アパレル業界の志望動機の書き方|職種別の例文とあわせて解説

ファッションが好きで将来はアパレル業界に就職したいものの、志望動機がうまく思いつかずに悩んでいる方は多いです。

自分の熱意をしっかりと企業に伝えて採用を勝ち取るためには、アパレル業界で求められるスキルを理解し、事前に企業研究自己分析を行っておく必要があります。

この記事では、その上でアパレル業界の志望動機の書き方のコツや参考になる例文7選をご紹介します。

アパレル業界ってどんな業界?

アパレル業界は、服飾に関する企画・製造・販売を行う業界です。アパレル業界の仕事は大きく「川上」と呼ばれる素材・生地の製造、「川中」と呼ばれる縫製・加工、「川下」と呼ばれる販売に分けられ、いずれの分野でも高い専門性が求められます。

また、ファッションは流行の移り変わりに大きな影響を受け、変化の大きい業界でもあります。細かい業界分析を欠かさず行い、業界の動向に合わせた内容を盛り込みましょう。

さらに、業務の内容が多岐にわたるため、自分には何が向いているのかを自己分析を通して見極め、それぞれの職種にマッチした志望動機の作成を心がけます。

アパレル業界の代表的な職種

販売職(店舗スタッフ)

アパレル販売員は店舗でお客様に洋服を販売する仕事です。商品の説明や試着の案内、コーディネートの提案、レジ業務などを行います。接客業務だけでなく、入荷した商品の検品や陳列、在庫管理、店内清掃、売り場作りなど、店舗運営に関する幅広い業務を担当します。

販売員として経験を積んでいくと、店長や副店長として店舗の責任者を任せられるようになります。販売員の仕事に加えて、スタッフの指導や育成、勤務シフトの作成、売上管理、顧客管理、本社との連携など重要な業務を担います。

専門職

  • デザイナー(洋服のデザイン)
  • パタンナー(デザイン画をもとに洋服の型紙を作成)
  • ソーイングスタッフ(縫製)

アパレル業界の専門職は、基本的にファッションの専門学校などを卒業して専門的な技術を身につけた人が就く職種です。働きながら専門学校などで働く場合もあり、資格としては色彩能力検定やパターンメイキング検定もアピールポイントになりますが、必須ではありません。

また、デザイナーのイメージを形にするパタンナーソーイングスタッフには、細かい部分のすり合わせを行うためのコミュニケーション能力も求められます。実際のスキルだけでなく、仕事を行う上で基本となる強みもアピールできると良いでしょう。

総合職

  • マーチャンダイザー:市場調査から商品企画・開発、生産、販売、プロモーションまでを総合的に管理する
  • プレス:マーケティング戦略の立案や広報業務などを行う
  • バイヤー:店舗で販売する商品の買付を担当する
  • 営業:自社の商品やブランドを小売店に売り込む

アパレル業界の総合職とは、主に本社に勤務し、会社やブランドの事業運営に関わる仕事です。ブランド全体のイメージを定め、どのように広めていくのかを考えるのが主な業務であり、現在のデータを分析して改善点を見つけ出すような、論理的思考力が求められます。

特にプレスは非常に人気が高く、メディアなどに出て自分自身が広告塔となって商品を売り込むこともあります。さまざまな人脈を利用して仕事を行うため、コミュニケーション能力が求められ、語学力も大きなアピールとなります。

アパレル業界の現状と課題

衣料品の低価格化

アパレル業界の国内売上を見ると、ユニクロ・GUなどを擁するファーストリテイリングが第一位、しまむらが第二位、無印良品を有する良品計画が第三位と、低価格帯の洋服の需要が高いことが分かります。

一方、百貨店などで売られる高価格の衣料品の需要は減少し、既存ブランドを低価格志向に方向転換する企業も増えています。

原材料の価格高騰化など、厳しい状況に置かれる中でも新しいアイディアで利益を生み出す力が求められています。

ECサイトの需要拡大

顧客が衣料品を買う場所として、店舗だけでなくEC(=Electronic Commerce)サイトが多く利用されています。ECサイトには、「ZOZOTOWN」や「楽天市場」など多くのブランドが共通のサイトに掲載されるものだけでなく、自社でECサイトを運営する場合も多くあります。

ECサイトでは、試着ができないというデメリットを解消するためのWEBコンテンツの作成やデータ解析などが必要であり、マーケティングに近い業務になります。

国内市場の縮小

低価格のファストファッションが台頭していることなどが影響し、国内市場が縮小傾向にあります。総務省の調査によると、衣料品の消費は2022年に9年ぶりに増加し、それまでは8年連続で減少しています。

また、日本経済の低迷やウクライナ情勢による原材料の高騰化も市場の縮小に拍車をかけており、これからの動向に注意が必要です。

しかし、どの業界にも同様のリスクは存在し、これらを理由に志望業界を変える必要はありません。自分が何をやりたいのかの軸を明確に持ち、企業側にアピールしましょう。

事業の多様化

アパレル業界の企業のトレンドとして、衣料品を売る中で得たブランドへのイメージを活用した様々な他事業への参入が挙げられます。

例えば、株式会社アダストリアが有する「ニコアンド」は、「niko and…coffee」というカフェを運営するだけでなく、家具や生活雑貨を販売するなど、ライフスタイル全体へのアプローチを行う企業が近年急激に増加しています。

総合職として採用された場合、入社後にアパレル以外の部門に配属になることも十分に考えられます。企業がどのような事業を行っているのか、事前にしっかり調べるようにしましょう。

大量生産・大量消費の見直し

服を作る上で生じる環境への負担を減らす取り組みが広まっています。近年、ファストファッションで安く服が買えるようになったことで、購入から廃棄までの期間が短くなり、大量生産・大量消費のサイクルが懸念されています。

企業側に関しても、大量の廃棄分が出ない適切な在庫管理や、自社で購入した衣料品を古着として再利用する仕組みの整備などが求められています。

パーソナライゼーションの取り組み

顧客一人ひとりのニーズに合わせた商品・サービスを提供するのが「パーソナライゼーション」です。

大量の情報で溢れる現代、自分の本当に欲しい服が見つからず、「お買い物疲れ」を感じる顧客のために考えられました。近年では、AIや機械学習を利用して個々の顧客に合わせた商品提案やサイズ調整を行うことのできる技術もあり、高度なパーソナライゼーションが可能になっています。

アパレル業界の大手企業一覧

アパレル業界の大手企業は、1つの会社で多くのブランドを経営している場合も多く、代表的な企業が所有するブランドに企業の色が現れます。

自分が志望する企業がどのようなコンセプトのブランドを有しているのかを把握し、それにしたがって志望理由を作成しましょう。

企業名経営ブランド
ファーストリテイリングユニクロ・GU
しまむらしまむら
ベイクルーズジャーナルスタンダードなど
アダストリアグローバルワーク・ニコアンド・ローリーズファームなど
トゥモローランドトゥモローランド
ユナイテッドアローズユナイテッドアローズ
ワールドアンタイトルなど
ビームスビームス
トウキョウベーススタジオズ

業績としては、第一位の「ファーストリテイリング」が第二位の「しまむら」の4倍ほどで、近年は独走状態となっています。また、国内市場の縮小により海外事業に力を入れている企業も多いため、リサーチを徹底しましょう。

アパレル業界で求められるスキルや能力

ファッションに関する知識

アパレル業界で働く上でファッションの知識は不可欠です。最新のトレンド商品の特徴(素材・デザイン・機能)など、ファッションに関する専門知識があると、顧客の好みやニーズを理解し、適切な商品・コーディネートの提案ができます。

売れる商品を企画・販売する上でもファッションの知識を身につけておいた方が有利です。

情報収集力

アパレル業界はトレンドの移り変わりが非常に速い業界です。売れる商品を開発したり仕入れたりするためには、常に市場全体の動向を把握し、競合他社やライバル店舗の調査も行って情報を収集していく必要があります。

学生のうちはファッション雑誌やSNSを通して流行を押さえておくことはもちろん、よりビジネス目線での情報を入手したいのであれば、繊研新聞WWD Japanなど業界専門メディアを購読するのもおすすめです。

コミュニケーション能力

販売職では特に、顧客と適切な距離感でコミュニケーションを取るスキルが求められます。購入につなげるためには、相手の話を丁寧に聞いて潜在的なニーズを引き出したり、商品の魅力を効果的に伝えたりすることが重要です。

また、チームワークを築いて店舗運営を円滑に進めたり、取引先と良好な関係を構築したりする上でもコミュニケーション能力は不可欠です。

志望動機を書く前の準備

応募先のブランドについて情報収集する

入社意欲や熱意を伝えるためにも情報収集を徹底し、企業やブランドを深く理解しておくことが大切です。企業理念ブランドコンセプト商品の特徴を理解し、自分がそれらに共感できるか、販売したいと思える商品かどうかを確認しましょう。

それらが志望動機につながっていきます。情報収集はインターネットやSNSだけでなく、実際に店舗に足を運び、自分の目で商品やスタッフの雰囲気を見ておくようにしましょう。

募集要項をしっかり読み込む

志望動機を書く前に募集要項をきちんと読み込んでおきましょう。募集要項には企業が求める人材像事業内容経営理念社風などが具体的に記載されています。それらを理解することで自分と企業の相性を判断し、企業ニーズに合致した志望動機を考えることができます。

企業が求める人材像にマッチした内容の志望動機にすることで、企業への熱意が伝わりやすくなるのもメリットです。

入社後に実現したいことやキャリアプランを考える

入社後に実現したいことキャリアプランを明確にしておくことで、単に「アパレル業界で働きたい」という気持ちだけでなく、その企業で何を成し遂げたいのかという具体的な目標や、企業にどのように貢献できるかを示すことができます。

また、企業が提供するキャリアパスが自身のキャリアプランに合致しているかどうかの判断材料ともなり、入社後のミスマッチによる早期離職を防ぐことにもつながります。

アパレル業界の志望動機の書き方

志望動機の基本構成
  1. 結論
  2. 具体的なエピソード
  3. 貢献意欲や将来的なビジョン

結論

まずはじめに、結論から述べます。ここでいう結論とは、アパレル業界で働きたい理由や、応募企業を選んだ理由、入社後に実現したいことなど、志望動機の核となる部分です。結論から述べることで一番伝えたいことが読み手に明確に伝わります。

また、最も印象に残る部分にするために、できるだけ簡潔に1~2文でまとめましょう。ただし、最後に読み直した時に矛盾がないように説明不足には十分注意します。

具体的なエピソード

次に結論の裏付けとなる具体的なエピソードを説明しましょう。いつからアパレル業界や企業に興味をもっているのか、きっかけは何か、企業の価値観やブランドコンセプト、商品・サービスに共感した理由、学生時代に身につけた自分のスキルや強みなどです。

アルバイト経験やファッションに関する活動、企業との接点(インターンシップや産学連携など)など、自分の経験を踏まえたエピソードがあることで他の学生との差別化ができ、より説得力が増します。

貢献意欲や将来的なビジョン

最後に自分が企業にどのように貢献できるのか、将来的にどのようなキャリアを築きたいのかを簡潔にまとめて締めくくりましょう。

ここでは企業に入社意欲や熱意、自分を採用するメリットを伝えることを意識します。志望動機を書く時は、エピソードに注力しがちですが、最後の将来性も同じように重要になります。どちらもしっかりと伝わる内容にしていきましょう。

アパレル業界の志望動機を書く時のポイント

なぜアパレル業界を選んだのかを明確にする

他の業界ではなく、なぜアパレル業界でなければならないのかを説明しましょう。「業界を選んだ理由が明確」=「就職への目的意識が明確で本気度が高い」と判断される傾向にあります。

ある程度の企業研究はしていても業界研究までは十分に行えていない学生も少なくありません。そのため、業界への理解度が高い方が選考に有利です。

例えばこれまでの人生でファッションに強い影響を受けた原体験がある場合、それをエピソードとして伝えることで業界を選んだ理由がストレートに伝わります。

なぜその企業・ブランドなのかを明確にする

何となくで会社を選んだ学生の場合、せっかく内定を出しても辞退されてしまったり、社風や価値観が合わないといった理由から入社後すぐに離職してしまったりする可能性があります。

そうした事態を防ぎ、自社に愛着を持って長く貢献してくれそうな学生を見極めるために、企業は志望動機における「なぜこの会社なのか」を重視しているのです。

企業研究を通して「その会社やブランドにしかない魅力とは何か」「そこでしかできない経験は何か」を明確にしておきましょう。

志望動機に直結する具体的なエピソードを盛り込む

単に「アパレルが好きだから」「貴社のブランドが好きだから」というだけでは、説得力に欠けてしまいます。なるべく志望動機に直結するような具体的なエピソードも盛り込めるとよいでしょう。

例えば応募企業でのアルバイトやインターンの経験、実際に商品を購入した経験、その商品を通して得られた喜びの体験など、応募企業・ブランドとの接点を伝えられると理想的です。

入社後にどう活躍できるかをアピールする

ブランドへの憧れや熱意を伝えるだけでなく、入社後にどう活躍できるのかを伝え、自分を採用するメリットをアピールしましょう。

例えば販売職への応募であればアルバイトで接客スキルやコミュニケーション能力を磨いたエピソードがあると効果的です。ファッション関連のスキル知識を学んだ経験があるのであれば、それらが仕事で活かせるとして即戦力をアピールしましょう。

アパレル業界の志望動機に使える例文7選

販売職の志望動機|販売員・店長

例文

私は人と接することが好きで、お客様に喜んでいただきたいという気持ちから、アパレル業界で販売員として働きたいと考えています。
特に貴社のブランドは「女性らしさ」を追求した曲線的なデザインが特徴で、私自身も長年愛用しています。貴社の服を着用すると、体型のコンプレックスが気にならなくなり、自信が湧いて自然と笑顔になれると感じています。
私は学生時代にも衣料品店でアルバイトをしており、お客様一人ひとりの体型の悩みに寄り添った商品を提案することで、顧客満足度の向上に貢献しました。
これらの経験を活かして、貴社のブランドでお客様の自信と笑顔を引き出せるようなショッピング体験を提供したいと考えております。入社後は今まで以上に商品知識を磨き、販売スキルを向上させ、将来的には店長として店舗運営に貢献したいです。(350字以内)

実体験のエピソードからブランドへの深い愛着が感じられますし、応募職種に関連するアルバイトでの具体的な実績もアピールできている理想的な例文といえます。

商品知識や販売スキルを磨くためにどのような努力をしていくのか、将来的に店長としてどのように成長したいのかまで描けると、入社意欲や仕事への熱意がより伝わるようになります。

専門職の志望動機|デザイナー

例文

私は服は単なる衣服ではなく、人の内面を表現する手段であると信じています。貴社の黒を基調とした前衛的なデザインは、既成概念を覆し、着る人の個性を際立たせます。その力強さに惹かれ、貴社のデザイナーを志望しました。
学生時代は服飾専門学校でデザインを学び、パターンメイキングや縫製技術を習得しました。また、貴社のインターンシップに参加し、貴社の服作りに対する情熱と哲学を肌で感じ、改めて貴社で働きたいと思いました。
入社後は、まず貴社のデザインコンセプトを深く理解し、技術を磨きながら、独創的なデザインを追求します。将来的には、貴社のメインラインのコレクションで、世界中の人々を魅了するような服作りに貢献したいです。(350字以内)

服への深い理解とブランドへの強い憧憬が伝わってくる例文です。服飾専門学校での学びインターンシップ経験から入社意欲の高さが感じられます。入社後の目標長期的なキャリアプランを明確に示している点も好評価です。

一点、ブランドのデザインコンセプトというのは入社前でもリサーチすればある程度は掴めるのではないでしょうか。また、将来的なビジョンがやや大雑把に感じられるので、より具体的なキャリアプランや目標を設定できるとよいでしょう。

総合職の志望動機|マーチャンダイザー

例文

学生時代にセレクトショップでアルバイトをしていた時、お客様から「ここのデザインがもっとこうだったらいいのに」と服のデザインに関する意見を多く耳にしました。その経験から、お客様の声を商品企画に活かすMDの仕事に興味を持ちました。
貴社を選んだ理由は「お客様と共に創る服」という理念に共感したからです。お客様の満足を第一に考え、商品開発に活かす姿勢に、私もこの会社で働きたいと思いました。
入社後は、まず現場の販売員としてお客様のニーズを的確に把握する力を磨き、商品企画に活かせる経験を積みたいです。それと同時にトレンドや市場調査にも積極的に取り組み、常に新しいアイデアを生み出す努力を怠りません。そして将来的にはブランドのファンを増やし、貴社の売上向上に貢献できるMDになりたいと考えています。(350字以内)

学生時代のアルバイト経験からMDに興味を持った具体的なエピソードと、企業理念への共感ポイント関連性が感じられる点が評価ポイントです。企業側に自社との相性の良さを印象づけられる内容になっています。

入社後の具体的なキャリアプランも明確に示されており、MDの仕事への熱意と入社意欲が感じられる理想的な志望動機といえるでしょう。MDの仕事ではデータ分析のスキルやコミュニケーション能力管理能力なども求められるため、もし学生時代の経験で活かせることがあればアピールしたいところです。

総合職の志望動機|営業

例文

私は大学時代に貴社のブランド店舗でアルバイトをしていました。

当時、初めて貴社の高機能ニットを購入したお客様が、その温かさに感動して何度も来店されたことが印象的でした。

この経験を通して、貴社の機能的で高品質な服が人々の生活を豊かにする力を持っていることを実感しました。実際、貴社の商品は世界中で年間約5億着販売されており、その数は年々増加しています。

私は大学で中国語を専攻しており、現地の文化や習慣にも精通しています。また、マーケティングゼミにも所属し、市場調査や商品企画の知識を学んできました。

貴社に入社できた際には、営業職としてグローバル事業における戦略エリアである中国市場での認知向上と販売拡大に貢献したしたいです。(350字以内)

機能性と高品質という商品の価値販売数をしっかり理解できている点や、企業の事業戦略を研究して中国市場への関心をアピールできている点が評価ポイントです。企業としても自社に強く興味を持ってくれているであろうことが伝わってきます。

改善点としては、アルバイト経験を通じてなぜこの企業で働きたいと思ったのかをもう少し明確にして冒頭に記載しましょう。中国語やマーケティングの知識をどう営業職に活かしていくのか具体的な貢献方法を提案できるとベターです。

総合職の志望動機|バイヤー

例文

私はファッションが好きで、洋服店でのアルバイトではお客様のニーズに合わせた提案を行い、全国販売員コンテストで上位10位に入る成果を上げました。お客様の体型や髪色に合わせて普段とは違うスタイルを提案し、喜んでいただいた経験は、バイヤーを目指す上で大きな自信になっています。
貴社を選んだのは「遊び心を大切にし、常に新しいことに挑戦し続ける」という企業理念に強く共感したからです。貴社の独創的な商品展開には常に刺激を受けており、バイヤーの方々が世界中からユニークなアイテムを発掘していることに魅力を感じます。
私はトレンド分析や情報収集能力に加え、お客様とのコミュニケーション能力にも自信があります。これらの強みを活かし、貴社のバイヤーとしてファッションを通じて豊かなライフスタイルを提案していきたいです。(350字以内)

ブランドコンセプトへの共感やバイヤーとして貢献できる能力がしっかりとアピールできており、企業に採用してみたいと思わせるような内容に仕上がっています。

現状では自己PRから文章が始まっているので、冒頭に企業への共感ポイントと志望動機を持ってきて、その後に動機の裏付けとなるエピソードや企業にどう貢献していくのかを続けましょう。全体の流れが整理され、論理的に読みやすくなります。

総合職の志望動機|EC運営

例文

私は高校生の時に初めて貴社のECサイトで洋服を買い、理想のスタイルを実現できた経験から、アパレル業界でEC運営に携わりたいと思うようになりました。

当時の私は韓国風のスタイルが好きだったのですが、地元では取り扱いがなく、本当にやりたいファッションを諦めていました。しかし、貴社のECサイトに出会ったおかげで場所の制限を受けずに欲しい服を購入できました。地方都市に住む人々は、都市部と比べてファッション情報や商品にアクセスしづらいという課題があります。

貴社に入社できた際には、大学で学んだマーケティングの知識とITスキルを活かし、地方都市に住む人々にも理想のファッションを楽しんでもらえるようなマーケティング施策を提案していきたいです。(350字以内)

アパレル業界やEC運営に興味をもったきっかけが明確で、オリジナリティがあるところが好評価です。単なるファッションへの憧れだけでなく、ECを通して地方都市の課題を解決したいという志望動機から意欲の高さも伝わってきます。

自身のITスキルやマーケティングの知識を活かし、具体的にどんな施策が実行できるのかを例示できると、企業側としてもあなたの貢献をイメージしやすくなるでしょう。

総合職の志望動機|広報・プレス

例文

私は学生時代にファッション誌の編集部でアルバイトをした経験から、アパレル業界のプレス・広報担当に興味を持ちました。
アルバイトではファッション業界の裏側を間近で見る機会を得ましたが、中でもプレス担当の方々がメディアと密に連携し、ブランドの魅力を効果的に発信している姿に深く感銘を受けました。
貴社はトレンドに敏感な若い世代から支持を集め、常に新しいことに挑戦し続けています。私も貴社のプレス担当として、ブランドの魅力を多くの人に伝えていきたいと考えております。
大学では英文学を専攻し、英語力を磨いてきました。学生団体で広報を担当した経験から、情報発信能力にも自信があります。これらのスキルを活かし、国内外のメディア関係者と積極的にコミュニケーションを図り、貴社ブランドの認知向上に貢献していきたいです。(350字以内)

学生時代の経験からアパレル業界に興味を持った明確な理由やプレス担当への具体的な憧れのエピソードが書かれていますし、自信の強みや企業に貢献する意志がしっかり伝わるところも評価できます。

ただ、この会社でなければならない理由がやや弱い印象です。競合他社にはない企業の強みや魅力を分析して盛り込めると説得力が高まるでしょう。

アパレル業界の志望動機を書く際の注意点

希望職種への志望理由も含める

業界全体や特定の企業の志望理由だけでなく、希望職種への志望理由も含めましょう。アパレル業界は販売員から総合職まで業務の幅が広く、職種ごとに求める人物像が異なります。

実際の活躍を期待できるような強みをアピールすることで、採用担当者も入社後のイメージがつきやすくなります。

その際には、経験を通して得た知識やスキルを、できるだけ具体的に記述します。説得力のある内容にするために、業界・企業への志望理由と矛盾しないように注意しましょう。

「好き」だけで書くのはNG

アパレル業界に興味を持つきっかけとして、「服が好きだから」「そのブランドが好きだから」と考える就活生も多いでしょう。しかし、アパレル業界を志望する就活生として「好き」なことは前提であり、それだけでは志望理由になりません。

企業側は会社に貢献してくれる人材を探しており、「好き」から実際に働くためには、そのブランドの一員として何ができるのかをアピールすることが求められます。なぜ好きなのか、好きなブランドをさらに大きくするにはどうすればいいのか、まで深堀りするようにしましょう。

トレンドワードを使いすぎない

ファッション業界ではトレンドの移り変わりが激しく、いかにトレンドをキャッチしてそれに即した商品を提供するかが大きなカギとなります。

しかし、志望動機でトレンドワードを多用してしまうと、業界理解が浅いと思われてしまう可能性があります。使用する場合には自分の経験やスキルとできるだけ結びつけ、それを分かりやすく説明するための道具として使います。

特定のブランドのみに向けた志望動機にしない

アパレル業界の大手企業は複数のブランドを経営していることが多く、その場合、特定の1ブランドに向けた志望動機は避けましょう。入社後にどのブランドに配属されるかは全く分からず、企業側はどのブランドに配属になっても活躍できる人材を求めています。

1つのブランドしか詳しく理解していない場合は、そのブランドと他のブランドの共通点を探してみます。その共通点は、企業が大切にしている理念やコンセプトと繋がっていることも多く、深い企業研究はアピールポイントにもなるでしょう。

アパレル業界の志望動機では具体的なエピソードがポイント

アパレル業界の志望動機を考える際には、実体験に基づく具体的なエピソードを盛り込むことが他の学生と差別化し、自分らしさを伝える鍵となります。

ファッションやそのブランドに興味を持ったきっかけを振り返り、企業担当者に熱意をアピールしましょう。また、自分の強みや学生時代に培った経験などを踏まえ、企業に貢献する意欲を伝えることも意識してください。

【例文あり】エンタメ業界の志望動機の書き方|業界を正しく理解しよう

エンタメ業界の志望動機の書き方に悩んでいませんか?エンタメ業界といっても幅広く、大きく9つの事業に分かれています。まずは、自分が目指していることを明確にすることが大切です。

またエンタメ業界は例年、就活生に人気の業界です。そのため、周囲と差別化し、自分らしさが伝わる志望動機を作ることがポイントです。

自己分析業界研究をしっかりと行うことが、エンタメ業界の内定を勝ち取るためのも一番の対策になります。

今回はエンタメ業界の志望動機の書き方を例文と併せて徹底解説していきます。

エンタメ業界とは?

エンタメ業界は、映画・放送・音楽・ゲーム・テーマパークなどの娯楽コンテンツの作成・配布・販売を扱う業界です。

エンタメ業界の事業を大きく分けると、映画事業・放送事業・音楽事業・アニメ事業・ゲーム事業・イベント&舞台事業・出版事業・動画配信事業・レジャー・アミューズメント事業9種類に分けられます。

一概にエンタメ業界といっても多くの事業があります。エンタメ業界の中でも、どの事業でどんな仕事がしたいのか、自分が何を目指すのかをきちんと考える必要があります。志望会社の事業内容までしっかりと把握し、企業研究してから、志望動機の制作に取り掛かりましょう。

エンタメ業界の主な事業について

映画事業

映画を制作し、お客様に届けるまでの一連の業務を担っている事業です。企画・製作・配給・興行・販売から構成されています。

主に「製作」「配給」「興行」の3つに大きく分けられ、それぞれに独立した企業があります。これらの行程をすべて自社でおこなう場合もあれば、別の配給会社や興行会社と連携する場合もあります。正しく理解するためにも、細かく企業研究をすることが大切です。

近年の映画事業の動向は、動画配信サービスが台頭し、映画の視聴方法は多様化しています。映画館では、3DやVRなどの技術革新が進み、映画の表現方法や視聴体験は進化している最中です。

映画事業は、動画配信サービスや映画館での技術革新などの変化に対応しながら、市場を拡大していくでしょう。

放送事業

テレビやラジオを通じて、映像や音声情報を広く一般に送信する事業です。受信料によって運営される公共放送「NHK(日本放送協会)」広告収入や番組販売収入によって運営される放送「民間放送」の2つに分かれています。

近年、インターネットの普及により、視聴時間や広告収入の減少が課題です。放送事業は、デジタル化やインターネットの普及などの変化に対応しながら、新たなビジネスモデルを構築することが求められています。

音楽事業

音楽の制作・録音・販売・演奏・著作権管理など、音楽に関わる業務を行っています。

近年の動向では、音楽配信サービスが普及し、音楽の聴き方が大きく変化しました。なかでも、ストリーミングサービスが主流になっています。

ただし、音楽配信サービスの普及により、CDなどの音楽販売が減少しており、音楽業界全体の収益が減少しているのが課題です。

アニメ事業

アニメ作品の企画、制作、販売、配信など、アニメに関わる事業です。近年は、動画配信サービスの普及により、海外市場が大きく成長しています。

しかし、アニメ制作には多くの時間と労力が必要であり、人手不足が課題となっています。また、違法ダウンロードも問題となっており、アニメ業界にとって非常に深刻な問題です。

アニメ事業は、動画配信サービスの普及や海外市場の拡大などの変化に対応しながら、新たなビジネスモデルを模索していくでしょう。また、技術革新を活用した新しいアニメ体験の提供も期待されている事業です。

ゲーム事業

ゲーム事業は、ゲームソフトの企画、開発、販売、配信などを行います。近年はスマートフォンの普及により、気軽にゲームができる「モバイルゲーム市場」が大きく成長しており、世界全体で大きな市場規模を誇っています。

モバイルゲーム市場の他にも、eスポーツの競技人口や観戦者数が世界的に増加しており、ゲーム事業の新たな収益源となっています。

ゲーム事業は、スマートフォンの普及やeスポーツの成長などの変化に対応しながら、新たなビジネスモデルを模索していく必要があるでしょう。また、クラウドゲーミングVRなどの技術を活用した新しいゲーム体験の提供も期待されています。

イベント&舞台事業

音楽ライブ、演劇、スポーツイベントなどの開催・運営にあたり、イベントに関わる一連の業務を行います。コロナウイルスの影響により「オンラインイベント」や実際に体験できる「体験型イベント」など、新たな形態のイベント・舞台が人気です。

イベント・舞台事業は、新たな形態のイベントを取り入れながら、顧客満足度を高めていくでしょう。また、AIVRなどの技術を活用した新しい形のイベント・舞台体験なども期待されています。

出版事業

出版物を企画、編集、制作、販売する事業です。書籍・雑誌・新聞の3種類に分類されます。

出版事業の市場規模は、日本国内だけで約1兆円規模と推定されています。近年は、電子書籍の普及により、紙の出版物の市場規模は縮小傾向にあります。

出版事業は、電子書籍の普及セルフ出版の増加などの変化に対応しながら、新たなビジネスモデルを模索していく必要があります。

動画配信事業

動画配信事業は、インターネットを通じて、映画やドラマなどの動画コンテンツを視聴できるサービスを提供しています。

主に動画1本ごとに料金を支払い視聴する「トランザクション型動画配信サービス」と、月額料金を支払うことで定額の動画コンテンツを視聴できる「サブスクリプション型動画配信サービス」の2種類が主流となっています。

さらに、芸能人やインフルエンサーがライブ配信をして、閲覧者がお金を支払う「投げ銭システム」で利益を上げている会社もあります。

スマートフォンの普及により、近年急速に成長している市場です。今後も成長し続けることが予測されています。

レジャー・アミューズメント事業

レジャー・アミューズメント事業は、テーマパーク・遊園地・映画館・博物館・スポーツ施設などの娯楽施設を運営しています。

近年は、インバウンドの増加体験型施設の人気により、首都圏を中心にレジャー施設が開園・リニューアルをしています。また、2025年には沖縄でも大規模なレジャー施設が開園予定です。ますます市場規模は拡大していくでしょう。

エンタメ業界の志望動機を書く前の準備

自己分析をしっかり行う

自己分析は、自分の強みや弱み、価値観、興味関心などを理解するために重要なプロセスです。就職活動において、入社後に後悔しないためにも、自己分析は必須のステップと言えます。

自分自身のエピソードを掘り下げることが重要です。自分自身のエピソードを掘り下げることで、今まで気づかなかった自分を知れます。

自分らしい志望動機を書くことで、他の就活生と差別化ができ、自己分析もしっかりと行いましょう。

競合他社も含めてしっかりと業界研究する

志望企業の事業内容強み・弱み業界の動向などを理解することで、より効果的な就職活動を行えます。

競合他社も含めてしっかりと業界研究をすることで、以下のメリットを得られます。

1.志望企業への理解が深まる

2.業界の動向を把握できる

3.自分の強みや弱みを理解できる

4.効果的な就職活動が行える

競合他社も含めてしっかりと業界研究を行うことは、就職活動において非常に重要です。また、業界研究は、一度で終わらせるのではなく、継続的に行うことが大切です。最新情報を常に把握するようにしましょう。

効果的に伝えるエンタメ業界の志望動機の書き方

効果的に伝える志望動機の構成

1. 結論を最初に書く

2. 具体的なエピソードを入れる

3. 入社後にやりたいこと

エンタメの会社で働きたい理由を最初に書く

まずはじめに「エンタメ業界に入社したい理由」を端的に伝えます。志望理由を最初に書くことで、採用担当者にわかりやすく伝えられます。

例えばスポーツ新聞事業がある会社を志望している場合は「私はスポーツ記者として、選手や監督のインタビューや試合の結果を正しい情報でスポーツのファンに届けたいと考え、貴社を志望しました」と最初に書くことで、説得力を高められます。

志望理由がわかりやすくまとめられているのか心配な人は、就活経験がある先輩や大学のキャリアコンサルタントに相談してみましょう。第三者が理解できる内容を書くことが大切です。

エンタメの会社に働きたい具体的なエピソードを書く

なぜその企業を志望するのかを、具体的なエピソードを交えて説明することで、熱意や説得力が増します。

また、下記の例のように、自分の経験やスキルが、どのように企業で活かせるのかをアピールするのが大切です。

<例>

  • 制作進行管理

→マネージャーとして選手の練習スケジュールを調整した経験

 

  • 開発

→授業でプログラミングでゲームのアプリを制作した経験

 

  • 動画編集

→趣味で動画制作をした経験

 

  • テーマパークやカラオケ店などでの接客業

→ホテルや飲食店などでのアルバイトの経験

 

  • タレントやインフルエンサーなどの人材育成

→部活の後輩を指導した経験

大学時代の部活・サークル・アルバイト・勉強などで経験した内容を深掘りすることで、エンタメの会社で働きたい具体的なエピソードが出てくるでしょう。もし、出てこなかったら、自己分析不足の可能性があるため、再度自己分析をしてみることが大切です。

最後に志望企業の入社後にやりたいことを書く

志望会社の事業・仕事内容をきちんと調べて、入社後に携わりたい仕事や将来の目標などの入社後にやりたいことを書きましょう。書くことで、採用担当者から高評価を得られます。

書く前に、企業のホームページやパンフレットなどをよく読んで、企業理念事業内容などを理解することが大切です。

エンタメ業界は「キラキラしていて楽しそう」と考えている就活生は多いですが、公開日(放送日・発売日)に間に合うように、一部の会社では終電近くまで勤務しています。

ハードな部分も含めて、入社後のギャップを無くすためにも、しっかりと入社後のことを記載するようにしましょう。

エンタメ業界の志望動機例文

マスコミ事業

例文

私は記者として、現場の声に耳を傾け、真実を追求し、〇〇地域の人々の心に響く記事を届けたいと考え、貴社を志望しました。特に貴社は、長年にわたり〇〇地域の生活に深く根付いており、培ってきた取材力と編集力で、信頼性の高い報道姿勢を貫いている点に魅力を感じました。

大学時代は、新聞部に所属し、〇〇地域イベントの取材や記事作成に携わりました。限られた時間の中で、情報を的確に伝えることの難しさを学びましたが、同時に、多くの人に情報を届けられた喜びも実感しました。

貴社に入社後は、私の強みである行動力と情報収集力を活かし、政治・エンタメ・経済などの幅広い分野を取材し、〇〇地域に住んでいる読者の生活に役立つ情報を発信したいです。(350字以内)

地方にある新聞社の志望動機です。新聞を通して、地域で正しい情報を伝える報道をしたいのが伝わります。

学生時代の新聞部での学びやエピソードを志望動機に含めていることが良い点です。さらに、テレビやラジオではなくてなぜ新聞が良いのかを書くことで、さらに意欲の高さをアピールすることができるでしょう。

新聞社や出版会社は多くの文章を扱う仕事のため、志望動機の文章表現も重視しています。そのため、適切な文章なのかを慎重に確認してから提出しましょう。

音楽事業

例文

私は、人々の心を動かし、人生を豊かにするエンターテインメントの力で社会に貢献したいという強い想いがあり、貴社を志望します。

貴社では、デジタル技術を活用した革新的なビジネスモデルを展開し、音楽の楽しみ方を大きく広げていることに強く惹かれました。学生時代、音楽サークルでライブイベントの企画運営や広報活動に携わりました。

そこで、音楽が人々に感動を与え、心を一つにする力を持っていることを実感しました。貴社に入社後は、様々な音楽コンテンツの企画・制作・販売に携わり、人々の心を動かすような作品を生み出したいと考えております。

常に変化するエンターテインメント業界の最前線で活躍できる人材になるために、日々努力していく所存です。(350字以内)

上記の志望動機は、企業研究をしっかりしているため、企業独自の取り組みに興味があることをしっかりと伝わります。

入社後にやりたいことがたくさんあるのは良いのですが、営業やマーケティングなどの具体的な業種を書くことでさらに説得力が増すでしょう。

志望動機は、競合他社を含めて、企業研究を行ってから取り組むことが大切です。

ゲーム事業

例文

幼少期から貴社が開発したゲームに魅了されたことをきっかけに、独創的なゲームを作る側になりたいと考え志望しました。

貴社は、技術力の高さはもちろんのこと、社員同士が協力し合い、自由にアイデアを交換できる環境が整っていることに魅力を感じました。そのような環境だからこそ、老若男女に愛される楽しさがたくさん詰まったゲームが作成できるのだと感じています。

私も世界中の人々に笑顔と感動を与えられるようなゲーム開発に携わりたいという強い想いがあります。

大学時代の授業でプログラミングを学び、簡単なゲームプログラムを作ることに成功しました。

入社後は、大学時代の経験を活かして、人々の想像力を超えるような、新しい体験を提供するゲームを作りたいです。そのためには、常に新しい技術を学び、良いアイデアを生み出せるよう努めます。(400字以内)

プログラマーを志望している理系就活生の志望動機です。単純に「ゲームが好き」と書いているのではなく「世界中の人々に笑顔と感動を与えられるようなゲーム開発に携わりたい」と記しているのが良い点です。

「社員同士が協力し合い、自由にアイデアを交換できる環境が整っているという点にも魅力を感じています」と会社のホームページで詳細を確認したり、説明会に参加しないとわからない情報をしっかりと記載しているため、志望度が高いことが伝わります。

レジャー・アミューズメント事業

例文

私は感動を多くの人に届けたいと考え志望しました。

貴社のゲスト一人ひとりに寄り添い、最高のサービスを提供する「おもてなし」の精神に強く惹かれました。

私は学生時代、ホテルでアルバイトをしており、様々な国籍のゲストと接する中で、コミュニケーション能力や臨機応変な対応力を培いました。

貴社に入社後は、キャストとして、ゲストの笑顔のために、心を込めたサービスを提供したいと考えています。また、常に新しいアイデアを考え、より良い「おもてなし」を実現するために努力していきます。

キャストを経験した後は、人材開発部のメンバーとして後輩の人材育成に力を入れて、キャスト一人ひとりが成長できる環境を作りたいです。

キャスト全体の接客スキルを向上させ、ゲストに最高の思い出を提供できる人材になれるよう努めます。(350字以内)

レジャー・アミューズメント事業の中でも、さまざまなジャンルがありますが、今回はテーマパークの志望動機です。

入社後はキャストとして良いおもてなしをしたいことはもちろん、「人材開発部のメンバーとして後輩の人材育成に力を入れて、キャスト一人ひとりが成長できる環境を作りたい」と具体的に記載されているため、長期的な目標をしっかりと記載しています。

入社後の目標を書くときは、数年後の目標を書くことで「長期的に会社に貢献してくれそう」と採用担当者に良い印象を与えるでしょう。

エンタメ業界の志望動機を書く上での注意点

エンタメ業界は「エンタメが好きだから志望しました」と書く就活生が多いです。もちろん、エンタメが好きな気持ちを持つことは大切です。

しかし、エンタメ業界全体への熱意だけでなく、志望企業への具体的な興味を示すことが重要です。アルバイトやボランティア経験など、エンタメ業界に関わる経験があれば積極的にアピールしましょう。

関連するスキルがあれば、どのように活かせるのかを具体的に説明することが大切です。他の応募者との差別化を図るために、独自性のあるエピソードを入れることが重要です。

エンタメ業界の志望動機は、熱意と誠意、そして独自性が伝わるような効果的な志望動機を書きましょう。

エンタメ業界を正しく理解して志望動機を作成しよう

エンタメ業界は就活生に人気の業界のため、多くの優秀な就活生が志望します。内定を得るためには、徹底的に自己分析・企業研究をし、志望動機に落とし込むことが大切です。

書類選考を通過させるには、ありきたりな内容を書かないように注意しましょう。自分の強み入社後の目標明確に記載することがポイントです。

今回の記事を参考にして、競争率が高いエンタメ業界から内定を手に入れるように、自分らしい志望動機を作成していきましょう。

自己PRで責任感をアピール!評価されるポイントとコツ【例文あり】

自己PRは応募者の人間性や企業への熱意を知ってもらうための判断基準となるため、採用担当者の興味を惹くことが大切です。「責任感」はアピールしやすい強みですが、自己PRで責任感を伝えるときには注意しなければならないことが複数あります。

本記事では、自己PRで責任感を伝えるときに効果的に伝えるポイントや他の就活生と差別化してアピールするコツを紹介します。

責任感をアピールする例文も3選紹介するので、注意点や構成などに気を付け、魅力的な自己PRを作成していきましょう。

自己PRで責任感をアピールしたときに企業が受ける印象

責任感を自己PRにしたときのメリット

自己PRで責任感を長所としてアピールすると、企業側に以下の肯定的な印象を持たれる可能性があります。

  • 早期離職のリスクが低いと判断される
  • 人間性を認められやすい

早期離職のリスクがある応募者の採用は、避けたいと考える企業がほとんどです。責任感をうまく伝えてポジティブな印象を抱いてもらうことで、長く企業に貢献できる人材と判断され評価の対象になります。

責任感がある人材は、途中で物事を投げ出すイメージがないので、困難や課題に対しても真摯に向き合えると判断してもらえます。

また、責任感は人間性を認められやすい強みのひとつです。会社のレギュレーションや社会人としての基本的なマナーやルールを遵守できる心証を与えるため、真面目で優等生といったイメージを持たれることも。

「規則を守れる=問題を起こさない」と考える企業もあり、不安因子の少ない人材のイメージにつながります。

責任感を自己PRにしたときのデメリット

責任感は肯定的な印象を持たれる一方で、以下のように否定的な印象を持たれてしまう場合もあります。

  • 「責任感」は多用されるので印象に残りづらい
  • エピソードによっては他力思考な印象を与える

自己PRを考えたとき、責任感は誰もがアピールしやすい強みであり、ESでアピールする就活生も非常に多いです。そのため、差別化するための工夫をすることが求められます。

責任感自体は大切な要素ですが、抽象的な表現でもあるので、応募者の人間性が活かされず採用担当者の目を惹くのが難しい可能性があります。責任感を自己PRで魅力的に伝えるには、「私の強みは責任感です。」とそのまま述べるのではなく、より応募者の人間性が伝わる言葉に言い換えて伝えると効果的です。

例えば、「私は困難な状況でも与えられた役職を最後まで全うする責任感を持っています。」など、状況を具体的に入れることで背景が伝わり、目を惹くことができます。

ただし、人から言われて行っただけのエピソードを責任感のアピールで使うのは避けたほうが無難です。人から頼まれたことを果たしただけでは、「入社後も他力思考なのでは?」と思われる恐れがあります。自ら考え行動したエピソードで主体性を意識した内容に仕上げていきましょう。

責任感の自己PRで企業が注目しているポイント

諦めずに成し遂げる力

最後まで諦めずに成し遂げる力は、責任感のある行動のひとつです。企業は応募者の成功体験よりも、課題やトラブルを乗り越えて諦めずに果たす責任感を求めています。

うまくいかないことがあったときでも諦めずにやり遂げる力がある人材なら、忍耐力もあるはずだと判断されます。最後まで成し遂げる責任感がある人材なら、入社後に壁にぶつかっても簡単にはめげずに企業に貢献できると考えています。

ESに記載するエピソードは短期間や一発で成功した経験よりも、継続的に取り組んできたことを伝えると効果的です。そうすることで、諦めずに挑戦し続けるイメージが具体的に浮かぶので、採用担当者は応募者が入社後も粘り強く頑張ってくれると判断するでしょう。

チームのために行動できる力

責任感は、伝え方次第では「何でも1人で完結してしまう」「人に頼れない」といったようにマイナスな印象を与えてしまうことがあります。自己中心的な要素のある責任感を伝えると、協調性がない人材だとマイナスに判断されてしまう可能性があるので注意が必要です。

仕事では、チームや仲間と協力して進めることが必要不可欠です。直接自分に関係のないことでも、チームのために行動できる人材であるかに注目しています。当事者意識があり、チームのために行動できる人材であれば、入社後も大いに活躍してくれると考えます。

責任感を効果的に伝える構成

PREP法

  1. Point:結論
  2. Reason:理由
  3. Example:具体例
  4. Point:結論

責任感をわかりやすく伝えるためには、PREP法を用いて伝えます。

まず始めに、結論として「責任感が長所であること」を伝えます。冒頭に強みを記載することで、採用担当者がその後の内容を理解しやすくなります。

続いて、長所の理由となる具体的なエピソードを紹介します。エピソードは結果だけでなく、成功のために取り組んだ工夫や行動を詳細に記載すると、強みに説得力が生まれます。

その後、取り組んだことや課題に対する結果を記載しますが、表現できる場合は数値化することがポイントです。数字を用いて説明することで、第三者でも結果の度合いがわかり、評価の軸となります。

例えば、「取り組みを行った結果、新入部員が例年よりも倍以上増えました。」と伝えるよりも、「取り組みを行った結果、昨年の5倍である、15名の新入部員が入部しました。」と伝える方が成果がわかりやすく、入社後のイメージにもつながります。具体的な数字を入れることを心がけましょう。

最後は、再度結論として責任感をアピールします。その際、責任感を企業でどう活かしていくのかを伝えてください。

責任感を仕事に活かせなければ、企業は採用するメリットを感じられません。業務内容とからめて伝えることで、企業の理解度を示し、入社後に活躍するイメージを与えることができます。

独自性アップ!自己PRで責任感を印象付ける方法

自己分析から責任感を深堀りする

責任感は他の応募者も多用しがちな長所なので、独自性を強化するためには、採用担当者の目を惹くように自己PRのクオリティを上げることが必要です。

そのためには、自己分析を行い、責任感を深掘りしていきましょう。過去の経験を深掘りすることで、自分にはどのような責任感があるのか理解できます。

責任感には2種類あり「自責」「当事者意識」に大きく分類されます。

「自責」は問題が起こったときに、自分の責任だと考える傾向を指します。自分の責任を重視するため、チームで働くときに信頼されやすく、リーダー気質があるともいえます。

「当事者意識」は、言葉のとおり当事者としての意識があることです。具体的には、問題や状況などの物事に自分が関わる責任を感じる意識です。自分事として物事に取り組む意識なので、当事者意識があると仕事でも主体的に取り組めます。

このように、責任感にも違いがあるので、まずは自己分析で自分の責任感を追求してみましょう。

企業にどのようなメリットがあるのか説明する

企業は応募者の自己PRから、自社で活躍・貢献できるのかを判断しています。入社後に活躍できるポテンシャルがあるのかに注目しているため、強みをどのように企業で活かせるかが非常に重要になります。

そのため、自己PRの最後には強みを活かした展望の記載が不可欠です。企業に自分を採用するメリットを感じてもらうために、いかなる手段で責任感を活かすのかを忘れずに記載しましょう。

書き方は以下を参考にしてください。

例文
  • 粘り強くやり遂げる力を発揮し、貴社の〇〇事業に貢献していきたいです。
  • 貴社においても「最後までやり遂げる信念」を活かし、課題解決の提案をしていきたいです。

「責任感」を他の言葉に言い換える

「責任感」を使う応募者は多いため、優れた点としてそのままアピールしても採用担当者に印象を残すことができません。また、抽象的な印象を持つ採用担当者もいるので、学生の人間性が伝わらないことも。

そのため、採用担当者に良い印象を与えるには、他の言葉でうまく伝えることが効果的です。

責任感の言い換え例は以下を参考にしてください。

  • 粘り強くやり遂げる力がある
  • 真面目で几帳面である
  • 義理堅い性格である
  • 最後までやり遂げる信念がある
  • 忍耐力がある
  • 使命感がある
  • 義務感が強い
  • リーダーシップがある
  • プロ意識を持っている
  • 向上心がある
  • 困難を乗り切る方法を考え行動できる

少し表現を工夫するだけで、採用担当者が受け取る印象がガラッと変わります。自分の性格に適した表現が本当に「責任感」なのか、エピソードを洗い出し、有効な伝え方を模索してみましょう。

【経験別】責任感の自己PR例文

ゼミ

例文

私は困難が生じた際、自分がすべきことを考え、最後までやり遂げることができます。私の所属するゼミでは、1年に1回研究発表会があります。準備にかけられる時間は2ヶ月しかなかったのですが、メンバーの時間が合わず、思うように進まないことに不安を感じていました。そこで研究発表会を成功させるため、自らリーダーに立候補しました。

時間を取れないメンバーの代わりに、率先して業務を引き受け、メンバーのスケジュールの調整を行いました。メンバー全員でやり遂げたい思いがあったため、資料作成は役割分担制にし、定期的にオンラインで情報共有することにしました。

その結果、準備は間に合い、メンバー全員が納得できる発表ができました。この経験から、困難が生じた際には、冷静に状況を分析し、自分にできることをやり遂げることの大切さを学びました。貴社に入社後も自分にできることを考え、行動していきます。(400字以内)

責任感を「粘り強くやり遂げる力」として言い換えることで、ほかの応募者との差別化ができています。結論を裏付けるエピソードでは、課題から自分ができることを考え、どのように行動したかを、うまくまとめられています。

例文の内容では1人で物事を成し遂げた経験ではないため、リーダーシップや協調性もアピールできています。最後の企業に強みをどのように活かすか伝えるところで、具体的な業務内容とからめてアピールすると企業への理解度を評価してもらえるでしょう。

アルバイト

例文

使命感を持って取り組むことができることが私の強みです。私は塾講師のアルバイトをしています。塾では積極的に質問してくる生徒が大半ですが、中には性格上ほとんど質問をしてこない生徒もおり、コミュニケーションを深める必要があると考えていました。

ある日、質問が少ない生徒のテストの点数が落ちていることに気がつきました。私は成績向上のためにできることを考え、毎回授業ごとに感想や質問のプリントを提出してもらうよう準備をしました。その結果、直接質問してこない生徒もプリントを通じて質問をしてくれるようになり、回答することで関係性を築き、平均20点以上アップさせることができました。

このように、私は与えられた使命に責任を持って取り組むことができます。御社に入社後は、すぐにでも売り上げに貢献できるよう、営業としての使命感を持って仕事を進めていきます。

(400字以内)

アルバイトのエピソードはさまざまな学びがあるため、例文として活用しやすいテーマのひとつです。

PREP法で作成されており、採用担当者が理解しやすい構成です。読みやすくわかりやすい例文は、論理的思考力があると判断されることもあります。

最後は営業としての意欲を感じられる一文になっています。もう少し具体的にどんなことに挑戦したいのか、どのようなビジョンがあるのかを伝えられるとより良い自己PRになるでしょう。

部活

例文

私は、リーダーシップを持って目標達成のために自ら行動することができます。大学では、サッカー部で部長を務めていました。練習試合では後半から逆転されることが多かったので、チーム全体の体力向上が目標でした。

そこで私は朝と昼の2回にランニングメニューを取り入れました。新しいメニューは

他のメンバーとも相談して決め、コーチにも必要であることを説明しました。その結果、メンバー全員の持久力が向上し、試合後半でも粘れるようになり、勝利に結びつくことが増えました。関東リーグにも出場できたので、必要なメニューを加えて心から良かったと感じています。

貴社に入社できた際は、持ち前のリーダーシップを発揮し、目標達成のために必要な行動を提案して取り組んでいきたいと考えています。(350字以内)

責任感を「リーダーシップ」と言い換えて表現しています。リーダーシップをアピールするときは、独りよがりな表現になるとマイナスな印象を与えてしまうので注意しましょう。

例文のようにメンバーやコーチとの関係性が垣間見れる文章を入れると、協調性もアピールすることができます。

部活動のエピソードは、組織のなかでの協調性やチャレンジ精神をアピールするために非常に効果的です。例文のように部長をしていなくても、メンバーとして責任感を発揮した経験談を具体的に説明すると良い評価につながります。

責任感で自己PRを作成するときの注意するポイント

当然と考えられる内容は避ける

責任感で自己PRを作成するときは、当たり前だと判断される内容にならないように注意しましょう。行って当然の物事に責任感を付け加えられても、企業は特別な感情を抱きません。

例えば、無断欠勤をしないことや、休むことなくアルバイトや部活に取り組むといったことは、社会人が求める責任感ではありません

約束や時間を守ることは社会人であれば当然必要だと考えられます。社会人の責任感として、ふさわしい内容を選定し、行動したエピソードを伝えましょう。

マイナス要素を強く出さない

前述したように、責任感を長所とすると、伝え方によってはマイナスな印象を与えます。そのため、マイナス要素を強く出さないようにアピールすることが重要です。

以下にマイナスな要素の強い例を紹介します。

例文

①責任感からすべて1人の力でやり遂げた経験があります。

②役割を果たすために妥協は許しません。

①はすべて1人でやり遂げた経験だけでは、協調性がなくチームワークを大切にできない印象を与え、不安視される原因になります。

②では役割を果たすことは大切ですが、柔軟性がない印象を与えます。自分を追い詰めタイプと思われる可能性があるため、ポジティブな印象を与えるために工夫が必要です。

コミュニケーションスキルは採用において大きなカギとなるので、エピソードでは誰かと協力したり、アドバイスをもらったりしたことを記載するとイメージアップにつながります。

能動的責任感のあるエピソードを探す

能動的責任感の例文
  • 教え子のために問題集を作り、学力向上に役立てようと取り組んだ。
  • 業務改善のために新しい技術の提案や仕様書の作成を行った。

採用担当者は、能動的責任感のあるエピソードを求めています。「能動的責任感」とは、決められたことや与えられた仕事をこなすだけでなく、指示された業務以外のことに対しても積極的に考え、自ら行動する姿勢のことです。

自己PRでは、自分がどのように考え目標や課題を掲げ、どんな行動をしてきたかをエピソードとして伝えるのがポイントです。

部活やゼミなどで大きな実績がなくても、自分が掲げた目標に向かって努力するエピソードがあると、能動的責任感が伝わりやすいです。

自己PRで責任感をアピールするには独自性がポイント

自己PRで「責任感がある人間です」とアピールするだけでは、印象に残らずほかの応募者のESに埋もれてしまいます。採用担当者に興味を持ってもらうには、企業の求める責任感をアピールし、独自性を出すことがポイントです。

責任感は伝え方によっては肯定的・否定的どちらの印象も与える可能性がある強みです。マイナスな印象を与えないように、協調性コミュニケーションスキルも一緒にアピールするようにすることを意識しましょう。

自分らしさが伝わる自己PRで他の就活生と差をつけ、選考を突破しましょう。

【例文あり】リース業界の志望動機の書き方|業界を正しく理解しよう!

リース業界は学生には馴染みが薄い業界かもしれません。企業に向けたビジネスのため、個人が利用することはないからです。しかし業界内部に目を向ければ、オリックスや三井住友ファイナンス&リースなど、誰もが知る有名企業も多数あります。就活でリース業界に興味を持つ人も多いのではないでしょうか。

馴染みが薄い業界だからこそ、志望するには徹底した業界研究が必須です。仕事の魅力を知らずにエントリーしても、志望動機で行き詰まってしまいます。採用倍率が高い企業が多く、中途半端な記述では選考に通りません。

この記事では、リース業界を志望する人が円滑に志望動機を書けるよう、事業内容や業界の現状を説明します。仕事の魅力を確認し、「なぜリース業界を選ぶのか」あなたなりに整理しましょう。

志望動機の具体的な書き方は、例文つきで解説します。論理的な文章の作成方法を理解し、効果的な志望動機を作成していきましょう。

個人には聞き慣れない「リース業界」とは?

企業に必要なものを貸し出す事業

リース業とは企業に必要なものを長期的に貸し出す事業です。産業機械や工作機械、飛行機など大型のものから、事務機器やコンピューターまで、取り扱う商品は多岐にわたります。

最近では不動産や再生可能エネルギーの発電設備をリースする会社も出てきました。リースはまとまった初期投資が不要のため、事業を気軽に始めやすいのが特徴です。

2020年の公益社団法人リース事業協会の調査データ(※参照1)によると、リースを利用している会社は統計総数の87.6%にも及びます。2015年までは90%を超える数字を記録していました。企業にとって、リースはそれほど身近な存在なのです。

違いを理解したい2つのリース形式

リース会社に所有権がある商品を貸し出すオペレーティング・リース

オペレーティング・リースは、リース会社に所有権がある商品を、ユーザーに貸し出すリース形態です。自動車や航空機、機械類などで主に利用されます。

ユーザーは事業に必要なリース商品を申し込みます。契約期間はユーザーの都合に合わせ、柔軟に設定可能です。リース会社は契約期間から商品の残存価格(一定期間を経た後に商品がいくらになるか)を割り出し、毎月の請求額を決定します。使用期間分だけが請求されるため、ユーザーにとっては購入するよりも安価で済むメリットがあります。

契約期間中の商品は、リース会社に所有権があります。トラブル対応もリース会社が行うのが原則です。

契約期間が終了すると、ユーザーはリース会社に商品を返却しなければなりません。リース会社はユーザーの使用状況と商品の状態を見極め、再リースを促したり、中古市場に売却したりと、最適な対処法を決定します。

希望するものを購入して貸し出すファイナンス・リース

ファイナンス・リースは、ユーザーが希望する商品をリース会社が代理購入し、利益分を上乗せして貸し出すリース形態です。さまざまな商品に利用されます。

ユーザーにとっては、ローンを組んで購入するのと感覚的に変わりません。契約期間に応じて分割で料金を支払うため、初期費用を抑え設備や備品を導入できるメリットがあります。特に起業や新規事業に取り組む会社にとっては、大きな助けになるでしょう。

ただし、ユーザーはいくつかのデメリットも受け入れなければなりません。第一に、最終的な支払金額は、商品代金よりも高額になります。一括で費用を用意できるなら、購入を検討した方が良いでしょう。

また途中解約ができない特徴もあります。リース会社が代理購入するシステム上、最後まで代金を支払わないわけにはいかないのです。さらに、リース期間中のトラブル対応もユーザー側で行わなければなりません。サプライヤー(商品の製造メーカーなど)と保守契約を結ぶのが一般的です。

トラブル対応をユーザーが行う点と矛盾するようですが、契約期間中の所有権はリース会社にあります。契約期間終了後は、所有権を移す選択もできます。

ファイナンス・リースの割合が多いが、オペレーティングリースも伸びている

公益社団法人リース事業協会の調査(※参照2)によると、リース形態の構成比は2021年時点で、オペレーティング・リースが35%、ファイナンス・リースは65%です。ファイナンス・リースの優勢が続いているものの、ここ10年はオペレーティングリースの割合が増え続けています。

同協会によると、オペレーティング・リースの比率が低い要因は、残価損失リスクにあります。契約終了後の商品状態が悪い場合、予定した残存価格をつけられなくなります。そのリスクを避けるため、リース会社は積極的にオペレーティング・リースを行わなかったのです。

しかし国が損失額の一部を負担することにより、オペレーティング・リースを業界全体で促進できるようになりました。ユーザーにとってメリットが多いリース形態だけに、今後も継続的な成長が予想されます。

レンタル業とは異なる4つのポイント

ものを貸し出す事業では、レンタル業がより身近です。リース業とレンタル業には、大きく4つの異なる点があります。

①リースの取引先は企業

主に個人を顧客とするレンタル業に対し、リース業は法人や個人事業主が対象です。ただし、車に関しては個人向けにリースを行う会社もあります。

企業であれば、規模は問いません。実際、顧客の50%は中小企業が占めています。(※参照2)「ひとり会社」や個人事業主でも、審査に通れば契約可能です。

②リースは長期利用が原則

リースは長期利用が前提です。契約期間は最短で半年、長ければ10年にも及びます。レンタルは最短で一日、長くても一ヶ月に満たないことがほとんどです。

顧客が長期間利用する前提があるからこそ、リース会社は顧客の希望する商品を個別に調達できます。短い期間しか使われないなら、契約ごとに商品を揃えるのは不可能です。

③リースは新品を受け取れる

リースでは新品を受け取れます。顧客が希望する商品を用意するのが原則だからです。他の会社が使った中古品を回されることはありません。

一方、レンタルでは新品を受け取れることはほとんどないでしょう。貸出期間が短いこともあり、さまざまな人の手に渡った商品を利用することになります。

④リースは途中解約できないことが多い

リースは途中解約が難しい特徴があります。ファイナンス・リースの場合、いかなる契約も解約不能です。オペレーティング・リースはファイナンス・リースほど厳しくないものの、一定期間は解約不能にしている事例が多く見受けられます。レンタルの多くは解約が可能です。

企業は大きく3つの業態に分類される

リース業界に属する企業は、大きく3つの業態に分類されます。

一つは、リースをメインの事業に据える企業です。オリックス芙蓉総合リースなどが該当します。オリックスは日本には馴染みがなかったリースシステムに目をつけ、新たな金融手法として導入した先鋒です。芙蓉総合リースは航空機や建物など、社会の基盤となる大きなリース品目を得意としています。

特定分野のメーカーが、専門商品をリースするパターンもあります。リコーリースNECキャピタルソリューションなどです。前者はコピー機、後者は情報通信機器や事務用機器が専門です。母体となる企業の強みを活かし、リース業界でも専門商品に優位性を示しています。

金融系のメガバンクや総合商社が出資し、業界に進出した事例もあります。三菱HCキャピタル三井住友ファイナンス&リース東京センチュリーなどです。資金力や顧客の多さを活かし、不動産や再生可能エネルギー設備など、規模の大きな事業を手掛けています。

いずれも名だたる有名企業ばかりです。就活生には魅力的に感じられるでしょう。

リース業界の主な職種

リース品を顧客に提案する「営業職」

営業職は、顧客の要望を聞き出し、リース商品を提案する仕事です。リース会社は特定の商品のみを取り扱っているわけではありません。顧客の要望に応じて、幅広い提案を行います。多くのリース会社は、商品領域ごとに専門の営業チームを設け、円滑に対応できる仕組みを構築しています。

営業職は、リース事業のおもしろさを最も強く感じられる職種かもしれません。さまざまな業界人と接するため、見識が広がります。応対するのは経営の決定権を持つ幹部クラスが多く、豊富な知識や成功談を聞けるかもしれません。顧客の希望に応じた商品を提案することで、幅広い商品知識も身につきます。

営業職には高いコミュニケーション能力はもちろん、顧客の要望を適切に読み取る課題発見能力、トラブルに柔軟に対応する課題解決能力などさまざまな力が問われます。

大手企業では、総合職で採用され営業を最初に担当することが多いようです。営業職を経ることで、リース業界で要される能力が身につきます。

顧客の審査を行う「審査・法務職」

審査・法務職は顧客の支払い能力を審査し、適切な契約内容を策定する重要な職種です。支払い能力がない場合や、将来的に不払いのリスクがある場合、リース契約を謝絶しなければなりません。

審査・法務職が判断を誤ると、会社は多大な損害を被ります。特に産業機械や航空機、発電設備など額が大きな商品は、少しのミスが致命傷になりかねません。

業務を円滑にこなすには、企業の財務状況を事細かに分析する力と、分析をもとに合理的な判断を下す力が必要です。営業職を経験し、さまざまな業界や企業に明るくなっていると、業務を進めやすいでしょう。

資産をモニタリングする「資産管理職」

資産管理職は、リース品を適切に管理・運用する職種です。リース業では会社の保有する資産(リース品)が多いため、経理とは独立しているのが特徴です。

リース契約中の商品は、リース会社に所有権があります。商品はリース会社が運用しなければなりません。中古市場に流すにも、再リースや買い取りを提案するにも、普段からの適切な管理が欠かせません。商品の状態を把握し市場価値を見極めていないと、正しい判断ができないでしょう。使える商品を廃棄してしまうと、会社にとって大きな損失になります。

資産管理職には、契約状況を細かく把握する管理能力と、的確な判断を下す分析力が求められます。業務への慣れも重要です。先輩社員に習いながら、「プロの目」を養っていく必要があります。

リース契約ごとに税務処理を行う「経理職」

リース業界の経理職は、通常の会計処理だけでなく、リース契約ごとに適切な税務処理を行わなければなりません。処理方法を柔軟に選択する必要があり、深い知識スキルが求められます。他業界と比べ覚えることが多く、就職後も学生時代以上に学ぶことが多いでしょう。

業務の遂行には正確さも欠かせません。リース業では扱う金額が大きくなりがちです。会計上のミスにはとりわけ注意しなければなりません。細かな部分まで気を配り、注意深く仕事を進める必要があります。

仕事がなくなる心配は?リース業界の現況と展望

景気や社会情勢の影響を受けやすい

リース業界は景気や社会情勢の影響を受けやすい業界です。業績が悪化すると、企業は設備投資を控える傾向があるからです。設備投資は金額が大きいため、借り控えが起こればリース会社のダメージも大きくなります。

公益社団法人リース事業協会の調査(※参照2)によれば、リース業界はバブル期に8.8兆円もの市場規模を誇っていました。バブルの崩壊で7兆円台となり、リーマンショックで取扱高はさらに減少します。2021年時点では、4兆2,186億円の市場規模になっています。

日本では、90%近い企業がリースを利用しています。だからこそ、景気や社会情勢に直接的に左右されやすいのです。

長い目で見ると業績は横ばい

近年のリース業界は取扱高が減少傾向にありました。コロナ禍と半導体の不足が原因です。

リース事業協会によれば(※参照1)、現在リースの利用が最も多い品目は情報通信機器です。半導体の不足は、業界全体に大きなダメージを与えました。

2024年現在、業績は徐々に回復しています。株式会社矢野経済研究所の予測(※参照3)によると、2025年度には4兆8,000億円程度の市場規模に落ち着く見通しです。これは2017年頃と同等の数字で、長い目で見れば業績に大きな変化はありません。浮き沈みはあるものの、悪化の一途を辿っているわけではないのです。

海外市場が成長のポイント

リース事業協会の調査(※参照2)によると、2021年時点の海外でのリース設備投資額は1兆9,000万円です。2010年代から海外で航空機のオペレーティング・リースに参入する企業が増え、市場を大きく開拓しました。

現在、コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵攻や米中の対立など、海外での事業展開は盤石とは言えません。しかし世界的なSDGsへの取り組みで、太陽光発電設備のリース需要が増えるなど、社会的課題の解決にリース業界が一役買うのではないかと期待されています。国内市場と並行し、海外需要をいかに伸ばしていくかが成長のポイントになりそうです。

志望動機作成の参考にしたいリース業界の魅力

リース業界の概要を理解したら、志望動機の作成に取りかかりましょう。あらかじめ認識しておきたいのが、リース業界ならではの魅力です。魅力への気づきを志望動機につなげれば、説得力のある文章を作成できます。

さまざまな業界とつながりを持てる

リース業界の最大の魅力は、さまざまな業界とつながりを持てることです。リース会社が取り扱う商品は幅広く、取引先も限定されません。未知の事業に触れ、取引先の数だけあなたの見識も広がるでしょう。

特に直接顧客と接する営業職は、リース業界のメリットを感じやすい職種です。新規顧客に出会うたびに、新鮮な気持ちで仕事ができます。顧客と円滑につき合うには、該当する事業に明るくなければなりません。業界や企業について知識を深めていくうち、自分の成長を身をもって感じられるはずです。

長期にわたり顧客と深くつき合える

顧客と深くつき合えるのもリース業界の魅力です。顧客の話に真剣に耳を傾けなければ、最適なリース商品を提案できません。一過性の営業ではなく、顧客とじっくり向き合う営業ができます。徐々に信頼関係が生まれ、関係を深める喜びを感じられるでしょう。

また、長期にわたり関係を維持できるのも魅力です。契約中はしっかり商品を管理しながら、顧客との関係を続けます。日頃からつき合いを大切にすることで、契約終了後に再リースや買い取りを提案しやすくなるでしょう。

一人ひとりの顧客と長期間つき合うため、さまざまな業界に太い人脈を築けます。

グローバルに働ける会社が多い

リース業界は海外取引も拡大しています。現在は航空機のリースがメインですが、今後は太陽光発電設備など、SDGsに関わる需要が増えると予想されます。

SDGsの取り組みは世界的なものです。アメリカやヨーロッパだけでなく、アジア諸国でも活躍できる可能性があります。特に東南アジアは気象変動に対する意識が高く、国をあげた取り組みも珍しくありません。太陽光や風力への設備需要で、海外での活躍の場が増えるでしょう。

異国の文化や商習慣を学びグローバルに働きたい人には、ますます魅力あふれる業界になりそうです。

リース業界に向いている人

さまざまな事業を探求できる

リース業界に向いている人は、さまざまな事業を探求できる人です。幅広い業界と取引をするリース業では、取引先に応じた知識が必要になります。特定の分野だけを勉強しても、業務に対応できません。ジャンルを問わずいろいろなことを勉強し、自分の知識にしていく必要があります。

勉強する内容を絞り込み特定分野の知識を深めたい、余計な勉強はしたくない、という人には向いていません。リース事業者としての専門的知識だけでなく、貪欲に知識を吸収する人が向いています。

人間関係を大切にし深められる

リース業界では、顧客との人間関係を大切にし、深める姿勢も求められます。人が好きで、深いつき合いを構築したい人に向いている仕事です。「受注を取れればそれでいい」「営業成績のためにできるだけ早くクロージングしたい」などと考えていては、仕事にならないでしょう。

取引先企業には些細なことでも相談してもらえるよう、関係を深めなければなりません。他人の立場に立ってものを考えられ、困難に寄り添える人であれば、人間関係を深められるでしょう。

課題発見能力が高い

課題を発見する能力が高い人も、リース業界に向いています。特に審査・法務職や資産管理職では、能力を活かし業務にあたれるでしょう。

審査・法務職は、顧客の経営状況を細かく分析し、適切な判断を下さなければなりません。資産管理職は、商品を的確に管理し、契約終了時に最適な処理を行います。いずれの職種でも、致命的な問題が潜んでいないか目を光らせ、問題があればすぐに掬い上げる必要があります。

学業で日常的に分析や調査を行っている人は、少しの問題でも見逃さない姿勢が既に身についているかもしれません。リース業界には有利でしょう。

固定観念にとらわれない柔軟性がある

固定観念にとらわれない柔軟性がある人も、リース業界に向いています。特に経理職や資産管理職を目指す人に有利です。

経理職には、契約に応じた処理を判断し実行する柔軟性が必要です。画一的な処理では業務を進められません。

資産管理職も、型にはまった作業では対処できないでしょう。管理する商品ごとの特性を理解し、資産価値を見極める力が要されます。同じ商品だからといって、同じ処理で良いとは限らないのです。

柔軟性を発揮するためには、幅広い知識やスキルが必要なことも忘れてはなりません。勉強熱心で努力を怠らないことが、前提条件になるでしょう。

志望動機を論理的に仕上げる4ステップ

リース業界の志望動機の書き方
  1. 志望動機を端的に表現する
  2. 志望理由を詳しく書く
  3. 受験する会社に志望先を絞り込んだ理由を挙げる
  4. 入社への意気込みや、仕事で実現したいことを伝える

採用担当者に伝わる志望動機を書くには、論理的な構成になるよう工夫する必要があります。①〜④の順に書くことで、志望理由に納得でき、想いが伝わる志望動機を仕上げられるでしょう。

文章は結論ファーストを心がけます。採用担当者が最も知りたいことを端的に伝えるためです。一文で志望動機を伝えられるとよいでしょう。

②からは「納得させること」を念頭に丁寧に記述します。リース業界は学生には馴染みが薄い業界だけに、採用担当者も志望理由に興味を持つでしょう。「なるほど」と思ってもらえる理由を書かなければなりません。

さらに難しいのが③です。あらかじめ企業研究を念入りに行ってください。その会社のどこに惹かれたか他の会社と比べ何が良いかを分かりやすく記述します。

最後に入社後の意気込みや、仕事で実現したいことを具体的に書きましょう。資格や仕事に活かせる経験など、強みになることを提示すると説得力が増します。

リース業界の志望動機を書くポイント

馴染みが薄いからこそ業界の志望理由を明確に

リース業界は、学生にとって馴染みの薄い業界です。だからこそ、志望理由は明確にしなければなりません。「大手企業が多いから」「安定しそうだから」といった漠然とした理由では、選考を通過できません。数ある業界の中から、なぜリース業界を選ぶのか、納得できるように記述します。

多くの人は、就職活動を始めるにあたって業界研究を行ったはずです。その際、他業界にはない魅力や強みを感じたからこそ、リース業界を選んだのではないでしょうか。業界研究で感じたことを思い出し、今一度書き出してみましょう。

受験する会社を限定する理由を持つ

数あるリース会社の中から、受験する会社を選んだ理由も明確にします。企業研究をしっかりと行い、他社にはない強みを見つけ出しましょう。

メーカー系の会社の場合、取り扱っている商品が大きな特徴になるでしょう。海外進出をしている企業なら、海外での業務実績やリース品目に独自性を見出せそうです。

ホームページやパンフレットはもちろん、企業インタビューやニュース記事、プレスリリースなども参考にすると良いでしょう。

強みにできる「就活の軸」を持つ

仕事への意気込みや入社後の決意を伝えるとき、あなたの強みも一緒に伝えられると説得力が増します。業務につながる資格やアルバイト経験があれば、積極的に記述しましょう。

直接業務につながらなくても、精神的な成長を就職後に活かせると強みになります。

仕事につながる精神的な成長の例
  • 課題発見能力
  • 課題解決能力
  • 論理的思考力
  • 忍耐力
  • 決断力
  • 柔軟性
  • リーダーシップ
  • 協調性 など

これらは、リース業界で働く上で大きなアドバンテージになります。たとえば課題解決能力は、顧客のニーズを割り出し、最適なリース商品を提案するときに必要です。忍耐力は、営業がうまくいかないときや顧客との折衝で役立つでしょう。

精神的な成長は、仕事の頑張りに結びつけて書きやすい特徴があります。これまであなたが培った力をに据えることで、志望動機はもちろん、ES全体が書きやすくなります。

リース業界の志望動機を明確に伝える職種別の例文

営業職

例文

マレーシアで太陽光発電のリースを促進するため、貴社を志望しました。私は昨年研修旅行でマレーシアを訪れました。同国は洪水のリスクが高く、被害にあえば大きな打撃を被ります。二酸化炭素を少しでも減らし、気象変動を防がなければなりません。政府は太陽光発電に力を入れているものの、中小企業では導入が遅れているのが現状です。初期投資の少ないリースは、太陽光発電の促進に大きく役立ちます。現地の課題を知る人間として、私自身が設備のリースを提案したいと思うようになりました。

貴社はシンガポールでの事業実績があります。今後マレーシアにも進出を予定していることを知り、入社を強く希望します。私は現地の文化を理解しており、課題の発見には自信があります。この力を活かし、貴社のマレーシア進出に加わりたいです。発電設備を売り込むのは簡単ではないと理解しています。まずはリースの知識や、営業のノウハウをしっかりと学びたいです。(400字以内)

志望動機を一文で伝え、具体的なエピソードに入ります。自分の強みを示した上で仕事への決意を述べており、想いが伝わりやすい文章です。

何より評価できるのは、夢が具体的なことです。リース業界を選んだ理由も、当該企業を志望する理由も納得させられます。業界研究をしっかりと行い、企業の事業展開を把握していることも評価のポイントです。

気をつけたいのは、自分本位にならないことです。やりたいことが明確な人ほど、それだけに集中した記述をしがちです。ここでは「マレーシアで太陽光発電設備を売ることにしか興味がない」と思われないよう、注意しなければなりません。

基礎をしっかりと学び、仕事のノウハウを貪欲に吸収する意欲を示すだけで、印象が変わります。

審査・法務職

例文

私は企業の未来を的確に予測し、リース審査で起業する人を応援したいと思い貴社を志望しました。

私は大学で経営情報を専攻しており、企業の利益予測が専門です。上場企業の財務データを分析し、成功の特徴を視覚化しています。培った能力を活かせる仕事を探す中で、リース業界の審査・法務職を知り、就職を希望しました。特に起業する人の審査に興味があります。起業者には決算データがないため、予測には高度な分析力が必要です。難しい仕事だからこそ、大きなやりがいがあると考えます。貴社は起業の後押しをする姿勢を明確に示しています。貴社でなら、私が携わりたい業務ができると考えました。

入社後はリースの基礎知識をつけると共に、さまざまな業界を探求します。知識がなければ、正しい審査はできないからです。さらに先輩方に教わりながら、今ある知識を業務で使える形に変えていきたいと思います。(400字以内)

大学での研究内容を仕事につなげるパターンです。論理構成がよくできており、志望理由にも納得できます。

大学で専門的な研究をしてきた人は、「学業を仕事に直接的に活かせる」と考えるかもしれません。しかし業務の実情は、机上の学問とはかけ離れていることがほとんどです。学んだことは武器になるものの、すぐに業務で使えるわけではありません。「即戦力として採用されたい」という意図が透けて見えないよう、注意する必要があります。

この文章の良いところは、自分の能力を示しつつも、学びの姿勢を強く表明していることです。特に「今ある知識を業務で使用できる形に変える」姿勢は重要です。この一文で、採用担当者からの評価が変わります。「会社でも意欲的に頑張るだろう」と好意的に捉えてもらえるのです。

資産管理職

例文

資産管理に携わり、自分の目で商品価値を見極めたいと思い貴社を志望しました。

私にはリサイクルショップでのアルバイト経験があります。ショップでは査定と値付けを行ってきました。基準がマニュアル化されており、商品をじっくり見る機会はなく、「自分の力で商品を査定したい」と強く思うようになりました。

リース業を選んだのは、幅の広い商品を扱うことができ、査定後の判断も柔軟に行えるからです。リサイクルショップ以上に業務が難しい分、やりがいがあると考えました。

貴社は大型の機材を多く扱っています。私には未知の商材で、強い興味があります。管理は難しいと思いますが、高い専門性と観察力を伸ばせると考えます。

入社後はさまざまな商品特性を勉強し、これまで以上に商品とじっくりと向き合います。同時に商品価値の見極め方を学び、円滑な資産管理をできるよう努力します。(400字以内)

アルバイト経験を活かした志望動機です。論理構成、志望理由共に問題ありません。

この文章の場合、ポイントはアルバイトと仕事のつながりです。きちんと理由を説明しないと、「この先もリサイクル業界で良いのでは?」と思われます。リース業界の強みに惹かれ、それが自分の目指す方向に適合することを説明しなければなりません。

わざわざ大変な仕事を選ぶのは一見おかしく感じられるかもしれません。しかし能力を伸ばすことができ、結果としてやりがいを強く感じられるなら、飛び込むことに不自然さはありません。業務への気概が感じられ、採用担当者も高く評価するでしょう。

経理職

例文

会計を通しお客様に寄り添える、専門性の高い経理職員になるため貴社を志望しました。

私は企業会計を専門に勉強しています。勉強を進める中で、リース取引を会計処理する難しさを知り、この業界に興味を持ちました。調べるほどに、覚えることの多さや処理の複雑さに驚かされます。仕事にすれば大きなやりがいを感じられると思い、リース業界を志望するようになりました。

貴社はホームページでお客様向けの会計サポートを行っています。高い専門性と顧客第一主義の姿勢に感銘を受けました。貴社でなら、会計の知識をお客様のために活かせると考えます。

会計の知識は一通り身につけましたが、業務での使用経験はありません。就職後は、知識を業務で活かせるよう、一つひとつの仕事に真摯に向き合いたいです。また、今後適用される新リース会計基準に向け、新たな知識を身に着けるつもりです。努力を怠らず、経理職としての専門性を高めたいと思います。(400字以内)

経理職はどのような業界にも存在します。だからこそ、なぜリース業界を選ぶのかを明確にしなければなりません。さらに、当該企業を選んだ理由も記述します。この文章は、業界の絞り込み、企業の絞り込みを自然に行えた好例です。

リース業界では、総合職に配属され、営業職からスタートすることが多いようです。カスタマーファーストでものを考える姿勢は、営業でも必須です。総合職での採用を前提に見られても、目に留まりやすい内容だと言えるでしょう。

また、文章の端々から勉強熱心な一面が窺えます。就職後も継続的な努力を怠らない決意が伝わり、企業も安心して採用できるでしょう。

リース業界の理解を深めオリジナルの志望動機を作ろう!

リースは大多数の企業が利用する便利なシステムです。特に新規事業の立ち上げや起業をする人には、初期投資を減らす重要な役割を果たします。社会的意義が大きな仕事です。

リース会社の社員には、顧客に寄り添い、最適な商品を提案する能力が求められます。顧客の属する業種はさまざまです。円滑に業務を進めるには、幅広い知識探究心が欠かせません。知識を広げ日々成長できるのは、他業界にはない魅力と言えます。

興味を持った人は、業界研究を深め、しっかりとした志望理由を持ちましょう。曖昧な記述では選考に通りません。内定を手繰り寄せられるよう、目標をしっかりと持ち、採用担当者に伝わる志望動機をつくり上げてください。

<参照>

医療機器業界の志望動機作成に必要なステップと書き方【例文あり】

医療機器業界は、医療と技術革新の未来を拓く重要な分野であり、例年就活生から高い人気を集めています。選考において、志望動機の内容は採用・不採用の道を大きく左右します。本記事では、医療機器業界について伝えるとともに、志望動機の作成に必要なステップや書き方を解説します。記事後半では、志望動機のパターン別に例文も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

医療機器業界の志望動機を作成するために業界を知ろう!

そもそも医療機器とは?

医療機器とは、医療目的で使用される機械や装置、器具、またはその他製品の総称です。これらの機器は、医療診断や治療、モニタリング、予防、リハビリテーションなどの場面に用いられています。

大きく分けて「一般医療機器」「管理医療機器」「高度管理医療機器」の3つに分類されます。

分類具体例
一般医療機器血圧計 体温計 聴診器 X線フィルム 手術用ガーゼ など
管理医療機器家庭用マッサージ器 X線撮影装置 補聴器 注射針 電子内視鏡 など
高度管理医療機器人工心肺装置 人工透析器 輸液ポンプ ペースメーカーステント

日常生活で身近なものから、病院やクリニックで使用する大型のものまで非常に様々な種類があります。

各企業によって取り扱う種類が異なるため、しっかり企業研究を行い機器の基本知識を身につけておきましょう。

医療機器業界の3つのビジネスモデル

医療機器業界は、「医療機器メーカー」「医療機器商社」「医療機関」の3つの主要な部門から成り立っています。

それぞれの部門は、医療機器の開発、供給、販売および使用に関して異なる役割を担っています。それぞれが独自の専門的な知識と機能を持ち、医療機器の開発から最終的な使用に至るまでのプロセスにおいて、密接に連携しています。

印象に残る志望動機を作成するためには、志望企業が担う役割や機能を十分に理解することが大切です。

①医療機器メーカー

医療機器メーカーは、医療機器の開発や製造、品質管理を担当している会社です。先述した多種多様な医療機器を開発し、それらを市場に提供します。

日本国内には、多くの優れた医療機器メーカーがあります。なかでも代表的な企業としては、「株式会社オリンポス」「キャノンメディカルシステムズ株式会社」「テルモ株式会社」などが挙げられます。

これらを含め約30もの医療機器メーカーが存在しますが、各会社で製造分野が異なることが特徴的です。

②医療機器商社

医療機器商社は、医療機器メーカーが製造した医療機器を販売し、流通させる役割を担ういわゆる卸業者です。

医療機器という特殊な製品を取り扱うため、流通に関しても高度な技術と品質管理が求められます。したがって、製品に関するアフターフォローを徹底することも医療機器商社の重要な業務の一つです。

代表的な企業としては、「シップヘルスケアホールディングス株式会社」「日本ライフライン株式会社」「株式会社日本エム・ディ・エム」などが挙げられます。これらの企業は、国内の医療機器市場で重要な役割を果たしており、高品質な医療機器の供給とサポートを提供しています。

③医療機関

医療機関は、病院や薬局などのことを指し、製造された医療機器を実際に使用する現場になります。診断や治療、手術、リハビリテーションなどあらゆる場面において必要な医療機器の提供を医療機器商社から受けます。

代表的な医療機関としては、「日本赤十字社」「国立病院機構」「国立がん研究センター」などが挙げられます。これらの医療機関は、高度な医療技術や設備を備え、患者の診断や治療、ケアに尽力しています。

医療機器業界の市場規模と動向

国内の医療機器産業は、2004年以降増加しており、近年は2〜3兆円を推移しています。これは、世界全体の約7%程度を占めており、アメリカに次いで2位の市場規模となっています。少子高齢化に伴い、医療機器業界は今後もさらに需要が高まることが予測されます。

ここ数年は、少子高齢化による医療費負担の増加や新型コロナウイルスなどの影響により、健康意識の高まりが強く、個人のスマートフォンで使用できるウェアラブル機器の開発も進んでいます。

医療機器業界の主な仕事内容

総合職

医療機器業界の総合職は、主に営業職のことを指します。医療業界では、「SR」とも呼ばれています。主に、病院などの医療機器を定期的に訪問し、現場の課題や悩みを把握したうえで、自社製品による解決を提案します。

製薬会社の営業職であるMRとは違い、公的な資格は必要ではないため、文系学部の学生も目指せる職種です。しかし、取引先が医療のプロである医師や看護師であるため、医療分野に関する知識の習得が必要となります。

技術職

医療機器業界の技術職は、研究・開発や生産技術、サービスエンジニアに分けられます。

研究・開発職は、新しい機器の開発や既存機器の改良に携わります。生産技術職は、自社製品の生産プロセス全般を管理し、品質管理や生産効率の向上を行います。

サービスエンジニアは、機器の設定や定期メンテナンス・保守、修理などを行う仕事です。このような技術職は、主に工学部や理学部、理工学部、生物学部というような理系の学部卒や、大学で何かしらの研究に携わった経験がある学生が多く活躍しています。

医療機器業界の志望動機作成に必要なステップ

医療機器業界を志す理由を明確にする

志望動機を作成する際は、医療機器業界や志望企業に関する知識を得たうえで、なぜ医療機器業界を志望しているのか、その理由を明確に伝えられるようにしましょう。

志望動機には、説得力が求められます。医療機器業界を志す理由が明確であれば、面接官や選考担当者に熱意情熱が伝わり、良い印象を与えることができます。

また、自分の興味や価値観が明確になることで、本当にその業界に適しているのか、改めて見つめ直すことにも繋がります。

どの仕事を志望しているのかを明確にする

医療機器業界と一言で言っても、総合職や技術職など様々な職種があります。就任先によって仕事内容も違えば、求められるスキルや適性なども異なります。そのため、自分が志望企業においてどの仕事に携わりたいのか、志望する仕事を明確にする作業が必要です。

携わりたい仕事についてリサーチしていると、自然とその企業に関する知識や理解が身に付くことでしょう。目指す業界や職種に関する具体的な知識や理解を持つことで、志望動機をより具体的に表現することができます。

志望企業を選択した理由を明確にする

志望動機のなかで、面接官や選考担当者が最も注目するのは「なぜ、この企業を志望しているのか」という項目です。曖昧な理由を述べてしまうと、「うちじゃなくても良いのでは?」とマイナスな印象を与えてしまいます。

企業側は、志望動機を通して学生がチームや組織に適しているのかどうかを評価したいと考えています。なぜその企業に対して興味を持っているのかを伝えるためには、企業に関する十分な理解と研究が必要です。志望度を伝えることは、企業との関係性を構築する第一歩となります。

自分の強みと企業が求める人物像の共通点を探す

志望動機を作成する際は、自己分析を徹底し、企業が求める人物像との共通点を探しましょう。選考を勝ち進めるためには、志望動機で企業にどのように貢献ができるのかを伝えることが大切です。

企業側は、貢献意欲の高い応募者は自分の能力や経験を持ってチームに貢献し、共通の目標に向かって努力する準備ができていると評価します。結果的に、組織の発展や成長を促進できるというように、採用するメリットをイメージできるのです。

入社後のキャリアビジョンを考える

志望動機でキャリアビジョンについて触れると、企業側に対して長期的に働く意欲があること、その企業でどのように成長していきたいのかという意志を示すことができます。企業側からすると、従業員の定着率や継続的な貢献を期待できるため大きなメリットです。

また、学生が企業や業界にマッチしているかどうかを評価する材料にもなります。入社後のキャリアビジョンを伝えることは、企業と学生の両方にとって重要な情報であり、有益な意思表示となります。

医療機器業界の志望動機の書き方

①冒頭に志望動機を簡潔に記載する

志望動機を作成する際には、結論から書き始めることがポイントです。よって、一文目は医療機器業界やその企業を志望する理由を簡潔に記載しましょう。

一番伝えたい内容を冒頭に持ってくることで、読み手に対して分かりやすい文章を提供できます。これは、ESだけでなく面接のときにも効果的な方法です。

志望動機を伝える際は、最も伝えたい内容を最初に持ってくるということを意識して文章を作成しましょう。

②志望動機が生まれた背景や理由を伝える

結論の次に、理由を記載します。医療機器業界を志望する理由やその企業を志望する理由など、志望動機が生まれた背景を伝えます。

このときの理由に関して、「社会貢献がしたいから」というようなありきたりな言葉を並べないように注意しましょう。決して悪いというわけではありませんが、読み手に熱意を伝えるためには根拠のある理由が必要です。

企業側は、なぜあなたがその職場で働きたいのか、なぜこの企業に興味を持っているのかを知りたいと考えています。そのため、深い関心や具体的な理解を示すことで、志望動機をより強力に伝えることができます。

③具体的なエピソードを加える

理由の次は、具体例を記載します。理由に加えて具体的なエピソードがあると、より説得力のある志望動機が作成できます。

例えば、家族の病気や障害で医療機器を使用していた経験や、医療機器企業でのインターンシップ経験など個人によって業界にまつわるエピソードを持っていることでしょう。そのような具体的なエピソードは、人の記憶に残りやすいです。

独自性のある志望動機は、面接官や選考担当者の記憶に残りやすく、良い印象を与えることができます。そのため、志望動機では、具体的なエピソードを盛り込むことを心がけると良いでしょう。

④入社後の目標や達成したいことで締めくくる

最後に、再び結論を出します。志望動機の場合は、入社後の目標や達成したいことで締めくくることが効果的です。あなたが入社してから、その企業や組織でどのような貢献をしたいのか、将来の展望を示すことができます。

入社後のビジョンを全体の最後に持ってくることで、あなたの話に一貫性を持たせることができ、全体的なメッセージがより明確に伝わりやすくなります。また、文章の最後の内容はより人の記憶に残りやすいため、強烈な印象を残すことで、他の就活生との差別化が図れます。

医療機器業界の志望動機でアピールできる能力や特性

コミュニケーション能力が高い

医療機器業界では、コミュニケーション能力の高さは非常に重要な要素であるため、それをアピールすることは大変有益です。業界内で活躍するためには、医師や看護師、研究者、マーケティング担当者など様々なバックグラウンドを持つ人々との円滑なコミュニケーションが不可欠です。

製品の開発から導入、維持管理、顧客サポートに至るまで、あらゆる局面で求められます。そのため、どのような人とも良好な関係性を築くことができる人は、業界での仕事に向いており、志望動機でも十分にアピールできるポイントとなります。

チームワーク力がある

医療機器業界は、製品開発や品質管理、マーケティング、顧客サポートなど様々な分野においてチームワークが不可欠です。チームワーク力がある人材を集めることで、効果的なチームが形成され、プロジェクトの成功に貢献できることが期待されます。

また、チームワーク力がある人は、情報共有や意思疎通においても円滑に進めることができます。したがって、チームワーク力を具体的なエピソードとともにアピールすることで、能力やポテンシャルを示すうえで非常に有益となります。

問題解決能力が高い

問題解決能力の高さは、多くの業界や職種で非常に重要なスキルであり、アピールポイントとなります。特に、医療機器業界のような専門的で技術的な分野においては、さらに重要なスキルです。

高い問題解決能力を持つ人材は、迅速に問題を特定し、解決策を提供することができます。適切な方向性を示し、解決策を見出せる人材は、組織全体の成長に大きく貢献でき、面接官や選考担当者に好印象を与えることができます。

提案力が高い

医療機器業界は技術の進化が速く、市場競争も激しいため、常に革新的なアイデアソリューションが求められます。提案力のある人材は、業界の変化に適応し、新しい製品やサービスを開発・改善する際に重要な役割を果たすことができます。

医療機器の開発や運用には、あらゆる技術的な課題が伴います。提案力が高いことをアピールすることで、主体的に考え、行動し、組織の成長や発展に大きく貢献する意欲と能力があることを示すことができます。

責任感が強い

医療機器は、患者さんの健康や生命に関わる重要なものであり、その安全性と信頼性の保障が求められます。そのため、業界内の全ての関係者には高い責任感が要求されます。

高品質な医療機器を提供するためには、関係者全員が責任を持って業務に取り組む必要があります。志望動機で責任感の強さをアピールすることは、医療機器業界が患者さんの健康と生活に直接影響を与える重要な役割を果たしていることを理解していると示すことができます。

向上心が強い

医療機器業界は急速に変化しており、常に新しい技術やイノベーションが求められています。向上心のある人材は、技術の進化について学び、自己成長をさせることができます。自身の向上心を通じて、企業に貢献したいという意思を明確に示すことで、良い印象を与えることができるでしょう。

業界での経験を通して、自分を向上させ、より高いレベルの責任や役割を果たすことに興味を持っているというアピールに繋がります。

【例文】医療機器業界の志望動機

例文①営業職を志望する場合

例文

私が貴社を志望する理由は、過去の経験から患者さんの生活を支える製品の提供に貢献したいという願いを抱いているからです。以前、地域の病院で患者支援のボランティアに参加し、高齢者の笑顔を見ることで、医療機器の重要性を深く理解しました。この経験から、顧客との信頼関係を築きながら、適切な医療機器を提案する営業職に魅力を感じています。そして、貴社が持つ技術力とイノベーションに強く共感しております。私は、貴社の技術力とイノベーションが、医療機器業界における真のリーダーシップを象徴していると信じています。もし、入社することができましたら、責任感や提案力を強く発揮し、医療機器を必要としている方々の笑顔が増やせるよう、貢献していきたいと考えています。(350字以内)

この例文は、学生時代に参加したボランティア活動がきっかけとなり、医療機器業界の営業職を目指している学生の志望動機です。

なぜ、医療機器業界の営業職を志望しているのか、なぜその企業を志望しているのかという部分に触れることで、企業に対して熱意を伝えることができます。

また、自分の経験を交えることで、独自性の高い志望動機になります。他の就活生との差別化を図るためには、オリジナルなエピソードは効果的です。

例文②技術職を志望する場合

例文

私は、医療機器の開発や発展に貢献したいと考え、貴社を志望しました。数年前、私の祖母が重病に見舞われました。その際、入院していた医療機関の先進的な医療機器によって、治療とリハビリテーションを上手く進めることができました。この経験から、医療機器の重要性と技術の進歩が人々の生活を変える力があるのだと、深く感謝し理解を得ました。貴社では、業界の中でも医療機器の開発技術に関して、トップレベルで注力されています。開発が進むことで、これまで以上に多くの患者さんや家族の方が支援を得られるようになるという希望を抱いています。大学の研究活動では、新たな知識を追求し、未解決の課題に挑戦する喜びを体験しました。このような私の知的好奇心を活かし、医療機器の技術開発に携わり、貴社の発展へと貢献したいと考えています。(350字以内)

この例文は、家族の病気の経験を通して、医療機器業界の技術職を目指すようになったという学生の志望動です。こちらも、自分のエピソードを加えることで、独自性の高い志望動機となっています。

技術職は、より専門性の高い職種であるため、仕事内容への理解も大切です。開発に関する職種は、大学時代に専攻していた内容が活かせるケースが多くあります。自分の強みとしてアピールすると良いでしょう。

医療機器業界への理解度が志望動機の評価に繋がる!

医療機器業界の志望動機を作成する場合は、業界の特徴や企業が取り扱う製品、仕事内容などを十分に理解することが大切です。業界研究や企業研究を徹底したうえで、志望動機の内容の作成に取り掛かりましょう。

数多ある業界・業種のなかで、なぜ医療機器業界なのかなぜその企業なのかを上手くアピールすることで、選考で高評価を得られます。今回お伝えした要点や例文を基に、他の就活生と差別化が図れる志望動機を作成しましょう。

物流業界の志望動機の書き方|効果的に伝えるコツと注意点【例文あり】

物流業界は、日本の経済を影で支える重要な業界です。例えば、私たちの日々の買い物も物流業界がなければ、店頭に品物が並ぶことはないでしょう。また電気やガスなどのライフラインも同様です。エネルギー資源を海外からの輸入に頼る日本では、海上輸送がなければ日常生活もままなりません。

そんな私たちの生活に密接にかかわる物流業界を志望する人も多いのではないでしょうか。しかし、物流業界は他の業界とは異なり、志望動機の書き方に注意すべきポイントが数多く存在します。ポイントを押さえた志望動機を作成して、内定に近づきましょう。

物流業界の実態

物流業界の主な業務は、荷物を運ぶことです。製造された商品などを輸送して、報酬を得るのが基本のビジネスモデルです。しかし、単に運ぶだけでは業界として成り立ちません。効率の良いルートで大量輸送ができれば、コスト削減につながります。

また、商品の梱包方法では、衝撃に弱い精密機器を運ぶことも可能です。運ぶことに安さや速さ、安全性などの付加価値を付けられるからこそ、物流は企業として成立しています。

物流業界の業種

物流業界の業種は、陸上輸送海上輸送、そして、航空輸送の3つの業種によって成り立っています。勿論、総合的に請け負っている企業も存在しますが、基本的には3つのうちの1つに軸足を置いた経営をしています。

物流業界を志望するならば、それぞれの業種ごとの特徴を掴みましょう。

陸運

代表的な企業
  • JRグループ
  • 日本通運
  • ヤマト運輸

1つ目は陸運です。トラックや鉄道などを利用した陸上交通における輸送を担います。小型でもトラックがあれば仕事になるため、大手以外にも地元に根差した中小企業が多い業種です。非常に身近な存在であり、多くの人が利用していることでしょう。物流業界の中でも、陸運は目的地に最終的に荷物を届ける上で欠かせない存在です。

ただ、参入企業が多いため価格競争が厳しいことが実情です。盛んな価格競争は、その分給与に影響します。値下げやサービスの質を上げなければ利用者が減るため、労働時間に対して平均給与が低いことは否めません。また、拘束時間も長く全体的にブラックな体質であることには注意しておきましょう。

海運

代表的な企業
  • 日本郵船
  • 商船三井
  • 川崎汽船   

2つ目は海運です。島国である日本は古来より海上交通が活発でした。そのため、現在でも実に海外貿易の99%が船による輸送です。大型のタンカーやコンテナ船による輸送は、大量の荷物を一度に運べるため、コスト面に優れているという特徴があります。また、日本の海運業者は歴史の長い企業ばかりです。歴史が長いということは、それだけ安定した経営を続けている証拠といえるでしょう。

海運は日本と海外の経済に左右されやすい業種でもあります。海運は利益の多くを海外貿易に依存しています。単純に貿易量が減少すれば、それだけ運ぶ機会も減り業績が下がります。海運の今後を考えるときは、日本経済だけではなく海外情勢にも目を向けましょう。

空運

代表的な企業
  • 日本航空
  • 全日空
  • 日本空輸   

3つ目は航空機を利用した空運です。空運は素早い輸送ができるという特徴があり、野菜や生花などの鮮度が要求される商品の輸送に利用されます。また、輸送費が高額であるため、IT製品などの小型で高価な商品も取り扱っています。

貨物だけを専門に取り扱う企業のほか、日本航空や全日空のようにグループ傘下に貨物輸送を担う会社を持つ企業もあります。昨今は、格安航空会社が貨物輸送事業へ相次いで参入しており、ますます業界として活発になることが予想されます。

反面、企業の絶対数が少ないため、どの業種も倍率は非常に高くなっています。特に、昨今の感染症の影響は大きく、大幅に募集枠を減らした企業も珍しくありません。内定を得るためには、徹底的な業界研究が求められる分野です。

物流業界の職種

物流業界の職種は、主に「荷物を運ぶ人」「荷物を管理する人」「運ぶ人を応援する人」の3つに分かれます。

運転士・ドライバー

物流における花形ともいえる「荷物を運ぶ人」です。物流業界の職種として、最もイメージしやすい仕事でしょう。ただ単に荷物を運ぶのではなく、安全に、かつ大切に運ばなくてはなりません。また、荷物だけではなく旅客を運ぶこともあるため、運転には慎重さが求められます。

これらの職種には、特定の免許が必要となります。入社後に取得することになるため、内定を獲得したら早めに勉強を始めるようにしておきましょう。視力や聴力など身体的な要件を求められることもあるため、健康にも注意が必要です。

倉庫管理・情報管理

物流業界は、運ぶ人だけではなく「荷物を管理する人」も重要です。港や空港など物流には、荷物が集まる拠点が存在します。集荷された荷物は拠点で各方面に振り分けられ、それから再び目的地へと運ばれていきます。適切に振り分けるためには、荷物を集める倉庫管理や届け先などの情報管理が必要です。

これらの業務は管理・保管だけではなく、その周辺業務も数多く行います。たとえば、荷物の梱包作業や積み下ろし作業など、物流業界を円滑に動かすための立役者といえるでしょう。

物流コンサルタント

「運ぶ人を応援する人」の1つが、物流コンサルタントです。物流業界は荷物を運ぶ仕事がメインですが、荷物を管理・保管する過程も存在します。この管理も含めた商品が作られて販売されるまでの一連の流れを「ロジスティクス」といいます。物流コンサルタントは、このロジスティクスを考え、最適化された物流をつくる仕事です。

物流が最適化されれば、それだけ時間や輸送費の削減につながります。輸送コストが削減できれば、その分だけ顧客も利用しやすくなるでしょう。また、物流業界共通の問題として、環境問題も無視できません。効率的な輸送は、環境への負荷を軽減するためにも重要です。物流コンサルタントは、物流業界の抱える問題を解決する役割を担っています。

物流業界の現在と将来性

感染症の影響で募集人数は大幅に変化

物流業界は、感染症の影響を最も強く受けた業界といえます。モノへの需要が高まった結果、通販を利用する人が増えました。その結果として、物流業界の売上は稀に見る成長率を記録しました。

特に海運の川崎汽船の2020年度の最終利益は、実に前年の20倍以上となっています。しかし、盛況になった分、人手不足は深刻な問題です。各従業員への負担が大きいため、解消に向けた取り組みを各社模索しています。

一方で、空運は募集人数を大幅に縮小しています。たとえば、全日空は21年度はグループ全体で約3200人を募集していました。しかし、22年度はグループ全体で700人と5分の1まで削減しています。ただ、この大幅な削減の主な原因は、旅行需要の減少による客室乗務員とグラウンドスタッフの募集停止であることには注意が必要です。

このように、同じ物流業界であっても、輸送方法によって大幅な差が存在しています。物流業界は生活に密接にかかわる業界であるため、社会情勢の変化が直接影響します。募集前には、日本だけではなく世界規模でどのようなことが起きたか確認しておきましょう。

エネルギー問題をどう捉えるか

物流業界はエネルギー問題とも関わり合いが深い業界です。たとえば燃料価格が上がれば、それは輸送コストの増加につながります。運賃を値上げしなければ経営が成り立ちませんが、利用者が減ることは避けられないでしょう。

また、環境への影響も無視できません。燃料を消費する以上、どうしても二酸化炭素などの温室効果ガスを排出します。昨今は環境問題への取り組みも、企業として注目されるポイントです。そのため各社ともに、環境への影響の少ない新型の開発をメーカーと共同して進めています。

今後も形を変えて続く業界の1つ

物流業界は、通販との関わり合いが強い業界です。昨今は店頭での販売よりも、ネット通販を利用する人も多く、物流への需要はますます高まっています。購入や決済はデータでもできますが、品物はそうはいきません。人間が物質的なものを必要とする以上、モノを目的地まで運ぶ仕事は必要とされます。物流業界は、間違いなく今後とも存在し続ける業界の1つでしょう。

しかし、それは業界全体の話であり、それぞれの職種が今度も存在するかは分かりません。たとえば、トラックドライバー。昨今は自動運転技術が盛んに開発されています。また、ドローンなどの小型空輸に関しても、多くの企業が開発を続けています。もしかすると、近い将来「荷物を運ぶ人」というのは存在しなくなるかもしれません。

物流業界が求める人物像

物流業界の職種は多岐にわたるため、それぞれの職種で活かせる能力は異なります。しかし、他人の財産や命を扱う物流業界には、共通して求められる人物像が存在します。他の業界にはない特性を反映しているため、その能力が物流業界のなかで活躍できるかまで考えてみましょう。

何をおいても体力は欠かせない

物流業界を志望する上で、最も重要な素養は体力と言えるでしょう。物流業界は、勤務が不規則であり、深夜まで仕事をすることも珍しくありません。そのため深夜労働や連続した長時間労働に耐えられるだけの体力は、何をおいても求められます。また、心の健康も重要なポイントです。どれだけ体力があっても、心が健康ではない人間に命や財産を預けたいと思う人はいません。

他にも、視力や聴力などの肉体的な健康も求められる業界です。特にパイロットや運転士は、視力に関する非常に厳しい任用条件が設けられています。この条件を満たさないと、採用されても働くことができません。体力づくりだけではなく、常日頃から自分の健康に注意しておきましょう。

預かるものは命と財産であることへの慎重さと正確さ

JR西日本のトップページには、2005年4月におきた福知山線列車事故に関する戒めが今も掲載されています。物流業界は車や船舶、航空機を利用した仕事です。そのため、事故のリスクは常に付きまといます。一度事故が起きれば、一瞬で何百人もの人間が犠牲になることも考えられます。また、命が助かっても財産を失うこともあるでしょう。

物流業界は重大な事故があるたびに、見直しが行われてきた業界です。先の福知山線事故だけではなく、数多くの航空機・船舶事故を教訓として、どの業界も安全確保に取り組んでいます。しかし、これはあくまで制度やシステムにすぎません。結局、最後には社員一人ひとりの安全に関する意識が何よりも大切です。

コミュニケーション能力はどんな業界よりも重要

物流業界は荷物を運ぶ仕事です。その荷物には特定の送り先があり、それを間違えることはできません。相手の話を聞いて正しく理解するコミュニケーション能力は、働く上で重要となります。

配送のミスは会社への不信感につながるでしょう。加えて、過去、言い間違いや聞き間違いで重大な事故になったケースも数多く存在します。相手の言いたいことを正しく理解することが、これほど重要な業界もないでしょう。

また、空運や海運であれば、英語や中国語など日本語以外の言語で話すことも少なくありません。世界を舞台に活躍するのであれば、日本語以外の言語でも十分なコミュニケーションができるように努めましょう。

もしものときの対応力と柔軟性

物流業界は、事故と切り離すことができません。勿論、どの企業も常に安全管理に気を配っていますが、何らかのトラブルは日常茶飯事です。トラブルが発生したときに適切な対処ができる対応力と柔軟性が物流業界には求められます。

特に、運転士やパイロットには欠かせない能力です。常に変化し続ける状況を観察し、それに対応することは、思っている以上に困難です。そこに荷物や命を預かる緊張感も加われば、正常な判断はできません。荷物を運ぶ人も、それを支える人も突発的なトラブルへの対応力は必要でしょう。

物流業界の志望動機を書くときのポイント

物流業界を志望した理由から始める

まずは、数ある業界のなかから物流業界を選んだ理由を考えましょう。自分の就職先として選ぶ以上、何かしらの理由があるはずです。志望動機の強さは就職後の意識の高さにつながるため、企業としても真っ先に知りたい内容です。

物流業界は業種や職種によって内容は異なりますが、全て荷物に関係します。荷物を運ぶことで社会にどのように貢献するのか、物流・運送と絡めて志望動機をアピールしていくことが大切です。

書き始めとなるきっかけは、どんなささいなことでも構いません。たとえば「通販を利用することが多いから」や「港町に住んでいたから」など、日常のことでもきっかけとして十分です。物流業界は生活に密接している分、志望するきっかけになったことも考えやすいと思います。他の就活生と差別化を意識した理由を考えましょう。

「その企業」である明確な理由を用意する

物流業界の中でも海運と空運は、そもそもの企業数自体が少ない業種です。そのため、企業は「なぜ弊社なのか」という当然の疑問を持っています。この疑問に対して、たとえば空運なら「JALではなくANAを選んだ」明確な回答を用意しましょう。どちらでも通用するような理由では、採用されません。企業理念や経営方針など競合他社との違いを明確にすると、自分が選んだ理由も分かりやすくなります。

明確な理由が必要なのは陸運も同様です。確かに海や空に比べれば陸運の企業は数多く存在します。しかし、数が多い分、それだけサービス競争価格競争は熾烈なものになります。企業が行っていることは、志望する企業を決定するきっかけの1つです。その企業「ならでは」の志望動機を作るためにも、サービスや経営方針などは詳しく確認しておきましょう。

業種と職種に応じた強みをアピールする

アピールポイントは、その業種・職種に応じたものにしましょう。たとえば、トラックドライバーを志望していて、「英語を話せます」とアピールしたとき採用担当はどのような反応をするでしょうか。おそらくですが何事もなかったかのように、次の質問へ移ると思います。確かに、英語を話せることは大きなアピールポイントです。しかし、この強みは志望する仕事で必ずしも求められるとは言えません。

物流業界は業種も職種も多様です。そのため「どのような仕事をしたいのか」が明確でないと、的外れなアピールになってしまいます。必ず自分が志望する職種の仕事内容を確認し、その仕事をする上で活かすことのできる強みを見つけましょう。

トレンドを取り入れるとより効果的

物流業界は、最近の政治や経済など国内外の影響を強く受ける業界です。昨今の米中の貿易摩擦の問題を筆頭に、感染症や環境問題など対応が求められる問題は数多く存在します。

特に、陸運は「2024年問題」と言われるトラックドライバーの労働環境の改善課題を既に突きつけられています。どの企業も課題に対して、迅速に何らかの手を打っています。物流業界の志望動機を書くときは、社会を反映した企業の動向に注意しましょう。

物流業界は大手企業が多いため、プレスリリースや業界報も活発に発行されています。ESを出してから面接までの間に動きがあることも多いため、情報は常に確認が必要です。業界の抱える課題を踏まえると、より志望動機に具体性が増します。

物流業界の志望動機の例文

志望動機を書くときは、最初に結論から書き始め、その後は順番にその企業を志望した理由、入社後の取り組みにつなげるのが一般的です。

志望動機は自分の熱意を伝えるためにも重要な項目です。深い自己分析業界研究・企業研究の上で書きましょう。

陸運の志望動機の例文

例文

私は就職活動にあたり、社会を支える仕事がしたいと考えました。そう考えたとき、「物を誰かに届ける」ことで日本を陰で支える物流業界に興味を持ちました。

物流は社会が発展するためになくてはならない存在ですが、ドライバー不足など多くの問題があります。貴社はそれらの課題に早くから取り組まれ、鉄道輸送や拠点の移設、システムの変更など顧客にとって最適な輸送プランの構築に取り組まれています。

貴社に入社後は物流コンサルタントとして、顧客に早く確実に、そして、ドライバーが安全に運べる物流をつくることが私の目標です。リーディングカンパニーとして成長してきた貴社ならば、私の目標が実現できると思い志望いたしました。(300字以内)

物流業界は業種や職種によって仕事内容が異なるため、それぞれに合わせた志望動機を考えましょう。この志望動機は、陸運のなかでも物流コンサルタントを想定した志望動機です。

各職種の業務内容を自分の目標に絡めて書けると、入社の前後のギャップが少ないため、企業としても安心して採用できます。

また、就職活動にあたり最初に考えた「支える仕事」というのが、最後まで一貫しています。業界として他業界を支える物流業界、職種もドライバーを支える物流コンサルトと細かいところまで自分の目標が反映されています。このような志望動機が書けると、企業も好印象でしょう。

海運の志望動機の例文

例文

私は、貿易の活性化に貢献したいと思い、海運のリーディングカンパニーとして存在感を誇る貴社を志望しました。

私は〇〇市の生まれであり、幼いころから貿易船を間近で見ていました。石油や天然ガスなどが貿易船で日本に輸入され、反対に自動車や工業機械などが世界へ輸出される、日本と世界のつながりが印象に残っています。

海外の品物も簡単に手に入るようになり、多くの商品を安く運べる海運の需要は、さらに高まると思います。貴社の発展は、より多くの人の生活を豊かにすることに直結すると考えています。

貴社の一員として、人々の生活に必要不可欠なものを運び、貴社の発展、そして日本の貿易の発展に貢献できるよう努力します。(300字以内)

この志望動機のポイントは、物流のなかで海運が担当している部分を挙げていることです。海運は時間が必要ですが、その分大量の荷物を安価に運べます。それぞれの輸送方法の特徴を踏まえることで、その業種でなければならない理由になります。加えて、今後の海運に予想される変化を盛り込むことで、深い業界研究であるアピールが可能です。

海運は大手企業がシェアを独占している業界です。そのこともあり、差別化を意識して、企業ごとに打ち出している方針がそれぞれ異なります。どの企業のどの点が自分にとって魅力に感じたのか、それを言葉にできるようにしておきましょう。

空運の志望動機の例文

例文

私は、今後の物流の発展には世界とのつながりが重要になると考えています。そのため、

世界中にネットワークを持ち、空輸で多くの人の生活を支えている貴社に魅力を感じ志望しました。

数ある物流業界のなかでも、貴社は国内では数少ない航空輸送に特化したビジネスを展開しています。また、昨今の感染症の厳しい状況を成長のチャンスと捉え、新しい航路の開拓などに取り組む姿勢に感銘を受けました。

私はヨーロッパのECサイトを定期的に利用しています。今後、空運が発展すれば、今まで以上に国内外の人々に迅速にモノを届けることができると考えています。

貴社に入社後は得意な英語を活かし、日本の空輸を担う一員として成長していきます。(300字以内)

業界に興味を持つきっかけは何でも構いません。通販を利用する人であれば、日頃から物流の存在を身近に感じていることでしょう。突飛な理由よりも日常で目にしやすいきっかけの方が共感も得やすくなります。ただ、その分他の人と重複しやすいため、そこから先は企業研究で差を付けましょう。

また、大手や格安航空会社は、旅客輸送がメインの業務です。単に「貴社の〇〇に共感して」などの理由だけでは、物流業界を志望する理由として浅く感じられます。もう少し深く掘り下げて、入社後に物流にどう貢献したいのかまで考えてみましょう。

物流業界の志望動機を書くときの注意点

物流業界への志望動機は、業界の華やかさ以外にも目を向けましょう。物流業界は、日頃から利用する人も多いため、その業界の存在や仕事をしている人を、よく見かけます。そのため、業界を「何となく」で理解している人も多いのではないでしょうか。このまま志望しても、いずれ本来の業界とのギャップで苦しむことになります。

確かに憧れや夢は、志望する理由になります。しかし、あくまでも業界を目指すきっかけであり、それだけを目標にすることはできません。実際に働き始めた後のことをイメージしつつ、業界研究は続けていきましょう。

海外だけに目を向け過ぎない

物流業界、特に海運と空運の2分野は、海外との接点が多い分野です。そのため、海外を意識した志望動機や、外国語ができることをアピールするのは重要なことでしょう。ただ、物流業界は海外だけを相手にしている訳ではありません。国内にも利用する顧客や企業は大勢います。また、国際便の取扱がない企業も少なからず存在します。

海外のみを意識した志望動機では、「業務を正しく理解していない」と判断されます。また、就職後に「希望する配属でなければやめてしまうのでは」と企業側に思われてしまうかもしれません。

ポイントは「海外は目指す方向性の1つにしておく」ことです。就職後は多くの選択肢が考えられますが、「特に海外で働きたい」としておく程度にとどめておきましょう。

時間に関する意識を厳しく持つ

最適化された物流では、「適切な量を適切な場所へ適切なタイミングで」運ぶことが重要とされています。一分一秒の「ズレ」が後々に致命的なトラブルにつながるため、物流業界はどの企業も時間管理を徹底しています。遅れることは論外ですが、早すぎるというのも物流業界ではタブーです。

必要とされるタイミングに対して、募集の段階から適切な回答ができるようにしておきましょう。締め切りを守ることは当たり前ですが、必要以上に早く出しすぎないことも重要です。書類選考を通過したら、面接が待っています。こちらも時間を厳守することを忘れないようにしましょう。

実際の業務を正しく理解しておく

自分が目指している企業や職種の業務は、正しく理解しておかなければなりません。たとえば、パイロットや電車の運転士など、多くの子どもが憧れを抱く職業なのは間違いありません。そのため志望動機に幼いころの憧れを挙げる人も少なくないでしょう。

ただ、私たちが見ている姿は、一般人が見られる部分だけです。実際には、運転する以外にも多くの業務を抱えています。

実態を知らないまま、仕事を始めてしまうと現実と理想のギャップに苦しみます。このギャップが大きすぎると、最悪の場合は退職につながります。仕事は綺麗なものばかりではありません。

特に、物流業界はどんな職種であっても体力が要求されるブラックな面も目立つ業界です。業界研究を行うなかで、実際の業務を正しく把握していきましょう。職種のよい面だけではなく、悪い面にも目を向けることが大切です。

物流業界は業種・職種に合わせた志望動機で内定を勝ち取ろう

物流業界には多くの職種が存在し、それぞれに求められる能力が異なります。そのため、募集の段階から、職種ごとに人数を決めて募集しています。なかには特殊な資格や条件が課されることも珍しくありません。物流業界という業界全体の大枠で捉えてしまうと、職種の実態が掴めないため、志望動機が作りにくくなってしまうでしょう。

物流業界の志望動機は、業界を大枠で捉えた後は、企業ごとの研究と職種ごとの研究を同時並行で行いましょう。普段目にする仕事の裏側にまで目を向け、実際の業務がどのようなものなのか理解すると志望動機も作りやすくなるでしょう。

<参考サイト>

【例文あり】自己PRで集中力を効果的にアピールする方法や注意点を解説

自己PRで集中力をアピールするための伝え方や具体的な書き方に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。集中力の高さを強調するために重要なのは、独自性の高いエピソードを通して明確にアピールすることです。

本記事では、自己PRで集中力をアピールするときの方法や周囲と差別化するためのポイント、注意点について解説しています。

そもそも集中力とは?

集中力とは「特定の物事に対して、意識を一点集中させて取り組める力」です。

人は集中力が切れている状態では、その物事に無関係なことにも意識が向いてしまい、結果的に物事の進行度・クオリティが低下します。一方、意識が一点集中していれば、周りの環境・状況に左右されることなく対象の物事に取り組むことができるため、ハイクオリティな結果へとつながります。

集中力は少なからず誰もが持ち合わせていますが、この能力はセルフコントロールが上手い人ほど、発揮する条件やタイミングを調整しやすい傾向にあります。

社会人は、与えられている仕事のプロである姿勢が求められます。そのため、仕事の精度を高められる能力の一つである集中力は、自己PRの場でも大きな強みとなります。

集中力を強みとしている人は、積極的に自己PRでアピールしていきましょう。

集中力を強みとする人が自己PRでアピールできること

マルチタスクが得意

複数の物事を同時並行で進めるためには、非常に高い集中力が必要です。

マルチタスクをこなすためには、各タスクの進め方・進捗・課題の有無を視点を上手く切り替えながら把握する必要があるためです。

一方、集中力がない状態では意識が分散してしまい、確認・対応漏れなどのミスが生じてしまう恐れがあります。また、本来よりも十分に能力を発揮できず、タスクのクオリティも低下しやすい傾向があります。

複数のタスクを掛け持つ業務は、責任のある重要な役割であることが多いです。そのため、マルチタスクをこなせるスキルは、将来的なキャリア形成においてもプラスに働くアピールポイントです。

仕事のクオリティが高い

集中力が高い状態で物事に打ち込める人は、仕事の精度が高い印象を与えます。なぜなら、意識を分散させずに一つの物事へ向き合っている状態では、ミスや問題が起こる可能性が限りなく低いためです。

集中力が低い状態で完成させた仕事は、何らかのミスや問題が隠れている可能性が潜んでいます。その仕事を提出された上司の心には、「また間違いがある…確認くらいちゃんとしてよ」という気持ちが浮かぶでしょう。

完成度の高い仕事ができる人は企業から信頼されやすく、重要な仕事を任せてもらえるチャンスが増えます。人事担当としても、そのようなスキルを兼ね備えている学生さんを採用したいと思うのが自然といえます。

粘り強く物事に打ち込める

集中力が高い人は、忍耐強く物事に取り組めるという印象を人事担当へ与えることができます。

一般的に、大人が一つの物事へ集中できる時間は50分という説があります。しかし、50分間の中でも同じ度合いで集中しているわけではなく、15分間の中で波があると言われています。

集中力がある人は、「物事をやり遂げる」という目的意識が強いため、この波に呑まれにくい傾向があります。仕事を途中で放り出したり中途半端な部分で終わらせないので、仕事が仕上がるスピードや精度が高いといえます。

そのような人はビジネスの場でも信用されやすいため、物事へ粘り強く取り組める姿勢は、大きなアピールポイントへつながります。

他の学生と差がつく!自己PRで集中力をアピールするポイント

実体験のエピソードを通して伝える

自己PRで集中力を伝える時は、あなたの実体験を交えてアピールすることが非常に重要です。

実体験の説明がないまま「集中力があります!」という主張を行った場合、「どのようなプロセス・いきさつがあって集中力を得られたのか?活用できたのか?」というストーリーが全く分かりません。

人事担当は大勢の就活生から自己アピールを受ける身なので、「集中力がある」という主張だけでは心を動かされません。あなたオリジナルのエピソードを聞いて初めて、「この子は集中力がある子なんだな」と知ることができます。

実体験は、アルバイト・インターンシップ・勉強・留学など、何でも構いません。大事なことは、「あなたが自信と実体験をもって自己PRできるか?」です。自分の強みが発揮できたエピソードを選ぶようにしましょう。

数値などを交えて具体的に表現する

自己PRに説得性を持たせるために重要なのが、「数字による裏付けされた表現」です。

たとえば「テストの成績が大きくアップした」と伝えるよりも、「テストの成績が学年100位→10位にアップした」と伝えた方が説得力の強さは段違いといえます。

また、集中力の強さを伝える上で「時間を数字で伝える方法」もおすすめです。「3ヶ月間集中して勉強した結果、テストの成績が学年100位→10位にアップした」などのように時間と結果の両方を数値化させて伝えれば、より裏付けされた自己PRが可能となります。

仕事でどのように活かせるのかを伝える

自己PRで集中力をアピールする際は、その強みを「仕事でどのように活かせるのか」を述べることが重要です。

人事担当は、あなたが集中力の高さを培った経緯・エピソードについて詳しく知りたいのは事実です。しかし、集中力を仕事へ活かすイメージが明確でなければ、自己PRとしては「弱い」と判断されてしまいます。

もちろん、どのような仕事においても実際に経験しなければ内情までは分かりません。まずは現段階での仮説でも良いので、「集中力の高さをどうやって活かせるのか?」を、あなたの志望職種に当てはめて考えてみましょう。

言い換え表現を用いる

あなたを含む多くの就活生が、企業の選考を通過するために自身のアピールポイントを熟考します。その中でも、「集中力」は就活生、企業の双方から多くの人気を集めるアピールポイントです。

そのため、他の就活生と差をつけるためには、あえて「集中力」を別のワードに言い換える必要があります。たとえば、「一つの物事に打ち込める力」「細部に渡って配慮できる」「一度決めたら最後までやり遂げる忍耐力」など、頭を柔らかくすれば様々な言葉へ変換することが可能です。

また、「集中力」という言葉を細かくかみ砕いて伝えることで、「抽象的な言葉で完結させず、自分の言葉に言い換えてアピールできる子だな」というプラスの印象を人事担当へ与えることができます。

自分の人柄を交えてアピールする

自己PRの目的は、言葉の通り「自己アピールによってあなたの印象を強める」ことです。それと同時に、あなたの魅力を人事担当へふんだんに伝えるチャンスでもあります。

集中力はスキルの高さを明確にアピールできる要素ですが、あなたのパーソナリティを知る上では少々、情報不足感が否めません。

「なぜ集中力を発揮できたのか」「集中力を高められたきっかけは何か」など、自分自身の考え・価値観を交えて伝えると良いでしょう。

自己PRを通して「あなた」という人間を知ってもらえれば、「あなたと一緒に働いてみたい」と人事担当に思ってもらえる可能性が高まります。

短所のカバー方法も一緒に述べる

自己PRにおいて、集中力は間違いなく大きなアピールポイントです。

しかし、どのような物事もプラス面・マイナス面が存在するように、集中力の高さは見方を変えればマイナス要素として捉えることもできます。

たとえば、「集中力がある」=「一つの物事に取り組める力」としてかみ砕いた場合、マイナス面として「視野が狭くなりやすい」という解釈ができます。

面接では、人事担当がマイナス要素をカバーするための方法について、あえて就活生へ質問を投げかける場合もあります。そのようなシチュエーションになっても慌ててしまわぬよう、短所のカバー方法を一緒に伝えると良いでしょう。

前述したパターンでいうと、「物事に一度集中すると周りが見えなくなりやすいので、1時間に1回は手を止めて、進捗確認するように心がけています」などといった伝え方が正解パターンの一つです。

集中力の自己PRが刺さりやすい職種

事務職

一般的な事務職とは、様々なデータ・情報の取りまとめ資料作成が主な業務です。

事務職は確認・対応漏れなどの業務ミスの少なさを第一に求められるため、一つの物事へ取り組める集中力の高さが求められます。さらに複数の案件・業務を同時並行で進める場合も少なくないため、マルチタスクが得意な人も事務職に向いています。

また、経理などの事務職は、会社の売上管理に携わります。一つのミスが大きな損失につながってしまう恐れもあるため、原則としてミスが許されない仕事です。そのため、集中力があることは仕事のミスが少ない人材とみなされ、事務職への適性が高いと判断されるでしょう。

エンジニア職

この仕事は、システム管理やサーバ保守、管理などの情報管理・ソフトウェア設計に携わります。

実際の業務は地道で緻密なことがほとんどのため、作業が長時間におよぶことも少なくありません。長時間に渡ってプログラミングを書き続ける場合もあるため、エンジニア職=自分との闘いといっても過言ではありません。そのため、地道な作業にも気を抜かずに取り組める集中力の高さが求められる職種です。

また、一つの小さな不具合がネットワーク故障、サーバーエラーなどの致命的なトラブルにつながるケースもあります。小さなミスも見落とさないような高い注意力を持つ方は、多くの現場で重宝されます。

クリエイティブ職

この仕事は、プロデューサーやディレクターなどの企画・管理系から、デザイナーや編集、ライターなどの制作系まで幅広い職種が挙げられます。

「クリエイティブ」という言葉の通り、0から1を生み出す仕事のため、集中力がない状況では良いアイディアを生み出せません。集中力がないまま無理やり業務を進めたとしても、成果物のクオリティが低かったり、何らかミスが隠れている可能性も高い傾向です。

クリエイティブ職は、「いいものを創造する」という意識をいかに研ぎ澄ませるかが、業務の精度を左右します。このことから、クリエイティブ職には物事へ真摯に取り組める集中力の高さが求められると言えます。

集中力をアピールできる自己PRの例文5選

ゼミ活動

例文

私が集中力を培うことができた経験は、ゼミでのイベント企画・運営です。
私は地域イベントを実施するゼミのリーダーに選任されました。イベントの準備期間は3ヶ月間と短いものでしたが、「どうしたら地域の方々に喜んでもらえるか」を常に考え、皆様に喜んでいただけるアイディアを数多く出し、ゼミメンバーを牽引しました。
さらにメンバー全員で広報活動を積極的に行った結果、イベントには想定の2倍以上の方々にお越しいただき、「素敵な機会をありがとう」というお声も多くいただきました。
このような結果を実現できたのは、短い期間でもミッションを全うするために目の前のことに意識を一点集中できたおかげです。
入社後も集中力の高さを活かして、短期間でも成果を出せるよう効率的に業務に取り組んでいきます。(350字以内)

この自己PRのポイントは、集中力を培ったプロセスと結果が数字を用いて表現されている点です。

リーダーを務めた経験がある点も、責任感をもって物事に取り組める人物像がイメージしやすい傾向です。

さらにイベント企画の経験がある点も「アイディア出しが得意」という印象を与えられるため、様々なポテンシャルを秘めている点をアピールできる自己PRといえます。

部活動

例文

私は大学時代、演劇部に所属しており部長を務めました。
大学3年生の春に都内30校が集う演劇会への参加を控えていた際、直前に主演メンバーがケガをしてしまい、舞台に立つことができなくなってしまいました。
その際、私は部長としての責務を果たすべく、そのメンバーに代わって役を引き受け、開催3日前から全てのセリフと動きを覚え、舞台に立つことができました。私の演技を見たお客様からは、「直前で仕上げたとは思えないほど素晴らしかった」というお声をいただきました。
このようなことができたのは、舞台を必ず成功させたいという決意と強い集中力の賜物だと考えています。部活動で発揮した私の集中力を活かして、ハイクオリティな仕事の結果を出したいと思います。(350字以内)

集中力を発揮できたプロセスが判りやすくまとめられている点がポイントです。

また、部長を勤めていたことや、主演に代わって役を引き受けたという責任感の強さもアピールできている点も高評価につながりやすい要素です。

集中力以外にも強調したい部分がある際は、エピソードに織り交ぜながら伝えることで「この子はデキるな」と人事担当に思ってもらえる可能性が高まります。

アルバイト

例文

複数のタスクをバランスよく進めることができる点が私の強みです。
私はアウトバウンド系のコールセンターにて、50名のメンバー管理・マネージメントを行うリーダーを務めました。同時に個人としての架電対応も課されたのですが、個人の成績もクリアし、さらにチーム達成率150%という結果を残すことができました。
これらを達成できたのは、各タスク別の目標を適切に設定し、達成にむけて着実に進捗を進める行動を行えたからです。非常に高い集中力が必要とされましたが、目標達成を見据えて一つひとつこなしていきました。
この経験から、マルチタスクをスムーズに進めるスキルが備わったと思います。入社後も広い視野を持って業務を遂行し、貴社に貢献したいです。(350字以内)

マルチタスクが得意という点を端的に述べている点がポイントです。

また、メンバー管理の人数やチーム達成率の%を数字で表現している点も裏付けされた自己PRとしてプラスの印象を受けます。

この自己PRはマルチタスクの高さが伝わるので、特に刺さりやすい職種は事務職などが挙げられます。

複数のタスクを同時並行できた成功談が実際の業務へ活かせるイメージを立てやすいです。

ボランティア活動

例文

私の長所は、一つの物事に対して真摯に取り組める集中力です。
大学1年生から所属しているボランティア団体で、私は絵画プロジェクトのリーダーを務めました。その絵画は、約300名のイベント参加者の手形をひとつに集めて完成させるものでした。
私自身このような取り組みは初めてでしたが、プロジェクトを成功させるために様々な美術館へ足を運んでアートを学び、美術の先生に段取りや制作ポイントを教えてもらうなど、様々な取り組みを行いました。結果として絵画プロジェクトは大好評で終わり、市のコンクールで金賞を受賞しました。
私の誰にも負けない強みは、一つの物事に没頭できる高い集中力です。貴社に入社した暁には、持ち前の集中力を活かして、クオリティの高い結果を出し続けたいと思います。(350字以内)

この自己PRのポイントは、物事へひたむきに取り組めるパーソナリティが伝わる点です。

本文にある初の取り組みであった中で情報収集を重ねたエピソードから、真面目で真摯な姿勢を持つ人物像が想像できます。また、イベント参加人数がボランティア活動の規模感を自然に表現しています。

クオリティの高い成果を残した経験を入社後も活かしたいという主張も、一貫性のある自己PRであるという印象を与えます。

長期インターンシップ

例文

私の強みは、限られた時間内でも成果を出せる集中力の高さです。
私は不動産会社のインターンシップにて、営業活動に取り組んだ経験があります。
インターンシップから内定へつなげるためには、お客様のニーズを汲み取り適切なアドバイスを行う提案力が必要だと考えました。そこで、ヒアリング練習と提案ロープレに集中して打ち込んだ結果、入社後1ヶ月でインターンシップの中でトップの業績を上げることができました。
このように、短期間でも集中して成果を発揮できることが私の強みです。これらの経験を活かして、貴社に入社できた暁にはデータを適切に分析し、課題解決に導きたいと思います。(300字以内)

このPRのポイントは、成果を出した期限に焦点を当てて集中力の高さをアピールしている点です。

あえてプラスすべき要素を言うのであれば、インターンシップ参加人数を追記することです。この自己PRだと、何人中何人の割合で営業TOPとなったのか?が分からないため、成果の凄みが少々イメージしにくいといえます。

そこだけ肉付けできれば、十分説得性のある自己PRであると言えるでしょう。

自己PRで集中力をアピールする時の注意点

エピソードとして適切かどうか

自己PRで集中力をアピールする場合はエピソードの内容が適切であるかの見極めが必要です。集中力のエピソードは、内容によっては誰にでも当てはまるようなことと思われてしまう場合もあります。

例えば、「テスト期間中に集中して勉強に取り組んだ」「何事にも高い集中力で取り組むことができる」など、抽象的な言葉で表現してしまうと、誰にでもできる当たり前のことだという印象を与えてしまいます。そのため、エピソードに独自性や具体性を持たせるようにしましょう。

短所にもなり得る

集中力のアピールは、捉え方によっては短所にもなり得ます。エピソードに偏りがあると、「融通が効かない」「周りが見えなくなる」などと捉えられてしまう可能性があります。

そのため、集中力をアピールする際には、「周囲への気遣い」「自分の興味のないことにも集中できる」など他のアピールポイントと、それに基づくエピソードを複数用意しておくことがおすすめです。

集中力が評価されない職もある

集中力は仕事をする上で必要なスキルですが、必ずしも全ての職場で評価されるとは限りません。そのため、業界分析や企業研究をしっかりと行った上で、集中力が効果的なアピールとなるかどうか判断しましょう。

特に、人とコミュニケーションを取りながら進めていく仕事では集中力よりも、柔軟性や臨機応変さなどが求められます。そのため、自分の志望する業界や職種に合わせ、「何事にも真摯に取り組むことができる」「色々なことを同時進行することができる」など表現や視点を変えてみると良いかもしれません。

集中力をアピールして好印象を企業へ与えよう!

自己PRにおいて、集中力の高さは大きなアピールポイントとなります。

しかし、「集中力」という言葉がやや抽象的だからこそ、あなた自身の実体験・エピソードをふまえて、あなたの言葉としてかみ砕いて伝えることが重要です。数字を用いて具体的に伝えられれば、より説得性のある魅力あふれる自己PRが可能となります。

本記事の冒頭でも触れたように、集中力の高さは社会人となった後も仕事のクオリティを左右する非常に重要な要素です。そのようなスキルを既に得ていることを上手く人事担当へアピールできれば、あなたを「デキる就活生」として見てもらえる可能性がグッと上がるでしょう。

あなた自身のラブコールが企業へ上手く届いた暁には、「内定」という結果が見えてきます。満足のいくかたちで就活を終えるためにも、本記事の内容を活かしてもらえたら嬉しいです。

通信業界の志望動機の書き方|業界分析と構成の立て方を解説【例文あり】

通信業界は「放送業界」「インターネット・電話業界」の2つから成り立っています。中でも近年大きく伸びているのが、「インターネット・電話業界」です。

今や生活に欠かせない通信業界を志望している就活生は非常に多いです。自分が経験したことや感じたことを具体的に述べることで、他の志望者との差別化を意識しましょう。

スマートフォンが10年程度で急激に普及したように、通信業界は技術の進歩が速いため、常に情報を収集する姿勢が大切です。

本記事では、3つの志望動機の例文とともに、通信業界の業種や職種、通信業界で求められるスキル、志望動機の書き方について解説します。

通信業界とは

通信業界には、大きく分けると「放送業界」「インターネット・電話通信業界」の2つがあります。さらに放送業界には主にテレビラジオ、インターネット・電話通信業界には主に固定通信移動体通信ISPがあります。

放送業界とインターネット・電話通信業界では求められるスキルが異なり、志望動機の書き方も異なるため注意しましょう。

本記事では、通信業界の中でも「インターネット・電話通信業界」への志望動機の書き方や例文を解説します。

放送業界

テレビ

テレビ業界は、放送業界の中で最も人気がある業界です。テレビ業界の企業は、テレビ放送局テレビ番組制作会社に大別できます。

放送局には、「テレビ朝日」や「TBSテレビ」といった全国放送キー局だけでなく、地方の系列放送局もあります。

テレビで放送されている番組の多くを作っているのは、放送局ではなく制作会社です。テレビ番組の制作に携わりたい人は、放送局だけでなく制作会社も視野に入れて就職活動を進めましょう。

ラジオ

ラジオ業界も放送業界のひとつです。テレビ業界と同様に、ラジオ業界の主な企業はラジオ放送局ラジオ番組制作会社の2つです。ラジオ放送局には全国ネット局地方系列局があります。

ラジオ放送は、AMラジオとFMラジオに大別されます。AMラジオ放送設備の老朽化に伴い、多くのAMラジオ放送局が2028年までにFMラジオへ転換する予定です。

近年は、インターネットやスマートフォンアプリでラジオ番組を放送している企業もあります。

インターネット・電話通信業界

固定通信

固定通信業は、家庭やオフィスにケーブルを敷設して、電話やインターネットの情報通信サービスを提供する業種です。新規契約の窓口、通信機器の設置、アフターフォローなど、固定回線に関わる業務を一貫して実施します。

都市部だけでなく地方への光ファイバー回線の普及が、固定通信業界の課題です。

また、スマートフォンの普及により固定通信の利用者は減りつつあります。少子高齢化による人口減少も相まって市場は縮小傾向にありますが、固定通信は高速かつ大容量の通信が可能であるため一定の需要があります。

移動体通信

スマートフォンのようなモバイル端末に向けて通信サービスを提供しているのが移動体通信業です。

自社で通信インフラを所有・整備している「au」、「ソフトバンク」、「ドコモ」のような大手通信キャリアが、主な移動体通信事業者です。

また、大手キャリア以外に、MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)が増えています。MVNOは、自社の通信インフラを持たず、大手通信キャリアの回線を間借りして通信サービスを提供している事業者です。利用料金が大手キャリアより大幅に安価であることから、人気が高まっています。

ISP

ISP(Internet Service Provider)は、顧客がインターネット通信を利用するためのサービスを提供する事業者です。特に「プロバイダー」と呼ばれます。

回線を物理的に整備する回線事業者と、インターネット通信接続を実現するプロバイダーの両者が揃ってはじめて、顧客はインターネットを利用できます。

インターネットセキュリティ性の向上が主な課題です。どれだけ魅力的なサービスを提供していても、一度でもセキュリティ問題が発生すると顧客が離れてしまう可能性があります。

通信業界の現状

5Gの普及

近年、5Gが新しい通信規格として普及し始め、より高速で使いやすい通信環境の整備が必要とされています。

5Gには様々なメリットがありますが、その分、雨の影響で遠方まで届きにくいなどのデメリットも存在します。これらのデメリットを解消するために、より多くの基地局を設置しなければならず、それには時間やコストがかかります。

今後も安定した電波を日本全国に送るために各社は5G回線を普及させていくでしょう。

IoTへの対応

IoTとは、「Internet Of Things」の略であり、家電や住宅設備などにインターネットをつなげる取り組みのことです。例えば、外出先からスイッチを操作できるエアコンや、カメラで食材の減り具合を確認することのできる冷蔵庫などがIoTの一種です。手軽に使えるものが多いことから、人気の商品になっています。

また、既存システムの無駄を省いたり、サービスの質や速度を担保しやすくなるという点で、通信業界全体も活性化すると考えられます。

モバイル事業の価格競争

近年、格安SIMを利用する人が多くなっています。他国と比べても高価である日本の通信量を是正するために政府から出された通達がきっかけとなり、大手キャリアの子会社が次々と新しい料金プランを打ち出しました。

楽天モバイル、ahamo、LINEMOなど、格安SIMの料金は年々低価格化しており、生活に欠かせないスマホの通信料金をいかに低価におさえることができるかが焦点になるでしょう。

地域格差の解消

先端技術を取り入れることも大切ですが、既存のシステムを全国に普及させる活動も求められます。例えば、5Gは主要都市では使用可能ですが、地方では圏外になってしまうことも多く、地域格差が大きいと言われています。

こうした格差は災害時に混乱を生むだけでなく、経済的・教育的格差にもつながると指摘されています。

そのため、通信業界全体で意識的に改善し、地方にも安定的に電波が届く環境を整備することが通信業界の課題の一つです。

セキュリティの強化

前述のように、IoTなどが広まることでインターネットにつながっている機器の数が増え、情報漏洩などのリスクも同時に高まりました。サイバー攻撃などのリスクや、テレワークの普及によるセキュリティ範囲の広がりなども相まって、さらにセキュリティを強化することが求められています。

インターネットが集めている個人情報などのセキュリティを確保することが通信業界各社の急務となります。

通信業界の主な業務

営業

通信業界における営業職は、主に法人向け(to B)一般消費者向け(to C)に大別されます。

法人向け営業の仕事は、自社が関わる通信サービスを提案し、企業の成長をサポートすることです。

一般消費者向け営業職は、携帯ショップや家電量販店などの販売代理店で、窓口業務店舗の営業施策の立案や問題解決などを担当します。

顧客に信頼してもらい、本当のニーズを引き出すために、誠実にコミュニケーションをとることが求められます。

エンジニア

通信業界のエンジニアは、主にネットワークエンジニアとシステムエンジニアの2種類です。

通信ネットワークの構築、保守、管理などを担当する技術者がネットワークエンジニアです。システムエンジニアは、通信ネットワークに関わるコンピューターソフトやアプリの設計開発保守運用などを担当します。

常に安定したネットワーク接続を実現することが求められるため、トラブルが発生した際には速やかに対応しなければなりません。

カスタマーサービス

カスタマーサービスは、顧客からの製品やサービスに関する問い合わせに、電話やメールで対応する仕事です。

顧客にとっては、その企業の「顔」となる職種です。企業のイメージを損なわないように、誠実な対応をすることが求められます。

製品の使い方や不良品の交換、サービスに対する意見・要望など、問い合わせ内容は多岐に渡ります。顧客に満足してもらえるよう、製品やサービスに関する様々な知識を身に付けなければなりません。

マーケティング

自社の製品やサービスそのものの企画や、それらを魅力的に宣伝する広告の企画などがマーケティング職の主な仕事です。

様々な手法を用いて顧客のニーズを調査・分析して製品や広告の企画に活用します。調査・分析手法を学んだり、世の中の最新トレンドを常にチェックしたりする姿勢が大切です。特にIT業界は目まぐるしく技術が進歩するので、継続的に情報収集しなければなりません。

また、マーケティング職は社内外の多くの人と関わるため、高いコミュニケーション能力が求められます。

通信業界の志望動機の構成

➀通信業界を志望する理由

通信業界を志望する理由を必ず述べましょう。「通信業界でなければ自分のやりたいことが実現できない」という強い想いを伝えることが大切です。そのために、通信業界でしかできない仕事を軸として志望動機を書くのがポイントです。

業界・企業分析を欠かさず、できるだけ簡潔でありながら印象深く伝えるために1文でまとめることを心がけます。

➁根拠となるエピソード

次に、可能な限り具体的なエピソードを用いて志望理由を説明することが重要です。具体的なエピソードを述べることで、志望理由の信憑性が高まります。

このエピソードは、入社後にも役立つスキルが関わっているとさらに好印象です。携帯会社でインターンをしていた、専攻と業務内容が近い、などのエピソードがあれば積極的に盛り込みましょう。

また、業界・企業研究が不十分だと、通信業界に入りたいという熱意が採用担当者に伝わりません。業界誌、合同会社説明会などで業界の情報を収集しましょう。

➂応募企業の志望理由

通信業界を志望する理由を述べたら、数ある通信業界の中でなぜその企業に応募したのかを述べます。応募先のどんな特徴に魅力を感じたのか具体的に述べましょう。

応募先が求める人物像に合わせて志望理由を述べることが大切です。企業ごとに社風が異なるため、求められる人物像も異なります。

どれだけ優秀な人材でも、社風に合わないとみなされると、不採用になるかもしれません。

無理をして求められる人物像に合わせる必要はありませんが、自分の強みと応募先が求める人物像の共通点を探すことが大切です。会社説明会や募集要項などで応募先が求める人物像を確認しましょう。

➃入社後の目標

企業や職種を志望する理由だけでなく、通信業界で成し遂げたいことも述べます。応募先企業に入社して何を実現したいのか、どのように会社に貢献するのかを具体的に述べることが大切です。成し遂げたいことを具体的に述べることで熱意が伝わります。

入社前から入社後の目標を考えることは難しいかもしれません。可能であれば、通信業界で働く先輩の話を聞いてみることをおすすめします。実際に働いている人の話を聞くことで、自分が働く姿を具体的に想像できるでしょう。

【職種別】通信業界への志望動機の例文

営業職

例文

私は、都市部だけでなく地方の通信サービスの普及にも注力している貴社に魅力を感じ、志望しました。

新型コロナウイルスが流行した際に、通信技術により人との関わりを維持できたことで、私は通信業界に興味を持ちました。通信業界について詳しく調べていく中で、通信品質に地域格差があることを知りました。私の地元には、コロナ禍でもテレワークができず、感染の不安を抱えながら仕事をしていた人が多くいました。この実情を知ったことがきっかけで、地方にも通信ネットワークを十分に普及させたいと思いました。

私は大学で経済学を専攻しており、地域ごとの経済政策について学んでいます。貴社で営業職に就き、大学で学んだことを活かしながら、魅力的な通信サービスを地方にも提案したいと考えています。(350字以内)

新型コロナが流行したときに知ったこと、感じたことをもとにした志望動機例文です。自分が感じたことを具体的に述べているため、地方に通信ネットワークを普及させたいという想いが伝わります。

地域の経済政策を学んでいるという自分の強みもアピールしています。営業職で求められるコミュニケーション能力や新しいことに興味・関心を持ち続ける姿勢をアピールできれば、さらに自分の魅力をアピールできるでしょう。

システムエンジニア

例文

私はあらゆる場所で安定してつながるネットワークを実現したく、通信業界を志望しています。

私は趣味でキャンプを頻繁にしています。以前友人と山へキャンプへ出かけた際に、自動車が突然故障し、動かなくなってしまいました。私のスマートフォンでは電波がつながりませんでしたが、友人のスマートフォンでは通信ができ、無事に助けを呼べました。この経験により、日常生活では当たり前のように利用している通信サービスの重要性を実感しました。

人々の生活を支えるために通信エリアを拡大しつつ、既存通信設備の改善にも注力している貴社に魅力を感じ応募しました。大学で学んでいる情報工学の知識を活かしシステムエンジニアとして、どんな場所でもつながるネットワークの実現に貢献したいと考えています。(350字以内)

電波がつながりにくい場所で通信技術の大切さを実感したエピソードをもとにした志望動機例文です。アウトドアアクティビティをする人であれば一度は経験するようなエピソードかもしれません。しかし、具体的に自分が体験したこと、感じたことが述べられているので、説得力があります。

情報工学には、数値計算モデル、暗号化技術、コンピュータ制御など様々な分野があります。自分が取り組んでいる研究が通信技術に直接関係がなくとも、通信業界に活用する方法があるか考えてみましょう。

セキュリティエンジニア

例文

私は、通信ネットワークを安心して利用できる社会づくりに貢献したいと考えています。

私が高校生の頃、利用していたECサイトで個人情報が流出したことで、情報セキュリティに興味を持ち始めました。大学では情報工学を専攻し、暗号化技術について学んでいます。特に、暗号技術の安全性を定量的に評価する方法について研究しています。

テレワークやクラウドサービスなどの便利な通信サービスを提供しながら、通信セキュリティ性の向上にも力を入れている貴社で、セキュリティエンジニアとして活躍したいと考えています。大学で学んだことを活かし、日々セキュリティ性の向上に取り組み、人々が安心してネットワークを利用できる社会を実現したいです。(350字以内)

大学で情報工学を学んでいることだけでなく、情報工学を選んだ理由も具体的に述べられているため、他の志望者と差別化できるでしょう。

ただ大学で学んだことを活かしたいというだけでなく、「通信ネットワークを安心して利用できる社会づくりに貢献したい」という想いも述べられています。例文のように、スキルをアピールするだけでなく、入社後に何を成し遂げたいかを述べることが大切です。

通信業界に直結する研究でなくとも、学んだことを活かせる可能性は十分にあります。企業が求める人物像に適したアピールポイントがないか探しましょう。

通信業界に求められるスキル

コミュニケーション能力

通信業界では、どのような企業や職種でもコミュニケーション能力が求められます。

営業職やカスタマーサービス職のように顧客と直接的な関わりを持つ仕事では、信頼してもらうために誠実なコミュニケーションが求められます。営業職の中でも法人向け営業職では、顧客が抱える本当の課題を引き出す傾聴力や、実際に製品やサービスを顧客に採用してもらうための提案力なども必要です。

顧客との接点が少ないエンジニア職やマーケティング職でも、社内外の多くの人とやり取りして業務を進めなければなりません。

コミュニケーション能力をアピールできるエピソードを少なくとも一つは思い浮かべておきましょう。

責任感の強さ

責任感の強さも通信業界では重要視されます。

現代において通信サービスは、人々の生活から切っても切り離せません。通信トラブルがあると、被害規模によっては大々的に報道されます。トラブルを事前に防いだり、トラブルが発生しても速やかに復旧したりすることが必要です。

常に安定した通信サービスを提供するために、責任感の強い人材を探している企業が通信業界には多くあります。

責任感の強さを発揮したエピソードがあれば志望動機で述べましょう。

新しいことに興味・関心を持ち続ける姿勢

通信業界では、新しいことに興味・関心を持ち続ける姿勢も大切です。

通信に関わらずIT業界は特に、技術の進歩や普及のスピードが速い傾向にあります。スマートフォンの所有率は、2010年頃は数%でしたが、2020年には90%近くにまで激増しました。予想できないような革新的な通信サービスが10年後には誕生しているかもしれません。

通信・IT技術に関する情報収集を継続することが求められます。継続して物事に取り組んだエピソードがあれば述べることをおすすめします。

きめ細やかさ

通信業界は規模が大きく、インフラとして私たちの生活に欠かせないものになっています。そのため、少しのミスが多くの人に影響を与える可能性があり、細部まで確認を怠らないきめ細やかさが求められます。

それだけでなく、他社や自社の既存サービスを分析することで、サービスを改善させていくことができます。他の人が気づかないことに気づくことのできる力が役に立つでしょう。

通信業界への志望動機を書く際の注意点

志望動機を応募先ごとに分けて作成する

通信業界内の企業だからといって使いまわすのではなく、応募先ごとに分けて志望動機を作成しましょう。

前述したように、同じ通信業界でも、企業や職種によって求められる経験やスキルが異なります。求められる人物像に合わせて志望動機を述べることが大切です。

同じエピソードでも切り口を変えれば、アピールポイントを変えられます。例えば、チームで長い時間をかけて問題解決に取り組んだ経験があれば、チームワークだけでなく継続して物事に取り組む姿勢もアピールできます。

専門用語は多用しない

通信業界に対する熱意を伝えるために専門用語を多用するのは逆効果です。特にESや一次面接は専門性が薄い部署の社員が担当することも多く、せっかく志望動機を書いても伝わらない可能性があります。

また、インターンや大学での勉強を説明するために使う専門用語は問題ありませんが、ESを書くためにインターネットで調べた知識で使うのは避けましょう。深く調べていたとしても、学生の知識は社員の知識に劣ります。

安定性を志望理由にしない

通信業界はインフラの一種として将来性があり、仕事がなくなることはないと言ってよいでしょう。そのため業界として安定性があり、ホワイトな働き方ができることでも知られています。

安定性を求めて通信業界を志望するのは自由ですが、それを志望動機に書くのは避けた方が良いです。企業が新卒採用をする目的は、新しい価値観を持ち、入社後に成長してくれる学生を探すことです。

通信業界の業務に対する熱意を志望動機に含めましょう。

入社後にどのように貢献するかを述べる

企業や職種を志望する理由だけでなく、入社後にどのように貢献するかを述べることも重要です。

入社後のキャリアプランを述べることで、あなたが働く姿を採用担当者がイメージしやすくなります。十分に業界・企業研究をしたうえで詳細にキャリアプランを述べることで、志望する強い想いを伝えられます。

業界誌、応募先のWebサイト、募集要項、会社説明会などで情報を集め、入社後にどのように活躍するのかを想像しましょう。可能であれば、実際に通信業界で働く先輩社員の話を聞きましょう。

自分が経験したこと・感じたことを述べる

自分が経験したことや感じたことを志望動機で述べましょう。

独自の経験や考えを述べることで、他の志望者と差別化できます。具体的なエピソードを述べることで志望理由の信憑性も高まります。

可能であれば、前述した通信業界に求められるスキルを、自分が経験したことや感じたことに盛り込みましょう。志望する理由だけでなく自分の強みもアピールできます。

十分に自己分析をして、自分らしさを発揮したエピソードを探しましょう。

通信業界への志望動機は具体的なエピソードで差別化しよう!

3つの志望動機の例文とともに、通信業界の業種や職種、通信業界で求められるスキル、志望動機を書く際の注意点を解説しました。

通信業界では、顧客に信頼してもらうための誠実なコミュニケーションや、今や人々の生活に欠かせない通信インフラを安定して提供する責任感などが求められます。通信業界は目まぐるしく技術が進歩するので、常に勉強する姿勢も大切です。

企業に求められる人物像を把握したうえで、自分の強みとともに志望理由を述べましょう。

ぜひ本記事を参考に、通信業界への志望動機を作成してみましょう。

金融業界の志望動機を魅力的に伝える書き方とコツ【例文あり】

金融業界には、銀行や証券会社、保険会社など多くの業種が含まれています。まずは正しく金融業界を理解し、自分が金融業界の中でもどの業種を目指すのか、どのように貢献していきたいのかを考えましょう。

必ず企業ごとに適した志望動機を考えることが大切です。また、具体的なエピソードを盛り込むことで信憑性が高まり、他の志望者と差別化することができます。十分に業界研究・企業研究を行い、自分ならではの志望動機を作っていきましょう。

本記事では、例文とともに金融業界の役割、主な業種・職種、志望動機を書くときのコツを解説します。

金融業界の役割

資金を必要としている人に資金を融通することが金融業界の主な役割です。金融サービスの提供によって、起業の支援や事業の拡大などに貢献しています。

お金の貸付以外に、株式や債券といった金融商品の販売保険の提供なども金融業界の事業に該当します。クレジットカード会社資産運用会社も金融業界に属する業種です。

お金は人々の豊かで安心な暮らしに欠かせません。金融業界は人々の生活に密接に関わる業界だといえるでしょう。

金融業界の事業

銀行

金融業界の代表的な事業に銀行が挙げられます。個人や企業から集めた預金を、他の個人や企業に貸し付けることが主な仕事です。個人の資産維持・運用や住宅ローンの相談を受けて金融商品を提供するリテール業務も銀行業務のひとつです。

貸付の金利以外に、債権株式の取引でも利益を生み出します。生み出した利益の一部を投資家や預金者に利息として還元します。

銀行の種類は主に、メガバンク地方銀行信用金庫信託銀行ネット銀行の5つです。

証券会社

顧客が株式や債券を売買する際に窓口となるのが証券会社です。

株式や債券の売買注文を証券取引所に伝えて成立させるブローカー業務、証券会社自身が株式や債券の売買をして利益を得るディーラー業務が証券会社の主な業務です。

顧客の企業が発行した株式を買い取って投資家に販売するアンダーライティング業務、株式を一時的に預かって投資家に販売するセリング業務もあります。

近年、証券会社の多くはオンライン取引のサービス向上に注力しています。

保険会社

保険会社の主な業務は、加入者から保険料を集め、病気や怪我、損害で困っている加入者に保険金を支払うことです。保険会社は、多くの人からお金を集めて、困っている人にお金を融通することから、金融業界に該当します。

集めた保険料で株式や債券の取引をすることも保険会社の業務のひとつです。株式や債券の取引で得た利益の一部は、配当として保険加入者に還元されます。

保険会社を大別すると、医療保険や入院保険といった生命保険会社、自動車保険や海外旅行保険といった損害保険会社の2種類です。

クレジットカード会社

クレジットカード会社は、顧客の飲食代やショッピング費用といった取引の金額を一時的に支払うことで手数料を得ます。

クレジットカード会社は、大きく分けると、国際ブランドクレジットカード発行会社加盟店管理会社の3種類です。

国際ブランドは、世界的に利用できる決済サービスを提供する会社です。VISAMastercardなどが該当します。

入会手続きや審査などの会員管理を実施し、カードを実際に発行する会社がクレジットカード会社です。加盟店管理会社は、クレジットカード加盟店の新規開拓・管理を担う会社です。

資産運用会社

資産運用会社(アセットマネジメント会社)の仕事は、顧客から預かった資産を用いて株式や債券の取引をし、資産を増やす投資信託業務です。投資家に対してアドバイスをする投資顧問業務もあります。プロの投資家といえるでしょう。

証券会社が株式や債券を「売る」ために様々な調査・分析をするのに対し、資産運用会社は「買う」ために調査・分析をすることが一般的です。

企業によって目指す取引がローリスク・ローリターンなのかハイリスク・ハイリターンなのかが異なり、社風も異なります。

政府系金融機関

政府系金融機関は、経済発展や国民生活の安定といった政策を実現するために、特殊法人として設立された金融機関です。出資金の多くまたは全額を政府が出資しています。

民間の金融機関が貸付を避ける傾向にある、教育ローン地方創生などへの融資をしています。

2024年2月現在、日本にある政府系金融機関は以下の5つです。

  • 株式会社日本政策金融公庫
  • 株式会社国際協力銀行
  • 沖縄振興開発金融公庫
  • 株式会社日本政策投資銀行
  • 株式会社商工組合中央金庫

金融業界の職種

営業金融商品を顧客に提案する職種
ファイナンシャルプランナー個人の生命保険や住宅ローンなどの資産運用にアドバイスをする職種
ファンドマネージャー​​投資信託運用の指揮をする専門家
証券アナリスト金融に関わる情報を収集し分析する職種
アクチュアリー保険料率や支払保険額を算定する職種
保険外交員保険契約の勧誘、代理、サポートをする職種
プライベートバンカー主に企業の経営者に、事業や資産の継承に関わる金融サービスを提案する職種
トレーダー顧客の指示で証券の売買取引をする職種
ディーラー金融機関が集めた資金を用いて自己判断で証券の売買取引をする職種
クオンツ数理技術で金融商品の価値を分析する職種

営業は主に、個人向けと法人向けに分けられます。個人向け営業では人の人生に、法人向け営業では企業の経営に深く関わります。

日商簿記2級を取得していれば、金融業界のあらゆる職種で有利に働くでしょう。ファイナンシャルプランナーを目指している人には、2級FP(ファイナンシャル・プランニング)技能士の取得をおすすめします。また、正式なアクチュアリーにみなされるためには、公益社団法人アクチュアリー会の資格試験に合格し正会員になることが必要です。

上記の表以外にも、総務労務人事といったバックオフィスと呼ばれる職種もあります。

金融業界の志望動機で書くべき内容

なぜ金融業界を志望するのか

金融業界を志望する理由を十分に述べます。金融業界で活躍したい、人々の暮らしに欠かせない金融業界に貢献したいといった強い想いをアピールすることが大切です。

できる限り具体的なエピソードを志望動機に盛り込みましょう。具体性に欠けると、金融業界で働きたいという想いが採用担当者に十分に伝わりません。自分の体験や感じたことをもとにして述べることで、金融業界を志望する理由の説得力が増します。独自のエピソードを述べることで他の志望者との差別化も図ることができるので、自分ならではの理由を考えましょう。

なぜ応募先を志望するのか

金融業界の中でも、なぜ応募先を志望するのかを説明します。

応募先が求める人物像に合わせて志望理由を述べましょう。前述したように、金融業界には様々な業種があります。同じ業種でも、企業によって社風が大きく異なるため、求める人物像も異なります。

求める人物像に合わせて志望理由を述べないと、あなたが優秀で魅力的な人物であると評価されても、自社には合わないだろうとみなされ、不採用になるかもしれません。

応募先の公式サイト、募集要項、企業説明会などで、応募先が求める人物像を十分に把握することが大切です。

就きたい職種は何か

志望先で就きたい職種を述べましょう。前述したように、金融業界には多くの職種があります。業種だけでなく職種によっても求められる能力や経験が異なります。

やはり志望先の公式サイト、募集要項、企業説明会などで調べ、志望先が求める人物像を十分に把握したうえで自分のアピールポイントを述べることが大切です。

例えば、営業職や保険外交員を志望する場合は、コミュニケーション能力提案力をアピールしましょう。ファイナンシャルプランナーやファンドマネージャーを志望する場合は、コミュニケーション能力や提案力に加えて情報収集力勉強を継続する姿勢を伝えることをおすすめします。

達成したい目標は何か

金融業界で達成したい目標を述べることも大切です。ただ金融業界で働きたい、活躍したいとだけ伝えても、達成したい目標を述べないと信憑性に欠け、熱意が伝わりません。金融業界で達成したい目標を具体的に述べましょう。

入社前から目標を定めることは難しいと感じている人は、可能であれば金融業界の先輩社員から話を伺ってみましょう。実際に働く人の想いや悩みを聞くことで、自分が金融業界で働く姿が想像できるでしょう。

金融業界の志望動機の例文

例文①

例文

私は、資産運用サービスの提供によってひとりでも多くの人々の生活を支えたいと思い金融業界を志望しています。

私は現在、高齢者支援のボランティア活動に関わっています。高齢者の中には、資産に余裕がなく望む医療や介護を受けられない人もいれば、コツコツと積み立てた資産によって十分な医療や介護を受けられる人もいます。若い頃には保険の重要性を知らず、後悔している人も多くいました。この経験から、資産運用の大切さを実感しました。

日本を代表する銀行としてグローバル展開にも注力し、多くの人々の生活を支える役割を果たしている貴行に魅力を感じて志望しました。ファイナンシャルプランナーとして一人ひとりに適した資産運用サービスを提案し続けたいと考えています。(350字以内)

高齢者支援のボランティア活動での体験をもとにした、メガバンクへの志望動機例文です。独自のエピソードが述べられているため、他の志望者と差別化できます。

少子高齢化により、高齢者に金融サービスを提供する機会も増えるでしょう。ボランティアに取り組んでいるときに高齢者と適切なコミュニケーションをとった経験があれば伝えましょう。ファイナンシャルプランナーは、顧客と信頼関係を築き上げるために高いコミュニケーション能力が求められます。

例文②

例文

私は、海外旅行保険の提供によって困っている人を助けたいという想いで貴社を志望しました。

私は、ひとりで海外旅行をした際に荷物の盗難に遭い、周囲に頼れる人がおらず途方に暮れていました。現地の人と可能な限りコミュニケーションをとりましたが、対処方法はわかりませんでした。

そこで、念のために加入していた海外旅行保険の会社に連絡したところ、対処方法を教えてもらえ、無事に帰国できました。帰国後も、盗難品の補償を十分に受け取れました。この経験から、いざというときに頼れる保険の大切さを学びました。

特に海外旅行保険サービスに注力している貴社で、損害サポートに従事し、困っている人をひとりでも多く助けたいと思っています。(350字以内)

自分が海外旅行で苦労した経験をもとにした、保険会社への志望動機例文です。他の志望者と被りにくい貴重なエピソードが具体的に述べられています。

海外旅行保険サービスに関わる仕事に就くのであれば、語学力異文化理解が必要です。世界情勢の知識や情報を常に収集し続ける姿勢も求められます。アピールできる語学スキルや、文化や習慣の違う海外の人々とのコミュニケーション経験があれば伝えましょう。

例文③

例文

私は、金融業界で多くの人の不安を解消したいと考えています。

周囲の友人と話していた際に、将来について漠然とした不安を抱えているという話になりました。老後の生活はどうなるのか、働いているときに病気になったらどうなるのかといった不安要素が多くありました。多くの人が同様の不安を感じていると思います。

これらの不安要素について調べるうちに、人々の不安を軽減する資産運用サービスを多く提供している貴社を知りました。

私は大学で流体力学のシミュレーションに取り組んでいます。身に付けたプログラミング知識やシミュレーション手法を活かし、貴社で投資戦略の分析に従事したいと考えています。

精度の高い分析手法を確立し、多くの人が抱える将来の不安を解消していきたいです。(350字以内)

自分が感じたこと・考えたことをもとにした志望動機例文です。将来の漠然とした不安は誰もが感じることであり、誰でも同じ内容を書けるかもしれません。しかし、独自の体験として述べることで志望する想いの説得力が増します。

近年、金融業界はIT化に注力しています。分析ツールの発展オンライン取引をしたい顧客の増加、暗号資産の普及などが理由です。理系の学部に所属している人でも十分に活躍の機会があります。

例文④

例文

私は、地元の産業を助けたいという想いで貴行を志望しました。

新型コロナウイルスの影響により、業績不振に陥った飲食店が私の地元に多くありました。多くの飲食店が困っている中で、地元を支える貴行が、融資や事業計画の相談によって地元の飲食店をサポートしていたことを知りました。貴行の尽力によって閉店を免れた飲食店も多くあると伺いました。地元は現在、新型コロナウイルス流行前の活気を取り戻しつつあります。

私は大学で経済学を専攻しており、日本全体の財政と地方財政の関連性について学んでいます。大学で学んだことを活かし、私の地元を支える代表的な銀行である貴行で営業職として活躍し、地元の産業に貢献し続けます。(300字以内)

地元の飲食店をサポートしている地方銀行への志望動機例文です。金融業界で地元に貢献したいという想いが具体的なエピソードによって述べられています。

応募先の魅力を述べるとともに、大学で経済学を学んでいるという自分の強みもアピールしています。入社したいという想いだけでなく、自分がどのようなスキルを持っているのかどのように活躍するのかを伝えることが大切です。大学で学んだことでなくとも、コミュニケーション能力や継続する姿勢などの強みがあればアピールしましょう。

金融業界の志望動機を書くときのコツ

企業が求める人物像を把握する

企業が求める人物像を十分に把握した上で金融業界の志望動機を書くことが大切です。

前述したように、金融業界の業種や職種は多岐に渡ります。業種ごと、職種ごとだけでなく企業ごとにも求められるスキルや経験は異なります。

企業が求める人物像に合わせて自分の魅力をアピールしないと、優秀な人材だと評価されても採用につながらないかもしれません。

志望先の公式サイト、募集要項、企業説明会などで志望先が求める人物像を調べましょう。求める人物像に合わせて、志望先ごとに志望動機を一つひとつ作成することで、志望先に真剣さが伝わります。

ただし、企業が求める人物像に無理やり合わせる必要はありません。自分の体験や感じたことの中から、企業が求める人物像に合ったエピソードを選んで述べましょう。

入社後の目標やキャリアプランを述べる

金融業界で働きたい理由だけでなく入社後の目標やキャリアプランも述べましょう。目標やキャリアプランを述べることで、金融業界への想いの強さをアピールできます。目標やキャリアプランが具体的であれば、熱意とともに情報収集力も伝えられます。

前述したように、可能であれば金融業界で働く先輩社員の話を直接聞きましょう。目標やキャリアプランを具体的に考えられるようになります。他の志望者との差別化にもつながるでしょう。

根拠のある具体的なエピソードを盛り込む

金融業界の志望動機に根拠のある具体的なエピソードを盛り込むことも重要です。具体的なエピソードを述べることで、志望理由の信憑性が高まったり他の志望者と差別化することができます。十分に自己分析をして、金融業界を志望するに至った経験を洗い出しましょう。

さらに、後述する金融業界で求められるスキルを具体的に盛り込むと、自分をより魅力的にアピールできるでしょう。特にコミュニケーション能力はどんな業種・職種でも求められるので、エピソードをひとつは思い浮かべておくことをおすすめします。

金融業界に求められるスキル

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、金融業界のあらゆる業種・職種で求められるスキルです。

顧客と円滑なコミュニケーションを図らないと、顧客に大切な資産を預けてもらえないでしょう。誠実にコミュニケーションをとって信頼関係を築き上げることが重要です。

顧客と直接関わらない職種でも、自分一人で成し遂げられる仕事はほとんどありません。大金を扱う以上、多くの人と協力して仕事を進める必要があります。

志望動機に盛り込まなくても、面接で問われた際に回答できるように、コミュニケーション能力を発揮したエピソードを少なくともひとつは準備しましょう。

継続する姿勢

金融業界では、金融に関する知識や情報を収集し続ける姿勢が求められます。

世界情勢によって日本の経済状況は大きく変化します。株式や債券、通貨の価値が急騰することもあれば暴落することもあるでしょう。金融業界の業績は経済状況に大きく左右されます。

各業界・企業の経営状況から世界各国の政策や気候まで、幅広く最新の知識や情報を身に付けなければなりません。

継続する姿勢をアピールできるエピソードがあれば、志望動機に盛り込みましょう。

柔軟性

初めての問題に直面しても慌てず適切に対応する柔軟性も、金融業界で働くうえで重要です。

前述したように、株式や債券、通貨の価値は、社会情勢によって大きく変わります。問題が起きたときに適切に速やかな対応をしないと、大きな損失が発生するかもしれません。どんな変化に直面しても、柔軟性を持って対応することが求められます。

問題が起きたときに柔軟な対応をして解決した経験があれば、志望動機に盛り込むことをおすすめします。

金融業界の魅力的な志望動機を作成しよう!

金融業界の役割、主な業種・職種、志望動機を書くときのコツを解説しました。

金融業界には多くの業種・職種があり、それぞれ求められるスキルや経験が異なります。業界研究・企業研究を十分にして、応募先ごとに適した志望動機を考えることが大切です。

具体的なエピソードを述べることで他の志望者と差別化できます。自己分析をして応募先への志望動機にふさわしいエピソードを見つけましょう。

ぜひ本記事を参考に、金融業界への志望動機を作成してみてください。

地方銀行の志望動機の書き方|差別化するコツとは?【例文あり】

同じ金融業界の中でも「銀行(メガバンク)」と「地方銀行」には大きな違いがあります。

地方銀行を志望する場合は、この違いを明確にして、「地方銀行ならでは」の志望動機が求められます。他の銀行にも当てはまる志望理由を伝えてしまうと、マイナスな印象を与えてしまう恐れがあるため、注意が必要です。

まずは金融業界銀行業界メガバンクとの違いなどを正しく理解し、地方銀行の特徴をふまえた志望動機を作成していきましょう。

地方銀行の役割を理解しよう

地域密着型のサービスを提供している地方銀行は、銀行業務以外にも地域のためにさまざまな事業を展開しています。銀行業界の応募者には、地方銀行だけでなくメガバンクを視野に入れる学生が少なくありません。そのため、地方銀行に応募する際は、採用担当者が納得できる志望動機の作成が必要です。

採用担当者の興味を惹くためには、地方銀行とメガバンクの違いを明確にした志望動機の作成が重要になります。地方銀行・メガバンクのどちらにも当てはまる内容では、応募の熱意や意欲が感じられません。

メガバンクとの違いを明確にするために、地方銀行の役割を理解することから始めましょう。特徴業務内容動向など、地方銀行についての理解を深めることでメガバンクとの違いがはっきりとします。

「地方銀行に行きたい」という意欲が伝わる志望動機を作成することで、採用通過率が上がるはずです。そのために、地方銀行ならではのポイントを頭に入れていきましょう。

地方銀行とは?

地方銀行は「第一地方銀行」「第二地方銀行」に分類されます。第一地方銀行とは全国地方銀行協会に加盟する地方銀行です。一方、第二地方銀行は1989年以降に旧相互銀行から普通銀行に転換した銀行であり、第二地方銀行協会に加盟しています。

ともに普通銀行で業務内容に違いはありませんが、加盟団体が異なり、共同事業や協力体制に違いがあります。また、第一地方銀行よりも第二地方銀行は経営規模が小さいことが特徴です。

地方銀行の特徴として、特定の地域と強い結びつきがあり、地域経済に大きな影響力を持っていることが挙げられます。将来性のある地域企業に融資を行い、金融面から支える仕事をしています。

地域に暮らす人々には、住宅ローン教育ローンなどのサービスを提供し、地域経済の活性化に一役買っています。近年では銀行業務以外にも、地域経済活性化のために、地方創生活動をする地方銀行も目立ちます。

地域密着という強みは、他の金融機関にはない魅力といえます。地方銀行はメガバンクに比べると地味な印象がありますが、地方でのネームバリューは大きく、多数支店があるため地元民であれば知らない人はいないほどです。地方によってはメガバンクの支店がないこともあります。

地方銀行とメガバンクの違い

地方銀行メガバンク
本店各都道府県の主要都市東京・大阪などの大都市
支店地元エリア中心国内全域および海外
営業エリア本店がある都道府県内および近隣都道府県全国および世界各地
特徴地元の大手や中小企業を中心に取引大手上場企業を中心に取引

上記のとおり、地方銀行とメガバンクでは対応しているエリアや、取引相手の特徴が異なります。

地方銀行は各都道府県に本店があり、特定の地域で営業する銀行です。地方銀行はメガバンクに比べると営業範囲は狭くなりますが、その分ひとつひとつにおける対応がきめ細やかになる傾向があります。

一方、メガバンクは全国・海外まで営業範囲が及びます。そのため、スケールの大きな業務に携わりたいなら、メガバンクが向いている可能性があります。

地方銀行にはメガバンクと異なる大きな特徴が3つあるので、チェックしていきましょう。

地域密着型

地域に密着しているといった点では、メガバンクよりも地方銀行が優れています。地元の企業や学校などにおいては、メガバンクよりも地方銀行をメインバンクにしていることが珍しくありません。

地域密着型だからこそ、利用者と行員が顔馴染みになりやすく、アットホームな雰囲気で働けるメリットがあります。特定のエリアに根付いていることで、地域への理解度が高く、地域に特化した金融サービスを提供しています。

全国転勤が少ない

メガバンクの行員は全国規模の転勤があり、海外支店に転勤になることも珍しくありません。基本的には、支店長で2年、営業で3~5年の頻度で転勤になることが多いです。

一方、地方銀行でも転勤はありますが、営業エリアが限られているため、転勤になっても近隣の県です。とはいえ、都道府県内の転勤になることも多く、引っ越しを伴わないケースが少なくありません。

そのため、土地に根ざした働き方が実現できるのは、地方銀行で働く魅力のひとつです。プライベートの面でも、マイホーム購入などがスムーズになり、家族に負担をかけないメリットがあります。

年齢問わず幅広い業務に携われる

地方銀行の場合、若い世代でも幅広い業務に携われる特徴があります。幅広い業務内容についてはメガバンクでも同様ですが、規模が大きいと働く人数の数も多くなります。地方銀行はメガバンクほど行員の数が多くないため、さまざまな業務に携わるチャンスが多く巡ってくるのです。

また、地方銀行は中小企業がおもな取引相手ということもあり、メガバンクで働くよりも経営者と直接話す機会が増えていきます。さまざまな経営者と会話することで、経験から学べることが多く、仕事や人生に良い影響をもたらすでしょう。

地方銀行の業務内容

銀行の3大業務

①預金業務

②貸付業務

③為替業務

地方銀行の業務内容は「銀行の3大業務」と呼ばれている、上記の業務が中心になります。これはメガバンクも同様の業務になります。

預金業務

預金業務は、お金を預かり口座を管理する業務です。地方銀行では個人・法人の顧客からお金を預かり、口座を管理しています。顧客が預金するには窓口やATMを利用するため、銀行の窓口で働いている行員がおもに携わる業務です。

地方銀行の預金業務は企業や地域住民の暮らしを支えており、地域需要が多いといった特徴があります。支店やATMの数が地方の至るところにあるのは、需要が高い証拠といえるでしょう。

貸付業務

貸付業務は、企業や個人にお金を貸付する業務を指します。企業や個人に融資すると、貸出金利が発生します。その利息分が地方銀行の利益となります。

融資をする企業を調査したり、営業したりすることが、おもな業務内容です。原資は顧客から預かったお金のため、融資した資金を回収するためにも、審査部門で慎重な審査が必要となります。

為替業務

為替業務は、現金ではなく口座間の資金移動によって行う業務です。公共料金の自動振り込みは為替業務のひとつであり、現金のやり取りをしないことが為替業務の特徴になります。ほかにも、年金株主配当金の受け取りなども該当します。

為替業務も窓口やATMを利用する顧客が多いため、窓口にいる行員がおもに対応をします。

地方銀行の動向

志望動機を書く上で動向を知ることは非常に重要です。動向をふまえた内容を志望動機に書くことで、業界で働く意欲をアピールすることができます。また、面接対策としても役に立ちます。

地方銀行は金融業界に属しているので、金融業界全体の動向もチェックするのがおすすめです。動向を調べるには、インターネット情報の他に、業界の専門誌や新聞、金融庁が公開する資料など、さまざまな手段があります。中でも地方銀行の動向を3つ紹介します。

業界再編

地方銀行では業界再編が進められています。人口減少や景気悪化などの影響で地域経済が悪化すると、地方銀行の貸出業務が減少し、利益を生み出せない状況になります。この状況を打開するために、政府と日銀支援のもと、地方銀行再編が加速しています。

地方銀行は合併や統合を進めることで、顧客や資金増大を目指しています。また、業務提携により新しい価値観が取り入れられ、新規サービスの幅を広げられるメリットがあります。

しかし、異なる地域の地方銀行同士が合併する場合、地元の銀行として親しまれている銀行名やブランド名を変更することで、営業面においてデメリットが生じることがあります。

新事業の取り組み

再編以外の打開策として、地方銀行は地域経済を活性化させるために新事業の取り組みを行っています。例えば、以下の地方創生活動が新事業の取り組みに該当します。

【観光支援】

  • コロナ禍で業績が悪化した飲食業や観光業の応援
  • 築150年の古民家を活用したゲストハウスの事業化支援

【農業活性化】

  • 地域ブランド農産物の開発
  • 新しい農業ビジネスモデルの構築

他にも、人材事業移住者支援を行う地方銀行が少なくありません。こうした新事業の取り組みは、これからさらに求められていくでしょう。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して生活や暮らしをよりよいものに変えていくことを指します。

経済産業省による2018年の調査では、金融機関のレガシーシステム利用率は100%という結果でした。本来、レガシーシステムは部分的に活用されるものです。銀行業界はDX化が遅れていると言われていることから、地方銀行でも積極的にDX化を進めています。

電話やメールの問い合わせによる顧客対応には、AI技術を取り入れ自動化することで、行員の負担を減らしコストカットを行っています。また、キャッシュレス決済の導入もDX化に該当する取り組みです。

DX化に関心がある学生は、志望動機でアピールするとポテンシャルを期待される可能性があります。

地方銀行が求める人物像

責任感がある

銀行は顧客の大切なお金や情報を取り扱っています。小さなミスでもトラブルになり得るため、責任感を持って業務に取り組むことのできる人物が求められます。

基本的に受け身で言われたことしかこなさない人物だと、責任感に欠けるため業務を任せることができません。

また、地方銀行を利用してもらうには、顧客との信頼関係が必要不可欠です。顧客に与える印象が大切なので、コミュニケーションのなかで真面目さや几帳面さが伝わる人物である点も重要です。

主体性がある

地方銀行では厳しい経営環境や資金運用難など、折り合いのつかない課題が少なくありません。多くの問題を抱えているため、問題解決に積極的に取り組める人物が求められています。そのためには、地域発展のために自ら打開策を模索し、周囲と協力して解決を目指せる主体性が重要です。

目標達成や課題解決に喜びを見出せる人なら、地方銀行で活躍できる可能性が大いにあります。反対に、指示されたことだけをしたい人や、同じ業務を繰り返したい人には不向きといえるでしょう。

真面目である

さまざまな知識を必要とする地方銀行員は、仕事や勉強に一生懸命励む真面目さも求められる条件のひとつです。行員は専門性の高い業務を遂行するために、知識やスキルが必要です。配属された部署によって必要な知識は異なり、取り扱う金融商品や法令についても理解が求められます。

商品や法令が新しくなれば、その都度勉強をして身につけなければいけません。経済動向にも意識を向ける必要があり、常に勉強を続けられる姿勢が重要だと考えられています。

難しい仕事に直面しても投げ出すことはなく、確固とした意志で目的のために業務を遂行できる真面目な力がある人物が、地方銀行では求められています。

信頼関係を築くことができる

地方銀行では、顧客と深い信頼関係を築ける人物が求められます。責任感や真面目さがあっても、問題が起こったときに人に責任を押し付けたり、人任せにしたりする人材は信頼を得られません。起こった問題に責任を持ち、解決できる方法を考え、行動に移す主体性のある人物こそ信頼するに値します。

信頼されるためには、顧客との会話の中で顧客のニーズを汲み取り、求める解決策を提案できるような信頼性の備わっている行動が必要です。顧客のために考えて行動できる行員であれば、安心して相談してもらえるようになります。

地方銀行の志望動機を書くときの3つのポイント

なぜ地方銀行を志望したのかを明確にする

なぜメガバンクではなく地方銀行を選んだのかについては、採用担当者が注目するポイントです。メガバンク以外にも、証券会社や保険会社など、他にも進む道はあったはずです。

応募した地方銀行ではなくても当てはまる志望動機の場合、業界研究不足とみなされ、応募意欲がないと判断される可能性があります。

そのため、地方銀行を選んだ理由は、ESの志望動機で明確に記載するようにしましょう。応募する地方銀行を目指すきっかけとなったエピソードがあれば、志望動機に説得力が増します。

応募する地方への思いをプラスする

地方銀行は地域に根付いた働き方をしているので、応募する地方への思いをアピールすることでポジティブな印象を与えられます。

地方の思いを考えたとき「地元が好きだから」といった理由は、ありきたりな表現になるので他の応募者と差別化ができません。

県外出身者が応募する場合は、なおさら採用担当者に地方を選んだ理由を納得させる必要があるでしょう。幼い頃の思い出などがない場合は、その地域特有の祭りイベントに目を向けるのもアピール方法のひとつです。

入社後の意気込みを伝える

志望動機は、入社後に活躍できる人材なのかを見極めるための重要な判断材料です。採用担当者は応募者が銀行にどのような働きで貢献してくれるのかを知りたいと考えています。

そのため、これまでの経験から学んだことを、実際の業務でどのように活かしていくかを伝えましょう。スキルや資格などの強みがあるなら、積極的にアピールすると採用通過が有利になる可能性があります。

地方銀行を目指している理由を今一度考え、入社後に成し遂げたい目標を考えてアピールしてみましょう。

魅力的に伝える地方銀行の志望動機の書き方 

志望動機の書き方

①志望した理由

②根拠となる具体的なエピソード

③入行後のビジョン

志望動機を作成するときは、まず始めに地方銀行を志望した理由を伝えます。なぜ地方銀行を志望したのか、魅力を感じているのかを簡潔にまとめることで、採用担当者の興味を引くことができます。

続いて、志望するきっかけとなったエピソードを具体的に説明します。応募する地方銀行の地域にまつわるエピソードは、印象アップにつながるので思い出してみましょう。地域に関わった経験があると、地域に貢献したい熱意に説得力が増します。

自分の強みをからめて志望する場合、数字を強みにするのは避けましょう。なぜなら、地方銀行で仕事をする以上、数字が強いのは当たり前と判断されるからです。他の応募者と差別化するには、簿記1級や珠算で段を保有しているなどのスキルが必要です。

最後に、入行後のビジョンを伝えます。これまでの経験や自分の強みを銀行でどのように活かせるのかを書き、積極的に貢献していく姿勢をアピールしましょう。

地方銀行の志望動機例文

地元の地方銀行を志望する例文

例文

貴行を志望したのは、ふるさとである〇〇の経済発展に貢献したいからです。

大学卒業まで〇〇で育った私は、小さい頃によく商店街を訪れていました。夏は夜店、秋はお祭りなど、参加している人の活気ある姿を見て元気をもらっていました。近頃は商店街に活気がなくなっているため、以前のように活気あふれる商店街になるための手助けを行いたいと考えています。

貴行では、起業家を支援する活動が多いと認識しております。特に、新しく事業を始める方を対象にした情報提供や商品開発などのサポートに大変魅力を感じ、地域を支える姿勢に強く感銘を受けました。

私は学生の頃にボランティア活動をしており、幅広い年代の人たちと交流する機会が多くありました。そこで培ったコミュニケーションスキルを活かし、お客様に信頼される行員を目指したいです。(350字以内)

初めに結論として志望動機を記入することで、採用担当者が内容を理解しやすい構成になっています。

続いて、具体的な根拠の説明ができているため、志望動機に説得力があります。その後、応募した地方銀行の魅力を伝えていることで、メガバンクとの差別化や、応募した地方銀行でなければならない理由がわかりやすく説明されています。

最後は自分の経験から得た強みを、入行後にどのように活かせるのかをうまくまとめられている例文です。

地元以外の地方銀行を志望する例文

例文

私は、貴行の地域を思う心と熱い気持ちを持ち合わせている点に感銘を受け、志望いたしました。

私の地元は〇〇ではありませんが、〇〇大学に通っていたため、4年間この土地で過ごしていました。そこで、温かく親切な方が多い〇〇に恩返しをしたい、生活の支えになりたいと考えるようになりました。

貴行の「お客様や地域のために」という想いが強い社風や、人事の方や行員の方の温かい人柄に大変魅力を感じております。また、行員の方々が生き生きとされて働いているのを見て、私も貴行の一員になって働きたいと思うようになりました。

また、貴行は外報活動を通じて安心・安全な街を目指すなどの地域社会への取り組みを行っており、〇〇に貢献するための、さまざまな仕事ができると考えました。入行後は、〇〇の方のように親切心を持ち、地元の方に寄り添ったサービスを提供したいです。(400字以内)

応募する地方銀行が地元ではない場合は、地元の地方銀行の志望理由よりも、なぜ選んだのかを採用担当者に伝える必要があります。

例文では、地域の人や貴行で働く人々の温かさに魅力を感じています。地域特有の魅力が伝われば、採用担当者に納得してもらいやすい志望動機になるでしょう。

最後は応募した地方銀行の特徴をからめることで、他の地方銀行では得られない強みが伝わる文になっています。もう少し自分のアピールポイントを伝えることで、採用担当者に採用するメリットを感じてもらえるかもしれません。

地方銀行の志望動機に関するよくある質問

地方銀行は地元の人が有利に採用される?

地方銀行は地域密着型なこともあり、地元の人が有利に採用されるといったイメージがあるものです。実際そのようなことはなく、県外出身者でも多くの人が地方銀行で活躍しています。

地方銀行が求めているのは地元出身者ではなく優秀な人材なので、優秀なら県外出身者でも関係なく積極的に採用します。

しかし、実際地方銀行には地元出身者が多いのも事実です。地元の地方銀行に応募する学生が圧倒的に多いため、結果的に地元出身者が多くなっていることが理由なので、決して地元が有利ということではありません。

県外出身者でも地方銀行に採用される可能性は十分にあるため、地元じゃないからと諦めずに積極的にアピールしていきましょう。

地方銀行の情報の集め方は?

地方銀行の志望動機を作成するには、応募する地方銀行を調査して企業理解を深めることがポイントです。地方銀行の情報は、公式ホームページや各種ニュース、インタビュー記事から収集できます。

また地方銀行だけでなく、地方についての情報も調べることで熱意のアピールに役立ちます。地域経済誌や新聞の地方欄などをチェックすると、その地域の旬の情報を知ることができます。抱えている問題や課題も見えてくるので、自分なりに解決法を考えてアピールすると良いでしょう。

地方銀行ならではの魅力を志望動機でアピールしよう!

地方銀行の志望動機を作成するときは、どの銀行にでも当てはまる理由ではなく、地方銀行ならではの魅力を伝えることがポイントです。

どのような内容を記入すればいいか悩んでいる人は、まず念入りに企業研究を行いましょう。地方銀行の魅力が伝わる志望動機なら、応募意欲が伝わりやすく採用に近づける可能性があります。

他の応募者と差別化するためには、具体的なエピソードを盛り込み、オリジナリティを出すことが大切です。自分の強みを入行後にどのように活かせるのか、しっかりとアピールしていきましょう。