験や部活動、学業、課外活動など様々な出来事に焦点をあてて考えるようにしましょう

自分らしさがアピールできれば、特別な経験でなくても問題ありません。

始めから完璧なESを書こうとせず、まずはじっくりと自己分析を行い、深掘りをすることでより具体的で説得力のある志望動機や自己PRを書くことができるでしょう。

業界・企業研究を徹底する

ESが上手くまとまらないときは、業界・企業研究が不十分かもしれません。

志望企業が注力している事業や将来のビジョン、社風などを理解しておかないと、どこの企業にも使い回しできそうな無難なESになってしまいます。

自己分析と並んで、業界・企業研究は就職活動の基本です。より内容の濃いESを作成するためにも、業界・企業研究はじっくり行いましょう。

【ESメーカー】を使う

アピールしたい強みやエピソードは見つかったけど、上手く言語化できないという人は、ESメーカーなどAIによるES作成サービスを活用するのもおすすめです。

ESメーカーは、どんな文章を作成したいのか【質問】に入力し、【文字数】と【キーワード】の3つを入力するだけで、簡単に志望動機や自己PRを作成できます。

出来上がった文章を手直ししてブラッシュアップすれば、オリジナルの文章としてESに記載することができます。

ES作成に時間をかけられない人、文章づくりに苦戦している人は一度使ってみることをおすすめします。

【ChatGPT】を使う

ESメーカーと同じように、ChatGPTでも簡単に志望動機や自己PRを作成することができます。ただし、まだ精度はそれほど高くないので、不自然な言い回しも散見されます。

そのため、ChatGPTで生成した文章をそのままESに記載すると、「AIで作成したものをそのまま貼り付けた」と思われてしまうかもしれません。

AIで作成した文章はコピペチェッカーなどに引っかかる可能性は低いですが、自分ではなく他人が作った文章であることに違いありません。

自分の言いたいことがきちんと伝わる文章になっているか、必ず見直しをしてからESに記載しましょう。

ESは自分の言葉で思いを伝えよう!

ESをコピペするのは簡単ですが、バレると企業との信頼関係も一瞬にして崩れてしまいます。せっかく能力やスキルがあっても、コピペが発覚した時点で即刻不採用になってしまうでしょう。

コピペしたESでは応募者本人の人柄や熱意は伝わりにくく、採用担当者に違和感を与える可能性が高いです。

一方、自分の言葉で作ったESは、応募者のやる気や個性が伝わり、採用担当者の記憶に残りやすくなります。

ESは採用担当者が最初に目にする書類であり、応募者の第一印象に繋がる大切なものです。

悔いのない就職活動にするためにも、自分の言葉で企業への想いを伝えましょう。

エントリーシートの語尾は「ですます調」「である調」どっち?メリット・デメリットを比較!

ESの語尾は「ですます調」「である調」どっちが正しい?

エントリーシート(ES)を書く際、語尾を「ですます調」「である調」のどちらにするべきかということはよくある悩みどころでしょう。

結論としては、どちらが正解ということはなく、どちらの語尾を使用しても問題はありません。

「ですます調」と「である調」にはそれぞれメリットとデメリットがあり、読み手に与える印象が異なります。

アピールしたい内容に合わせて使い分けるのも良いでしょう。

ESの語尾で重要なのは、ES内の全ての文章をどちらかの語尾で統一するということです。

ES内の複数の文章においても語尾が統一されていないと、非常に読みづらく、ES全体のまとまりが失われてしまいます。

また執筆者は細部にまで気を配れず、仕事ぶりも粗雑なのではないかという悪印象を抱かれてしまう可能性もあります。

ESを書く際は、語尾が揃っているかということに注意を向けましょう。

ESの「ですます調」「である調」は印象が全く異なる

「ですます調」の文章

私の強みは、課題解決に主体的に取り組む力です。大学時代、学生会の役員として活動しており、当時の私たちの課題は、イベントの企画や運営においてのコミュニケーション不足でした。

そこで、私はメンバーとの定期的なミーティングを通じて、個々の意見やアイデアを集約し、課題を洗い出しました。また、チーム内でのコミュニケーションを活性化するため、SNSを活用し、円滑な情報伝達を図りました。結果として、メンバー間の連携が向上し、より質の高いイベントを提供できるようになりました。

このような経験を通じて培った課題解決能力は、貴社でも活かせると確信しています。新たなチームの中で、効果的なコミュニケーションと協力を促進し、組織全体の発展に貢献していく所存です。

「である調」の文章

私の強みは、課題解決に主体的に取り組む力である。大学時代、学生会の役員として活動しており、当時の私たちの課題は、イベントの企画や運営においてのコミュニケーション不足であった。

そこで、私はメンバーとの定期的なミーティングを通じて、個々の意見やアイデアを集約し、課題を洗い出した。また、チーム内でのコミュニケーションを活性化するため、SNSを活用し、円滑な情報伝達を図った。結果として、メンバー間の連携が向上し、より質の高いイベントを提供できるようになった。

このような経験を通じて培った課題解決能力は、貴社でも活かせると確信している。新たなチームの中で、効果的なコミュニケーションと協力を促進し、組織全体の発展に貢献していく所存だ。

参考:求人ボックス

上記2つの文章は、内容は同一で、語尾のみを変えたものです。

読み比べてみると、中身は変わらないにもかかわらず、異なる印象を受け取れることが分かると思います。

「ですます調」は柔らかく丁寧な印象、「である調」は力強く堂々とした印象を感じられるのではないでしょうか。

詳細は後述しますが、それぞれにメリットやデメリットがあるため、状況に応じて使い分けていきましょう。

ESの「ですます調」「である調」の使い分け方

文字数制限によって変える

ESで「ですます調」と「である調」の語尾を使い分ける際、文字数制限に注目する方法があります。

「ですます調」の文章は全体を敬語で構成することになるため、文字数が多くなりやすいです。

反対に、「である調」は敬語が不要であるため、文章を短く書くことができます。

そのため、短い文字数に収めたい場合は「である」調を選び、文字数を稼ぎたい場合は「ですます」調を選ぶというように使い分けるのも良いでしょう。

志望する業界や企業によって変える

ESで語尾を使い分ける際、志望する業界や企業に合わせて変えるという方法もあります。

「である調」は物事を簡潔に断言できるため、「ですます調」に比べて文章に力強さ説得力が生まれやすいです。

そのため、自信が感じられる表現が好まれやすい業界や企業では、ESを「である調」で統一することをおすすめします。

「である調」は「マスコミ」「商社」「コンサルティング」といった業界で好まれやすいと言われています。

迷ったときは「ですます調」で統一する

ESの語尾を「ですます調」と「である調」のどちらで統一するべきか迷ったときには「ですます調」を使用することをおすすめします。

ESは採用担当者という目上の立場の人に向けて書くものであり、敬語を扱う「ですます調」は礼儀正しい印象を与えることができます。

また社会人のビジネスシーンにおいても、基本的には「ですます調」が使われます。

そのため、ESでは「ですます調」を使用するのが一般的であり、無難とされています。

「ですます調」のメリット

礼儀正しく柔らかな印象を与えられる

「ですます調」は敬語を用いた丁寧な文体であるため、礼儀正しい印象を与えることができるというメリットがあります。

先述の通り、ESは目上の立場である採用担当者に読んでもらうものです。

そのため、「ですます調」を用いることで、社会人のマナーとしての礼節をしっかりとわきまえていることを伝えられるでしょう。

敬語が問題無く扱えるということは、一緒に働く上で気持ち良く働けそうな印象を与えます。

また強く断定する「である調」よりも柔らかな印象なので、読み手に不快感を与えるリスクも低いでしょう。

文章が読みやすくなる

ESの文章を「ですます調」にするメリットとして、採用担当者にとって読みやすい文章になるということが挙げられます。

社会人が扱う文章は基本的には「ですます調」であり、採用担当者が読み慣れている文章も同様であるためです。

採用担当者は非常に多くのESに目を通すものであるため、違和感無くスムーズに読むことができるESは好感を抱いてもらえるでしょう。

文章の読みやすさを確保したい場合には、「ですます調」を使うことをおすすめします。

「ですます調」のデメリット

正しい敬語で書くことが難しい

「ですます調」で正しい敬語表現の文章を書くことができれば、先述の通り、採用担当者に礼儀正しい印象を与えることができます。

一方で、正しい敬語表現を使うことが難しく、誤った敬語表現を使ってしまった場合には、マイナスの印象を与えてしまうというデメリットがあります。

ESを書き終えた際には、入念に敬語表現をチェックするようにしましょう。

また友人やキャリアアドバイザーなど他の人に添削を依頼すると、自分では気付けなかった誤りを見つけられるかもしれません。

稚拙な印象の文章になりやすい

「ですます調」は語尾に変化を持たせることが難しく、文章が単調になってしまいやすいです。

「~です。」「~ます。」という表現が続く単調な文章は読み手に稚拙な印象を与えてしまいかねません。

それを防ぐためには、文末表現を工夫する必要があります。

例えば、「サッカー部でキャプテンを担当。」のような体言止めを入れるという方法があります。

ただし特徴的な表現技法を使い過ぎると、かえって読みにくい文章になってしまうため、使用頻度やタイミングには注意しましょう。

文字数が多くなりやすい

先述の通り、「ですます調」は敬語を用いるため、「である調」に比べて文字数が多くなりやすいという特徴があります。

ESは内容を具体的に書かなければいけないことが多いため、自然と伝えたい内容も多くなります。

制限により、文字数を少なく抑えなければいけない場合には、「ですます調」の特徴はデメリットとなってしまうでしょう。

その際には、表現を言い換えたり、必要性の薄い表現を削ったりして、要点は残しつつも文章量を抑えられるように工夫しましょう。

「である調」のメリット

力強い文章になる

「である調」は「ですます調」に比べて、文末で固く断言できるという特徴があります。

「ですます調」にあるような柔らかさが無いため、アピールをはっきりと伝えているような力強い印象を与えやすいというメリットがあります。

文章に力強さが生まれると、読み手に自信を持っているように見せることができるため、説得力が増したり、強く意思を示したりすることができます。

また「である調」を使うことで、ESでは一般的とされる「ですます調」の文章と差別化され、採用担当者の印象に残りやすくなるでしょう。

多くの内容を詰め込むことができる

「である調」は「ですます調」とは異なり、語尾に敬語を使用しません。

そのため、同じ内容の文章でも「ですます調」より少ない文字数で書くことができます。

文字数制限のあるESでは、文章により多くの内容を詰め込むことができるというメリットが生まれます。

ただし、多くの内容を書けるからといって、必要性が薄い情報ばかりを詰め込んでしまわないようにしましょう。

「である調」のデメリット

偉そうな印象を与えてしまうリスクがある

ESでは語尾に敬語を使い、礼儀正しい印象を与えられる「ですます調」で文章を書くことが一般的とされています。

「である調」の文章は、敬語を用いずに強く断定するという性質上、友達口調に近い文体となってしまいます。

「ですます調」が一般的とされる中で、敢えて「である調」を使用すると、表現次第では上から目線で偉そうな印象を与えてしまうリスクがあります。

「である調」を使う際は、採用担当者という目上の人に読んでもらうESだということを意識して、上から目線の文章になっていないかをよく確認しましょう。

堅い文章になりやすい

「である調」はレポートや論文などでよく使われる文体であり、物事を淡々と述べるのに適しているという特徴があります。

そのため、「である調」の使用は文章に堅い印象を生んでしまいやすいというデメリットがあります。

堅い文章になってしまうと、文章に力強さが生まれやすいというメリットもあまり活かせなくなってしまいます。

堅い印象が生まれる原因は、主に「〜だ。」「~である。」という文が続くことにより、文章全体が単調なものになってしまうことです。

「である調」においても、先述の体言止めなどの表現技法を用いて、文末表現を工夫しましょう。

ESを書くときに注意するポイント

語尾は統一する

再度の注意になりますが、ES内の全ての文章で語尾を「ですます調」「である調」のどちらかに統一しましょう。

アピールしたい内容に合わせて、志望動機は「ですます調」にして、自己PRは「である調」にするといった異なる項目での使い分けもNGです。

読み手に敢えて使い分けているという意図が伝わりづらく、粗雑に書き上げたのではないかと疑われてしまうリスクが高いです。

全体で文体を揃えて、まとまりのあるESに仕上げましょう。

言葉や表現の間違いに気を付ける

ESを書く際には、適切な言葉や表現を使用できているかという点も重要です。

ESは文書であるため、話し言葉は使わず、「書き言葉」のみでまとめる必要があります。

例えば、「御社」は話し言葉であるため、ES内での応募先の呼称は「貴社」に揃えましょう。「~なので」という表現も話し言葉であるため、「~であるため」などの表現を使用しましょう。

また「成績を上げれました」「主将を務めてました」などの「ら抜き言葉」「い抜き言葉」の使用にも注意が必要です。

「〜たりする」のような文法上の間違いにも気を付けましょう。正しくは「〜たり、〜たりする」というように「〜たり」が2回以上続きます。

「ですます調」の文章を書く場合は、敬語表現の間違いにも気を配りましょう。正しい敬語を扱うことはマナーであるため、それができていない文章は低く評価されてしまいます。

ESを書き終えたら、言葉や表現方法の入念なチェックを欠かさず行いましょう。

内容を疎かにしない

ESを書く際、語尾ばかりに気を取られ、内容が疎かにならないように注意しましょう。

ESは自分を企業に紹介するためのものであり、その内容から人柄やスキルなどが評価されます。そのため、ESの内容は選考に大きく影響する重要な要素になります。

語尾がきちんと揃えられていても、肝心の内容が魅力的でなければ、良い評価をしてもらうことはできません。

伝えたいことが読み取りやすいか、自分の魅力をアピールできているかということをしっかりと意識して書きましょう。

文字数制限に対して少なく書き過ぎない

文字数制限に対して、極端に少ない文字数で文章を書いてしまうと、アピールできることが少なく、自信が無さそうな印象を与えたり、手抜きをしていると思われてしまう可能性があります。

一般的には、文章の文字数は「○○字以内」「○○字程度」などの制限として示されている文字数の8割以上が適切であると言われています。

ESにおいては、最低でも8割以上、理想としては9割以上の文字数が良いとされています。

文字数が足りないという場合には、表現の言い換えなどを行い、適切な文字数に届くように工夫しましょう。

ESは内容重視!自分の良さが引き立つ語尾でアピールしよう

ESを書く際、「ですます調」と「である調」のどちらの語尾を用いても問題ありません。

敬語を扱う「ですます調」は礼儀正しく柔らかな印象、固く断定する「である調」は力強く自身に満ちた印象を読み手に与えることができます。

迷ったときには、より一般的に用いられている「ですます調」を選ぶと無難で安心できるでしょう。

語尾の選択で注意するべきなのは、どちらを選ぶかということではなく、全体で語尾を統一するということです。

語尾がバラバラだとESのまとまりが損なわれてしまうため、必ず揃えましょう。また語尾ばかりを気にし、内容を疎かにしてはいけません。

ESではアピールの核となる内容が一番の評価の対象であり、最も重要です。
熟考した内容に合わせて、自分の良さが引き立つ語尾を選び、より良いアピールに繋げましょう。

自己PRで積極性をアピールするコツと注意点を解説!【例文10選あり】

就活で必ず考えておかなければならない自己PR。中でも「積極性」を上手く企業に伝えることで、魅力的な自己PRに1歩近づきます。本記事では、積極性をテーマとした自己PRの書き方を解説します。

企業が求める積極性や、自己PRの例文も合わせて紹介します。これから就活を始める大学生の方はぜひ参考にしてみてください。

そもそも積極性とは?

積極性とは、物事に対して自ら進んで取り組む姿勢のことを言います。社会人になると、言われなくても考えて動く主体性や積極性が重要となります。そのため、積極性は業界や職種を問わず、自己アピールとして効果的です。

積極性と一言で言っても、様々な種類があり、上手にアピールするためのコツや注意点も存在しています。また、積極性はエピソードも見つけやすく、自己PRでもよく書かれています。他の学生と差別化するためにも、企業研究を重ね、求める人材に合わせた積極性のアピールができるようにしましょう。

企業が求める積極性を知ろう!

①周囲を巻き込んで物事を業務を遂行する積極性力

企業が求める積極性とは、単に自分の業務だけでなく、チームや組織全体を巻き込みながら目標達成に向けて積極的に行動する力のことです。

積極性は抽象的な言葉ではありますが、コミュニケーション、リーダーシップ、協調性、柔軟性など、さまざまなスキルの土台となるものであり、積極的な姿勢で業務を進め、チームや組織全体を成功に導ける人材には価値があるといえます。

②スキルや知識を吸収する積極性

社会人になり仕事に就けば、新たに学ぶことが沢山出てきます。そのため、新しいスキルや知識を積極的に学び、吸収しようとする姿勢は非常に大切です。

業務に関連する知識をつけることはスキルアップにも繋がります。特に、常に新しい情報を取り入れるIT系や出版系などは新しいことを学び、取り入れていく事が必要不可欠です。そういった職業では、学びに貪欲な積極性をアピールするようにしましょう。

③目標にコミットする積極性

目標にコミットできる力は社会人に求められる基礎的な能力です。目標にコミットできる人材は、明確で具体的な目標を設定する能力があります。模糊な目標ではなく、具体的かつ実現可能な目標を設定することで、達成に向けての計画や行動がより明確になるのです。

また、困難や障害にも負けない強い意志を含みます。途中で挫折や困難が生じた場合でも、めげずに立ち上がり、目標達成に向けて継続的に努力することが求められます。

④新しいことに挑戦する積極性

困難なことや前例がない事に対して、果敢に挑戦する人は会社にとって大きな利益や進歩を生み出す可能性が高い人材と認識されます。

会社が成長を図っていくためには、新しいことを始めて行かなければなりません。そこで、中心となって様々な企画・提案を図り、新しい風を吹き込む人材は会社でも重宝されます。しかし、挑戦するにあたって生じるリスク管理ができるなど広い視野を持つことも大切です。

⑤何事にも真摯に取り組む積極性

日々の業務の中には必ず苦手なことや困難なことなどが出てきます。避けて通りたくなるようなことにも取り組んでいかなければなりません。そのため、何事にも真摯に取り組む積極性が大切です。

また、誰もやりたがらないような「面倒なこと」「時間がかかること」にも意義を見出し、積極的に取り組むことができる姿勢は高く評価されるポイントとなります。

自己PRで積極性を伝えるコツ

積極性を伝える時のコツ
  1. 客観性を意識する
  2. 成果に具体性を持たせる
  3. 積極性を他の言葉に言い換える

客観性を意識する

客観性を意識することで、主観的な感情や主張だけでなく、客観的な事実や経験を通じて積極性をアピールできます。これは採用企業が候補者を比較検討する際に、インパクトを残せる情報の1つとなるでしょう。

例えば、プロジェクトの進捗率の向上、コストの削減、売上の増加など、数値で示すことで積極性の具体的な効果を強調できます。採用企業に対して、信頼を獲得できるような自己PRを考える上で客観性は必須といえるでしょう。

成果に具体性を持たせる

積極性を持たせる上での根拠を話す際に重要なポイントとして、成果をどのように話すかがカギとなります。具体的な成果や目標に焦点を当てることで、自身の積極性をより魅力的にアピールできます。

また成果を考える前に、どのような課題や障害があったか、それをどのように克服したかを説明すると、自身の出した成果に説得力を持たせられるでしょう。

積極性を他の言葉に言い換える

言い換え表現の例

・チャレンジ精神

・行動力

・主体性

・自主性

・活発

・自発的

・能動的

上記のように積極性は他の言葉に言い換えて表現する事ができます。「他の学生と差別化したい」「積極性という言葉がしっくりこない」「他の表現でまとめたい」という場合には、表現を変えて書くことがおすすめです。

自分のアピールしたい積極性に合わせて言い換えの仕方も変えてみましょう。

自己PRで積極性を書く時のポイント

自己PRで積極性を書くときのポイント3点

ポイント①積極性が強みであることを示す

まず、「私の強みは積極性があることです」と、自分の強みが積極性であることを示します。自己PRに限らず、就活では結論ファーストで文章を書くのが基本です。

初めに強みを明確にしておくことで「この人の強みは積極性なんだ」ということを頭に入れた状態で読み進める事ができます。

ポイント②積極性の強みをアピールする具体的なエピソードを書く

次に、積極性の強みを裏付け、効果的にアピールできるようなエピソードについて書きます。これまで積極性を活かしながらどんなことに取り組んできたのか、自己分析を深めましょう。

例えば、アルバイトで自己PRを書く場合、「なぜそのアルバイトを始めたのか」・「アルバイトをする中で生じた課題や困難」・「課題や困難にどう対応したのか」・「その結果どんな成果を得たのか」という順序でエピソードを組み立てます。

エピソードを書く時は取り組んだ期間や成果を具体的な数字で表現するのがポイントです。「1年間」「〇〇大会1位」などと書くことで、読み手もエピソードの内容を想像しやすくなります。

ポイント③積極性の強みを業務にどう活かすか言及する

最後に、積極性という強みを仕事でどのように活かすかを伝えます。そのため、志望する職種や企業で求められる積極性を理解しておく事が大切です。

1人作業の多い仕事に対して、周囲を巻き込んで仕事を遂行する積極性をアピールしても無意味となります。そのため、企業研究を行った上で自分の積極性がアピールに繋がるのかどうか判断しましょう。

積極性を活かしてどんな仕事をしたいのか、どのように会社に貢献していくのかを具体的に述べることで企業側も採用するメリットや入社後のビジョンが想像しやすくなります。

積極性をアピールする自己PR例文10選

周囲を巻き込んで物事を遂行する積極性の自己PR例文

例文①部活動

例文

私の強みは積極性がある事です。私は、学生時代にサッカー部でキャプテンとしての責任を果たす中で、積極的なリーダーシップを発揮しました。重要な試合前にはメンバーとのミーティングを主催し、相手チームの特徴や戦術を分析しました。また、練習では個々のポジションに合わせた特訓を提案し、メンバー全員が個々の強みを最大限に発揮できるように心掛けました。

試合で負けてしまった時もチームミーティングを開催し、反省点や改善策を共有し、困難な状況にもめげずに前向きな解決策を見つけることの重要性を学びました。さらに、試合だけでなく、部員たちとのコミュニケーションを大切することを意識し、メンバーが悩んでいると感じた時には、個別に話し合いを持ち、お互いに励まし合う場を大切にしてきました。これが、チーム全体の結束を高め、積極的な雰囲気を生み出すきっかけとなったと感じています。

この経験を通じて、積極性は単なる行動力だけでなく、チームを鼓舞し協力体制を築く力でもあることを学びました。今後もこの積極性を貴社の業務に活かし、チーム全体の成功に貢献していきたいと考えています。(500字以内)

部活動をテーマに自己PRを考えることもおすすめです。具体的に積極性をアピールするエピソードが記載されているため分かりやすいです。キャプテンやマネージャーなどの肩書きがなくとも、自分が積極性を発揮したエピソードがあれば、十分に魅力的な自己PRを作成できます。

また、部活動であれば、目標を掲げたうえでその過程をシンプルに伝えることで、聞き手も理解しやすい自己PRとなるでしょう。

例文②サークル

例文

私は大学のサークル活動を通じて、積極的に行動する力を養いました。特に、文化祭の実行委員として、イベントの運営を行った経験が、私の積極性を形成する大きなきっかけとなりました。

当初、サークル内では意見がまとまらず、準備が遅れていました。そこで私は、まずメンバー1人ひとりと個別に話し、各自の強みや意見を聞き出しました。その上で、役割分担を見直し、効率的に作業を進めるためのプランを提案しました。また、進行状況の確認や問題点の早期発見を目的に、週次で全体ミーティングを設定し、透明性を保ちながら進捗を管理しました。

機材の手配ミスが発覚した際には、すぐに代替案を考え、関係者と連携を取ることでイベント当日には問題なく運営できるようになりました。

最終的に、イベントは成功を収め、参加者や他のサークルからも高い評価を得ることができました。この経験から、私は積極的に行動し、周囲と協力しながら問題解決に取り組む重要性を学びました。この姿勢を仕事でも活かし、チームをまとめ、目標達成に向けて積極的に貢献していきたいと考えています。(500字以内)

サークル活動は周囲を巻き込んで物事を遂行する積極性が発揮されやすいため、エピソードとして効果的です。

特に大人数のサークルなどの場合には規模感などについても触れて書く事で、リーダーシップなどのアピールにも繋がります。

スキルや知識を吸収する積極性の自己PR例文

例文①留学

例文

私は、積極的に学ぶ意欲を持つ姿勢を大切にしています。特に、大学での留学経験が私にとって大きな転機となり、積極的に行動し、学びを深める力が培われました。

私は、英語力を向上させるために、大学3年生の時に1年間の留学を決意しました。留学先では、言語や文化の違いに初めは戸惑いもありましたが、積極的に現地の人々と交流することで、語学力だけでなく、異文化理解や柔軟な対応力も身に付けました。授業では、積極的に質問やディスカッションに参加し、学びの深さを追求しました。また、現地のボランティア活動にも参加し、グローバルな視点で問題解決に取り組みながら、実務的なスキルも磨きました。

留学を通じて、「学ぶ意欲」とは単に知識を得ることではなく、挑戦を恐れず積極的に行動し、実践を通じて学びを深めることだと実感しました。この経験を生かし、今後は貴社でも積極的に新しいことを学び続け、変化の速いビジネス環境に対応していきたいと考えています。(450字以内)

留学を通じて、語学力や異文化理解を深めただけでなく、柔軟な対応力や実務的なスキルも磨いた点がポイントです。

特に、積極的に現地の人々と交流し、ボランティア活動にも参加するなど、実践的な学びを追求した姿勢が伝わります。

例文②インターン

例文

私は、常に積極的に行動し、学ぶ意欲を持って自分を成長させることを大切にしています。特に、大学でのインターンシップを通じて貴重な学びを得ることができました。

昨年、私は学生向けのマーケティングインターンに参加し、企業のSNS運用やコンテンツ制作を担当しました。最初は実務経験がなく、業界についての知識も浅かったため、日々学ぶ姿勢を意識して取り組みました。業務を進める中で、先輩からフィードバックをもらいながら自分のスキルを磨きました。また、わからないことがあれば積極的に質問し、自分から調べることで、少しずつ業務に自信を持てるようになりました。

特に印象に残っているのは、SNSの投稿企画を任されたときです。学生目線でのアイデアが評価され、実際に投稿したコンテンツがフォロワー数を増やす結果となりました。この成功は、ただの作業としてでなく、自分なりのアイデアや視点を積極的に活かすことが重要だと感じさせてくれました。

また、インターン期間中は業務外でもマーケティングの本や記事を読んで知識を深め、学び続けました。新しい情報を取り入れ、それを実務に活かすことで、仕事への理解が深まりました。

このように、私はインターンシップを通じて積極的に学び、成長することができました。これからも、貴社で新しいことに挑戦し、学びを深めながら貢献していきたいと考えています。(600字以内)

インターンシップでの経験を通じて、新しいことを学び、スキルを向上させた過程が描かれています。特に、SNSの投稿企画でフォロワー数を増加させた成果を強調し、自分のアイデアを積極的に活かすことの重要性を示しています。

また、業務外で知識を深める姿勢や常に学び続ける態度をアピールし、この経験が今後の業務にも活かせることを伝える内容になっています。

目標にコミットする積極性の自己PR例文

例文①資格取得

例文

私の強みは、積極的に目標に向かって行動することです。学生時代には、TOEICを400点から700点台までアップさせました。

TOEIC700点以上が大学内の留学制度を利用できる条件の一つであったため、TOEIC700点以上を目標として掲げ勉強に励みました。試験日から逆算し、1日3時間以上の勉強時間を確保したことやリスニングリーディングでの目標点数を決めることで、計画的に学習を進めてきました。また週に1回、大学で行われている英会話教室にも積極的に参加し、講師とコミュニケーションを図ることで、語学能力のレベルアップを図りました。

結果的には勉強開始から、半年で目標を達成でき、目標に向かってできる努力を最大限に取り組む重要性を体感しています。

貴社の業務においても目標に向かって貪欲に努力を積み重ねていくことで、結果を残していきたいと考えます。(400字以内)

目標を達成するために積極性を発揮したエピソードが簡潔に分かりやすくまとめられています。語学試験は一見、他のエピソードと比べると見劣りすると感じるかもしれませんが、積極性を発揮した過程に説得力があれば、十分に魅力的な自己PRとなります。

資格をテーマにする場合は、応募企業との親和性の高い資格を選ぶことで、採用担当者へ伝わりやすいため、テーマとなる資格選びは慎重に検討しましょう。

例文②アルバイト

例文

私の強みは目標に向かう積極性です。大学時代、書店でアルバイトをしていました。

私が入社したばかりの頃、書店では新刊本の売上が伸び悩んでおり、店長から売上向上を目標に掲げられていました。私はその課題を解決するために、まず商品陳列の方法を見直しました。特に、旬の本や話題の本を目立つ場所に配置し、通りがかりのお客様に目を引かせるようにしました。また、季節ごとのおすすめ書籍をポップや手書きのサインで紹介し、来店されたお客様に積極的に声をかけました。

さらに、販売データを基に、特定のジャンルや著者に興味があるお客様を見極め、その場で「次に出版される本」を紹介することを意識しました。これにより、お客様との会話が増え、リピーターが増加しました。

その結果、月末には売上が前月比で20%増加し、店長から「売上に対する積極的な姿勢が目立った」と評価されました。この経験を通じて、目標に対して積極的に行動し、改善策を実行することの大切さを学びました。この姿勢を今後の仕事でも活かし、常に目標を意識しながら努力し続けたいと考えています。(500字以内)

この自己PRは、具体的な行動(商品配置やリピーター獲得)と結果(売上増加)を示すことで、問題解決力や実行力をアピールしています。

社会人では、成果として数値を追うことが求められるため、具体的な数値を含めて書くと効果的なアピールとなります。

新しいことに挑戦する積極性の自己PR例文

例文①部活動

例文

私は、新しいことに挑戦し、積極的に行動することを大切にしています。特に、大学から始めたラクロスを通じて、自分の成長を実感しました。

ラクロスは全くの初心者からのスタートでしたが、毎日の練習と自主練を通じて基礎技術を徹底的に習得しました。練習でつまずくこともありましたが、私は決して諦めずに、積極的に先輩にアドバイスを求め、試合での実践を繰り返しました。その結果、入部から1年後、私が所属するチームは地区大会で準優勝を果たしました。

特に、決勝戦では守備の役割を任され、相手チームのエース選手を封じ込める重要なプレーを担当しました。試合終盤で相手のシュートを防ぎ、逆転勝利に繋がる守備を成功させました。この結果、チームが成績向上を果たし、私は「最も成長した選手」として表彰されました。

この経験を通じて、私は「挑戦し続けること」や「積極的に行動すること」の重要性を学びました。どんなに困難な状況でも、前向きに取り組む姿勢を持ち続ければ、結果を出せると確信しています。この姿勢を今後の仕事でも活かし、チームと共に成果を上げていきたいと考えています。(500字以内

ラクロスを全くの初心者からスタートした経験を通じて、努力と継続が成果に繋がることを実感した点がポイントです。

さらに、成長した選手として表彰され、チームの成績向上に寄与したことが強調されており、この経験を仕事にも活かす姿勢が描かれています。

例文②趣味

例文

私は、新しいことに積極的に挑戦することを大切にしており、特にカメラを使った写真撮影を通じて、自己表現やスキル向上に取り組んできました。SNSを活用し、自分の作品を広めることで、実績を積み上げてきました。

大学でカメラを始めた当初、技術や構図に自信がなかったため、まずは基本を徹底的に学びました。その後、SNS(主にInstagram)で自分の作品を発信し、投稿内容や写真のスタイルにこだわり、フォロワーとの積極的な交流を心がけました。特に、自然や街並みをテーマにした写真を投稿し、#旅行写真や#風景写真といった人気のハッシュタグを活用することで、ターゲット層にリーチしました。

この結果、半年でフォロワー数が300人から2000人に増加し、写真がリポストされることも増えました。また、地元の観光地で開催された写真コンテストに応募したところ、「ベストフォト賞」を受賞することができました。この成果をきっかけに、地元の観光協会から観光地のPR用写真を撮影する依頼も受けることができ、プロのカメラマンとして活動の幅を広げることができました。

この経験を通じて、新しいことに挑戦し、積極的に行動することで結果を出すことができると実感しました。カメラを通じて得た「挑戦し続ける力」と「創造力」を今後の仕事にも活かし、さまざまな課題に対して積極的に取り組んでいきたいと考えています。(600字以内)

この自己PRでは、「新しいことに積極的に挑戦し、自己表現やスキル向上に取り組む姿勢」が際立っています。

このような具体的なエピソードがあれば、趣味なども自己PRにできる可能性があるため、自己分析で深掘りしてみましょう。

何事にも真摯に取り組む積極性の自己PR例文

例文①部活動

例文

私の強みは苦手なことにも積極的に取り組む積極性です。私は大学でバスケットボール部に所属し、特にシュート力に課題を感じていました。最初はシュート成功率が低く、試合中に得点機会を逃すことが多かったため、チームへの貢献度が低いと感じていました。

そこで、シュート力向上のために、毎日練習後に1時間のシュート練習を欠かさず行い、フォームの見直しとタイミングを意識して改善しました。練習初期はシュートが外れることが多かったですが、徐々に安定感が増し、成功率が向上しました。さらに、チーム練習でもシュートのコースや打つタイミングを意識して練習を重ねました。

その結果、県大会決勝では、最もシュートを決めることができました。私が得点を重ねたことでチームが勢いを取り戻し、最終的には優勝を果たしました。試合後、コーチからは「チームの勝利に最も貢献した」と評価され、非常に嬉しく感じました。

この経験を通じて、苦手なことに対して積極的に取り組み、努力し続けることで必ず結果に繋がることを実感しました。この姿勢は今後、どんな仕事にも活かせると確信しており、常に前向きに課題に取り組み、成果を出していきたいと考えています。(500字以内)

このエピソードでは、努力と継続を通じて目標を達成する姿勢が強調されています。チームの勝利に貢献したことが、仕事における成果を出す姿勢としてアピールされてるのもポイントです。

苦手なことでも向き合い、努力する姿勢は仕事をする上でも重要であるため、勉強や部活動などでの経験を振り返ってみましょう。

例文②習い事

例文

私の強みは困難なことにも向き合うフランスb積極性です。私はバレエを10年以上続けており、大学で本格的な舞台出演を控えた際に、スランプに陥りました。長時間の練習や厳しい振り付けにより、体力が追いつかず、技術的にも思うように成果が出ませんでした。この時、最初は焦りや自信の喪失から練習を続けることが辛くなりました。

しかし、このままではいけないと決意し、まず体力面の改善に取り組みました。私は週に3回、練習後に1時間の筋トレとストレッチを追加し、特に体幹トレーニングを重点的に行いました。また、柔軟性を高めるために、毎晩寝る前に30分のストレッチを欠かさず行いました。

次に、精神的な面では自己肯定感を高めるため、練習中に小さな進歩を記録し、自分を褒めるようにしました。練習でできたこと、できるようになったことを毎日振り返り、ポジティブな気持ちを保ちました。

数週間後、体力が向上し、振り付けがスムーズにこなせるようになり、舞台での演技にも自信を持って臨むことができました。舞台後、先生から「努力が結果を生んだ」と評価され、チームメンバーからも称賛の言葉をもらいました。

この経験を通じて、困難に直面しても積極的に改善策を講じ、最後まで諦めずに努力し続けることの大切さを学びました。この姿勢は今後、どんな仕事においても必ず活かせると確信しています。(600字以内)

この自己PRでは、困難に対する積極的な取り組みと精神的な強さが描かれています。仕事をする上では、精神的な強さも必要であるため評価されるポイントです。

継続的な改善と自己肯定感の向上が、困難な仕事にも活かせることを示しています。

積極性を強みにする際の注意点

エピソードは複数考えておく

積極性をテーマに自己PRを考える際には、エピソードを複数用意しておくことをおすすめします。複数のエピソードの中から、応募する企業の業界・業種に合うエピソードを選ぶことで、採用担当に刺さる魅力的な自己PRを作るきっかけとなるでしょう。

また、複数のエピソードを考えておくことは、自己分析と整理にもつながります。過去の経験や行動を振り返り、それらを整理することで、自分自身の強みや積極性についての理解を深め、どのエピソードが最も有力であるかを見極められるでしょう。

企業が求める人物像に合わせる

積極性をテーマにした自己PRを考える前に、企業が求める人物像や特徴、価値観を理解することが必要です。企業ごとに異なる文化や価値観があるので、それを把握し、どのような人物像が求められているかを理解したうえで、応募企業の求める積極性をイメージしてみましょう。

そして、自身の経験や行動と企業の求める積極性が合致していることを示すことが重要です。

面接選考でも積極性を意識する

面接選考まで進んだ場合は、自己PRで訴求している積極性を意識して、面接に臨みましょう。グループディスカッションや逆質問などがあれば積極性を見せて自己PRの内容を体現させることが内定に近づくステップです。

積極性のアピールで魅力的な自己PRを!

積極性をテーマに自己PRを考えたいけれど、武器となるエピソードが思い浮かばないという方も多いかと思います。

自分を誇張するために大きなエピソードを作り上げるのではなく、自己分析や他己分析する時間を作りながら、自分と向き合い身近にある小さな出来事をどのような過程から成果に結びつけたのかをまとめられれば、オリジナリティの高い自己PRを仕上げられるでしょう。

しかし、企業が求める自己PRでなければ意味がありません。他者から添削してもらったり、フィードバックしてもらうことで自己PRの質を高めていくこともおすすめです。本記事で解説したポイントを参考にしながら自己PRを考えてみてください。

自己PRでチャレンジ精神を魅力的に伝えるコツを徹底解説!【例文8選】

「チャレンジ精神をアピールしたいけど、上手く伝わらない」「チャレンジ精神は差別化するのが難しいのか」など、チャレンジ精神をアピールする上で、これらの悩みを抱えている就活生は多いのではないでしょうか。

本記事では、チャレンジ精神を改めて見直し、差別化できる自己PRを書くためのポイントを解説。記事後半では、自己PRの例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

自己PRで企業が重視するチャレンジ精神とは?

企業が重視するチャレンジ精神とは、新しいアイディアや手法を積極的に取り入れ、困難や苦手なことに果敢に立ち向かう姿勢のことです。企業組織が変化に柔軟かつ前向きに対応し、持続的な成長を達成するために求められる価値観の一つとなる場合が多いです。

企業文化や風土によって求められるチャレンジ精神の種類が異なるため、企業研究を重ねた上でチャレンジ精神を自己PRに落とし込んでいく必要があります。

チャレンジ精神の種類

新しいことに積極的に挑むチャレンジ精神

「新しいことにチャレンジする」ことも魅力的なポイントです。変化の激しい時代で新しいことに臆せずチャレンジできるメンタリティを持つ人材は企業において重宝されます。新しいことにチャレンジした自己PRを考える際は、周囲をどのように巻き込んだのかも重視して見られる要素となります。

チャレンジの中には、一人でコツコツと取り組んだ挑戦もあれば、周囲を巻き込み成果を出した経験もあるでしょう。企業によって求められる能力が異なるので、自分が志望している企業で活かせるエピソードを見つけていきましょう。

苦手なことにも取り組むチャレンジ精神

誰でも苦手なことは「なるべく避けて通りたい」ものです。しかし、仕事をするようになれば、時に苦手なことに取り組まなければならない場面に直面します。特に、ベンチャー企業やスタートアップ企業を希望している場合には、幅広い業務を任される可能性もあります。

そのため、苦手なことでも積極的にチャレンジする姿勢は高く評価されます。単に、苦手なことにチャレンジするだけではなく、克服するための具体的な取り組み、施策など苦手なことに取り組む中での過程を大事にしましょう。

困難に立ち向かうチャレンジ精神

困難な高い目標に向かって取り組む姿勢は仕事をする上で非常に重要です。企業が成長していくためには、1人ひとりが目標に向かって挑んでいく必要があります。

そのため、困難と思われるようなことにも果敢にチャレンジし、前向きに取り組む人材は企業に「一緒に働きたい」と思わせることができます。

チャレンジ精神をアピールする自己PRの基本構成

基本構成

①結論 ⇨ ②出来事 ⇨ ③課題 ⇨ ④取り組み ⇨ ⑤成果

①結論:自分のPRポイント

結論ファーストで話すことによって、「これから何を話すのか」「あなたのアピールポイントは何なのか」が相手にとっても明確になります。そのため、「私は、チャレンジ精神があります」と最初に書きましょう。

就活では結論ファーストで簡潔に話すことが基本です。どんなところが自己PRなのかわからなくなってしまうことがないよう、出来事・自己PRに繋がるエピソード結論は最初に持ってくることを意識します。

②出来事:自己PRに繋がるエピソード

結論を述べた後は、自分がチャレンジ精神のある人だということが伝わるようなエピソードを話します。ここでも簡潔に伝えることを意識し、抽象的な表現はなるべく避けましょう。

簡潔にとはいっても、例えば「高校時代に部活動を頑張りました」だけでは、具体性に欠けます。その出来事に挑戦しようと思った理由やきっかけを伝えるようにしましょう。

③課題:挑戦する中で発生した課題や問題

エピソードの中で、直面した課題を明確にします。何かに挑戦する中で、課題や問題はつきものです。

どのような課題や問題が発生したのか、どんなことが原因だったのかなどを明確にしましょう。

④取り組み:課題に対する取り組み

最も重要になるのが、課題に対してどのような取り組みを行ったかです。挑戦する中で見えてきた課題に対してどのように向き合い、解決していったかが自己PRでは最も重要になります。

取り組みは具体的に書くことを意識します。課題や問題に対して、立ち向かった出来事はチャレンジ精神があることにも繋がるため、存分にアピールしましょう。

⑤成果:どんな経験やスキルを得たか

最後は、課題に対する取り組みからどんな経験やスキルを身につけることができたか、目標は達成できたかなど得られた成果でまとめます。達成できたことが数字にできる場合は、なるべく数字を出すようにしましょう。

取り組みの成果を明らかにすることで課題解決力に繋げることができます。良い結果ではなかったとしても、課題に対する熱心な取り組みを伝え、その上で何が足りなかったかなどの反省も付け加えることができれば、向上心や分析力などのアピールにも繋がるはずです。

自己PRでチャレンジ精神をアピールする時のコツ

自己PRでチャレンジ精神をアピールするときのコツ4つ

①企業の求めるチャレンジ精神に沿った内容にする

<仕事でどう活かすのか>

  • 苦難や困難にも前向きに立ち向かう

⇨(仕事では)高い売上目標にも屈さずやるべきことを実行する

  • 積極的に新しいことにチャレンジする

⇨(仕事では)新規事業を提案し、企業に新たな発想をもたらしたい

チャレンジ精神は、仕事でどのように活かすかを伝えることで、企業に評価されます。応募職種における再現性をアピールし、企業に採用メリットを感じ取ってもらうことが重要です。

事前に必ず、企業研究を行い、応募職種で活躍するイメージを具体化したのちに、自己PRの結論に結びつけることがポイントです。

②チャレンジしたきっかけや理由を詳細に述べる

「チャレンジ精神」のアピールでは、何の理由もなしにただチャレンジするのではなく、チャレンジするに至ったきっかけが大切です。企業は、行動を起こすまでの思考パターンや心理に着目しています。

なぜチャレンジしようと思ったのか、どんな目的を持ってチャレンジしたのか、どんな事がきっかけでチャレンジしようと思ったかなどを詳細に書くようにしましょう。

③チャレンジの内容や期間を具体的に示す

これまでチャレンジしたことをひたすらに述べるだけでは、「無計画」「飽きっぽい」という印象を与えてしまう可能性もあります。複数のことにチャレンジした経験がある場合でも、1つに絞った上でチャレンジの内容や期間などを具体的に示すようにしましょう。

これによって、マイナスなイメージに繋がることを防ぎ、どんなことにどのようにチャレンジしたのかを想像しやすくなります。特に、期間は「1年間」「半年間」など具体的な数字を含めることで、より状況が伝わりやすくなります。

④チャレンジしたことによる成果を明らかにする

ただチャレンジしたことをアピールするだけでは効果的なアピールとなりません。チャレンジの結果、どんな成果を得られたのか、何を学んだのかが重要になります。

そのため、自己PRでは果敢にチャレンジしたことで、成果を得る事ができた経験を伝える事が大切です。社会人では常に成果や結果を得ることが求められるため、チャレンジによって成果を得られた経験は高く評価されます。

自己PRのチャレンジ精神を差別化するポイント

  • きっかけとエピソードの文脈に繋がりを持たせる
  • 言い換えやキャッチフレーズを使う
  • チャレンジすることで伴うリスクを把握する

きっかけとエピソードの文脈に繋がりを持たせる

他の人と差別化するためには、チャレンジしたエピソードとそのきっかけに繋がりがあるかが重要です。例えば、アルバイト経験を例にすると、店の売上を上げるキャンペーンの企画から実行まで一貫して挑戦したエピソードに対して、「なぜそれを行ったのか」という背景を入れることで、説得力のある内容になります。

この場合、「店の売上が半年間停滞している現状があった」「材料費がかさみ商品の原価が上がったことで、さらに利益を出さなければならない状況であることに危機感を持ったため」など、きっかけも合わせて伝えることで、印象に残る自己PRになるでしょう。

言い換えやキャッチフレーズを使う

チャレンジ精神の言い換え例
  • 企画は必ず実行する
  • 苦手なことにも挑戦する
  • 結果に必ずコミットする

チャレンジ精神とは具体的にどんなことなのか、表現を言い換えたり、自分のキャッチフレーズを考えることで、自己PRの独自性が高まります。

上記はあくまで例ですが、自分のエピソードに応じて、チャレンジ精神を言い換えることで、より強みが伝わりやすく、アピールにつながる傾向があります。企業に自分の強みを理解してもらうことが重要です。

チャレンジすることで伴うリスクを把握する

企業が求めるチャレンジ精神とは、リスクを踏まえた上でチャレンジすることです。働く上で、チャレンジすることは大切ですが、闇雲に取り組み、失敗すれば会社に損失を与える可能性もあります。

そのため、チャレンジする上で伴うリスクを把握する力や、リスクに対する対応力など、広い視野や対応力は高い評価となります。エピソードの中でチャレンジに伴うリスクに関しても言及できると効果的なアピールとなるでしょう

チャレンジ精神をテーマにした自己PR例文

チャレンジ精神の自己PR:アルバイト

例文

私の強みはチャレンジ精神があることです。

私は、大学1年生から塾講師のアルバイトを開始しました。初めは、生徒との距離感をうまく掴むことができませんでした。生徒にとってわかりやすい授業となっているかとても不安になり、次第に塾講師は向いていないと感じるようになりました。しかし、始めたからにはやり遂げたいという思いがあり、先輩や塾長に積極的にアドバイスを聞きに行き、時には授業見学をさせていただくことで指導のノウハウを学びました。その結果、次第に自分らしい授業を行うことができるようになり、生徒との距離も近付いていきました。また、生徒たちが異なる学年やバックグラウンドを持っていたため、個々のニーズに沿った指導を模索し、効果的なカリキュラムの構築に取り組みました。その結果、担当していた全員を志望校合格に導くことができました。

挑戦の中で学び、成長する経験は、私にとってチャレンジ精神を深め、新しい課題に積極的に取り組む意欲を高めました。今後も、この積極的な姿勢を持ち続け、新たな挑戦に果敢に立ち向かっていきます。塾講師の経験から得た多くのことをもとに、未知の領域に飛び込んで新たな成果を生み出していきたいと考えています。

上記の例文では、未経験である塾講師にどのようにチャレンジしたのかが、具体的なエピソードを交えて書かれています。また、苦手や困難な課題に対する取り組みがしっかりと成果へ結びついている点もポイントです。

苦手や困難に対して、どのように取り組み、どんな成果を得る事ができたのかという流れを意識しながら書くことで綺麗な文章に仕上がります。

チャレンジ精神の自己PR:留学

例文

私の強みはチャレンジ精神です。大学の3年生のときにアメリカに1年間交換留学をしました。英語力に自信がなかった私は、授業や日常会話で苦労し、特にグループディスカッションで自分の意見をうまく伝えることができませんでした。そのため、最初の数週間は積極的に発言することができず、授業で目立たない存在となってしまいました。

しかし、この状況を打破したい一心で、毎日英語で日記をつけ、発音や文法を意識して練習しました。また、現地の学生に自分から話しかけ、積極的にランチや授業後に会話を交わすようにしました。最初は会話のスピードについていけず、理解するのも大変でしたが、徐々に相手の言っていることが聞き取れるようになり、自分の意見を自信を持って話せるようになりました。

特に印象的だったのは、グループプロジェクトで他国から来た学生たちと意見交換をした経験です。文化やバックグラウンドが異なるため、最初は意見が合わず、進行に時間がかかりました。しかし、私はその違いを理解し、メンバー間で意見をまとめる方法を提案しました。最終的に、全員が納得する形でプロジェクトを完成させることができ、この経験を通じてチームワークと柔軟な問題解決能力が身についたと感じています。

この留学を通じて、困難を乗り越える力や、新しい環境に柔軟に適応する力を養いました。貴社でも、このチャレンジ精神を活かし、積極的に新しい課題に取り組んでいきたいと考えています。

英語を使う仕事や外資系などでは特に、自己PRとして留学経験を書く人は多いです。そのため、エピソードに独自性を持たせることを意識しましょう。

留学をすることになった経緯や準備にかけた努力などに着目して書くのも良いかもしれません。

チャレンジ精神の自己PR:ボランティア

例文

私は大学で地域の福祉施設で高齢者支援のボランティア活動に参加し、困難に挑むチャレンジ精神を養いました。最初、私は高齢者とのコミュニケーションに悩みました。特に認知症の方々と接する際、言葉が通じず、どう反応してよいか分からずに苦労しました。何度も会話が続かず、効果的に関わることができない自分に対して、焦りや不安を感じることがありました。

そのため、私は施設のスタッフに相談し、認知症の方々と接する際のポイントやコミュニケーション方法を学びました。特に、相手のペースに合わせて短い言葉で話し、感情を尊重することが重要だと気づきました。さらに、定期的にボランティア仲間と情報交換を行い、お互いの経験を共有することで、新しい方法を試みました。

次第に、高齢者の方々と信頼関係を築くことができ、笑顔や「ありがとう」といった言葉をかけてもらえるようになりました。特に、レクリエーション活動を提案した際に、高齢者の方々が楽しんでくれる姿を見ることができ、その達成感は大きな自信となりました。

このボランティア活動を通じて、私は困難に直面しても諦めずに挑戦し続けることの大切さを学びました。貴社でも、このチャレンジ精神を活かし、新しい環境や課題に前向きに取り組んでいきたいと考えています。

単に「チャレンジ精神」とするのではなく「困難に挑むチャレンジ精神」とすることでどんなチャレンジ精神があるのかをすぐに判断する事ができます。

また、ボランティア活動の内容と志望する業界や職種が近いとより効果的なアピールとなります。

チャレンジ精神の自己PR:部活動

例文

私は大学でバスケットボール部に所属し、キャプテンとしてチームを牽引してきました。特に、昨年の大会で直面した困難を乗り越えた経験が、私のチャレンジ精神を育んだと感じています。

シーズン途中、エース選手が怪我で長期離脱するという予期しない事態が発生しました。チームは一気に戦力が低下し、「このままでは目標達成は無理だ」と感じるメンバーもいました。しかし、私はチーム全員に諦めることなく、目標達成に向けて全力を尽くすよう呼びかけました。

具体的には、まず戦術を変更し、エースの役割をチーム全体でカバーする形にしました。攻撃のバリエーションを増やし、個々の選手が得意なプレーを活かせるように練習メニューを調整しました。また、練習では個別のスキルアップに焦点を当て、全員が自信を持ってプレーできるようサポートしました。

その結果、チーム全体のレベルが向上し、予選を突破して全国大会に出場することができました。この経験を通じて、困難な状況でも柔軟に対応し、最後まで諦めずに挑戦し続ける力を身につけました。

このチャレンジ精神とチームをまとめるリーダーシップを活かして、貴社でも新しい課題に前向きに取り組み、成果を上げていきたいと考えています。

部活動は多くの自己PRとして書くことが考えられます。そのため、具体的にどんな成果を残す事ができたかを明確にする事が大切です。

「全国大会出場」「県大会2位」など、具体的に書くことで努力が結果として伝わりやすくなります。結果が残せなかった場合でも、そこから学んだことなどを自分なりの言葉でまとめることで差別化を図りましょう。

チャレンジ精神の自己PR:サークル

例文

私の強みはチャレンジ精神です。私は大学で、サークルのスポーツイベント運営を担当しました。サークルには部員が多く、毎年開催されるスポーツ大会の準備は非常に大変で、特に運営がスムーズに進まないことが多かったです。私が担当した年は、例年よりも参加者が増え、場所やスケジュール調整に大きな課題がありました。

最初は、チームメンバーと連携しながら準備を進めていましたが、開催直前に会場が急遽変更されることになり、計画が大きく狂いました。時間的な余裕もなく、どこに重点を置くべきか判断に迷いましたが、私はまず冷静に状況を把握し、優先順位をつけて行動しました。会場の再手配や参加者への連絡を迅速に行い、最終的には予定通りイベントを開催できました。

この経験を通じて、限られた時間とリソースの中で計画を柔軟に修正する力、そして何よりも最後まで諦めずに挑戦し続けることの重要性を学びました。チームとして一丸となり問題を解決できたことも大きな成長でした。このチャレンジ精神を活かし、貴社でも新しい課題に積極的に取り組み、成果を上げていきたいと考えています。

上記の例文では、チャレンジ精神だけではなく、柔軟性や課題解決力もアピールすることができています。特に、課題解決力は社会人として求められる重要なスキルです。

チャレンジしたことで様々なことを学ぶ事ができるのがチャレンジ精神があることの良さであるため、得られた能力などにも言及するようにしましょう。

チャレンジ精神の自己PR:インターンシップ

例文

私の強みは新たなことに挑戦するチャレンジ精神です。大学在学中に経験した営業職のインターンシップは、私のチャレンジ精神と適応力を大きく伸ばすきっかけとなりました。

インターンとして配属された当初、私は営業の経験がまったくありませんでした。そのため、商品知識の習得、顧客とのコミュニケーションスキル、営業戦略の理解など、多くのことを1から学ぶ必要がありました。私は先輩営業担当者から学び、さらには自ら積極的に関連書籍を読み、知識を深めました。実際の顧客との交渉においても、初めは戸惑いや失敗を経験しましたが、それらを学びの機会と捉え、フィードバックを活かして次回に活かすPDCAを回すことで、顧客のニーズを的確に把握し、解決策を提案するスキルが身につきました。

インターン期間の終わりには、新しい顧客を獲得することに成功し、チームの売上に貢献することができました。

今後のキャリアにおいても、新たな挑戦を恐れず、迅速に学び、実践していく実行力を貴社の業務において活かしていきたいと考えています。

営業職のインターンシップにて、未経験からどのように業務をキャッチアップし、成果に結びつけたかが具体的に書かれています。書籍や先輩から学ぶ姿勢に積極性を感じることや、失敗・フィードバックを活かしながらPDCAを回していくことにチャレンジ精神が垣間見えるエピソードとなっています。

営業職のインターンをテーマにする場合は、定量的なKPI・KGIに対して、どのようなアプローチをしていったのかを表現できると、インパクトのある自己PRとなるでしょう。

チャレンジ精神の自己PR:趣味(旅行)

例文

私は「挑戦すること」を大切にしています。特に1人旅を通じて多くの成長を経験してきました。昨年の夏休みに、初めてのバックパッカーとしての1人旅を東南アジアで行いました。旅の中で一番印象に残っているのは、タイで経験した出来事です。私は事前に行きたい場所をリストアップし、バスや鉄道を使って観光をしようと計画していました。しかし、現地に到着すると、思っていた以上に交通機関の案内が不親切で、言葉の壁にも苦しみました。予定していたバスが突然運休になり、駅で立ち往生してしまったのです。そこで、まずは地元の人に助けを求め、簡単な英語やジェスチャーで情報を得ることができました。その結果、予定よりも少し時間がかかりましたが、無事に目的地に到達することができました。

この経験から学んだことは、「予測できない事態に柔軟に対応する力」と「冷静に問題解決を試みる姿勢」です。また、限られた時間内で効率よく行動するために、情報収集を事前に入念に行うことの重要性も実感しました。特に、現地での不安や困難に直面したときでも、一度立ち止まって冷静に次の行動を考えることで、最終的に成功へと導けることを確認しました。

このような経験は、仕事においても非常に役立つと感じています。業務で予期しないトラブルや変更が発生した場合でも、柔軟に対応し、最適な解決策を見つけ出す力を持っていると自負しています。貴社においても、新しい環境や難しい課題に前向きに挑戦し、着実に成果を上げていきたいと考えています。

上記の例文では、バックパッカーとしてチャレンジした経験から多くのことを学ぶ事ができたという事がわかります。文字数の制限に余裕がある場合は、なぜバックパッカーをすることになったのか、など趣味を始めることになったきっかけや理由についても書きましょう。

また、例文のようにチャレンジ精神ではなく「挑戦すること」と言葉を言い換えています。チャレンジ精神を自己PRのテーマにする学生は多いため、表現を変えることで差別化にも繋がります。旅をテーマにする際は、計画性を評価される可能性もあるため、旅を始める前のエピソードも含めるとより良い自己PRになるでしょう。

チャレンジ精神の自己PR:ゼミ

例文

私は大学のゼミで、地域社会の環境問題を解決するためのプロジェクトに取り組み、チャレンジ精神を養いました。ゼミでは、地域のゴミ問題に対する解決策を提案することが課題でしたが、問題解決には多くの困難が伴いました。

まず、地域住民にアンケートを実施し、ゴミ問題に関する意識を把握しました。しかし、調査を進めていくうちに、住民の多くがゴミ問題に無関心で、協力を得ることが難しいことがわかりました。ゴミ回収の仕組みや地域住民の意識改革には時間がかかるため、最初は「どこから手をつけるべきか」と悩みました。

そこで私は、「小さな成功体験」を積み重ねるアプローチを取ることにしました。まずは、ゴミの分別やリサイクルの重要性を啓発するためメンバーと一緒に地域住民向けのワークショップを開催しました。具体的には、住民が日常的に使っているゴミの種類や分別方法を実演し、実際にリサイクル可能なゴミとそうでないゴミを分ける体験型のワークショップです。

その結果、参加者から「分別がどれだけ重要か、改めて実感できた」といった声を聞くことができ、徐々に地域内でゴミ分別への関心が高まりました。さらに、地域の商店街とも連携し、リサイクル可能な商品の販売促進を提案しました。このように、ゼミのメンバーと協力しながら、少しずつ地域の意識を変えることができました。

この経験を通じて、課題が大きくても一歩ずつ前進することで解決策が見えてくることを学びました。また、チームでの意見交換や、他者と協力しながら目標を達成する重要性を実感しました。この経験を活かして、貴社での業務にも新しい視点でチャレンジし、着実に成果を上げていきたいと考えています。

ゼミでの経験は独自性があり、人と被らないようなエピソードとしておすすめのテーマです。しかし、理系の人などは特に専門的な用語はあまり使わないようにしましょう。

ゼミの内容と職種がマッチしていれば多少専門用語が入っていても伝わりますが、専門用語が入っていると読みにくく、内容も伝わりにくくなってしまうため注意が必要です。

チャレンジ精神の自己PR:資格取得

例文

私の強みは諦めずにトライするチャレンジ精神です。その一例が、英検1級の資格取得を目指して何度も挑戦した経験です。高校1年次に英検3級からスタートし、大学3年生で1級を取得することができました。

大学3年次で1級に最初に挑戦した時は、英語の基礎力やリスニング力に課題があり、試験の度に思うような結果が得られませんでした。しかし、自己分析を行い、弱点を明確にすることで学習方法を改善しました。具体的には、リスニングや読解力向上のために毎日の英語ニュースやポッドキャストを活用し、またライティング力強化のために英語で日記をつけるなどを行いました。失敗を恐れず、常に前向きに取り組み続けた結果、2回目の挑戦で英検1級に合格することができました。この経験は、何度も挑戦し、困難に立ち向かう重要さを教えてくれました。

この挑戦を通じて、私は「諦めずに継続する力」と「問題解決能力」を培うことができました。何度も壁にぶつかりながらも、自分の課題を見つけ改善し続けることが、目標達成に繋がることを実感しました。この姿勢は仕事や日常生活でも活かされ、どんな困難な状況でも冷静に対処し、問題を解決する力を高めることができました。

今後も、自己成長を続け、さらに多くの資格やスキルを身につけ、さまざまなチャレンジに挑みながら、より広い視野で成果を上げられるよう努力し続けていきます。

資格取得なども伝え方を工夫する事で自己PRに効果的なアピール材料となります。ただ単に資格を取得したというだけではなく、取得に向けてどんな努力をしたのかなどを明確に示しましょう。

また、取得した資格が業務に活かせるものである場合はより効果的なアピールとなるはずです。

チャレンジ精神をテーマに自己PRを書くときの注意点

「計画性がない」と思われないようにする

新しいことに取り組むチャレンジ精神は評価されますが、「計画性がない」、「飽き性である」印象を企業に与えてしまう可能性もあります。自己PRの作成においては、複数のエピソードを羅列するのではなく、1つのエピソードを深掘りする形で、計画性も合わせて訴求しましょう。

またチャレンジして取り組んだことの成果に対して、自己分析を行い、どのような点が良かったのか、どのような点を改善する必要があるのかを明確にすることも内省していることを企業に訴求することにつながり、計画性を上手く伝えることができるでしょう。

能力や業務への再現性を盛り込む

チャレンジ精神を持って行動したことが、どのような能力や業務への適正につながるのかを結論に盛り込むことも重要です。チャレンジ精神をアピールして、自分は何ができるのか、社会人になった時に活かせる業務への再現性を自己PRに落とし込むことで、採用担当者から信頼感を得られるでしょう。

また、再現性の書き方のコツとして、5W1Hを意識し、客観的に述べることが大切です。自分が企業でどのように活躍できるかを文章にすることは時間がかかりますが、自分と向き合いながら取り組んでみてください。

自慢にならないようにする

チャレンジ精神をテーマに自己PRを作成する際は、自慢にならないように気をつけましょう。ここまでの内容をきちんと網羅できていれば問題ないですが、自己PRの目的が定まっていないと、自分のやってきた経験を自慢しているだけの自己PRとなってしまいます。

チャレンジを達成する過程での他者の支援や協力があったことを表現し、成果だけではなく、学びから成長したことも伝えることが大切です。

また、自己PRのゴールや結論を考えたのちに、逆算しながら中身を組み立てていくとよいでしょう。

自己PRで「チャレンジ精神」を効果的にアピールしよう!

自分にとってのチャレンジ精神とは何なのか、チャレンジ精神を活かして企業でどのように活躍するのかを簡潔に表現できれば、書類選考通過への道は開けます。

「チャレンジ精神」は自己PRで強みとしてあげる就活生も多いため、自分らしさが伝わる内容になっているかを意識して書くことが大切です。ポイントを押さえ、採用担当者の印象に残る自己PRに仕上げていきましょう。

自己PRで主体性を効果的にアピールするコツや注意点を解説!【例文つき】

現代社会で企業が求める人材に不可欠な「主体性」。自ら考え、判断し、責任を持って行動する「主体性」は、どんな企業においても必要なスキルであるため、あらゆる業界・職種において重要視されるポイントの一つです。

主体性を示した経験やエピソードを上手く伝えることで、理想の企業からの内定獲得につながると言えるでしょう。

この記事では、主体性をテーマに自己PRを構築する際の要点をわかりやすく解説しています。

仕事における主体性とは

仕事における主体性は、個々の従業員が「積極的かつ自発的に仕事に取り組み、自らの考えやアイディアを発揮し、責任を持って業務に取り組む姿勢」を指します。主体性を持つ従業員は、単なる指示待ちではなく、主体的に問題解決や業務改善に取り組めるため、組織にとって重要な人材となります。

企業が就活生に主体性を求めるのは、単なる仕事の遂行以上に、主体的な行動が組織全体にプラスの影響を与えることを期待しているからです。

例えば、問題解決能力における主体性は、自ら問題を発見し、分析し、解決策を提案する能力に加え、他者の指示を待つのではなく、自分で主導して課題に立ち向かうことが重要なのです。

「主体性」と「自主性」はどう違う?

主体性と類似する概念に自主性がありますが、この2つの違いは、行動の意思決定を自分で決めるのか、自分以外も含まれるかという点です。

自主性は主に仕事の自己管理に焦点を当て、個人が自分の仕事を遂行する柔軟性と自由度を推し測る概念である一方で、主体性は積極的かつ自発的な行動に焦点を当て、個人が自分の仕事や組織に対して前向きに影響を与える姿勢を推し測る概念であるともいえるでしょう。

自己PRを考える際には、主体性と自主性の概念の違いを理解した上で区別し、主体性をアピールできるようにしましょう。

「主体性」をテーマに自己PRを作成する時のポイント

・主体性を明確にする

・結論から述べる

・エピソードを具体的に述べる

・入社後にどう活かすのかを伝える

・主体性を別の言い方で表現する

主体性を明確にする

主体性をアピールする自己PRを書く前に、自分にとっての主体性とは何かを明確にするようにしましょう。主体性は場合によっては、曖昧な捉え方や違う言葉と混同して捉えられてしまう可能性もあります。

そのため、自分にとっての主体性は何なのかを明示することで、自己PRの独自性が高まり、企業にとって印象に残りやすいでしょう。

結論から述べる

自己PRでは基本的に結論を1番最初に示します。「私の強みは主体性があることです」など、主体性が自分のPRポイントであることを示しましょう。

結論を伝えずに話し始めると、なぜその話をしているのか、何が言いたいのか伝わりにくくなります。結論から述べることで、「この人の強みは主体性なんだ」ということが頭に入るため、内容がより伝わりやすくなります。

エピソードを具体的に述べる

主体性は抽象的な概念のため、自己PR作成においては具体化する必要があります。自らがどのような状況で主体的に行動したかを具体的な例を挙げることが重要です。

例えば、プロジェクトでのリーダーシップ経験、自主的に提案したアイディア、困難な課題に主体的に取り組んだ事例などが挙げられます。

自分の強みを明確にした後に、それを裏付けるエピソードを持ってくることによって説得力を持たせます。

入社後にどう活かすのかを伝える

自分の持っている「主体性」を入社後にどう活かすのかを明確にすることが重要です。

自己PRを考える前に、企業研究やOB訪問などで応募企業・業界の知識を深めましょう。そのうえで、企業に求められている主体性に見合う自己PRを作成することが魅力的な自己PRにつながります。

入社後の自分をイメージできない場合は、企業について知る時間を確保できていないか、そもそも企業への志望度が低いことが考えられます。自分と向き合いながら自己PRを作成しましょう。

主体性を別の言い方で表現する

言い換え表現

・自らの判断で行動する

・率先して行動する

・責任感を持って行動する

・先回りして行動する

・課題解決力がある

・困難なことにも取り組む

・当事者意識をもって取り組む

上記は、主体性の言い換え表現の一例です。「主体性」は抽象的な言葉であるため、人によって様々な捉え方ができ、真意が採用担当者に伝わらない可能性があります。

そのため、言い換え表現をすることでより具体性を持たせたり、他の就活生との差別化をすることも効果的です。

「主体性」をテーマにした自己PR例文

サークル活動

例文

大学時代、テニスサークルの一員として活動する中で主体性を養うことができました。4年時にはサークルの幹部となり、自分が発案し、イベントを企画・運営し、主体的に周囲を巻き込みながらサークル全体の活性化に努めました。例えば、新入生歓迎イベントでは、自発的にプログラムを考案し、メンバーと協力して実施したことにより、新入生の参加率が向上し、サークル内のコミュニケーションが深まったと感じています。

また、大会の際にはチームメンバーの個々の強み・弱みを見極め、試合に勝つための戦略を立案し、メンバー間の士気を高める工夫をしました。このような主体的なアプローチが、サークル全体の協力と競技力の向上につながりました。私はサークルで培った主体性を、貴社における業務に活かし、新しいプロジェクトに臆することなく主体的に業務を推進させ、チームの一員として成果を上げていきたいと考えます。(400字以内)

テニスサークルでの活動をテーマに、主体的に取り組んだエピソードを2つ取り上げ、簡潔に述べられています。どちらのエピソードも周囲に協力を仰ぎ、主体的にサークル活動を展開させているのが分かる内容となっています。

エピソードを複数紹介する場合でも、結論部分で一貫性のある主体性を明示すると、自己PR全体にまとまりがでるため、企業に伝わりやすくなるでしょう。

部活動

例文

私は大学で4年間、陸上部の主務として活動し、主体性を持って活動したことで部の全国優勝に貢献できました。主務として積極的にリーダーシップを発揮しました。例えば、競技会の運営計画の策定や競技会当日の運営において、選手を第一に考えた部の運営に努めました。具体的には、競技会の補助員の役割分担や体制を明文化することで、各部員の役割を過不足なく配分し、スムーズな運営を導く役割を全うしました。

結果的に、競技の遅延やトラブルなく、競技会を運営することにつながったと考えています。また、コミュニケーションを重視し、選手やコーチとの円滑な連携を図るために、競技会や選手のコンディションに関する情報の共有を図るべく、チャットツールの導入を提案し、定着させることで、チームの一体感を高めました。

この経験を通じて、常に組織やチームを良い方向へ導くことの重要性を理解し、自分から積極的に行動することの重要性を学びました。貴社での業務においても、主体的に課題に取り組み、チームを先導できるよう、精進してまいります。(450字以内)

サークルと比べると規模感が大きく、目標やゴールが定まった組織の中で活動してきたということは、自己PRのエピソードとしても武器になるでしょう。

また、大学の部活動の主務というポジションは、就活の自己PRで使用されやすいトピックのため、例文のように具体性を担保しつつ、結論に説得力を持たせることがポイントです。

アルバイト

例文

私の強みは主体性です。アルバイトで書店のスタッフとして働く中で、商品の在庫管理や店舗ディスプレイの変更など、積極的に改善提案を行ってきました。特に、季節の変わり目に新刊や特集本を目立たせるために、商品の陳列方法を工夫しました。あるとき、お客様が探しやすいように、売れ筋の本をテーマごとにカテゴリー分けし、目立つ位置に配置しました。これにより、売上が向上し、店長からも「良い提案だった」と評価されました。さらに、業務の効率化を目指して、在庫管理システムの見直しを提案し、スタッフ間での連携を強化しました。この経験から、自分から積極的に改善点を見つけて行動する重要性を学びました。御社でも、自ら課題を発見し、解決に向けて主体的に取り組む姿勢を大切にしていきたいと考えています。(350字以内)

書店のスタッフでのアルバイトをテーマに、主体性を上手く訴求できている自己PRです。アルバイト先の業務の効率化や売り上げ、顧客サービスのために積極的なアプローチをしたことが伝わります。

主体性を深掘りしつつ、社会人としてどう活躍するのかを端的に述べることが、応募企業に評価される自己PRを考えるカギとなります。

ゼミ

例文

私はゼミ活動を通じて主体性を発揮し、グループ全体の成果に貢献してきました。特に、ゼミでの「消費者行動に関する調査」のプロジェクトでは、最初にテーマを決める段階で、メンバー全員が意見を出し合う中、私は市場調査の手法として「オンラインアンケート」を提案しました。この方法により、短期間で多くの消費者データを集めることができ、結果的に調査の精度を高めることができました。また、データの分析段階では、自分から統計解析ソフトを学び、他のメンバーに使い方を教えることで、作業を効率化しました。発表準備の際には、スライド作成を担当し、視覚的にわかりやすい資料作りを心がけました。その結果、発表は高評価を受け、ゼミ内での議論を深めるきっかけとなりました。この経験を通じて、与えられた仕事に留まらず、積極的に課題解決に取り組む姿勢が大切だと実感しました。御社でも、この主体性を活かして、チーム全体を牽引し、成果を上げていきたいと考えています。(450字以内)

プランを自ら提案したり、統計解析ソフトを学び、他のメンバーに使い方を教えるなど主体性を持って行動する姿が具体的に想像することができます。

主体性は成果を出してこそ、周囲に評価されるため、成果ありきのエピソードを持っている人は自己PRに活用することをおすすめします。

インターンシップ

例文

私は、インターンシップ経験を通じて、新たな視点で課題に取り組み、主体的に行動する姿勢を身につけました。マーケティング業務を経験した際、リードの獲得数およびナーチャリングに課題を抱えていたため、改めて市場調査や競合分析を徹底しチーム全体に新しい提案を行いました。

自ら企画・提案したセミナーイベントが採用された際には、リーダーポジションを担い、参加者数を増やすべく計画的なマーケティング活動の実施や当日の参加者に対して、積極的に新規顧客の開拓や既存顧客との関係構築に取り組みました。

結果的に、セミナーイベント実施後にリード数が前年比150%、成約数も年間目標を達成でき、自らの考えを発信し、周囲を巻き込みながら業務を推進する主体性を学ぶことにつながりました。

これらの経験から、主体性がビジネスの成功において不可欠であることを痛感しています。貴社の営業チームでのインターンシップを通じて、主体的に業務に取り組み、将来は新規事業の立ち上げにも挑戦していきたいと考えています。(500字以内)

インターンシップでの経験をテーマに課題に対して、どのように取り組んだかが具体的に記載されている自己PRとなっています。

インターンシップの経験を自己PRに取り入れる際は、経験業務と応募する企業の業界・業種がマッチングしていることがポイントです。即戦力を求める企業にとっては、重宝されるでしょう。

自己PRで気をつけたいのは、具体性を担保することです。例文では、マーケティング業務を取り上げていますが、数値を用い、目標に対し定量評価をしている点も採用担当者が重視しているポイントとなります。

留学

例文

私は留学を通じて、「主体性」を大切にしてきました。大学時代に半年間、アメリカに留学した際、初めは言語や文化の壁に直面しましたが、私は自分から積極的に現地の人々と交流し、課題に取り組む姿勢を貫きました。特に、授業でグループディスカッションが多かったため、最初は積極的に発言することに不安がありましたが、私は自分の意見をしっかり伝えるために事前に資料を準備し、ディスカッションでリーダーシップを発揮しました。結果として、グループ全体の成果が高まり、教授からも「積極的な参加が非常に評価される」とのフィードバックを受けました。また、日常生活では、現地の友人と積極的にイベントに参加したり、ボランティア活動を通じて異文化理解を深めるなど、自分から学びを広げました。この経験から、どんな環境でも自分から動き、課題に対して主体的に取り組むことの重要性を学びました。御社でも、この姿勢を活かし、どんな状況でも積極的に挑戦し、成果を上げていきたいと考えています。(450字以内)

留学という困難な状況下でも主体性を発揮することができたエピソードは、大きなアピールポイントとなります。

文字数に余裕がある場合は留学するに至ったきっかけや目的などもあわせて書くようにしましょう。

主体性をテーマに自己PRを作成する際の注意点

協調性がないと思われないようにする

主体性をアピールする場合、伝え方を工夫しなければ「自己中心的な人」だと思われてしまう可能性があります。そのため、主体性をテーマに自己PRを作成する際は、協調性に欠けた内容になっていないかに注意が必要です。

特にチームで仕事を進める要素の大きい職種の場合は、周囲の協力や理解を得たり、メンバーを巻き込んだエピソードに落とし込めるとより良いでしょう。

主体性をどのように活かすか明確にする

また、主体性は他スキルと関連しているため、主体性を発揮したうえでどのようなことが得意なのか、できることなのか、ハードスキルも含めて企業に伝えることで魅力的な自己PRになります。

自己PRで何を伝えたいのか優先順位を決めて構成を考えることで、スムーズに書き進めることができるでしょう。

やるべきことをやったエピソードにしない

「やるべきことをする」というのは、「主体性」ではありません。既に決められていることをするのは社会人にとって当たり前のことです。「決められている仕事を素早くこなした」などはスピードや、やる気のアピールになりますが、主体性のアピールにはなりません。

「自ら考えて取り組んだこと」が主体性であるということを念頭に自己PRを書きましょう。

自己PRで主体性を効果的にアピールしよう!

主体性は他のトピックと比べると抽象的である一方、求められる主体性や具体性を意識することで、自分の武器としてアピールすることができます。

企業も主体性のある人材を求めているため、自己分析他己分析を踏まえ、自分にとっての主体性を深く掘り下げ、採用担当者に刺さる自己PRを作成していきましょう。

自己PRで粘り強さをアピールする時のポイントと注意点【例文11選】

粘り強さとは、コツコツと物事に取り組めることを指します。そのため、ビジネスにおいては重要な要素であり、企業にとっても必要な能力であると考えられます。

しかし、粘り強さのアピール方法を間違えてしまうと、企業にとってプラスではなくマイナスな要素に捉えられてしまうことも。

粘り強さをアピールするには、エピソード選びが非常に重要です。諦めずに向き合ったことを書くだけではなく、その結果どうなったのか、結果が伴っているものを選びアピールする必要があります。

ポイントを押さえ、企業の目を引く素敵な自己PRの作成を目指しましょう。

粘り強さは自己PRに繋がる?

粘り強さは自己PRとして効果的です。社会人になると、様々な仕事を日々継続して行っていくことになります。失敗しても粘り強く続けられる根気や継続力は、必要な力です。

しかし、内容によっては「しつこい」「我が強い」などと捉えられてしまう可能性もあります。そのため、粘り強さをアピールしたい時はエピソードの内容や書き方には十分注意が必要です。また、他の学生と差別化を図るためにも言い方を変えたり、具体性のあるエピソードにするなどの工夫は必須です。

粘り強さをアピールしたい時は、本記事を参考に、書き方のポイントや注意点を押さえた上で記述しましょう。そうすれば、あなたの良さとして粘り強さが効果的に伝わるはずです。

粘り強さがある人の特徴

①負けず嫌い

粘り強い人は「負けたくない」という気持ちを持っている場合が多いです。負けたくないという負けず嫌いな気持ちがあるからこそ、粘り強さを発揮するからです。

負けないために努力する姿勢や、目標達成に向けて取り組むことは就活においても強みとなるはずです。

②責任感が強い

粘り強い性格の人は、責任感を持っていることが多いです。責任感があり、成果を出すことに対してこだわりや強い意志があるからこそ、何事にも粘り強く取り組むことができるのです。

「必ずやり遂げる」という強い責任感こそが、粘り強いという性格を形作っています。

③努力を継続する

粘り強さのある人は、継続して努力し続けることに長けています。ある物事に取り組む中で、困難や課題が出てきたとしても、持ち前の粘り強さで乗り越えようとするのです。

そうして粘り強く、乗り越える経験を重ねていくことが継続した努力へと繋がっていきます。

④前向き

粘り強い人は、失敗しても結果を出すために何度も挑戦します。これは、前向きな気持ちがないと難しいことです。ネガティブな人は、失敗した時に諦めてしまいます。

しかし、前向きな気持ちがあるからこそ、「必ず達成できる」という意志を保つことができます。粘り強い人は、メンタル的にも強く、ポジティブであることが多いです。

自己PR で粘り強さをアピールできる職種

事務職

事務職はどのような業界や企業にも存在する職種であり、誰にでもできる仕事と思われがちです。しかし、事務職は限られた時間の中で、正確にミスなく業務を遂行しなければならないため、真面目で粘り強さを持っている人でなければなりません。

また、事務職と一口に言っても経理や人事、営業サポートや貿易事務まで様々な種類があり、どの業務においても重要な役割を担っています。そのため、真面目に粘り強く仕事に取り組む姿勢は、事務職にとって大切な要素であり、アピールポイントとして伝えることができます。

営業職

営業職は企業の顔として、様々な客先に営業を行います。また社内で起きた問題や、客先からの問い合わせなどにスピーディーかつ期日までにしっかりと対応することが求められます。

営業においては実績を残すことも大切です。実績を残すために「粘り強さ」は必要不可欠です。営業において一度のみのアタックだけでは、なかなか上手くいかないことがほとんどなので、諦めずに何度も粘り強くアタックする行動力が非常に大切です。粘り強く物事に取り組む姿勢は、営業職にとって重要な要素と言えるでしょう。

開発職

開発職とは、世に発信する新たな製品を作成したり、新しい技術を開発したりする職種です。企画部や販売部などといった他部署や現場担当者の声を直接を直接聞いたりと、社内外の人とのコミュニケーションも必要とされます。そのため、企業の縁の下の力持ちといった存在と言ってもいいでしょう。

新しいサービス・物などを開発する開発職は、何度失敗したとしてもめげずに挑戦する力が必要です。開発職にとって、粘り強さがあることで、仕事に取り組む姿勢をアピールすることができるでしょう。

開発職での粘り強さを伝える場合は、何度も壁にぶつかったことやそれらにどう立ち向かったのかを乗り越え方などについても言及できるとより良いアピールに繋がります。

自己PRで粘り強さをアピールする時のポイント

具体的なエピソードを書く

粘り強さが培われたエピソードを書くときは具体性を重視するようにしましょう。例えば、卒業研究で対象者にインタビューした内容を伝える場合、経験したことをつらつらとするのではなく、どのような行動をしたのか、どのように感じていたのかなど、行ったことの背景を具体的に書きましょう。

さらに、粘り強さがもたらした成果・結果を具体的な数値やエピソードも交えて記載することで読み手が想像しやすくなります。あなたが感じたことでなく、目に見えた結果・成果をまとめることがポイントです。

別の言葉に言い換えてみる

  • 我慢強い
  • 集中力がある
  • 自身を信じて行動できる
  • 物事にコツコツと取り組む
  • 失敗にめげることがない
  • 精神的に強い
  • 周囲を巻き込むことができる
  • 忍耐強い
  • 辛抱強い
  • 根気強い
  • 諦めずに頑張ることができる
  • 継続的に物事に取り組む
  • しぶとい

「粘り強さ」は上の表のように、同じような意味を持つ別の言葉に言い換えることができます。

粘り強さといっても、エピソードによっては、別の言葉に言い換えた方が魅力的に伝わる場合もあります。あなたが企業に伝えたいことに合った言葉を使用するようにしましょう。

粘り強さは以下のように言い換えることができます。

どのように仕事に活かすかに繋げる

自身の粘り強さを入社した後でどのように発揮していくか、またどのように仕事に活かすのかを伝えます。そうすることで、読み手はあなたを採用するメリットを考えることができるでしょう。

採用する側が、あなたのことを採用したいと思えるような文章を心掛けることが大切です。他の就活生と差をつけるためにも、しっかりと企業研究を行った上で採用者の視点に立った文章になるように意識しましょう。

【経験別】自己PRで粘り強さをアピールする例文8選

①アルバイト

例文

私の強みは「粘り強さ」です。カフェでのアルバイトをしていた際、人手不足により業務負荷が高くなってしまった時期がありました。仲間からも負担が大きいため辞めたいと言う声が聞かれ、このままでは営業自体が難しくなってしまうことを危惧しました。
そこで私は作業の効率化とスタッフのサポートを考え、行動を起こしました。まずは作業内容を洗い出し、持ち場ごとのマニュアルを作成。スタッフ同士の連携を深めるために共有の場を設け、互いにサポートできる体制を約半年かけて整えました。作業内容を見える化したことで、自分の業務以外のフォローもできるようになり、スタッフのスキルも向上。辞めるスタッフも減り、人手不足を補えるようになりました。
粘り強く物事に取り組むことは、成功に向かう道での不可欠な要素であることを学びました。企業のプロジェクトにおいても、逆境に打ち勝つために粘り強さを活かし、最後までやり遂げたいと考えています。(400字以内)

アルバイトにおいて、粘り強さを発揮する前後の状況を具体的に記載することで、相手に状況をわかりやすく伝えることができるでしょう。また「粘り強さ」を今後具体的にどのように活かしていくのかを記載しているため、読みやすい流れになっています。

また、「粘り強さ」はエピソードの内容によっては「頑固」など負のイメージを抱かれてしまう場合もあります。上記のように周囲の人たちと協働したエピソードを用いることで、より効果的なアピールへと繋げることができます。

②学業

例文

私の強みは粘り強く努力できることです。私は大学3年次までにTOEICで800点を取るという高い目標を掲げました。1日1時間毎日勉強を続けたにも関わらず、TOEICを初めて受験したときは490点しか取れませんでした。そこで勉強時間を1日2時間に増やし、週に一度は英語カフェに通い、スピーキングにも注力しました。しかし、2回目でも630点しか取れなかったため、勉強方法を見直し、模試を繰り返し解くことを徹底したり、英語で日記を付けるなど、改善を繰り返し行いながら目標達成に向けて努力を続けました。
結果、4回目のTOEICで目標である800点を達成することができました。この経験から、目標達成のためにはアプローチ方法を見直しながら、努力し続けることの大切さを学びました。この粘り強さを活かし、未知の分野にも果敢に挑戦していきたいと考えています。(400字以内)

粘り強さをアピールするために、何度もアプローチしたことがわかりやすく書かれています。ただ粘り強く勉強をしたのではなく、やり方をその都度変えることで、冷静に結果を分析しながら目標に向かっていることがわかります。

社会人において、Plan(計画)→Do(実行)→Check(結果)→Act(改善)のPDCAサイクルを行えることは重要なポイントです。計画し、行動した結果に対して、どのような課題や改善点があったのかを見つけ出し、またそこから新たに計画し実行していくという、この繰り返しが仕事においての評価に繋がります。

最後の粘り強さを仕事にどう活かしていくのかを、もう少し具体的に企業で行っていきたいことと絡められるとより良い自己PRになるでしょう。

③部活

例文

私は負けず嫌いが故、粘り強く努力することができます。私は大学時代バレーボールチームに所属していたのですが、初めての試合で敗北した悔しさから翌年の大会で優勝することを目標に掲げました。
そこでチームメンバーで戦術を練り直し、練習方法を改善しました。切磋琢磨するため、学年関係なくレギュラー選抜のテストを設け、シーズンごとに成果を出さなければならない環境を作りました。私は部活動がない日も個人練習を続け、努力した時間だけは誰にも負けないよう体づくりから徹底して行いました。結果、レギュラーメンバーから一度も外れることなく、一年後の大会においても優勝することができました。
この粘り強さは、組織に貢献し、協力して困難な課題に挑むための価値ある資産であると考えています。この粘り強さを活かし、貴社でもチームと共に成長し、成功への道を切り開きたいです。(400字以内)

部活のどういった経験が自身の粘り強さを高めたのかについて記載があるため、どんなことがモチベーションに繋がるのか、人柄が想像しやすい内容になっています。試合に負けた悔しさから、1年後の優勝に向けて、粘り強く努力を続けたことがわかります。

また「粘り強さ」とは何なのかという仕事を踏まえた自分なりの考えが入っているのもポイントです。経験からどう考えたのか、成長が見える例文になっています。

④研究

例文

私の強みは粘り強さです。私は大学で生物学を専攻しました。卒業研究では野生種についてにフォーカスしましたが、初めてのテーマゆえに情報不足や実践的な困難に直面しました。特に、データの収集が難航し、当初の計画よりも遅れが生じました。
データ不足を克服するために、地道に現地に足を運び調査を実施し、専門家や地元の人々とコミュニケーションを深め、協力を仰ぎました。その結果、独自のデータセットを構築し、先行研究では得られなかった新たな知見を得ることに成功しました。また研究の内容について、先生方からもお褒めの言葉を頂くことができました。
この経験から、新しいことを始める際には地道な努力が必要なこと、それを繰り返すことで結果に繋がることを痛感しました。粘り強く研究に向き合った姿勢は、貴社での挑戦にも生かせると考えています。困難が生じた際には、柔軟性をもって新たなアプローチを見つけ、協力体制を築くことで問題に立ち向かい、結果を求め続ける姿勢で、課題のクリアに貢献していきます。(450字以内)

上記の自己PRでは、研究で得た粘り強さをどのように自身の中で解釈しているのかを具体的に記載することができていて、わかりやすい仕上がりになっています。

また、粘り強さをどのように活かし、課題解決を図るか具体的に示されてる点でもポイントの高い自己PRです。

⑤留学

例文

私は留学を通じて、粘り強さを身につけました。アメリカでの半年間、初めは言葉や文化の壁に苦しみ、授業についていくのが精一杯でした。しかし、諦めることなく、毎日積極的に学び続けました。特に英語力に自信がなかったため、授業後にクラスメートとディスカッションを重ね、語彙力を増やす努力をしました。また、理解が難しい授業内容については、教授に直接質問をし、理解を深めるために時間をかけました。さらに、現地のアルバイト先でも文化の違いに戸惑いながらも、同僚とのコミュニケーションを工夫し、少しずつ信頼を得ることができました。これらの経験を通じて、何度失敗しても粘り強く挑戦し続けることの重要性を学びました。御社でも、この粘り強さを活かして、困難な状況に直面しても最後まで諦めず、成果を出すために努力を続けていきたいと考えています。(400字以内)

積極的に学び意欲のある姿勢は、企業から見ても評価されるポイントとなります。留学という言語も文化も違う困難な状況下において、様々なことにチャレンジする粘り強さは効果的なアピールとなります。

文字数に制限がない場合には、留学をしようと思ったきっかけなどもあわせて記載することがおすすめです。

⑥インターン

例文

私は営業のインターンを通じて、粘り強さを身につけました。インターン初期、アポイントを取るのが難しく、毎日50件以上の電話をかけても商談に結びつけることができず、結果が出ないことに苦しみました。しかし、そこで諦めず、自分のアプローチを改善し続けました。まず、電話をかける前に、顧客の企業情報や業界の最新動向を徹底的に調べ、相手の課題に直結する提案をすることに力を入れました。また、最初に断られたお客様には、単に再度アプローチするのではなく、メールで自分の提案内容を改善した新しいアイデアを送ることで、再度関心を引くようにしました。さらに、反応が鈍かったお客様には、営業活動の進捗を定期的に報告し、信頼関係を築くことを意識しました。その結果、3か月目には、毎週1件以上の商談を獲得できるようになり、最終的にはインターン期間中に10件以上の契約を締結しました。この経験を通じて、どんなに断られても粘り強く改善し続けることの大切さを学びました。御社でも、困難な状況においても粘り強く挑戦し、成果を出し続けるために努力し続けたいと考えています。(500字以内)

インターンの自己PRは、社会人として働く姿が想像しやすいテーマとしておすすめです。

上記の例文では、営業のインターンを通じて生じた課題に対して具体的にどのようなアプローチをしたかが伝わります。

ビジネスマンは常に成果を数字で追うことが求められるため、成果を具体的な数値を用いて説明することでポイントアップに繋がります。

⑦趣味

例文

私の粘り強さは、マラソンを通じて培われました。フルマラソン完走を目標に始めた当初、長距離を走ることに対して大きな不安がありました。練習でも、疲れや痛みを感じる度に「もう無理だ」と思う瞬間が何度もありましたが、私は諦めずに走り続けました。毎日のトレーニングでは、距離を少しずつ伸ばし、体調管理にも気を使いながら、着実に力をつけていきました。特に、フルマラソンのレース当日には、30kmを過ぎた頃から足の疲れがピークに達し、心が折れそうになりましたが、「目標を達成するために最後まで走り抜こう」と心に決め、ゴールまで走り続けました。その結果、初めてのフルマラソンを完走することができ、大きな達成感を得ました。この経験から、どんなに厳しい状況でも粘り強く努力を続けることの大切さを学びました。御社でも、どんな困難な状況においても諦めずに目標達成に向けて努力し続けたいと考えています。(400字以内)

趣味をテーマにした場合でも効果的な自己PRを作成することは可能です。しかし、単なる趣味ではなく、課題や困難に立ち向かったり、成果を挙げたことを選ぶなど「粘り強さ」に繋がる内容にしましょう。

上記の例文では、フルマラソン完走という高い目標に対して粘り強く努力した姿勢を示すことで、粘り強さが上手に結びつけられています。

⑧資格取得

例文

私は資格取得を通じて、粘り強さを身につけました。大学在学中、私は簿記2級の取得を目指して独学で勉強を始めました。しかし、初めは専門用語や計算に苦しみ、思うように点数が伸びませんでした。そこで、私は計画的に学習を進めるため、毎日決まった時間に勉強する習慣をつけ、分からない部分は何度も繰り返し解くことで理解を深めました。また、模擬試験で思うような結果が出なかった時も、諦めずに原因を分析し、苦手な分野に集中して取り組むことで改善しました。その結果、試験直前には自信を持って臨むことができ、無事に合格を果たしました。この経験を通じて、どんなに困難な状況でも諦めずに努力し続けることの大切さを学びました。御社でも、目標に向かって粘り強く努力し、成果を上げるために全力を尽くしたいと考えています。(350字以内)

資格取得の自己PRは、特に資格が業務に関連する場合、エピソードとして効果的です。しかし、一般的に取得しやすい級・レベルや業務と全く関係ないような資格アピールに繋がりにくいため、避けましょう。

資格を取得している学生は多くいるため、エピソードとして用いる場合は差別化できるポイントを明確に持つようにしてください。

【職種別】自己PRで粘り強さをアピールする例文3選

①営業職

例文

私は、強みである粘り強さを活かして成果を上げられると確信しています。大学時代、ゼミの企業との共同プロジェクトで、最初は取引先からの反応が得られず、進行が難航しました。そこで、私は先方のニーズを徹底的にリサーチし、提案内容を修正・改善することを決めました。さらに、プロジェクトメンバーと連携し、定期的な進捗確認を行い、信頼関係を築くために努力しました。その結果、相手企業からの了承を得て、無事にプロジェクトを完了させることができました。この経験を通じて、粘り強く改善を重ね続けることで、どんな困難な状況でも成果を出すことができると実感しました。御社でも、初めの難局に直面しても諦めずに、顧客のニーズに応じた提案を行い、粘り強く結果を出していきたいと考えています。(350字以内)

上記の例文では、具体的なエピソードを交えて、困難な状況をどのように乗り越えたかが説明されています。

営業職では、粘り強く相手のニーズに向き合うことが大切です。また、成果を求められる職でもあるため、結果を残すことができたことをテーマにすることをおすすめします。

②研究職

例文

私は研究活動を通じて、粘り強さを身につけました。大学での研究では、予想通りの結果が得られないことが多く、実験が何度も失敗することがありました。特に、ある仮説を検証する実験で、結果が全く異なるデータが続き、非常に落ち込んだこともありました。しかし、諦めるのではなく、失敗の原因を細かく分析し、実験方法や使用する機材を見直しました。また、指導教授に相談し、新たなアプローチを試すことで、ようやく仮説を立証することができました。この過程を通じて、問題に直面した時には、粘り強く解決策を考え続けることが最も重要だと学びました。研究においては、結果がすぐに出ないことも多いですが、粘り強く試行錯誤を繰り返すことで、成果が生まれることを実感しています。御社でも、困難な課題に直面した際には、粘り強く取り組み、着実に成果を上げていきたいと考えています。(400字以内)

研究職の仕事は、問題解決のために新しい方法や技術を開発したり、既存の理論や技術を改良したりという内容です。そのため、仮説、検証、分析を繰り返す粘り強さが必要不可欠です。

上記の例文では、大学での研究活動をテーマにすることで、業務にも直結する効果的な自己PRとなっています。

③エンジニア職

例文

私の強みは粘り強さです。大学でのプロジェクトでは、ロボットを動かすためのシステムを作る課題に取り組みましたが、最初は思うように動かず、何度も失敗を重ねました。特に、ロボットの動きが遅かったり、正しい方向に進まないという問題に直面しました。その際、私は原因を一つ一つ確認し、設定を見直すことで改善策を見つけました。また、何度も試行錯誤を繰り返し、何が原因でうまくいかないのかを探し続けました。その結果、最終的にはロボットが正しく動くようになり、大きな達成感を得ることができました。この経験から、どんなに難しい課題でも、粘り強く取り組むことで必ず解決できることを学びました。貴社でも、問題に直面しても諦めず、最後まで努力を続けて成果を上げていきたいと考えています。(350字以内)

エンジニア職は専門的な知識が必要な職業です。そのため、粘り強さにあわせてこれまで学んできた知識や技術をアピールすることがおすすめです。

専門性の高いエピソードを書く場合は、専門用語を多用しないように注意しましょう。関連する職業であったとしても採用担当の人が専門用語を知っているとは限りません。そのため、自己PRでは専門用語をなるべく使わないことがおすすめです。

自己PRで粘り強さをアピールする時の注意点

職種によっては評価されない場合もある

職種によっては粘り強さがアピールポイントとはならない場合があります。例えば、総合商社やコンサルティングなど、粘り強さよりも効率の良さを求められるような職種の場合です。

しかし、そのような職種では絶対に粘り強さを自己PRにしてはいけないというわけではありません。その場合は、効率性や傾聴力など他の強みもアピールすることを意識しましょう。

業界や職種、企業によって求める人材は様々です。そのため、自己PRを書く前に業界研究や企業研究を徹底的に行うことをおすすめします。

継続するだけでは粘り強さに繋がらない

粘り強さをアピールする時にありがちなのは、継続したことをエピソードとして書くことです。単に、何かを続けたということは粘り強さには繋がりません。

目標を立て、その間の課題や問題などに対してどのように向き合い、努力したかが重要です。そのため、継続する中での、目標や課題、成果などを具体的に示すことを心がけましょう。

粘り強さは短所にもなり得る

粘り強さをアピールすると、同時に「しつこい」「自我が強い」など、マイナスポイントと捉えられてしまう場合もあります。自己PRとするエピソードを選ぶ時には十分に注意しましょう。

また、粘り強さをアピールしたい時は、同時に協調性などもアピールできるような要素を盛り込むことが大切です。記事の前半で紹介したように、言い方を変えてみるのも効果的です。

粘り強さを活かした自己PRを作成しよう!

自己PRにおいて「粘り強さ」は、就活生にとってアピールしやすいポイントであるといえます。

そのため、あなたが粘り強さを発揮したエピソードに合わせて言葉を言い換えたり、今後の仕事にどのように活かしていきたいかを具体的に伝えたりすることで、他の就活生との差別化を図ることができます。

また粘り強さは、就活生にとってアピールしやすいポイントである反面、相手側にネガティブに捉えられてしまうこともあります。そのため、粘り強さをネガティブに捉えられた場合は、どういったことがあるかを推測し、その部分に対する対策・アプローチ方法を考えることも大切です。

エントリーシートにおける自己PRは、具体的に述べることが大切です。相手に伝わる構成を意識して、あなたの強みである「粘り強さ」を最大限にアピールできるようESを作成していきましょう。

【例文あり】ESの自己PRで「探究心」を効果的にアピールする方法

企業のHPなどを調べると「探究心が強い人材」を求めている企業が多いことがわかります。物事を深く知ろうとする探究心は、さまざまな仕事で役立つスキルだからです。

しかし、実際に自己PRで探究心をアピールしようと思っても「どのように伝えたら良いのか」「企業はどんな探究心を求めているのか」がわからず悩む学生も多いのではないでしょうか。

この記事では、企業から評価されやすい探究心のアピール方法について解説していきます。自分が持つ探究心を魅力的に伝えるポイントを知り、選考突破を目指しましょう。

「探究心」はさまざまな仕事に活かせる能力

探究心とは「物事について深く究明したり原因を解明したりする気持ち」のことです。探究心と聞くと、必要とされる業種や職種が限定されるのでは?と思う人も多いかもしれません。しかし、探究心はどんな仕事でも必要とされる能力の一つです。

探究心がある人は、納得できる答えを得られるまで粘り強く調査したり、1つの物事の本質を見極めるために深掘りして追求していく性質があります。そのため、与えられた仕事に最後まで真摯に向き合うことができると言い換えることができるでしょう。

最後まで粘り強く向き合う姿勢は、どの職種においても重要視されるポイントです。つまり、探究心は社会人にとって必要不可欠なスキルなのです。

また仕事の専門化や分業化が進む現代では、特定の分野を極めようとする探究心が強い人材の重要度も飛躍的に増しています。

探究心をアピールするメリット

課題に対して最後まで向き合う力を伝えられる

探究心が強い人は「課題に直面しても投げ出さず最後までやり抜く」という特徴があります。

仕事をする上では当然、課題や問題が発生します。そんな時に探究心がある人は「なぜ問題が発生したのか」「解決する方法は何なのか」と志向を巡らせ問題を解決しようと行動します。物事に対して深く考え行動し成果を出す力は、仕事においても魅力的なスキルです。

探究心をアピールする際は「問題解決に対する積極的な姿勢」や「与えられた仕事を最後までやり抜く姿勢」を強調しましょう。

成長意欲をアピールできる

入社する時点ではどの学生も実務経験はなく、能力の差もほとんどないため、企業はESを通して入社後の成長幅や将来性を見ています。

企業は探究心が強い人に対し、現状に満足せず学び続けることで成長し、結果を出してくれることを期待しています。また学び続けることで幅広い知識を持ち、仕事の質も向上することから、将来性を感じています。

探究心をアピールし成長意欲を表現したい人は、「納得がいくまで深く知りたいという前向きな姿勢」や「新しいことを吸収したいという姿勢」を強調するのがおすすめです。

一つの物事を極められる

探究心が強い人は、妥協せずひとつの物事を極めようとする特徴があります。企業は、探究心を発揮して物事を極めた人材に対し、継続力の強さや粘り強さ、我慢強さを評価するでしょう。

仕事上では幅広い業務をこなせるオールマイティな人材を必要とする一方、一つの業務に特化したスペシャリストも同様に求められています。ひとつの物事を極めた経験を企業でどのように活かすのか、できるだけ具体的にアピールしましょう。

「極める」ことをアピールする際は、何をどのように極めたのか、極めた過程を伝えることで説得力のある文章になります。

好奇心も併せてアピールする

探究心を強みとしてアピールする際は、「好奇心」を一緒にアピールすると効果的です。「何かに興味を持つ心」という意味の言葉に、探究心好奇心がありますが、好奇心は「新しいことや珍しいものに興味を持つ心」、探究心は「物事について深く知ろうとする心」というように意味合いが少し違います。

もともと関心がある物事への探究心の高さだけをアピールするより、新しいものにも興味を持ち探究していく力を示すことによって「この人材はどんな仕事でも興味をもって取り組んでくれる」と印象付けられます。

企業では、どんな商材やサービスに対しても興味を持ち、気づけばその分野の専門家のように成長してくれる人材を求めています。探究心をアピールする場合は、新しい知識を深めたいという好奇心も合わせてアピールするようにしましょう。

自己PRで「探究心」を魅力的に伝える構成

探究心を伝える構成
  1. 結論(自身の強みが「探究心」であること)
  2. 過去の経験(探究心を発揮したエピソード)
  3. 仕事への再現性(学びをどのように活かすか)

自己PRの構成は「結論▶︎過去の経験▶︎仕事への再現性」の順で作成することが重要です。

冒頭に提示する「結論」とは、アピールポイントや強みを指します。最初に「探究心が強みです」と伝えることによって、採用担当者にアピールポイントを強く印象付けます。また冒頭に結論があることで、そのあとの内容も理解しやすくなります。

次に強みの根拠となる「過去の経験」を提示します。探究心を発揮した経験を示すことで、結論に説得力を持たせます。過去の経験を述べるときは「なぜ深く知りたいと思ったのか」「探究心を発揮してどんな行動をとったのか」「行動した結果、自分や周囲にどんな影響を与えたのか」を具体的に述べましょう。

また「どう考えたのか」という感情面を付け加えると、さらに内容が充実します。ESでは文字数が指定されていることが多いので、行ったことの説明は簡潔にまとめることがポイントです。

最後に強みである探究心を「どのように仕事に活かすか」「自分が持つ探究心は再現性があり仕事に活かせる能力だ」といったところまで伝えられると高評価につながります。経験から得た学びを活かせる内容にまとめましょう。

自己PRで探究心をアピールする例文

諦めない探究心

例文

私の強みは、最後まで諦めずにやり通す力です。継続が難しい問題に直面しても諦めずに努力し続け目標達成を目指します。

大学時代は陸上部に所属し、全日本大学駅伝のメンバー入りを目指していました。日々練習を積み重ねていましたが、大会半年前に太ももに肉離れが起き、全治2カ月との診断を受けました。しかし怪我を理由にメンバー入りを諦めきれなかった私は、以下の取り組みを行いました。

  1. 怪我の部位以外の筋肉トレーニング
  2. 徹底した栄養管理と安静、リハビリをバランスよく行う

数日間のトレーニングの休止やチームからの離脱が必要と判断されたときは、焦る気持ちが強くなりましたが、目先の状況ではなく大会出場のイメージを持つことで気持ちを落ち着かせ乗り越えました。結果として、大会出場を果たすことができました。

貴社に入社後、継続することが難しい状況でも「今できることを」を見つけ、最大限努力し目標達成に向けて頑張りたいと思います。(450字以下)

問題解決のために「諦めない探究心」は、どんな職種でも必要とされる能力です。特に、研究職や教師など結果が出るまでに時間がかかる仕事や、クレーム対応などストレスがかかりやすい仕事、営業職や販売職のようにノルマがある仕事などは、特に諦めない探究心が必要となります。

諦めない探求心をアピールする場合は、困難があっても目標達成のために頑張り続けたことを具体的に伝えましょう。

学び続ける探究心

例文

私の強みは、興味を持ったことを掘り下げて学び続ける探究心です。

学生時代は地域復興を願う和歌山県〇〇町の地域活性ボランティアに注力しました。旅行で訪れた際に自然豊かな同町の素晴らしさ、地域の方々の優しさに触れ、私も町おこしのお手伝いをしたいと強く感じたからです。

地域の歴史などを調べる中で「坂本川柱松」という伝統行事があり、現在は人手不足で中止されていることを知りました。そこで町おこしの一環として伝統行事の再開を提案し、2年かけて実現させました。周辺大学にも参加を呼びかけ、再開後も大学の取り組みとして坂本川柱松を継承していただくことが決まりました。同町の皆さんからも感謝の言葉をいただき、大きな達成感と喜びを得ることができました。

私はこの経験を通して興味を持ったことを掘り下げて探究することの大切さ、そしてやり抜くことで得られるものが必ずあると実感できました。貴社に入社しましたら、与えられた仕事に関心をもち最後までやり抜きます。そして自分に足りない知識を学びながら成長したいと考えています。(450字以下)

物事を深く知ろうとする探究心をアピールする際は、専門的な領域を伝えることもあるでしょう。文字数が限られるESの自己PRでは、できるだけ簡潔にわかりやすくまとめましょう。

企業は探求した結果ではなく「プロセス」を見ています。結果のすごさではなく「困難があってもやり遂げた」その事実に価値があるのです。探究心をアピールする際は、継続したプロセスを重視し伝えるようにしましょう。

物事を極める探究心

例文

私の強みは、物事を極める探究心です。

学生時代は、学習障害を持つ生徒に国語と算数をワンツーマンで指導する家庭教師のアルバイトをしました。学習障害を持つ生徒は特性がひとりひとり違うため、それぞれの苦手分野に合わせたカリキュラムに沿って指導することが大切です。しかし、カリキュラムに沿って指導するだけでは生徒は楽しく学習できず、自分も生徒と心が通じ合っているという実感が得られませんでした。そこで私は、発達障害学習支援サポーターの資格をとり学習障害について知識を深め、生徒の気持ちに寄り添いながら指導にあたりました。

その結果、カリキュラムに沿って生徒と接していたときより、生徒が積極的に学ぼうとしてくれるようになった経験が強く心に残っています。入社後はこの経験をいかし、物事の本質を見極めるために自分なりに模索しながら目的達成に向けて最大限の努力を重ねます。(400字以下)

物事を良いほうに導くために自分で考えながら行動したエピソードは、探究心を魅力的にアピールできます。また「カリキュラムに沿うことが最も重要だ」という意思を示すことで、ルールを守りながら、プラスαの知識を深めようとする人だと印象付けられています。

探究心が強い人は「没頭しすぎると周りが見えなくなる」と捉えられがちです。そういった短所をカバーするために、あくまでもルールを守りながら、最大限の探究心を発揮できたことをアピールしましょう。

粘り強い探究心

例文

私の強みは、目標に向かって粘り強く努力を重ねることができることです。周囲を巻き込んでより高い目標を目指します。

学生時代はバスケットボール部に所属しており、ポジションはポイントガードでした。ポイントガード志望は多く、レギュラーになれる確率は低かったですが「自分が誰よりもメンバーの良さを引き立たせることができる」という信念を持ち、レギュラーを目指して練習に励みました。

私は1試合を通して走れる持久力と、パスの精度を上げる練習を中心に地道に力をつけました。また他のメンバーと積極的にコミュニケーションをとり、メンバーがやりたいプレーや、どこに・どのタイミングでパスが欲しいのかを徹底的に分析しプレーに活かしました。結果、最後の試合ではレギュラーを勝ち取り、チームを勝利に導くことができました。

仕事においても目標達成のために粘り強く努力を重ね、チームを良い方向へ導く役割を果たしたいです。(400字以下)

探究心を「粘り強く努力する」ことに置き換えてアピールしている例文です。探究心は物事に没頭しすぎて周りが見えなくなるイメージもあるため、探究心と同時に「協調性」や「献身性」をアピールするように心がけるのがおすすめです。献身性は、チームで結果を出そうとする人間性を強く印象付けます。

粘り強く目標に取り組む姿勢と献身性を同時にアピールすることで、採用担当者に、チームのために努力できる人物であるという良い印象を与えることができるでしょう。

適応力が高い探究心

例文

私の強みは、与えられたものに対して自分なりに面白さを見いだし積極的に取り組むことができる点です。

学生時代、バスケットボール選手の育成に携わりたいという思いから、中級から上級者向けのミニバスケットボール教室の立ち上げを仲間と一緒に計画しました。しかし初心者の方からの問い合わせが多く、急きょ対象を「初心者」に変更することになりました。当初は高いレベルの指導を行いたいという気持ちが強かったため、大学卒業までの期間、初心者指導に従事することに迷いもありました。しかし仲間たちと意見交換をする中で、子供たちにバスケットボールの楽しさを伝えることの大切さを見出すことができ、やりがいをもって指導にあたることができました。

私はこの経験から、与えられたものに対して関心を持ち、自分なりにやりがいを見つけて取り組むことの大切さを実感しました。仕事においても何事にも積極的に取り組み、自身の成長、そして貴社の成長に貢献したいです。(450字以下)

探究心は、頑固なイメージをもたれる可能性もあるため、環境に応じて行動や考え方を切り替える「適応力の高さ」を合わせてアピールしています。仲間に素直に相談したエピソードは、探究心が持つ頑固なイメージを和らげ、周囲と協力する姿勢を示すことができています。

一つの考えにこだわりすぎていると、頑固な人に思われるだけでなく、視野が狭いイメージを与えてしまいます。適応力のある探究心をアピールするためには、周囲の意見を取り入れていることや、客観視しながら取り組んでいることをアピールしましょう。

自己PRで「探究心」を魅力的に伝える3つのポイント

仕事を最後までやりきる姿勢を示す

探究心をアピールする場合は、困難があっても仕事を最後までやりきる姿勢を示すことが大切です。探究心が強い人は、何事にもまじめに取り組む特徴があるため、受け取り方によっては、一度失敗が起こると立て直すまで業務が停滞してしまうのではないかという心配を生むことがあるからです。

仕事を最後までやりきる意思を伝えるためには、周囲と協力する姿勢を示すと良いです。失敗しても周囲に協力を求めることができる人材は、業務の停滞をいち早く打破し、物事を前進させる印象を与えることができます。

協調性をアピールする

探究心が強い人は没頭するイメージが強く、没頭するあまり周囲が見えなくなってしまうのでは?と協調性を心配されることがあります。多くの企業は、社員に協調性を求めていることが多いため、周囲を気に配れない人は敬遠されてしまう可能性があります。

探究心をアピールする場合は、周囲に対する配慮や、優先順位をつけた行動を示すことが大切です。探究心を発揮した結果、周りにも好影響を与えたエピソードであれば、探究心と協調性を備えている人材と判断され、評価も上がるでしょう。

物事に取り組んだ期間をアピールする

探究心が強い人は、一つのことをとことん追求する性質があり、難しい問題が発生した場合も解決するまで多くの時間を費やしてしまうイメージがあります。

また、諦めずに最後までやり通す力も優れているため、見切りをつけるタイミングを見誤る可能性も懸念されます。見切りをつけるタイミングを誤まると、お金と時間を無駄にしてしまう場合が多く、被害を最小限に抑えたい企業とっては大きな不安要素となってしまいます。

探究心をアピールする際は、物事に取り組んだ期間や、撤退のタイミングを見極めたエピソードなども併せて記入できると良いでしょう。そうすることによって、限られた期間の中で探究心を発揮する姿を印象付けられます。

また「物事に取り組む期間をあらかじめ設ける」「期限内に成果が出なければ諦める」など、事前にルールを設定することで物事に取り組んだ期間を強調できます。

差別化を目指すなら!探究心を別の言葉で言い換える

企業は自己PRを通して、就活生の人柄や価値観を知りたいと考えています。そのため、「私の強みは探究心です」とだけ伝えても、人柄や価値観まで伝わらない可能性があります。

探究心は「物事を深く究明する心」「問題の原因を解明する力」など幅広い意味をもっています。あなたの探究心がどんな性質をもっているのかを正しく伝えるために、探究心を別の言葉に言い換えて具体的に表現するのがおすすめです。

探究心を言い換えると以下のようになります。

  • 物事を深く知ろうとする

  • 粘り強く最後まで諦めない
  • 継続力がある
  • 物事の本質を見抜く力
  • 物事を掘り下げて究明する
  • 一つのことに集中できる

探究心を伝えるコツを抑えて魅力的な自己PRにしよう

探究心は、社会人にとって重要な資質の一つであり、自己PRでアピールできる魅力的な強みです。

しかし、伝え方を間違えると「夢中になりすぎて周りが見えなくなる」「深く考えすぎてしまう」とマイナスに捉えられてしまうこともあります。探究心のメリットとデメリットの両方を理解し、メリットが引き立つようにアピールしましょう。

また志望する企業の求める人物像によって、どのような切り口でアピールしたほうが良いか見極めることも大切です。ポイントを押さえ、探究心を最大限にアピールできる内容を意識して自己PRを作成していきましょう。

自己PRで「チームワーク」を自分らしくアピールする方法【例文あり】

チームワーク力を持つ社員に企業が期待すること

組織全体で高い成果を目指す企業は「チームワーク力」を持つ人材を必要としています。

それは、チームワークの重要性を実体験から学んだ人材は、チームワークのよい集団を作るために重要な要素を理解し、実践してくれるからです。

重要な要素としては、下記の項目があげられます。

  • 一人一人の弱点や苦手を補い合い生産性を高める
  • チーム共通の目標を立てる
  • 明確な役割分担
  • チーム内のルールを守る
  • コミュニケーションの重要性

チームで活動する上で社員同士が得意不得意を補う方が生産性が高まります。また、メンバーが同じ目標に向かっているチームは、高い成果を出すことができます。

チーム内の雰囲気もとても重要です。明確な役割分担を定め、一人一人が共通のルールを守ることで居心地の良い職場が作れます。居心地の良い職場は、社員の定着率を高め、経験や知見を持つ社員が長く実力を発揮してくれるため、チームワークのある人材は重宝されています。

採用担当者が自己PRを通して確認していること

企業は自己PRを通して「自社にとって必要な特徴を持っている人材かどうか」を確認しています。言い換えれば「あなたはうちの会社で活躍ができますか?その理由はなんですか?」と問われているのです。

企業からの質問の意図を考えるとアピールする内容は、その企業が「好き」「尊敬している」といったアピールより、「自分の特徴は企業に合っている」「入社後はこんな活躍ができる」といったアピールをするように心がけましょう。

ありきたりなチームワーク力のアピールは逆効果

チームワーク力は多くの企業が社員に求めたいスキルです。チームワークをアピールした自己PRは、採用担当者の感心を引くことができるでしょう。

しかし、内容や書き方を間違えてしまうと、逆にマイナスな印象を与えてしまう場合もあります。ありきたりなエピソードや具体性に欠ける中途半端な表現では、採用担当者の印象に残りません。

「団体競技の経験があるからチームワーク力があります」と言われても、団体競技の経験がある就活生は沢山います。団体競技の経験からどんなことを学んだのか、入社後その経験をどのように活かすのかを具体的に述べましょう。

「チームワーク」を魅力的に伝えるポイント

企業が求めている「チームワーク力」を意識する

企業が求めているチームワーク力は、他人と交流をする上で必要となる「対人スキル」です。

業務上は、プロジェクトや打合せなど多くの共同作業があります。チーム内はもちろん、他部署や社外の方との共同作業をスムーズに行えることが成果に繋がるからです。

対人スキルは、コミュニケーション能力や他のメンバーに対する思いやり、意見が異なる人との対話力、相手の意図や感情を正しく理解できる能力を指しています。

チームワーク力を引き立たせる構成

<チームワークを効果的に伝える構成>

  1. 結論(アピールポイント)
  2. 具体的なエピソードから結論を裏付けする

  3. エピソードから学んだこと
  4. 経験をどのように活かすか伝える

①初めに結論(アピールポイント)を書く

最初に結論から述べることで、採用担当者にアピールポイントが伝わりやすくなります。冒頭に結論がないと、採用担当者は何が強みなのかわからなくなり、読み進めるのを辞めてしまうかもしれません。

書き出しのポイントは、ただチームワークがあると伝えるのではなく、どのようなチームワーク力なのかを具体的に述べます。「私はチームワークを作るきっかけになれます」のように、どのようなチームワーク力なのかを明確に伝えましょう。

②具体的なエピソードから結論を裏付けする

アピールポイントを伝えたら、その根拠となる具体的なエピソードを書き結論を裏付けします。アルバイトやゼミ、部活など、エピソードの種類は何でもいいですが、チームとして協力し合えたことがわかる出来事にしましょう。

エピソードは決して「特別なこと」でなくても良いです。取り組みの内容や役割を添え、結論に繋がるエピソードを選びましょう。

③エピソードから学んだこと

エピソードから学んだ改善点や改善するためにとった行動、行動から得られた成果を整理して述べます。採用担当者は、エピソードを通してあなたの問題解決能力を見ているので、行動そのものが失敗していても問題ありません。

チームの中で問題を解決した経験は再現性があるとみなされ、採用担当者はあなたを「周囲と協力しながら活躍できる人材」と期待するでしょう。

④経験をどのように活かすかを伝える

採用後、経験から得た成果をどのように発揮するかを伝えます。「チームワークの大切さを○○に活かす」「チームワーク力を生かして○○したい」という内容に繋げましょう。

経験から得た成果を仕事でどのように活かすかを見通している就活生は、成長意欲があると判断され採用の可能性が上がるでしょう。

「チームワーク」が引き立つ自己PRの例文

運動系の部活やサークルの経験を活かした例文

例文

私の強みは協調性があることです。大学時代は、野球部の副キャプテンを任されました。ある時、私はキャプテンの役割でもある「チーム全体に対する指揮」に口を出してしまいました。その時は、キャプテンと意見が合わずチーム全体の雰囲気を悪くしました。私はキャプテンを補佐する副キャプテンという立場をきちんと理解せず意見を述べてしまったことを反省しました。

その後は、キャプテンと常にコミュニケーションを取り、キャプテンの手が回っていない部分を引き受けました。具体的には、部員一人一人の意見の吸い上げや、細かなサポートです。その結果、新入部員90名を含む計300名の部員数を誇る野球部を作り上げることができました。

この経験を活かし御社に入社した後も、チームにおける自分自身の役割を理解し、協調性をもって仕事に取り組みたいと考えています。(400字以内)

例文のように、行動自体が失敗していても問題ありません。「どんな失敗をしたのか」「どんな工夫をして問題を解決したのか」「どんな結果になったのか」がわかるように組み立て、問題解決能力をアピールします。

ただ「野球部の副キャプテンだった」とアピールしてもどのようにチームに貢献したのか伝わりません。副キャプテンとしてどんな経験をし、どんな工夫をしたのか、それでチームはどうなったのかを肉付けしていきましょう。

ボランティア活動の経験を活かした例文

例文

私の強みは、相手の感情に寄り添い、良好なコミュニケーションを取ることです。

学生時代は、介護福祉施設のボランティア活動に注力しました。私は認知症の方の担当をさせていただいたのですが、はじめはコミュニケーションを取ることが難しく、相手の感情を汲み取れない時期もありました。私は相手の様子や介助の内容によって積極的に話しかける場面と、会話を控えめにし、寄り添う場面を分けて接するように心がけました。すると徐々に相手の方から笑いかけてくださる回数が多くなりました。言葉での会話ができなくても、相手と気持ちが通じていることが伝わってきて嬉しかったです。

相手の気持ちや状態に配慮した行動は、貴社の業務にも活かせます。入社後は、常に最適なコミュニケーションを意識し、チームメンバーが働きやすい環境づくりに注力したいと考えます。(400字以内)

業務上は、思い通りにいかないことも多く発生します。例文のように、コミュニケーションを取ることが難しい相手に対してもあきらめずに向き合った行動は、環境に合わせて考えや行動を変える適応力の高さをアピールできます。

またエピソードは「特別なこと」よりも、仕事上でよくあるシーンを連想できるものがおすすめです。採用担当者は、入社後に経験を活かして活躍しているあなたを想像するでしょう。

アルバイトの経験を活かした例文

例文

私の強みは、チームの目標達成に向けてチームワーク力を強化する存在になれることです。大学時代は、コールセンターのアルバイトをしました。接客業は、お客様に直接かかわるやりがいのある仕事ですが、クレーム対応も多い業務だったので、慣れるまではつらく感じることもありました。私がクレーム対応に悩んでいると、すぐに先輩が的確なアドバイスを出してくださいました。私もヘルプに入ってくださる先輩にクレームの内容を簡潔に伝えるように努めました。

その結果、徐々にクレーム対応にも自信がもてるようになり、チーム全体の受電数も大きく増やすことができました。このように、一人一人の苦手や弱点を補いながら協力していくことが目標の達成に大きく繋がることを学びました。

私は、これからもチームワークを大切にし、いづれはチームの苦手や弱点を補える存在になれるよう取り組んでいきたいと考えています。

(400字以内)

チームワーク力をアピールする際は「ただの仲良し」にならないように気をつけましょう。例文のように、助ける側も助けられる側も、果たすべき責任をやり遂げていることが大切です。メンバー全員が同じ目的のためにベストを尽くしたことをアピールしましょう。

また、チームをまとめる役割でなかったとしてもチームの一員として尽力した経験は、結果を裏付ける魅力的なエピソードです。

「チームワーク」を別の言葉で言い換える

自己PRでチームワークをアピールする場合は、下記のような言葉に言い換えるのもおすすめです。

「チームワーク」という言葉は伝わりやすいですが、具体性に欠けます。

経験から得たチームワークがどんな性質のものかを具体的に説明することによって、あなたの魅力を強くアピールすることができます。

<チームワークの言い換え例>

  • 協調性
  • 傾聴力
  • コミュニケーション能力
  • 共感力
  • 誠実さ
  • 責任感
  • 献身性
  • 適応力

「チームワーク」に結び付きにくい経験

チームワークの反対の言葉に「ワンマン」があるように、チームワークに結び付きにくい経験は、ライン作業や清掃員、新聞配達など一人でできる作業です。

一人でやる作業を自己PRに記入する場合は、チームワークではなく、真面目さや責任感の強さ、努力家といった強みをアピールする方が良いでしょう。

また、一人でコツコツ作業ができる人は、自己管理ができる、決断力がある、スキルアップに意欲的といった能力も持っているはずです。このような長所は、チームワーク力にも繋がります。

入社を希望する企業が「チームワーク力」を重視しているなら、エピソードを変更し、チームワーク力に繋がる長所をアピールするのも良い方法です。

自己PRで「チームワーク」をアピールする時の注意点

主観的な表現はしない

主観的な表現にならないように注意しましょう。主体的は表現とは、自分ひとりの考えや感じ方に偏っている表現です。主観的な表現をすると「あなたがそう思っているだけで、周りはそう思っていないのでは?」と採用担当者が受け取る可能性があります。

「チームワークを重視した結果、チームの雰囲気がよくなった」ではなく「チームワークを重視した結果、○○の成果がでた」具体的な成果をアピールしたほうが効果的です。自己PRでは、誰が見ても最もだと感じる、客観的な表現を心がけましょう。

同時に複数の強みをアピールしない

同時に複数の強みをアピールしないように注意しましょう。同時にアピールすると、何をアピールしているのかわからなくなるからです。

「私はチームワークに自信があり、行動力もあり、何事にも真剣に取り組みます」ではなく「私の強みは、相手の状況や感情に配慮し、良好なコミュニケーションを取ることです」と1つの強みをアピールしたほうが効果的です。

リーダーシップが無いような表現はしない

チームワークを強調しすぎると、「チームに頼って主体性がない」「リーダーシップが無い」と捉えられる可能性があります。

例えば、「リーダーの指示を守り悪循環を改善した」と表現するのではなく、「悪循環の改善のため、主体的にチームに働きかけた」と表現した方が効果的です。

主体的に動けることも合わせてアピールしていきましょう。

自己PRで「素直さ」をアピールする書き方|企業の評価は?【例文7選】

素直さは多くの企業で好印象な強みです。意見を受け止め、改善に繋げられる姿勢があれば、良好な人間関係を築くことにも繋がるでしょう。

この記事では、就活の自己PRで素直さを効果的にアピールするための書き方を解説していきます。

経験別の例文や、素直さをアピールする際の注意点もあわせて紹介していますので、こちらを参考にしてESの完成度を高め、希望の就職先へ挑戦しましょう。

素直さをアピールする自己PRの書き方

<素直さをアピールする自己PRの構成>

  1. 強みの簡単な紹介
  2. 素直さを表すエピソード
  3. 得た成果と学んだこと
  4. どのように仕事で活かすか

①最初に自分の強みを簡潔に述べる

自己PRで最初に伝える強みのポイント

自己PRでは、まず簡潔な強みを冒頭で述べましょう。結論から入ることで、その後に続く内容との関連性がわかりやすくなります。

また、ここでは強みを一文にまとめることが重要です。自己PR自体の導入としての役割も果たすので、最初から長すぎる文章を見せるのはNGです。その後の内容が読み飛ばされやすくなり、アピールが正しく伝わりません。

「異なる意見でも積極的に取り入れられる素直さ」「新しい環境にいち早く適応できる素直さ」など、簡潔かつ個性も出るような表現ができると、掴みとして効果的です。

②素直さを表すエピソード

自己PRのエピソードの選び方

次に素直さを表すエピソードを述べます。強みの根拠となる具体的なエピソードがないと、説得力に欠けます。

選ぶエピソードによって、他の志望者との差別化も可能ですが、珍しい経験でなくとも問題はありません。自分の考え方や行動力が良く表れたエピソードを選ぶことが重要です。

③素直さから得た成果・学んだこと

自己PRの成果や学びとして書くべきこと

具体的なエピソードを述べた後で、素直さを発揮して得た成果や学んだことを説明します。良い成果を得られた場合は、自分の取り組みとの関連性が十分に伝わるように述べましょう。

良い結果を得られなかったのであれば、どのように行動するべきだったか・何を学んだかを述べます。失敗を受け止め、反省して次に活かす姿勢を示せば、素直さをアピールすることができます。

アピールする成果は、大きければいいというわけではありません。自分が貢献したと自信を持って言えるものであれば、小さな成功であっても十分に魅力的なアピール材料になります。

④素直さをどのように仕事で活かすか

自己PRの強みを仕事で活かす意欲の伝え方

最後には、ここまでに説明した素直さを、仕事でどのように活かすかを述べましょう。業務の種類や貢献のビジョンを明確に示すことが求められます。

強みやエピソードは、あくまで過去の経験の紹介です。それを踏まえた上で、将来的な貢献の意欲を示すことが重要となります。

企業の求める人物像を確認しておき、どんな活躍を期待してもらうことが効果的なのか判断しましょう。

自己PRで素直さをアピールする例文

部活動

例文

私の強みは、素直さです。高校時代にサッカー部に所属していましたが、入部当初は部活の雰囲気に馴染めず、部員から「練習を楽しめていない」とよく言われました。そこで、部員一人ひとりの意見を聞きながら、自分の意見を率直に伝えることで、部員全員が主体的に活動できる環境を作りました。その結果、部員全員の練習参加率が上がり、県大会出場を果たすことができました。

この経験から、どんな状況でも素直に行動する力を身につけました。貴社においても、お客様のニーズに応えるべく常に素直な心を持ち仕事に取り組みたいです。(250字以内)

部活動経験のエピソードによって素直さをアピールする自己PR例文です。人の意見を受け入れながら自分の意見も伝え、部の雰囲気を改善したことが十分に伝わります。素直さをどう活かすかが記載されていることも良いポイントです。

部員からどのような意見があったのか、自分はどのような意見を伝えたのかを問われた際は、具体的に答えられるようにしておきましょう。

ゼミ

例文

「どんな状況でも素直に行動できる」ことが私の強みです。

私はゼミ長として、ゼミ生のモチベーション向上に努めました。具体的には、ゼミ生が主体的に活動しやすい環境づくりを目指し、ゼミ生と積極的にコミュニケーションを取り、意見交換をすることで信頼関係を構築しました。その結果、ゼミ生から「ゼミ長をこの人に任せてよかった」と言ってもらえました。

貴社においてもこのような素直な姿勢を活かし、お客様や社会に貢献していきたいと考えています。(250字以内)

ゼミ長の経験をもとに、素直さを示すエピソードが具体的に述べられています。周囲とのコミュニケーションも欠かさない姿勢が好印象です。

この内容に加えて、人の意見をどのように受け入れたか、相手の意見をどのように尊重したかなどをより詳細に記載しても良いでしょう。

アルバイト

例文

私の強みは、素直に行動できる点です。

アルバイト先のレストランでは、お客様のニーズを汲み取り、それに応える接客を心掛けていました。接客マニュアルにはない対応であっても、お客様のためだと判断した時には、できる限り対応を行うようにしていました。その結果、「ありがとう」と多く言って頂けるようになりました。

この経験から、お客様のために素直に行動することの大切さを学びました。貴社においても、お客様と真摯に向き合い、信頼関係を築きながら、課題解決に貢献していきたいです。(250字以内)

アルバイトでの接客経験をもとにした、素直さを表す例文です。自分で考える力も兼ね備えていることがわかり、素直さと自主性のバランスが良い内容になっています。

お客様のニーズをより具体的に示し、どのように対応したのかという例を挙げると、取り組み内容がよりイメージしやすくなります。また、成果についても、可能なら売上や顧客満足度などの数値に表せると効果的です。

留学

例文

私の強みは、素直に物事に取り組む力です。

私の留学生活は、異文化理解の難しさから、なかなか思うようにいきませんでした。しかし、留学先の授業課題に取り組んだ際に、積極的に発言しつつも、相手の文化や意見を尊重して意見交換をすることで、現地の学生と信頼関係を築けました。

この経験から、相手の立場になって考え、素直に意見を聞くことの大切さを学びました。貴社においても、お客様のニーズを汲み取り、最適なソリューションを提供していきたいです。(250字以内)

留学のエピソードを交えて素直さを述べた例文です。海外の人とコミュニケーションがとれることは、グローバル展開している企業へのアピールにもなります。

さらに、英語力に自信がある場合は、履歴書にTOEICのスコアや英検の合格級を記載しておきましょう。

面接時には、異文化理解はどのように難しかったのか、どのように意見交換したのかを問われる可能性があります。より具体的なエピソードを答えられるよう準備しておきましょう。

サークル

例文

私は、周囲の意見を素直に受け入れながら、調整役としての役割を果たすことが得意です。

私は大学時代、〇〇サークルに所属し、主にイベントの企画・運営を担当していました。しかし、年に一度の大規模なイベントの準備において、最初に意見がまとまらず、スケジュールも遅れる事態に直面しました。そこで、私はどんな意見でも聞き入れ、それぞれの考えを尊重した上で、全員が納得できる結論へ導きました。その結果、準備が円滑に進むようになり、前年を超える参加者数を記録しました。

この経験を通じて、周囲との素直なコミュニケーションの大切さを学びました。貴社においても、チームの一員として円滑な業務推進に貢献したいと考えています。(300字以内)

サークルでのイベント運営を通じて、素直さの大切さを学んだ例文です。素直に意見を聞き入れる姿勢に加えて、調整力も同時にアピールできています。

イベントの成果として「前年を超える参加者数」というわかりやすい指標を見せている点も評価を得やすいです。

エピソードに入るまでの説明が少し長めなので、簡略化しても良いでしょう。エピソードの厚み付けに文字数を割けるため、より具体的なアピールが可能になります。

ボランティア

例文

私は、意見を素直に伝えながら、改善へ繋げていけることを強みとしています。

大学時代、地域のボランティア活動に参加し、学習支援を行っていました。主に、小学生を対象に勉強を教える活動でしたが、単に知識を教えるだけでなく、学ぶことへの意欲を引き出すことが重要だと考えていました。最初は、生徒がなかなか勉強に集中できず、思うように進みませんでした。しかし、一人ひとりと対話を行い、勉強の大切さを伝えたり、興味や得意分野を理解して、それに合わせて指導方法を工夫したことで、徐々に勉強への意欲を高めることができました。

この経験を通じて、素直な意見を交わす大切さを学びました。貴社においても、この経験を活かし、相手のニーズを的確に捉え、誠実に対応しながら業務に取り組んでいきたいと考えています。(350字以内)

学習支援のボランティアで、素直な意見の大切さを学んだことをアピールしている例文です。真っ直ぐな姿勢で取り組んでいることがうかがえるエピソードで、人柄がよく伝わる内容になっています。

その後の成績の向上などの成果もわかる場合は、積極的に取り入れましょう。ボランティアは短期的・単発の場合も多いため、挙げられる成果は欠かさず記載することが重要です。

インターン

例文

私の強みは、周囲のアドバイスを素直に受け止めながら、成長していけることです。

私は大学時代、〇〇株式会社でのインターンシップに参加し、マーケティング部門で業務を経験しました。当初は、ターゲット層のニーズを正しく捉えられず、提案が通りませんでした。そこで、社員の方々のアドバイスを求め、素直な意見交換を行い、手法の見直しを図りました。その結果、根拠のある提案を作成することができ、企画の採用へ至りました。

この経験を通じて、課題を乗り越えるために素直に助言を求め、成長していくことの重要性を学びました。貴社においても、周囲の意見を素直に受け止め、着実に成長していきたいと考えています。(300字以内)

この例文は、最初は上手くいかなかったものの、素直に意見を求めたことで改善できた流れが表現できています。

インターンは仕事への姿勢がダイレクトに伝わるため、自己PR向きの経験です。何の業務を担当し、どのような成果を挙げたのかを明記できると良いでしょう。

自己PRで素直さをアピールするポイント

具体的なエピソードを交える

具体的なエピソードを交えることが、ESで素直さをアピールするときには重要です。漠然とした言い方では、自分の魅力が十分に伝わりません。

エピソードは取り組み内容をなるべく詳細に述べ、状況をイメージしやすいように書く必要があります。

エピソードは強みの根拠になる部分です。周囲の人に読んでもらい、何についてのエピソードなのかが一目でわかるかどうか確認してもらうことをおすすめします。

素直さを他の言葉に言い換える

「素直さ」の言い換え例
  • 他者の意見を受け入れられる
  • 自分の欠点を見直して、改善できる
  • 環境の変化に柔軟に対応できる
  • アドバイスを謙虚に受け入れ、成長できる

自己PRで素直さをアピールするときには、素直さを他の言葉に言い換えることも効果的です。「素直」という言葉だけでは強みを正確に表せないこともあるので、さまざまな言い回しで自分の魅力を伝えましょう。

また、言い換えることによって、他の応募者との差別化にもつながります。表現に個性を持たせることで、採用担当者の目に留まりやすい自己PRが作成できます。

企業の特徴と結びつける

企業の特徴と結びつけることも、自己PRで素直さをアピールするときに押さえるべきポイントです。

素直さを企業の特徴と結びつけずにアピールしても、入社後に活躍するイメージが湧きません。採用担当者からの評価を得るには、その企業で強みを活かせることを明確にする必要があります。

企業の公式サイトや募集要項を読んで、求める人物像を把握しておきましょう。また、同じ業界でも、企業によって求める人物像は異なるので、必ず応募企業ごとに調査を行うようにしましょう。

「素直さ」の自己PRは企業にどう評価される?

人の意見を受け入れられる

多くの企業は、人の意見を受け入れられる人材を求めています。企業で活躍するには、間違いや欠点を指摘された際に、素直に受け入れることが重要です。

意地を張って人の意見を聞き入れなかったり、極端に深読みしてネガティブに受け取ったりすると、上司や同僚、顧客とのコミュニケーションが適切にとれません。適切なコミュニケーションがとれず人間関係が悪化すると、仕事の遅れやミスにつながります。

人の意見を受け入れられる人は、多くの人から建設的なアドバイスをもらい、成長しながら仕事を円滑に進められるでしょう。

成長が早い

アドバイスを素直に受け入れてすぐに実践する人であれば、速やかに自分の仕事を改善して成長できるでしょう。

特に経験やスキルの乏しい新人のうちは、人のアドバイスをすぐに受け入れて、前向きに実践することが大切です。

しばしば、人からアドバイスをもらえるのは新人の頃だけだといわれます。中堅・ベテランになると人から注意やアドバイスをもらう機会が減るので、新人のうちに多くの意見を吸収できる姿勢を示しましょう。

変化に対応できる

素直に物事をとらえ、変化する環境に臨機応変に対応することで、企業で長く活躍できます。既成概念や偏見に囚われていると、目まぐるしく変化するビジネスシーンに十分に対応できないでしょう。

また、成長が期待されている人ほど、他部署への異動や海外への赴任を経験することが多くあります。異なる環境での仕事でも、柔軟に受け入れて対応できれば、成長してさらに活躍できるでしょう。

自分の欠点を見直せる

素直さがあれば、自分の欠点を認めて改善することができるでしょう。指摘を素直に受け入れて改善できる素直な姿勢は、能力だけでなく人間関係の構築にも良い影響を与えます。

いつまでも自分の欠点を認めない人は、何度も同じ失敗を繰り返すかもしれません。働き始めると、失敗して傷つくことも多くありますが、素直に反省して改善する姿勢が大切です。

自己PRで素直さをアピールするときの注意点

主体性があることもアピールする

自己PRで素直さをアピールする際には、主体性があることもアピールしましょう。

素直な性格の人は、「他人の意見に流されやすいのでは」と思われる可能性があります。企業で実際に働く際には、人の意見は素直に受け入れつつも、自分でも考えて主体的に行動することが大切です。

素直に意見を受け止めつつ、自発的な行動もしたエピソードを交えて、主体性があることをアピールしましょう。

素直さの欠点も把握する

素直さをアピールする際は、素直さの欠点も把握しておくことが大切です。面接では、自分の欠点や空回りした経験について問われる可能性があります。

自己PRの中で欠点について言及する必要はありませんが、短所がわからずに長所だけをアピールするのは危険です。

「欠点がない強み」は現実的ではありません。短所も理解した上で、強みを発揮できるようにする姿勢を見せることが重要です。

協調性とのバランスを意識する

素直であるあまり、周囲のことを考えず独善的な行動をする人だと判断されると、印象は大きく損なわれます。

協調性を持ちながらも、必要な場面で素直さが発揮できるという姿勢を見せることが大切です。いつでも素直な行動ばかりする人とは、協力して仕事をすることができません。

用いるエピソードでは、自分の考えや行動ばかりを書くのではなく、必ず周囲の人との関わりも明記しましょう。

自己PRで素直さを効果的に伝えよう

素直であることは一般的に企業に好まれますが、伝え方次第で他の応募者と印象の差をつけることもできます。自己PRの基本を押さえつつ、オリジナリティのある内容で作成することが重要です。

また、素直さが欠点にもなりうるという点をよく理解した上で、それをカバーするような内容を書くことで採用担当者に良い印象を与えることができるでしょう。

こちらの記事を参考に、選考を有利に進められるような自己PRを作成していきましょう。

【例文10選】自己PRで適応力をアピールする書き方やポイントを解説

自己PRで適応力は効果的なアピールになる

コロナ禍などで急速に市場のトレンドや業務スタイルが変化していく現代、企業が社員に求めているのが「適応力」です。

業種・職種問わず、必須のスキルとなっており、新しい環境に接する機会が多い学生にとっては就活の自己PRでアピールしやすいポイントです。しかし、具体的にはどんなスキルなのかをよくわかっていない、という就活生の方も多いはずです。

今回は、企業が求める「適応力」とはどんな「力」なのかについてと、企業担当者に評価されるためのアピール方法を、例文を交えて解説していきます。

企業が求める適応力とは

固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力

企業が求める「適応力」とは、「固定観念にとらわれず、柔軟に対応できる力」です。「柔軟性」とも言い換えることができます。

従来のやり方やこれまで自分がやってきたやり方に執着せず、状況やその場に応じて、新しいやり方を臆せず試すことができる力を指しています。

ビジネスにおいては、時代のニーズの変化や顧客の新しい要望に素早く対応できる能力となるため、重視されているといえるでしょう。

環境の変化にすぐに馴染むことができる力

新しい環境や、今までの環境に変化が起きてもすぐに馴染むことができる力、即ち「順応性」とも言い換えることができます。

ビジネスにおいては、部署異動や業務システムの変更など多くの変化が訪れます。その変化に戸惑うことなく、すんなりと受け入れられる能力が必要だと考えられています。

理不尽なことにもうまく対応できる力

自分に責任がないことで責められたり、責任を問われてストレスを感じても、自分自身と仕事を切り離して考えられる力のことです。「ストレス耐性」とも言い換えることができます。

ビジネスにおいては、顧客からのクレームや上司からの注意に対し、感情的にならずに指摘された内容を客観的に受け止めて対応しなければならないことが多くあります。自分の気持ちや感情を切り替え、業務に適応していくことが求められています。

適応力をアピールする自己PRの構成

<適応力を伝える構成>

  1. どんな適応力が自分の強みであるかを伝える
  2. 適応力を発揮したエピソード
  3. 適応力を活かして得た成果や結果
  4. 適応力を仕事でどう活かせるのか

①どんな適応力が自分の強みであるかを伝える

まずは、先ほどの3つの「適応力」のうち、どの力をアピールするかを決めて冒頭に記載します。

単純に「適応力」と記載するのではなく、企業担当者が具体的にイメージできるよう、「固定観念にとらわれず、柔軟に対応できる適応力」など、「〜できる適応力」という表現で書くと伝わりやすいでしょう。

他の人との差別化をはかるためにも、書き出しは重要です。わかりやすく、興味を惹く一文を意識して作成しましょう。

②適応力を発揮したエピソード

①に関連する具体的なエピソードを記載していきます。エピソードを記載する際には、「どのような状況で」「どんな」適応力を発揮したのかがわかるように書きましょう。

自分がスキルを発揮した経験ばかりに気を取られて、「どんな状況だったのか」の記載が疎かになりがちですが、企業担当者はあなたのことをよく知りません。

初めて会う人に向けて説明することを意識して、状況をわかりやすく簡潔に書くことが重要です。

③適応力を活かして得た成果や結果

②の結果として、どのような成果が得られたのかを記載します。②の続きとして、「結果、どうなったのか」が明確にわかるように書いてみましょう。

この時注意したいのは、成果・結果が「〜だと思った」「〜と感じた」という主観的なものではなく、客観的に見て納得できるような内容であることです。自分の「適応力」で、周りや相手の行動にどんな変化・影響をもたらしたのかがわかるように記載しましょう。

また、バイトでの売り上げなど数値で示せるものがあれば具体的な数値を記載するとさらに効果的です。

④適応力を仕事でどう活かせるのか

①で記載した「適応力」が応募する業種・職種でどのように活かせるのか、業務内容に絡めながら記載します。

この時にヒントになるのは、募集要項内の、職種のアピールポイントや求める人材、一日の具体的な業務内容について書かれた項目です。そこから自分がアピールしたい「適応力」が活かせる部分を引用して記載してみると、あなたがその募集職種にマッチしていることがわかりやすく伝わります。

あなたを採用するメリットを企業に感じてもらえるよう、仕事への繋がりを意識した自己PRにしましょう。

適応力を自己PRでアピールするポイント

企業が求めている人材を意識して内容を書く

「適応力」をアピールする時のポイントは、まず、企業が求めている人材を意識して内容を書くことです。企業が求めているのはどんな人材なのかを知るには、応募する予定の募集要項を確認してみましょう。

企業が求める人材の特徴と自分がアピールしようとしている「適応力」がマッチしているかを確認することが重要です。

たとえば、マニュアルに沿って行うことや、ルールを遵守することが求められる業務内容なのに、「固定観念にとらわれない適応力」をアピールしてもあまり効果的でないどころか、企業側から「この人はマニュアルやルールを守ってくれなさそうだ」と思われ、逆効果になりかねないため、注意が必要です。

経験からの学びと会社での仕事に関連性を持たせる

エピソードを記載する際には、応募する企業の募集要項に書かれた業務内容に注目しましょう。

チェックするポイント
  • 求める人材
  • 1日の業務の流れ
  • 先輩の声

上記のような項目を見ながら、自分のアピールしたい「適応力」が、仕事のどんなシーンで活かせそうか結びつけてみてください。この時「仕事のこのシーンと、自分の体験がリンクする」と発見することもあると思います。

アピールしたい「適応力」やエピソードを先に決めてしまうよりも、まず募集要項をじっくり読み、自分の強みが発揮できるのはどこなのかをよく考えてから書き出す方が内容にマッチするかもしれません。

全く関連性のないエピソードや学びを書いても企業側からは「なぜこのエピソードを書いたのだろうか?」と疑問を抱かれてしまい、効果的ではありません。志望企業にマッチした内容を書くことが大切です。

「適応力」を別のワードに言い換える

「適応力」をより魅力的に伝え、他の就活生と差をつけるためにおすすめなのが、「適応力」を別のワードに言い換えることです。

例えば、下記のような言い換えが可能です。

  • 柔軟性がある
  • 変化にすぐ馴染める
  • 臨機応変に対応できる
  • 置かれた環境に合わせられる

「適応力」とは数値化できない能力なので、就活生にとっては自己PRに使いやすいワードです。ゆえに、企業担当者から見るとありきたりな印象を持たれ、目を惹くのが難しいことが懸念されます。

そこで、あえて「適応力」と書かず、別の言葉に言い換えることで、書き出しで差別化をはかることができます。興味を惹く一文を作成できるよう、言い回しを考えてみましょう。

【経験別】適応力をアピールする自己PR例文7選

サークル活動

例文

私の強みは、環境の変化に順応できる適応力です。

私は登山サークルに所属していたのですが、メンバーと7泊8日の登山合宿に行った時に台風に見舞われました。他のメンバーは予定通りに合宿の行程を進めようと言いましたが、私は天候が悪化している時に先に進むのは、メンバーが負傷する恐れがあって危険だと主張し、予定外でしたが台風が過ぎ去るまで山小屋に一泊泊まることを提案しました。

通常ならコスト面も考え、全てテントで泊まることになっているのですが、安全面を考慮し山小屋に泊まることを提案し、実行しました。また、大学側とメンバーそれぞれの家族に、この状況と合宿が一泊延長になる旨を連絡するよう意見しました。

結果、メンバー全員が怪我もなく無事に下山することができました。このようなコストと安全面を考慮した上で、環境の変化に順応できる適応力は貴社の業務にも役立つと思っております。(400字以内)

「どのような環境の変化だったのか」という状況と、その状況に対する「順応力を発揮した行動」が具体的に書かれています。

冒頭にもどんな「適応力」をアピールしたいのかが書かれていますが、最後に再度はっきり記載していることで、企業担当者の印象に残る工夫がされているのが良い点です。

ただし、入社後の業務との関連性を持たせるために、「貴社の業務」について、「どんな業務なのか」がもっと具体的に書かれているとさらに良いでしょう。

ゼミ

例文

固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力が、私の強みです。

大学のゼミで市場調査をすることになったのですが、調査を進めていったところ、私たちが事前に用意していた質問内容が市場の実態と大きくかけ離れていて、用意した質問を投げかけてもうまくヒアリングができないことが判明しました。すでに調査に入っており、数日間を費やしていましたが、このままでは期待できる調査結果にならないと思い、調査の中止とやり直しをゼミ内で提案しました。

ゼミでは反対意見もありましたが、市場の実態を知るという本来の目的を全員で再認識し、質問内容とスケジュールを見直し、再度調査を行いました。結果、意味のある調査結果を発表することができ、教授からは高い評価を受けました。

このような固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力を、御社の営業提案でも活かしていきたいと思っています。(400字以内)

「想定外の変化」について具体的に書かれています。順応力を発揮した行動として、「提案した」と周囲に働きかける自発的な行動が具体的に記載されているのがポイントです。最後に、入社後の業務との関連性を持たせています。

さらに、営業提案のどのようなシーンで、この「適応力」を発揮したいのかが明記されているとさらに良いでしょう。募集要項の「求める人材」や「具体的な業務の一日の流れ」といった項目から引用するのがおすすめです。

アルバイト

例文

私には、理不尽なことにもうまく対応できる適応力があります。

アルバイトで、コールセンターのオペレーター業務をしていた際、ご自身で誤って申し込んだ有料サービスに対し返金を要求するというクレームの電話がかかってきました。サービスをすでに利用されていたため、会社側としては返金できない状況でした。そこで、「返金はできない」という事実を明確にお客様に伝えつつも、お客様の「間違えて申し込んでしまって悔しい」という感情面に寄り添い共感を示すことで、返金されないことにご納得いただき、クレームを完結させることができました。

感情に寄り添うということはオペレーターのマニュアルには明記されていませんが、このようなお客様側に原因があるクレームの場合には有効な手段です。このような理不尽なことにもうまく対応できる適応力は、御社の販売営業の仕事にも役立つと考えております。(400字以内)

エピソードの中で「理不尽さ」が客観的に納得できるように説明されています。順応力を発揮した行動として、臨機応変な対応を自身で積極的に選択し、実践したとわかるように書かれています。

自身の勝手な判断ではなく、まず「会社側の判断」や「マニュアル」を確認したことがわかるように書かれているので、「現状を一度受け止められる人だ」という印象を与えることができています。

その後に、「有効な手段」として自身の意見を書いているのも、単に「受け身」ではないことがわかるポイントになっています。

留学

例文

環境の変化に順応できる適応力が、私の強みです。大学時代、サンフランシスコに一年間の留学をしていたのですが、現地では英語が堪能な学生が多く、なかなか会話のスピードについていけませんでした。

そこで、まずは自分に興味を持ってもらうため、趣味であるサウナや温泉についてをクラスメイトに積極的に話すことにしました。すると、知らない文化をもっと教えて欲しいと言われることが増え、日本文化を伝える英語の勉強にもなり、半年過ぎた頃にはクラスメイトとの会話を楽しみながら英会話を上達させることができました。

帰国後もクラスメイトとの交流が続き、英会話の相手になってもらう代わりに、日本語や日本の文化について教えるランゲージ・エクスチェンジ(言語交換レッスン)を行なっています。このような環境の変化に順応できる適応力を、貴社の仕事でも活かしたいと考えています。(400字以内)

今回の「環境の変化」というのは、「自分自身が経験したことがない」という変化です。それが初めて読む人にも伝わるように「自分にとってどのような環境の変化なのか」という背景を説明する情報が含まれています。

環境に適応するために、どんな工夫をしたのかが具体的に書かれているので説得力があります。入社後の仕事との関連性を持たせるため、「貴社の仕事」についてもっと詳しく書いてあるとより良いでしょう。

ボランティア

例文

私はボランティア活動を通じて、状況に応じて柔軟に対応する適応力を培いました。大学時代、地域の高齢者施設でのボランティアに参加し、利用者の方々との交流やイベントの運営を行いました。当初は思い描いていたように進まない場面も多く、予期せぬ状況が頻繁に起こりました。

そうした際にも、私は臨機応変に行動し、その場で状況に応じた解決策を見出すことを心がけました。あるとき、参加者が不足してしまった際にも、代わりに施設のスタッフと協力して個別の交流会を即座に提案し、参加可能な方々が安心して楽しめる場を提供しました。この経験を通じ、変化に対して柔軟に対応することの重要性を学びました。

私は予期せぬ出来事が起こっても、冷静に状況を把握し、新たな解決策を考える姿勢を大切にしています。貴社でも、多様な課題に柔軟に対応し、迅速に最適な結果を導く力を発揮できると自負しています。(400字以内)

ボランティアへの取り組みの際に適応力を発揮したエピソードを軸にした自己PRです。予期せぬ状況でも解決案を提案した点が説得力を高めています。環境の変化だけでなく、トラブルに対しても冷静に対処できる力は、多くの企業で重宝されます。

入社後にどう活かすかという部分がやや抽象的なので、実際の業務などに絡めて表現できるとさらに深みが増すでしょう。

部活

例文

私は大学時代、バスケットボール部での活動を通じて、環境の変化や予期せぬ事態に柔軟に対応する適応力を磨きました。

3年生の春に主力選手がケガで離脱し、チームの戦術を大幅に見直す必要が生じたとき、私はフォワードとしての役割を果たす一方で、練習中や試合中に状況を分析し、戦術変更を即座に提案することに尽力しました。特に、得点源であるエースが不在の状況では、個人技だけでなく、チーム全体で得点を重ねるため練習が重要でした。そこで、チームの動きを見直したり、味方が動きやすくなるような工夫を自主的に考え、練習中に提案しました。その結果、チーム全体が新しい戦術に適応し、大会ベスト4に進出することができました。

この経験を通じ、私は自ら考え行動する力と、周囲と連携しながら最適な解決策を見出す重要性を学びました。貴社においても、予期せぬ課題や困難に対して迅速かつ柔軟に対応し、チーム全体に貢献していきます。(400字以内)

部活動での体験を通じて、適応力が磨かれたことを具体的に述べています。特に、主体的な提案をしながらチーム全体を気に掛けていた点が、組織での協調性のアピールにも繋がっており好印象です。

また、エピソードの結果として「大会ベスト4」という明確な成果を示しているため、説得力が強い内容になっています。

研究

例文

私は大学の研究活動を通じて、予期せぬ問題に柔軟に対応する適応力を身につけました。私はゼミで、持続可能なエネルギー技術に関する研究に取り組んでおり、具体的にはバイオ燃料の生成プロセスの効率化をテーマとしていました。この研究では、データの精度や結果の再現性を高めるために、試行錯誤を繰り返す日々が続きました。

特に、ある実験で予期しない結果が出た際も、すぐに理由を多角的に分析し、原因を突き止めることができました。その後、条件を細かく調整し直し、最終的にデータの精度を向上させることに成功しました。

この経験を通じて、私は一つの視点に固執せず、多角的なアプローチで課題を解決する姿勢の大切さを学びました。貴社でも、問題に直面した際にも的確に対応し、効果的な解決策を模索することで、プロジェクトの成功に貢献できると自信を持っています。(400字以内)

研究活動で予期せぬ問題に直面した際に、すぐ原因究明や改善への取り組みをしたことや、それによる結果が記述されているため、説得力があります。また、最終的に成果を上げた点も能力の裏付けとして十分です。

問題解決のプロセスにおいて、具体的な工夫や行動をさらに詳細に説明すると、より深い印象を与えられるでしょう。その際には専門的すぎる内容にならないよう、適度に簡略化して述べると伝わりやすいです。

【強み別】適応力をアピールする自己PR例文3選

柔軟な対応力

例文

私のアピールポイントは、固定観念にとらわれず柔軟に対応できる力です。

私がアルバイトをしていたファストフード店はいつも混雑しているのが課題で、行列待ちのお客様からのクレームも度々受けていました。私は混雑の原因は、お客様のメニューを選ぶ時間にあると考え、メニューをレジのカウンターだけでなく、レジに並んでいる時にも見えるように配置を変えました。

その結果、レジでの注文がスムーズになり、待ち時間の短縮だけではなく、月間の売り上げがさらに上がったと店長から評価されました。

このように課題に対し、柔軟に対応できる力を御社の企画提案の業務でも活かしたいと思っています。(300字以内)

積極的に「柔軟に対応した」行動が具体的に書かれています。その結果、どんな成果・結果が得られたのかについても記載されているため、成功体験のエピソードとして成り立っています。

今回のケースでは難しいかもしれませんが、売り上げがどれくらい上がったのか、具体的な数値を記載しておくとさらにわかりやすくなります。

環境の変化への対応力

例文

私の強みは、状況に応じて対応できる適応力です。

大学で放送研究会に所属しており、文化祭で校内で実施されている音楽ライブの実況を行いました。初めは予定通り進んでいたのですが、音楽ライブの機材トラブルにより、ライブが一時中断してしまう事態が起こりました。放送を中止すべきか研究会内で話し合いが行われましたが、無音になるよりはお客さんを喜ばせたいという一心で、実況ではなく、ライブの出場者を呼んでトークすることを提案し、実施しました。

結果、文化祭中の音楽ライブの認知度が上がり、出場者の裏話も聞けたとのことでお客さんからのアンケートでは好評だったという結果が出ました。このように急なトラブルにも冷静に対応する適応力は、御社の企画提案業務にも役立つと考えています。(350字以内)

このエピソードの「環境の変化」とは「状況の変化」、つまり予期せぬトラブルを指しています。突発的なトラブルが発生した時に、周りの意見に流されず、自分の意見をしっかりと持ち、積極的に提案できる人物であることもアピールすることができます。

また、自分一人で判断するのではなく、周りと相談できるコミュニケーション能力があることもアピールできています。入社後の仕事との関連性を持たせるため、「御社の仕事」についてもっと詳しく書いてあるとより良いでしょう。

理不尽なことへの対応力

例文

理不尽なことにもうまく対応できる適応力が私にはあります。

アルバイトで雑貨店の販売員をしていたのですが、人気の限定品がすぐに売り切れることに対し、「もっと入荷数を増やしてほしい」というご意見をお客様からいただくことが多くありました。上司に入荷数を増やすことを相談したのですが、入荷数は増やせないと言われ困っていました。そこで、私は近隣店舗の在庫を調べたり、在庫のある類似商品をお客様に案内するようにしました。そのうち、だんだんと「親切なお店」と嬉しい声をいただくことが増え、類似商品を購入してくださる方や常連のお客様が増えました。

このようなどうにもならない理不尽なことにもうまく対応できる適応力は、御社の仕事にも役立つと考えております。(350字以内)

「理不尽さ」について本人の主観ではなく、客観的に納得できるように説明されています。順応力を発揮した行動としてその結果、どんな成果・結果が得られたのかについても記載されているため、成功体験のエピソードとして成り立っています。

今回のケースのように、数値化できない成果の場合も、周囲の反応の変化を具体的に書くことでわかりやすくアピールすることができます。

適応力をアピールするときの注意点

自分の意見をしっかりと書く

「適応力」とは柔軟性があることや理不尽なことにも対応できる能力ですが、周りや他人の動きに従うばかりでは、「本人は何も考えていないのではないか?」と捉えられてしまう可能性があります。

エピソードを書く時には、その体験の中で「自分はこのように思ったので、このような行動をしました」といったように、自分の考え・意見はしっかりと持っているということが伝わるようにまとめましょう。

積極性があることをアピールする

「適応力」とは周りや相手の状況によって自分を変化させる能力ですが、それが行きすぎると「受け身」「指示待ち人間」だと思われてしまう可能性があります。

特に「柔軟性」や「順応性」を発揮したエピソードの場合には注意が必要です。周囲や環境に合わせただけなのでは?という印象にならないように、あなたが「自発的に提案した」「自ら行動した」ことがはっきりわかるように書くことが大事になってきます。

仕事と結びつきが強いエピソードを書く

自分の多くの体験から一つのエピソードを選ぶ段階で、応募したい仕事との関連性があるかどうかを考えてみましょう。

順番として、自分がアピールしたいエピソードを先に選ぶよりも、まずは職種や業務内容についてじっくり調べて、仕事に関連付けられるエピソードを選ぶ、というやり方がスムーズに書けます。

見落としがちなポイントとして、会社の社風や、内資外資などの特徴とも関連性がないか調べてみるのも有効です。

自己PRでは適応力を他の強みとあわせてアピールしよう

適応力は多くの企業で歓迎されるスキルですが、それだけをアピールしていると受け身な印象や他の能力不足を疑われる可能性があります。自己PRで適応力をアピールする際には、必ずそれ以外の強みも同時に取り上げるようにしましょう。

また、書く際には基本的な構成に従い、内容だけでなく読みやすさも意識する必要があります。特に最初に結論を述べ、エピソードへ繋げる流れは自己PR以外でも基本となる点です。

適応力を発揮する場面は数多くあるため、志望企業に関連のある取り組みや、特に強みが表れたエピソードを掘り下げ、効果的な自己PRになるようにしましょう。