【例文7選】自己PRで柔軟性をアピールするには?書き方と注意点を解説

自己PRで柔軟性をアピールしたくても、どのようにアピールすればいいかわからず困っている人も多いでしょう。柔軟性をアピールするには、相手の立場で物事を考えられることや、新しい分野・環境に適応できることを伝えらえると、高い評価を得ることができるでしょう。併せて具体的なエピソードを述べて、信憑性を高めることが大切です。

本記事では、企業に求められる柔軟性、自己PRの書き方、柔軟性をアピールするときのポイントなどを解説します。シチュエーションごとに例文も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

企業に重要視される柔軟性とは?

柔軟性がある人とは、自分の生き方や考え方に固執せず、さまざまな状況や選択肢に応じてその時々で変化することができる人を指します。社交性や適応性が高いので、ポジティブ思考でコミュニケーション能力に長けている傾向にあります。

そのため、柔軟性は仕事をする上でも非常に重要視されるポイントとなります。ここでは、企業の評価に結びつく柔軟性を3つ紹介します。

物事や人の意見を素直に受け入れられる

物事の急な変化や人からのアドバイスを素直に受け入れられる人は、成長スピードが早いため、多くの企業に求められるでしょう。ビジネスシーンは移り変わりが早いため、環境の変化に馴染めないと、なかなか会社で活躍することができません。

人の意見を聞き入れず、頑固に自分の意見を曲げない人は、社内で孤立してしまう恐れもあります。人の意見を上手に取り入れたエピソードがあれば、自己PRで積極的にアピールしましょう。

既存のルールにとらわれない

既存のルールにとらわれず、物事をさまざまな視点で考えられる人は、重宝されるでしょう。近年は働き方改革により、業務の効率化が重要視されています。

歴史の長い企業ほど、慣例的に仕方なく実施している業務が多くあります。既存のルールにとらわれない人であれば、業務のムダを見つけて改善できるでしょう。既存のルールにとらわれない新しい考え方によって問題を解決した経験があれば、自己PRで述べることがおすすめです。

さまざまなアイデアを持つ

前述したように物事や人の意見を素直に受け入れ、既存のルールにとらわれずに働くことで、さまざまなアイデアを得られるでしょう。仕事において独創的なアイデアを形にしていくことで、企業に貢献することができます。独創的でなくとも、多くのアイデアを持っていれば、環境の変化に合わせて臨機応変に対応することができます。

独自の柔軟な発想で問題を解決した経験や、適切にアイデアを使い分けて物事を改善した経験は、今後の仕事に活かすことができます。そのようなエピソードがないか探してみましょう。

柔軟性を持つ人材を企業が求める理由

新しい分野や環境に適応できる

多くの企業は、柔軟性を持つ人材に新しい分野や環境に適応する能力を期待しています。ひとつの業務だけでなく異なる分野の業務にも果敢にチャレンジすれば、企業で活躍できるでしょう。

グローバル企業では、社内社外問わず、文化や価値観の異なる人とも適切にコミュニケーションをとらなければなりません。海外に駐在することになれば、その国で暮らす必要があります。どんな分野や環境でも適応することで、企業から高い評価を得ることができるでしょう。

馴染みのない分野に挑戦したり新しい環境に適応した経験があれば、自己PRで強みとしてアピールできます。

相手の立場で物事を考えられる

相手の立場に立って物事を考えられる柔軟性を持つ人材は、企業に求められます。特に他社とコミュニケーションをとる機会が多い接客業や営業職では、顧客の立場になって物事を考える能力が重要視されます。顧客でなくても、自社の上司や同僚、他部署とコミュニケーションをとる際にも大切です。

相手の立場になって物事を考えることで、相手のニーズに沿った解決策を提案できるでしょう。柔軟性を発揮して相手の立場で物事を考え行動したことや課題を解消したエピソードがあれば、十分にアピールすることができます。

臨機応変な対応ができる

優れた柔軟性は、臨機応変な対応にもつながります。状況に合わせて臨機応変な対応ができる人材は仕事をする上で大切な要素です。変化の激しいビジネスシーンでは、速やかに問題点を明確にして改善することが重要です。

仕事では突然のトラブルに見舞われてもパニックに陥らずに、適切な対応をとることが必要とされます。マニュアルに書いていない咄嗟の対応を求められることも多くあるため、臨機応変に対応できる柔軟性が重要視されるのです。臨機応変な対応によって、危機を回避したり、良い方向に軌道修正した経験がないか、思い返してみましょう。

柔軟性が活かせる職種

プログラマー

プログラマーは、顧客の要望に沿うようなシステムやソフトウェアを開発する職業です。そのため、一度作成したものを修正したり、試行錯誤が求められる場面が多くあります。また、急な仕様変更などの事態にも臨機応変に対応する必要があります。

1つの手法にこだわって最後まで貫き通すのではなかなか仕事が進まず、別の方法を試す新しい発想が求められています。

企画職

企画職は、これまでにない発想で新しいものを生み出す発想力が求められます。さらに、自分のアイディアに対して予想していなかった意見を受けることもあり、それらの意見をどのように取り入れて良い商品を完成させるかがカギとなります。そのため、柔軟に意見を取捨選択することが必要です。

また、幅広い業務を任せられることも多く、多様な仕事に柔軟に取り組めることもアピールとなります。

営業職・接客業

営業職や接客業として関わる顧客には様々なタイプの人がいるため、それらの人々と柔軟にコミュニケーションをとることのできる人が好まれます。マニュアルだけで良い関係性を築くことは難しく、どのようなアプローチ方法が効果的かを考えながら行動する点で柔軟性が求められています。

また、特に接客業では、顧客の一見無茶な要望に対応しなければいけないことも多く、想定外の場面でもベストな対応を考え実行する力が柔軟性と言えるでしょう。

秘書・受付

他者や他部門のサポートに回ることの多い部署では、幅広い業務に対応する力が求められます。秘書の場合、急なスケジュール変更なども逐一把握し対応しなければならず、受付でも急な来客など想定外の業務があるでしょう。

顧客に対して、また自社の社員に対しても失礼が無いように、異例な状況にも臆さずに柔軟に対応できるようにしましょう。

柔軟性をアピールする自己PRの書き方

柔軟性をアピールする自己PRの構成
  1. 強みが柔軟性であることを簡潔に述べる
  2. 具体的にエピソードを述べる
  3. 得た成果を述べる
  4. 企業にどう貢献できるかを述べる

強みが柔軟性であることを簡潔に述べる

エントリーシートや面接での自己PRでは、冒頭で自分の強みが柔軟性であることを簡潔に述べます。ビジネスシーンでは、冒頭で結論を述べることで、聞き手が話を理解しやすくなるため、基本は結論から話し始めます。これはどの設問に対しても言えることなので、意識しておきましょう。

柔軟性を「臨機応変に対応できる」「どんな環境にも適応できる」など、具体的なポイントに言い換えることも内容がイメージしやすくなり効果的です。後に続くエピソードや志望先の企業・職種に合わせて、適切に言い換えてアピールに繋げましょう。

具体的にエピソードを述べる

冒頭で自分の強みが柔軟性であることを述べたら、柔軟性を発揮したエピソードを具体的に述べます。具体性がないエピソードは説得力に欠けるため、担当者に響かない薄っぺらい内容に見えてしまいます。自分の柔軟性が十分に発揮されたエピソードを丁寧に伝えることが大切です。

柔軟性をアピールする際は特に、自分がどのように考えてその行動に至ったのかを説明する必要があります。考えを述べないと、行き当たりばったりにその場しのぎの行動をしたとマイナスに捉えられる可能性があるので注意しましょう。

得た成果を述べる

柔軟性を発揮したエピソードを述べた後、その成果を説明しましょう。他の就活生と差別化できるような特別な成果がなくても構いません。柔軟性を発揮した結果、どのような学び、気づきを得たのかをアピールしていきましょう。

思い描いていた成果が得られなかった場合は、反省を述べ、次に活かす姿勢も合わせて伝えることで、柔軟性だけでなく向上心継続力も同時にアピールできます。成果を伝えるときは、自慢話にならないよう気を付けましょう。

企業にどう貢献できるかを述べる

最後に自身の強みである柔軟性を企業にどう活かし貢献するかを述べます。柔軟性を活かし、どのように会社に貢献するのかをわかりやすく伝えることで志望者が企業で活躍する姿を採用担当者がイメージしやすくなります。柔軟性をアピールするのであれば、新しい分野や環境にチャレンジする姿勢臨機応変な対応ができる力などを述べるのがおすすめです。

業界、職種、企業によってどんな人材を求めているかが異なります。志望業界や企業を十分に研究し、志望先ごとに柔軟性のアピール方法を使い分けましょう。

柔軟性をアピールする自己PR例文

部活動(プレイヤー)

例文

機転を利かせて柔軟にアイデアを出せることが私の強みです。

私は大学のサッカー部に所属していました。私が所属していたサッカー部ではこれまで、雨天時は室内トレーニングを行っていたのですが、明確な練習メニューがなく、部員一人ひとりが自由に練習をしており非効率だと感じていました。そこで私は、室内トレーニングの練習メニューを提案し実施しました。試合結果を分析し、弱点や苦手意識のある部分を中心にトレーニングメニューの見直しも都度行いました。また勝つためには戦術を理解する必要があると考え、座学を導入し、チーム一丸となって戦術の改善や効果的な練習方法について取り組みました。

これらの活動を続けた結果、念願のリーグ昇格を果たすことができました。この経験を活かし、貴社でも課題に対し積極的に新しい提案を行い、活躍できる人材になっていきたいです。(400字以内)

 

自分で部活動の練習方法の問題点を見つけ、独自のアイデアを提案して解決したことが伝わります。会社でも、人から課題を与えられるだけでなく、自分で課題を見つけて改善に取り組むことが重要です。部員とのコミュニケーションにおいて工夫したことがあれば、説明することでより具体性が伝わるでしょう。

実際の職場では、自分ひとりで改善できることは少ないはずです。周囲の人々を巻き込んで改善を達成する力が必要になるので、周囲を巻き込んだ経験がないかいま一度探してみましょう。

学業

例文

私の強みは柔軟性です。私はゼミでの論文執筆で柔軟性を発揮しました。

ゼミでは、3人のグループでひとつの論文を執筆しました。執筆を始めた当初は、私以外の2人がそれぞれ意見を譲らず、相手の意見を否定して感情的な口論になってしまうことが多くありました。そこで私は、建設的な議論ができない険悪な雰囲気を打開するために、自分の意見をむやみに主張せず、2人の意見の強みと弱み、共通点と相違点を整理するように心掛けました。

この取り組みによって、有意義な意見交換ができる雰囲気を作り上げることに成功しました。2人の意見の良い点を組み合わせつつ、最終的には私の出した意見が採用され、期日までに論文を執筆できました。少人数のグループではありますが、責任感を持って取り組み、貴重な経験ができたと自負しています。

貴社でもこの強みを活かして、多くの意見を取り入れながらお客様に適した提案をしたいと考えています。(400字以内)

自分を含めて3人という少人数ですが、適切に意見をまとめ上げたエピソードによって柔軟性をアピールしている例文です。実際の業務でも意見をまとめなければならない場面は多くあります。意見を適切にまとめた経験をアピールすることで、採用担当者に自分が働く姿をイメージしてもらえるでしょう。

例文のように、実際の業務でどのように柔軟性を活かすかを述べることが大切です。職種や企業によって求められる柔軟性は異なるため、志望先ごとに適した言い回しをするのがポイントです。

アルバイト

例文

私の強みは、臨機応変に対応する力です。

私はアルバイトで居酒屋のホールスタッフを担当しています。ホールスタッフは、お客様が何を求めているのかを速やかに察知する必要があります。お客様に声をかけられる前に、こちらからお声がけすることを心掛けています。例えば、お客様が店内を広く見まわしている場合、お手洗いを探している可能性が高いといえます。お客様がお酒のリストを眺めている場合は、注文した料理に合うお酒を探しているかもしれません。お客様の様子を観察してニーズをいち早く察知し、お客様に合わせて適切な案内をしています。この心掛けを続けた結果、多くのお客様に感謝していただけました。

貴社でも、お客様のニーズを察知して臨機応変な対応をすることで、お客様が抱える問題を解消したいと考えています。(350字以内)

アルバイト中にさまざまなケースを想定して柔軟に対応していることがアピールされています。具体的なケースを複数挙げているで、担当者がイメージしやすくなっていることが特長です。

実際の仕事においても、相手の立場になって物事を考えることは重要です。想定外のトラブルが発生したときに自分で考えて行動した経験があれば、自己PRでアピールすることをおすすめします。トラブルが発生しても慌てずに対応できれば、高い評価を得られるでしょう。

留学

例文

私の強みは、環境に合わせて柔軟に適応できることです。

私は大学3年生のときに、語学力向上のためにカナダに1年間留学した経験があります。留学した初めの頃は、日本と異なる生活の様式や食事、文化に戸惑うことが多くありました。しかし、一刻も早くカナダでの生活に馴染み語学の習得に専念するために、日本での習慣や価値観を断ち切り、まずは勧められたことや教えられたことに何でもトライすることを心がけました。全てが初めての経験だったため何事にも不安や緊張がありましたが、まず受け入れる姿勢を持つことで、周囲の人とのコミュニケーションも円滑になり、生活に溶け込み、本来の目的である語学力の向上にもつながりました。

この経験により、成長のためには変化を受け入れること、行動することが大切だという学びを得ました。入社後、どんな環境においても素早く適応し、人一倍早いスピードで成長し活躍したいと考えています。(400字以内)

柔軟性を、「環境に合わせて適応する」と言い換えることで、自分の魅力が伝わりやすくなっています。グローバル企業に応募する際は、海外の環境に馴染んで生活したことが高い評価につながるでしょう。

留学で語学力以外に「成長のためには受け入れることが大切だという学び」を得たことも、他の志望者と差別化できるポイントです。面接選考に進んだ場合、具体的に留学先で苦労したことを尋ねられる可能性があります。具体的に答えられるよう想定しておきましょう。

インターンシップ

例文

私の強みは、相手の立場になって物事を考える柔軟性です。

私は長期インターンシップで柔軟性を発揮しました。インターンシップでは、新規事業のアイデアをグループで出す課題が出されました。話し合いを始めた当初、なかなか意見が出ず、議論が難航してしまいました。意見が出ない原因は、初めて会うメンバーばかりで一人ひとりが遠慮し合っているためだと私は考えました。そこで私は、積極的に自分の意見を言いながらも、一人ひとりに「○○さんはどう思いますか?」と尋ねて意見を引き出し、優れた点を褒めることを心掛けました。雰囲気づくりをしたことで、魅力的な意見が多く出て、その後の発表会でも社員の方々から高評価をいただくことができました。

貴社でも柔軟性を活かし、意見や立場が異なる人とも円滑なコミュニケーションをとり、問題の解決を目指したいと思います。(400字以内)

柔軟性を持って周囲と円滑にコミュニケーションをとったことをアピールする例文です。実際の業務でも、上司、同僚、他部署などのさまざまな意見をまとめ上げ、適切に問題を解決することが重要視されます。

冒頭で「相手の立場になって物事を考える」と述べることで、自分の魅力がより伝わりやすくなります。応募先に合わせて適した表現に言い換えましょう。

ESで柔軟性をアピールするときのポイント

柔軟性を言い換える

「柔軟性」という言葉の捉え方は人それぞれなので、柔軟性の中でもどのような点が強みなのかコアとなる部分に焦点をあて、具体的に言い換えてアピールすることも効果的です。

例えば、柔軟性を「臨機応変に対応できる」「どんな環境にも適応できる」と言い換えることで、自分の魅力が採用担当者により一層伝わるでしょう。

柔軟性の言い換え例
  • 臨機応変に対応できる
  • どんな環境にも適応できる
  • 物事を素直に受け入れられる
  • 環境の変化に対応できる
  • 相手の立場になって物事を考えられる
  • 既存のルールにとらわれない柔軟な発想を持つ
  • 多くのアイデアを受け入れられる
  • 広い視野を持って行動できる

具体的なエピソードを述べる

前述したように、具体性に欠けていると、信憑性が低く、自分の強みである柔軟性が十分に伝わらないかもしれません。自分がどのように考え、どんな行動に移したのかを丁寧に説明しましょう。

柔軟性をアピールする際は特に、自分の考えが重要視されます。その場の空気に流されたのではなく、自分の明確な考えで行動したことをアピールしてください。

想定していた成果が得られなかったときは、反省点を述べることもおすすめです。失敗しても諦めずに取り組む姿勢を述べることで、柔軟性とともに忍耐力継続力をアピールできます。

企業に応じて柔軟性のアピール方法を変える

業界、職種、企業によって求められる柔軟性が異なります。新規顧客営業であれば、顧客の立場になってニーズを考えることが大切です。企画職であれば、既存の製品やサービスとは異なる独創的なアイデアが必要とされます。

また社会を支えるインフラに携わる企業では、自分のやり方で勝手に仕事を変えると、トラブルが発生し人々の生活に悪影響を与える恐れがあります。インフラ企業では、どんなトラブルが発生しても慌てずに適切な対応をとる柔軟性が求められるでしょう。

志望企業のホームページや応募要項などを見て、それぞれの企業が求める柔軟性を把握しておくことが大切です。手間はかかりますが、志望先に合わせて柔軟性の伝え方を適切に使い分けましょう。

ESで柔軟性をアピールするときの注意点

自分の意見を持つ

柔軟性として人の意見を受け入れることをアピールすると、人の意見に流されて自分の意見を言えないのではないかと思われる恐れがあります。人の意見を取り入れることは大切ですが、人に言われたことしかできない、受け身の姿勢では、企業で活躍するのは難しいでしょう。

人の意見を受け入れることだけでなく、自分の意見も持つことも重要です。人の意見を聞き入れたエピソードを述べるときは、意見を聞いて自分はどう考えたのか、どう行動したのかを併せて伝えましょう。

忍耐力もあることを述べる

環境の変化に合わせて柔軟に対応することは重要ですが、やみくもに対応を変えると、忍耐力や継続力が不足していると思われてしまうかもしれません。実際の業務では、時間をかけてじっくりと対応しないと解決できない問題もあります。

無計画にその場しのぎの対応をすると、さらなるトラブルを招いたり、上司や同僚、顧客の信頼を失ったりする恐れもあります。柔軟性とともに、物事に忍耐強く取り組む姿勢やコツコツと継続する能力もアピールしましょう。

決断力も大切にすることを述べる

多くの独創的なアイデアを持っていても、優柔不断で何も行動できないと、仕事が滞ってしまいます。多くの意見・アイデアを持ったうえで決断し行動することが大切です。

どんな場面でも決断には不安が伴いますが、勇気をもって決断する気持ちもアピールできれば、評価が高まるでしょう。自己PRでは、決断に至ったプロセスも説明しましょう。何も考えずに決断したと思われないように気を付けてください。

行動の内容と矛盾しないように気を付ける

自分の強みとして柔軟性をアピールする場合、行動の内容と矛盾しないよう注意が必要です。ESで柔軟性を述べているにも関わらず、グループワーク選考や面接選考など集団で行動する際、他の志望者の意見を聞かずに自分本位で話を進めてしまったり、想定外の質問に対応できないと、柔軟性に欠けると判断されてしまう可能性があります。

エントリーシートでアピールして終わりではなく、その先の選考においても柔軟性を持っていることを行動で示すことが大切です。本当に自分の強みが柔軟性なのか、普段の行動に相違がないか改めて確認しましょう。

書き方に注意して柔軟性を伝える自己PRをつくろう

様々な業種や職種で求められる柔軟性は、社会人の基本と言ってもいい大切な要素です。自己PRでアピールすることも可能ですが、一歩間違えるとネガティブな印象を与える可能性があるため、書き方に十分注意しましょう。

また、「柔軟性」は部活動やサークル活動だけでなく学業やアルバイトなど多くのガクチカから深堀りして伝えることのできる自己PRになります。志望企業が求める柔軟性を見極めたうえで自己PRをつくりましょう。

自己PRで努力をアピールするには?言い換えなどのコツを紹介【例文あり】

就活の際に、努力したことをテーマに自己PRを作成する人は多いと思います。しかしながら、どのように伝えれば魅力的に企業へ伝わるか、悩みを抱える人もいるのではないでしょうか?

本記事では、自分の努力をテーマにした自己PRの書き方や例文を紹介。自分と向き合いながら効果的に企業に伝えるポイントを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

企業はなぜ努力家を求めるのか

人柄が現れるから

自己PRで企業が重視しているのは、応募者の資格などのスキルよりも人柄です。特に新卒採用では、入社後の新入社員研修が充実しているため、ポテンシャルを見られることのほうが多いでしょう。

また、仕事を円滑に進める上で社外だけでなく社内の人とのコミュニケーションは必要不可欠であり、人柄が良いことが伝われば好印象を与えられます。

努力家は何事にも一生懸命に取り組む印象を与え、人柄の良さをうかがわせます。自分が困難な状況にあるときに、どのように考えて行動するのかを具体的に伝え、採用担当者がイメージしやすい内容を心がけましょう。

新しいことに取り組む粘り強さが必要だから

会社では、新しいことに挑戦する姿勢を若い社員に求めています。これは、入社してすぐに社会人として慣れない環境に適応してほしいだけでなく、多少難しいことがあってもあきらめずに取り組み続ける気力が必要だからです。

また、異動や新規事業の立ち上げなど、入社してからも慣れないことに対する粘り強さは様々な機会で発揮できます。

ある程度長い時間をかけて行った努力を強調することで、入社後も活躍できることのアピールになるでしょう。

結果が好ましくない時の行動が知れるから

自分が努力した結果が好ましくなかったとしても投げ出さず、最後まで努力し続けられる力が求められます。

仕事をする上で、全てが順調に進むことはほとんどなく、時には上司や顧客からの厳しい言葉に落ち込むこともあるでしょう。しかし、指摘を自分なりに受け止めるだけでなく、改善したうえで努力し続けることがさらに重要です。

また、受けた指摘を深刻に受け止めすぎず、再度前に進むためのモチベーションにできる能力をアピールするために「努力」を使うのも良いでしょう。

企業が求める努力家の特徴

分からないことを自分でキャッチアップできる

新しく取り組むことや未知なことに対して、どのように解決していくかを企業は重視しています。分からないことを、インターネット検索、専門書籍の読解、同僚や専門家へ相談するなど、主体的に解決に向けて努力する人が求められています。

特に、Web・IT業界をはじめ、商流や情報の流れが早い環境では、自分で情報を収集し、自走していく力が重要です。そして、自分で業務をキャッチアップできれば、不足の事態が生じた時に柔軟な対応を取れることにもつながります。

当たり前のことを継続できる

当たり前のことを継続できる力も企業で活躍していくうえで重要です。日々の業務を一定の品質で継続的にこなすことで組織やチームから信頼されるでしょう。例えば、提案書の締め切りを守る、定例ミーティングの議事録を取る、定期的なレポートを提出するなどの細かい業務を確実に遂行することで、上司から仕事を任せてもらえるようになります。

社会人としての基礎・基本を徹底できた次のステップで、高度のスキルの求められる難易度の高い仕事を依頼してもらえるチャンスが広がるのです。責任感を持って、日々の仕事を着実にこなせるように努力する必要があります。

苦手を克服できる人

努力して苦手を克服できることも求められる要素です。まず、自身の強みと弱みを正確に理解し、苦手な領域を自己認識することが大切です。そして、苦手の克服に向けた継続的な実践努力が必要となります。繰り返し練習することで、徐々に弱点が改善していきます。

また、失敗してしまってもすぐに切り替えるポジティブなマインドを持ち、成長の機会と捉えることができるのも苦手を克服できる人の特徴です。苦手を乗り越えるための努力を惜しまない姿勢を持ちましょう。

目標を定めることができる

特に長期的な努力をする際には、明確な目標を定めた上で、その目標を目指して努力することが必要です。ただやる気があってする努力ではなく、効率よく努力をするというアピールにもなります。

また、短期的・長期的目標が定まった上で逆算して適切な努力をしていれば、計画性も同時にアピールすることができます。この場合、その努力が実ったのかどうかはあまり重視せず、なぜ、どのように考えて目標を設定したのかを掘り下げて伝えましょう。

短期集中型

短期集中型で成果を上げる努力のできるタイプは、企業にとっても魅力的です。特に営業職において、短期間で目標へコミットできる人材を求めている企業が多いです。また、製品の発売前の最終調整、締め切り直前のプロジェクトの遂行、突発的な市場の変動に対応する戦略の変更など、短期集中で結果を出すことの求められる場面が、業務の中で発生することもあります。

短期集中型の努力では、チームメンバー間のコミュニケーションと協力が不可欠です。各メンバーの役割と責任を明確にし、定期的な進捗確認と調整を行うことや、締め切りを守るための時間管理も重要です。

コツコツ長期型

コツコツ長期型の努力は、継続的に試行錯誤しながら、努力を積み重ねることで成果を残すタイプを指します。例えば、マーケティングにおける広告運用を行う際に、CV獲得に向け、キーワードを最適化したり、広告クリエイティブを改善したりすることで、PDCAを運用していくことがあります。この過程において、一歩一歩着実に目標に近づくことに焦点を置き、コツコツ努力できる人は、企業に重宝される人材となれるでしょう。

コツコツ努力するには、目標設定することが重要です。長期目標を段階的な小目標に分け、実行可能な計画を立てることで、目標に向けての進捗が可視化され、モチベーションの維持にもつながります。

「努力」をテーマにした自己PRの書き方

「チャレンジ精神」を上手く伝えるポイント
  1. きっかけとエピソードの文脈に繋がりを持たせる
  2. 言い換えやキャッチフレーズを使う
  3. 企業が求めるチャレンジ精神に沿う結論を考える

➀結論を最初に書く

自己PRの結論を最初に書きましょう。「私は、〇〇の努力ができる人間です。」という様に、自分はどのような努力ができるのかを最初に書くことで、読み手の注意を引きつけ、メッセージの重要性を強調するのに効果的です。

また、結論を分かりやすく書くことで、努力したエピソードや根拠に文脈的につなげられるでしょう。企業担当者がみる際に一眼で分かるというのもメリットとして挙げられます。

➁根拠とエピソードを具体的に書く

努力をテーマにする自己PRでは特に、根拠とエピソードを具体的に書くことが大切です。努力が具体的かつ実際的な結果に結びついていることを示すことで、説得力が増します。また、努力するに至った背景の詳細も伝え、努力する必要性があったことを訴求することで、説得力のある自己PRに仕上がります。

努力と成果が明確に示されることで、企業に対して自分がどのような価値をもたらすことができるかを効果的に伝えられるでしょう。

➂成果や学びから企業が求める「努力」に結びつける

自己PRの文末には、企業が求める「努力」に結びつける形で結論を書くようにしましょう。過去の成果や学びを企業が求める「努力」に結びつけることは、あなたの経験が企業のニーズとどのように一致するかを示すために重要です。

企業が求める努力を把握するには、応募企業のHPや求人票から調べたり、OB訪問で社員から話を聞いたりして、応募企業に対する理解を深めましょう。

「努力家」をアピールする時のポイント

「努力」の定義を明確にすること

「努力」の言い換え例
  • 我慢強く物事に取り組む
  • 計画を立てコツコツと物事に取り組む
  • 何事にも全力で取り組む
  • 新しいことにも積極的にチャレンジする
  • 分からないことも自分でキャッチアップする

努力の定義の仕方は、工夫を凝らした自己表現をしましょう。「努力する」という表現は、他の言葉に言い換え可能です。

上記のように、単に努力家であることを伝えるのではなく、どのような努力に秀でているのかを自己表現することで、企業の採用担当者の印象に残る自己PRの冒頭になります。

努力を数字などを使って客観的に表現すること

定量的に努力を表現することで、自己PRの信憑性が高まります。例えば、テストの成績を何%向上させたか、プロジェクトでどれだけのコスト削減を実現したかなど、具体的な数値を用いることが効果的です。

また、努力した期間や頻度は数値を用いて、明確にするのもよいでしょう。「毎日2時間以上英語の学習に費やした」「週5日のトレーニングを1年間続けた」といった形で、努力の規模持続性を示すことも、努力をアピールするうえで重要です。

「努力」するきっかけを含めること

努力したきっかけや背景を伝えることで、自分のモチベーションとパーソナリティなど、人間性を知ってもらえます。努力を始めるきっかけとなった特定の失敗体験、挑戦したプロジェクト、影響を受けた人物など、あなたを動かした具体的な要因を明示し、自分の性格や価値観を企業に訴求しましょう。

定性的な部分も自己PRに含めることで、独自性のある自己PRに近づき、企業にとって好印象にうつるでしょう。

「努力前」と「努力後」の変化を入れること

努力前と努力後の変化を分かりやすく伝えることも、自己PRを作成するうえで大事なポイントです。努力したことで、具体的にどのような変化や進歩があったのかを伝える内容を盛り込みましょう。

例えば、努力前は特定のスキルや知識が不足していたが、一定期間の学習や実践を経て、その分野での成果や成長が達成されたことを示す内容を示しましょう。努力した過程で起こった変化を分かりやすく伝えることで、自分のポテンシャルを効果的にアピールすることができるでしょう。

努力した結果の失敗談でもアピールすること

努力をテーマに自己PRを考える際には、その努力が実を結ばない結果となっても問題ありません。努力した体験がどのような自己成長や深い学びにつながったかを示し、応募企業に入社した場合に、どのように活躍できるのかを明確にできれば、魅力的な自己PRとなるでしょう。

採用担当者は努力によりどのような成果を出したのかだけでなく、努力の過程も重視して候補者を評価しているため、失敗から培ったことを就活で活かすべきなのです。

「努力家」を強みとする自己PR例文

サークル

例文

私は、学生時代に参加したバスケットボールサークルでの経験から、粘り強く物事に取り組むことを強みとしています。

サークルに入った当初、私のバスケットボールスキルは他のメンバーよりも明らかに劣っていました。シュートの精度が低く、ディフェンスも甘かったのです。これを克服するために、毎朝早起きして個人練習に励みました。具体的には、シュート練習に毎日追加で1時間を費やし、週末にはディフェンスの技術向上のためのコーチと1対1で特別トレーニングを実施。この努力の結果、半年でシュート成功率が20%から60%へと向上し、ディフェンス面でもチームの要として頼りにされる存在に成長しました。

この経験から、困難な状況でも諦めず、目標達成のためにコツコツと努力を続けることの大切さを学びました。この「努力家」としての資質は、貴社で直面するであろう挑戦にも積極的に取り組み、成果を出すために活かすことができると確信しています。(400字以内)

努力したことが具体的に記載されている自己PRです。エピソードの結論としてチームの要となる存在に成長したという内容となっていますが、もう少し客観的な成果が追加できると説得力が高まるでしょう。

また、努力した過程の中で、自分が周囲にどのように巻き込んだのかを表現できると、企業でどのように活躍してくれるかをイメージできる内容となるでしょう。

部活

例文

私の最大の強みは、リーダーとして組織を活性化させることへの努力を惜しまないことです。学生時代にラクロス部の部長として活動しました。私たちの部活は人数が少なく、部員の技術レベルもまばらでした。そこで部を成長させるため、部員たちのモチベーションを高めるために個々の強みを活かした練習メニューを考案し、部員一人ひとりと面談を行いました。また、部の運営をより効率化させるために、スケジュール管理、イベント企画、資金調達において担当するメンバーを選出し、部活動の質を高めるためにさまざまな取り組みを行いました。

この努力の結果、部員の技術レベルは顕著に向上し、地区大会出場から入賞できるレベルまでの成績も向上しました。そして、部員間のコミュニケーションが活性化し、団結力も強まったことは、私にとって大きな達成感でした。

この経験から、目標に向かってコツコツと努力を積み重ねることの重要性、そしてチームをまとめ上げるリーダーシップの重要性を深く理解しました。貴社で直面するであろう課題に対しても、同様に果敢に取り組み、チームを牽引し、成果を出すために活かすことができると考えています。(500字以内)

部長として、ラクロス部の運営を全うした自己PRです。努力に関する前後の変化を成績の向上だけでなく、コミュニケーションの活性化団結力の強化といった組織の活性化においても成長を遂げたことを記載できているのは、人としてのポテンシャルを感じさせる内容で、企業からも高い評価を得られるでしょう。

ただし、全体的に長いので具体的なエピソードは1つに絞り、内容を深掘りしていく方が、独自性の高い自己PRとなるでしょう。

アルバイト

例文

私の強みは新しいことにも積極的に挑戦し、自走できることです。学生時代にスポーツジムでのアルバイトを3年間経験しました。当初、私はフィットネス業界に関する知識が乏しく、顧客サービスにも自信がありませんでした。しかし、この状況を改善するため、私は積極的に学び、努力を重ねました。

具体的には、業務終了後1〜2時間程度、フィットネス関連の書籍を読んだり、オンラインで最新のトレーニング方法を学んだりしました。また、より良い顧客サービスを提供するために、コミュニケーションスキルを磨くワークショップにも積極的に参加しました。このような努力の結果、数ヶ月後には、顧客からの信頼を得て、アドバイスを求められることが増えました。さらに、私の提案した新しい自重トレーニングプログラムが好評で、新規会員登録の目標達成に貢献しました。

この経験から未知の分野でも自ら学び、努力を積み重ねることで成果を出し、チームの一員として貢献できると考えています。(450字以内)

フィットネスに関する知識が0の状態から、成果を残すまでのエピソードが分かりやすく表現されている自己PRです。努力したことによって、顧客から信頼を得られるレベルに成長したことは、企業にとっても好印象です。新しい企画を提案し、実行に移した点も常に向上しようとする姿勢を垣間見ることができます。

結論部分でもう少し、応募企業に対してどのように貢献していくのかを記載できているとインパクトのある自己PRに仕上がるでしょう。

インターンシップ

例文

私は学生時代にメディア企業でのインターンシップを通じて、アウトプットを積極的に行う努力を積み重ねてきました。インターン当初、メディア業界の知識と経験が不足していましたが、この環境で成長し貢献するために、積極的に学び、努力を重ねました。

まず、業界のトレンドと基礎知識を身につけるために、関連する記事や書籍を徹底的に読むことや、自らSNSを開設し、毎日情報発信を行いました。実務面で特に印象深いのは、インターン中に担当したWeb記事の企画と執筆です。初めての経験でありながら、先輩の指導のもと、リサーチを行い、数多くの記事を執筆しました。記事の添削時には、修正が10回以上発生することもあり、締めきり間近まで、推敲を重ねました。この経験は、タイトな締め切りの中で質の高いコンテンツを生み出す力を養うことに繋がりました。

このインターンシップでの努力と経験は、未知の分野でも迅速に学習し、自らのスキルを磨き上げることができるという自信を私に与えました。貴社においても、この「努力家」としての資質を活かし、新たな課題にも積極的に取り組み、貢献していく所存です。(500字以内)

インターンシップでの経験から学んだことを中心に努力に紐付けている自己PRとなっています。メディア企業や親和性の高い業界・業種から即戦力として活躍できるポテンシャルがあると高評価を得られるでしょう。

一方で、インターンシップでの経験を自己PRに盛り込む際は、定量的な変化や成果に着目して、数字を入れるとより、説得力のある自己PRとなります。アピールできる成果はないか今一度考えてみましょう。

留学

例文

私は、未知の環境でも地道に努力を積み重ねられる強みがあります。学生時代はイギリスに2年間留学しました。留学当初、言語の壁と文化の違いに直面し、コミュニケーションに大きな困難を感じていました。しかし、この挑戦を乗り越えるために、私は日々の努力を惜しみませんでした。

最初に取り組んだのは、英語能力の向上です。毎日の語学学習に加え、現地の人々との積極的な交流を心がけました。学内のコミュニティに参加したり、地元のイベントに足を運んだりして、実践的な会話力を養いました。多様な文化背景を持つ人々と交流する中で、日本の文化も発信していくことで、異国の地で適応していく力を培いました。努力の結果、留学の終わりには、流暢な英語でのコミュニケーションが可能となり、TOEFLで目標とするスコアを獲得できました。

この留学経験で学んだ、未知の環境でも自ら学び、適応する力を、貴社での業務においても、新たな課題にも柔軟かつ積極的に取り組み、価値を生み出していきたいと考えます。(450字以内)

留学時の経験を忠実に表現した自己PRとなっています。自ら行動を起こし、英語の習得や文化に適応する力を培ったことが分かりやすく記載されています。結果的にTOEFLのスコアの向上につながっていることも評価されるでしょう。

一方で、全体的にやや抽象的な自己PRとなっているため、留学当初の苦労からどのような心境の変化があって現地の人々と積極的に交流しようと考えたのか、積極的な交流を図る際に意識していたことなどが具体化されていると、さらに魅力的な自己PRとなるでしょう。

「努力家」をテーマに自己PRを考える際の注意点

当たり前と思われることをエピソードに用いない

努力をしたとしても一般的に当たり前と思われることは避けましょう。例えば、「遅刻をしなかった」「単位を1つも落とさなかった」など、学生として当たり前であると評価されることをエピソードに用いても評価には結びつきません。

また、単に努力したことを示すのではなく、その努力がどのように自分を形作り、成長させたかを示すユニークなエピソードを選ぶことが重要です。

努力をしたことによる変化を分かりやすく伝える

努力前と努力後の変化を分かりやすく伝えることも、自己PRを作成するうえで注意すべきポイントです。努力したことで、具体的にどのような変化や進歩があったのかを伝える内容を盛り込みましょう。

例えば、努力前は特定のスキルや知識が不足していたが、一定期間の学習や実践を経て、その分野での成果や成長が達成されたことを示す内容を示しましょう。

努力した過程で起こった変化を分かりやすく伝えることで、自分のポテンシャルを効果的にアピールすることができるでしょう。

長期間行った努力をアピールする

「努力」をメインでアピールするには、短期間何かに打ち込んだ経験よりも、目標を立てて長期間継続したことを伝えましょう。さらに、過去に努力したことを伝える際にも、必ず現在に結びつけることを心がけてください。

入社した後に担当するプロジェクトが長期間続くこともめずらしくなく、その期間中、やる気を保って努力を継続できることは大きなアピールになります。自己PRに説得力を持たせるためにも、継続できることを強調しましょう。

努力したエピソードは2つ以上考えておく

就職活動では、最初の選考としてES提出があり、その内容を発展させる形で面接が進むことがほとんどです。そのため、ESに書いた努力のエピソードだけでは面接を突破することは難しく、いつくか例を考えておくことが重要です。

また、努力はどの会社でもアピールポイントになりますが、会社の業務内容や特徴に合わせてエピソードを変えることも効果的です。そのためにも、2つ以上のエピソードを考えておきましょう。

「努力家」に対応した短所とは

ESや面接では、長所とセットで短所を聞かれることがほとんどです。これらの2つが矛盾していると、信憑性が薄れる可能性もあり、回答内容を事前に練っておきましょう。

また、「努力家」と言っても人によって様々なタイプがあり、下記を参考にして必ず自分で考えることを欠かさないでください。誰にでも短所は存在するため、短所の内容自体はそこまで重要ではありません。

それよりも「改善するためにはどうすればいいのか」を考え、面接で聞かれた時に答えられるようにしておきましょう。

努力家に当てはまる短所の例
  • 集中しすぎて周りが見えなくなる
  • 自信過剰になってしまう
  • とりあえず挑戦してしまうため、失敗が多い
  • 1人で抱え込んでしまう
  • プライドが高い
  • ライバル意識が強い

自分にとっての「努力」を明確にして自己PRを作成しよう!

「努力」を自己PRで強みとする就活生はたくさんいます。その中で企業から選ばれる人材となるには、自分にとっての努力を明確に定義することが大切です。

そして、志望する企業でどのように活躍できるのかを一貫性も持って伝えることで差別化を図ることができます。本記事を参考に「努力」を最大限にアピールした自己PRになるよう、ポイントをふまえ作成していきましょう。

自己PRで「負けず嫌い」をアピールする書き方を解説【例文あり】

負けず嫌いな性格は、企業に向けたアピールポイントの1つです。逆境にめげない強い精神力、努力を続ける向上心などは、仕事をする上でも重要な力と言えます。

しかし、同時に、競争心の強さは周囲との関係構築への不安や利己主義を企業に感じさせてしまうため、必ずしも強みとはならないことがあります。

この記事では、自己PRで「負けず嫌い」をアピールする時に注意したいポイントや具体的な書き方を例文付きで解説していきます。

企業が求めている「負けず嫌い」な人間とは

企業は「負けず嫌い」をどう評価しているか

一般的に負けず嫌いという言葉からは、向上心の強さ逆境に負けない精神力を感じられます。ほかにも、何事にも果敢に向かっていくチャレンジ精神や、勝つことへのこだわりが生み出す熱心さなど、仕事をする上で重要になる要素を多分に含んだ言葉です。就職後も仕事に対して熱心に取り組んでくれるだろうという期待が持てるため、多くの企業は負けず嫌いを好意的に評価しています。

特に、数字がモノをいう世界である営業職は、最も負けず嫌いな人を評価していると言えるでしょう。契約を取るためのトークやプレゼンなどの技術の向上、新規開拓のために未知の場所へと飛び出していくチャレンジ精神、いずれも負けず嫌いな人が持つ能力が欠かせません。

他にも、自分を磨き続けることが求められるクリエイターエンジニアなどの技術職も負けず嫌いを評価している職種です。

負けず嫌いは必ずしも好意的に受け取られない

しかし、負けず嫌いのアピールは、企業や職種によっては逆効果になることもあるため注意が必要です。負けず嫌いは競争心や闘争心の現れでもあります。そのため、そもそも他社や部内での競争をしない職種、例えば事務職や経理職では強い闘争心を持つことは、周囲との不和の原因になるため、あまり好意的には受け取られません。

これらの職種は、組織としての和を何よりも重視します。そのため求めているのは、負けず嫌いであることよりも周囲と円滑なコミュニケーションができ、お互いに協力できる力です。

勿論、ある程度の向上心や逆境への粘り強さは働く上で必ず要求されるでしょう。ただ、過ぎたプライドの高さや承認欲求が伝わってしまう負けず嫌いのアピールは「組織で働くことに向かない」と判断されかねないので注意しましょう。

企業が求めているのは「自分に負けない」心の持ち主

企業が求めているのは、自己研鑽や成長を求めて弱気な自分や逆境に打ち勝つ力を持っている、負けず嫌いな人物です。入社後も持ち前のアグレッシブな向上心や、士気の高さで周囲を引っ張り組織に良い影響を及ぼす人材として、本人、ひいては組織全体を成長させてくれる期待を企業に抱かせます。

そのため、負けず嫌いを自己PRするときに、「何が何でも負けたくない」という、強すぎる他人を想定したアピールは避けましょう。常に相手への敵愾心を持ち、職場環境や人間関係を乱す人物として企業の目に映ります。

それよりも「高い目標を設定して努力し続けた」という自分を想定したアピールにしましょう。このような自己PRをする方が、企業の目にも自己研鑽精神力の強さをアピールでき好印象です。

負けず嫌いをアピールする自己PRの構成

最初に結論を書く

結論から述べることで、その後の内容が何についてのものなのかを明確に示すことができます。これにより、採用担当者にアピールポイントが伝わりやすくなり、狙い通りの印象を与えられます。

ただし、あくまで先に概要を伝えるための部分であるため、冗長になるのはNGです。ここでは簡潔に内容をまとめ、理由や具体例などはその後に書くようにしましょう。

理由や根拠を示す

次に、結論に対する理由や根拠を示しましょう。内容はなるべく具体的に書き、成果などはさらに数値を用いると説得力が上がります。

取り上げるエピソードは基本的にどんなものでも問題ありませんが、明らかな誇張や虚偽があるものは疑念を与える可能性があります。派手でなくとも十分に理由や根拠は示せるため、実体験に基づいた内容に留めるようにしましょう。

入社後の意気込み

最後は、自分の強みを入社後にどのように活かしていくかを述べます。ここでも具体性を持たせて書けると、より自分の価値が伝えやすくなります。

ここは自己PRの締めにあたるため、最初の結論と同じく、文量は抑えめで簡潔にまとめる必要があります。短くとも印象的な言い回しを考えて記載しましょう。

自己PRで負けず嫌いをアピールするポイント

負けず嫌いは勝負事で発揮される性格です。そのため「勝つための努力を惜しまない」「常に挑戦し続けられる」というプラスのイメージと同様に、「プライドが高い」「敵愾心が強い」というマイナスのイメージもついて回ります。

より自分の負けず嫌いを企業に対して魅力的にアピールするには、これらのマイナスイメージを転換させなければなりません。ここからは、負けず嫌いをより魅力的に自己PRに入れてアピールする方法を解説します。

自分が負けず嫌いだからこそできたことを話す

注意すべきは負けず嫌いは、あくまでも人の「性格」です。そのため負けず嫌いだけを前面に押し出すと、自分の性格のことだけを面接官や企業に伝えることになってしまいます。

特に、負けず嫌いには多様な意味や受け取り方が考えられるため、あまりにも大きな言葉やくくりで話すことは避けましょう。受け取る企業に対して、自分の意図とは全く異なる印象を与えるばかりではなく、自分らしさのない埋没した自己PRになってしまいます。

面接官や企業が知りたいのは、その人物の考え方や内面であり、さらに言えば、その考え方に基づいた行動が入社後も期待できるかという点にあります。理想は「自分の負けず嫌いな性格で、他人にこれだけの良い影響を与えた」エピソードが自己PRできることですが、それでなくとも自分が負けず嫌いだったからこそ成しえたエピソードがあるはずです。

自分の中の負けず嫌いを掘り下げ、自分しか経験のないエピソードを交えた自己PRにしましょう。

負けず嫌いだからの短所を知っておく

負けず嫌いな人は時として、競争心の高さから攻撃的に見えることがあります。また、勝利へのこだわりを捨てきれず、他人との協調性に欠ける印象を与えてしまうことは否めません。仕事は個人だけではなく組織において成り立っているため、就職活動の自己PRで「他人と円滑なコミュニケーションが取れない」と判断されることは致命的です。

また、これらは一般的にネガティブな印象を与えるものです。それを本人が積極的に売り込んでくると、企業と本人の間で著しい認識のギャップが生まれてしまい、企業からは「自分の強みを理解していない」と判断されかねません。

自己PRでは、それらの短所を飲み込んだ上で、乗り越えるためにどのような取り組みをしてきたかを伝えましょう。そうすることで「自己認識を正しく持っている」こと、同時に「欠点を強みとして活かすことができる」人物であると企業に印象付けられます。

例えば、「自分の勝つためのこだわりを理解してもらうために、積極的に相手とのコミュニケーションを取った」「成績を上げるために同じ志望校の同級生と一緒に切磋琢磨した」などの一文があるだけでも、受ける印象は異なります。

負けず嫌いを長所として活かすには「努力」が欠かせない

負けず嫌いを企業に長所として印象付けるためには、自分が勝つために何をしてきたかが重要です。単に負けず嫌いを自己PRするだけでは、企業に「何と戦ったのか」「勝敗の基準は何か」「本当に負けず嫌いなのか」が何一つ伝わりません。

自分の負けず嫌いが発揮されたエピソードのなかで、「勝つために何をしたか」は必ず織り込みましょう。この努力の大きさが大きいほど、企業に対して並々ならぬ「負けず嫌い」さを自己PRできます。

また、相手の大きさも重要なポイントです。例えば、負けたくないとした対象が毎回の試合で何度も完勝している相手だと、受ける印象はどうでしょうか。「負けず嫌い」というよりも嫌味なプライドの高さを感じてしまい、非常に印象が悪くなります。負けたくない相手を自分と同じ実力以上の持ち主にすることで、努力の価値も生まれます。

負けず嫌いを自己PRする例文

勉強での負けず嫌いを自己PRする例文

例文

私の強みは負けず嫌いで、高い目標に向かって努力し続けられるところです。特に、発揮したのは大学受験を控えた高校3年生のときです。

3年生の夏頃まで、私はあまり成績が向上せず、担任の先生から志望校の再検討を勧められました。しかし、どうしてもその大学で学びたいことがあった私は、何としても合格すべく今まで以上に努力をしました。それまでも、毎日の課題に加えて自主的な勉強を夜遅くまで続けていましたが、部活を引退した夏からは、勉強の時間をさらに延ばし、平日は1日5時間、休日は12時間の勉強を受験日まで続けました。その結果、見事合格を勝ち取ることができました。

入社後も、負けず嫌いな性格を活かして、高い目標に挑戦し続けることで貴社に貢献したいと考えています。(350字以内)

この文章では、負けず嫌いを「目標に向かって努力できること」と定義付け、その定義に沿って自分が努力したエピソードを記載しています。

最初に「どのような負けず嫌い」かを明確にすることで、その後の文章とのズレがなくなると同時に、企業に対しても誤解させない文章を書くことができます。具体的な目標や、それに向かった努力の跡を明確にすると、並々ならぬ努力ができると印象付けられます。

部活での負けず嫌いを自己PRする例文

例文

私の長所は、どんな時にも諦めない心の強さです。私は大学で、サッカー部に所属していました。部活ではインターカレッジでの優勝という目標を掲げ、毎日遅くまで練習に打ち込んでいましたが、1年、2年の試合ではなかなか勝利に結びつかず、常にリーグ降格圏をさまよっていました。

そのような状態のなかでは、チームの雰囲気も悪く、部員同士の間にも不和が目立ち、非常に危険な状態が続いていました。そこで、3年生のときに、私は同級生だけではなく先輩や後輩も巻き込み、「チームが勝つために何をするか」を徹底的に話し合いました。一試合ごとの敗因を突き止め、日々の練習に明確な目標を持たせることで、全員が同じ方向を向いて活動できるようにしました。

その結果、3年生の大会では、インターカレッジに出場しただけではなく、優勝を勝ち取ることができました。貴社においても、これまでの経験を活かし、お客様や社会に貢献できるような提案をしていきたいです。(450字以内)

この文章では負けず嫌いを「諦めない心の強さ」と表現しています。目標に向かって諦めない心の強さは、仕事の上でも重要になるポイントです。同時に、ただ自分が周囲に勝つことだけではなく、チーム全体のために負けず嫌いを発揮したエピソードが盛り込まれています。

企業は組織です。組織のために自分の「けず嫌いを発揮できる人物は、入社後もチームの中で中核として引っ張っていく人物として、企業は期待できます。

趣味や特技での負けず嫌いを自己PRする例文

例文

私の強みは、負けず嫌いで常に自己成長を心がけていることです。私は小学生のときから、毎日欠かさずランニングを続けてきました。当初は体力づくりにと始めたため、長い時間を走ることもできず、すぐに息が上がっていました。それでも、「明日は今日よりも長い距離を走ろう」という気持ちを常に持ち、毎日走り続けていました。

その結果、今では毎日平均して8㎞を毎日走っています。また、体力もついたため、高校・大学を通して多くのスポーツで活躍することができました。その負けず嫌いな性格から自分の力に制限を付けず、常に限界に挑戦し続けています。この強みを活かして貴社でも多くの事に挑戦し、自己成長していきたいです。(300字以内)

この文章では、負けず嫌いを「自己成長」という形で述べています。趣味の範疇だと競争相手がいないため、必然的に負けず嫌いを発揮する相手が自分になることが多く、自分に打ち勝ったエピソードに自然となります。

働く上で自分の技術や能力を高めることは必須です。趣味であっても、自分を高め続けられる素養がある人物は企業にとって、欲しい人材と言えるでしょう。

負けず嫌いを効果的に自己PRしよう

負けず嫌いは、「向上心」や「自己成長への渇望」、「精神力の強さ」などが感じられる魅力的な長所です。多くの企業でも好意的に受けとめられることは間違いありません。ただ、伝え方を間違えると「プライドが高い」「周囲に馴染めない」などの短所と捉えられることもあります。

長所としてアピールするためにも、自己分析を徹底的に行い、自分の「負けず嫌い」を明確にすることで、自然と自分らしい自己PRになります。エピソードを深掘りし、自分だけの自己PRを作成していきましょう。

【例文あり】エントリーシートの「入社後したいこと」の書き方とは?

ESの入社後にしたいことと志望動機の違いは?

エントリーシート(ES)では、「入社後にしたいこと」が尋ねられる場合があります。

このやりたいことは、同じくESで聞かれる「志望動機」と大きく関連することもあり、具体的な違いが分からないという人もいるのではないでしょうか。

「入社後にしたいこと」と「志望動機」の大きな相違点としては、質問や回答の趣旨が挙げられます。

「志望動機」は「貴社に魅力を感じているため、入社したい」という旨を伝えることで入社への意欲の高さをアピールするものです。

その職種や企業を志した「きっかけ」や「したいこと」、企業の「魅力に思う点」など幅広いことが動機となり得ます。

一方で、「入社後にしたいこと」は「入社後」とある通り、内定を獲ったその先のことも含めた仕事への意欲をアピールするものです。

どのようなキャリアを築いていきたいかなど、「したいこと」を軸にした具体的な将来像の提示が求められます。

先述の通り、「入社後にやりたいこと」と「志望動機」は大きく関連しているため、趣旨は異なっていても、一貫性を感じられる内容にすることが大切です。

ESで入社後にしたいことを聞く理由

自社への志望度や理解度の確認のため

「入社後にしたいこと」を具体的に答えるためには、企業研究を通して「その企業で何ができるのか」を深く理解することが不可欠です。

そのため、企業への理解度の高さ具体的な将来のビジョンを示すことができる人材は、採用担当者からは自社への志望度が高いと見なされることでしょう。

仕事内容や理念など、公式サイトで明かされる情報の量は企業によって異なるため、応募したい企業のことを深く知ることが難しいという場合もあるでしょう。

その場合は、企業関連の口コミサイトで現役社員や元社員が投稿した情報や求人サイトを調べてみたり、説明会に参加することをおすすめします。

入社後のミスマッチを防ぐため

入社後に「やりたかったことと違う」などのミスマッチがあった場合、すぐに辞職されてしまうリスクが生じます。

企業は採用活動に多大なコストと時間を要しているため、なるべく長く活躍してくれる人材に入社して欲しいと考えるものです。

そのため、応募者の「入社後にしたいこと」「キャリアビジョン」を知ることで、応募者の持つ企業イメージと実態に相違が無いかを確認します。

イメージに相違があれば、ミスマッチが起きそうな人材として見られ、選考に不利に働く可能性があります。

そのため、企業研究を入念に行い、企業への理解度を可能な限り高めましょう。

実際に働くイメージを想像するため

企業は採用活動の中で、「一緒に働きたい人材」「活躍してくれそうな人材」を求めます。

そのため、応募者が入社後に働く姿がイメージできるかという点は非常に重要です。

「入社後にしたいこと」や「キャリアビジョン」を具体的に語ることができる応募者は、採用担当者にとって実際に働くイメージを想像しやすくなります。

何をモチベーションに、どのように活躍してくれるかを具体的に想像でき、それが企業の求める人材像と合致していれば、高く評価されることでしょう。

入社後にしたいことの見つけ方

自己分析・企業研究を徹底する

「入社後にしたいこと」を見つけるためには、まず「その企業で何ができるのか」を知ることが重要です。

企業が行っている仕事のうち、興味を持てたものがあれば、それは「入社後にしたいこと」に繋がる可能性があります。

また自己を振り返り、自分の好きなことや嫌いなこと、モチベーションの源泉、強みを明確にすることも有効です。

「やりたいこと」「やりたくないこと」「できること」「向いていること」と様々な側面から自分と仕事について分析を進めましょう。

そして、どのような仕事をしてみたいのかを導き出し、実際の仕事内容とマッチングしていきましょう。

いずれの場合でも、自分の興味や企業に関して、しっかりと深掘りをしていくということが欠かせません。

インターンに参加する

インターンでは企業のことを内部から知ることができ、また実際の仕事やそれに繋がる体験ができるため、企業や仕事への理解も深まるでしょう。

インターンをする中で、楽しいと感じたり、強く興味をそそられるものがあれば、それが「入社後にしたいこと」に繋がるはずです。

実際の体験の中で見つけたものは、入社後のミスマッチが起きにくい、より確かな「入社後にしたいこと」となるでしょう。

OB・OG訪問で深く探る

OB・OG訪問とは、応募先の企業に入社した自分の出身校の卒業生と対話する機会のことです。

基本的には、企業が機会を用意するのではなく、応募者が学校の就職課や先生などの人脈を頼りに、自らOB・OGに働きかけることになります。

そのため、選考に影響することは無く、面接などよりもラフな対話の場になるでしょう。

その企業で何ができるのかといったことから、「入社後にしたいこと」は何だったかなど、選考への影響を気にせずにOB・OGから様々な情報を聞くことができます。

手間は掛かりますが、得られるものも多いため、「入社後にしたいこと」を見つけたいときには、積極的にOB・OG訪問を検討してみましょう。

志望業界・志望企業に内定をもらった人のESを参考にする

「入社後にしたいこと」が見つけたいときは、志望業界・志望企業に内定をもらった人のESを参考にするのもおすすめです。

自分と同じ業界・企業に興味を持った人が何に魅力を感じていたのかということの具体例を知ることができるためです。

志望企業への内定者のESは、主に就職活動に関連した企業の口コミサイトにおいて、内定者の投稿があった際に見ることができます。

志望業界への内定者のESは、主に「OpenES」にて見ることができます。

「OpenES」は就職・求人情報サイト「リクナビ」で有名なリクルートが運営する、ES作成・提出サービスです。

このサービスの中で、内定者のESが閲覧できるようになっています。

設問の内容は「自己PR」「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」「学業・ゼミ」の3つです。

「入社後にしたいこと」だけを聞く設問はありませんが、自己PRなどの締めに触れられている場合があるため、参考にすることも可能でしょう。

入社後にしたいことを伝える回答の作り方

結論から書き始める

まずは「入社後にしたいことは○○です」という結論を端的に示す文から書き始めることをおすすめします。

これは「これから○○の話をしていきます」という宣言のような効果をもたらします。最初に話の軸や着目すべき点が示されることで、その後の話の展開を理解しながら読み進めやすくなります。

文章を円滑に読み進められるということは、書き手が伝えたいことの汲み取りやすさ好感に繋がります。

これは「志望動機」などESの他の設問でも同様です。ES全体で読みやすい文章構成を目指しましょう。

結論に紐づくエピソードを書く

「入社後にしたいこと」が何かを示すことができたら、何故それに興味を持ったのかという理由を示しましょう。

具体的なエピソードと絡めて理由を述べることで、やりたいことへの意欲の高さを裏付けることが可能です。

またあなたの興味やモチベーションの源泉、性格が表れるため、読み手があなたの人物像をイメージしやすくなります。

企業は一緒に働きたいと思える人材を求めているため、文章から分かる人柄も重要視されています。

自分の強みと絡め、どう会社に貢献できるかまとめる

企業は自社に貢献してくれる人材を求めています。

そのため、「入社後にしたいこと」に関連する仕事の分野において、将来的な貢献が期待できる人材は高く評価されるでしょう。

「入社後にしたいこと」を伝える際には、その分野での仕事に活かせる自分の強みを示し、どのように会社に貢献できるかをアピールして文章を締めましょう。

このとき、「接客のアルバイトでコミュニケーション能力を磨いた」など、その強みを身に付けた経験に簡潔に触れることで、強みの裏付けができ、説得力を出せます。

【職種別】入社後にしたいことの例文

企画職

例文

入社後は企画職として、御社の新しいプロジェクトや製品開発に関わりたいと考えています。

御社では、創造的なアイデアの企画者は年齢や経験に拘わらずに評価され、プロジェクトの中心で活躍できる機会をいただけると伺っています。若手の頃から、自分のアイデアを実現させられる可能性があることに大きな魅力を感じています。

私は学生時代に、文化祭などのイベント運営委員会として、企画を手がけ、予算管理から実行まで幅広いスキルを磨きました。また、異なるバックグラウンドを持つメンバーと協力して成功を収める経験も豊富です。

このような経験を通じて、アイデアを現実に変えるためのスキル、そして仲間と円滑に仕事を進めるためのコミュニケーション能力を培ってきました。これらを活かし、貴社での新たな企画立案を通して、社会的課題の解決や会社の発展に貢献していきたいと思っています。

(400字以内)

参考:PORTキャリア

上記の例文には、応募先の企業ならではの特徴に魅力を感じている旨が書かれているという特徴があります。

また、この特徴が「入社後にしたいこと」と密接に関わっている点も重要なポイントです。

他社ではなく、応募先に入社して、やりたいことがあるのだという気持ちが十分に伝わるため、入社意欲の高さをしっかりとアピールできていると言えるでしょう。

事務職

例文

入社後は事務職として、組織の円滑な運営に貢献したいと考えています。

私の目標は、効率性と生産性を向上させるためのデジタルツールやプロセスの改善に貢献することです。

大学では情報科学のコースを履修し、データ分析とデータベース管理のスキルを磨きました。これらのスキルを活用し、業務プロセスを最適化し、時間とリソースの浪費を最小限に抑えることで、チーム全体の生産性を向上させたいと考えています。

事務職は組織の円滑な運営に不可欠であるため、強い責任感を持って働きやすい組織づくりに尽力し、御社の更なる発展に貢献していきたいです。

(300字以内)

参考:dodaキャンパス

上記の例文は、大学での学びを仕事にどう活かしていきたいかが具体的に記されています。

具体性の高い記述からは、仕事に有用なスキルを所有していること、業界・職種に対する理解が深いことが表れています。

そのため、読み手にとって、懸命に働く姿が非常にイメージしやすくなっています。

採用担当者に、自社に貢献してくれそうだと思ってもらえることは高い評価を得ることに繋がります。

営業職

例文

入社後は営業職として、お客様とのコミュニケーションを通じて、ニーズを的確に理解し、最適なソリューションを提供していきたいです。

私は学生時代に、ボランティア活動に力を入れており、地域住民と積極的に交流しました。活動を通じて、様々な年代やバックグラウンドの人々と関わる中で、高いコミュニケーションスキルを得ることができたと自負しています。それと同時に、相手のニーズを理解し、信頼関係を築く重要性、人々に貢献し、喜んでいただけることの魅力に気付きました。

この経験を営業活動に活かし、真に価値ある提案をすることで、多くのお客様と良好な関係を築き、御社の成功に繋げていきたいと考えています。

(300字以内)

参考:就活市場

例文では、仕事に活かせるスキルをどのように得たのかということが明確に示されています。

スキルをアピールする際、それを有していることの裏付けは欠かせません。

文章中に具体的なエピソードを入れることで、話に説得力が増し、採用担当者からはより大きな期待を得やすくなるでしょう。

エンジニア

例文

私はWebエンジニアとして、ユーザーエクスペリエンスの向上を追究し、サービスを提供していきたいです。利用しやすいサービスの創造は、多くのユーザーに喜んでいただくことができ、大きなやりがいを感じられると考えているからです。

入社後、まずは素早くチームの一員としてフィットし、ユーザーの声を聴くことから始めていきます。ユーザー目線を取り入れることが、快適なサービスの創造の鍵となると考えているためです。その後、新しいアイデアを探求し、ユーザーにとって本当に価値のあるサービスを開発するために努力していきたいです。

また、テクノロジーは絶えず進化しているため、新しい技術を積極的に学び、最新のトレンドを取り入れ、ユーザーの期待を超える魅力的なウェブ体験を提供することで、当社の成功に貢献していきたいです。

(350字以内)

参考:就活市場

例文では、入社後にどのように働いていきたいかという姿勢が詳細に書かれています。

仕事への向き合い方やこだわるポイントなど、性格や価値観が強く表れているため、実際に働いたときのイメージがしやすくなっています。

例文からは、多くの仕事で求められる、仕事や学習への積極的な姿勢、そして向上心が読み取れます。

努力を惜しまない人材は、企業から見て非常に魅力的に映ります。

デザイナー

例文

私はWebデザイナーとして扱いやすさと魅力的なルックを兼ね備えたWebサイトをデザインしたいと考えています。

学生時代、Webデザインに関する学習に熱を入れており、課題制作などの実践を通してスキルを磨いてきました。またWebデザイン技能検定の資格を取得しています。

様々なWebサイトを参考にして勉強する中で、見た目は素敵なのに操作性が悪い、もしくは使いやすいのに見栄えが良くないサイトに触れ、残念に思うことが多々ありました。そのため、先述のようなサイトを理想とし、制作していきたいと思うようになりました。

貴社は正に私の理想とするデザインを実現されており、その点に、大きく惹かれています。

入社後は、これまで身に付けたスキルを活かし、御社のデザインノウハウを吸収することで、ユーザーが見た目を楽しみながら、快適に利用できるWebサイトを生み出していきたいです。

(400字以内)

参考:Digmedia

例文では、スキルを持っていることの証明として、資格を取得していることに触れられています。

資格は確かな基準を満たしていなければ、取得できないものであるため、スキルの証明として非常に有効です。

仕事に関連する資格を有している場合には、積極的にアピールしていきましょう。

このとき、資格の正式な名前をしっかりと記すことが大切です。

入社後にしたいことをうまくアピールするコツ

その企業でしかできないことを書く

「入社後にしたいこと」として、他の企業でもできることではなく、その企業でしかできないことを伝えられると、より入社意欲の高さを示せるでしょう。

これは、業界・企業研究をして、他社と比較・検討したうえで、その会社の独自性に惹かれているということを伝えられるためです。

企業は入社意欲の高い人材、すなわち、なるべく内定を承諾してくれそうな人材に好印象を抱きやすいでしょう。

そのため、入社意欲の高さは積極的にアピールしていきましょう。

やりたい仕事は具体的に入れる

「入社後にしたいことは○○です」という旨の結論を書くとき、やりたい仕事の具体的な内容を伝えましょう。そうすることで、「何がしたいのか」を読み手が想像しやすくなります。

例えば、「ものづくりがしたい」と述べると、漠然としていて、何がしたいのかということがいまいち掴めません。

それでは、強くやりたいと思えるものが無いのではないかという印象を持たれてしまうでしょう。

「最新技術を学んで、○○分野で○○という課題を解決したい」と具体的に述べた方が、やりたいことが明確にあり、仕事への意欲が高いことが伝わりやすいはずです。

内容からやりたいことをしっかりとイメージしてもらえる文章作りを心掛けましょう。

また、やりたい仕事を具体的に伝えることで、業界や企業への理解度の高さをアピールできます。こちらも、しっかりと業界・企業研究をしていることの裏付けとなり、入社意欲の高さを示すことに繋がります。

入社後にしたいことで企業が重要視しているポイント

挑戦したいことが明確になっているか

挑戦したいことが明確になっている人材は、企業にとって魅力的に思えるものです。確かな目標を立てているということは、それだけ入社を積極的に考えているように映ります。

また入社後も志を持って、熱心に働いてくれそうな印象が感じられるでしょう。目標が明確に持てていることをアピールするためには、伝え方が重要です。

どのような分野でどのような仕事をしていきたいのかを具体的に語ることで、確かなビジョンを抱いていることが伝わるでしょう。

人柄が社風とマッチしているか

持っている目標、それを目標にした理由など、「入社後にしたいこと」の文章の至る所に応募者の価値観や性格といった人柄が表れます。

例えば、「堅実にスキルアップしていきたい」という目標を持っている人は、冷静で慎重派な印象を受けるでしょう。

一方で、「早くから大きな仕事に関わって成果を上げていきたい」という人には、積極的で向上心の高いイメージを抱くでしょう。

上昇志向が高い人が多く、社内競争が激しい企業では、後者の人材の方が上手く働いていけそうに映るでしょう。

適性が低いと、社内で上手く立ち回れず、それが原因で早々に辞職されてしまうリスクも高くなってしまいます。

そのようなリスクを回避するために、応募者の人柄と社風を照らし合わせて、「自社に適性の高い人材か」ということも注視されます。

会社や社会への貢献を考えられているか

基本的には、企業の仕事は社会の課題を解決することであり、また利益を得ることで存続していくことができます。

そのため、社員として企業に所属する以上、会社や社会への貢献は常に求められます。

採用担当者からは、目標達成を自己満足で終わらせず、しっかりと会社や社会の課題解決に繋げるという意識を持っているかということが注視されるでしょう。

「入社後にしたいこと」の文章内で、目標達成に向けてどのように努力し、どのように会社や社会に貢献するつもりかを明確に示すことが大切です。

入社後にしたいことが見つからないときの対処法

自分の理想像から逆算して考える

「入社後にしたいこと」が見つからないときには、3・5・10年後にどうなっていたいかという自分の将来の理想像から導き出すという方法があります。

理想像は「欲しい年収」「やっていたい仕事」「就いていたい役職」など、まずは漠然としたもので構いません。

例えば、「10年後には年収700万円以上を稼いでいたい」という理想を抱いているとします。

それを実現するためには、「10年後には課長になっていなければいけない」と考えることができます。さらにそのためには「5年後には事業を手掛けて大きな成果を上げていなければいけない」と考えられます。

つまり、理想の実現には、「事業で大きな成果を上げる」ことが重要であるため、これが大きな目標となり、「入社後にしたいこと」に繋がります。

このように、将来の理想像を実現するために、どのようなキャリアを歩む必要があるのかを逆算していくことで、「入社後にしたいこと」を見つけることができます。

興味のあるキーワードから企業を探す

「入社後にしたいこと」が見つからないときには、自分の興味のあるキーワードから企業を探してみることもおすすめです。

そうすることで、自分の興味と関連した、まだ知らなかった業界や職種の企業を発見できる可能性があるためです。

興味を持てるキーワードがあるということは、漠然と仕事でしたいことが存在する状態であると考えられます。

興味に関連していそうな企業の仕事内容をたくさん知ることで、これこそが「入社後にしたいこと」だと思えるものが見つかるかもしれません。

入社後にしたいことを回答するときの注意点

仕事内容と関連の薄い目標を伝えない

「入社後にしたいこと」として、企業が実際に行っている仕事内容と大きく乖離することが無いように気を付けましょう。

極端な例ですが、ロボットの設計などの「ハードウェア開発」の仕事に応募する際に、「ゲーム開発をしたい」と答えるようなことは避けなければいけません。

目標と実際の仕事内容の乖離が大きければ、企業とミスマッチであると判断されてしまいます。

社員が仕事でやりたいことができないというミスマッチは、企業にとっては早期辞職のリスクに繋がります。

そのため、入社後にミスマッチが起きそうな応募者は敬遠されやすいので注意が必要です。

簡単すぎる目標は避ける

「入社後にしたいこと」として、働き続けていれば、多くの人が数年で実現可能なような簡単な目標を伝えないようにしましょう。

仕事への意欲や志が低いと見られてしまうリスクがあります。

長年の努力が必要であり、実現には困難が付きまとう目標を述べた方が、挑戦する意欲が高く、より積極性を持って働いてくれそうなイメージを抱いてもらえるでしょう。

また、企業には長期間にわたって自社に貢献してくれそうな人材が好まれやすいです。

そのため、長期的な目標を持っている人材は、企業から見て、より良く映りやすいでしょう。

ネガティブな表現は避ける

「まだまだスキル不足であるため、働く中で磨いていきたい」というように、謙遜する表現を用いたくなることもあるでしょう。

しかし、このような謙遜は後ろ向きに捉えられてしまい、ネガティブな印象を与えてしまうリスクがあります。

上記の例文の場合、仕事への意欲をアピールしたいなら、「スキルを働く中で磨いていきたい」という内容で十分です。

入れる必要性の薄いネガティブな表現は避け、なるべくポジティブな印象のみを残せるようにしましょう。

【例文あり】エントリーシートをメールで提出するときの送り方と注意点

ESをメールで提出するときはマナーに注意しよう

ESをメールで提出する際は、メールを受け取る企業の人に対して失礼にならないよう、マナーを守ってメールを送らなければなりません。

メールの送り方や文面の書き方など、知っておきたいポイントがいくつもあります。

学生として過ごしていると馴染みがないビジネスマナーですが、社会人と同じようにマナーを守ってESを提出するようにしましょう。

ESをデータ化するときのポイント

分かりやすいファイル名をつける

ESを受け取った担当者がどのようなデータファイルなのか、ひと目見ただけで把握できるファイル名をつけるのが好ましいです。

企業側からファイル名を指定された場合は、それらに合わせたファイル名をつけましょう。特に指定がなければ【エントリーシート_大学名_氏名】が分かりやすく、無難です。

ファイル名を設定せず、初期設定のまま送ってしまうことのないようにしましょう。

ファイルサイズに注意する

ファイルサイズが大きいとメールに添付できないことがあります。

また大きすぎる添付ファイルは、メール受信時やデータを開く際に、企業側に負担をかけることにもなりかねません。

添付ファイルのサイズとして望ましいとされている2MB程度にとどめるようにしましょう。

ESに写真を貼り付ける場合、写真の枚数が多かったり、高画質すぎる写真を使ってしまうとファイルサイズが大きくなり過ぎてしまうことも。画像を最適化するなどして、ファイルサイズを小さくしてから添付するようにしましょう。

どうしてもファイルサイズが大きくなってしまう場合は、ZIP形式に圧縮するのも良いでしょう。

指定がなければPDF形式にする

ESをデータ化するときは、PDF形式がおすすめです。PDFであればどの環境のパソコンでも同じように表示され、WordやExcelと比べてファイルサイズも小さくなります。

ExcelやWordで作成したESは、保存形式を「PDF」にすることで簡単に変換することができます。ただし、PDF化すると編集ができなくなってしまうため、まずは元となるExcelファイルを保存しておきましょう。

また手書きしたESはスキャンすることでPDF化することができます。自宅や大学のプリンター、コンビニのマルチコピー機などを活用してPDF形式にしましょう。

ESを提出するときのメールの書き方

  • アドレスは間違えないように入力する
  • 一目でわかる件名をつける
  • 本文の冒頭には宛名を記入する
  • 書き出しに挨拶を添える
  • 署名をつける

ESをメールで提出する際は、ビジネスマナーにのっとってメールを送ります。

まず宛先は、アドレス帳から間違えて送り先を選んでしまわないように気をつけましょう。アドレス帳に同じ苗字の人がいる場合は特に注意が必要です。

直接入力する際は、大文字や小文字も含めてミスのないように入力していきます。ほかにも、BCCCCに入れるアドレスの指定がないか確認し、正しい宛先を設定しましょう。

次に件名は、採用担当者が受信ボックスを見た時に、一目でメールの内容が推測できる件名が好ましいです。無題や「エントリーシート」だけの件名は分かりづらく失礼な印象になってしまうので避けましょう。また、誰のESかわかるように、自分の名前も入れると良いです。

例えば、「【エントリーシート送付の件】〇〇大学〇〇(氏名)」「エントリーシート送付(〇〇大学 氏名)」など、わかりやすい件名をつけましょう。

本文では、冒頭に宛名を入力します。「会社名+部署名+担当者名」の全てを記載するのが基本です。また会社名には『株式会社」をつけ忘れないよう注意してください。「(株)」と省略するのもNGです。

メールの送り先が個人でない場合や個人名が分からない場合は「◯◯部/担当/係 御中」としましょう。

宛名を書いた後、挨拶と自己紹介を述べます。自己紹介まで書けたら本題のES提出の旨を伝えましょう。文末には「お忙しいところ誠に恐れ入りますが、よろしくお願い申し上げます。」といった締めくくりの挨拶を入れておくと、より丁寧な印象になります。

メールの最後には、「署名」と呼ばれる自分の名前や連絡先をまとめたものを入力します。名前とふりがな、所属、携帯電話の番号、メールアドレスを記載するのが一般的です。

企業にメールを送る際には署名をつけるのがマナーになるので、テンプレートなどを参考に署名を作成し、登録しておくといつでも簡単に挿入することができます。

ESをメール提出する際の例文

パスワードをつけない場合

件名 【エントリーシート送付の件】◯◯大学 山田太郎
本文

株式会社◯◯人事部 

採用担当◯◯ 

◯◯様


お世話になっております。

◯◯大学◯◯部◯◯学科の山田太郎です。

 

添付ファイルにてエントリーシートを送付いたします。

お忙しいところ恐縮ですが、ご査収のほどよろしくお願い申し上げます。


—————————————————

山田太郎(ヤマダ タロウ)

◯◯大学◯◯部◯◯学科

TEL:090-××××-××××

Mail:tarouyamada0123@××××.com

—————————————————

 

ESファイルをメールに添付して送る際の文面は、必要事項が簡潔にまとめられていることが大切です。冒頭で「寒気ことのほか厳しく〜〜」などの長い時候の挨拶は不要です。

一言挨拶を述べたあとは、自分の自己紹介を忘れないようにしましょう。件名や署名に氏名があるからといって省略してしまうのはNGです。

ES提出という要件も必ず伝えます。大切なのはメールを見た担当者が「誰がどのような目的で送ってきたメールなのか」がすぐに分かることです。過不足なく情報を記載するようにしましょう。

パスワードをつける場合

ESのデータにパスワードを設定した場合、全部で2通のメールを送信することになります。

1通目ではESのファイルを添付したメールを送り、2通目でパスワードを送ります。

<1通目>ESのファイルを送る例文
件名 【エントリーシート送付の件】◯◯大学 山田太郎
本文

株式会社◯◯

人事部 採用担当

◯◯ ◯◯様

 

お世話になっております。

◯◯大学◯◯部◯◯学科の山田太郎です。

 

添付ファイルにてエントリーシートを送付いたします。

 

ファイルにはパスワードを設定しておりますので、メールにて別途お送りさせていただきます。

ご確認のほど、よろしくお願いいたします。

 

—————————————————

山田太郎(ヤマダ タロウ)

◯◯大学◯◯部◯◯学科

TEL:090-××××-××××

Mail:tarou-yamada0123@××××.com

—————————————————

 

ESのファイルにパスワードを設定した場合は、最初にESのファイルを添付したメールを送ります。この時に気をつけておきたいのは、設定したパスワードを一緒に記載して送らないということです。

せっかくパスワードを設定したにも関わらず、同じメール内にパスワードを載せては意味がなくなってしまうので、必ず別途メールを送るようにしましょう。

1通目のメールでは、ファイルにパスワードを設定していることを相手に伝えます。

<2通目>パスワードを送る例文

<2通目>パスワードを送る例文
件名 【パスワード送付の件】◯◯大学 山田太郎
本文

株式会社◯◯

人事部 採用担当

◯◯ ◯◯様

 

お世話になっております。

◯◯大学◯◯部◯◯学科の山田太郎です。

 

先ほど送付いたしましたエントリーシートのパスワードは下記の通りです。

 

パスワード:xxxxxxxxxx

 

何卒よろしくお願い申し上げます。

 

—————————————————

山田太郎(ヤマダ タロウ)

◯◯大学◯◯部◯◯学科

TEL:090-××××-××××

Mail:tarou-yamada0123@××××.com

—————————————————

 

パスワードを記載したメールを送る場合は、ファイルを添付したメールとの間隔が開き過ぎないよう、連続して送るようにしましょう。パスワード送付メールが遅くなると、該当するESが添付されたメールを見つけづらくなってしまい、担当者にメールを探す手間をかけることになります。

また、パスワードのみを記載したメールを送るのではなく、冒頭の宛名や挨拶などもきちんと書くように気を配りましょう。

ESをメールで提出する時に気を付けること

添付ファイルは事前に開いてチェックをする

いざファイルを添付して送ってみると、受信者側でファイルが開けない、レイアウトが崩れている、間違ったESを送ってしまったという事態が起きることがあります。

送る前に下書き保存をして添付しているファイルを開いてみたり、一度自分が持っている別のアドレスに送ってみるなどしてファイルの中身をチェックしましょう。

別企業のESを誤って送ってしまったり、下書き用に保存していた未完成のESを送ってしまうとマイナスイメージにつながりかねません。

事前に添付したファイルを開いてチェックするようにしておくことで、ミスやトラブルを防ぐことができるのです。

添付ファイルを付け忘れないようにする

メール本文の作成に気を取られてしまい、肝心な添付ファイルを付け忘れてしまうことがあります。特にメールを送り慣れていないときは注意が必要です。

メールを作成したら、まず最初にファイルを添付するよう癖づけると良いでしょう。

また確実に添付するためにも、ファイル添付をしたあとに一旦下書きに保存してから、本文の作成に入るという方法もおすすめです。

テキストメールで送る

テキストメール以外にHTML形式のメールもありますが、ESを提出する時はテキスト形式で送るようにしましょう。ビジネスメールではテキスト形式のメールでやり取りすることが多いです。

メルマガなどで使われることの多いHTMLメールは、受信者の環境によって表示が崩れたりすることがあります。

無用なトラブルを避けるためにも、テキスト形式で作成したメールを送るようにしましょう。

送信後は送信ボックスをチェックする

送信ボタンを押していても、メールアドレスが間違っていたり、ネット環境が悪かったりすると、相手にメールがちゃんと届かないことがあります。

ESが企業に届いていないことで選考を受けられなかったり、送信エラーに気付くのが遅れてしまってはもったいないです。

最後には必ず送信ボックスに送ったメールが入っているかまで確認するようにしましょう。

ES提出メールに返信がきた場合

企業によってはESを提出したあとに、「ESを受け取りました」といった内容の返信メールが送られてくる場合があります。

自動送信されたメールでなければ、一言添えて返信すると良いでしょう。返信しようとすると件名に「Re:」という文字がつきますが、削除せずそのまま返信して問題ありません。

「Re:」を消してしまうことで元のメールと間違えやすくなるので、件名には手を加えず返信しましょう。

また、受け取りましたという内容に対する返信だけなので、「ご確認いただきましてありがとうございます。引き続きよろしくお願い申し上げます。」などのような簡潔な内容が好ましいです。

自動でメールが送られる場合、メールの文中に自動送信である旨が記載されていることが多いので、しっかりと文面を確認し、必要に応じて返信するようにしましょう。

ESの提出が遅れたりギリギリだと不採用になる?

ESを提出期限ギリギリに提出したからといって不採用になる可能性は低いと考えられますが、早めに提出したものと比べた場合、いくつかのマイナス面があげられます。

例えば、早めに提出している学生よりも志望熱意が低いと捉えられたり、ESを読み込んでもらえないというマイナスが考えられます。

同程度のクオリティのESを比較した場合、早めに提出している人の方により熱意を感じる採用担当者もいるでしょう。また期限ギリギリの場合、担当者はすでにたくさんのESに目を通したあとなので、あまり時間をかけて読み込んでもらえないかもしれません。

2、3日前には提出できるようES作成に取り掛かり、期限ギリギリでの提出は避けるようにしましょう。

期限ギリギリであっても提出が間に合っていれば大きな問題はありませんが、提出が遅れてしまった場合は印象が悪くなってしまいます。

もし提出が遅れてしまったのであれば、メールの中でしっかりと謝罪の言葉を伝えましょう。そして謝罪の言葉とともに、「どうしても読んでもらいたい」という気持ちも述べます。

提出遅れの場合の対応は企業によって異なりますが、謝罪の言葉があるだけでも印象は変わってくるのでできる限りの手を尽くしましょう。

ESの自由記入欄の書き方は?おすすめの内容と注意点も解説【例文あり】

ESの自由記入欄とは?

ESの自由記入欄は、その名の通り応募者が自由に記載できる項目です。基本的に何を書いても良いので、内容やスペースの使い方は応募者次第となります。

自由記入欄は、大手企業や人気企業のESで取り入れられていることが多い項目です。ここで個性をしっかりアピールできれば、書類選考を突破できる可能性もUPします。

ただし、テーマが決められている場合と、完全に自由に書いていい場合があるため、その違いについて確認しておきましょう。

指定されたテーマについて自由に書く場合

自由記入欄に記載するテーマが決まっている場合、「自分自身にキャッチコピーをつけてください」「新規事業を立案してください」「最近気になるニュースはなんですか」などの設問が出題され、これに対して自由に記入します。

テーマが決まっている分、完全なフリースペースに比べれば内容を考えやすいですが、他の応募者と比較されやすいという側面もあるため、採用担当者を惹きつけるインパクトのある内容が求められます。

アイディアを複数出して、自分らしさや入社への意欲が伝わるものを選びましょう。

内容指定がない場合

「あなたを自由に表現してください」「他に伝えたいことがあれば自由に書いてください」と記載されている場合、具体的に書く内容が決められていないので、何をどう書くかは完全に応募者に委ねられています。

文字数など企業側から指示がない限り、文章だけでなくイラスト写真を切り貼りして表現してもOKです。

ポイントは、採用担当者に何を伝えたいのか、自分でテーマを決めてから書くことです。様々な表現方法があるので、後述する具体例をぜひ参考にしてみてください。

ESに自由記述を求められることが多い業界

広告代理店

ESで自由記入欄が多い業界の1つは広告業界です。広告代理店の仕事は、「発想力」「想像力」「企画力」が重要視されています。

広告業界はクリエイティビティが求められ、クライアントの要望に応じた独創的なアプローチやキャンペーンを提案できなくてはいけません。

そのため、採用担当者は、自由記述の欄を通じて、応募者が仕事に活かせる資質を持っているかどうか評価しているといえます。

自分自身を魅力的に売り込むにはどうすればいいか、広告業界のトレンドもチェックしながら、アピール方法を検討しましょう。

マスコミ・出版社

マスコミ・出版社業界も自由記入欄が設けられている場合が多いです。テレビ局や、新聞社、出版社では、「伝える力」「人々を惹きつける力」が求められます。そのためには、情報分析能力発想力企画力も必要不可欠です。

マスコミや出版社は、例年応募者が殺到する業界なので、自由記入欄の完成度を見て応募者をふるいにかけている可能性も高いと言えます。

採用担当者の目に留まるように、インパクトのある自由記入欄に仕上げましょう。

食品メーカー

食品メーカーは、ネームバリューのある有名企業が多いため、エントリー数が非常に多い業界の1つです。応募者数に対しての採用人数は限られているため、書類選考の時点でいわゆる『足切り』が行われている可能性が高いです。

ESの自由記入欄は、応募者の熱意がひと目で伝わる項目なので、本気で業界に入りたいという志望者を選別していると考えられます。

ただし、食品メーカーと言っても、部署によって仕事内容も様々です。志望企業でどんな仕事をしたいのか、具体的なイメージを持って自由記入欄を作成しましょう。

ブライダル

結婚式・披露宴を手掛けるブライダル業界でも、ESに自由記入欄が設けられていることが多いです。ブライダル業界は、結婚式という人生の一大イベントをプロデュースし、感動的な瞬間を作り上げる仕事です。

そのため、新郎新婦の要望を言語化し、理想を叶えるための「企画力」「提案力」が求められます。企業や式場の方針や顧客の層によって求められる素質は異なるため、志望企業の特徴や求める人材を把握し、自分が合致していることを自由記入欄でもアピールしましょう。

ESに自由記入欄が設けられている理由

プレゼン力を見るため

ESの自由記入欄では、応募者の「プレゼン力」がチェックされています。プレゼン力を見ることで、社会人として必要な「分析力」「論理的思考」を備えているかどうかの判断材料になるからです。

プレゼン力は、企画や提案、営業など、入社後の実際の仕事にも直結するスキルです。自分自身を客観的に分析し、より魅力的にプレゼンできる学生が評価されるでしょう。

発想力を見るため

新卒採用の場合、ほとんどがポテンシャル採用です。そのため、形式張ったアイディアよりも、新人らしいフレッシュな考え柔軟な思考が期待されています。

また、自由記入欄は書き方に決まりがなく、自由にアピールすることができますが、その分書き方や内容によって印象が大きく変わります。

自分を上手くアピールできれば、他の就活生と差別化し「おもしろい人材」「合ってみたい」と好印象を与えられます。型にはまらないアピール方法を見つけて、自分らしさを最大限にアピールしましょう。

人柄や性格を知るため

企業はESを通じて、応募者の性格人柄を知りたいと思っています。特に自由記入欄は応募者ごとに「個性」が現れるため、注目している採用担当者も多い項目です。

過去の経験や、価値観のわかるエピソードを盛り込むことで、人物像を具体的に描くことができます。

自己分析の結果から自分らしさの伝わる具体例を掘り起こし、自由記入欄に取り入れましょう。

求める人材とマッチしているか

採用活動を通じて、企業は「活躍してくれる人材」を探しています。内容に力を入れても、採用側に興味を持ってもらえる内容でなければ意味がありません。

まずは企業研究を通じて志望企業の企業理念社風をしっかりと理解することが大切です。自由記入欄を通じて、自分自身が求める人物像に合致していることをアピールしましょう。

志望度の高さ

ESに自由記入欄を設けているのは、大手企業や人気企業に多い傾向があります。志望度の高い学生は、なんとか採用担当者の記憶に残そうと、インパクトのある自由記入欄を作成しています。

そのため、空白が目立ったり、工夫した形跡のない自由記入欄は、「やる気がない」「志望度が低い」とみなされることもあるでしょう。「自由」だからといって油断せず、自分をアピールできる格好の場と捉え、しっかり準備しましょう。

ESの自由記入欄の作成の手順

①自己分析・企業研究を徹底する

自由記入欄に限らず、ESを書き始めるときは、まず自己分析と企業研究にじっくり取り組むことをおすすめします。

自己分析や企業研究ができていないと、自己PRや志望動機の内容も薄くなり、自由記入欄でも効果的にアピールすることができません。

過去の経験から自分の強みや弱みを洗い出し、志望企業の求める人材と照らし合わせることで、自然とアピールすべきポイントが見えてきます。

自由記入欄を作成する前に、自己分析企業研究をしっかり行いましょう。

②テーマを決める

自由記入欄を書くときは、志望企業に伝えたいメッセージやアピールしたいテーマを決定します。テーマを選ぶときは、自己分析と企業研究から得た情報を基に、自己アピールに繋がる内容を書くのがおすすめです。

テーマが混在すると1番伝えたいことが伝わりづらくなってしまうため、テーマは1つに絞りましょう。

例えば、「困難を乗り越えた経験」「新規事業の提案」などテーマの切り口は様々です。「ESの自由記入欄に書くおすすめの内容」を後述したので、ぜひ参考にしてみてください。

③レイアウトを考える

自由記入欄に書くテーマが決まったらレイアウトを考えましょう。ESの自由記入欄はスペースが広く、罫線などが入っていない、空白のスペースであることが多いです。

そのため、どこに何を書くのか、イラストや図、写真などを入れる場合はどこに配置するか、適切な位置を決めていきます。

大切なのは「伝えたい内容がひと目でわかるか」どうかです。適度な余白も取り入れながら、文字の大きさも考慮し、バランスを考えてレイアウトしてみましょう。

④下書きする

自由記入欄のレイアウトが決まったら、シャープペンシルや鉛筆で下書きをします。写真などを貼り付ける場合は、適切な大きさに切るなど、予め準備しておきましょう。

ESは企業に提出する正式な書類なので、修正テープや修正液は使えないので注意が必要です。書き間違いがあった場合は、最初から書き直しになります。下書きの段階で誤字脱字がないか、しっかりチェックしておきましょう。

⑤清書・装飾する

下書きができたらボールペンで丁寧に清書をします。自由記入欄は、必要に応じて太字にしたりカラーペンを使って装飾してもOKです。

後から思いつきで装飾するのではなく、レイアウトを検討する段階でどこを装飾するかを計画的に決めておきます。

清書後も誤字脱字や書き間違いがないか見直し、残った鉛筆の下書きは消しゴムできれいに消しましょう。

ESの自由記入欄に書くおすすめの内容

自己PR

ESの自由記入欄に書く内容として、「自己PR」が挙げられます。自分の強みを「キャッチフレーズ」にすれば、ひと目で応募者の特徴がわかるので、採用担当者の印象に残りやすくなります。

自己PRの根拠となるエピソードと合わせ、入社後に強みをどのように活かしていきたいのかを書くことで説得力のある内容になります。

ESの他の項目で自己PRがあるときは、内容が全く一緒にならないよう注意しましょう。

趣味・特技

趣味・特技については履歴書に項目がありますが、スペースに限りがあるため、ESの自由記入欄で詳しく書くのもおすすめです。

内容によっては、スポーツなど共通の趣味で採用担当者の共感を得られたり、意外性のある特技であっと驚かすこともできるかもしれません。

趣味・特技に焦点を当てる場合は、あくまで仕事で活かせそうな内容にし、マイナスイメージに繋がりそうなものは控えましょう。

自己PRや、求める人物像に当てはまるような趣味・特技があれば自由記入欄を活用して積極的にアピールしましょう。

ビジネスアイディア

ESの自由記述欄に、志望企業の新規事業や新製品など、自分で考えたアイディアを提案するのもおすすめです。

自分の経験から課題を見つけ出し、分析して解決策を提案すれば、より説得力のある内容になります。

ここで求められているのは実現可能なアイディアばかりでなく、自分らしい自由な発想です。志望度の高さもアピールできる内容なので、ぜひ挑戦してみてください。

入社後の目標

ESの自由記入欄に、入社後の目標キャリアプランを書くのも1つの手です。内容は、5〜10年後の中期目標や、自分の将来像を描くのがおすすめです。

どんな部署でどんな仕事がしたいのか、具体的であればあるほど説得力が増します。志望動機の内容を補完するような内容にし、完全に重複しないように気をつけましょう。

ESの自由記入欄の例

写真とキャッチコピーを活用している例

引用:【新卒採用担当者のエントリーシート、公開します。】あおきちゃんの就活(中編)

意味が気になるなるようなキャッチフレーズ写真を取り入れた自由記入欄の例です。学生時代に注力していた「演劇」を軸にして、舞台のチラシ風にまとめたことも個性的で、興味を引く内容に仕上がっています。

当時、実際に使っていた写真などをそのまま流用することで、見栄えの良さを担保する効果も期待できます。

写真とイラストを使っている例

引用:就活の教科書|【画像あり】自由形式の自己PRの完成例3選 | 簡単に作成する手順も

自分の性格が伝わる写真と、文章を補足するイラストを使った自由記入欄の例です。内容ごとに枠線で囲うことで、構成がわかりやすく、全体的にメリハリがあります。

また、文字に色をつけたり大きさを変えることで、応募者の強みがひと目でわかります。

得意なイラストを活かした例

引用:POL|出版志望が、なぜITベンチャーに? 現・POL採用担当の就活体験談

出版業界で漫画の編集職を目指している就活生の自由記入欄の例です。自身の趣味・特技であるイラストを書くことで、インパクトのある自由記入欄に仕上がっています。

クリエイター系の職種では、実際に就活生がどのような創作力を持っているのかが重要なポイントとなるため、自分からそれをアピールすることでスムーズに選考を進められるでしょう。

ビジネスアイディアの提案

〜新規事業のご提案 「高価格帯のお菓子ブランド展開」〜

 

【現状】

・低価格帯のお菓子ブランドはトップシェア

・ターゲット:10歳未満〜10代

・原材料高騰で利益率は低下傾向

 

【提案】

・高価格帯のお菓子ブランドを新規に展開

・ターゲット:シニア層

 

【背景・理由】

・60代以降のシニア層でお菓子の購入割合が増えている。

・低価格帯で培ったお菓子製造のノウハウを展開できる。

・高価格帯製品により、利益率向上に寄与。

 

【方法】

・高品質および贅沢なデザインのパッケージに拘る。

・プレミアムな材料を使用し、他社と差別化を図る。

 

新たなターゲット層に向けた高品質お菓子ブランドの導入は、貴社の成長に貢献する可能性が高いと考えます。

自由記入欄に、新商品の提案文を書いた例です。箇条書きを使うことで余白ができ、一目で内容が伝わる読みやすい構成になっています。

このような内容を記入する場合は、その企業のイメージと合致するかどうかが重要になります。例えば子供向けの商品が多いメーカーに対し、大人向けや高額な商品のアイデアを押し出しても良い印象にはなりません。

企業にマッチするアイデアを記載することで、企業への理解度の高さも同時にアピールすることができるでしょう。

ESの自由記入欄を効果的に見せるポイント

写真やイラストを活用する

スペースに余裕があるときは、写真を貼り付けることでインパクトのある自由記入欄に仕上がります。

写真を添付することで、文字だけでは伝わりにくい応募者の人柄をよりリアルに伝えることができるからです。

例えば、部活動やサークル活動に打ち込む姿、アルバイト先での様子など、アピールしたい内容にマッチした写真を選びましょう。

絵を書くのが得意な人は、イラスト漫画で自分自身を表現するのもおすすめです。

図・グラフで表現する

写真の他にも視覚的にアピールできるのがグラフです。特に、数値的にアピールしたい事柄があるときは、写真やイラストよりも効果的です。

情報量が多すぎると読み取ってもらえるまでに時間がかかってしまうので、一目で内容がわかるシンプルな図やグラフを用いましょう。

キャッチフレーズを付ける

自由記入欄いっぱいに小さい文字で記入していても、採用担当者に何が本旨なのか伝わらず、印象には残りません。そのため、はじめに「キャッチフレーズ」を提示しておくことで、ひと目で自分の魅力を伝えることができます。

自分の特徴を身近な物や生き物などに例えたり、どんな人物なのかキーワードを使ってストレートに言い表してもOKです。

キャッチフレーズを用意しておくと、面接時の自己PRや自己紹介でも役に立つので、しっくりくるものを考えてみましょう。

カラーペン・太字を活用する

ESの自由記入欄を書く時は、カラーペンサインペンなどを使って装飾を施してもOKです。

キーワードに色をつけたり、太字にして強調することで、アピールしたい部分を際立たせることができます。ただし、過剰に装飾してしまうと伝えたい部分が埋もれてしまい、読みづらいESになってしまいます。

斜め読みしたときに、色のついた文字や太字を追えば、内容が伝わる程度がベストです。

論理的な構成で書く

自由記入欄に限らずESで文章を書く時は、「論理的な構成」を意識することが重要です。

基本的な構成は「結論→理由・根拠→具体例→結論」で、冒頭で結論を言い切るのがポイントです。最初に結論をはっきり示すことで、アピールしたい内容を瞬時に採用担当者に伝えることができます。

論理的な構成をしっかり意識して、説得力のある自由記入欄に仕上げましょう。

段落分けや箇条書きを活用する

ESの自由記入欄を文章だけで仕上げるときは、「見やすさ」を重視するのがポイントです。段落分け箇条書きを取り入れると文章全体がすっきりして、採用担当者も内容を理解しやすくなります。

上から下までみっちり文字で埋めてしまうと、読むのに時間がかかってしまい、内容が伝わらないまま読み流されてしまいます。文章の全体像が把握しやすくなるように、適度な余白を作りましょう。

ESの自由記入欄を書くときに気をつけること

空欄・特になしと書かない

自由記入欄だからと言って、空欄のままや「特になし」と記載するのはNGです。

企業側は自由記入欄を書かせることで、応募者の人柄や志望度をチェックしています。自由記入欄に何も書かれていないと「やる気がない」「志望度が低い」と判断され、書類選考で不合格になる可能性も十分考えられます。

自由記入欄が設けられているということは、自分の個性を存分にアピールできるチャンスです。他の応募者も工夫を凝らして書く項目なので、時間をかけてじっくり取り組みましょう。

文字数と文字の大きさに注意する

ESの自由記入欄は文字数の制限がなく、他の項目に比べてスペースが広い傾向にあります。しかし、長文や小さくて読みづらい文字でスペースを埋めても、採用担当者に読み進めてもらうことは難しいでしょう。

採用担当者は一度に多くの就活生のESを見るため、ひとつひとつにじっくりと目を通すことはできません。そのため、文字数の指定がない場合は、簡単に読み切れるように400〜500字程度で書くのが一般的です。

文字の大きさにも厳密な決まりはありませんが、第三者に読んでもらうなどして読みやすい大きさかどうかチェックしてもらうのもおすすめです。読みやすさを重視して、適切な文字数や文字の大きさを予め考えておきましょう。

他の項目と重複する内容にしない

自由記入欄は多くの場合、自己PRや志望動機に付随して設けられている項目です。そのため、自己PR・志望動機など、他の項目で既に書いている内容と重複する内容は避けるようにしましょう。

他の項目に書ききれなかった内容を追加するために記入するのも良いですが、基本的には自由記入欄だからこその内容を書くことが望ましいです。図や写真を用いなければ伝わりにくい、といったアピールポイントを伝えるために活用しましょう。

企業の指示に従って書く

ESの自由記入欄を書くときは、記入方法やルールが設けられていないかチェックしてから取り掛かりましょう。

企業によっては、「黒色のペンのみ可」「イラストや写真は禁止」「◯◯◯字以内」など、書き方が指定されている場合があるからです。

指示に従わずに提出してしまうと、「注意力がない」「理解力がない」などマイナス評価に繋がります。企業側から書き方の指示がある場合は必ず従いましょう。

奇をてらった内容はNG

ESの自由記入欄は、その名の通り自由に何でも書いて良い項目です。しかし、いくら自由と言っても、「ES=企業に提出する正式な書類」であることを忘れてはいけません。

他の応募者と差別化するために個性的な内容に仕上げることは大切ですが、単なるウケ狙いやふざけた内容はNGです。

ESの自由記入欄は「自己PRを補完する項目」と意識し、社会人としてふさわしい内容でまとめましょう。

ESの自由記入欄で効果的なアピールを狙おう

ESの自由記入欄には、他の項目とは違い自由度の高い内容を書くことができます。自身の個性や考え方などを最も強く反映できる項目ですので、必ず内容を充実させ、採用担当者へ志望意欲の高さをアピールしましょう。

また、書く際には見やすさや見栄えの良さも意識し、一目見た時に興味を持ってもらえるように工夫することがおすすめです。

こちらの記事を参考に、他の就活生の個性に埋もれないような、独自性が高く魅力的な自由記入欄を仕上げましょう。

【例文15選】ESの自己紹介は何を書くべき?書き方・コツ・注意点を解説

ESに自己紹介があるのはなぜ?

人となりを知るため

ESの自己紹介の役割は、応募者の基本情報や人柄を採用担当者に伝えることです。

自己紹介は、採用担当者が最初にチェックする可能性が高く、応募者の第一印象に関わる重要な項目です。自己紹介の印象が良ければ、自己PRや志望動機など、ESの他の項目にも興味を持ってもらえる可能性がUPします。

ESの自己紹介を書く時は、過去の経験や具体的なエピソードを添えて、自分自身の人となりが伝わる内容に仕上げましょう。

論理的思考を見る

採用担当者は、ESに書かれた文章を通じて、応募者が「理論的な思考」ができる人かどうか見ています。

論理的思考は社会人にとって必須のスキルなので、ESの文章だけでなく、面接での話し方もチェックされています。論理的でない文章は、意味がわかりにくいので、本当に伝えたいことが伝わりません。

論理的な文章を作成するには、構成を意識して書くことが大切です。書き方のポイントを参考に、誰が呼んでもわかりやすい文章で自己紹介を仕上げましょう。

自己紹介と自己PRの違い

結論から言うと、ESの自己紹介と自己PRは書く目的が違います。

自己PRは「自分を売り込む」ための文章で、自分の経験や強みを中心に、志望企業に対して貢献できるポイントをアピールすることが重要です。

一方、自己紹介は、「自分の基本情報を提供する」ための文章で、自分自身を簡単に紹介し、採用担当者に人となりを伝えることを目的とします。

自己紹介の内容を深掘りし、熱意を持って伝えるのが自己PRと覚えておくといいでしょう。それぞれの目的を正しく理解して、趣旨に合った内容を書きましょう。

ESの自己紹介の書き方

  1. 基本情報(大学名・学部・学科、氏名)
  2. エピソード(ガクチカ、自己PRに繋がるエピソード)
  3. 締めの言葉(入社への意気込み、目標)

それぞれの項目を1〜2文程度を目安にまとめると、全体のバランスが良く読みやすい文章に仕上がります。内容を詰め込みすぎず、シンプルに仕上げることが自己紹介の書き方のポイントです。

一目で内容がわかる自己紹介を作成して、自己PRや志望動機に興味を持ってもらえるようにしましょう。

①基本情報(大学名・学部・学科、氏名)

ESの自己紹介を書く時は、最初に応募者の基本的な情報を記載します。具体的には、応募者の「学部・学科・学年」「氏名」です。「◯◯大学◯◯学部◯◯学科3年、◯◯◯です。」のように端的に記載します。

学部・学科名だけでは何を勉強したか伝わらない場合は、「◯◯ゼミで◯◯をテーマに研究をしています」のように、どんなことを学んだのか具体的に書くのもおすすめです。

学校名・学部・学科名は略称せず、正式名称で正しく書きましょう。

②エピソード(自己PRに繋がるエピソード)

学校名と氏名の後は、応募者の人柄がわかればどんな内容を書いてもOKです。とはいえ、あくまで採用担当者が目にする正式な応募書類なので、社会人としてふさわしい内容を書きましょう。

例えば、部活動やサークル活動、ゼミの研究、ボランティア活動、アルバイトの経験など、いわゆるガクチカを書くのがおすすめです。自己PRや志望動機と多少内容が被っても大丈夫ですが、自己紹介ではキーワードに触れる程度でOKです。

経験を通じて学んだことや、身につけたスキルについても軽く触れましょう。

③締めの言葉(入社への意気込み、目標)

最後の一文は、入社への意欲や意気込みを添えて締めくくるのがベストです。その際には、➁のエピソードを踏まえた内容を盛り込むとさらに好印象を与えることができます。

例えば「貴社の◯◯に魅力を感じています」や「◯◯を活かして貴社に貢献したいです」などでOKです。

最後に入社後の意欲を示すことで、自己紹介全体が締まった印象になります。自己PRや志望動機と被らない程度に、締めの言葉は必ず入れましょう。

【経験別】ESの自己紹介の例文

部活動

例文

◯◯大学◯◯学部◯◯学科◯年、◯◯◯◯です。私は中学校から現在までの9年間、バスケットボール部に所属していました。高校時代はキャプテンとしてチームをまとめ、地区大会で優勝した経験もあります。この経験で培ったリーダーシップやチームワークを発揮し、貴社でも営業チームを引っ張る存在になりたいです。(150字以内)

運動部で活躍した経験を取り入れた自己紹介の例文です。継続年数やポジション、大会での成績を具体的に書くと、より説得力のある文章になります。

部活動について書く場合には、結果だけではなく、そこから得た学びやスキルを必ず含めましょう。

アルバイト

例文

◯◯大学◯◯学部◯◯学科◯年、◯◯◯◯です。学生時代は、4年間カフェで接客アルバイトをしてきました。接客コンテストで優秀スタッフに選ばれたこともあり、コミュニケーション能力と臨機応変な対応力には自信があります。お客様に満足していただける高品質な商品を提供できるよう、貴社の商品開発部で活躍したいです。(150字以内)

アルバイトの経験で身につけたスキルを中心とした自己紹介の例文です。社員やお客さんから褒められたことや、社会人になってからも役立ちそうな能力は積極的に書きます。

また、採用担当者は自己紹介を見たうえで面接を行うため、具体的にどのような能力を得ることができたのかをしっかり深めておきましょう。

留学

例文

◯◯大学◯◯学部◯◯学科◯年、◯◯◯◯です。在学中は経営学とフランス語を学び、1年間フランスに留学しました。世界中から集まった仲間から異文化を学び、国際的な視点を身につけることができました。帰国後もTOEICとフランス語検定は継続して受験しており、語学学習は趣味の1つになっています。貴社の海外事業部に興味があり、語学力を活かして多国籍なメンバーと働きたいです。(200字以内)

留学経験と語学力を軸とした自己紹介の例文です。経験から学んだこと、現在も継続して努力していることを書くことで、応募者の人物像がイメージできます。

また、TOEICなど語学系の資格で好成績を修めている場合には、点数や級も自己紹介に含めましょう。自己紹介の内容に一貫性があると、自己PRや志望動機にも繋げやすくなります。

資格

例文

◯◯大学◯◯学部◯◯学科◯年、◯◯◯◯です。会計原則や財務報告の研究を通じて分析力や問題解決能力を養いました。会計や経営に関わる仕事がしたく、昨年3月に日商簿記2級も取得しています。入社後は資格を活かして、将来は国内の中小企業の経営をサポートする仕事に挑戦してみたいです。(150字以内)

大学時代に学んだことと資格について取り上げた自己紹介の例文です。仕事に活かせる資格があると、「即戦力として活躍してくれそう」とプラスのイメージが湧くのでおすすめです。

なぜその資格を取ろうと思ったのか、という理由を含めるとさらに説得力のある自己紹介にすることができます。

趣味

例文

◯◯大学◯◯学部◯◯学科◯年、◯◯◯◯です。私の趣味は高校生から毎晩続けているランニングです。今年はフルマラソンを完走し、今後はトレイルランにも挑戦したいと考えています。ランニングを通じて培った継続力とチャレンジ精神が1番の強みです。貴社でも難しい課題に自ら進んで挑戦し、目標を達成して貢献したいです。(150字以内)

趣味を切り口にして、人となりをアピールした自己紹介の例文です。

趣味を取り上げるときは、現在も継続しているものを選ぶのがおすすめです。書きやすいテーマとしては、コミュニケーション能力や行動力がアピールできる旅行などが挙げられます。ギャンブルなど、マイナスイメージに繋がりかねないものは避けましょう。

ESの自己紹介の書き方のコツ

具体的なエピソードを書く

自己紹介を書くときは、自分の性格や人柄がわかるエピソードを盛り込むのがベストです。具体例のない自己紹介はインパクトに欠け、採用担当者の記憶に残りにくくなってしまいます。

学生時代に力を入れたことや継続している趣味など、自分らしさが伝わるエピソードを書くと効果的です。自己分析の結果を参考しながら、唯一無二の自己紹介に仕上がるよう熟考しましょう。

1文は短く簡潔に書く

ESの自己紹介は採用担当者が最初に目にする項目なので、一目で内容がわかるように書くことが大切です。

1文が長すぎたり、情報が多すぎると読みづらくなってしまい、読み手の頭に内容がすんなり入ってきません。自己紹介の内容は必要最低限の内容に抑え、詳細は自己PRや面接で深掘りされたときに答えられればOKです。

自己紹介は第一印象に繋がる項目なので、読みやすさを重視して作成しましょう。

仕事に繋がりそうなものを書く

自己紹介の内容に迷ったときは、仕事でも役立ちそうな経験を入れるのがおすすめです。自己PRや志望動機の内容と一貫性をもたせることで、ES全体の説得力を高めることができます。

ポイントは、詳細を書きすぎず、興味を持ってもらえそうなキーワードを散りばめておくこと。

志望企業の求める人物像を意識しながら、自己紹介の内容をブラッシュアップしてみましょう。

ESの自己紹介文を作るときに注意すること

自己分析を行ってから作成する

ESの自己紹介を作成する前に、自己分析をしっかりと行いましょう。自己分析ができていないと、本来の自分の魅力を伝えられず、自己PRや志望動機との一貫性もなくなってしまいます。

自己分析を元に自己紹介を作成しておけば、面接で深掘りされても自信を持って答えられます。自己分析は就職活動の要となる作業なので、ES作成の前に集中して取り組みましょう。

企業の「求める人材」を意識する

自己紹介の内容は自由度が高く、その企業とマッチした自分の要素を採用担当者に「伝える力」が試されることになります。そのため、企業の採用HPなどに記載されている「求める人物像」を事前に確認し、それに合うような自分の要素をピックアップしてアピールしましょう。

ただし、自己紹介と自己PRを混同しないように注意します。あくまでも自分の基本情報を伝えるのが自己紹介の目的であり、スキルをアピールするのは自己PRで行います。

自己PRと重複しないよう気をつける

自己紹介を書くときは、内容が自己PRと全く同じになっていないか確認しましょう。それぞれ違うエピソードを取り上げた方が、より経験豊富な印象を与えられます。

もちろん、自己紹介と自己PRで同じエピソードを用いても問題ありませんが、それぞれ内容が被らないように調整が必要です。

自己紹介は自分に興味をもってもらうための「きっかけ作り」なので、事実や結果をサラッと書けばOKです。一方で自己PRは、自己紹介の内容を掘り下げて、強みの根拠となる部分を詳しく説明します。

自己紹介と自己PR内の内容を差別化して、採用担当者が読みたくなるESに仕上げましょう。

誰にでも伝わる内容になっているか

自己紹介は誰が呼んでも、応募者の人となりが伝わる文章でなくてはいけません。

採用担当者は日々大量のESを捌いているため、すんなり理解できない文章は読み飛ばされてしまう可能性が高いと言えます。

特に自己紹介は最初に目にする文章なので、ここが分かりづらいとその他の項目も読んでもらえないかもしれません。

作成した自己紹介文を声に出して読んでみたり、第三者に読んでもらって内容が伝わるかチェックしてもらうのもおすすめです。

ESの自己紹介は誰が読んでもわかりやすい、簡潔な文章でまとめましょう。

人柄を伝える自己紹介で採用担当者にアピールしよう

内容の縛りが少ない自己紹介は、他の就活生と差別化しやすく、かつ自分の素の魅力をアピールできる機会になります。採用担当者の印象に残ることができれば、これからの選考にも良い影響を与えるかもしれません。

そのためには、具体的なエピソードを簡潔にわかりやすく書くことが必要不可欠です。本記事で紹介した例文や書き方のコツを参考に、好印象を残す自己紹介を目指しましょう。

エントリーシートはどこで買える?入手方法から提出方法・注意点まで徹底解説!

そもそもES(エントリーシート)とは?

エントリーシートは企業に応募する際に提出する書類です。

志望動機や自己PRなどの欄が設けられており、企業に自分の思いをアピールすることができます。履歴書と異なり、企業によって設問や書式などに違いがあるのが特徴です。

ほとんどの企業の採用フローにはES提出が組み込まれており、学生の人柄を知る重要な書類となっています。

また選考の最初の段階で用いられることが多く、選考の第一関門とも言えるでしょう。

ESはどこで買える?

企業に応募する場合、ESの提出を求められることがほとんどです。

しかし「ESがどこにも売っていなくて困った」「ESってどこにいけば手に入れられるのか分からない」という人もいるのではないでしょうか。

ESは履歴書と異なり、お店やインターネット上などで販売されていません。基本的には企業からもらうものとなっています。また、ESの書式や記入する内容も企業によって異なるので、企業ごとに入手しなければなりません。

中にはOpenESというリクナビ限定の機能を使ったESを受け付けている企業もあります。その場合はOpenESを使って提出することになるでしょう。

ESの受け取り方

企業HPでダウンロードする

最近では、企業のマイページからESをダウンロードするパターンが多いです。

ダウンロードしたファイルに書き込んで、専用のフォームに提出したり、メールで送るなどで提出します。企業によってはダウンロードしたものを印刷して、選考会で直接見せることもあるので、提出方法もチェックしましょう。

中にはフォーマット上で設問に対する答えを記入して、送信するだけの場合もあります。

メールで受け取る

メールにExcelやPDFなどのファイルとして、ESが添付されて送られてくることもあります。

受け取るタイミングとしては企業へのエントリー後や、説明会への予約・参加の後などさまざまです。

メールで受け取ったESは、印刷した後に自筆で記入し、説明会や選考会で直接手渡しするほか、ファイル形式でメールに添付して提出する方法などが挙げられます。

必ず指定された方法で提出しましょう。

郵送で受け取る

エントリー時などに記入した住所に、企業が紙のESを郵送してくれる場合もあります。

郵送で送られてくる場合は、企業に伝える住所にミスがないことや、郵便物は定期的にチェックし見逃さないようにすることが大切です。引越しや長期の帰省などで郵便が受け取れない時は、転送サービスを利用して必ず手元に届くように注意しましょう。

紙で受け取ったESは、下書きや書き損じをしてしまった時のために、コピーをとってから書き始めるのがおすすめです。

直接受け取る

説明会などのイベントでESを直接受け取る場合もあります

例えば、採用フローにES提出があるにも関わらず、企業のHPにダウンロードするページがなかったり、エントリーをしても郵送で届かない場合は、直接受け取る機会が設けられている可能性があります。

また、採用フローでESには触れていなくても、説明会でESやESのような用紙を配っている場合もあるので、情報収集はしっかりと行いましょう。

説明会参加者にのみESを配布している企業を志望している場合、説明会に参加し忘れることのないようスケジュール管理も徹底します。

ESをダウンロードするときの注意点

ダウンロード環境を整えておく

最近のスマホであれば、だいたいのファイルのダウンロードが可能です。そのため、ダウンロードするだけならスマホでもパソコンでもどちらでも良いでしょう。

特に、ダウンロードしたESを紙に印刷してから、記入・提出するのであればスマホでも十分に対応できます。

しかし、ダウンロードしたファイルに直接記入を行う場合は、パソコンでのダウンロードがおすすめです。

スマホの画面は小さいため、パソコン上の表示と若干異なる可能性があります。また企業側はパソコンでESのフォーマットを作成しているので、パソコンで入力すれば企業が作成したレイアウトのまま閲覧・編集できます。

ファイル形式に対応したソフトを使う

企業によってESのファイル形式は異なります。ESがExcel形式の企業もあれば、PDFWord形で用意している企業もあります。

ダウンロードするファイルの形式に対応したソフトを準備するようにしましょう。

PDFファイルならAdobe Acrobat Readerが最も一般的です。WordやExcelファイルはマイクロソフト社が提供するソフトを使うのが無難といえます。

ファイルを変換すれば異なるソフトでも閲覧・編集できる場合もありますが、送られてきた時のフォーマットと見た目が変わってしまうこともあるので、ファイル形式に対応したソフトを使って作業するのがおすすめです。

またソフトは最新のバージョンにアップデートしておきましょう。古いバージョンのままだと文字化けなどを起こすことがあります。

早めにダウンロードとファイルチェックをする

ファイルにはダウンロード期限が設定されていることがあります。期限内に必ずダウンロードを済ませておきましょう。

持っているパソコンやスマホ、ソフトではファイルが開けないといった事態が発生することもあります。

トラブルを避けるためにも、ダウンロードが開始されたらなるべく早くダウンロードし、ファイルが開けるかまで、確認しておくようにしましょう。

提出期限間近になってトラブルが起きると、焦りから質の低いESになりかねません。余裕をもった対応を心がけましょう。

提出方法を確認する

ESの作成から提出までをスムーズに進めるためにも、ダウンロードする時点で提出方法も併せて確認します。

例えばデータでESを提出する場合、一旦印刷してから自筆で記入したものをファイル化して提出するのか、それとも直接ファイルに書き込んで提出するのか、といったことを事前に把握しておきましょう。

ファイルに直接書き込む場合は、対応したソフトが必要になります。

また印刷して提出する場合、企業によっては用紙サイズなど印刷方法を指定されることがあります。指定があれば企業の指示に従い、特に指定がなければ一般的なA4サイズで印刷します。

自宅での印刷のクオリティが心配な方はコンビニのマルチコピー機の利用も検討しましょう。

ダウンロードしてから提出するまでの間、分からないことを調べたり対応する時間が必要となりますが、前もって提出方法まで理解しておけば提出直前に焦ることを防ぐことができます。

ESを紙でもらうときの注意点

汚れやシワが付かないように気を配る

カバンの中にそのままESを入れると折れてしまったり、シワや汚れがつきやすいです。説明会などで直接ESを受け取る時は、クリアファイルを準備していきましょう。

自宅で保管する際もクリアファイルに入れて保管します。

汚れていたりシワがついているESは雑な印象を与えてしまうので、できる限りきれいなESを提出するよう気を配る必要があります。

ESを書く際は、机やテーブルの上に飲食物の食べこぼしがないように綺麗にしてから取り出し、書いている時には飲み物などをこぼしたりしないよう注意してください。

また、ESが汚れてしまった時は書き直しが必要となり、時間のロスや集中力の低下を招きます。紙のESは受け取った瞬間からきれいな状態をキープできるよう努めましょう。

原本は必ずコピーする

ESは原本にいきなり書き始めるのではなく、下書き用と書き損じたときのためのコピーを複数枚とってから、作業に入りましょう。下書きはコピーした用紙で行い、清書したESを企業に提出します。

注意深く記入していても、書き損じが多発することもあるので、2、3枚ではなく多めにコピーを準備しておくのがおすすめです。

ESの記入方法

基本的にESは企業から指定された方法で書きましょう。

例えば、ESのファイルをメールで受け取り、自筆で記入したのちに、メールに添付して送るよう指示されたとします。この場合はメールで受け取ったESを一旦印刷し、手書きで記入したうえでスキャンしてデータ化し、メールに添付するという作業が必要になります。

指定がなければどちらでも問題はありませんが、まずは書き方が指定されていないか必ず確認しましょう。

手書きで記入する

紙のESに手書きで記入する際は、油性やゲルインクのボールペンを使用します。

フリクションペンのような消えるペンでの記入はNGです。インクがかすれているペンも避けましょう。

手書きする際は下書きをしてから清書するのがおすすめです。書いている間に言い回しの修正が出てきたり、文量や文字の大きさ、丁寧さを調整することができるからです。

鉛筆で下書きをした場合は、必ずインクが完全に乾いてから消すようにしましょう。数分では乾ききらないこともあるので注意が必要です。

下書きを消す際のにじみが心配な場合は、コピーしたES用紙に文字の大きさやバランス、文量、言い回しなど、そのまま提出できるレベルの完成版のESを作成し、それを見本として提出用の用紙に書き写すのもおすすめです。

また、手書きでESを記入する際、書き間違いなどのミスをしてしまった場合は、修正液や修正テープは使わず新しい用紙に書き直すのがマナーです。

パソコンで記入する

パソコンを使ってPDFやExcelファイルのESに直接記入するという方法もあります。書式や文字サイズに指定があれば、指定された通りに記入していきます。

パソコンで作成した場合、レイアウトやフォーマットが崩れてしまうことがあります。記入した後には必ず全体を確認し、崩れや改行位置のズレなどが生じていないか確認をします。また誤字脱字変換ミスも確認しましょう。

企業に提出する際は、送られてきたファイル形式のまま送り返すのが無難です。例えばExcelからPDFへ変換することもできますが、文字化けしたり文章が切れてしまったりといったトラブルもあるため、同じ形式で保存・添付するのがおすすめです。

また、ESに写真を貼り付けた場合は、ファイルを開いた時に写真の画質が荒すぎないかも確認しましょう。

ESの提出方法

直接渡す

説明会に持っていったり、選考の初期段階で直接手渡しするケースがあります。

この場合、ESはクリアファイルに入れて持参します。直接担当者に手渡しする際は封筒やクリアファイルから出し、すぐに読んでもらえる状態で渡します。

一方、受付に提出する場合や面接の一番最後で提出を求められた場合など、その場ですぐに使わないケースであれば、封筒に入れたまま渡します。

Web上で提出する

企業の採用マイページ上でファイルを提出する方法もあります。

この場合、データで届いたESに直接記入しデータのまま提出するか、手書きで記入したESをスキャンしPDF化して提出することになるでしょう。

スキャンの方法は自宅のプリンターやスキャナー、コンビニのマルチコピー機、大学にあるスキャナーなどを使って書類を読み取り、PDFに変換します。

また提出するファイル名は「エントリーシート_氏名_◯◯大学」「エントリーシート_氏名_日付」のように分かりやすいファイル名にしておくと良いでしょう。

PDF形式で提出を求められることが多いですが、それ以外のファイル形式を指定される場合もあります。企業に指定されたファイル形式、サイズを守って提出しましょう。

メールに添付する

メール添付は他の提出方法に比べ、手間が少なく、比較的手軽に送ることができます。

メールにESファイルを添付する際は、『エントリーシート送付の件(大学名+学部名+氏名)』などのように、分かりやすい件名をつけましょう。受け取った採用担当者が一目でESだと判断することができます。

件名と本文を考えて準備した結果、肝心なファイルを添付し忘れてしまうこともあるので、送信する前に、メールの誤字脱字チェックと併せて添付ファイルも必ずチェックしてください。

このとき、企業に指定された形式(PDFやExcel、Wordなど)になっているかどうかも、改めて確認しましょう。

送信後は、送信済みボックスに送信メールが入ったことまで確認できると安心です。

またメールで送ったあとは、返信がくることもあるので、油断せずにこまめにメールの確認をします。送った添付ファイルが企業側で開けないということも起こり得るため、こまめなチェックが大切です。

郵送する

提出するにあたって、最も気を付けるべきマナーが多いのが郵送です。

まず、郵送で提出する際はESが折らなくても入る封筒を用意しましょう。そして、完成したESをクリアファイルに入れてから封筒にいれます。クリアファイルに入れることで、折れたり、シワがついたり、雨によるにじみを防ぐことができます。

また、ES以外にも提出する書類がある場合は、郵送料金にも注意が必要です。重さによって郵送料金が変わるので、郵便局の窓口で郵送するのがおすすめです。

郵送料金が不足していた場合、返送されてくるのが一般的ですが、ごく稀に企業側が追加料金を支払う場合もあります。失礼にあたるため、郵送料金には注意しましょう。

他にも宛名の書き方や、同封する送付状の書き方にもマナーがあるので、事前に調べてから提出するようにしましょう。

ESの入手方法がわからないときは?

どこでESを手に入れたらいいか分からないときは、志望企業に問い合わせましょう。問い合わせる窓口は基本的には「採用担当」なので、間違えてほかの部署にメールや電話をしないよう注意してください。

企業HPの採用ページから問い合わせるのが最もスムーズです。採用ページが分からない場合は、「企業名 新卒採用」などと調べると採用担当の問い合わせ先が出てきます。

ESが見当たらず確認しないうちに募集が終わってしまった、ということがないよう、早めに確認を行いましょう。

ESのコピペはバレる!コピペのメリット・デメリットと上手な活用方法

ESのコピペはバレる?

コピペとは“コピーアンドペースト”の略で、ネット上にアップされた文章をそのまま自分の文章として使い回すことを意味します。

結論から言うと、ESをコピペで作成することはNGです。ESをコピペすると、高確率で採用担当者にバレます。採用担当者は大量のESを目にしてきているので、言い回しや単語がしっくりこないと、コピペしたことをすぐ勘づくそうです。

コピペすればESを準備する時間を節約できることに加え、「時間がない」「文章力に自信がない」という人にとって魅力的な方法かもしれません。実際に就活情報サイトやSNSには、内定をもらった人たちのESも多数公開されているので、採用されたいという想いからコピペしたくなる人もいるでしょう。

もちろん、内定者のESや就活サイトの例文を参考にし、同じような構成や部分的に同じような言い回しを使うこと自体は問題ありません。しかし、一言一句コピペしたESは見破られてしまいます。コピペがバレれば、就職への熱意が伝わらないだけでなく、企業の信頼を失って不採用になる可能性もあります。

ESをコピペするのは簡単ですが、デメリットの方が遥かに多く、選考結果へのダメージも深刻です。ESの「コピペはバレる」ということを心得て、一言一句そのまま活用することは控えるようにしましょう。

ESをコピペするメリット

企業の求める人材に合った内容になる

志望企業の内定者のESをコピペすれば、その企業の求める人材に当てはまったESを作ることができます。

ESを書く前の業界研究や企業研究の時間も短縮でき、的外れな応募書類を提出するリスクを回避できるメリットがあります。

内定者のESを参考にすることで、志望企業が好むESを効率よく作成することができるでしょう。

面接対策に時間を使える

就職活動中は忙しく、気がついた時にはESの提出期限が迫っていた!という経験がある人も多いのではないでしょうか。

ESをコピペで作成すれば、応募書類の作成にかける時間を大幅に短縮することができ、面接対策や説明会やOB・OG訪問、企業研究、Webテスト対策など、他のことに時間を使うことができます。

就職活動を効率よく進めるために、ESをコピペして使っている人もいるようです。

幅広い業種・企業を受けられる

ESをコピペすれば業界研究・企業研究に割く時間も節約できます。

その分たくさんのESを作成できるので、応募する企業数や業種の幅が広がるというメリットがあります。

異なる業界や業種を受けたいと思っている人でも、ESをコピペすればそれぞれの企業にあったESをすぐに準備できるでしょう。

ESをコピペするデメリット

熱意が伝わらない

コピペされたESは、応募者本人ではなく他の誰かが作成した文章です。他人の言葉では応募者の本心が伝わりにくく、採用担当者の心を動かすことはできません。

特に新卒採用の場合は応募者の人柄熱意やる気が重視される傾向にあります。

ESがコピペだとバレれば、「やる気がない」「考える力がない」と判断されてしまうでしょう。

オリジナリティがない

ESに書く志望動機や自己PRは、過去の経験をベースに自分の特徴や強みを書くのが基本です。

自分と似たような経験をしている人のESをコピペしても、感じ方や表現の仕方は人によって異なるため、自分らしさを際立たせることはできません。

コピペされたESでは、本来の自分の魅力を最大限に伝えるのは難しいと言えるでしょう。

バレたら信頼を失う

ESをコピペしてそのまま使った場合、「盗作」と捉えられてもおかしくありません。

新たに迎える新入社員が他人の文章を丸パクリするような人だったら、採用担当社はどう感じるでしょうか。ESのコピペは採用担当社と応募者の信頼関係を壊すきっかけになり得ます。

コピペがバレれば、問答無用で不採用になることも覚悟しておきましょう。

コピペはなぜバレるのか?

コピペチェッカー

コピペチェッカーとは、文章中にコピペされた部分がないか、既存の文章と酷似している部分がないかをチェックするものです。

コピペチェッカーを使えば、コピペされた文章がどのサイトのどこに書いてあるかまで確認することができます。

複数のサイトからコピペした継ぎ接ぎの文章であっても、その事実を見抜いてしまう優れものです。

企業によってはそれぞれ基準を持っていて、コピペチェッカーの結果が◯◯%以上のESはコピペ、◯◯%以下は独自で作った文章と判断軸にすることもあるようです。

コピペチェッカーを使えば、コピペ元が簡単にバレてしまうということを心得ておきましょう。

面接の深掘り

コピペしたESで書類選考を突破できても、面接で苦戦する可能性も十分に考えられます。面接では、応募者個々の魅力を引き出そうとESの内容を深掘りする質問がなされます。

過去の経験や具体例を詳しく聞かれた際、自分で作ったESでなければ上手く返答することができません。

スムーズに答えられなかったり、表面的な回答になってしまうと「自分で書いたことを理解していない?」「本当に自分で書いたのか?」と疑念を抱かれてしまいます。

コピペしたことがバレれば、せっかくの時間が無駄になったと採用担当者を落胆させることになるでしょう。

就活サイトや就活本

採用担当者は、就活サイトや就活本を一通りチェックしてから採用活動に臨んでいます。そのため、内容をそのままコピペすれば、採用担当者にすぐに見破られてしまいます。

志望動機や自己PRの例文は当たり障りのない内容のものがほとんどなので、コピペしても個性が感じられず、読み飛ばされてしまうでしょう。

採用担当者は様々なところで情報収集していて、就活生のパターンも把握しています。多少のコピペならバレないという根拠のない自信は捨てましょう。

ESでコピペを上手く活用する方法

表現や言い回しを変える

ESをコピペすることは基本的にはNGですが、コピペを上手く活用してオリジナルの文章を作成する方法もあります。

コピペした文章を一言一句そのままESに記載するのはご法度ですが、文章の語尾を変えたり、自分が使い慣れている言葉に置き換えたり、一部分のみを参考にしたりすることでオリジナルの文章になります。

コピペした文章に手を加えて、原形をとどめない自分らしい文章を作成していきましょう。

構成をそのまま真似する

ESの文章をコピペで使い回すのはNGですが、文章の「構成」を真似するのは問題ありません。

選考を突破したESと同じ構成で志望動機や自己PRを書くことで、理解しやすく、ボリュームも丁度よいESに仕上がります。

特に記入スペースが狭いESや文字数制限がある場合は、内定者がどのくらいの文字数で書いていたのかも参考にしましょう。

複数のESを参考にする

1人の内定者のESからコピペするのではなく、複数のESを参考にすると選考突破のヒントを得られるかもしれません。

それぞれのESから使えそうな文章や言い回しをピックアップすれば、採用担当者に響く魅力的な文章を導き出せるかもしれません。

内定者のESは学びが多いので、たくさん閲覧して、自己PR・志望動機の書き方のコツや、内定者の傾向を掴みましょう。

志望動機や自己PRが例文と似てしまったときの対処法

過去の経験談・インターンや説明会などの話を入れる

コピペをしていなくても、ネット上のESや例文と内容が似てしまうことはよくあります。

コピペを疑われたり、ありきたりな文章のままにならないようにするには、自分にしかない具体的なエピソードを盛り込むことが肝心です。

エピソードとは、学生時代の経験だけでなく、インターンや会社説明会、OBJECT・OG訪問に参加した時のことなど何でもOKです。

いつ、どこで、どんな経験をして、何を得たのか、具体的な名称や数字などの情報を盛り込み、オリジナリティのある文章に仕上げましょう。

自分が感じたことや考えたことを加える

志望動機や自己PRに盛り込んだ経験を通じて、自分は何を学んだのかどんなことを考えたのかを付け加えましょう。

この一文に応募者の人柄価値観が表れるので、採用担当者も注目しているポイントです。自分が感じたことを素直に表現すれば、面接で深掘りされても自信を持って答えられるはずです。

抽象的な表現は避け、できるだけ具体的で等身大の言葉でまとめましょう。

コピペチェッカーで確認する

「自分のESにオリジナリティがあるか気になる」「コピペと勘違いされないか心配」という人はコピペチェッカーを使うのがおすすめです。

ネット上には無料で使えるコピペチェッカーも多く存在し、文章を入力すれば類似した文章がないかすぐに確認してくれます。

もし、一致率の高い文章があった場合は、言い回しや単語を置き換えるなど修正したほうが無難です。

しかし、オリジナルで作った文章であれば、そっくりそのまま同じ文章が見つからない限り気にしすぎる必要はありません。

知人に添削してもらう

コピペチェッカー以外にも友人や知人に添削をしてもらうことで、「伝わりやすい文章か」「コピペのように見えないか」などを第三者の目で見て確認することができます。

特に就活を終えた先輩や就活中の友人、家族や身近な社会人の人などに頼むと、就活を経験した人の目線から添削してもらえるためより文章に磨きがかかるでしょう。

自分では気づかなかった誤字脱字にも気付いてもらえることもあるため、ESを出す前に最終チェックとして添削してもらうのも良いかもしれません。

書類選考を突破できるESの書き方

企業の求める人物像に当てはめて書く

書類選考を突破するには、企業の求める人物像と自分が合致していることを、志望動機や自己PRでアピールするのが効果的です。

企業がどのような人材を採用したいと考えていて、自分のどんな強みが当てはまるのかを考えてみましょう。

企業によっては求める人物像やスキルを明示しているところもありますが、見当たらない場合は企業理念から汲み取ったり、説明会や先輩社員から聞くなどして情報を掴んでおく必要があります。

構成を意識して書く

ESの志望動機や自己PRは「結論から書く」のが基本です。

結論の次に、「結論の裏付けとなる理由」「具体例」を書き、最後は「強みをどう活かすか」や「入社後の目標」を述べて締めるのが王道の構成となります。

結論があやふやだったり、余分な情報が多すぎて文章の軸がぶれてしまうと、何が言いたいのかわからないESになってしまいます。

内定者のESの構成も参考にしながら、論理的な文章で採用担当者を納得させましょう。

使い回ししない

選考を突破できないESの特徴の1つに、志望動機や自己PRで「会社を入れ変えても違和感がない」という点があります。

採用担当者が知りたいのは、たくさんの同業他社の中で「なぜうちなのか?」という理由です。志望企業でなければならない理由を明確にして、志望動機や自己PRに盛り込みましょう。

どの企業でも話が通じそうなありきたりな文章では、採用担当者を納得させることはできません。

ESはコピペだけでなく、使い回しもすぐバレるので、1社1社丁寧に作成しましょう。

志望動機・自己PRが思いつかないときの対処法

自己分析を見直す

ESに書く内容が思いつかない時は自己分析を見直したり、深掘りをすることがおすすめです。

自己分析をする際、過去の経験を幼少期から時系列で振り返ることで、使えそうなエピソードや自分の強みが浮き彫りになることがあります。アルバイト経験や部活動、学業、課外活動など様々な出来事に焦点をあてて考えるようにしましょう

自分らしさがアピールできれば、特別な経験でなくても問題ありません。

始めから完璧なESを書こうとせず、まずはじっくりと自己分析を行い、深掘りをすることでより具体的で説得力のある志望動機や自己PRを書くことができるでしょう。

業界・企業研究を徹底する

ESが上手くまとまらないときは、業界・企業研究が不十分かもしれません。

志望企業が注力している事業や将来のビジョン、社風などを理解しておかないと、どこの企業にも使い回しできそうな無難なESになってしまいます。

自己分析と並んで、業界・企業研究は就職活動の基本です。より内容の濃いESを作成するためにも、業界・企業研究はじっくり行いましょう。

【ESメーカー】を使う

アピールしたい強みやエピソードは見つかったけど、上手く言語化できないという人は、ESメーカーなどAIによるES作成サービスを活用するのもおすすめです。

ESメーカーは、どんな文章を作成したいのか【質問】に入力し、【文字数】と【キーワード】の3つを入力するだけで、簡単に志望動機や自己PRを作成できます。

出来上がった文章を手直ししてブラッシュアップすれば、オリジナルの文章としてESに記載することができます。

ES作成に時間をかけられない人、文章づくりに苦戦している人は一度使ってみることをおすすめします。

【ChatGPT】を使う

ESメーカーと同じように、ChatGPTでも簡単に志望動機や自己PRを作成することができます。ただし、まだ精度はそれほど高くないので、不自然な言い回しも散見されます。

そのため、ChatGPTで生成した文章をそのままESに記載すると、「AIで作成したものをそのまま貼り付けた」と思われてしまうかもしれません。

AIで作成した文章はコピペチェッカーなどに引っかかる可能性は低いですが、自分ではなく他人が作った文章であることに違いありません。

自分の言いたいことがきちんと伝わる文章になっているか、必ず見直しをしてからESに記載しましょう。

ESは自分の言葉で思いを伝えよう!

ESをコピペするのは簡単ですが、バレると企業との信頼関係も一瞬にして崩れてしまいます。せっかく能力やスキルがあっても、コピペが発覚した時点で即刻不採用になってしまうでしょう。

コピペしたESでは応募者本人の人柄や熱意は伝わりにくく、採用担当者に違和感を与える可能性が高いです。

一方、自分の言葉で作ったESは、応募者のやる気や個性が伝わり、採用担当者の記憶に残りやすくなります。

ESは採用担当者が最初に目にする書類であり、応募者の第一印象に繋がる大切なものです。

悔いのない就職活動にするためにも、自分の言葉で企業への想いを伝えましょう。

エントリーシートの語尾は「ですます調」「である調」どっち?メリット・デメリットを比較!

ESの語尾は「ですます調」「である調」どっちが正しい?

エントリーシート(ES)を書く際、語尾を「ですます調」「である調」のどちらにするべきかということはよくある悩みどころでしょう。

結論としては、どちらが正解ということはなく、どちらの語尾を使用しても問題はありません。

「ですます調」と「である調」にはそれぞれメリットとデメリットがあり、読み手に与える印象が異なります。

アピールしたい内容に合わせて使い分けるのも良いでしょう。

ESの語尾で重要なのは、ES内の全ての文章をどちらかの語尾で統一するということです。

ES内の複数の文章においても語尾が統一されていないと、非常に読みづらく、ES全体のまとまりが失われてしまいます。

また執筆者は細部にまで気を配れず、仕事ぶりも粗雑なのではないかという悪印象を抱かれてしまう可能性もあります。

ESを書く際は、語尾が揃っているかということに注意を向けましょう。

ESの「ですます調」「である調」は印象が全く異なる

「ですます調」の文章

私の強みは、課題解決に主体的に取り組む力です。大学時代、学生会の役員として活動しており、当時の私たちの課題は、イベントの企画や運営においてのコミュニケーション不足でした。

そこで、私はメンバーとの定期的なミーティングを通じて、個々の意見やアイデアを集約し、課題を洗い出しました。また、チーム内でのコミュニケーションを活性化するため、SNSを活用し、円滑な情報伝達を図りました。結果として、メンバー間の連携が向上し、より質の高いイベントを提供できるようになりました。

このような経験を通じて培った課題解決能力は、貴社でも活かせると確信しています。新たなチームの中で、効果的なコミュニケーションと協力を促進し、組織全体の発展に貢献していく所存です。

「である調」の文章

私の強みは、課題解決に主体的に取り組む力である。大学時代、学生会の役員として活動しており、当時の私たちの課題は、イベントの企画や運営においてのコミュニケーション不足であった。

そこで、私はメンバーとの定期的なミーティングを通じて、個々の意見やアイデアを集約し、課題を洗い出した。また、チーム内でのコミュニケーションを活性化するため、SNSを活用し、円滑な情報伝達を図った。結果として、メンバー間の連携が向上し、より質の高いイベントを提供できるようになった。

このような経験を通じて培った課題解決能力は、貴社でも活かせると確信している。新たなチームの中で、効果的なコミュニケーションと協力を促進し、組織全体の発展に貢献していく所存だ。

参考:求人ボックス

上記2つの文章は、内容は同一で、語尾のみを変えたものです。

読み比べてみると、中身は変わらないにもかかわらず、異なる印象を受け取れることが分かると思います。

「ですます調」は柔らかく丁寧な印象、「である調」は力強く堂々とした印象を感じられるのではないでしょうか。

詳細は後述しますが、それぞれにメリットやデメリットがあるため、状況に応じて使い分けていきましょう。

ESの「ですます調」「である調」の使い分け方

文字数制限によって変える

ESで「ですます調」と「である調」の語尾を使い分ける際、文字数制限に注目する方法があります。

「ですます調」の文章は全体を敬語で構成することになるため、文字数が多くなりやすいです。

反対に、「である調」は敬語が不要であるため、文章を短く書くことができます。

そのため、短い文字数に収めたい場合は「である」調を選び、文字数を稼ぎたい場合は「ですます」調を選ぶというように使い分けるのも良いでしょう。

志望する業界や企業によって変える

ESで語尾を使い分ける際、志望する業界や企業に合わせて変えるという方法もあります。

「である調」は物事を簡潔に断言できるため、「ですます調」に比べて文章に力強さ説得力が生まれやすいです。

そのため、自信が感じられる表現が好まれやすい業界や企業では、ESを「である調」で統一することをおすすめします。

「である調」は「マスコミ」「商社」「コンサルティング」といった業界で好まれやすいと言われています。

迷ったときは「ですます調」で統一する

ESの語尾を「ですます調」と「である調」のどちらで統一するべきか迷ったときには「ですます調」を使用することをおすすめします。

ESは採用担当者という目上の立場の人に向けて書くものであり、敬語を扱う「ですます調」は礼儀正しい印象を与えることができます。

また社会人のビジネスシーンにおいても、基本的には「ですます調」が使われます。

そのため、ESでは「ですます調」を使用するのが一般的であり、無難とされています。

「ですます調」のメリット

礼儀正しく柔らかな印象を与えられる

「ですます調」は敬語を用いた丁寧な文体であるため、礼儀正しい印象を与えることができるというメリットがあります。

先述の通り、ESは目上の立場である採用担当者に読んでもらうものです。

そのため、「ですます調」を用いることで、社会人のマナーとしての礼節をしっかりとわきまえていることを伝えられるでしょう。

敬語が問題無く扱えるということは、一緒に働く上で気持ち良く働けそうな印象を与えます。

また強く断定する「である調」よりも柔らかな印象なので、読み手に不快感を与えるリスクも低いでしょう。

文章が読みやすくなる

ESの文章を「ですます調」にするメリットとして、採用担当者にとって読みやすい文章になるということが挙げられます。

社会人が扱う文章は基本的には「ですます調」であり、採用担当者が読み慣れている文章も同様であるためです。

採用担当者は非常に多くのESに目を通すものであるため、違和感無くスムーズに読むことができるESは好感を抱いてもらえるでしょう。

文章の読みやすさを確保したい場合には、「ですます調」を使うことをおすすめします。

「ですます調」のデメリット

正しい敬語で書くことが難しい

「ですます調」で正しい敬語表現の文章を書くことができれば、先述の通り、採用担当者に礼儀正しい印象を与えることができます。

一方で、正しい敬語表現を使うことが難しく、誤った敬語表現を使ってしまった場合には、マイナスの印象を与えてしまうというデメリットがあります。

ESを書き終えた際には、入念に敬語表現をチェックするようにしましょう。

また友人やキャリアアドバイザーなど他の人に添削を依頼すると、自分では気付けなかった誤りを見つけられるかもしれません。

稚拙な印象の文章になりやすい

「ですます調」は語尾に変化を持たせることが難しく、文章が単調になってしまいやすいです。

「~です。」「~ます。」という表現が続く単調な文章は読み手に稚拙な印象を与えてしまいかねません。

それを防ぐためには、文末表現を工夫する必要があります。

例えば、「サッカー部でキャプテンを担当。」のような体言止めを入れるという方法があります。

ただし特徴的な表現技法を使い過ぎると、かえって読みにくい文章になってしまうため、使用頻度やタイミングには注意しましょう。

文字数が多くなりやすい

先述の通り、「ですます調」は敬語を用いるため、「である調」に比べて文字数が多くなりやすいという特徴があります。

ESは内容を具体的に書かなければいけないことが多いため、自然と伝えたい内容も多くなります。

制限により、文字数を少なく抑えなければいけない場合には、「ですます調」の特徴はデメリットとなってしまうでしょう。

その際には、表現を言い換えたり、必要性の薄い表現を削ったりして、要点は残しつつも文章量を抑えられるように工夫しましょう。

「である調」のメリット

力強い文章になる

「である調」は「ですます調」に比べて、文末で固く断言できるという特徴があります。

「ですます調」にあるような柔らかさが無いため、アピールをはっきりと伝えているような力強い印象を与えやすいというメリットがあります。

文章に力強さが生まれると、読み手に自信を持っているように見せることができるため、説得力が増したり、強く意思を示したりすることができます。

また「である調」を使うことで、ESでは一般的とされる「ですます調」の文章と差別化され、採用担当者の印象に残りやすくなるでしょう。

多くの内容を詰め込むことができる

「である調」は「ですます調」とは異なり、語尾に敬語を使用しません。

そのため、同じ内容の文章でも「ですます調」より少ない文字数で書くことができます。

文字数制限のあるESでは、文章により多くの内容を詰め込むことができるというメリットが生まれます。

ただし、多くの内容を書けるからといって、必要性が薄い情報ばかりを詰め込んでしまわないようにしましょう。

「である調」のデメリット

偉そうな印象を与えてしまうリスクがある

ESでは語尾に敬語を使い、礼儀正しい印象を与えられる「ですます調」で文章を書くことが一般的とされています。

「である調」の文章は、敬語を用いずに強く断定するという性質上、友達口調に近い文体となってしまいます。

「ですます調」が一般的とされる中で、敢えて「である調」を使用すると、表現次第では上から目線で偉そうな印象を与えてしまうリスクがあります。

「である調」を使う際は、採用担当者という目上の人に読んでもらうESだということを意識して、上から目線の文章になっていないかをよく確認しましょう。

堅い文章になりやすい

「である調」はレポートや論文などでよく使われる文体であり、物事を淡々と述べるのに適しているという特徴があります。

そのため、「である調」の使用は文章に堅い印象を生んでしまいやすいというデメリットがあります。

堅い文章になってしまうと、文章に力強さが生まれやすいというメリットもあまり活かせなくなってしまいます。

堅い印象が生まれる原因は、主に「〜だ。」「~である。」という文が続くことにより、文章全体が単調なものになってしまうことです。

「である調」においても、先述の体言止めなどの表現技法を用いて、文末表現を工夫しましょう。

ESを書くときに注意するポイント

語尾は統一する

再度の注意になりますが、ES内の全ての文章で語尾を「ですます調」「である調」のどちらかに統一しましょう。

アピールしたい内容に合わせて、志望動機は「ですます調」にして、自己PRは「である調」にするといった異なる項目での使い分けもNGです。

読み手に敢えて使い分けているという意図が伝わりづらく、粗雑に書き上げたのではないかと疑われてしまうリスクが高いです。

全体で文体を揃えて、まとまりのあるESに仕上げましょう。

言葉や表現の間違いに気を付ける

ESを書く際には、適切な言葉や表現を使用できているかという点も重要です。

ESは文書であるため、話し言葉は使わず、「書き言葉」のみでまとめる必要があります。

例えば、「御社」は話し言葉であるため、ES内での応募先の呼称は「貴社」に揃えましょう。「~なので」という表現も話し言葉であるため、「~であるため」などの表現を使用しましょう。

また「成績を上げれました」「主将を務めてました」などの「ら抜き言葉」「い抜き言葉」の使用にも注意が必要です。

「〜たりする」のような文法上の間違いにも気を付けましょう。正しくは「〜たり、〜たりする」というように「〜たり」が2回以上続きます。

「ですます調」の文章を書く場合は、敬語表現の間違いにも気を配りましょう。正しい敬語を扱うことはマナーであるため、それができていない文章は低く評価されてしまいます。

ESを書き終えたら、言葉や表現方法の入念なチェックを欠かさず行いましょう。

内容を疎かにしない

ESを書く際、語尾ばかりに気を取られ、内容が疎かにならないように注意しましょう。

ESは自分を企業に紹介するためのものであり、その内容から人柄やスキルなどが評価されます。そのため、ESの内容は選考に大きく影響する重要な要素になります。

語尾がきちんと揃えられていても、肝心の内容が魅力的でなければ、良い評価をしてもらうことはできません。

伝えたいことが読み取りやすいか、自分の魅力をアピールできているかということをしっかりと意識して書きましょう。

文字数制限に対して少なく書き過ぎない

文字数制限に対して、極端に少ない文字数で文章を書いてしまうと、アピールできることが少なく、自信が無さそうな印象を与えたり、手抜きをしていると思われてしまう可能性があります。

一般的には、文章の文字数は「○○字以内」「○○字程度」などの制限として示されている文字数の8割以上が適切であると言われています。

ESにおいては、最低でも8割以上、理想としては9割以上の文字数が良いとされています。

文字数が足りないという場合には、表現の言い換えなどを行い、適切な文字数に届くように工夫しましょう。

ESは内容重視!自分の良さが引き立つ語尾でアピールしよう

ESを書く際、「ですます調」と「である調」のどちらの語尾を用いても問題ありません。

敬語を扱う「ですます調」は礼儀正しく柔らかな印象、固く断定する「である調」は力強く自身に満ちた印象を読み手に与えることができます。

迷ったときには、より一般的に用いられている「ですます調」を選ぶと無難で安心できるでしょう。

語尾の選択で注意するべきなのは、どちらを選ぶかということではなく、全体で語尾を統一するということです。

語尾がバラバラだとESのまとまりが損なわれてしまうため、必ず揃えましょう。また語尾ばかりを気にし、内容を疎かにしてはいけません。

ESではアピールの核となる内容が一番の評価の対象であり、最も重要です。
熟考した内容に合わせて、自分の良さが引き立つ語尾を選び、より良いアピールに繋げましょう。