自己PRの「あなたらしい写真」の選び方と効果的な紹介文の書き方【例文あり】

最近の就職活動の自己PRでは「写真でアピールしてください」という項目が設けられるケースが増えています。

書類選考では、多くの応募者の中から限られた人数を選ばなければなりません。写真は、応募者を多面的に比較するための材料の一つとして活用されます。

しかし「どんな写真を使ったら良いのかわからない」「集合写真を使っても良いのか」など悩んでしまいますよね。

今回は自己PRで使う写真の選び方について徹底解説します。また、写真に合わせた自己PRの例文も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

企業が自己PRに写真を求める3つの理由

面接をする前に学生の人柄・価値観を知りたいから

エントリーシートや履歴書の文章からでも、学生の人柄・価値観を想像できますが、文章だけだと志望学生の人柄・価値観がわからない場合があります。

写真では文章だけでは伝わりにくい、応募者の表情や雰囲気、立ち居振る舞いなどを読み取ることができます。

企業は、学生と企業の相性を重視する傾向があります。写真は、学生の外見だけでなく、内面も映し出す鏡です。

企業は、自社の社風や求める人物像に合致する人材かどうかを判断するために、写真を活用しています。

自己PRの内容が信ぴょう性があるかを確認したいから

自己PRの内容と写真の内容が矛盾していないかを確認することで、応募者の誠実さ信頼性を判断できます。

例えば、サークルでのリーダー経験をアピールしているのに、写真に協調性がない様子が写っている場合は、企業は疑問を抱くでしょう。そのため、全体MTGや後輩に指導しているときの写真を使うことで、内容に一貫性が出て、説得力を持たせることができるのでおすすめです。

写真は、自己PRの内容を補完し、説得力を持たせるためのツールになります。採用担当者に自分らしさを正確に理解してもらうために、自己PRに合う写真を使いましょう。

自己PRの内容にイメージを持ちたいから

マイナーなスポーツや珍しいアルバイトを中心に、文章だけでは志望学生のアピール内容を十分にイメージできない可能性があります。

写真を加えることで、自己PRの内容にイメージを持ちやすくなるため、写真を求める企業もあるようです。また、どんな様子で打ち込んでいたかを判断できるため、入社後の態度を想像しやすくなるというメリットもあります。

写真は、文章だけでは伝えきれない人物像や経験を視覚的に表現でき、採用担当者に自分のイメージをより深く理解してもらえます。

自己PRに使う写真を選ぶ3つのポイント

自分らしい写真を使う

志望企業に合う写真を選ぶことが大切ですが、表情が自然で好印象を与えられる写真であることも重要です。

笑顔の写真は、明るく親しみやすい印象を与えます。笑顔の写真は、警戒心を与えず、親しみやすさや安心感があるイメージを持たれるため、おすすめです。

ただし、スポーツや学問で集中しているシーンは真面目な表情の方が、真剣に取り組んでいる姿をアピールできるため、状況に適切な表現をしている写真を選ぶことが大切です。

説明しやすい写真を使う

写真の説明文で書きやすいのはもちろん、面接試験でも写真を選んだ理由を問われることが多いです。そのため、面接で問われた時に説明しやすい写真を選ぶことで、面接官にスムーズに状況や意図を伝えることができます。

例えば、下記のような写真がおすすめです。

  1. サークルでのリーダー経験をアピールしたい場合
     →MTGで中心となって、お話ししている様子の写真
  2. ピアノのコンクール実績をアピールしたい場合
     →コンクールでピアノを演奏している写真
  3. ゼミで研究した内容をアピールしたい場合
     →実験や発表している様子の写真

逆に何をしているか分かりづらい写真は避けた方が無難です。写真を選定する際は、説明しやすい写真を選びましょう。

オリジナリティがある写真を使う

多くの応募者の中で、自分らしさをアピールし他の就活生と差をつけるためには、オリジナリティ溢れる写真を使用することが効果的です。

採用担当者は多くの学生と面接するため、全ての学生を記憶しているわけではありません。しかし、オリジナリティのある写真は、採用担当者の目に留まりやすく、記憶に残りやすくなります。

文章だけでは伝わりにくい個性や魅力を、写真を通して表現することで、採用担当者に強い印象を与えましょう。

写真の説明文を書く上でのポイント

  1. 写真の日時・場所を簡潔に説明する
  2. 写真の状況を伝える
  3. なぜその写真にした理由を説明する
  4. 具体的な出来事を伝える

写真の説明文は、写真の内容を説明するだけでなく、写真を見た採用担当者の興味を引き、想像力を刺激するような内容にすることが重要です。

また、写真の説明文で指定されている文字数は、40文字〜100文字程度が多いです。リクルート社が開発したOpenESでは40文字まで記載することができます。

写真を通して、伝えたい部分を正しく理解していただけるような内容を意識して書きましょう。

写真の説明文の例文

例文1:体育会系の部活

例文

大学の部活で練習中の写真です。目標タイムを達成する努力を重ねました。怪我した時は大変でしたが、最後の大会で目標を達成時の喜びは格別でした。この経験で目標達成をするには継続的な努力が必要だと学びました。(100字以内)

怪我を乗り越えて、引退するまでに諦めずに目標へ向かって努力した様子がわかる説明文です。

特に「最後の大会で目標を達成時の喜びは格別でした」と大人な文末表現で書いているのが特徴です。知的な印象を与えるためにも、文末表現を工夫しましょう。

さらに、大会時の写真を使うとよりイメージがつくかと思います。大会でのエピソードを書くときは、大会での様子がわかる写真を使用することがおすすめです。

短文でまとめるには、省ける単語・文言がないかを確認しながら書くと良いでしょう。

例文2:ボランティア

例文

上記の写真は大学の授業で介護ボランティアをした時の様子です。最初は緊張しましたが、笑顔で感謝されたときの喜びは忘れられません。利用者の方一人ひとりに寄り添い、心を通わせる大切さを学びました。(100字以内)

写真と説明文の内容が一致しています。笑顔での写真は、明るくて親しみやすい方印象を与えられるため、採用担当者から高評価を得るでしょう。また、表情だけではなく、背景も明るいので様子がわかりやすいです。

ただ内容を書くだけではなく、ボランティアを通して学んだことを書いているのが利点です。写真での様子を伝えるのはもちろん、学んだ点を伝えることで、採用担当者を説得できます。

例文3:アルバイト

例文

アルバイト先の塾で浪人生向けの授業をしている写真です。自身の浪人時代のエピソードを踏まえることで、生徒に親近感を持たせ、勉強の意欲を高める工夫をしました。大学4年間で人に教える力を身につけました。(字以内)

「どこで誰に向けて何をしているのか」が一発でわかる写真と説明文のため、わかりやすいです。

会社で後輩や部下に指導することがあるため、浪人した経験を活かして、浪人生に指導している様子は入社後に活躍しているイメージが持ちやすいでしょう。

結論では「大学4年間で人に教える力を身につけました」身につけたスキルをアピールできるのも良い点です。

写真選定に悩んでいる方は、自分の経験を活かしている写真を選び、採用担当者がイメージしやすいようにしましょう。

例文4:ゼミ

例文

ゼミの時間に現代社会の課題を経済学の視点から分析し、解決策を提案している様子です。積極的に議論に参加し、意見を発信しました。貧困問題に関する研究発表では、データに基づいた提言をして、高評価を得ました。(100字以内)

ゼミでの様子が伝わる写真と説明文です。ゼミでどんなことをしてきたかを簡潔に説明できていますが、発言をする上での工夫したことを詳しく記載をすることで、より具体的な文章になったでしょう。

今回の写真は複数人が写っている写真のため、どの写真が自分なのかわかるようにすることも大切です。また、複数人の写真を使う際は、写っている友人・先生などに許可を取ってから、使用しましょう。

自己PRの写真についてよくある質問

写真は集合写真でも大丈夫なのか

原則として、自分が中心に写っているものを使用する必要があります。

しかし、集合写真しか用意できない場合、以下の点に注意すれば、使用しても問題ありません。

  1. 写真の中で自分がどこにいるのかがわかるようにする
  2. 他人に掲載許可貰うまたは他人の顔にぼかしを入れる
  3. 集合写真の中でも人数が少ないのを選ぶ

集合写真しか用意できない場合は、写真説明文を工夫し、複数枚提出できる場合は、他の写真も用意し状況が伝わるように配慮することをおすすめします。

良い写真がない場合はどうしたら良いのか

自分目線で良い写真ではないと判断しても、友人・家族などの第三者から好評価を得ることがあるため、相談することをおすすめします。

どうしても就職活動の自己PRで使う写真で良い写真がない場合は、以下の方法を試してみてください。

  1. 友人や先輩に部活やアルバイト先で撮影した写真がないか確認してもらう
  2. 友人や家族に撮影してもらう
  3. SNSで投稿した自分らしい写真を探してみる

また、清潔感があり、表情が自然だと好印象を与えられます。企業に自己PRを提出する前に、志望している企業に合う写真かを確認してから提出しましょう。

写真はマスク姿でも大丈夫なのか

マスク姿の写真は避けた方が無難です。しかし、コロナウイルスが流行していた時期で、マスク姿の写真しか用意できない場合は、以下の点に注意すれば、使用しても問題ない場合があります。

  1. マスクをしていても表情を読み取れる写真を選ぶ
  2. 説明文で状況を伝える
  3. 企業の雰囲気に合う

マスク姿の写真を使用するよりも、顔がよくわかる写真を使用する方が好印象です。

もし、マスク姿の写真しか用意できない場合は、上記の内容を参考により明確に伝えられるよう努めましょう。

写真は加工でも良いのか

就職活動の自己PRで使う写真は、プリクラや過度に加工ができる写真アプリを使用した写真は避けた方が無難です。

写真は、企業が応募者の人柄や価値観、誠実さなどを判断する重要な材料のため、加工された写真は、真実を伝えていないという印象を与えてしまう可能性があります。

ただし、背景の明るさを調整することや顔のニキビを消すなどの自然な加工は問題ないでしょう。

写真と実際の印象が大きく異なり、面接で落胆されないためにも、加工していない写真を使用しましょう。

自分らしい写真で魅力的な自己PRを作ろう!

企業が自己PRに写真を求める理由は、応募者の人柄価値観誠実さなどを判断するためです。

写真のサイズは、企業によって規定がある場合があるので、事前に確認しておきましょう。

写真は、文章だけでは伝えきれない情報を伝えられる重要なツールです。写真は、企業との相性を左右する重要な要素となるため、しっかりと選ぶことが大切です。

また、写真の説明文まで丁寧に記載することで、企業側からの好感度を上げられます。自分の良さが最大限に発揮できる写真で自信を持ってアピールしていきましょう。

自己紹介と自己PRの違いとは?例文でわかる書き方のポイントとコツ【例文あり】

エントリーシート(以下、ES)に書く、自己紹介と自己PRの内容の違いをしっかり理解できていますか?

自己紹介と自己PRには明確な違いがあります。この違いを理解せずに書いてしまうと、企業側が求めていた回答と異なる内容になってしまったり、自分の強みが全く伝わらない内容になってしまいます。

この記事では、自己紹介と自己PRの違いをわかりやすく説明します。記述のポイントや上手な書き方、注意点などもふまえ、自己紹介・自己PRそれぞれに、豊富な例文も記載しています。ポイントを押さえ、企業にしっかり伝わるESを仕上げましょう。

ESにおける自己紹介と自己PRの違い

ESの自己紹介は、あなたの基本情報を企業に端的に伝えるものです。普段のあなたについてしっかり記述します。

一方、自己PRは、あなたの強みが入社後の活躍につながることを示すものです。採用のメリットを分かりやすく伝えなければなりません。

採用担当者は、ESで「知りたいことがきちんと書けているか」を確認します。両者を混同していると、知りたい情報を得られず、良い評価を得ることができません。違いを理解した上でESを作成していきましょう。

自己紹介では基本情報を簡潔に伝える

自己紹介は、志望企業への挨拶です。あなたの基本情報を簡潔に伝えます。長々と書く必要はありません。素性意気込みを示せれば十分です。

記述する内容は以下のとおりです。

  1. 大学、学部、学科
  2. 氏名
  3. 大学での研究内容
  4. これまでの人生で注力したこと(学業での成果、部活動やサークル、アルバイト、ボランティア活動、趣味や特技、夢への取り組みなど)
  5. 仕事への意気込み

学生の本分は勉強である以上、③は必須です。④はあなたの個性を表すのに最適な内容を選びましょう。もちろん、あなたを紹介するのに欠かせない内容(例:留学や一人旅の経験など)があれば、テーマに据えても構いません。

大切なのは、簡潔に伝えることです。一般的には300字程度で書く場合が多いようです。強みや能力への言及は、自己PRやガクチカで詳しく説明します。あくまでも最初の挨拶であることを意識しましょう。

自己紹介を通して、企業は「あなたが何を経験してきたか」「どのような人柄か」を大まかに把握します。あなたの最初のイメージができ上がります。

自己PRではスキルや強みを企業にアピールする

自己PRはあなたが持つスキルや強みを、的確に企業に伝える項目です。能力が仕事につながり、採用のメリットがあることをアピールします。

主な記述内容は以下のとおりです。

  • スキルや強みの具体的内容
  • スキルや強みを獲得したきっかけ
  • スキルや強みを発揮したエピソード
  • 就職後の仕事に活かす方法

自己PRは掘り下げて書く必要があるものの、欄におさまらないほどの文章量は不要です。長すぎると要点が伝わりません。300〜400字程度を目安に、できるだけ簡潔に記述します。きっかけやエピソードが冗長にならないよう、注意しましょう。

自己PRの内容から、企業は仕事への適性や、「社風に合うか」を判断します。採用にメリットがあると判断されれば、内定を引き寄せられるでしょう。

表で確認!自己紹介と自己PRの違い

<自己紹介と自己PRの違い>

自己紹介自己PR
ESでの役割基本情報の伝達スキルや強みの伝達
企業が読み取ること・応募者の基本情報・人柄(大まかに)・仕事への適性・社風への適合
記述で留意すること・簡潔に書く・他項目との重複を避ける・スキルや強みは掘り下げる・きっかけやエピソードは簡潔に
文字数目安200〜300字300〜400字
面接との違い・印象を決定づけるものではない・簡潔にまとめる要点が伝わるよう、論理的かつ簡潔に

自己紹介では基本情報だけを伝え、自己PRで仕事につながる能力をアピールします。

ESには、ガクチカや趣味・特技などさまざまな記載欄があります。内容の重複に注意しながら、各項目でしっかり自己アピールするよう工夫しましょう。

なお、自己紹介・自己PRとも、面接の下書きのようにならないよう注意が必要です。ESと面接は同じ内容に合わせる必要があるものの、表現方法は大きく異なります。文章では内容が端的に伝わるよう、簡潔で論理的な構成を心がけなければなりません。

【自己紹介】ESに自己紹介を簡潔に書くポイント

基本情報と人柄を伝える

ESにおける自己紹介の役割は、企業にあなたの基本情報と人柄を伝えることです。

人柄と言っても、「私は〇〇な性格です」と直接記述するわけではありません。基本情報を読み進めるうち、自然と大まかな人柄が伝わります。

たとえば部活の主将として部をまとめ上げた情報からは、リーダーシップや面倒見の良さが想像できます。ボランティアに長年携わった情報なら、決めたことを継続する真面目さや、他人の困難に手を差し伸べる優しさが想像できるでしょう。

ポイントは、基本情報にあなたの「人となり」を示す事柄を入れることです。部活動でもボランティアでも、内容は問いません。あなたに良い印象を抱いてもらえるよう、取り上げる内容を選択します。

ES全体を見て自己アピールをどこまで含ませるか決める

自己アピールは「自己PR欄」で行います。自己紹介での自分の強みなどをアピールすることは不要です。

ただし、ESに自己PR欄がない場合は、自己紹介の中でアピールもおこないます。

たとえば部活で主将を務めた経験があるなら、次のように書くとよいでしょう。

例文

「私は〇〇部で主将を務め、チームを関東大会優勝に導きました。先輩後輩の隔てなく切磋琢磨したおかげだと思います。誰にでも如才なく接し、集団をまとめ上げる力には自信があります」

冗長にならないよう、簡潔にアピール内容を記述します。自己紹介は基本情報の伝達が主軸です。長々と書きすぎないように注意しましょう。

入社への意気込みと選考への挨拶で結ぶ

自己紹介の最後は、入社への意気込み選考への挨拶で結びましょう。意気込みを示すことで、企業はあなたのやる気を汲み取ります。ESを丁寧に見てもらえるでしょう。

意気込みを書くときは、基本情報とうまくつながるように工夫しましょう。

たとえば部活やサークル活動を仕事につなげる場合、協調性を前面に押し出す手法が考えられます。「部活動(サークル活動)で培った協調性を活かし、先輩方や同僚と力を合わせ仕事に邁進します」と記述すれば、決意の内容も自然です。

仕事に結びつけるには、協調性、問題解決能力、継続力、忍耐力など、社会人として不可欠な能力を挙げると良いでしょう。技術の向上など、部活やサークル内でしか通用しない能力は、取り上げないようにしてください。

【自己紹介】簡単な自己紹介でもしっかり伝える書き方

  1. 大学名・学部・学科、氏名
  2. 大学での研究内容、専門分野
  3. あなたが注力した内容(学業での成果、部活動やサークル、アルバイト、ボランティア活動、趣味や特技、夢への取り組みなど)
  4. 活動で実感した強み
  5. 強みを仕事に活かす決意と挨拶

自己紹介は上記の5ステップで書くとうまくまとまります。

全体の字数は200〜300字が目安です。字数から考えると、内容を情報伝達に絞り、簡潔に書く必要があります。特に④は、自己PRやガクチカで詳しく記述する内容です。軽く触れる程度で構いません。

大切なのは、採用担当者に「この人のESなら、じっくり読もう」と思わせることです。③〜⑤を自然な流れで書くことで、これまでの人生を精一杯頑張ってきたことや、仕事へのまっすぐな想いが伝わります。

【自己紹介】ESで自己紹介を効果的に記入した例文5選

学業(研究)

例文

〇〇大学△△学部□□学科の〇〇〇〇(氏名)です。大学での研究テーマは比較文化学です。アメリカの少数民族を対象に、生活の実態や文化への影響を調べています。

研究を深めるため、夏休みにはミネソタ州でフィールドワークをおこないました。聞き取りや行事の見学を通し、失われつつある文化を必死で守ろうとする人々の取り組みを知り、感銘を受けました。現代の常識にとらわれず、多様な価値観を受容する大切さを実感しています。

貴社に入社したら、諸外国を渡り歩く社員として、現地文化への学びを深めていきます。そしてさまざまな価値観に合わせた営業を行います。選考をよろしくお願いいたします。(字以内)

大学での研究内容のみで構成された自己紹介です。研究が今のあなたに大きく影響しているなら、無理に他の要素(部活動やアルバイトなど)を挙げる必要はありません。学業での成果を大きくアピールしましょう。

文章は「研究の内容→研究にまつわるエピソード→仕事につながる学び→仕事への決意」の順に、論理的に構成されています。「研究にまつわるエピソード」から「仕事への決意」に至る流れが自然で、説得力があります。

仕事に向き合う姿勢や、成し遂げたい夢も分かりやすく、やる気が存分に伝わります。採用担当者も「この人のESなら詳しく読みたい」と思うでしょう。

部活動

例文

〇〇大学△△学部□□学科の〇〇〇〇(氏名)です。大学では金融学を専攻し、企業の資金集めや投資について学んでいます。

学業と並行し、駅伝部員として日々汗を流しています。昨年の全日本駅伝では地区大会止まりでしたが、チームの総合タイムで過去最高記録を達成するなど、成長を実感できました。駅伝はチームの命運を背負うプレッシャーと、思うように走れない苦しみとの戦いです。責任を全うするために、自分に打ち克つ努力を続けてきました。

就職後は、貴社の一員として自分の役割を全うします。苦しいときこそ、自分に打ち克つ強さを発揮したいです。

選考をよろしくお願いいたします。(300字以内)

部活動に打ち込むことで、肉体的にも精神的にも鍛えられたことが分かる文章です。コツコツと練習を積み重ねる真摯な姿勢も窺えます。強みだけでなく、人柄も伝わる良い自己紹介です。

部活動では、結果よりも精神的な学びに重点を置くと書きやすくなります。頑張ることで得られた学びを、働く姿勢に結びつけます。仕事へのやる気を示せれば、採用担当者に想いが届くでしょう。

この文章も地区大会止まりの結果ですが、仕事を全うし、苦しみに打ち克とうとする姿勢を魅力的に感じてもらえるでしょう。

アルバイト

例文

〇〇大学△△学部□□学科の〇〇〇〇(氏名)です。大学では児童心理学を専攻しています。特に情緒障害の子ども達への接し方や、教育ノウハウの構築が専門です。

子どもと関わる仕事を経験するため、学業と並行し学習塾でアルバイトを続けてきました。研究で教育ノウハウを構築しても、実際に子どもを前にすると個性に対応しきれません。一人ひとりとしっかり向き合う大切さを実感しました。

就職後も、子ども達の個性と向き合いながら仕事をしたいです。また障がい児教育を通し、多様性に対応できるよう自己を高めていきます。

選考をよろしくお願いいたします。(300字以内)

アルバイトを挙げるときに注意したいのは、学業を疎かにする印象を与えないことです。学生の本分は勉強です。生活の中心がアルバイトだと思われないよう注意しましょう。

この文章のように、学業に通じるアルバイトは高く評価されます。自分で決めた道を極める努力の一部とみなされるからです。

執筆者は教育関連の就業を希望しています。進む道にブレがありません。しっかりした軸を感じられるため、仕事にも強い想いで取り組むことが分かります。企業も採用しやすいでしょう。

ボランティア活動

例文

〇〇大学△△学部□□学科の〇〇〇〇(氏名)です。大学では社会政策を専攻しています。特に地方自治体の政策課題の研究が専門です。

私は学業の合間を見て、ボランティアで地域活性化プロジェクトに参加しています。観光資源を取材し、ブログで取り上げる仕事です。地方発の取り組みを体感でき、研究にも役立ちます。

多くの人に魅力を伝えるには、見せ方や表現に工夫が必要です。集客できたときには、大きな喜びを実感します。広報の仕事に興味を持つきっかけになりました。

就職後は、貴社のノウハウを学びながら、人に伝える技術を深めていきます。多くの人に貴社商品の魅力を伝えられたらと思います。

選考をよろしくお願いいたします。(300字以内)

ボランティアは社会的な役割が大きく、さまざまな学びを得られます。ただし非営利で活動する性格上、企業の価値観とは異なる部分があることに注意が必要です。「無償で働く尊さ」「奉仕精神」などを前面に出すと、企業の方針にそぐわない可能性があります。

この文章では「人に伝える楽しさ」に焦点を当てています。ボランティアを企業活動につなげた良い事例です。ボランティアも仕事である以上、企業活動に通じる部分があります。両者の接点を考えながら記述すると良いでしょう。

この内容なら、広報だけでなく、営業や商品企画の仕事にもつなげられそうです。

夢への取り組み

例文

〇〇大学△△学部□□学科の〇〇〇〇(氏名)です。大学ではグラフィックデザインを専攻しています。広告や雑誌など、印刷物のデザインが専門です。

幼い頃から絵を描くのが好きで、デザイナーを志すようになりました。大学で専門知識を学んでからは、デザインコンテストにも定期的に応募しています。〇〇賞では準優勝を獲得できました。

コンテストで学んだのは、プロに必要な姿勢です。お客様の要望に合わせた臨機応変なスタンスが必要だと感じました。

就職後は、さまざまなデザインスタイルを学びたいです。お客様の要望に応えられるデザイナーになれるよう努力します。

選考をよろしくお願いいたします。(300字以内)

これまで一直線に夢を目指してきた人や、自慢できる才能がある人は、取り組みの事例を挙げるのも良いでしょう。賞を受賞した実績や出版物があれば、強いアピールになります。

ただし、ESには必ず「学び」を入れてください。企業が欲するのは、才能がある人ではなく、会社で活躍できる人です。学びを仕事に活かす決意を表明するのは、他のテーマを取り上げる人と同じです。

この文章では「臨機応変なスタイルの必要性」を学び、それを会社で深めたいと結んでいます。経歴におごらず、社会人として努力する姿勢が感じられ好印象です。

【自己紹介】ESで自己紹介を失敗しないために意識すること

就活では面接の自己紹介との違いも理解する

自己紹介の失敗を避けるには、面接との違いを理解することが大切です。面接の感覚でESに記述すると、文章量が多すぎます。要点を掴みづらく、まとまりがなくなるでしょう。ESは面接の下書きではありません

ESも面接も、伝える内容は同じです。異なるのは伝え方です。

面接では目の前に面接官がいます。場の空気をつくるのはあなたです。面接官の反応を見ながら、丁寧に一つひとつ話をします。

一方、ESは限られた文章量で、あなたの基本情報を漏らさず伝えなければなりません。簡潔で分かりやすいことを最優先に取り組む必要があります。

ES内の整合性に気をつける

多くの場合、自己紹介はESの最初に記述します。自己紹介で触れた内容は、後々自己PRやガクチカでも取り上げるかもしれません。他の記述と矛盾しないよう注意が必要です。

矛盾があると、「嘘を書いているのではないか」「誇張ではないか」と疑われる可能性があります。記述の不注意で信用を失うことにもなりかねません。

たとえば自己紹介で、学費を稼ぐためにアルバイトを頑張った話を挙げるとします。その場合、自己PRやガクチカの内容も、生活を支えるための頑張りに焦点を当てるのが自然でしょう。旅行やお金のかかる趣味の話を挙げたら、「学費が足りないのに、旅行や趣味?」と不審がられます。

一歩引いて自分の文章を見直し、他人に誤解されないか確認する癖をつけましょう。可能なら、他人に文章を校正してもらうことをおすすめします。

ガクチカや長所など他の項目との重複に留意する

自己紹介と自己PR、ガクチカ、長所などの内容が重複しないよう留意しましょう。自己紹介は簡潔に基本情報を伝えるだけで十分です。自己PRをしすぎたり、エピソードを過剰に入れたりすると、他の項目で同じ内容を繰り返すことになります。

繰り返しがあると、記述の効果が薄れます。せっかくのPRが嫌味や押しつけになりかねません。

ただし自己PRやガクチカの内容に、自己紹介でまったく触れないわけではありません。おすすめは、自己紹介で軽く話題に出すことです。詳しい内容は、自己PRやガクチカを読んでもらいます。自己紹介で興味を引き、他の項目に誘導する意識を持つと良いでしょう。

【自己PR】企業がESに自己PRを書かせる目的とは?

求めるスキルや能力に合致するか端的に知りたい

企業がESに自己PRを書かせるのは、応募者が求めるスキルに合致するか、入社後の活躍が期待できるか判断するためです。

自己PRには所有するスキルや能力が端的に書かれます。企業にとって、自社のニーズとの適合を確認しやすい項目です。

ただし「企業のニーズ」=「即戦力になる技能」ではありません。必要とされるのは、仕事への情熱や業務にあたる真摯な姿勢だと考えましょう。

あなたがこれまでの人生で獲得した、課題解決能力や、継続力、忍耐力、論理的思考力などを仕事への決意につなげて書くと良いでしょう。

社風にあう人材か見極めたい

自己PRには、あなたが社風にあう人材かを見極める目的もあります。

主張の内容からは、人柄も読み取れます。たとえば仲間との協調性を強くアピールしていれば、普段から仲間を大切にし、和をつくるのがうまい人柄が窺えます。和を重んじる社風の会社なら、最適な人材だと判断できるでしょう。

企業が人柄を重視するのは、業務の遂行や業績向上に社員の連帯が欠かせないからです。どんなに能力が高くても、人柄が社風に合わなければ連帯できません。ミスマッチにより、採用してもすぐに離職しかねないのです。

自己分析力や論理的な表現力を問いたい

短い文章で自己PRを書かせることで、自己分析力論理的な表現力も確かめられます。

自己PRの文章は、長くても400字程度です。400字に収めるには、PRポイントを的確に捉え、簡潔に書く力が必要です。自己分析が浅いと、複数のポイントが列挙され、一つひとつが深堀りされない状態になります。

論理的な表現力も確認できます。採用担当者を納得させるには、取り上げた内容が本当に強みになるか、客観的な事実で証明しなければなりません。論理的に構成する力がなければ、うまくまとめるのは困難でしょう。

自己分析力も論理的な力も、業務の遂行には必須です。仕事で困難に直面したとき、自己分析ができなければ成長できません。原因と結果を結びつけて考える論理的な力がなければ、課題解決への道筋を見出せないでしょう。

自己PRの記述を通し、企業は業務に必須の能力も確認しているのです。

【自己PR】ESに自己PRを書くときのポイント

企業のニーズを知ることから始める

自己PRを書き始める前に、必ず企業のニーズを探りましょう。

企業は自己PRを通し、あなたの保有するスキルや能力がニーズに合致するか確認します。自己PRはあなたの強みを端的に伝えるため、ニーズへの適合を判断しやすいのです。

リサーチは、ホームページパンフレット説明会、その会社に就職した先輩の話などを参考に行います。特に先輩からの話は、大きな武器になるでしょう。会社がどのような人材を欲しているか、会社内部の実感を聞き出せるからです。

仕事につながる強みを見極める

企業のニーズが分かったら、あなたが持つ強みを見極めます。ニーズに合致するもの近いものを選ぶと良いでしょう。

その際、PRポイントが仕事につながることを確認します。仕事につながらないと、自己PRの効果がありません。

たとえば企業のニーズが「今ある技術を進化させ、時代に即した技術へ発展させること」だとします。ここで「独創性」をPRすると、仕事に結びつけるのに苦労します。独創性は独自の考えに基づくもので、創作に近いニュアンスがあるからです。

企業が求めるのは、目の前の技術を観察し、問題点を見つけ、改良していく力です。必要なのは、課題を発見する観察力や分析力、アイデアを生み出す柔軟な発想力でしょう。

あなたが独創性に優れていても、仕事につながらなければ記述できません。PRする強みは慎重に選ぶ必要があります。

強みは客観的な事実をもとに詳しく掘り下げる

自己PRに説得力をもたせるには、アピールする内容が仕事で強みになることを証明しなければなりません。データや数字などの客観的な事実を元に掘り下げないと、独りよがりだと思われてしまいます。

たとえば問題解決能力をアピールする場合、抱えていた問題があなたの力で解決し、改善した事実を証明できなければなりません。可能ならば、数字をもとに事実を述べるとよいでしょう。

客不足に困っていた飲食店をあなたが救った話題なら、客数の変化を数字で示します。「一日30人だったお客様が、100人に増えた」と書くだけで、一気に説得力が増します。採用担当者はあなたの問題解決能力を信頼し、仕事への期待を寄せるようになるでしょう。

入社後強みをどう活かすか決意を書く

入社後に強みをどう活かすか、決意を忘れずに書きましょう。あなたが活躍する未来を示すことで、採用担当者の心を動かします。

問題解決能力をPRするなら、入社後の困難を見据えるのがおすすめです。

「入社後も困難にぶつかったときは、学生時代に培った力を活かし、目の前の問題をしっかりと見つめ、一つひとつ乗り越えていきます」

と記述すれば、経験を仕事に活かし、業務に邁進する強い決意が伝わります。企業も積極的に採用する気になるでしょう。

【自己PR】ESで企業に魅力が伝わる自己PRの書き方

自己PRを論理的に仕上げる5つのステップ
  1. 受験する企業を研究し、求められる人物像を探る
  2. あなたの強みと企業のニーズを照合し、合致する内容でPRポイントをつくる
  3. アピールポイントを書く(結論ファースト)
  4. アピールポイントの具体的エピソード(学業や部活、アルバイトで強みを発揮した話)を書く
  5. 入社後、強みをどう活かすか決意を書く

自己PRで大切なのは、①②です。ここを疎かにすると採用担当者の心に響きません。急いで執筆しようとせず、じっくりと企業研究をおこなう必要があります。

④を書くときには、簡潔な記述を心がけましょう。字数には限りがあります。長くても400字で話をまとめなければなりません。数字やデータなど客観的な事実を交え、強みを証明することも忘れないでください。

最後に⑤で入社後の決意を示します。PRだけだと単なる自慢話です。今後の仕事に活かす意志を忘れずに伝えましょう。

【自己PR】ESで企業に注目された自己PRの例文4選

課題解決能力

例文

私の強みは課題解決能力です。目の前の課題を分析し、適切な方法で解決に導く自信があります。

私がアルバイトしているプログラミングスクールでは、小学生の生徒の退会が相次ぎ、売上が減少していました。生徒が定着しないのは難しい内容を難しく教えていることが原因だと考えました。

そこで私は、思い切ってプログラミングも学べるゲームソフトを教材にし、遊びの中で自然と興味が向くよう工夫しました。ゲームを進めるために子ども達は新たなスキルを次々と知りたがります。テキスト頼りの教え方も改め、実際に作業しながら興味に応える授業に切り替えました。

その結果、退会はゼロになりました。生徒は皆一様に「楽しい」と口にします。この経験は、私の大きな自信になりました。入社後も原因にしっかりと向き合う中で、貴社に貢献できるよう力を伸ばしたいです。(400字以内)

課題を適切に解決する能力は、どのような仕事にも必要です。しかし説得力のある経験を提示するのは簡単ではありません。

企業の求める課題解決能力とは、問題点を見つけて分析し、有効な解決策を示す能力です。明らかな困難でなくても、「何となく商品の人気が落ちた」「消費者の反応に違和感がある」など、気になることがあれば、原因を突き止め改善点を見出さなければなりません。高い能力が要求されがちです。

この文章では、アルバイト先で直面した売上減少の問題を、自分なりに分析し解決しています。評価できるのは、原因を自分なりに分析し、明確な改善策を打ち出していることです。退会者を減らした事実を示すことで、分析と行動が間違っていなかったことも証明できました。企業への強いアピールになります。

アルバイト先に貢献した経験があるからこそ、入社後の決意は上から目線にならないよう注意が必要です。この文章のように、「貴社の力になれるよう、課題解決能力をさらに伸ばしたい」と結べば、現在の力におごらず嫌味がありません。会社でも意欲的に課題解決にあたる意志を示せます

継続的な努力

例文

私の強みは継続的に努力を続けられることです。宅地建物取引士の資格取得を通し、目標に対し努力し続ける習慣がつきました。

私は経済学が専門のため、宅建は畑違いの分野です。大学の勉強とは別に、資格取得の時間をつくる必要がありました。しかし、一日2時間しか勉強時間が取れなかったため、継続的な取り組みが必要となりました。

長期的に努力を続けるために、集中力の強化と徹底的なスケジューリングを行いました。自分の行動特性を研究し、集中しやすい環境をつくりました。さらに取り組みを続けるために、学習計画を細かく作り、1つずつ達成感を感じながら勉強を行いました。

一年間の継続的な勉強の甲斐があり、試験には一度で合格しました。資格取得で学んだ姿勢は、勉学の力にもなっています。

保険市場は変化が激しく、常に情報を更新し、学び続ける必要があります。就職後の業務においても、じっくりと腰を据えて継続的に努力を重ねていきます。(400字以内)

継続的に努力を続けられる人は企業に求められます。継続力がない人は離職につながりやすい傾向にあります。仕事にじっくりと取り組む姿勢は、最低限の採用条件といえるでしょう。

しかし、最低限の条件だからこそ、「継続的に努力しています」と伝えるだけではアピールが弱いです。資格試験合格のように、努力を証明する事実が必要です。

この文章の良いところは、継続性を証明する事実を示した上で、入社後の具体的な努力にも触れていることです。継続性を挙げておきながら、入社後に努力を継続する話が出ないのは不自然です。具体的な取り組みに言及することで、説得力が増します。

柔軟性

例文

私は柔軟な考え方を持っています。ものごとを一つの価値観で決めつけず、多角的な観点から判断できます。

柔軟性は世界中を旅する中で得ました。旅で実感したのは、文化の多様性です。日本の常識が通用しない場面が多々あり、驚きの連続でした。自分の価値観の狭さを痛感し、現地の文化を積極的に吸収するようになりました。徐々に物事を多角的に捉えられるようになり、世界が広がっていく実感を持てました。

あらゆる視点で物事を考えるようになったことで、ものづくりの幅が広がったように感じます。建築のデザインを考えるとき、今までの倍以上のイメージを引き出せるようになりました。

良い建築士になるためには柔軟性が必要だと考えます。お客様の要望を多角的に捉えられれば、提案するデザインにも幅が出ます。仕事でもさまざまな価値観を貪欲に吸収したいです。(400字以内)

仕事に行き詰まったとき、他の観点で対処したら簡単に解決できるケースがあります。柔軟性がある人は、企業にとって大きな魅力です。

ただし、柔軟性を証明するのは大変です。この文章では、建築のデザインを考えるときに「倍以上のイメージを引き出せた」ことを根拠に挙げています。旅の話から学業の話へうまく転換することで、主張に説得力が生まれました。仕事への活用方法も具体的に示されており、努力や意気込みが明確です。企業から良い評価を得られるでしょう。

「柔軟性」は抽象的な言葉です。エピソードに具体性がないと、イメージが湧きません。実際にどのような場面で柔軟性を実感できたのか、学業やアルバイトに落とし込んで記述すると良いでしょう。

協調性(リーダーシップ)

例文

私の強みは仲間と互いに力を発揮し合う協調性です。

私は飲食店のバイトリーダーとして働いています。お客様が多く忙しいときには、協調性が欠かせません。ポイントは、一人ひとりの得手・不得手を理解し、適材適所で仕事を割り振ることです。スタッフとよく話し、性格の把握に努めました。性格が分かれば、向いている業務も判断できます。得意な分野は信頼して任せ、苦手な分野は協力し合う体制をつくり上げました。

その結果、お互いを各分野のプロフェッショナルとして尊重し、困難に手を差し伸べ合う協力関係が築かれました。どんなに忙しくても、協調関係で仕事を乗り切れています。

この経験から、私は仲間と協力しながら仕事を進める大切さを学びました。就職後は先輩方が築いたチームの一員として、協調性を大切に真摯に業務に取り組みます。(350字以内)

協調性の中でもリーダーシップを前面に出した文章です。難しいところは、入社後すぐには能力を発揮する場がないことです。ただし、将来的には組織を束ねる人材になり得るため、リーダーシップがある人は重宝されます

この文章はエピソードが具体的に記されています。リーダーシップは、具体性が欠けると独りよがりになりがちなテーマです。このエピソードならば、採用担当者に能力を的確に伝えられるでしょう。

文章を書くときには、上から目線にならないよう注意します。「入社後もリーダーシップを発揮したいです」と書くと、上司の立場がありません。この文章のように、「協調性を大切に頑張ります」と収めるのが無難でしょう。

【自己PR】ESの自己PRで失敗しがちなポイント

取り上げるエピソードに具体性がない

取り上げるエピソードに具体性がないと、あなたの強みを証明できません。ESは面接とは異なり、文章ですべてを表現します。具体性がないと場面を想像できず、根拠のないアピールが悪目立ちするでしょう。

たとえば高い統率力を示す場合、統率した経験を具体的に書かなければなりません

「合唱チームのリーダーとして関東大会出場を果たしました」と書いても、統率力の根拠は分からないままです。

「合唱チームの目標を地区大会突破に設定し、忙しくてもメンバーが参加できる余裕あるスケジュールをつくりました。メンバーの得意・不得意を見極めながら、長所を活かすパート分けをおこなったところ、地区大会を無事突破し、関東大会まで出場できました」と書けば、統率力を発揮する姿が目に浮かびます。

具体的な記述を心がければ、説得力のあるエピソードを書けるのです。

アピールする能力に客観的な根拠がない

アピールする能力は、データや数字で客観的な根拠を示します。根拠がないと、独りよがりだと思われる恐れがあります。

たとえばボランティアで街の情報をPRするブログの執筆に携わったとします。「ブログ配信後は、街に興味を持つ人が増え、観光促進につながりました」

と書いても、「本当に興味を持つ人が増えたの?」「観光が促進された根拠は?」と突っ込まれてしまうでしょう。

説得力をもたせるには、数字データを入れ込みます。「ブログを執筆した結果、一日平均200名の閲覧者を抱えるサイトになりました」と書けば、興味を持つ人が増えた証拠になります。「一日数件だった問い合わせが、多い日には30件近く来るようになりました」と続ければ、観光促進効果も裏付けられるでしょう。

多くの会社は、日々データや数字を分析しています。採用担当者にとって、客観的な根拠の提示は当然のことです。常に明確な根拠を示せるよう意識することがポイントです。

ガクチカと内容がかぶる

内容の重複にも注意が必要です。特にガクチカとは内容がかぶりやすいです。同じ内容を書くと、効果が薄まってしまいます。エピソードが充実している内容はガクチカに回し、自己PRには主張が強い内容を書くと良いでしょう。

ガクチカではエピソードをメインに据えます。エピソードの中で自己PRを行う形です。一方、自己PRは主張がメインです。強みがはっきりとわかる文章を心がけましょう。

以下を強く頭に入れ、内容を選別して書きましょう。

  • 自己PR→主張がメイン。主張から入り、入社後の決意で終わる
  • ガクチカ→エピソードがメイン。エピソードを述べる中で自己PRをおこなう。最後は仕事への活用につなげる

自己紹介・自己PRはあなたを紹介する2つの軸!

自己紹介と自己PRは、あなたを企業に紹介する2つの軸です。

ESの導入にあたる自己紹介では、あなたの基本情報をきっちりと伝えます。あなたの人柄を読み取ってもらえるよう、しっかりと内容を記述しましょう。会話のように長々と書くことはできません。200〜300字を目安に、簡潔にまとめましょう。

自己PRは、あなたのスキルや強みを最も端的に企業に伝える項目です。企業はニーズへの適合を見極め、応募者を比較検討します。まずは企業のニーズを探り、ニーズに合う強みを押し出せば失敗がありません。

エピソードは具体的に書き、データや数字を用いて強みを客観的に証明してください。

自己紹介と自己PRがしっかりしていれば、あなたの魅力が伝わります。内定をぐっと引き寄せられるでしょう。伝わりやすい文章を念頭に置き、執筆を始めましょう。

自己PRで継続力をアピールする!効果的な書き方とコツ【例文あり】

自己PRで「継続力」を効果的にアピールするには、まず企業が求める人物像を理解し、必要とされる継続力を明確に把握することが欠かせません。

この記事では、企業がどんな「継続力」を求めているのかに焦点を当て、自己PRの基本構成や言い換え方法、具体的な例文を解説しながら、採用担当者の印象に残る自己PRの書き方を紹介します。

「継続力」は、多くの就活生が自己PRのテーマとして選びますが、単に「◯◯を△年間続けた」と述べるだけでは、強みをアピールできません。企業に評価してもらえる「継続力」のポイントをおさえることが肝心です。

この記事を参考に、自己PRで「継続力」を最大限アピールし、選考突破目指しましょう。

企業が求める「継続力」とは?

「継続力」とは、仕事において、目標を達成するために長期的な取り組みや努力を続ける力で、仕事をする上で必要不可欠な能力の1つです。継続力は、さまざまな業界や職種で評価される能力なので、ESや面接でアピールすれば好印象に繋がります。

しかし、ひとくちに「継続力」と言っても、業界や企業、職種によって継続力に対するイメージや、必要とされる継続力の種類は異なります。そのため、ただ単に「継続力があります」とアピールしても採用担当者の印象に残りません。

そこで、「継続力」を軸に自己PRを作成するときは、志望企業で求められる継続力のタイプを分析することで、自分がどのような継続力を持っているのか分析することが重要です。

企業が求める人物像にマッチした「継続力」をアピールできれば説得力が高まり、他の就活生とも差別化することもできます。

自分の「継続力」が志望企業でどのように活かせるのかイメージしながら、自己PRを練ってみましょう。

自己PRで企業から評価される4つの「継続力」

困難を乗り越え最後までやり抜く「継続力」

困難な状況に直面しても、最後まで責任もって取り組むことができる能力はどんな業界・業種でも求められます。

特に、業務量が多く、仕事の難易度が高い業界・職種では高く評価されます。

例えば、高い売上目標のある営業職、デッドラインに追われながらも成果物のクオリティが求められるマスコミ出版業界、複雑なプロジェクトに長期的に取り組む金融業界コンサルティング業界などです。

問題を解決しながら粘り強く取り組む力は、チャレンジ精神や忍耐強さをアピールすることにも繋がります。

「困難に立ち向かい、最後までやり抜ける人物」であることをアピールしましょう。

何があっても動じない「継続力」

突発的なトラブルや変化に対し、冷静に対処できる能力は、仕事を安定的に着実に進めていく上で重要なスキルです。

特に、仕事内容や環境の変化が激しい業界や職種で、このようなスキルが求められる傾向にあります。

例えば、システムの障害などの問題に迅速な対応が求められるIT業界、市場の動向や競合他社の動きを常に意識しなければならない金融業界商社、顧客との突然の問題に対処することが不可欠なサービス業などです。

問題が起きても慌てずに的確な判断を下しながら物事を進められる人は、「セルフコントロールができる」「論理的思考ができる」というイメージも持ってもらえるでしょう。

コツコツと積み上げる「継続力」

仕事で活躍するためには、スキルや知識の積み上げが欠かせません。そのため、コツコツと努力できる能力はどんな仕事でも求められる力です。

特に、専門的な知識やスキルを要する業務や、知識のアップデートが頻繁に必要な業界や職種で求められる傾向にあります。

代表的な仕事として、技術開発研究職などが挙げられます。また、法令や規定をチェックする業務や、経理や労務などの事務職も当てはまります。

地道に努力できる力は、「計画性がある」「粘り強い」といった印象にも繋がります。

特に新入社員の場合は、未経験からスタートし、業界や職種に必要な知識やスキルを習得するため、「継続して学ぶ姿勢」もアピールしましょう。

より良い質や関係をキープできる「継続力」

商品やサービス、スキルなどを、常に一定のクオリティで保つスキルも重要な能力です。

何事も継続的な見直しや努力をつづけなけば、質を担保することはできないからです。

この継続力は、業務品質の担保や継続的な人間関係の構築が求められる仕事で評価される傾向にあります。

例えば、インフラ官公庁、正確な文書作成やデータ入力・管理が求められる事務職、顧客との信頼関係を築きながら商品やサービスの品質を維持する営業職、などが挙げられます。

目立つような結果や成果はないかもしれませんが、「安定感がある」「信頼できる」といった印象を持ってもらえるでしょう。

自己PR「継続力」の基本構成

① 結論:強みが「継続力」であることを端的に述べる

② 具体的なエピソード:「継続力」を発揮した経験を書く

③ 結果:経験から学んだこと・身につけたスキルを書く

④ 入社後の目標:「継続力」を入社後どのように活かしたいのかを書く

①強みが「継続力」であることを端的に述べる

自己PRの冒頭では、まず「結論」を明確に述べます。

この場合、自分のアピールポイントは「継続力」であることを端的に示しましょう。

最初に結論を述べることで、これから継続力に関する話をすることがわかるので、採用担当者も内容の理解がスムーズです。

一方、結論が後回しの自己PRは、理解するのに時間がかかり、読み飛ばされてしまう可能性が高くなります。

結論ファーストを心がけ、ひと目で内容がわかる文章に仕上げましょう。

②「継続力」を発揮した経験を書く

結論の後には、具体的なエピソードを書きます。

継続力が強みとなった背景・理由を、過去の経験談を通して分かりやすく説明します。

特に、困難や課題を乗り越え、最後まで継続した経験は説得力があるのでおすすめです。

継続年数回数などを具体的に書き、継続するために努力したこと工夫したことを具体的に掘り下げて書くとより伝わりやすくなります。

具体例は就活生それぞれの個性が出る部分なので、インパクトのあるエピソードを自己分析で洗い出しましょう。

③経験から学んだこと・身につけたスキルを書く

次に、具体的なエピソードで挙げた経験から得た成果や結果を述べます。

継続力を発揮したことで得た学びや身につけたスキルを具体的に示しましょう。

数値で表せる結果取得した資格などがあれば、それを挙げることで説得力が増します。

しかし、大切なのは結果そのものではなく、経験を通じてどれだけ成長できたか、価値観にどんな影響を与えたかという点です。

特に新卒採用の場合は、応募者の人物像に注目しているので、人柄が伝わる内容を意識しましょう。

④「継続力」を入社後どのように活かしたいのかを書く

自己PRの最後は、入社後の目標抱負を述べて締めくくります。

これまで述べてきた「継続力」を業務の中でどのように活かしたいのかを述べましょう。

この時、志望企業の求める人物像とマッチした内容で書くことで、採用担当者は応募者が自社で活躍する姿をイメージしやすくなります。

自己PRの締めくくりは、入社への意欲ややる気をアピールする部分でもあります。

「強みを活かして働きたい」という思いをしっかりアピールしましょう。

「継続力」を魅力的にアピールするポイント

具体的な数字でアピールする

継続力をアピールする際は、何をどのくらい続けてきたのか、具体的な期間や回数などを数字で表しましょう。

継続力を発揮したことで得た成果が数値化できる場合も、積極的に取り入れましょう。

具体的な数字は客観的な証拠となり、採用担当者に自分の継続力をより強く印象付けることができます。

例えば「6ヶ月間、週に10回時間以上のペースで自主学習の時間を確保し、TOEICのスコアを300点から800点に向上させました。」のように数字の情報が入ることで説得力が高まります。

ただし、数字の情報が多すぎると内容が分かりにくくなってしまうケースもあるので、ポイントを絞って盛り込むのがおすすめです。

「継続力」を他の言葉に言い換える

「継続力」はよくある自己PRのキーワードであり、他の就活生と被ってしまうリスクがあります。

そこで、継続力をアピールする際に、他の言葉に言い換えることで、自己PRをより魅力的にブラッシュアップすることができます。

例えば、「学び続ける向上心がある」、「ポジティブに行動し続けられる」、「責任感を持って最後までやり抜く」、「どんな場面でも乗り越える忍耐力」などの言い回しも「継続力」をアピールできる文章です。

言い換えることで、「継続力がある」と一言で言い表すよりも、読み手に自分の継続力を分かりやすく伝えることができます。

どのように継続力をアピールしたいのか掘り下げて、しっくりくる言葉に置き換えてみましょう。

仕事に活かせる「継続力」を選ぶ

自己PRは、「自分の強みを企業でどう活かすのか」をアピールすることが肝心です。

これまで解説してきた通り「継続力」にはさまざまな種類がありますが、その中でも志望企業の求める人物像に合致した「継続力」をアピールしましょう。

思いついた「継続力」が仕事で活かせるかどうかは、業務内容や職種、経営理念や社風など企業ごとに異なります。

そのため、業界・企業研究をしっかり行った上で自己PRを作成すれば、自己PRにも説得力が出ます。

自分の「継続力」が、志望企業でどのように役立てられるのか、イメージしながら自己PRを作成しましょう。

「継続力」をアピールする例文

アルバイト

例文

私の強みは、どんな些細なことでも、コツコツと努力を積み重ねる「継続力」です。大学に通いながら、2年間、コールセンターでアルバイトをしています。

始めた当初は、電話応対に慣れておらず、お客様に満足いただける対応をすることができませんでした。しかし、そこで諦めずに、先輩の対応を参考にしながら、隙間時間にロールプレイングを繰り返し行いました。また、お客様との会話内容をメモし、改善点を探しました。

こうした努力を継続した結果、電話応対のスキルが向上し、開始当初70%だった顧客満足度を90%にアップできました。この経験を通して、継続的な努力は必ず結果に繋がることを学びました。

貴社に入社後も、強みである継続力を活かし、一つ一つ課題をクリアしながら顧客に満足してもらえる提案をしていきます。(350字以内)

アルバイトの経験を例に挙げ、継続力をアピールしている例文です。

アルバイトを続けている学生はたくさんいるので、続けるためにどんな努力や工夫をしているかがポイントになります。

この例文では、「ロールプレイングを繰り返す」「会話内容をメモする」など、スキルアップのための具体的な取り組みが示されており、応募者の仕事への前向きな姿勢が感じ取れます。

また、顧客満足度を具体的な数字で記載することで、経験から得られた成果や応募者の成長が伺えます。

このように、経験をより具体的に描写することで、「コツコツと努力できる人」という応募者の人柄が採用担当者にも伝わるでしょう。

サークル活動

例文

私の強みは、困難な状況でも諦めずに目標を達成する「継続力」です。大学時代は2年間、テニスサークルで副キャプテンを務めました。

当時、部員不足により練習試合の相手が見つからず、チームの士気が低下していました。そこで、私は積極的に他大学との交流を図り、練習試合の機会を増やすことに尽力しました。

断られることも何度もありましたが、諦めずに粘り強く交渉を続け、最終的には10チームと定期的な練習試合を行うことを実現しました。

その結果、部員の練習へのモチベーションが向上し、チーム全体のレベルアップにつながりました。また、積極的に行動することでコミュニケーション能力も磨き、リーダーとしての責任感も身につけました。

貴社に入社後も、この継続力を活かし、どんな課題にも粘り強く取り組んでいきたいです。(350字以内)

サークル活動の経験を例に挙げ、継続力をアピールしている例文です。

単にサークルに所属していた年数をアピールするのではなく、どんな目標を持って参加してきたかがポイントになります。

この例文では、「部員不足でチームの士気が低下していた」という課題に対し、「諦めずに他大学に交渉を重ね、練習試合を実現させた」という困難を乗り越えたエピソードが含まれていることによって、説得力の高い内容に仕上がっています。

挫折しそうになった経験は継続力を語る上で武器になるので、積極的にエピソードに盛り込みましょう。

趣味(筋トレ)

例文

私の強みは、理想を維持するための「継続力」です。大学時代から筋トレを趣味としており、週に3回のペースでトレーニングを続けています。

筋トレを始めた当初は、筋肉痛や疲労感で思うように結果が出せず、挫折しそうになったこともありました。しかし、トレーニングメニューを見直し、食事内容にも気を配ることで、徐々に成果が現れ始めました。

現在では、体重を5kg増量し、体脂肪率を5%減らすことに成功し、目標としていた体型をキープできています。さらに、筋トレを通して精神的な強さも身につけ、困難な状況にも動じない心を育むことができました。

この経験を通して、理想を実現するためには、継続的な努力が不可欠であることを学びました。入社後も、この継続力を活かし、貴社のブランドイメージを高める戦略を立案したいです。(350字以内)

趣味を通じて得たことを例に挙げ、継続力をアピールしている例文です。

趣味は自己PRの題材にしにくいと感じる人もいるかもしれません。

しかし、その趣味を通してどのような経験や学びを得たのか、それをどのように仕事で活かせるのかを具体的に説明することができれば立派な自己PRになります。

この例文では、「理想の自分を維持するために努力してきた」という内容と、「志望企業のブランドイメージを高める仕事がしたい」という内容に繋がりが感じられます。

自己PRを作成するときは、仕事に活かせる内容かどうか、アピールポイントの着地点をしっかり吟味しましょう。

「継続力」をアピールするときの注意点

エピソードは1つに絞る

自己PRを書くときは、アピールする内容を1つに絞るのが鉄則です。

例えば「ダンスを5年、アルバイトを2年、を継続してきました。」とアピールしても、1つひとつの内容が薄くなってしまい、印象に残りにくくなってしまいます。

特に、ESのスペースには限りがあるため、1つの内容にスポットを当てて深堀りして伝えた方が効果的です。

継続力を発揮したエピソードをいくつかピックアップし、自分らしさが最も伝わる内容、志望企業に刺さる内容を厳選しましょう。

「短所」と矛盾しないよう注意

自己PRで「継続力」をアピールする際には、「長所・短所」などで述べている短所と矛盾しないように注意が必要です。

例えば、自己PRで「継続力」を強調する一方で、短所で「飽きっぽい」などと書いてあると、本当に継続力がある人物なのか信憑性がなくなってしまいます。

逆に、短所に「諦めが悪い」と書いていれば、強みが「継続力」であることも納得できます。

矛盾が生じてしまうと応募者の人物像がはっきりせず、「自己分析ができていない」と判断されてしまいます。

「強み」と「短所」が互いに補完し合うように工夫し、応募書類全体を通して人柄に一貫性があるようにしましょう。

事実ではなく「成長・学び」をアピールする

「継続力」をアピールするときは、「何年間◯◯◯を続けた」と、かけてきた時間や事柄だけを強調するのではなく、継続する過程で得られた成長や学びをアピールするのがポイントです。

成長したこと、学んだことを伝えることで、採用担当者に応募者の人柄や価値観も伝わりやすくなるからです。

特に、困難に直面したときにどのように対処したか、どのような工夫や努力をして乗り越えたかを説明すると、「仕事でも継続力をかして、課題を乗り越えてくれそう」、「成長意欲がある人」とプラスのイメージを持ってもらえます。

自己PRで「継続力」をアピールするときは、継続してきた「過程」を深堀りしてみましょう。

志望企業にマッチした「継続力」で自己PRを完成させよう!

就職活動において、「継続力」は企業から評価されやすいアピールポイントの1つです。

継続力のある人は「仕事を長く続けてくれる人」というイメージだけでなく、「仕事に熱心に取り組める人」、「努力を続けられる人」というイメージがあります。

しかし、単に「継続力があります」と主張するだけでは、説得力に欠けてしまい、他の就活生と差別化することはできません。

大切なのは、企業が求める「継続力」を理解すること、そして自分の「継続力」がどのような継続力なのか分析することです。

それぞれの内容がマッチした自己PRは説得力があり、採用担当者にも好印象を与えられます。

また、継続してきた結果に囚われ過ぎず、挫折しそうになった経験や、過程の中で学んだことを加えれば、応募者の人柄が伝わるオリジナリティのある文章に仕上がります。

自信を持って「継続力」をアピールするためにも、企業研究自己分析が欠かせません。

自分自身も、企業も、納得できる自己PRを作成して、書類選考を突破しましょう!

自己PRがない時の対処法は?アピールできる題材を解説【例文あり】

「自己PRでアピールすることがない」と書けずに悩んでいる就活生は非常に多いです。「成功体験や実績、大きな結果がなければアピールにならないのでは?」と思っている人も多いですが、自己PRはそのような経験がなくても十分にアピールすることができます。

この記事では、自己PRが書けないと思い込んでいる人の原因や対処法、自分の強みをアピールする自己PRの書き方を解説しています。

例文を参考に自分の長所を活かした自己PRを作成していきましょう。

自己PRがない・書けないと感じる理由

自分のことを過小評価してしまっている

自分のことを過小評価していると、自分にはアピールできることや強みがないと考えたり、「こんなことを書いても意味がないかもしれない」と決めつけてしまって、自己PRが書けないことも多いです。

しかしながら、自分は当たり前にこなしていることが、実は他の人にとっては難しいということもあります。

自分では自然とできていることなので、アピールできる材料だという自信が持てないかもしれませんが、他の人からは立派な強みであると判断してもらえることもあるのです。まずは、自分ができること、得意とすること、褒められたことがあることなど、広く書き出してみることが大切です。

自己分析が足りていない

これまでの経験を振り返っても、自己PRすることがないと感じる場合、自己分析が不足していると考えられます。

過去の経験をただ振り返るのではなく、壁にぶつかったときに何を考え、感じ、どのような行動をとって乗り越えたのか、深く掘り下げ、自分の発揮した力や思いを言語化していく必要があります。

強みになる要素は柔軟性、リーダーシップ、傾聴力、協調性、忍耐力など、他にもたくさんあります。深く自分の内面を知っていくと、アピールしたいポイントが必ず出てくるはずです。

派手なアピールでなくてはならないと考えている

企業が自己PRを通して知りたいのは輝かしい実績や採用担当者をアッと驚かせる経験ではなく、就活生の人柄や価値観です。

どのような思考で物事に取り組んでいるのか、モチベーションの源泉、自分の思いといったものを通して伝えることができるので、立派で派手な実績は必須ではありません。

実績を使った方がより伝わるので、数字を用いられる場合は積極的に取り入れます。特殊な結果でなくとも自分の魅力が伝わるエピソードを選びましょう。

自己PRが見つからないときの対処法

他の人に聞いてみる

学校の先輩や友人、アルバイト先の先輩・社員、家族、など自分以外の人に強みを聞いてみるという方法があります。他の人に聞く最大のメリットは、自分では全く気が付かなかった強みを知れることができるという点です。

学校からアルバイト先まで聞ける範囲が幅広いので、複数の人に聞いてみると良いでしょう。同じ意見が何度も出てきた場合、自信を持ってアピールすることができるはずです。特に既に社会に出て働くサークル・部活の卒業生、アルバイト先やインターン先の社員の人の意見は就活で活かしやすいのでおすすめです。

小さなエピソードでも自信を持つ

特別な経験や実績でなくても、自己PRとしては十分な内容になりえます。企業が知りたいのは就活生の人柄や、その企業とのマッチ度です。

求めている人物かどうかを確かめてもらう上で、立派な実績は必須ではありません。むしろ、小さなエピソードであっても、自分の人柄が良く出ている内容であれば、十分に魅力をアピールすることができます。

そのため、これまでの経験から特に自分自身の個性が出せたと感じているものを抜き出し、深堀りしてみましょう。自信を持って堂々とアピールすれば、そのエピソードが派手なものでなくとも好印象を残せるでしょう。

失敗経験や短所を掘り下げてみる

「成功体験がない」「長所が浮かばない」と思っている人は、失敗経験や短所から見つけてみると良いでしょう。自己PRで求められるのは成功経験があるか否かではありません。失敗したからこそ学べたことや、得たこともあるはずです。

また、これらを自己PRに取り入れることで、ネガティブなことからも学び取れる力がある人材だというアピールにも繋がります。長所が浮かばない人は、短所の方が浮かびやすい傾向にあります。短所に感じるところにも、良い一面が隠れています。

自分の良くない所だと思っていたことを、深く追求すると「最後までやり遂げられる力がある」「物事を自分ごととして捉えられている」など、自己PRで使えるプラスの面が見えてきます。自己PRが見つからないときは、失敗経験や短所から気づけるポイントを振り返りましょう。

応募先企業の求める人物像から見つける

自己分析を深めてもアピールできることがないと思ったときは、企業が求める人物像を自分に照らし合わせてみるのもおすすめです。

求める人物像は企業のHPの採用ページや就活サイトに記載されていることが多いので、まずはHPを読み込みましょう。中には明確に人物像を公開していない企業もありますが、社員紹介ページや企業理念などからヒントを得ることはできます。活躍している人材の特徴や、行動指針をチェックすると良いでしょう。

また、社長や人事担当者に対するインタビュー内で求めている人材について触れられているケースもあります。気になっている企業に該当する記事がないか検索してみてください。

情報を調べ、浮き上がってきた求められる人物像と自分との共通点を探すことで、自己PRに取り入れることができます。ただし、求める人物像に無理に合わせたり、虚偽の内容にするのはやめましょう。

自己PRの書き方

自己PRを効果的に伝える書き方

①自分の強み・アピールしたいことから書く

②経験した時の背景・状況を伝える

③課題と解決策を書く

④応募先企業で強みを活かして働きたい意志を伝える

①自分の強み・アピールしたいことから書く

分かりやすい自己PRにするためのコツは先に結論を伝えることです。

文章の最後に強みが分かる構成の場合、読み手側は序盤では強みを推察しながら読み進める必要が出て来ます。途中の内容の印象が薄まってしまったり、整理するためにもう一度読み直す手間が発生してしまうため、避けるのが無難です。

「結論から書く」を意識することで、最も伝えたいキーポイントの書き漏れを防ぐこともできます。また結論が簡潔に述べられていると、文章をまとめられる力論理的思考力のアピールにも繋がるのです。

自己PRにおける結論とは「自分の強みやアピールしたいこと」。したがって、自己PRの書き始めにはこれらの要素を持ってくるようにしましょう。

この時、企業が求める人物像と近しい強みを優先的に選ぶようにすると効果的です。ただし、内容を偽るのではなく、自分の強みの中から近しい要素を選び、応募先企業に相応しい人材であるアピールをしましょう。

②経験した時の背景・状況を伝える

自己PRでアピールしたい力が発揮された時の状況について触れることで、自己PRの内容が読み手により伝わりやすくなります。

ゼミでの集まり、アルバイトでの接客中、後輩への指導中、留学先の学校やホームステイ先など、さまざまな場面があります。

長々と細かな説明をする必要はありませんが、どのようなシチュエーションで力を発揮したのかイメージしやすい一文があると良いでしょう。応募者の解像度が上がり、自己PRの内容がより伝わります。

③課題と解決策を書く

その状況で自分が直面した課題・問題はどのようなものだったか、そしてどんな行動によって解決したのか記載しましょう。課題を見つけ出す力、問題を解決できる力のアピールにも繋がります。

自己PRの内容に説得力を持たせるコツは、できる限り具体的な内容にすることと、客観的な評価を取り入れることです。目の前の課題についてどのように考え、どんな行動をとったのか、簡潔にまとめましょう。

客観的な評価とは、例えば、上司やお客様、周囲の人たちから得た評価を指します。時給が上がった、教育係を任された、表彰された、実際にいただいた言葉などが挙げられます。自分だけでなく周囲から認めてもらったという事実が伝わる内容が理想的です。

④応募先企業で強みを活かして働きたい意志を伝える

最後に、入社後は自己PR内で語ってきた強みを企業で活かして貢献したい気持ちをアピールして締めくくりましょう。文章の最後に改めて自分の強みに触れることで、読み手の印象にも残りやすくなります。

選考中は書類や面接を通して、企業に対して入社したい気持ちを伝えることが大切です。自己PRの最後に、応募先企業で活躍したいというアピールをするのはおすすめです。

【パターン別】自己PRの例文4選

勉強

例文

私には諦めずに続ける力があります。
入学当初「1年生の間に英検準1級に合格する」という目標を掲げましたが、2回の試験に落ちていました。
2回目に落ちた際には、諦めてTOEIC受検に切り替えようかと考えましたが、どうしても合格したい気持ちが強く、原因を追及して勉強法を変えました。
語彙力アップのため、隙間時間に1日平均15単語を覚えることと、1週間かけて数問の長文問題への理解を深めていくことを約1年間行い、3回目で合格に至りました。
着実に目標に近づいている感覚に喜びを感じていたため、コツコツと毎日勉強を積み重ねていくことが苦ではありませんでした。
この経験を通して、今では「継続は力なり」が私のモットーです。
入社してからも、困難な状況になった時にも決して簡単に諦めることなく一歩ずつ歩みを進めていける人材となれるよう努めていきます。(400字以内)

大学に関連した内容以外の物事でも、自己PRでアピールできます。自己PRが思い浮かばないときは、プライベートで自分が頑張っていることは何か振り返ってみても良いでしょう。

また、行ったこと伝える際には数字を入れるのもおすすめです。上記の場合「1日」「15単語」「毎日」「1週間」などが挙げられます。他には「〜%」「〜割」「円」なども分かりやすい数字です。

量や時間などの客観的な数字が分かると、自己 PRの内容がイメージしやすくなります。

部活

例文

私は挑戦を恐れない人間です。学生時代は「やらなかった後悔は一生残る」という思いから、未経験ながらチアリーディング部に入部しました。
運動部出身でもなかった私は入部当初、基礎練習に着いていくのもやっとだったため、帰宅後には走り込みと筋トレを行なって体力と筋力アップを図りました。また休日にも基礎練習を行い、柔軟体操は毎日欠かさず、ダンスレッスンにも通うようにしました。努力を続けた結果、他校の方から「幼少期からチアをしているのかと思った」と言ってもらえるまで上達する事ができました。
自分だけができないという辛い時期もありましたが、毎日充実感を感じており、新しいことへの挑戦が人生を豊かにしてくれるのだと学びました。今後も新しいことに臆せずトライしていく姿勢を活かして、貴社で活躍したいです。(350字以内)

上記の部活を使った例文では、アピールしたい要素が「挑戦・チャレンジ精神」となっていますが、挑戦にもさまざまなタイプがあります。

分かりやすく分けると【新しいことへの挑戦】【苦手なものごとに対する挑戦】【難しい状況を打破しようとする挑戦】です。

それぞれ結果に辿り着くまでのプロセスや考え方に違いが出てくるので、自己PRで使う際は注意しましょう。自己PRの文章をまとめる際には、違いがあることを意識しておくと書きやすくなります。

サークル

例文

私の強みはみんなを繋げられるバランサーであることです。
立ち上げたサークルでは当初、他サークルと活動場所を共用していました。しかし準備と後片付けの範囲や、使用日を巡り険悪なムードが漂っていました。
両サークル内で不満が留まっていることが問題だと考えた私は、相手サークルの代表者に意見交換を打診しました。
意見交換にあたって下記2点を意識しました。

 

・自分の意見に偏らないよう、サークルメンバーに必ず相談しながら進めること

・相手サークルのメンバーも心置きなく活動しやすい条件にすること


譲れない条件と妥協ポイントを徹底的に突き詰め調整した結果、両サークルの雰囲気は次第に穏やかになり、サークル活動で交流できるまでに変化しました。
入社してからも、様々な立場の人のことを尊重しながら主体的な行動をとっていきたいです。(350字以内)

複数の物事を説明したい場合、最初に「2つあります。」「2点です。」のように数を伝えておくのも良いでしょう。

説明したいパートを単語や短い文章で表現できないときは、どれくらい列挙されるのかあらかじめ分かっていた方が読み手は読みやすくなります。

また、一目で分かりやすい箇条書きを取り入れるのもおすすめです。とくに一文が長くなるときは、箇条書きでまとめた方が分かりやすくなるでしょう。

自己PRは読みやすさも大切なポイントなので、内容に合わせて書き方に工夫をこらしましょう。

アルバイト

例文

私は常に目の前のことに意欲的に取り組みます。
近所の小さなレストランでアルバイトをしているのですが、「客層を広げたい」というオーナーにSNSの活用を提案し、SNSを任せてもらうようになりました。
注文や会計時に「来店のきっかけ」を聞いてみると、想像以上にSNS投稿がきっかけのお客様が増加していることがわかり、もしかしたら売り上げアップに繋がるのでは、と考えました。
そこで、イベントや季節に合わせた高価格帯のコースの紹介や、団体予約ができることをアピールした投稿を取り入れることで、単価アップを試みました。
最終的に若年層の集客と平均単価のアップに繋がり、単価を上げたいと目標を設定された訳ではありませんでしたが、自分で考えたことがお店の売り上げに反映されていくことにやりがいを感じました。
貴社においても課題に対し、主体的に取り組み、売り上げに貢献していきたいです。(400字以内)

アルバイトを使った自己PRは、実際に仕事をする時の考え方や価値観が伝わるのでおすすめの題材です。

ただしアルバイトで売り上げアップに貢献したことを伝える場合、ただ単に「売り上げが2.5倍になりました。」と言った数字だけをアピールした自己PRで終わってしまってはもったいないです。

採用担当者が知りたいのは応募者の人間性なので、自分がとった行動や考え方が伝わる文章は必ず入れるようにしましょう。自己PRで使う際は注意しましょう。

どんな題材でも自信を持って自己PRしよう

自己PRがないと思っている人でも、自己分析を深めたり周囲の人に聞いてみると、必ず1つはアピールできること・したいことが浮かんでくるはずです。

立派な成果や大きな実績やがなくても問題はありません。むしろ大きな結果を残しても、結果にしか触れられていなかったり、自分の価値観が伝わらない内容だとマイナスの印象にもなりかねません。

自分がどんな思いで取り組んだのか、得たことは何かが伝わるように深掘りし、自信を持って自己PRを作成していきましょう。

自己PRで性格をアピールする書き方は?言い換えの一覧も紹介【例文あり】

ESでの自己PRで「性格」をアピールする際には、押さえておくべきポイントがいくつもあります。この記事では、性格をアピールする自己PRの書き方や、段階ごとのポイント、言い換え表現の例を解説しています。

また、強み別の例文もあわせて紹介していますので、性格をどのようにアピールしたらいいか悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

ESの自己PRで「性格のアピール」が求められる理由

企業がESの自己PRにおいて性格のアピールを求める理由は、大きく分けて2つあります。

  1. 就活生の自己理解への深さを知りたいため
  2. 自社とのマッチング度の高さを見極めたいため

人事担当は就活生からもらった性格に関する自己PRを通じて、就活生自身の「自己分析能力」を知ることができます。

自分自身がどんな性格なのかを解釈し、文字としてアウトプットする力は、仕事においても必要となる「自ら考え、表現するスキル」に通ずるものがあります。いわば、企業はESという選考における最初の関門で、就活生の「自己分析能力」を判断したいのです。

また、人事担当は就活生の自己PRをふまえて、自社が求める人物像と就活生の性格がマッチしているかどうかも見極めています。

ESの自己PRで性格をアピールするメリット

人柄を企業へダイレクトにアピールできる

ESで性格をアピールすれば、あなた自身の人柄をダイレクトに表現できます。

たとえば取得資格、勉強の成績、アルバイトの実績、部活動の成果などは個人のスキル・能力を知る手がかりにはなりますが、その人の性格が分かる要素ではありません。

本記事の冒頭でもお伝えしたように、企業は「就活生の性格は自社が求める人物像にマッチしているか?」を慎重に見極めます。そのため、書類選考の段階から、あなたのパーソナリティを分かりやすくアピールすることが重要です。

あなたの性格をアピールする際は、まず「自分はどんな人間なのか?」を自問自答し、十分な自己分析を行うことが重要です。その上で、企業へもっともアピールしたい性格をピックアップしましょう。

エピソードを交えて具体的にアピールできる

実際のエピソードを交えた性格のアピールは、具体性のある自己PRとして高評価を得やすい傾向にあります。

たとえば「責任感があります」という長所のアピールで終えてしまった場合、どのようなシチュエーションで責任感の強さが発揮されたのかがイメージできません。

ES提出の段階では、人事担当は書類でしかあなたという人間を知ることができないため、「いかに相手が具体的にイメージしやすい内容なのか」を意識して自己PRを書くだけで、あなたのアピール力は大きくアップします。

具体的なエピソードの例として、アルバイト、ゼミ研究、部活動などの大学生活における取り組みが挙げられます。高校生以前の実体験などは年数をさかのぼりすぎてしまうため、大学生活のエピソードをピックアップしましょう。

入社後の活躍像を人事にイメージしてもらえる

自己PRを通じて人事担当へ性格をアピールすれば、あなたの入社後の活躍像をイメージしてもらえます。

具体的なエピソードも交えて自己PRを行えば、「あなたの性格はどんな状況で発揮されたのか」という点も想像しやすく、実際の仕事におけるシチュエーションに落とし込んで考えてもらえるでしょう。

そのために、自己PRの文末を締めくくる一文として、あなたが目標とする入社後の活躍像を書くのをおすすめします。人事担当は明確にあなたの入社後の活躍像をイメージできますし、あなた自身にとって入社後目指すべき「抱負」を得られるはずです。

自己PRで性格をアピールする構成

最初に結論を述べる

自己PRは結論から始めるのが基本です。最初に「〇〇が強み」だということを明記しておくことで、自己PRが何についての内容なのか、どのような点がアピールポイントなのかが伝わりやすくなります。

基本的には率直かつ簡潔に書くのが好印象を与えやすいですが、「私の強みは継続力です」など、単純すぎるものはインパクトに欠けるおそれがあります。そのため、強みの内容に少し具体性を持たせた表現でオリジナリティを出しましょう。

理由や根拠となるエピソード

次に、結論に至った理由や根拠となるエピソードを書きましょう。ここではなるべく具体性を持たせる必要があります。

具体的なエピソードがないと、採用担当者はその強みが実際にどのように働くのかをイメージできません。そのため、「どんな場で、どんな事があった」かを明記し、自身の強みに説得力を持たせることで、好印象を残せるでしょう。

ただし、強みをアピールしたいからといって、過度な誇張はNGです。採用担当者は多くの就活生を見てきているため、明らかに誇張していたり、内容を偽っていたりするものには必ず気付きます。派手でなくとも、自分の強みがよく表れているエピソードを書けば問題ありません。

入社後に強みをどう活かすか

最後は、入社後にその強みを活かしてどう活躍・貢献するかという意気込みで締めましょう。新卒の場合は特に、企業が就活生に求めているものは将来的な成長です。将来的なビジョンがない人は、成長した姿も想像しにくく、採用に後ろ向きになる可能性があります。

また、意気込みを述べる上では、企業研究も欠かさないようにしましょう。実際にどんな場で役立てると考えているのかは、その企業の事業内容を詳しく知っていなければ書くことはできません。

将来の成長と同時に、企業への理解も示すことができれば、選考を有利に進めることができるでしょう。

ESで性格をアピールするポイント

好印象を与えられるような性格を選ぶ

人事担当へ好印象を与えられそうな性格をチョイスすることがポイントです。

具体的には、「継続力が高い」や「リーダーシップをとれる」「責任感が強い」などの性格は、仕事においてもプラスに働くイメージが浮かびやすいため、人事担当へ刺さりやすいと言えます。

自己PRへ性格を盛り込む前に、あなたの性格傾向をザッと箇条書きでまとめてみましょう。その上で、「どの性格が一番好印象を与えやすいのか」を考えてみることがおすすめです。

その際のコツは、「仕事の場で活かせそうな性格はどれなのか」を判断すること。さらに、具体的なエピソードを交えたアピールができそうな性格をピックアップするとより良いでしょう。

求める人物像にマッチする性格をアピールする

自己PRとは、あなたの人柄をダイレクトに伝えられる項目です。

自己PRでアピールした性格が企業の求める人物像にマッチしない場合、選考に進むことはできません。しかし、求める人物像にマッチしていれば、選考通過の可能性を一気に開くことができます。

多くの場合、企業の求める人物像は、就活サイト・採用ホームページなどに詳しく明記されています。そこから逆算して、求める人物像にマッチしそうなあなたの性格を自己PRでアピールしましょう。

長所を言い換えて伝える

性格自己PRの書き方(例)
真面目真摯な姿勢で仕事に取り組める
几帳面仕事の細部まで丁寧に取り組める
優しい思いやりをもって仕事に取り組める
聞き上手相手の話に耳を傾けることができる
好奇心旺盛新たな仕事にも積極的にチャレンジする
感受性豊か相手の気持ちを考えて接することができる
責任感が強い自分の仕事を最後まで諦めずに取り組める
協調性があるチームプレーを意識して仕事に取り組める
継続力がある結果が出るまでコツコツと仕事に打ち込める
計画性がある段取りをしっかり立てて仕事に取り組める

このように、「長所」を実際の仕事に置き換えて表現すれば、より具体性のある性格のアピールが可能です。

ただし、具体性を持たせすぎるあまり、本来アピールしたい性格が伝わりにくくなってしまうのはNGです。あくまで簡潔に表現することが望ましいということを前提に、こうした言い換えの表現を探してみましょう。

短所でも言い換え方次第で強みにできる

短所自己PRの書き方(例)
心配性仕事の課題発見力を行える
気が短い物事をスピーディに進められる
気が強い自分の軸をぶらさずに仕事に取り組める
おせっかい困っている方がいたら手を差し伸べられる
理想が高い向上心をもって目標達成のために取り組める
考えすぎる慎重な姿勢で、仕事一つひとつに取り組める
面倒くさがり日々の仕事を振り返りながら効率化を目指せる
周りに流される周りの意見を聞き入れながら柔軟に取り組める
ネガティブ思考マイナス要素を想定して十分な対策を準備できる
人の目を気にする規律性を重視し、決まり・ルールを守って働ける

上記のように、見方を変えれば「短所」も「長所」へ変わります。

「自分の長所がなかなか思いつかない」という方は、あえて短所を振り返ることで自己PRをつくる際のヒントが見つかる可能性があります。自分自身で導き出せない場合は、長所と同様に周囲の方々からヒントをもらうのもOKです。

また短所を長所に変換すれば、「短所だと思っていたけど、長所でもあるんだ」という気づきにもつながり、あなたが自信をもてるきっかけになるかもしれません。

ESの自己PRで性格をアピールする例文5選

慎重さ

例文

私の長所は慎重に物事へ取り組めることです。慎重に行動することで、ミスを事前に発見して改善する能力を持っています。
その強みを発揮できた具体的なエピソードは、大学生活における居酒屋でのアルバイト経験です。週末・土日は非常に混み合い、オーダーミスなどが多発する店舗だったため、忙しい状況でもチェックを怠らず、お客様に完璧な料理を提供することを心がけました。
その結果、料理へのトッピングミスや髪の毛の混入を事前に発見し、クレーム発生を回避することができました。 店長からも、私の慎重な姿勢に対して感謝の言葉をいただくことができました。
貴社に入社できた際は、何事にも慎重に取り組み、ミスやトラブルを事前に回避し、周りから信頼される存在となるべく頑張りたいと思います。(350字以内)

この自己のポイントは、自らの慎重さを活かしてクレームを防止できたという点です。

お店が抱える課題を分析し、改善策を講じて実践したという実行力の高さも伝わる自己PRといえます。

このような自己PRが刺さりやすい職種は、事務職・経理財務職などのオフィスワークです。仕事のミスが大きな損失につながりやすい分野にこそ、慎重さはプラスに働くと判断されやすいでしょう。

前向きさ

例文

私の長所は、太陽のように明るくて前向きなことです。
私は、大学ではテニスサークルのマネージャーを務めています。昨年の試合では、過去の成績が下がっていたため、チーム全体の士気が低下していました。
そこで、練習への参加率が低いメンバーに積極的に声をかけ、参加率を改善しました。 また、練習中は各メンバーに対して「良かった点」を直接伝え、大きな声で応援し、チーム全体を盛り上げました。
徐々にメンバー同士がお互いに指摘しあうようになり、チーム全体が優勝にむけて真剣に練習へ取り組むようになりました。最終的に、大会では優勝を収めることができました。
困難にぶつかっても周囲を明るくさせ、前向きに乗り越えて成果を上げたいです。(350字以内)

この自己PRのポイントは、テニスサークル全体の士気を上げるために明るい声がけを自発的に行った点です。

さらに相手の良かった点を褒めるなど、相手のモチベーションを上げられるような気配りができる点も人柄の良さが分かるポイントです。

このような自己PRは、どのような職種においても魅力的に映る傾向です。しかし、企業規模や社風にもよりますが、個人のスキルが重視されやすい営業職・コンサル職などにはややマッチング度が低い可能性があります。

前向きに取り組む

例文

私の長所は、物事に対して前向きに取り組めることです。
私は大学1年生から、飲食店のホースタッフとしてアルバイトをしています。ある日、ホールスタッフが急遽辞めてしまったため、私の役割がホールスタッフに変わることになりました。私は「接客スキルを培うチャンスだ」というプラス思考を働かせ、他のホールスタッフへ積極的に相談しながら、配膳スキル、お客様とのコミュニケーション能力を身に着けました。
お客様から「素敵な接客だね」という声をいただく機会も増え、その成果が評価されてアルバイトリーダーに昇格しました。この経験から、どのような物事でも前向きに取り組むことの大切さを学びました。
私は前向きな姿勢で仕事に取り組み、仕事の幅を積極的に広げて誰よりも成長していきます。(350字以内)

この自己のポイントは、一人前のホールスタッフになるために積極的にスキル習得を行った点です。

新しい領域でもマイナス思考にならず、プラス思考で取り組むことで自己成長や評価のチャンスを得られたという前向きな性格がうかがえます。

このような自己PRが刺さりやすい職種は、営業職などが挙げられます。営業成績のプレッシャーがかかる仕事でも、プラス思考を働かせることで多くの成長機会を得られるでしょう。

リーダーシップ

例文

私の長所は、リーダーシップをもって周囲を牽引できることです。
私は大学生活において、映画研究会の部長を務めました。私の代で2年目の研究会ということもあり、映画制作の実績も1作品しかなく、チーム内の制作スキルも高くありませんでした。
しかし、「映画コンテストに入賞する」という目標をチーム内で掲げた日を機に、映画制作の勉強会や制作作品のディスカッションなどを積極的に行いました。徐々にメンバー内のモチベーションも高まり、全員一丸となってコンテストへの入賞を目指し始めました。
その結果、映画コンテストでは第3位にランクインすることができ、文化祭でも入賞作品を上映する機会をいただくことができました。
私のリーダーシップを活かして、目標達成にむけて周囲を牽引する人材として成長したいと思います。(350字以内)

この自己のポイントは、目標達成にむけて全員を牽引したリーダーシップの高さです。

チームの士気が低い中でも、全員共通の目標設定を図り、行動に移したエピソードが周囲に影響をもたらすリーダーシップの高さを強調しています。

思いやりがある

このような自己PRが刺さりやすい職種は、営業職・コンサル職になります。目標達成にむけて粘り強く行動できる印象をもたれやすく、かつチームを引っ張るマネージャー職としての成長も期待できそうな自己PRです。

例文

私の強みは、相手に対して思いやりのある行動が取れることです。
私は大学生活で、バスケットボール部のマネージャーを務めました。ある日、主力メンバーがケガによって試合へ出場できなくなったのを機に、選手の体調に気を配るのはマネージャーである私の仕事だと強く後悔しました。
そこで、選手達の特徴・日々の変化をノートに細かく書き、毎日のチームMTGで共有しました。また、個人のコンディションに合ったストレッチ方法を調べ、一人ひとりへレクチャーしました。
その結果、全員がベストコンディションを意識するようになり、試合の成績も大きく伸ばせました。部長からは、「選手第一の気持ちで動いてくれてありがとう」という言葉を受け、マネージャーの卒業日には全員から感謝状をもらいました。
私は、思いやりのある行動ができるビジネスパーソンとして成長したいと思います。(400字以内)

この自己のポイントは、人に対して思いやることで相手から感謝の言葉をもらえた点です。

思いやりのある対人コミュニケーションを意識することで、周りから信頼され、感謝される人間になれたという人柄の良さがとても伝わりやすいエピソードです。

このような自己PRが刺さりやすい職種は、介護・福祉・販売などのサービス業です。営業職などの成果を追求する職種の場合、ホスピタリティが強すぎるためミスマッチと捉えられる可能性があります。

自己PRで性格をアピールする時の注意点

複数の強みを挙げない

自己PRでアピールする性格は1つに絞りましょう。複数の強みを挙げていると、根拠や説得力も分散してしまい、結果としてアピールポイントがよくわからない自己PRになってしまいます。

もし、複数の強みをアピールしたい場合には、それらを含む1つの性格としてアピールするのがいいでしょう。例えば「分析力」と「コミュニケーション能力」をアピールしたい場合には、「リーダーシップ」としてまとめて表現するなど、内容をわかりやすくすることが重要です。

志望企業に合わせた表現にする

伝え方次第で、同じ性格でも与える印象が異なります。そのため、志望企業の社風に合わせて、言い回しや表現を変えることが効果的です。

特に、企業が提示している「求める人物像」などがあれば、それを参考にするとより良い自己PRに仕上がるでしょう。

ただし、あくまで表現方法を変えるまでに留め、本来の性格とは異なる性格は書かないようにしましょう。

短所も理解しておく

あらゆる性格には長所だけでなく、短所もあります。そういった面に目を向けずに長所だけをアピールしていると、自分を客観視できていないような印象を与えます。

そのため、強みだけでなく、性格ゆえの失敗や苦労の経験も内容に取り込めると、印象的な自己PRになります。

指定の文字数が少ない場合は省略しても構いませんが、面接で短所を尋ねられる可能性もありますので、一度は考えておくことをおすすめします。

自己PRで性格をアピールして、あなたにしかないオンリーワンの魅力を表現しよう!

ESの自己PRで性格をアピールすることは、あなただけの魅力を企業へ全面的に表現できる方法です。

本記事において、長所・短所別に自己PRに活かしやすい性格を紹介しましたが、どの性格をチョイスするのかは、選考を受ける企業が掲げる「求める人物像」から逆算して考えましょう。

採用のミスマッチを防ぐと同時に、自分の性格が企業のカルチャーにマッチしているのか、あなた自身が分析できる側面もあるためです。

ESは企業の選考を受けるスタートラインではありますが、ここでいかにあなた自身をアピールできるかが「内定」を勝ち取るための鍵となります。

満足のいくかたちで就職活動をフィニッシュさせるために、ぜひ自己PRを通じてあなたにしかないオンリーワンの魅力を表現しましょう。

自己PRでゼミを効果的にアピールするには?書き方を徹底解説【例文あり】

自己PRを作成するとき、ゼミの経験を取り上げてもいいのか悩んでいる就活生も多いのではないでしょうか?

ゼミでの経験は学びも多く、自己PRでアピールするには良い題材です。しかし、一方で多くの就活生が同じような経験をしているため、ポイントを押さえてインパクトのある文章に仕上げる必要があります。

本記事では、自己PRでゼミを取り上げる際のポイントや注意点、各テーマごとの例文を紹介します。

自己PRにゼミを取り上げるのはあり?

結論から言うと、自己PRでゼミに関することをアピールしても問題ありません。なぜならゼミでの活動は、就職後も求められる経験やスキルが含まれているからです。

例えば、ゼミ生と協力して目標を達成したり、課題解決のために試行錯誤したりなどの経験が挙げられます。また、ゼミへの配属から結果を成し遂げるまでのストーリーを追えるため、説得力がある自己PRを作成しやすいメリットがあります。

企業側が求めている情報を網羅しやすいため、ゼミでの経験を自己PRのテーマに設定するのは有効だといえるでしょう。

企業が自己PRを求める理由とは?

強みを把握したい

企業は自己PRを通じて、志望者の強みを把握したいと考えています。なぜなら、事業の成長に必要な強みを持つ人材を採用したいからです。

例えば、チーム単位での業務遂行に尽力している会社なら、協調性やリーダーシップ、コミュニケーション能力に長けた人材を求めるでしょう。

また企業側は、採用に時間や費用を割いて行うため、慎重に吟味したいと考えています。長期的に活躍してくれる人材かを判断するためにも、自己PRは重要な判断材料になっているのです。

人柄や価値観を知りたい

企業は志望者の強みに加えて、人柄や価値観も知りたいと考えています。会社を形成する雰囲気や働きやすさは、社員の人柄や価値観で成り立っているからです。

そして志望者の人柄や価値観は、自己PR内のエピソードから判断されます。特にゼミをテーマにしているなら、ゼミを選んだ動機や活動内容から、自社で活躍してくれる人材かを汲み取るでしょう。

したがって企業は、志望者の人柄や価値観を知るために、自己PRの提出を求めるのです。

自社とマッチするか知りたい

企業は自己PRを通じて、志望者の強みと自社がマッチするかを判断します。入社後に相違が生じた場合、会社の雰囲気を壊したり、業務が円滑に進まなかったりするからです。

また悪影響が生じるのは、企業に限らず、志望者本人にも考えられるでしょう。最悪の場合、早期退職や転職せざるを得ない状況に陥る可能性もあります。

お互いが納得いく形で業務を遂行するためにも、自己PRの提出が求められることを押さえておきましょう。

自己PRにゼミ経験を書くポイント

自己分析を念入りにする

自己PRを作成する際は、自己分析を入念に行いましょう。自身の性格や価値観、強みを理解し、自己PRの方向性や内容が決めやすくします。

特におすすめなのは、ゼミでのエピソードから棚卸しすることです。強みから決定した場合、適切なエピソードを取捨選択する手間が生じます。

しかし、エピソードを先んじて考えることで、自身の強みを裏付ける根拠が明確になります。努力した過程や、強みを発揮した経験などを振り返りましょう。

エピソードで差別化を狙う

ゼミに関する自己PRは、エピソードで印象づけるように意識して作成することが大切です。なぜなら、他の志望者とテーマが重複する可能性が高いからです。

抽象的なエピソードは、読み手に「その他の志望者」として認識され、自己PRが埋れてしまいます。ありきたりな印象になるケースも考えられ、採用担当者の印象に残りづらくなってしまうのです。

インパクトを与えるためにも、ゼミに関する自己PRは、エピソードや伝え方などを工夫しましょう。

ゼミに関する自己PRの書き方4ステップ

効果的な自己PRの書き方

①強みを端的に言い切る

②ゼミに入った動機・活動内容を提示する

③ゼミの経験・結果を深掘りする

④どのように貢献するかを述べる

①強みを端的に言い切る

まずは冒頭で、自身の強みを端的に言い切りましょう。結論を先んじて提示することで、読み手が自己PRのテーマが把握しやすくなります。

仮に、冒頭からゼミでの経験や結果を説明し始めた場合、読み手に「何について説明したいんだろう」と疑問が生じてしまいます。

先延ばしにされた印象を受けてしまうため、自己PRの冒頭には「結論」つまり「自身の強み」を記載するのが良いでしょう。

②ゼミに入った動機・活動内容を提示する

自身の強みを根拠づけるために、結論の後には、ゼミに入った動機や活動内容を記載しましょう。

なお動機や活動内容を記載する時のポイントは、簡潔にまとめることです。ゼミの活動内容や魅力を深掘りした場合、自身の強みが伝わりにくくなってしまいます。

採用担当者が知りたいのは、志望者の人柄や価値観であるため、ゼミの概要は深掘りしすぎないことが大切です。ゼミの概要や活動内容は、1〜2文ほどを目安に記載すると良いでしょう。

③ゼミの経験・結果を深掘りする

ゼミに入った動機や活動内容の後には、ゼミでの経験や結果を記載しましょう。抽象的なエピソードは、読み手に理解しにくい印象を与えてしまうため注意が必要です。

動機や活動内容を詳しく提示することで、自身の強みに説得力を持たせられます。「この背景が今の強みに繋がっているのか」と、読み手の理解度を高め、記憶に残りやすくなるのです。

ゼミに関する自己PRを作成する際は、具体的な経験や結果を提示して、強みに結びつける構成にしましょう。

④どのように貢献するかを述べる

自己PRの最後には、ゼミでの経験や強みをどのように活かすかを明記しましょう。なぜなら、仕事への活かし方を記載することで、読み手に入社後のイメージを伝えられるからです。

また、将来のビジョンを明記することで、採用担当者は「この人なら、自社が目指す将来を実現できそうだ」と感じやすくなります。自身の強みに説得力を持たせる効果もあるため、概念的な展開にならないように注意して、仕事への活かし方で文章を締めくくりましょう。

自己PRを作成する際の注意点2つ

専門用語を使わない

自己PRは、専門用語を用いた文章を盛り込みすぎないよう注意してください。専門用語は限られたコミュニティでしか通じない言葉であるため、ゼミの活動やテーマに精通していない採用担当者は、理解しにくいと感じてしまいます。

なお専門用語は、自身がゼミで学んできた内容について知識がない人でも理解しやすいよう、噛み砕いて記載する必要があります。言い換えの表現が思いつかない場合は、専門用語の補足を追記して、読み手に優しい文章へ近づけましょう。

肩書きをアピールし過ぎない

自己PRを作成する際は、肩書きを羅列した文章が続かないように注意しましょう。企業側は、志望者の人柄や価値観がマッチしているかを知りたいからです。

「大学時代に◯◯や◯◯、◯◯の資格を取得しました」と明記した場合、採用担当者は「資格を持っているから、何なんだろう」と感じるでしょう。最悪の場合「自慢したいだけの人」や「自己中心的な人」と認識されてしまいます。

自己PRに肩書きを記載する際は「実勢を踏まえて、どのように貢献できるか」までを明記して、説得力を持たせましょう。

ゼミに関する自己PRの例文

協調性

例文

私の強みは「協調性」であり、ゼミ活動の討論を円滑に進めるために発揮しました。
ゼミでは「小学生教育のデジタル化」について研究し、ゼミ生4人で討論を行う機会がありました。「完全にデジタル化するべき」「今後も教師と対面で授業をするべき」と意見が割れ、両者の意見を肯定するのではなく、全うから否定し合う討論が続きました。
しかし私は「両者にメリットとデメリットがある」と考えたため、まずは意見の棚卸しをするように提案しました。また意見を掛け合わせたり、補足したりとお互いの理解を深める流れで討論が展開されるようにも努めました。
結果、ゼミ生全員が納得する結論を導くことに成功し、プレゼン発表会ではA判定をいただくことができました。入社後も、社員1人ひとりが納得のいく提案を通して貢献していきたいと考えています。(350字以内)

上記の例文では、協調性として円滑に人間関係が築けることをアピールしています。「ゼミ活動をスムーズに進めるために何をしたのか」や「どのような役割を担ったのか」が具体的に明記されています。

また、討論の内容や当時の心情が「」で強調されているのもポイントです。「入社後どのように貢献できるか」も提示されているため、企業側が志望者と働く未来像が想像しやすい構成になっています。

行動力

例文

私の強みは「行動力」です。大学時代は生物学科に所属していましたが、ゼミ活動を数理学科で実施しています。2年次に履修した数学の講義で、生物を数学の観点から分析することに興味を持ち、深く知りたいと思ったからです。
私は数理学科と生物学科の教授にコンタクトを取り、単位変換やゼミ配属への希望を申請しました。当初は、生物学と異なる分野であったため、知識を研究に落とし込むことに苦戦しました。そこで講義外でもゼミの教授に質問をしたり、数学科の友人にアドバイスを求めたりしました。また、通学前にも勉強時間を設け、研究に向けて尽力しました。
結果、プレゼン発表会で優勝することができ、前例のない課題にも恐れず行動する大切さを学びました。入社後は、貴社の方針である「海外進出」のために貢献していきたいと考えています。(350字以内)

上記の例文は「行動力を発揮したことで、前例のない事例を実現した」というテーマで展開されています。

別分野の知識を落とし込む過程が具体的に記載されているため、より理解しやすい内容だといえるでしょう。採用担当者にも「この人となら目標を達成できそう」と感じさせやすい文章構成になっています。

なお、自己PRの文字数に余裕があるなら、研究テーマを併せて深掘りして差別化を狙うのもおすすめです。

継続力

例文

私の強みは粘り強く継続する力です。行動経済学に関する研究に取り組む過程で、強みを発揮しました。
日本の研究や論文を通して分析を進めていく中で、根拠を提示するのに限界があることが課題でした。海外の文献も探索しましたが、サイトによって解釈が異なるため、検索意図がまとめきれず、悩む日々が続いていました。
教授から研究テーマを変更する助言ももらっていましたが、ゼミ内でも未開拓のテーマだったため、諦めたくありませんでした。
そこで私は、中学時代お世話になった英語教室の講師を通じて、海外教授とコンタクトをとり、詳しい話を聞くことに成功しました。結果、教授から高い評価をもらい、目標達成に向けて努力する大切さを学びました。
入社後も強みを活かして、試行錯誤を繰り返しながら、粘り強く業務に取り組んでいきたいです。(350字以内)

上記の例文では、独自性のあるエピソードを交えて、根気強く研究に打ち込んだ過程がアピールされています。「諦めたくない」という当時の心情も明記されているため、説得力が増しているのもポイントです。

継続力をアピールする際の注意点は「継続した」という事実のみを提示しないようにすることです。読み手に「行為そのものに意味があったのだろうか」と疑問を持たれてしまうため「継続したからこそ結果を得られた」とアピールできるように構成してみましょう。

気配り

例文

私の強みは、気配りを通して雰囲気づくりに徹せられることです。ゼミでの映像制作を通して発揮しました。ゼミ生の中で5人ずつチームを組んで30分の作品を制作し、模擬コンテストを行いました。
当初は消極的なグループの雰囲気から、映像の方向性が決まらず、なかなか撮影に移れない日々が続いていました。そこで私は、メンバー1人ひとりと綿密なコミュニケーションを取り、メンバー同士が意見を出しやすい雰囲気づくりに努めました。
また指示通りに動くだけではなく「他にも効果的な撮影方法はないか」と、メンバーに声をかけ、積極的な意見交換に取り組みました。
結果、メンバー全員が主体的になれるチームを形成でき、模擬コンテストでは優秀賞をいただきました。入社後も強みを活かして、プロジェクト成功に向けたチーム形成に貢献していきたいです。(400字以内)

上記の例文では活動内容に加えて、メンバーの中心になり気配りを発揮したことにも触れています。実際に声をかけたセリフも明記され、読み手が感情移入しやすくなっているのもポイントです。

さらに「5人」「30分」と、数字が盛り込まれているため、具体的かつ印象的に内容が伝わる工夫がされています。読み手の信頼を得るためにも、効果的な自己PRに仕上がっているといえるでしょう。

自己PRが思いつかない時の対処法

万が一、自己PRが思いつかない場合は、同じゼミの学生と作成すると良いでしょう。あるいはゼミの教授に直接相談するのも1つの手段です。第三者からの視点やアドバイスをもらえるため、自身では気づかなかった強みやエピソードを知れるからです。

また情報交換を交えるため、頭の中を整理しながら効率よく作成できるメリットもあります。

しかし、ゼミ生と共に自己PRを作成する際は、文章表現や内容が重複する可能性があります。オリジナリティに欠ける自己PRにならないよう注意して取り組みましょう。

自己PRでゼミを取り上げて内定を狙おう!

自己PRでゼミ活動を取り上げる際は、アピールするテーマや、入社後のビジョンに結びつけて展開する必要があります。

また、経験を深く掘り下げたり、数字やセリフを明記したりして、独自性のある自己PRに近づけましょう。ただし、専門用語の多用や肩書きの羅列は控えることが大切です。

本記事で紹介したポイントや例文を参考にして、まずは自己分析を入念に行い、ゼミについて自己PRを作成してみましょう。

最適な自己PRの文字数は?書き方のポイントや注意点を解説【例文あり】

就活に向けて自己PRを作成する際「文字数の目安がわからない…」「うまく書ける自信がない」と悩みますよね。

魅力的な自己PRを作成するには、文字数を考慮しつつ読みやすい文章に仕上げるポイントを抑えておく必要があります。

本記事では、自己PRの文字数の目安や、強みを効果的にアピールするポイント、各文字数ごとの例文を紹介します。

自己PRの文字数に目安はあるのか?

指定なしの場合は300〜400文字が目安

自己PRの文字数に指定がないなら、300〜400文字を目安に作成しましょう。300文字未満の場合、面接官や採用担当者に伝える情報量としては、少々物足りない印象を与えてしまいます。

一方、400文字を超える場合は「文章を端的にまとめる力が足りない」という印象を与えてしまいます。情報量が多いため、読み進めるハードルも高く感じさせてしまうでしょう。

つまり自己PRは、情報量が少なくても多くても、熱意が伝わりにくくなってしまうのです。実際に、面接で話すことを想定しても、300〜400文字なら約1分ほどで回答できます。

以上のことから、自己PRは300〜400文字に収めるのが最適といえるでしょう。

指定ありの場合は8〜9割を埋める

自己PRの文字数に指定がある場合は、記入欄の8〜9割を埋めましょう。なぜなら文字数を指定することで、志望者の要約力がチェックされているからです。

加えて、自己PRでは「志望者がルールを守れる人か」という点もチェックされています。文字数が大幅に超えてたり少なすぎたりした場合「理解力がない人」「決まりを守れない人」と判断されてしまうでしょう。

したがって自己PRの文字数は、指定があるなら8〜9割を埋めることが大切です。また、自己PRの内容だけではなく、書き方や文量など様々な点で評価されていることを覚えておきましょう。

自己PRを作成する際のポイント6つ

印象に残るエピソードを盛り込む

自己PRを作成する際は、印象に残るエピソードを盛り込みましょう。なぜなら、他の志望生との差別化に繋がるからです。例えば、2人の志望生が自己PRを作成し、エピソードとしてサークル活動を取り上げたとします。

1人の学生が「イベントへの参加」について、もう1人の学生が「サークルの創立」を経験していたならば、後者の方が貴重な経験として印象に残るでしょう。

自身の強みをアピールしても、エピソードが弱ければ「よくあるエピソード」として埋もれてしまうのです。自身の魅力を引き出すためにも、企業の目に留まりやすくなるエピソードを棚卸しましょう。

一文を簡潔にまとめる

自己PRは、一文一文を簡潔にまとめて作成することも大切です。情報量が多い文章は、読み手にストレスを与えてしまいます。

自己PRを「あれもこれも伝えたい」と作成した場合、読み手としては「いや、知りたいのはそこじゃない…」と、相違が生まれやすくなるのです。また、企業が求めている情報や、伝えたいポイントが目立ちにくくなってしまいます。

自己PRでは、伝えたい内容を精査してまとめる力も問われますので、一文一文は簡潔かつシンプルにまとめるように意識しましょう。

エピソードは複数用意しておく

自己PRに盛り込むエピソードは、複数用意しておきましょう。なぜなら、複数の話題を求める企業も存在するからです。例えば「リーダーシップ」が自己PRのポイントである場合は、リーダーシップをアピールできるエピソードを複数準備しておきます。

裏付けるエピソードを複数用意していることで、強みに一貫性が生まれ、信憑性説得力が増す効果もあります。 また、企業によって求められる人材も異なるため、複数のエピソードを用意しておくと安心です。

さらに面接対策にも繋がるため、面接を控えている方や、複数の企業に応募する方は、2〜3個を目安にエピソードを準備しておきましょう。

強調する際は「」でくくる

自己PR内で強調したい言葉や表記、セリフは「」でくくりましょう。記号を用いることで、直感的に内容を理解しやすくなるからです。

「」を用いずに表記するのも可能ですが、文章に埋もれて、重要性が伝わりにくくなってしまいます。しかし、「」でくくった場合は「これが伝えたいことです」と、視覚的に捉えられるため、読み手がパッと理解しやすくなります。

文章から浮立たせる効果があるため、特にアピールしたい内容は「」で名詞化すると良いでしょう。

企業が求める人物像を把握する

企業側は、会社と志望者の価値観がマッチしているかを確認しています。

自己PRは、志望する企業が求めている人材に結びつけるように作成することで、自身が活躍しているイメージを伝えやすくなります。

企業研究を通して、志望する企業が求めている人物像を把握したうえで、自己PRの作成に取り掛かりましょう。

文章前後でアピールする内容を明記する

自己PRは、冒頭と締めでアピールしたい内容を繰り返し提示しましょう。繰り返し書くことで説得力を持たせ、読み手が理解しやすくなるからです。

まず冒頭で「強みは○○です」 と説明することで、最も伝えたい内容が文章に埋もれずに、印象づけられます、。その後に、具体例やエピソードを説明していく流れなら、読み手も「この背景が冒頭に繋がっていたのか」と、展開を理解できます。

また、最後に再び結論を述べることで「たしかにその通りだ」と、改めて納得しやすくなります。重要なポイントを強調するのに有効なため、自己PRを作成する際は、冒頭と締めで結論を書きましょう。

自己PRを作成する手順6ステップ

自身の強みを言い切る

自己PRの冒頭には、自身の強みを言い切る文章を提示しましょう。「私の強みは〇〇です」と提示することで、読み手が文章の主軸を把握しやすくなります。

冒頭からエピソードを展開し始めてしまうと、読み手は「何の話をしているんだろう」と、悩みながら読み進めることになってしまいます。最悪の場合、焦らされている印象を与え、最後まで文章を読まれない可能性もあるでしょう。

印象に残らない自己PRにならないためにも、冒頭には結論を提示することが大切です。

エピソードを深掘りする

印象に残る自己PRを作成するためにも、強みを発揮したエピソードを具体的に提示しましょう。企業側は、志望者の強みに偽りがないかを知りたいと思っています。

例えば「私の強みは行動力です」と伝えただけでは、背景根拠がないため、どのような場面で強みを発揮できるのか想像できません。しかし「率先してチームリーダーに立候補した」と続ければ「強みを活かして貢献できる人材だ」と、イメージしやすくなるのです。

自己PRの結論を述べた後は、強みを証明する背景やエピソードを具体的に伝え、興味関心を惹きましょう。

目標や課題を提示する

自己PRのエピソードを深掘りした後は、経験の中で生まれた目標課題を書きましょう。なぜなら、結論とエピソードに説得力を持たせられるからです。

採用担当者は、志望者と企業の価値観がマッチしているかをチェックしています。「なぜ目標や課題に向き合ったのか」についても併せて展開し、自身の人柄価値観をアピールしましょう。

目標や課題に向き合った過程は、志望者の心情や考えなどが含まれやすいため、より説得力を持たせる効果があります。唯一無二の自己PRにも繋がるため、目標や課題を含めた文章を作成するようにしましょう。

努力や工夫を振り返る

自己PRで目標や課題を提示した後は、達成するために行った努力工夫を具体的に振り返ります。自身の強みを具体的にアピールするうえで、他の志望者と差別化できるからです。

例えば「資格取得に向けた学習に尽力した」という表記は抽象的であり、アピールとしてはやや弱い印象を与えてしまいます。「50分勉強・10分休憩を繰り返した」「教科書の音読を3ヶ月続けた」など、努力や工夫を具体的に提示することで、オリジナリティが生まれます。

採用担当者は、志望者の努力や工夫を聞くことで「この人は◯◯の努力ができるから、仕事を任せても問題ないだろう」と、再現性を持って貢献できるかを見極められるのです。

目標や課題を達成するための努力や工夫は、文字数が許す限り具体的に書くように意識しましょう。

入社後のビジョンを提示する

最後に、入社後のビジョンがわかる文章を記載しましょう。強みに自信があったとしても、企業に貢献できる内容でなければアピールには繋がりません。

例えば「強みである〇〇を活かして、貴社のプロジェクトでは~~~のように貢献します」と、具体的に提示できると良いでしょう。「どのような業務で活かせるか」に触れて作成すれば、実際に働いている姿をイメージさせやすくなり、企業研究への尽力もアピールできます。

以上を踏まえて、自己PRを作成する際は「入社後どのように貢献できるのか」に関する文章で締め括りましょう。

作成した自己PRを添削する

作成した自己PRは、内容に誤字脱字などの不備がないかを添削して確認します。詳しく伝えたい内容やエピソードの深掘りなどを、総合的にチェックすることが大切です。

生じやすい不備には、抽象的な表現や情報の抜け、文章のねじれなどが挙げられます。修正が乏しい場合は、企業側に「結局何を伝えたいんだろう」と疑問を抱かれてしまいます。自己PRが伝わらない事態を防ぐためにも、一文一文を具体的に書きましょう。

また添削は自身のみで行うのではなく、友人や家族、教授などの第三者に確認してもらうのが有効です。客観的な視点からアドバイスをもらえるため、効率よく自己PRの修正・加筆に取り組めます。

【文字数別】自己PRの例文

100文字の場合

例文

私の強みは「向上心に長けていること」です。中学時代から大学時代にかけて、10以上の資格取得に努め、スキルアップに励んできました。入社後も、高い目標に向けて成果を出し続ける人材として貢献いたします。

上記の例文では、向上心をアピールしつつ「入社後も伸び代がある人材」という点を伝えています。

また、より具体性や信憑性を増すために「10」と、数字を記載しています。努力した過程を、読み手が直感的にイメージできるのもポイントの1つです。

さらに、過去に努力した経験を盛り込むことで「向上心の高さ」と結び付けてアピールできています。「向上心」を強みとして、アピールしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

200文字の場合

例文

私の強みは継続力であり、長期的な目標を見据えてサークル活動に取り組みました。
大学時代に友人とダンス愛好会を創立し、大学内外のダンスイベントを通して、認知度を上げるために活動しました。
結果、2年後の夏に、◯◯球場でのダンスパフォーマンスのオファーをいただくことができました。サークル活動を通して、失敗を恐れずに挑戦し続ける大切さを学びました。
入社後は、チーム単位のプロジェクトや目標達成のために貢献します。

上記の例文では「コツコツと知名度を上げる」という目標達成のために、サークル活動に尽力したことを述べています。アピールするポイントを1つに絞って深掘りしているため、短いながらも内容が濃い自己PRに仕上がっています。

また「継続力」を取り上げることで「長期的に勤める人材」と認識してもらえる可能性もあるでしょう。200文字で自己PRを作成する方は、強みとエピソードを1つに絞って文章を展開するのをおすすめします。

400文字の場合

例文

私の強みは「気配りができること」です。常に相手の目線に立って行動するよう心がけています。3年次には、学芸員免許を取得するために、◯◯博物館にて10日間の実習に取り組みました。

5日目の館内を巡回する実習中、来館者から「昆虫の展示はどこですか?」と声をかけられました。私は植物部門を専攻していたため、詳しい展示場所を十分把握できていませんでした。そこで私は、来館者とパンフレットを確認しながら案内するよう努めました。「専門外なのでわかりません」と返答した場合、来館者を突き放すような印象を与えてしまうと考えたからです。

結果、目的の展示に辿り着くことができ「丁寧に案内してくれて、ありがとう」と感謝の言葉をいただきました。実習の経験から、相手の立場に寄り添う思いやりの姿勢を持つ大切さを知りました。

入社後は協調性を活かして、お客様の課題や不安を丁寧にヒアリングし、円滑なやり取りの促進に貢献していきます。

自己PRを400字で作成する際は、冒頭と文末にアピールポイントを記載し、エピソードを深掘りするのがポイントです。上記の例文でも、冒頭と文末で「協調性」が盛り込まれ、印象に残りやすい構成に仕上がっています。

さらに、エピソードの描写が細かく提示され「自分が何を考えて行動したのか」も明記されてます。具体的な表現が盛り込まれていることで「志望者の人間性」が伝わりやすくなるでしょう。

500文字の場合

例文

私の強みは、相手を問わずと打ち解けられる「コミュニケーション力」です。
大学2年生でアメリカへの留学を経験し、当時は「自分の言語が伝わるか」という不安から、現地の学生と打ち解けられずにいました。現状をホストファミリーに相談したところ「自分から話しかけることが大切だよ」とアドバイスをもらい、次の日から実践してみました。
性別や年齢を問わず自分から声をかけるよう徹底した結果、コミュニティの一員として歓迎してもらえる機会が増えました。現地の友人や知人と対話を繰り返したことで、自分の英会話スキルにも自信がつきました。
以上の経験から、主体的なコミュニケーションの大切さを学び、帰国後もコミュニティに参加する時は、自ら声をかける習慣が身につきました。
入社後は積極的なコミュニケーションを意識して、プロジェクトメンバーとの信頼関係を構築することに努め、海外への事業展開に貢献したいと考えております。

上記の例文は「どのように困難を乗り越えたのか」が明記され、当時の状況がイメージしやすい構成になっています。セリフや心情が「」で強調され、よりエピソードに具体性が増しているのもポイントの1つです。

自己PRを500字で作成する際は、端的にまとめようとし過ぎないことが大切です。文字数が不足する可能性があるため、エピソードの部分を具体的に記述しつつ、活躍する姿を伝えるように意識しましょう。

600文字の場合

例文

私は大学のゼミ活動を通して、大学時代の経験から、困難に直面しても諦めない「粘り強さ」を身につけることができました。に自信があります。大学のゼミ活動を通して身につき、ゼミ対抗の研究発表会では準優勝をいただけました。
大学のゼミでは、地震のメカニズムについて研究し、日本で発生する地震の特徴について発表するために準備を進めていました。しかし、研究室内で中間発表を実施した際「机上論を述べているだけでリアリティがない」との指摘を受け、具体的な改善点が見つけられずにいました。
そこで私は、研究内容の具体性を上げるため、過去に地震があった被災地に赴き、地域や資料館の方の話を聞くことに努めました。実際に話を聞くことで、よりリアリティのある考察ができるのではないかと考えたからです。当初は、現地の方々に取り合ってもらえず挫けそうになりましたが、研究テーマや熱意を説明することで共感していただき、地震が発生した当時の体験をインタビューできました。
結果、論文や文献のみでは深掘りしにくい地震の特徴について、具体的な考察に繋げることができました。そして、ゼミ対抗の研究発表会では準優勝を受賞し、教授から「リアリティと独自性のある研究だ」と賞賛の言葉もいただきけました。
私はゼミでの活動を通して、目標達成に向けて努力を惜しまない大切さを学びました。貴社へ入社した後も「粘り強さ」を活かして、プロジェクト遂行のために120%の努力を還元していきたいと考えています。

上記の例文は、1つのエピソードを深掘りして、強みに説得力を持たせています。「コツコツ努力する」というテーマに焦点を当てて展開されているため、自己PRの軸がブレることなくまとめられています。

さらに、実習の経験から得た学びを入社後のビジョンに関連づけているのもポイントです。なお、エピソードを複数取り上げて、エピソードの情報量を増やすのも1つの方法としておすすめします。

800文字の場合

例文

私の強みは、失敗を恐れず取り組む「主体性」です。4年間勤めた花屋のアルバイトでは、お客様へのアプローチに尽力し、売上アップに貢献することができました。
私の勤めている店舗は、2021年から売上が約15%落ちており、「お客様へのアプローチ不足」が原因だと考えられるため、「お客様とのコンタクトを増やすこと」が店舗目標に設定されました。
私はこの目標を達成するために、個人的に2つの目標を立てました。・1回の出勤につき、10人のお客様に声がけをする・出勤日は、おすすめの商品を1人以上に購入してもらう
目標を設定した当初は緊張してしまい、5人のお客様に声をかけるのも厳しい状態でした。なぜ声がけすることに抵抗があるのかを分析した結果、商品の魅力を把握しきれていないため、自信が持てないことが原因だと気付きました。そこで社員の方にヒアリングをしたり、花の特徴などを調べ、商品1つひとつの魅力をノートにまとめました。
また商品の知識が増えたことで、聞かれた質問にも答えられるようになり、お客様に声をかける不安や抵抗が解消されていきました。「気になる商品がありましたら、いつでもお尋ねください」と、お客様からも話しかけやすいように声をかけ、押し売りの印象を与えない雰囲気作りも意識しました。
お客様のニーズを丁寧に聞き、商品と照らし合わせて提案することで、以前よりも多くのお客様に購入いただけるようになり、担当マネージャーから「社員よりも、売上に貢献してくれている」と、嬉しい言葉をいただくことができました。
結果として、3か月後の店舗売上は前年比1.3倍を記録し、目標も達成できました。
以上の経験から「主体的に行動する大切さ」を学び、第三者に賞賛されるほど売上に貢献できたことが自信になりました。貴社に入社した後も「主体性」を活かして、お客様1人ひとりにベストな提案ができるよう、貢献していきます。

自己PRが800文字に指定されている場合は、600文字よりもさらに具体性のある文章を作成するのがポイントです。特にエピソードの具体性を高め、他の志望者との差別化に繋げましょう。

上記の例文では「約15%落ちていた売上を前年比1.3倍まで回復した」と、具体的な数字やデータを用いています。また、「」でくくったり、心情やセリフが複数記載されているため、より説得力ある自己PRに仕上がっています。読み手からの信頼を獲得するためにも効果的な文章構成といえるでしょう。

自己PRを文字数に沿って作成する際の注意点

ネガティブな表現を使わない

自己PRの文章は、前向きな表現を使って作成しましょう。なぜなら面接官や採用担当者に仕事を任せられないと判断されてしまうからです。

素直さや謙虚さを伝えるのも大切ですが、卑下しすぎた場合「自信がなさそう」「すぐに退職しそう」と、マイナスな印象を与えてしまいます。過去の失敗や苦労を盛り込むとしても、否定的な言葉や表現は控えましょう。

万が一、マイナスなエピソードについて述べる際は、得た学び教訓などを併せて紹介して、前向きな内容で文章を締めましょう。

誇張した表現を使わない

自己PRは、大げさな表現を使わないようにしましょう。読み手に「自己主張が強い」「協調性がない」などのマイナスな印象を与えてしまうからです。万が一、事実と異なることが発覚した場合は、採用を取り消される可能性も考えられるでしょう。

自己PRで重要視されるのは「結果」ではなく、志望者の人柄や価値観です。「第三者をどれだけ圧巻させられるか」は気にせずに、偽りなく真実を記載しましょう。

自己PRの文章を書く際は、大げさな表現を使わない文章を心がけることが大切です。

履歴書・ESとの相違をなくす

自己PRに記載する内容は、履歴書やES(エントリーシート)の内容と相違がないようにしましょう。なぜなら相違が発覚した場合、信憑性に欠ける印象を与えてしまうからです。

履歴書やES(エントリーシート)と相違があることで一貫性がなく、読み手に「嘘をついているのではないか」と感じさせてしまいます。自信が伝えたい強みが伝わりにくくなる可能性もあるでしょう。

以上を踏まえて、自己PRの作成は、履歴書やES(エントリーシート)と相違がないことを確認しながら行いましょう。

抽象的な文章表現を使わない

自己PRの文章は、抽象的な表現を使わないように記載しましょう。抽象的な表現は、読み手にアピールしたい内容を十分把握してもらいにくくなります。

例えば「責任感の強さ」をアピールすると想定します。一言で「責任感が強い」と、まとめた場合「どのように責任感が強いのだろう」と、読み手に考える手間を与えてしまいます。「任された仕事を最後まで真っ当する」や「苦手な課題に対して努力できる」など、責任感が強いと感じた背景まで深掘りするのが大切です。

また、深掘りして情報を明確にすることで、他の志望者との差別化にも繋がります。自己PRを作成する際は、一文一文が具体的に記載されているかを意識しながら取り組みましょう。

文字数が不足する・超過する場合の対処法

ですます調とである調の使い分けをする

自己PRでは「ですます調」か「である調」のどちらかに統一されていれば、どちらで書いても基本的に問題ありません。そのため、文字数に合わせて使い分けるのも一つの手です。

文字数が超過する場合は「である調」、文字数が不足するような場合には「ですます調」を用いることで文字数の過不足を対処することができます。しかし、ですます調とである調が混同しないように注意する必要があります。もし、書き換えた場合には見直しをすることを徹底しましょう。

エピソードの深堀りをする

文字数が不足するような場合は、エピソードを深掘りすることで内容の加筆をすることができます。自己分析と企業研究を徹底することで深掘りできるところがないかを探してみましょう。

特に、エピソードの説明や成果を書く時に具体的な数字を用いることがおすすめです。例えば、「留学に行く前はTOEICが530点だったが、留学後は860点まで上げることができた」などとすることでどれくらい英語力が上がったのかが伝わりやすくなります。

文字数が不足している時は、より具体的に書くことができる部分がないか、どのくらい目標を達成できたのか、課題解決に向けて工夫した点など自己PRのエピソードを改めて振り返ってみましょう。

単語を言い換える

言い換えられる単語例
  • エピソード ⇨ 出来事
  • テクニック ⇨ 技術
  • ボランティア ⇨ 奉仕活動
  • チャレンジ ⇨ 挑戦
  • リーダーシップ ⇨ 統率力

上記のように、文字数の過不足は単語を言い換えることでも対処することができます。特にカタカナの単語は、日本語に言い換えることで文字数を減らし、逆にカタカナにすることで文字数を増やすこともできるでしょう。

同じ意味合いで伝えることができれば、単語の言い換えをしても問題はありません。言い換える際は、意味合いが変わらないよう言い換えに用いる単語には十分に注意しましょう。

削れる修飾語を探す

「とても」「すごく」「大変」「しっかりと」などはよく使われる修飾語です。しかし、修飾語を使わなくとも文章の内容が伝わることが多いです。文字数が超過する場合には削れる修飾語がないか読み直してみましょう。

文字数が足りない時に修飾語をつけるのも一つの手ですが、多用したり、必要のない箇所にまでつけ足してしまうと「書くことがない」「内容が足りない」ということに気づかれてしまいます。そのため、文字数が足りない時は修飾語を用いるのではなく内容を加筆することを心がけましょう。

自己PRを最適な文字数で作成しよう

自己PRは、文字数の規定に沿って作成するとともに、順序立てて簡潔にまとめる必要があります。

また経験を深く掘り下げることで、他の志望者と被りにくい自己PRを作成できます。なお、嘘や大げさな言い回しは用いないこともポイントです。

本記事で紹介した内容や例文を参考にして、自己分析の結果を元に、自己PRに記載する強みや経験を明確にしてみましょう。

志望動機の文字数は何文字が目安?書き方を徹底解説【文字数別の例文あり】

ESを書くとき、「志望動機はどのぐらいの文字数で書いたら良いのか」「文字数が指定されている場合は、何割以上書くのが正解?」など、志望動機を書く上で気になる文字数

文字数が少ないと「志望度が低いのでは」「企業研究していないのか」とマイナスな印象を持たれる可能性があるため、志望動機は文字数を意識して書くことが大切です。

今回は、志望動機の適切な文字数について解説しています。文字数別の志望動機例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

志望動機の文字数はどのぐらいがベスト?

志望動機の文字数が指定されている場合

指定された文字数の9割〜10割を書くことを目指しましょう。例えば、文字数が400文字の場合は390文字〜400文字を書くことが理想です。

採用担当者は就活生の志望動機をたくさん読むため、指定された文字数に収めることは読みやすさ簡潔さ論理的な思考力などを示す指標となります。

文字数が指定されている場合は、指定された文字数を守って書くことが大切です。

志望動機の文字数が指定なしの場合

志望動機の文字数が指定されていない場合は、300〜400文字程度で書くことがおすすめです。

300~400文字程度であれば、熱意意欲を伝えつつ、論理的な思考力文章構成力も示すことができます。

特に手書きでESを書く場合、記入欄の大きさにもよりますが、400字以上のテキストを書くと文字が小さくなってしまい、却って読みにくくなってしまうことが多いようです。

文字数を意識し、読みやすく簡潔な文章を書くように目指しましょう。

志望動機の書き方を徹底解説!

その企業でなければならない理由を書く

志望動機は採用担当者の心を掴むことが大切です。そのためには「絶対に貴社で働きたい」という意志を伝えるのはもちろん、「なぜその企業でなければいけないのか」が最重視されます。

特に企業研究が大切です。表面的な情報だけでなく、理念・ビジョン・事業内容・社風を徹底的に調べて、OB・OG訪問やインターンシップに参加した情報を活かし、自分の価値観と一致できる点を伝えましょう。

志望企業の競合他社を調べ、他社にはない魅力や価値観をきちんと伝えることも大切です。逆に調べないでおくと「うちではなくても他社でも良いと考えていそう……」とマイナスな印象を与える可能性があるため、志望動機の対策はきちんとしましょう。

注意点として「貴社に魅力を感じた」「貴社の製品のファンだから」ではなく、具体的な経験や学びなどの根拠に基づいた理由が必要です。

具体的なエピソードを入れ込む

志望動機を書く上で重要なのは内容に具体性を持たせることです。自分がこれまでどのような経験をしてきたのか、その中でどんなスキルを得ることができたのかなどを具体的に書くようにしましょう。自分の持つスキルや経験が、職場でどのように生かせるかを示すことができれば、より内容の深い志望動機を書くことができます。

また、「目標を達成した」「課題を解決した」というだけではなく、どのように解決したのか、困難なエピソードや取り組みの内容を入れ込むことであなたがどのような経験やスキルを持っているのかが相手にも伝わりやすくなります。

入社後はどのように活躍したいのかで締める

結論として、入社後にどのように活躍したいのかを簡潔に述べることが大切です。自分がどのように貢献できるのか、具体的な行動計画を練りましょう。

例えば、「将来は〇〇で活躍して貴社に貢献します」「入社後は〇〇で〇〇に貢献できる人材になりたいです」などの将来の展望を書きましょう。

入社後の成長イメージを明確に示し、熱意と意欲をアピールします。将来の展望を書くことで、採用担当者により積極的に熱意を伝えられます。

文字数別での志望動機の例文4つ紹介

志望動機の書き方【100文字】

例文

学生時代に広告研究会に所属し、外注のWEB広告を運用してきました。幅広いターゲットへアプローチできる貴社でなら、生活者に響く広告を届けるという私の目標を目指すことができると考え、志望しました。(96文字)

志望動機が100文字に指定されている場合もあります。100文字は少ししか書けないため、内容を精査し、端的に書きましょう。

例文は、簡単に学生時代での活動を記載した後に、志望動機と入社後の目標を96文字で上手にまとめています。

短い文章で上手くまとめるには、省ける単語・文言がないか確認しながら書くと良いでしょう。

志望動機の書き方【200文字】

例文

大学4年間、広告研究会に所属し、私は外注のWEB広告制作活動に取り組んできました。この経験を通して、WEBマーケティングスキルを身につけました。幅広いターゲット層にアプローチできる貴社でなら、生活者に響く広告を届けるという私の目標を目指すことができると考え、志望しました。入社後は、WEBマーケティング職として、データ分析に基づいた戦略立案に貢献し、貴社の事業成長に貢献したいと考えています。(196文字)

200文字も100文字と同様に少ししか書けないため、端的に書く必要があります。200文字では、志望理由と入社後についての他に、学生時代のエピソードを盛り込むと人柄もアピールでき良いでしょう。

例文では、大学時代に所属していた広告研究会での主な活動と身につけたスキルが書かれています。経験を活かして働きたいことをアピールしています。

志望動機は身につけたスキルの他に、自身の経験学びについて書いても良いです。短い文章の中でいかに熱意を伝えられるかが重要になります。

志望動機の書き方【300文字】

例文

私はWEB広告事業のマーケティング部に興味を持ち志望します。大学時代には、広告研究会に所属し、外注された飲食店や雑貨屋、美容室などのWEB広告の運用・分析・改善を繰り返し、閲覧数増加させる活動を中心に取り組んできました。この経験を通して、BotC向けのWEBマーケティングスキルを身につけました。貴社はBtoC企業のWEB広告の強みがあり、幅広いターゲット層にアプローチできる貴社でなら、生活者に響く広告を届けるという私の目標を目指すことができると考え、志望しました。入社後は、マーケティング職として、データ分析に基づいた戦略立案に貢献し、貴社の事業成長に貢献したいと考えています。(291文字)

志望動機で指定されている文字数が多いのは300文字です。

200文字と違うのは、「外注された飲食店や雑貨屋、美容室などのWEB広告の運用・分析・改善を繰り返し、閲覧数増加させる活動を中心に取り組んできました」と大学時代でのエピソードを具体的に記載しています。採用担当者がイメージしやすい内容でしょう。

さらに、大学時代でのエピソードと志望先の企業の強みが一致しているのが良い点です。もし、文字数で苦戦している就活生は、学生時代のエピソードを具体的に書くことをおすすめします。

志望動機の書き方【400文字】

例文

私はWEB広告事業のマーケティングに興味を持ち志望します。大学時代には、広告研究会に所属し、外注された飲食店や雑貨屋などのWEB広告の運用・分析・改善を繰り返し、閲覧数増加させる活動を中心に取り組んできました。この経験を通してマーケティングスキルを身につけました。貴社はBtoC企業のWEB広告の強みがあり、幅広いターゲット層にアプローチできる貴社でなら、生活者に響く広告を届けるという私の目標を目指すことができると考え、志望しました。また、OB訪問で一人当たりの担当顧客が他社よりも少ない分、担当顧客に時間をかけて貢献できるとお聞きし、丁寧に運用・分析・改善をし、より良い結果を出したい私にとって、より強く志望をするようになりました。入社後は、マーケティング職として、データ分析に基づいた戦略立案に貢献し、貴社の事業成長に貢献したいと考えています。将来はチームリーダーとして後輩を育成したいです。(399文字)

400文字も300文字と同様に、志望動機で指定されていることが多いです。400文字は具体的な理由を書くことができるため、自己分析企業研究に時間をかける必要があります。

例文では「OB訪問で一人当たりの担当顧客が他社よりも少ない分、担当顧客に時間をかけて貢献できるとお聞きし、丁寧に運用・分析・改善をし、より良い結果を出したい私にとって、より強く志望をするようになりました」とOB訪問に参加して企業研究したことが伝わります。

また「将来的にはチームリーダーとして後輩を育成したいです」と書かれているため、管理職を目指しているのも採用担当者に「将来を見据えている」と好評価をいただけるでしょう。

他の志望学生と差別化にもなるため、採用担当者に良い印象を与えることができるでしょう。ただし、長い文を書くと文章にまとまりがなくなる可能性があるため、簡潔に書くことを心掛けて書くことが大切です。

志望動機の文字数が足りない場合の対処法

学びや経験などを追記する

志望動機の文字数が足りない場合は、単純に情報を追記するのではなく、自分自身のエピソードを掘り下げることが重要です。

自分自身のエピソードを掘り下げることで、今まで気づかなかった志望動機を見つけられるでしょう。

注意点としては、ダラダラと書くのではなく、簡潔で分かりやすい文章にするように心掛けるのが大切です。簡潔で分かりやすい文章にすると読みやすさ説得力が向上します。

企業研究を念入りにする

文字数が足りない場合は、企業研究を念入りにすることを意識しましょう。企業研究をしっかりと行い、企業の求める人材を明確にした上で志望した理由を述べます。それにより、文字数が稼げることに加え、あなたが企業のことをしっかりと理解しているということも伝えることができます。

志望動機では自分をアピールするだけではなく、志望する企業にとって自分が必要な存在であることもアピールする必要があります。内容を加筆するためにも、再度企業研究を念入りに行うようにしましょう。

志望動機の文字数が多い場合の対処法

削れる言葉がないか考える

志望動機の文字数が多い場合は、冗長表現や不要な情報を削除することで、読みやすく説得力のある文章に仕上げられます。

不要な言葉は下記の通りです。もし、志望動機の中に当てはまる文言があれば削りましょう。

1.多すぎる接続詞・副詞

(例)そのため・そして・また・さらに・そこで

 

2.簡潔に置き換えられる文末

(例)仕上げることができます→仕上げられます

 

3.類義語・同義語の重複

(例)約4年間ほど→約4年間・4年間ほど

また、志望動機と関係のない情報を確認するのも大切です。文章力に自信がない方は、大学のキャリア支援センターや就活の経験がある先輩などに見てもらいましょう。

「である調」に書き換える

志望動機は「です・ます調」で書かなければならないと考えている人もいるかもしれません。しかし、「である調」「です・ます調」どちらかに統一されていれば問題ありません。

志望動機で重要なのは内容です。具体的で深掘りした内容を書くためにも、削減できる部分はしていきましょう。限られた文字数で書かなければならない場合は、「である調」に書き換えることで文字数を減らしましょう。

志望動機は文字数を意識して書こう!

志望動機の文字数は、指定されている場合指定されていない場合があります。

企業に提出する前に、必ず文字数を確認してから提出しましょう。志望動機に不安な方は、大学のキャリアセンターや社会人の先輩などに添削をしていただいてから提出することをおすすめします。

適切な文字数を意識して書くことは大切ですが、文字数に囚われすぎると中身が薄くなる可能性があるため、注意が必要です。

文字数に気をつけて、具体的な経験や学びなどを踏まえた志望動機を書くことで、内定までの一歩に近づきます。

【例文あり】ガクチカでアルバイト経験はだめ?評価に結びつく書き方を解説

「学生時代に力を入れたことは?」就活の場で必ず聞かれるこの質問に、アルバイト経験と答えていいか悩んでいませんか?アルバイトのガクチカではESや面接を突破できないと言われることもあり、不安になっている人も多いのではないでしょうか。

結論を述べると、ガクチカでアルバイト経験を伝えることは「だめ」ではありません。しかし、ポイントを押さえ効果的に伝えなければ魅力が伝わりにくいので注意が必要です。

本記事では、アルバイトをテーマとすることが問題ない理由や上手くアピールする方法について解説します。

ガクチカでアルバイト経験は「だめ」ではない!

ガクチカでアルバイト経験を伝えることをマイナスに捉える必要はありません。反対に、学生にとってアルバイトは自己成長や学びの場であるため、就活の場において十分なアピール材料となります。

実際に働いてみて、仕事に対する姿勢や責任感など学生生活だけでは得られなかった発見学びがたくさんあったのではないでしょうか。学業やサークル活動などとは違ったアピールポイントが多く、他の就活生との差別化するチャンスでもあります。

アルバイト経験で得た学びやスキルなどを上手くアピールして、採用担当者の目を惹く内容に仕上げていきましょう。

ガクチカでアルバイト経験を伝えるメリット

学業以外に熱心に取り組んだこととして個性を表現できる

アルバイト経験はガクチカの題材として弱いと思うかもしれませんが、決してそうではありません。むしろ企業にアピールしやすいテーマです。

そもそも、ガクチカとは学生時代に力を入れたことの略で、就活生の個性をアピールできる項目です。学生として学業に力を入れることは当たり前とみられてしまうため、学業以外の行動をアピールすることで、他の就活生との差別化を図ることができます。

アルバイト経験がある学生は多いですが、職種や業務、達成した目標などが異なります。つまり、アルバイト経験は学業以外に熱心に取り組んだこととして、個性をアピールできる題材だといえるでしょう。

入社後の仕事に対する姿勢をイメージしやすい

企業側はガクチカを通して、学生の人間性や価値観を知り、入社後のミスマッチを防ぎたいと考えています。アルバイトは、実際に仕事をする場であるため、仕事に対する考え方や姿勢がアピールしやすいテーマです。企業が求める人材であるかどうかを採用前に確認することができます。そのため、ガクチカでアルバイト経験を伝えることは決してだめではなく、むしろ評価されやすい題材でしょう。

アルバイトのガクチカ「だめ」なパターン5選

①仕事内容を説明しているだけのガクチカ

アルバイト経験を題材にする場合、ただ仕事内容を説明しているだけの内容はガクチカとして評価されません。企業側は、そのアルバイトがどのような仕事であるのかを知りたいわけではないからです。

特に、ESでは文字数が制限されていることもあり、仕事の説明だけで終わらないように注意しなければなりません。アルバイト経験を通じて得た経験や学んだことが伝わる内容にまとめることが大事です。上手くアピールできるように、構成や書き方のコツをしっかり抑えておきましょう。

②業務として当たり前のことを伝える

アルバイトの業務として、当たり前のことを伝える内容もガクチカとしては相応しくありません。例えば、「挨拶を元気よくしていた」「お客様を丁寧に接客した」というような行動が挙げられます。これから一緒に働く人材として評価をするには、弱いエピソードです。

また、「努力をした」「頑張った」というような曖昧な表現もエピソードが伝わりにくくなるため、避けた方が良いでしょう。ただし、決して大きな成果がなければならないというわけではありません。通常業務ではなく、プラスαの行動によって得られた成果や経験、学びはなかったか思い出してみましょう。

③成果を誇張しすぎている

アルバイト経験の中で得た成果を誇張している、あるいはを記載している場合ももちろん「だめ」なガクチカです。面接官は数多くの就活生を見てきたプロです。誇張した内容や嘘があればすぐに見抜かれてしまうでしょう。

また、ESの内容を面接で質問された時に正確に答えられないということになります。内容が正確でないことがバレてしまうと、信頼を失うことになり、採用への道は閉ざされてしまいます。アルバイト経験の中で達成した成果は正しい内容を伝えるようにしましょう。

④世間的にマイナスイメージのあるアルバイト

世間的にマイナスイメージを持たれやすいアルバイトはガクチカに書かない方が良いでしょう。例えば、ホストクラブやキャバクラというような水商売商品の転売などが挙げられます。

このようなアルバイトは、就活の場ではポジティブな印象を与えにくく、むしろ企業側に不安や懸念を与える可能性が高いです。たとえ、成果を挙げたり工夫したエピソードがあったとしても、採用担当者には評価されにくいです。

ガクチカとしてアルバイト経験を選ぶ場合は、応募する企業に適した職種や業界での経験を伝えることが重要です。

⑤短期間で退職したアルバイト

ガクチカとしてアピールするのであれば、短期間で退職したアルバイトは避けた方が良いです。数週間、数か月で辞めてしまったアルバイトあるいは単発のアルバイトでは、ガクチカとしての深みが出にくいです。

就活の面接では、ESで記載している内容を深掘りされることが多いため、短期間のアルバイトでは十分な回答がしにくいでしょう。特別なエピソードがない限りは、できるだけ長期間続けてきたアルバイトを題材にすることをおすすめします。

ガクチカでアルバイト経験を上手く伝えるポイント

成果に対するプロセスを伝える

ガクチカでアルバイト経験を上手く伝えるためには、成果に対するプロセスを重視した内容にしましょう。力を入れて取り組んだことをアピールする項目であるため、達成した成果を伝えたいと思う方が多いでしょう。

しかし、企業がガクチカにおいて最も重視していることは、成果そのものではなく達成までに至る過程です。アルバイト経験に関する内容にする際は、成果を得るまでにどのような努力をしたのかが伝わる書き方を意識しましょう。

成果や実績は数字に示す

アルバイト経験で達成した成果や実績を伝える場合は、数字にして伝えると面接官により凄さをアピールできます。例えば、「売上を上げた」よりも「売上が〇%上がった」としたほうが、「アルバイト先で評価された」よりも「〇〇賞で一位を受賞した」というように数字が明確にあるほうが内容が伝わりやすいです。

志望企業の担当者が、あなたが経験したアルバイトに関して詳しいとは限りません。どれだけ努力したのかがアピールできるため、数値を活用してエピソードに説得力を持たせましょう。

アルバイト経験で学んだこと・成長したことを伝える

アルバイト経験で学んだこと成長したことは、自分の人柄や人間性を伝えやすい内容になります。企業はガクチカを通して、学生の人間性が自社とマッチするのかを判断しています。

同じ職種でアルバイト経験がある場合も、人それぞれ体験した内容は違います。体験した内容が違えば、そこから得たものは違うものです。

また、アルバイト経験がある学生が多いなかで、ありきたりな内容にならないようにすることがポイントです。自分が得た学びや成長をエピソードとして伝えることで、オリジナル性の高いガクチカが作成できます。

志望企業での活かし方を伝える

ガクチカでは、志望先での活躍を期待してもらえるかがポイントです。ただ単にエピソードを長く説明する内容では評価されません。

ガクチカで得た学びや成長を活かして、入社後も同じように力を発揮できるのかどうかを判断されています。採用したメリットを感じてもらえることが重要です。

例えば、「今後のキャリアにおいては、〇〇に貢献していきたいと考えています」「貴社の業務でも、〇〇を提供していきたいと考えています」というようにポジティブな内容で締めると高評価を得られやすいです。

「だめ」なガクチカを脱却!アルバイト経験をアピールする構成・書き方

アルバイト経験をアピールするガクチカの構成・書き方
  1. 学生時代に力を入れたこと(アルバイト経験について)
  2. アルバイトを始めたきっかけ
  3. アルバイトを通じて何を学ぼうとしたのか(目標)
  4. 目標を達成するために起こした行動
  5. 達成した成果・目標
  6. 成果から学んだこと・今後どのように活かしていくのか

ガクチカの書き始めは、学生時代に力を入れていたこと、どのようなアルバイト経験があるのかについて記載します。例えば、「私が学生時代に力を入れたこととして、カフェでのアルバイト経験があります」と冒頭で述べることで、読み手側が理解しやすくなります。

その次に、アルバイトを始めたきっかけと最初に抱いた目標を説明します。特に、大きなきっかけや目標がなかったという場合は、勤務中に指摘されたことや発見した問題点を挙げても良いでしょう。改善することを目標と定めて行動したエピソードもガクチカとして評価されやすいです。

そして最後は、アルバイト経験を通して学んだことや入社後にどう活かしていくのか貢献できるポイントをアピールします。成果をアピールするのではなく、そこに至る過程得た学びがしっかり伝わるように意識しましょう。

アルバイト経験を伝えるガクチカ例文3選

①飲食店のキッチン

例文

私が学生時代に力を入れたことは、オープニングから携わっていた飲食店でのキッチン業務です。オープン当初、マニュアルが徹底されておらず、料理の提供時間が大幅に伸びてしまうことが多発していました。なぜ作業が効率化されないのか観察していたところ、作業場所や移動経路、食器や器具の配置に問題があることを発見しました。そこで私は、オーダーから調理、料理提供、食器を下げるまでの工程をリストアップし、調理器具や食器の配置場所の提案をしました。これにより、キッチンとホールスタッフそれぞれの作業や移動効率が改善され、料理の提供時間を10分程度短縮することができました。この経験から、課題や問題を発見し、改善するためのアイデアを提案する力が身についたと感じます。貴社の業務においても、課題に対して効果的な解決策を見出す努力をし続けていきたいと考えています。(400字以内)

飲食店でのキッチン業務のアルバイト経験をテーマとしたガクチカです。業務中に発見した課題や問題点に対し、自分が起こした行動とその経験から成長したことを説明しています。

マニュアルが徹底されていない苦労は、オープニングスタッフならではの体験です。改善のために起こした行動はガクチカとしてアピールできる内容になります。

志望先の業種がアルバイト先と違う場合でも、十分に活かせるエピソードです。先述したように、仕事内容の説明で終わらないよう注意しましょう。

②コンビニ

例文

私が学生時代に力を入れていたことは、バイトリーダーとして勤務していたコンビニでのアルバイト経験です。私が所属していた店舗では、早期退職者が多くスタッフの入れ替わりが早いという問題が生じていました。そこで私は、新人スタッフの教育体制やコミュニケーションの見直しを行いました。具体的には、マニュアルの可視化や業務チェックリストの導入、コミュニケーションの徹底を呼びかけました。その結果、新人教育だけでなく自己流になりがちであった業務の見直しや改善にも効果が発揮されました。また、スタッフ間のコミュニケーションが円滑になり、1年以上継続して勤務するスタッフが増えました。この経験から、リーダーとして仕事の効率化を図り、チームのモチベーションを維持する大変さと達成感を得ることができました。今後の仕事においても、チームの一員として協力し、円滑な運営に貢献していきたいと考えています。(400字以内)

コンビニでのアルバイト経験をテーマとしたガクチカです。コンビニに限らず、バイトリーダーを任されていたことがある方もいることでしょう。

リーダーシップ能力は、多くの職場や組織で重視されるスキルです。エピソードを添えて伝えることで、自身の価値を高めることができます。

コンビニのアルバイト経験は、業務の幅が広いだけに他にもたくさんのスキルを向上できるはずです。自分が成長できたことは何か、振り返ってみましょう。

③スーパー

例文

私が学生時代に力を入れていたことは、スーパーでのアルバイト経験です。なかでも、レジ打ちの業務改善に取り組みました。私が所属していた店舗では、お客様が多い時間帯にレジ周りが非常に混雑することが課題となっていました。そこで私は、お客様の待ち時間を短縮すべく、レジ前に誘導のステッカーやビニールテープを貼ることを提案しました。このような策を講じた結果、お客様の並ぶ位置がわかりやすく案内できるようになりました。また、お買い物途中のお客様への影響も改善され、店内の混雑が緩和されました。この経験から、お客様に対する配慮やサービス向上の提供を第一に考え行動する大切さを学びました。入社後は、顧客の声に真摯に向き合い、心地よいサービスを提供していくことを心がけたいと考えています。(350字以内)

スーパーでのアルバイト経験をテーマとしたガクチカです。この例文では、お客様サービス向上のために実施した行動に関するエピソードを挙げています。お客様を第一に考えて行動できる人材は、様々な職種・業界の採用担当者から高い評価を受けるでしょう。

特に、サービス業や営業職、マーケティング職などに効果が期待できます。ガクチカの内容を考える際は、志望企業の社風や事業内容に合わせることも大事なポイントです。企業研究を徹底することで企業について正しく理解できます。

ガクチカの構成・書き方次第でアルバイト経験を強みにできる!

ガクチカでアルバイト経験をテーマとすることは、「だめ」というわけではなく、構成や書き方が重要です。仕事をしたことがあるという証ですので、むしろ就活の場では強みにできます。志望企業の事業内容などに合わせたアルバイト経験だとなお評価が高くなりやすいです。

ただし、仕事内容を説明しているだけであったり、業務や社会人として当たり前の行動はせっかくのアルバイト経験がアピールになりません。誠実な内容を記載し、入社後の活躍を期待してもらえるようなガクチカを作成しましょう。

ガクチカでサークル活動をアピールするには?ポイントを紹介【例文あり】

ESのガクチカでサークル活動をアピールする学生は少なくありません。しかし、中には「大した実績がないからアピールにならないのでは?」「役職についていないため、書けることがない」「部活をしてきた人に比べて不利なのでは?」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

この記事では、そんな就活生に向けてガクチカでサークル活動について書く時のポイントや基本の文章構成などを解説。シチュエーションごとに例文も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

企業がガクチカを尋ねる理由

ガクチカはESで頻出の質問事項のひとつです。採用を勝ち取るためには、企業がガクチカを尋ねる理由を把握しておくことが近道となります。

そこでまずは学生の回答から企業が何を判断しようとしているのかを解説します。

問題・課題への向き合い方を知りたい

学生時代に力を入れたことへの回答は、単に過去の経験を伝えるだけでなく、学生の問題・課題への向き合い方や、様々な能力、スキルを総合的に評価する貴重な判断材料となります。表面的な問題だけでなく、潜在的な課題を見抜く洞察力や、問題の本質を見極める分析力は、社会人として活躍するために不可欠です。

また応募者がどのような解決策を考え、それをどのように実行に移したのか、その過程から論理的思考力計画性実行力などを評価することもできます。企業は、これらの情報を参考に、自社に貢献できる人材かどうかを判断します。

仕事への意欲を知りたい

企業は学生時代の経験を通して、応募者が仕事においても意欲的に貢献できる人材かどうかを知りたいと考えています。仕事への意欲が高い学生は、自分が将来どのような仕事をしたいのか、どのように成長したいのかといった明確な目的意識を持っていて、それに繋がる行動を計画的に行うことができます。

また、自ら積極的に行動し、新しいことに挑戦しようとするのも特徴です。力を入れたことの対象は部活動でも授業での研究でも何でも構いません。「熱意を持って仕事に取り組んでくれそうか」「主体的に努力を継続できるかどうか」が企業にとって重要なポイントです。

人柄を知りたい

人は自分が興味や関心を持っていることに時間と労力を費やす傾向があるため、学生時代の経験からその学生がどのような価値観興味・関心を持っているのかを推測できます。

また、学生時代に力を入れたことを通して、学生の行動特性人との関わり方などを推測することもできます。例えば目標達成のために努力を惜しまない学生は、責任感や粘り強さといった性格を持っているといえるでしょう。チームで何かを成し遂げた経験があれば、コミュニケーション能力や協調性があると判断されます。

企業は学生の人柄や行動パターンを知ることで、学生がその仕事に必要な能力やスキルを持っているかどうかを判断し、将来的にどのような人材に成長していくかを予測しようとしているのです。

自社との相性を知りたい

企業は「学生時代に力を入れたこと」から、学生と自社との相性を判断しようとします。ガクチカのエピソードからは上記の通り学生の人柄や価値観、能力、スキル、仕事への適性、成長可能性などを推測できます。

企業はそれらを総合的に評価し、学生が自社の求める人物像に合致しているか、自社で活躍できる人材かどうかを判断しているのです。企業が求める人物像と、学生の強みや価値観、考え方などの面で一致が多いほど双方の相性がいいといえるでしょう。

ガクチカでサークルについて話すメリット

他の就活生と差別化できる

多くの大学生がサークルに所属していますが、所属しているだけの人や参加頻度の低い人なども多いです。その中で、代表や副代表だけでなく会計などの役職を任せられることは大きなアピールポイントになるでしょう。

特に大人数の学生が所属しているサークルでは「人をまとめる力」が必要になり、採用担当者に好印象を与えることができます。

また、サークルで取り組んでいることは自分が熱中できるものであるため、継続して取り組んだ内容や理由を深堀りすることで、より採用担当者に熱意が伝わるでしょう。

組織における役割や行動をアピールできる

サークルは、内容に関わらず組織で活動することが多く、その中で自分がどのように振る舞い、組織に貢献してきたかをアピールすることができます。ガクチカとして書く際には、自分の行動やその理由をできるだけ具体的に書き、採用担当者が場面を想像しやすいように心がけましょう。

入社してからも組織の中で円滑なコミュニケーションをとることは必要不可欠であるため、応募者の人柄を把握するという意図もあります。

面接官がイメージしやすい

サークルは多くの学生が経験するため、状況が理解しやすいというメリットがあります。文章だけでその状況を伝える必要のあるガクチカは、分かりやすさが大きなポイントになります。さらに、採用担当者が学生時代にサークルに所属していた可能性も高く、面接などで話を深掘りされる話題になるかもしれません。

経験したことは具体的にイメージしやすく、伝えたい内容やアピールポイントも伝わりやすいでしょう。

ガクチカを書く時の基本的な構成

結論

まずは学生時代に力を入れたことがサークル活動であることを述べましょう。はじめに結論を書くことで、読み手がその後の展開を理解しやすくなります。

続いて、それに力を入れた理由や動機を説明しましょう。企業はあなたの行動の原動力となっているものや価値観、興味・関心を知りたいと考えているからです。入社後の配属先を決定する際の参考にする企業も少なくありません。

サークルに入った段階では活動内容にあまり関心が無かったとしても、それを継続できた理由があるはずです。自己分析を欠かさずに一貫性のある内容を書きましょう。

課題

次に、サークル活動をする中で直面した課題や設定した目標を述べます。ここでは当時の状況を採用担当者に具体的に伝える必要があるため、文章をしっかり練りましょう。

まずは前提となる当時の状況を説明し、次にその中で生じた問題を記載します。「沢山」など、個人によって解釈の分かれる言葉を使うのは避け、できれば数字などを交えて具体的にしましょう。

取り組み・結果

次に、課題に対して自分が考えて行動したことを書きます。ここでもできるだけ具体的に、自分の行動だけでなく、なぜその行動をとろうと思ったのかの理由まで掘り下げて書きましょう。

ESの文字数が余っているなど余裕のある時は、行動してみたけれどうまくいかなかった挫折経験なども盛り込むと良いです。ただし、なぜ失敗してしまったのか、自分なりの分析も含めましょう。

ここが企業がもっとも知りたいポイントです。問題発見・問題解決の能力や目標設定から達成までのプロセスは、企業に入社してからの人事評価でも重要視されます。

成果・学び

最後に、その結果として得られた具体的な成果を書きます。成果自体は1〜2文に収めるようにします。

その経験から自分が学んだことや成長したこと、それらを仕事にどう活かしていくのか、企業にどう貢献するのかを説明して締めくくります。活動内容の報告に終始せず、企業にとって「この学生に会ってみたい」「採用したい」と思える内容になっていることを確認しましょう。

ガクチカでサークル活動をアピールする時のポイント

行動に焦点を当てる

ガクチカでサークル活動をアピールする時には、自分の行動に焦点を当てましょう。役職や活動内容を羅列するだけでは、単なる自慢話に聞こえてしまい、説得力のないエピソードになってしまいます。

より効果的に自身の強みや経験を通した学び・成長を伝えるために、活動の中で自分がどのような行動をとり、どんな成果を得たのか具体的に説明することが大切です。

第三者の評価を交える

サークル活動での成果を書く上では、第三者の評価を盛り込むことがポイントです。自分自身の経験を語る場合、どうしても主観的な視点が入り込み、客観的な評価が難しい場合があります。単に「精一杯頑張った、努力した」というだけでは企業に評価してもらえません。

例えば「他のメンバーからリーダーシップを評価されてサークルの代表に選ばれた」「イベント参加者からの満足度が高く、第二弾の開催を依頼された」のように第三者の声を交えることで、自身の経験を客観的に裏付け、説得力のあるアピールに繋げることができます。

成果はなるべく数値で具体的に伝える

サークル活動での成果を示す際には、客観的な指標である数値を用いて伝えることがベストです。「SNSを活用した広報活動でフォロワーを100人から300人に増やした」「新入生の加入者を前年から5%増やした」など、具体的な数値の変化を示すことで成果をより説得力をもって伝えられます。

中には成果を数値化することが難しいエピソードもありますが、その場合でも目標の設定から達成までの過程や、活動中に直面した課題と解決策など、第三者目線でも評価できるような具体的な事例を伝えるようにしましょう。

希望する職種や業界での再現性を意識する

多くの学生がサークル活動に参加しているため、サークル活動で得た経験や学びをアピールするだけでは、差別化が難しい場合があります。そこで、希望する職種や業界でどのように活かせるのかを具体的に説明しましょう。自身のスキルや経験が企業のニーズにどのようにマッチしているのかを明確に示すことで、他の応募者との差別化を図ることができます。

サークル活動での経験や学びが必ずしも希望する職種や業界に直接関連しているとは限りませんが、それでも問題解決能力コミュニケーション能力リーダーシップなど、企業が求めるポータブルスキルを評価してもらうことは可能です。

エピソードはひとつに絞る

ガクチカでサークル活動をアピールする際、複数のエピソードを盛り込むと話が複雑になったり長くなりすぎたりします。また、ESの文字数には限りがあるため、エピソードが多すぎると一番伝えたいことが伝わらなくなり、企業の印象に残らない可能性があります。

エピソードは1つもしくは2つに絞り、起承転結を意識してそれぞれを簡潔かつ具体的にまとめるのがおすすめです。また、「一番伝えたいメッセージ=自分の強み」を明確にし、それに沿ったエピソードを選びましょう。

サークルのエピソードは成果や役職がなくてもOK!

「自慢できるような大きな成果がない」「何の役職にもついていない」「頑張っていたけど諸事情があって途中で辞めてしまった」という理由から自分のサークルの話題はガクチカに使えないと思っている学生もいるのではないでしょうか。

しかし、そんなことはありません。企業が注目しているのは、成果の大きさや役職の有無ではないからです。自身の経験に応じてクローズアップすべきポイントをみつけていきましょう。

大きな成果がない

企業は実績の大きさをそれほど重視してはいません。課題解決や目標達成のために自分がどう働きかけ、その結果どんな変化があったのかというプロセスを伝えることが大切です。

サークル活動を通して新たに得た知識や学び考え方の変化があれば、それを伝えることで自分の成長をアピールできます。

仕事の大半はチームで協力して行うものがほとんどですので、チームで活動した経験から協調性コミュニケーション能力を伝えるのも効果的です。

役職についていない

役職につくこと自体に特別性があるわけではなく、企業は集団の中でのあなたの振る舞いや立ち回り方を知りたいと考えています。皆を引っ張るリーダータイプでなくとも、自分なりに努力したことに目を向けましょう。

チーム内での役割はリーダーだけでなく、リーダーの補佐役やメンバー同士の調整役、アイデアマン、ムードメーカーも必要です。集団の中で自分の立場や役割をしっかり理解して行動に移せることは、自己分析ができていることの証です。

実際の仕事においても「社内外の人とうまく連携を取りながら円滑に業務を進めてくれそうだ」と思ってもらうことを意識してください。

途中でサークルを辞めた

サークル活動を途中で辞めてしまっても、1年以上など一定の期間活動した実績があり、自分が活動に貢献したことや活動を通して学んだこと、成長したことなどを具体的に説明できるのであればガクチカでアピールしても問題ありません。

ただし、ほぼ確実に理由を聞かれることになります。そこで「マイナスの印象を持たれるのでは?」と事実を誤魔化したり、理由を隠したりすることはかえって企業の信頼を損ねることに繋がるためNGです。「他にやりたいことができた」「留学に向けて勉強に専念するため」など、限られた時間を有効活用するための選択であったという前向きで企業が納得する理由を伝えましょう。

なお、採用担当者から聞かれない限りはサークルを辞めた事実を自分から話す必要はありません。

【活動内容別】ガクチカでサークル活動をアピールする例文6選

ここからは、文化系と運動系、役職の有無、サークルでの経験内容ごとにガクチカに使える例文6パターンを紹介します。

例文の評価ポイントや改善点、アドバイスも紹介しているので、自身の経験に近いものを参考にしてみてください。

文化系サークル×役職あり

例文

私は大学時代、アニメーション研究会に所属しリーダーを務めました。ある作品制作においてスケジュールが予定より大幅に遅れるアクシデントが起こりました。私は各メンバーの状況を把握するために個別に面談をして進行スケジュールの問題点を掘り下げ、制作工程の見直しと役割分担の再調整を実施し、なんとか全国自主制作アニメーション上映会の応募期限に間に合わせて作品を完成させることができました。これらの経験を通して、リーダーとしてチームをまとめ、目標達成に導くことや、状況に応じて柔軟に対応し、問題解決に取り組むことの重要性を学びました。貴社でも、これらの経験を活かして、新規プロジェクトの立ち上げや社内外とのコミュニケーションなどに貢献したいと考えております。(350字以内)

個別面談による状況把握、制作工程の見直し、役割分担の再調整など、問題解決に向けた具体的な行動を説明しています。

メンバーをまとめ、目標達成に導いたリーダーシップもアピールできているし、企業にどのように貢献していくかも明言できていて、企業に採用してみようと思わせられる内容です。

改善するのであれば、作品完成だけでなく、上映会での評価や他の成果も具体的に示すと、より効果的です。文字数に余裕があれば、スケジュール遅延の原因をより詳しく分析することで、問題解決能力をより明確にアピールできます。

文化系サークル×役職なし

例文

私が大学時代に力を入れて取り組んだのは、演劇サークルでの活動です。役職には就いていませんでしたが、様々な役柄を演じる中で、柔軟な対応力とチームワークの重要性を学びました。ある公演では、本番直前に主要キャストが体調不良で降板するというアクシデントが発生しました。急遽代役を務めることになった私は、限られた時間で役作りと練習に取り組みました。また、急な変更に対するメンバーの不安を払拭するために全体ミーティングの実施を提案し、練習風景を動画で共有することで、チームワークを強化し、公演を成功に導きました。私は、状況に応じて柔軟に対応し、チームメンバーと協力することで、目標達成に貢献できる人材であると自負しています。貴社でもこの経験を活かして、プロジェクトチームの一員として活躍したいと考えております。(350字以内)

具体的なエピソードを通して、柔軟な対応力チームワークをアピールし、企業への貢献意欲を示しているところが評価ポイントです。

文章構成がややわかりにくいので、起承転結を意識し、各パートで伝えたい内容を明確にして全体の流れを整理するとよいでしょう。代役としてどのように役作りをしたのか、チームワーク強化のためにどのようなミーティングを実施したのかを説明するなど、アクシデントへの対応を具体化するとリアリティが向上できます。

運動系サークル×役職あり

例文

私は大学時代、登山サークルで2年間代表を務めました。サークルが所有する山小屋は老朽化が進み、改修が必要な状態でしたが、資金不足という課題がありました。そこで私はメンバーと会議を開いて改修の資金調達目標と具体的な計画を策定し、クラウドファンディングや地域住民への協力依頼など、様々な方法で資金を集めました。木材や工具などの資材は地域住民に提供してもらうことでコストを抑えました。その結果、業者に依頼する場合と比較して約5割の費用で安全で快適な山小屋に改修できました。この経験から、リーダーとしてチームを目標達成に導く力と、状況に応じて柔軟に対応し、問題を解決する力を養うことができました。貴社に入社できた際には持ち前の行動力とリーダーシップを活かし、困難な課題も乗り越えていきたいと考えています。(350字以内)

具体的な活動内容と成果を明示しており、説得力のあるエピソードに仕上がっています。リーダーシップや計画性、問題解決能力など、企業で活かせるスキルもきちんとアピールできているので非常にわかりやすいです。

より良い内容にするためには、利用者の増加やサークル活動の活発化など改修によって得られた成果を説明すると、企業にどう貢献できるかのアピールに繋がります。また、自身の強みや個性的なエピソードを追加すると他の学生と差別化ができてベターです。

運動系サークル×役職なし

例文

大学時代はテニスサークルに所属し、サークルのイメージ刷新とメンバーの募集に努めました。当時のメンバーはテニス経験者の割合が多かったために初心者にはハードルが高いというイメージをもたれ、新入生が集まらない状況でした。私はテニス経験がない人も気軽に参加できるよう、テニスの基本的なルールやラケットの握り方、打ち方などをレクチャーする体験イベントや、コートの半分を使って行うミニゲーム大会の開催を提案しました。SNSも活用し、テニスの練習方法や上達のコツ、実際の練習風景を紹介するショート動画を積極的に発信しました。結果として、多くの新入生にテニスに親しんでもらうことができ、その年の新入生の数を前年の3人から15人に増やすことができました。(350字以内)

特に役職についていなくとも、サークルのイメージ改善に向けて自分にできることとして未経験者向けのイベント開催や、テニスに親しんでもらうための情報発信に取り組んだ事例です。

新入生が集まらない原因を分析し、具体的な対策を考えて行動に移しているところから、自主性や問題解決能力、行動力などもアピールできています。文字数に余裕があれば、その経験を仕事にどう活かすのかという採用のメリットも伝えられるとよいでしょう。

サークル設立

例文

大学時代、私は大学に芸術系のサークルが少ないことに気づき、自ら設立に挑みました。 私は子供のころから映画が好きだったため、同じ趣味を持つ仲間と集まり、映画研究サークルの設立を決意しました。まず、大学の許可を得るために活動内容や目的をまとめ、学生課に書類を提出しました。同時に、チラシやSNSでサークル設立を告知し、メンバー募集を行いました。当初はメンバーが少なく、活動内容も限られていましたが、積極的に映画鑑賞会やセル画体験会、映画制作ワークショップを開催し、メンバー同士の交流を深めました。設立から1年後、サークルメンバーは当初の3人から20人にまで増えました。大学内でも認知されるようになり、学内広報誌で今注目のサークルとして取り上げてもらうことができました。(350字以内)

このエピソードからはゼロからサークルを作り上げてメンバーを増やす行動力が伝わりますし、設立から1年でメンバーを20人にまで増やしたという具体的な成果が示されている点が評価できます。

改善点として、単に「子供の頃から好きだった」という理由からさらに一歩踏み込み、「映画サークルを通して何を実現したかったのか」という動機を説明すると、モチベーションの源泉が明確になり、あなたの人間性をより深く理解してもらえるでしょう。

イベントの企画・運営

例文

大学時代は写真サークルに所属し、地域住民との交流を深める写真展の企画・運営に力を入れていました。当時は学内での活動に留まっていたため、地域に貢献できる活動として「街の魅力を再発見する」ことをテーマに写真展の開催を発案しました。
まず、メンバーと協力して市内各地を巡り、様々な角度から街の風景を撮影しました。それらを大学内の掲示板や地域情報誌などにチラシを掲載し、SNSで情報発信も行いました。また、地域イベントへの参加や地元メディアへの取材依頼など、積極的な広報活動を行いました。写真展当日は、作品解説や写真撮影体験コーナーを設け、来場者との交流を深めました。
その結果、学生約50名、地域住民約100名と多くの方々が来場し好評を博し、地域活性化への貢献が認められ、地元新聞にも掲載されました。(350字以内)

大学のサークルは自分達の趣味の範囲での活動に留まるケースが多い中、活動の幅を広げて地域貢献に意義を見出している点から、他者の役に立ちたいという利他精神や、周囲を巻き込む力がアピールできています。

来場者数の明示や地元新聞への掲載など、具体的な成果も盛り込まれているところも高評価です。活動報告で終わらずに、そこで培った学びや経験を仕事でどう再現していくかもアピールしましょう。

ガクチカに使えないサークル活動のエピソード

場合によってはガクチカとしては使えないサークル活動のエピソードもあります。自身の経験から企業への貢献度をアピールできるかどうか、企業が求める人物像に合致しているかどうかを確認しておきましょう。

社風と合わない

サークル活動で学んだことや経験が、必ずしも企業の社風と合致するとは限りません。例えば、サークル活動でリーダー経験などがない場合、企業が求めるリーダーシップやマネジメント能力などをアピールできない可能性があります。企業が協調性を重視する一方、サークル活動が個人プレー中心である場合、協調性のアピールは難しいかもしれません。

しかし、社風と経験の内容が直接一致しなくても、共通点を見つけてアピールすることができます。例えば、社風が「挑戦」を重視する企業であれば、サークル活動で新しい企画に挑戦した経験を、社風が「協調性」を重視する企業であれば、サークル活動でチームワークを発揮した経験をアピールできます。

自分なりに努力したと言えることがない

自分なりに考えて課題解決や目標達成のために努力したといえる経験がないのであれば、企業へのアピールにつなげることはできません。

企業は、サークル活動を通してあなたが何を学び、どのように成長したのか、あなたの持つスキルや能力をどう自社で活用できるのかを知りたいと考えています。もしそれに該当するようなエピソードが探せない場合は、他の題材を検討した方がよいかもしれません。

ただし、周囲からは気づかれないような地味な努力や、結果は伴わなくても目標達成に向けて努力したプロセスをアピールすることは可能です。アピールできることがすぐに思い浮かばない時には、一度視点を変えて考えてみるのがおすすめです。

ガクチカでサークルについて書くときは自身の行動や学びをアピール!

ガクチカでサークル活動について書く時には、活動の中で直面した課題や自分が設定した目標、それに対する自分の行動結果・成果活動を通して得た学び成長仕事への再現性を意識することがポイントです。

成果はなるべく具体的な数値で示し、第三者の評価を盛り込むと効果的です。役職についていなかったり、派手な実績がなかったりしても問題ありません。自分なりに考えて行動したこと、努力したことを探し、自分なりの成長や学びをアピールしましょう!