ガクチカで学んだことを効果的にアピールする書き方を解説【例文あり】

「ガクチカ」こと、学生時代に力を入れたことは、就活では必ずといっていいほど尋ねられる項目です。ガクチカによって学んだことを適切に述べることで、自分の魅力をアピールできます。

企業がガクチカで知りたいこと、求める人物像を十分に把握し、文章に盛り込むことが大切です。他の志望者と差別化するために、自分らしさを発揮したエピソードを具体的に述べることも必要です。

本記事では、ガクチカの例文とともに、ガクチカの作り方、企業がガクチカで知りたいこと、押さえるべきポイントを解説します。

「ガクチカ」とは

「ガクチカ」とは、「学生時代に力を入れたこと」を指します。ガクチカはエントリーシートや面接で必ずといっていいほど尋ねられる定番の質問です。

後述するように、企業はガクチカで志望者の能力価値観課題に取り組む姿勢を知りたいと考えています。企業の質問の意図を汲み取ってガクチカを作成することが大切です。

ガクチカのテーマは、サークル活動、留学、アルバイトなど、なんでも構いません。自分の魅力を十分に発揮できたエピソードを述べましょう。

ガクチカと自己PRの違い

学生時代に力を入れたことを、ガクチカだけでなく自己PRでも述べなければならないケースが多くあります。ガクチカと自己PRの違いがわからず困っている人も多いでしょう。

ガクチカと自己PRの違いに明確な定義はありませんが、企業はガクチカで志望者の能力、価値観、課題に取り組む姿勢を知ろうとします。一方で、自己PRでは志望者が積極的にアピールしたい長所強みを知りたいと考えています。

ガクチカと自己PRをどちらも述べなければならないときは、エピソードが重複しないように気を付けてください。また、可能な限り異なるアピールポイントを盛り込みましょう。

企業がガクチカで知りたいこと

志望者の能力やスキル

企業はガクチカで、志望者の能力スキルを知りたいと考えています。ただし、ガクチカで問われる能力やスキルでは、経験によって得られた「学び」が重要視されます。

周囲の仲間と課題に取り組んだことで協調性を学んだエピソードがあれば、チームワークを重んじる企業に高く評価されるでしょう。スケジュールを適切に管理して目標を達成した経験で計画性を学んだのであれば、プロジェクト管理能力をアピールできます。

自分自身がこれまでどんな経験をして、どんな学びを得たのか洗い出してみましょう。

課題に取り組む姿勢

自ら進んで課題に着手したエピソードであれば、自発性積極性をアピールできます。周囲の人を巻き込んで課題に取り組んだエピソードであれば、コミュニケーション能力リーダーシップ協調性などを魅力的に伝えられるでしょう。

実際に働き始めると、日々多くの課題に取り組まなければなりません。問題の解決策に正解があるとは限りません。課題を与えられるだけでなく、自ら発見する力も求められます。

課題に取り組む姿勢を十分にアピールすれば、あなたが企業で実際に働く姿を採用担当者にイメージしてもらえるでしょう。

志望者の考えや価値観

志望者が力を入れたことから、志望者の考え価値観が読み取れます。

いくら優秀な志望者がいても、その志望者を企業が採用するとは限りません。優秀な人材が不採用となる理由のひとつが、志望者と企業の価値観のミスマッチです。ミスマッチがあると入社後すぐに辞めてしまうリスクが高いため、担当者はミスマッチの人材の採用を見送ろうとするでしょう。

企業の公式サイト、募集要項、会社説明会などで企業の価値観を確認し、自分の価値観と照らし合わせて応募することが大切です。

学んだことを伝えるガクチカの構成

  1. 取り組んだことの概要
  2. 目標や問題
  3. 目標達成や問題解決のために実施したこと
  4. 実施した結果
  5. 学んだこと
  6. 学んだことの企業での活かし方

①取り組んだことの概要

冒頭で取り組んだことの概要を簡潔に述べます。結論を最初に述べることで、話の道筋が明確になり、聞き手が話に集中しやすくなります。上司への報告、顧客との商談、企画のプレゼンテーションなどで実際に多く使われる手法です。

後述するように、どんなテーマを選べばいいか迷っている人は、自己分析をしてガクチカを洗い出してください。優れた成果を残した経験がなくとも構いません。自分らしさを発揮したエピソードを見つけましょう。

②目標や問題

ガクチカでは、目標や問題を明確に述べることが重要です。

目標や問題が不明瞭だと、あなたが取り組んだことや、取り組みの動機が採用担当者に十分に伝わりません。可能な限り具体的に、設定した目標や解決したい問題を説明しましょう。

ビジネスシーンでは、目標や問題が人から与えられるとは限りません。自分で目標を設定したり、何が問題なのか見つけたりすることが求められます。実際に働き始めると、目標や問題を説明する機会は多くあるので、今のうちに慣れておきましょう。

③目標達成や問題解決のために実施したこと

目標達成や問題解決のために何を実施したのかを述べます。

斬新なアイデアを実現した場合は、柔軟な発想力をアピールできるでしょう。一方で、一見地味な取り組みであった場合でも、コツコツと誠実に取り組む姿勢をアピールできます。自分の個性が如実に現れるので、十分に説明しましょう。

また、同じエピソードでも着眼点や伝え方によってアピールポイントが変えられます。応募先が求める人物像に合わせて、アピールポイントを使い分けてください。

④実施した結果

実施した結果を簡潔に述べます。

ガクチカでは、実施した結果自体はあまり重視されません。どのような想いや考えで物事に取り組んだのか、取り組んだ結果どのようなことを学んだのかが大切です。

望んでいた成果が得られなかったエピソードでも問題ありません。失敗した経験から何を学んだのかを述べましょう。前向きに努力する姿勢をアピールできます。

一方で、素晴らしい成果が得られた場合、ガクチカが自慢話にならないよう気を付けましょう。

⑤学んだこと

物事に取り組んだ結果、どんなことを学んだのかを述べます。

前述したように、単純なテストの点数や取得した資格ではなく、経験で得られた学びを述べてください。チームワークの重要性やコミュニケーションの大切さなどを学んだこととしてアピールしましょう。

学んだことも着眼点によって見せ方を変えられます。例えば、周囲と協力して期限内に目標を達成したエピソードであれば、チームワークの重要性やプロジェクト管理の必要性などを学んだこととしてアピールできます。企業が求める人物像に合わせて変えることが大切です。

⑥学んだことの企業での活かし方

学んだことを応募先の企業でどのように活かすのかを述べます。

経験で得た学びの活かし方を述べることで、実際に働く姿を採用担当者にイメージしてもらえるでしょう。入社後の活躍を期待してもらえるように、十分にアピールすることが大切です。

前述した項目と同様に、企業が求める人物像に合わせてアピールします。企業ごとに求めている人材は異なります。応募先の公式サイトや募集要項を見て、求める人物像を十分に把握しましょう。

ガクチカで学んだことの例

チームワーク

ガクチカで学んだことの例のひとつに、チームワークが挙げられます。サークル活動やアルバイトなどで周囲の人を巻き込んで課題に取り組んだエピソードがあれば、チームワークをアピールできます。

実際の業務では、自分ひとりで取り組める仕事はほとんどないでしょう。大きな目標を達成するためには、多かれ少なかれ誰かと協力しながら業務を進めなければなりません。

チームワークの大切さを学んだ経験がないか考えてみましょう。

コミュニケーション

コミュニケーション能力は、ガクチカでアピールするテーマの定番です。

企業で求められるコミュニケーション能力は、ただ友達を作ったり会話を盛り上げたりすることではありません。相手の意見を十分に傾聴して理解する力論理的に考えて相手を説得する力などがコミュニケーション能力として求められます。

コミュニケーション能力をガクチカでアピールしようと考える志望者は多くいます。他の志望者と差別化するために、自分が経験した具体的なエピソードを述べることが大切です。

問題解決

学生時代に問題を解決に導いた経験があれば、エピソードとして用いることをおすすめします。

周囲を巻き込んで問題を解決したエピソードであれば、前述したチームワークやコミュニケーションなどをアピールできます。問題の要因を分析して原因を突き詰めたエピソードであれば、自発性や論理的思考などを問題解決力として伝えることも可能です。

ただ問題解決をした結果を述べるだけではなりません。問題解決に至るまでに、どのように考えたのか、どのような姿勢で行動したのかを述べることが大切です。

自己管理

自己管理を徹底して目標を達成した経験があれば、ガクチカに利用できます。

働き方改革により、長時間働くことよりも、限られた時間で効率的に成果を出すことが求められます。また、テレワークが普及した現在、プライベート空間で仕事に取り組むためには、集中力やモチベーションを維持する力が必要不可欠です。

モチベーションを維持して毎日決まった時間に勉強した経験や、飽きないよう工夫しながら効率的に課題に取り組んだ経験などがあれば、自己管理能力をアピールしましょう。

プロジェクト管理

プロジェクト管理を実施して課題に取り組んだ経験も、ガクチカでアピールできます。

大規模なプロジェクトほど、スケジュール管理やタスク管理が重要です。プロジェクト管理を怠ると、ごく一部の仕事の遅れが原因でプロジェクト全体が遅れ、顧客の信頼を失うかもしれません。

スケジュール調整をして締め切りまでに課題に取り組んだエピソードがあれば、プロジェクト管理能力をアピールできます。ひとりひとりの課題を明確にして目標を達成した経験があれば、プロジェクト管理の重要性を学んだエピソードとして利用できます。

チャレンジ精神

困難な目標に挑戦した経験があれば、チャレンジ精神をアピールできます。

目まぐるしく変化するビジネスシーンでは、新たな分野に果敢にチャレンジする姿勢が大切です。新しいことでなくとも、苦手な分野を克服しようとする姿勢は高く評価されます。チャレンジを繰り返すことは自分自身の成長につながります。

新しいことや苦手なことに挑戦したことでチャレンジ精神の大切さを学んだ経験があれば、チャレンジ精神をテーマとしたガクチカの文章を作ってみましょう。

学んだことをアピールするガクチカの例文

アルバイトで学んだこと

例文

私は学生時代に飲食店でのアルバイトに力を入れました。

アルバイトで働き始めた当初は、マニュアルがなく、誰もが仕事を見て覚えなければなりませんでした。仕事を覚えられずすぐに辞めてしまう人も多かったため、私はマニュアルの作成を社員に提案しました。

日頃から忙しい社員の方々は難色を示しましたが、のちのち教育が楽になることを粘り強く伝え、マニュアルを作成していただくことを了承してもらいました。私の意見も取り入れていただきながら完成したマニュアルによって、アルバイトで働く人が多く定着するようになりました。

この経験から、課題を解決するために積極的に提案することの大切さを学びました。貴社でもお客様に喜んでもらえるような提案を心掛けて働きます。(350字以内)

アルバイト中に問題点を見つけ、積極的な提案によって解決したエピソードをもとにした例文です。提案力以外に、周囲に積極的に働きかけるコミュニケーション能力や交渉力も魅力的に伝わります。

営業職や企画職といった文系総合職だけでなく、開発職や研究職といった理系総合職でも提案力は重要です。どんな企業や職種でも好印象に映るでしょう。

例文のように、学んだことを企業でどう活かすのかを必ず述べてください。実際に働く姿を採用担当者にアピールできます。

部活動で学んだこと

例文

私が大学で最も力を注いだことはテニス部の活動です。テニス部の活動でコミュニケーションの大切さを学びました。

私が入部した当初は、先輩は先輩同士、後輩は後輩同士というように学年ごとに集まることが多くありました。練習に支障はありませんでしたが、部全体が成長することは難しいと感じました。

そこで私は、先輩と後輩が集まって練習する時間を設けることを提案しました。さらに学年を超えて積極的に話しかけるよう心掛けたことで、部内の交流が盛んになり、互いにアドバイスし合うことが増えました。

目標の全日本大学対抗テニス王座決定試合出場は達成できませんでしたが、部全体の成長を実感しています。

テニス部で学んだコミュニケーションの大切さを活かし、お客様に満足してもらえるような営業活動をしたいと思います。(350字以内)

テニス部の活動をする中で、何を感じたのか、何に取り組んだのか、何を学んだのかがわかりやすく述べられています。周囲を巻き込んで部全体のコミュニケーションを活性化したことが十分アピールされています。

「目標の全日本大学対抗テニス王座決定試合出場は達成できませんでした」とあるように、誇らしい成果を残せなかったとしても構いません。自分らしさを十分に発揮したエピソードを述べることが大切です。

大学で学んだこと

例文

私は学生時代、中国語の勉強に最も注力しました。地元に中国人の友人がいることから中国語に興味を持ちました。中国語について調べた際に、将来中国語を話す人が世界で最も多くなるかもしれないと知り、本格的に学び始めました。

学び始めた当初は、馴染みのないイントネーションに苦労し、大学の授業についていくだけで精一杯でした。

そこで私は、1日2時間の中国語の勉強をしながら、中国人留学生に交渉してレッスンをしてもらうようにしました。勉強を続けた結果、中国語検定2級を取得できました。

私はこの経験から、継続することの重要性を学びました。今後も常に学び続けるよう心掛け、グローバル展開する貴社で活躍したいと考えています。(300字以内)

大学で中国語の勉強に継続的に取り組んだことが魅力的に伝わる例文です。部活動やアルバイトなどの経験がなくても、大学生の本来の目的である学業に懸命に取り組んだ経験があれば、ガクチカでアピールしましょう。

中国語は中国以外にシンガポールとマレーシアでも使われます。英語圏以外の国に拠点を持つ企業も多いので、中国語を習得している人は重宝されます。中国人留学生と積極的にコミュニケーションをとったことも高く評価されるでしょう。

ガクチカを作成する際に押さえるべきポイント

自己分析をしてガクチカを洗い出す

ガクチカが思いつかず悩んでいる人には特に、自己分析をしてガクチカを洗い出すことをおすすめします。

社会のモラルに反することや採用担当者が不快に感じるようなことでなければ、ガクチカのテーマはなんでも構いません。周囲に誇れるような成果が得られなかったとしても問題ありません。

懸命に取り組んで望む成果を得られた経験、試行錯誤したが成果を得られなかった経験、何気なく実施した経験などをすべて洗い出して、アピールできそうなエピソードを見つけましょう。

エピソードを具体的に述べる

他の応募者と差別化したガクチカを作成するためには、エピソードを具体的に述べることが重要です。具体的なエピソードを述べることで、自分らしさをアピールできます。

話をあまりにも誇張したり、嘘の成果を述べたりする必要はありません。誇張や嘘が多いと、深掘りされたときに回答できない恐れがあります。

後述するように、自分がどう考えたのか、学んだことを企業でどう活かすかを具体的に述べることが大切です。派手でなくても、自分らしさを発揮したエピソードを述べましょう。

自分がどう考えたのかを述べる

ガクチカを作成する際には、自分が考えたことを必ず盛り込みましょう。自分がどう考えて物事に取り組んだのか、取り組んだ結果どんなことを学んだのかを述べることが大切です。

実際に働き始めると、行動する前の計画や考えを聞かれる場面が多くあります。行き当たりばったりの行動をすると、たとえ優れた成果が得られても、業務の取り組み方の評価が下がるかもしれません。

ガクチカのテーマを決めたら、自分が何を考えていたのか思い出して整理しましょう。

学んだことを企業でどう活かすかを述べる

あなたが働く姿を採用担当者にイメージしてもらうために、ガクチカで学んだことを企業でどう活かすかを述べてください。

学んだことを企業でどう活かすかを、後述するように、企業が求める人物像に合わせることが大切です。会社にぴったりの人材だとみなされて、評価が上がるでしょう。

学生時代に望み通りの成果を得られなくても、学んだことは貴重な財産です。チームワークの大切さ、コミュニケーションの重要性、身に付けたプロジェクト管理能力などを、企業で活かす方法を述べましょう。

企業が求める人物像に合わせる

ガクチカで述べる内容を、企業が求める人物像に合わせることも重要です。

例えば、営業職に応募するのであれば、傾聴する力や周囲を説得する力などが求められます。

常識にとらわれない柔軟さや臨機応変さを求める企業もある一方で、ルールを守ってコツコツと取り組む姿勢を求める企業もあります。

企業の公式サイト、募集要項、会社説明会などで、志望先が求める人物像を十分に把握してください。企業が求める人物像に合わせてアピールポイントの伝え方を変えながらガクチカを作成しましょう。

専門用語を多用しない

ガクチカで学んだことを書く際は、専門用語の使用に注意しましょう。ゼミや勉強など、自分が専門的に学んだことに関して専門用語を含めて書いてしまうと、相手に内容が伝わりにくくなってしまいます。

また、知らない単語がたくさん含まれていることで読みにくく、ストレスになってしまう可能性もあります。自分が学んだことと志望する企業の関連があり、専門が似ている場合は多少含んでも問題ない場合もありますが、基本的には専門用語の記載は控えるようにしましょう。

ガクチカで学んだことをアピールしよう

ガクチカでは企業が求める人物像に合わせて、自分らしさを発揮したエピソードを述べることが大切です。自分が何を考えて行動したのか、何を学んだのか、学んだことを企業でどう活かすのかを具体的に述べましょう。

ガクチカのテーマ選びに困ったときは、自己分析をして自分の経験を洗い出してください。

ぜひ本記事を参考にして魅力的なガクチカを作成していきましょう。

【例文12選】アルバイト用の自己PRの書き方|初めて・学生向けも紹介

アルバイトの応募でも、履歴書の提出を求められることは多いです。しかし、応募書類を書き慣れていない方の場合、効果的な自己PRが書けずに、自分の強みをうまく伝えられない可能性があります。

この記事では、自己PRの書き方の基本から、アルバイト用の自己PRとしておすすめの内容を、場合別・職種別の例文付きで解説していきます。

アルバイト用の履歴書でも自己PRを書かないのはNG!

アルバイト用の履歴書であっても、自己PRを書かないのは絶対に避けるべきです。しかし、これまでの職歴が無く、初めてのアルバイトになるという方にとっては、何をアピールするべきか迷うことがあります。

ほとんどのアルバイトは未経験に近い人を採用することになるため、採用担当者は志望者のやる気や人柄を重視していることが多いです。そのため、具体的に示せる能力がなかったとしても、内面的な部分をアピールすることが重要です。

また、優れた能力や経験を持っていても、履歴書からそのことが伝わらなければ意味がありません。アピールしておきたい強みはしっかりと明記し、少しでも採用の可能性を高められるように工夫しましょう。

アルバイト用の自己PRの基本的な書き方

最初に結論を書く

自己PRでは、最初に結論として「自分は何が強みなのか」を明示しておくのが基本です。理由から結論という順番で書き始めると、最後の結論を読むまで何がポイントなのかがわからず、結果的に魅力の伝わりにくい自己PRになってしまいます。

また、文字数に余裕がある場合には、最初に簡潔な強みを述べ、最後に理由を踏まえた詳細な強みを述べることで、印象が強くなる効果があります。

文字数は200字程度

アルバイト用の自己PRでは、それほど長々と書くことは求められていません。最低で100字程度、多くとも250字程度までに収まるようにまとめることを意識しましょう。

ただし、履歴書によっては自己PRと志望動機が1つの枠になっていることがあります。その場合は、自己PRと志望動機の合計で300~400字程度になるように調整しましょう。

人柄の伝わるエピソードを取り上げる

アルバイトの自己PRでは、人柄や性格のアピールが有効となります。特に、「根気強い」や「積極性がある」といった、業務に貢献できるような性格は高く評価されます。

自分の性格は、直接的に書くだけではなく、それを裏付けるようなエピソードを踏まえて述べると良いでしょう。これまでの経験を振り返り、アピールしたい性格が発揮されたのはどんな時だったのかを明確にすることで、説得力が高まります。

ここで取り上げるエピソードは、基本的にどんなものでも問題ありませんが、あまりにも古すぎるものは説得力に欠けると判断されかねません。例えば、高校生のアルバイト応募の際に、小学生の時のエピソードを取り上げても、良い印象は与えにくいでしょう。

内容に具体性を持たせる

自己PRでアピールする強みは、なるべく具体性を持たせるようにしましょう。広い場面で役立てることをアピールしようとして、「どんな業務にも精一杯努めます」といった書き方をしてしまうと、具体的にどの場面で強みが発揮されるのかが伝わりません。

また、取り上げるエピソードも時期や場面などをある程度絞り込み、「〇年間の部活動で〇〇を培った」のような漠然とした記載は避けるようにしましょう。

自己PRでは、万能な強みではなく、自信を持って伝えられるような少しの強みを伝えられれば十分です。曖昧な強みよりも、自分の正確な強みをアピールすることが重要となります。

根拠のあるアピールを心がける

自己PRで述べる強みには、根拠が必要です。特に能力面でのアピールは、説得力のある根拠を示すことが求められます。

根拠や経験が無いにもかかわらず、「〇〇をすることができます」というアピールをしても、採用には繋がりません。できることをアピールしたいのであれば、それを裏付けるエピソードを選んで記載するようにしましょう。

もし、アピールしたいことについての根拠が薄くなってしまうようであれば、「〇〇できるように努力したいと考えています」といった意欲のアピールに切り替えることがおすすめです。意欲に強い根拠は必要ないため、比較的自由に自己PRを述べられます。

応募先に合った内容にする

自己PRの内容は、応募先が求める人物像と合致しているかどうかを確かめながら作成しましょう。アルバイトは応募先によって、合う強みや人柄が分かれます。自分に合った求人を見極めるのはもちろんですが、応募書類も応募先に合った内容で書くことが重要です。

例えば、コンビニのように長時間営業の店舗の場合、安定して長時間働ける人が求められる傾向にあります。一方、引っ越しのような体力勝負の仕事では、動くべき場面でてきぱきと作業をこなす瞬発力が求められるでしょう。

複数の強みがあっても、それらを全て列挙するのではなく、より応募先に合った強みを中心に自己PRを組み立てることで、有用な印象を与えられます。

アルバイト用の自己PRにおすすめの内容

自分が長所だと考えていること

自己PRはあくまで自己申告であり、最終的にそれが正しいかどうかを判断するのは採用担当者です。そのため、自分の長所だと思う点は自信を持ってはっきりとアピールするようにしましょう。

「私の強みは〇〇だと考えています」といった表現は、自信がないように見えるため避けるべきです。特に、強みを伝えるのは基本的に冒頭となるため、断定する形で強みを言い切ることで、続く理由の部分の説得力も高まります。

学校の部活動での経験

高校生や大学生の場合、エピソードとして取り上げられる経験の多くは学校生活についてのものになるでしょう。強みが活きた経験であれば、仕事とは関係のない場面でも問題ありません。

ただし、「友人との会話」「授業中」など、誰もが経験するような日常的な場面についてのエピソードは、強いアピールには繋げにくいです。

そのため、部活動やクラブ活動における、特定の場面についてのエピソードがおすすめです。試合に向けた練習や試合本番などのエピソードは個性が強く表れるため、他の応募者との差別化を図ることもできます。

これまでのアルバイト経験

これまでにアルバイトをした経験がある場合は、積極的にアピールしましょう。もし、応募先と関連の薄いアルバイト経験だったとしても、仕事に携わったことがあるというだけで十分な評価点になります。

応募先と関連のあるアルバイト経験があれば、業務内容を細かく記載し、自分がどのような業務に携われるのかを明記しましょう。

一方で、応募先と関連の薄いアルバイト経験しかない場合には、業務内容を「在庫整理」や「商品提供」といった一般的な語句で表現しましょう。応募先とは無関係な専門用語を使っていると、具体的に何の業務なのかがわからず、強みが伝わりにくくなってしまいます。

応募先で役立つ資格や特技

応募先での業務で役立つ資格・特技があれば、それを基にして自己PRを作成することもできます。例えば、家庭教師のアルバイトにおいて、英検など勉強に関する資格を持っていれば、選考では強いアピールとなるでしょう。

特技をアピールする場合は、それがどのような経歴・経験で身に着けたものであるかを必ず記載しましょう。根拠のない特技を挙げても、採用担当者は本当かどうかを見極めることができません。

【場合別】アルバイト用の自己PR例文

学生で初めてのアルバイトの場合

例文

私はアルバイトの経験はありませんが、学業と野球部の活動を両立しており、時間管理には自信があります。また、部活動の厳しい練習で培った根気強さを活かして、常に明るく元気な姿勢でお客様に対応し、迅速に業務を覚えたいと考えています。新しいことに対して積極的に取り組む姿勢を大切にし、職場の一員として貢献できるよう努力します。どうぞよろしくお願いします。(172文字)

初めてのアルバイトでは、職務経験を基にアピールすることはできないため、学校生活の中から自分の強みや人柄が表れたエピソードを軸にして自己PRを作成しましょう。

この例文では、部活動の経験から時間管理と根気強さを強みとして挙げており、それを業務に活かす姿勢まで表現できています。アルバイト未経験の場合は特にやる気が重視されるため、「積極的」や「努力」といったポジティブな言葉選びを心がけましょう。

アルバイト経験のある高校生・大学生の場合

例文

以前は飲食店で接客やキッチン業務を担当し、お客様への迅速かつ丁寧な対応を心掛けていました。また、忙しい時間帯でも冷静に業務をこなし、チームと協力して円滑に進行できるよう努めました。この経験を通じて、問題解決力やコミュニケーション能力、柔軟な対応力を身につけました。貴社のアルバイトでも、これらの経験を活かし、貢献できるよう努力しますので、どうぞよろしくお願いします。(183文字)

アルバイト経験のある学生は、これまでの職務経験をアピールすることが効果的です。未経験と同様に学校生活での経験をアピールしても問題ありませんが、一般的には実務的な内容の方が現場での能力が伝わりやすくなります。

応募先と関連のある職種の経験があれば、それを中心にアピールを組み立てましょう。応募先と関連がない職種の経験しかない場合は、その中での業務を端的に説明し、結果としてどのような学びや強みを培ったのかを説明しましょう。

フリーターの場合

例文

これまでは貴社とは異なる職種での経験を積んできましたが、その中で、お客様への対応やチームワークの重要性を学び、柔軟性を持って業務に取り組むことの大切さを実感しています。また、以前より週5日の稼働を続けていたため、長時間・長期間の勤務にも対応できます。これまでの経験を活かしつつ、新しい挑戦にも前向きに取り組み、さらに成長を目指していきたいと思います。(175文字)

フリーターには一定のアルバイト経験が求められるほか、どの程度の時間の勤務が可能なのかも重要なアピールポイントとなります。

基本的には学生よりも融通が効き、長時間のシフトにも対応できることが期待されるため、その点について記載しておくことが有効です。何らかの事情があり、長時間のシフトが組めない場合には、わざわざ記載する必要はありません。

また、長期で働いてくれる人は歓迎されやすいため、3か月以上の勤務を見込んでいるのであれば、それを明記しておくと良いでしょう。

主婦・主夫の場合

例文

家庭での経験を通じて、効率的な時間管理や柔軟な対応力、細やかな気配りを身につけました。また、家事や育児をしながら培ったマルチタスク能力や計画力も自信があります。これらの強みを活かし、職場でも周囲と円滑に連携し、業務を迅速かつ丁寧にこなしていきたいと考えています。家庭と仕事を両立し、前向きに仕事に取り組んでいきますので、どうぞよろしくお願いいたします。(176文字)

主婦や主夫の方は、家庭の経験がアピール材料になります。これまでにアルバイトや正社員などの経歴がある場合は、その経験をアピールしても良いでしょう。ただし、学生時代のエピソードは基本的に使わない方が無難です。

家庭では様々な力が培われます。自身の家庭での役割を明確にした上で、培った能力を業務にどのように活かすのかを記載することで、有用な人材であることのアピールに繋がります。

【応募業種別】アルバイト用の自己PR例文

飲食

例文

私は大学でのサークル活動を通じて、さまざまな人と接する機会を持ち、コミュニケーション能力を磨いてきました。今回は初めてのアルバイトとなりますが、お客様に笑顔で対応し、楽しんでもらえるよう努力したいと考えています。チームワークを大切にし、周囲と協力しながら業務を進められる自信があります。貴社で接客のスキルを学び、お店の活気を作り出す一助となる所存です。(176文字)

飲食業では作業効率やチームワークだけでなく、お客様に明るく対応するスキルが求められます。

この例文ではアルバイトが未経験でありながらも、大学のサークル活動というコミュニケーションが活発な場で接客業に必要な力を培ったことを伝えられており、応募先に合致するスキルをアピールできています。

カラオケ

例文

以前、カラオケ店でのアルバイト経験があり、接客においてはお客様に楽しんでいただけるよう心掛けていました。お客様との会話を楽しみつつ、空間作りに貢献することが得意です。また、細やかな気配りや臨機応変な対応ができるため、忙しい時間帯でも落ち着いて業務をこなせる自信があります。今後も、より多くの笑顔を提供できるよう努めます。(160文字)

同職種での経験があることを活かし、実際にどのような姿勢で業務にあたっていたかを端的に伝えられている例文です。

アピールするべきポイントを理解して書けているため、採用担当者に強みが伝わりやすく、活躍がイメージできる内容となっています。

具体的な業務内容についてもう少し触れられると、以前にどの程度の業務を任されていたのかがわかり、判断がしやすくなるでしょう。

コンビニ

例文

家庭での経験を活かし、効率的に業務を進めることが得意です。レジ業務や商品の陳列、清掃など、全ての業務において丁寧かつ迅速に対応します。また、家庭内で時間を有効に使うことを心掛けているため、シフト管理やチームでの連携にも柔軟に対応できると考えています。お客様にとって居心地の良い店舗作りに貢献できるよう努力します。(156文字)

コンビニの業務内容に触れつつ、それらを上手くこなす自信を前面に押し出している点が特徴的な例文です。

就業意欲を感じられる文面であり、アルバイト経験は挙げていないものの、熱意が伝わりやすい自己PRになっています。

家庭のどのような経験を基にして、業務に対応できると考えているのかを具体的に示すことで、さらに説得力のある文章に仕上がるでしょう。

接客・販売

例文

私は大学のゼミ活動に参加する中で、チームで目標を達成することを大切にしてきました。接客業の経験はありませんが、販売業務に興味があり、しっかりと学んでいきたいと考えています。物事を覚えるのが早く、積極的に質問して知識を増やしていく姿勢を持っています。お客様に安心していただけるよう、丁寧で親身な接客を心掛けていきますので、よろしくお願いします。(171文字)

志望職種への興味・関心は、直接的な能力のアピールにはなりませんが、意欲のアピールとして高い説得力があります。

特に「学びたい」という意欲は積極性にも繋がり、業務を覚えようと努力することを期待させられるでしょう。

講師・家庭教師

例文

これまで友人や後輩に勉強を教えた経験があり、相手の理解度に合わせた指導が得意です。私自身も学ぶことが好きで、わかりやすく伝える方法を工夫しています。家庭教師として、生徒一人ひとりのペースに合わせて学習指導を行い、成果を実感してもらえるようサポートしていきたいと考えています。誰とでも打ち解けられる性格を活かし、信頼関係を築いていきますので、よろしくお願いいたします。(183文字)

講師や家庭教師では、「わからない相手に教える」という日常では培われにくい能力が求められます。そのため、そうした経験がある方は積極的に記載しましょう。

この例文では、どのような教え方が得意か、どのような工夫をしているかまで明記されており、即戦力として期待の持てる内容となっています。

イベントスタッフ

例文

大学でのボランティア活動を通じて、イベント運営のサポートを行った経験があります。お客様と接する際には、笑顔で対応し、楽しんでもらえるよう努力しています。また、臨機応変な対応力を活かし、イベントの進行をスムーズにサポートできる自信があります。イベントスタッフとして、チームと共に成功に導けるよう全力を尽くします。(155文字)

イベントスタッフのアルバイトは短期や単発の場合が多く、じっくり学ぶ姿勢よりはその場にすぐ適応できるような力が求められやすい傾向にあります。

この例文では大学のボランティア活動の経験に加え、臨機応変な対応力をアピールすることで、すぐに活躍できるような印象を与えられている点が好印象です。

引っ越し

例文

中学から現在までサッカー部に所属しているため体力には自信があり、過去には引っ越しや倉庫作業のアルバイト経験もあります。重い荷物の運搬も問題なくこなし、作業を丁寧かつ迅速に進めることが得意です。また、お客様に対して親切で気配りのある対応を心掛け、ストレスの少ない引っ越しを提供できるよう努めます。今後も安全で効率的な作業を心掛け、仕事に取り組みます。(174文字)

引っ越し業では体力が必要不可欠ですが、運動部に長く所属していることは体力の裏付けとして十分な説得力を持ちます。また、過去に同職種のアルバイト経験もあり、実務も問題なく遂行できることは非常に強いアピールとなるでしょう。

さらに、業務をこなす上でお客様に対する気配りも忘れない姿勢が伝えられており、丁寧な仕事ぶりが想像できる自己PRとなっています。

このように、応募先で特に重視される要素に対するアピールを散りばめることで、その職種への理解度も伝わる効果が期待できます。

コールセンター

例文

以前のアルバイトで接客業を経験し、電話対応のスキルを磨いてきました。細かい作業にも集中できるタイプで、正確で丁寧な対応を心掛けています。コールセンター業務では、電話を通じてお客様の問題を解決し、信頼を得ることを最優先に取り組みます。丁寧で分かりやすい説明を心掛け、お客様にとって安心できる対応を提供していきたいと考えています。(163文字)

別業種で類似した業務に携わった経験をアピールしている例文です。同職種でなくとも、このように関連する業務を基にアピールすることで、経験不足というイメージを与えにくい自己PRを作成できます。

また、業務に携わる上で最優先とすることを明確にしており、志望者の人柄が良く出ている点も好印象を与えやすいポイントです。

電話対応は状況によって内容が大きく変わる業務なので、経験のあるものがどのような電話への対応だったのかを軽く説明できると、より実務的な活躍をイメージしやすくなるでしょう。

アルバイト用の自己PRで気を付けたいポイント

正しい言葉使いを意識する

アルバイト用の履歴書も正式な応募書類であるため、丁寧な書き言葉で書くようにしましょう。応募書類を書き慣れていない学生の場合、話し言葉と書き言葉を混同してしまうことが多いです。

特に、「だから」「なので」といった接続詞は誤って使いやすい話し言葉であり、見直しても気付けないことがあります。直前の文章を踏まえる場合の接続詞は「そのため」や「したがって」を使うことが適切です。

また、文章の言い切りは「です・ます調」と「だ・である調」のどちらでも問題ありませんが、応募書類全体で統一されている必要があります。自己PRと志望動機で言い切りが異なっていると非常に不自然に見えるため、どちらか片方の言い切りだけを使うようにしましょう。

長すぎる・短すぎるものはNG

自己PRには基本的に文字数の指定がありませんが、記入欄いっぱいに小さな文字を敷き詰めたり、半分以上が余白となっていたりすると悪い印象を与えやすいです。

自己PRは就業の意欲を示す項目でもあるため、読みにくいものやアピールが適当に見えるものは相応しくありません。

およそ200字程度を目安として、長すぎず短すぎない文量で自己PRをまとめ、端的に自分の強みと意欲を伝えられるように意識しましょう。

関係のない自慢話はしない

自己PRで自分を有用に見せようとして、エピソードをいくつも盛り込むのは逆効果になります。全てのエピソードから共通して1つの学びを得たというのは考えにくく、単なる自慢話として受け止められる可能性が高いためです。

また、エピソードを紹介するだけで、そこから得られた学びへ繋げずに終わってしまうのも同様に不適切です。

自己PRや志望動機においては、エピソードと学び・成果はセットで記述するべきものです。自慢話だけで自己PRが終わらないように注意しましょう。

志望動機や面接のやり取りと矛盾しないようにする

応募書類の中の記述に矛盾があると、信頼を大きく損ねます。特に自己PRと志望動機は重視される項目なため、この2つの内容に矛盾が出ないようにする必要があります。

また、応募書類に記入した内容は、面接で深掘りされる可能性があります。その際、記入内容と合致しない返答をしてしまうと、不信感を抱かれ、採用を見送られてしまうこともあるでしょう。

自己PRに虚偽の内容を書かないのはもちろんのこと、志望動機などの項目との矛盾もないように良く見直し、面接でどの部分について聞かれてもスムーズに受け答えができるよう備えておきましょう。

アルバイト用でも自己PRは効果的に仕上げよう

アルバイトだからといって適当に作成した応募書類を提出することは、採用の確率を落とすだけでなく、応募先に対しても大変失礼な行為です。

どのような職種であっても、仕事に貢献できる人材であることを自己PRで表現することは必須です。正確に自分の魅力を伝え、業務に対して真剣に取り組める姿勢をアピールする必要があります。

この記事で紹介した基本の書き方や例文を参考に、自分の強みと個性がしっかりと伝わる自己PRを作成して選考に臨みましょう。

資格取得のガクチカの書き方|おすすめの資格を例文付きで紹介

所有する資格をガクチカでアピールできるか、悩んでいる人もいるでしょう。結論から言えば、資格をガクチカに書くのは「あり」です。

取り上げる資格は、必ずしも就職後の業務に直結する必要はありません。努力で合格を掴み取った成功体験や、困難に果敢に挑戦する姿勢こそが、企業で評価されます。

ただし、記述する資格の選択を誤ったり、注意点を見落としたりすると、せっかくの努力が伝わりません。頑張りを効果的に記述するには、コツが必要です。

この記事では、ガクチカに資格を書くときの注意点と、ポイントを押さえた書き方を説明します。ガクチカにおすすめの資格も例文も交えて紹介しているので、しっかりと対策し、企業にアピールできるガクチカに仕上げましょう。

ガクチカのテーマに資格取得を選ぶメリット

目標達成に向け努力し成功した経験を示せる

ガクチカに資格取得を取り上げる大きなメリットは、努力し成功した経験を示せることです。

資格を取得するときには、試験までの道筋を立てます。定められた勉強時間の中で必死に努力し、自分をコントロールすることで合格を勝ち取ります。目標設定と勉強方法が適切だからこそ、合格できたのでしょう。

会社で業務に従事するときも、基本的な姿勢は同じです。仕事に対する適切な目標を立て、達成に向け努力します。努力の方向性が間違っていたり、甘い見通しを立てたりすると、業務を完遂できません。

資格取得で「目標の設定→適切な努力→目標達成」という一連の流れを経験していることは、あなたの大きなアドバンテージです。企業は、あなたの成功体験を高く評価します。

困難にも継続的に取り組む姿勢が評価される

資格取得の経験により、困難にも継続的に取り組む姿勢を証明できます。資格試験は、大多数の受験者にとって大きな挑戦です。絶対に受かるレベルの試験を、わざわざ受ける人は稀でしょう。努力し力を伸ばせるからこそ、難しくても挑戦します。

挑戦には、多くの困難が伴います。あなたが合格できたのは、困難にめげず継続的に努力したからです。じっくり頑張る姿勢は、就職活動の大きな武器になるでしょう。

新入社員にとって、就職後の仕事は初めての連続です。困難や取り組みづらさを感じる場面も、多々あるかもしれません。早々に投げ出していては、仕事になりません。目標達成まで継続的に努力することは、仕事に必須の条件です。

資格取得まで努力を積み重ねた人なら、困難に立ち向かう経験があります。早々に辞める可能性が低く、企業も採用しやすいのです。

資格によっては就職後の業務への情熱と能力が伝わる

就職後の業務に直結する資格を所有している場合、仕事への情熱と能力も示せます。

業務に直結する資格とは、あなたの希望する職種・業種に欠かせない資格を指します。たとえば不動産業界なら宅地建物取引士、技術系の職種なら第二種電気工事士や第三種電気主任技術者などが該当します。

業務に不可欠な資格を持っていれば、就職後の仕事を見据え努力した証拠になります。「この業界で頑張りたい」「プロフェッショナルになりたい」といった熱い想いにも、説得力が増すでしょう。資格を保有している事実が、あなたの情熱を裏付けるからです。

業務に必要なスキルを満たす証明にもなります。企業も就職後の見通しを立てやすく、重宝するでしょう。

ただし、単なる資格自慢にならないよう注意が必要です。就職後に目指したいこと、伸ばしたい力をはっきり記述するよう心がけます。就職後は能力をさらに高め、存分に会社に貢献することを求められます。

ガクチカに取り上げる資格を選ぶときのポイント

努力した経験が仕事につながることを念頭に置く

ガクチカに取り上げる場合、努力した経験が仕事につながる資格を選びます。

ガクチカで企業が知りたいのは、「努力や経験を仕事に活かせるか」です。資格自体が評価されるわけではありません。取得できて当たり前の資格や、困難が伴わない資格は、評価の対象にならないでしょう。

たとえばあなたが帰国子女で英語がペラペラの場合、英語系の資格には重みがありません。「もともと英語が堪能なのだから、取得に努力はいらないだろう」とみなされるからです。資格欄でのアピールに留め、ガクチカには別の内容を書くようにしましょう。

取得の難易度より努力から得た学びが多い資格を選ぶ

ガクチカに書くには、経験からの学びが多い資格を選びます。必ずしも、難易度が高い資格が良いわけではありません。企業が求めるのは、資格取得の経験を仕事に活かすことです。学びが多いほど、仕事で活きる場面も増えるでしょう。

たとえば計算が苦手な人が、理数系の資格を取得するのは容易ではありません。苦手を克服する中で、計算を速くするコツを見つけたり、論理的な思考方法が身についたりと、多くの学びを得るでしょう。試験に合格できれば、苦手なものにも地道に取り組む大切さや、自分を成功に導くマインド形成も学べるかもしれません。

苦手の克服で得られた学びは、仕事にも応用できます。資格の難易度が高くなくても、努力と学びがアピールになります。

将来の仕事に直結する資格があれば優先する

就職後の仕事に直結する資格があれば、優先して記述すると良いでしょう。ただし、「取れて当たり前の資格」「困難が伴わない資格」は除きます。努力が読み取れないからです。

ガクチカはあなたの努力を表現する場です。就職に有利な資格を列挙する場でも、自慢する場でもありません。記述から努力を想像できなければ不適切です。有利な点が多い資格だからこそ、書き方には注意しましょう。

取得の努力と、就職への熱意がしっかりと伝わるよう工夫しなければなりません。

ガクチカで資格取得への努力を効果的に伝える書き方

<ガクチカの効果的な書き方>

①アピールする資格の詳細

②資格に挑むきっかけ

③取得までの努力や苦労

④経験を仕事にどう活かすか

努力したことを効果的に企業に伝えるには、コツがあります。ポイントはきっかけから論理的に文章を構成することです。

上記の順番で組み立てると、読みやすい文章になります。採用担当者に伝わりやすく、説得力が増すでしょう。

資格取得で貴重な経験を積んでも、企業に伝わらなければ意味がありません。構成を頭に入れて執筆しましょう。

アピールする資格を説明する

まずはアピールする資格を説明します。業務に関連する資格であれば、簡単にで構いません。業務と関連しない資格の場合は、簡単な解説が必要なこともあります。

特に合否ではなく点数形式の資格(例:TOEIC)を書く場合は、注意が必要です。採用担当者に知識がないと、困難を想像できない可能性があるため、誰が読んでもわかるように説明しましょう。

また資格内容説明に文字数を多く取らないよう注意が必要です。大切なのは、努力のアピールと仕事への活用です。後半に多くの行数を割く必要があるので、資格説明は完結にしましょう。

資格取得のきっかけを書く

なぜその資格を取得したのか、きっかけを記述します。特に業務に直結する場合、丁寧な記述を心がけます。仕事への熱意も示せるからです。

たとえば電気設備会社に就職する人が、電気工事士の資格を書くとします。「高校の頃から家の配線を修理できる技術者が夢でした。将来は電気設備の仕事をしたいと考え、資格取得の勉強を始めました」と書けば、就職後を見据え取得に臨んだことを明確に示せます。

就職に向け懸命に努力する姿勢が企業に伝わるでしょう。

取得するまでの努力や苦労を挙げる

勉強中に直面した苦労と、苦労を乗り越えた方法を記述します。企業が知りたいのは、あなたの努力と仕事への活用です。努力の内容が曖昧ではアピールになりません。資格取得を通して学んだことを、詳しく記述しましょう。

困難や失敗も、恥ずかしがらずに書き出します。ガクチカでは、ネガティブな要素があった方がかえって良い文章をつくれます。克服の努力をする分、学べることも多いからです。仕事への活用にもつなげやすくなるでしょう。

努力の記述は、ガクチカで最も大切な部分です。力を入れて記述してください。

資格取得の経験を仕事にどう活かすか記述する

最後に学んだことを仕事にどう活かすか、決意を表明します。資格取得を通して学べることは、困難の克服や、自分を成功に導く方法など、仕事に活かせる要素が多くあります。就職後に「なりたい自分」を想像し、適切な決意を書きましょう。

学んだ内容を考えるとき、専門的なことばかりが浮かんでくる人もいるかもしれません。語学系の資格の場合、「速読の方法を理解した」「日本語と英語の文化的差異を実感した」などです。

しかし、これらの学びは、仕事にはつながりません。より一般的な内容に切り替える工夫をします。「要点を素早く掴める論理的な理解力を高められた」「さまざまな価値観を学び、多角的な視点を手に入れた」などと転換すれば、仕事への決意が書きやすくなるでしょう。

ガクチカで努力をアピールしやすいおすすめの資格

パソコンを使うさまざまな職業に活かせるMOS

Microsoft Office Specialist(以下、MOS)はWord、Excel、PowerPointなどマイクロソフト製品の操作スキルを証明する資格です。

現在はほとんどの仕事でパソコンを使用しています。中でもWordやExcelは使用する場面が多く、日常的に使う職業も少なくありません。MOSは仕事に直結しやすく、努力を表現しやすい資格です。

使用する企業が多いからこそ、「社会人に必要なスキルの習得に努めている」「業務を円滑に進める準備をしている」といった前向きな印象を企業に与えられます。

学生でも日常的に使う人が多いため、成長も実感しやすいでしょう。新たなスキルを習得する喜びを感じながら、勉強を進められます。ガクチカには、努力をすれば日々成長できる実感を、仕事に結びつけて書くと良いでしょう。

事務や経理に必須の簿記

簿記もおすすめの資格です。日商簿記、全経簿記、全商簿記の3種類があり、それぞれ1〜3級に分かれています。中でも日商簿記は社会人に広く知られており、努力が伝わりやすい資格です。

簿記は暗記一辺倒ではありません。読解力論理的思考力が必要です。資格取得には、知識以上にこれらの能力が求められます。勉強で得られる能力は、さまざまな職業で応用が効くでしょう。業務と関連しなくても、簿記の勉強は仕事に良い影響をもたらします。

もちろん、事務や経理で就職を目指す人には必須の資格です。就職後の業務を見据え取得に挑んだことを、順序立てて説明しましょう。あなたの情熱と能力を証明できます。

グローバルな働きかたを支えるTOEIC

TOEICも就活でアピールしやすい資格です。実用的な英語に重点が置かれ、聞く力と書く力をテストされます。

資格と言っても、合格・不合格が存在するわけではありません。点数を高めることで、あなたの英語力を証明します。一般的に履歴書には600点以上で記載できると言われています。ガクチカでは努力を強調するため、さらに高い点数を基準に据えると良いでしょう。

外国語学習はあなたのスキルを高めるだけでなく、さまざまな気づきをもたらします。文化や価値観の多様性や、円滑なコミュニケーションの取り方などです。学びが多い分、仕事に結びつけやすい資格と言えます。

金融や保険業界に強いFP

FP(ファイナンシャルプランナー)は、資産運用やリスク管理、税制などの幅広い金融知識を証明できる資格です。この資格を取得していると、金融業界や保険業界のような金銭を取り扱う業界で大きなアピールポイントとなります。

また、FPの知識は個人の将来設計や家計管理にも役立つため、仕事以外の場でも活用することができます。

FPの取得に必要な分析力や数字に対する感覚は、さまざまな業種で求められるものです。取得しておけば、就活を有利に進められるでしょう。

IT系なら取っておいて損はないITパスポート

ITパスポートは、情報技術の基礎知識を幅広く学んだことを示す資格です。多くの業種のデジタル化が進む現代において、ITパスポートのために得た知識は広く活用することができます。

また、IT分野の知見に加えて、学習意欲や計画性を示せる点も採用担当者に好印象を与えます。特に文系出身の学生にとっては、IT系を志望するなら積極的に取得しておきたい資格になります。

不動産など幅広い業種で役立つ宅建

宅建は、不動産業界を目指す学生にとって非常に有用な国家資格です。不動産取引に必須の資格であるため、取得していると専門知識の習得意欲をアピールでき、高い評価へ繋げられます。

また、宅建の知識は法律や税制など、幅広い業務で活用できるため、不動産業界以外でも汎用性が高いのが特徴です。

魅力あるガクチカにするための資格取得をテーマにした例文

MOS(Microsoft Office Specialist)

例文

私はMOSに挑戦し、WordとExcel、PowerPointの資格を取得しました。貴社の業務では、ソフトを円滑に使用できなければなりません。操作を極め、苦手をなくしたいと考えました。

私はパソコンの知識が浅いため、勉強期間に半年を要しました。知らないことばかりで愕然としましたが、一つひとつスキルがつく実感を持てました。Excelの関数には苦労したものの、身につく喜びも格別でした。努力の甲斐があり、各試験に一度で合格しました。

この経験から、私は知らないことに挑戦し身につける喜びを学びました。挑戦には必ず困難が伴います。困難が大きいほど、知識にできた喜びも大きいと感じます。入社後も新しいことに積極的に挑戦し、困難にぶつかったときも乗り越えた先に大きな喜びがあることを思い出し、仕事に邁進したいです。(400字以内)

取得のきっかけから書き始め、勉強中に感じた苦労や学び、仕事への決意までうまく表現されています。流れが自然で読みやすく、仕事への結びつけ方に強引さがありません。

社会人にとって、マイクロソフト社のソフトは身近な存在です。「できて当たり前」と捉える会社もあるかもしれません。資格そのものは大きなアピールにならない可能性があります。取得に向かうきっかけと、勉強中に感じた学びをしっかりアピールしましょう。

今回の文章では、就職後を見据え「苦手を克服するために努力した」と書いています。不利をなくそうとする努力は、前向きな姿勢として受け取られるでしょう。

学びに挙げた「知らないことに挑戦する喜び」も、適切なアピールです。就職後は困難を伴う挑戦がたくさんあります。挑戦に喜びを感じられる人なら、企業も安心して採用できます。

日本商工会議所簿記検定

例文

私は日本商工会議所簿記検定2級を取得しました。経理職に簿記の知識は必須です。就職後に少しでも早く仕事に貢献できるよう、できる限りスキルアップしたいと考えました。

初めはかなり難しさを感じました。長文から仕分けすることや、適切な計算を判断する応用力がなかったためです。大学の講義で得た知識だけでは対応できないと痛感しました。読解力と応用力をつけるのに、一年ほどの時間を要しました。

無事合格を手にした今、実感するのは「知識を自由に扱う大変さ」です。自由に知識を扱うには、長い時間がかかります。努力を継続することで、徐々に力が身につきます。

仕事でも新しいことを覚えたら、継続的に努力しなければ自分の力にできないと考えます。知識を得るだけで満足せず、日々活用しながら自分の力に変えていきたいです。(400字以内)

事務や経理での就職を目指す場合、簿記の資格は業務に直結します。仕事を見据えたきっかけを挙げ、熱意のアピールを忘れずにおこないましょう。

仕事に直結する資格を記述する場合、上から目線にならないことに注意が必要です。「資格を持っています。だから貴社業務を余裕でこなせます」といった論調だと、採用担当者は「仕事を馬鹿にしている」と感じます。学びを仕事に活かすストーリーもつくれません。

この文章のように、困難を説明した上で謙虚に業務にあたる姿勢を示すのが賢明です。実際、資格の取得は始まりに過ぎません。就職後は仕事への活用と、さらなるレベルアップが求められます。就職への決意として表明する「継続的な努力」は、最適なアピールと言えるでしょう。

TOEIC

例文

私は大学入学以来、TOEICに継続的に取り組んでいます。日本と海外をつなぐ役割を果たすには、実用的な英語能力が必須です。継続的な勉強により、550点だったスコアを820点まで伸ばしました。

辛かったのは、スコアの伸び悩みです。一時は焦りばかりを感じていました。状況を打破するため、成績を徹底的に分析しました。スコアの低い分野を明らかにし、不足を洗い出します。対策をピンポイントで行うことでスコアが取れるようになり、効果的な勉強ができました。800点に達したのも、分析のおかげです。

この経験から、困難に直面したときに、原因を徹底的に分析する大切さを学びました。努力の方向を見定めるためにも、分析から入るべきだと考えます。入社後も困難にぶつかった時には、まずはしっかりと原因を分析し、対策に取り組んでいきたいです。(400字以内)

この文章では、「日本と海外をつなぐ役割を果たす」ためにTOEICに取り組んでいます。資格が仕事に直結しない場合、無理につなげる必要はありません。きっかけ部分よりも、学びを仕事に活かすことが重要です。

語学系の学習から得られる学びは、語学の範囲で終始しがちです。仕事につながらないときには、学んだ内容を一般的な内容に転換しましょう。

転換が難しい場合は、この文章のように困難を突破する方法に焦点を当てると良いでしょう。困難を解決するノウハウは、どのような仕事にも役立ちます。

FP(ファイナンシャルプランナー)

例文

私は大学時代にファイナンシャルプランナー(FP2級)の資格取得に挑戦し、合格を果たしました。FPの勉強を通じて資産運用やリスク管理、税金や保険といった日常生活に密接した知識を体系的に学びました。この挑戦の背景には、自分自身の将来設計や家族の経済的なサポートを見据えた意識がありました。勉強の過程では、大学の授業やアルバイトと並行して毎日2時間の勉強時間を確保する計画性を身に付けました。独学では難しい範囲に直面した際には、友人と勉強会を開催したり、専門家の解説動画を活用するなど、効率的に解決する方法を模索しました。この経験を通じて、目標を設定し、それに向かってコツコツ努力を重ねる継続力と柔軟性を身に付けました。FP資格の知識は、日常生活だけでなく、将来の仕事においても大いに役立てていきたいと考えています。(400字以内)

FPの資格取得を決意した経緯や、学習する上で困難だったエピソードを細かに説明できており、能力だけでなく人柄も伝わるガクチカになっています。

具体的な勉強方法や、計画的に学習したことを具体的に説明することで、まじめで計画力が高い印象を与えることができるでしょう。

ITパスポート

例文

大学生活の中で情報技術の基礎知識を身に付けるためにITパスポート試験に挑戦し、合格しました。ITパスポートは単なる資格試験ではなく、社会のデジタル化が進む中で必要な知識を総合的に学ぶ良い機会だと考えました。試験範囲が広いため、効率よく学ぶためのスケジュールを綿密に立て、教材やオンラインツールを駆使して学習を進めました。勉強を進める中で、特に苦手だったITリテラシー分野を克服するため、日々の生活でも意識的に技術に触れる機会を増やしました。その結果、計画力や自己管理能力を高められただけでなく、ITに対する興味がさらに深まりました。この経験で得た知識と姿勢を生かし、デジタル技術が重要な役割を果たす職場で即戦力として貢献したいと考えています。(350字以内)

ITパスポート取得までの勉強方法や、苦手分野を克服したエピソードが特徴的なガクチカです。動機から経験、今後の活かし方まで無駄なくまとめており、読みやすい点が好印象です。

ただし、ITパスポートはIT分野の基礎知識を証明する資格であり、より専門的な技術がある証明には不十分です。このガクチカでは「即戦力として貢献したい」と述べられていますが、「さらに知識を身に着けていきたい」といった謙虚な表現の方が適切でしょう。

宅建(宅地建物取引士)

例文

私は大学時代に宅地建物取引士(宅建)の資格取得を目指し、合格しました。この資格を取得しようと思ったきっかけは、不動産業界への関心と法的な知識を深めたいという思いからです。宅建試験は範囲が広く、法律や税制など初めて学ぶ内容も多かったため、独学での勉強には工夫が必要でした。私は分野ごとに目標を設定し、進捗を可視化することで、学習効率を高めました。また、試験直前には模試を繰り返し解き、実戦力を養いました。この過程で培ったのは、目標達成に向けた計画性と粘り強さです。宅建で得た知識は、単に資格としてではなく、実社会で役立つ基礎力として、自分のキャリアを支える重要な財産になると考えています。(300字以内)

宅建を独学で取得したエピソードは、本人の能力の高さや継続力を示すのに非常に効果的です。簡単ではない資格であるほど、独学で乗り切ったという経験はインパクトを与えられるものになります。

学習方法や得た学びについては十分に説明できている一方、取得を思い至った経緯が薄く、動機がわかりにくくなっています。なぜ不動産業界への関心を持ったのかを簡単に説明できると、さらに説得力が増すでしょう。

ガクチカで資格取得を書くときに注意すること

アピールする資格は一つに絞り、意見も絞り込む

ガクチカに挙げる資格は一つに絞ります。複数書くと経験から学んだ内容を絞りづらく、うまく仕事に結び付けられません。保有する資格の数や難易度をアピールするのは資格欄です。ガクチカには、仕事につなげて書きやすい資格を一つだけ選びましょう。

学んだことも、一つに絞り込むよう心がけます。一つの学びを強調した方が、文章に説得力が増すからです。さまざまな学びを入れすぎると、本当に伝えたいことが分かりづらくなります。

ガクチカの文章は、最終的に学びを仕事につなげる意志を表明しなければなりません。強い想いを伝えるには、テーマも意見も絞り込むべきです。

勉強中の資格はガクチカで書くのは難しい

現在勉強中の資格は、ガクチカでは避けることをおすすめします。成否がはっきりしないからです。ガクチカに書くのは、合格してからにしましょう。

企業が求めるのは、失敗から学び、困難を克服し、設定した課題をクリアした成功体験です。努力だけでは評価を得られません。仕事では、どんなに努力できても最終的に成功しなければ価値がありません。

資格習得を通し、成功までの行動様式と心の持ち方を習得している人なら、仕事でも力を発揮できると考えます。まだ途上の人は、他のテーマを探した方が良いでしょう。

資格取得の努力があっても落ちた資格は評価されづらい

試験に落ちた資格も、成功体験を得られないため評価されづらいでしょう。「たとえ落ちても、努力したのだから書こう」は通用しません。企業は努力の結果を冷静に判断するからです。成功に結びつかなければ無意味だと考えましょう。

ただし、例外もあります。司法試験など難関であることが知れ渡っている資格です。努力で着実に点数を伸ばしていることが証明できたら、ガクチカに書けないこともないでしょう。難関の資格は「点数を取れなくて当たり前(落ちて当たり前)」という前提で見られます。点数のアップを合格の代替にできる場合もあるので、資格の難易度についても調べてみましょう。

資格取得で経験した頑張りを仕事へのアピールにつなげよう!

「資格取得は就職活動に有利」と漠然と捉え、さまざまな資格を取得してきた人もいるかもしれません。しかし、本当に大切なのは資格取得で得られた学びの内容です。努力を仕事につなげられなければ、企業からは評価されません。ガクチカには、あなたが最も力を注いだ資格を取り上げましょう。

記述の際には、書き方に注意をはらいます。資格の内容と挑戦するきっかけから書き始め、直面した困難、困難を乗り越え成功した経験の順に記述すると、伝わりやすいストーリーになります。仕事への決意にも説得力が増すでしょう。

資格取得の努力を無駄にしないためにも、記述での失敗は避けなければなりません。要点を押さえた書き方で、採用担当者に伝わるガクチカに仕上げましょう。

【例文5選】ブライダル業界で評価される志望動機の書き方とポイント

ブライダル業界は人気の高い職種です。そのため、単なる憧れだけでは選考を突破することはできません。志望企業の特徴や、その職種で必要とされるスキルを理解したうえで、自分の強みを効果的に伝える必要があります。

しかし、企業研究の方法や自己分析の仕方によって、志望動機の説得力は大きく変わってきます。

本記事では、ブライダル業界で評価される志望動機の書き方を例文とともに解説しています。業界特有の職種理解から、実践的な志望動機の作成方法まで徹底的に紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

ブライダル業界とは?

ブライダル業界とは、「挙式・披露宴」「結婚情報サービス」「ブライダルジュエリー」など、婚礼や結婚に関するサービスを提供している業界です。ブライダル業界を広域で考えると、ハネムーン事業や新婚家具の販売、結納式・結納品の販売なども含まれます。

ブライダル業界は華やかなイメージですが、時代の流れや景気、流行やトレンドに左右されやすい傾向があります。移り変わりの激しい業界なので、業界についての実態を見定めるためにも、業界の動向や基本的な知識を深めておくことが大切です。

ブライダル業界の主な職種

職種名主な役割
ウエディングプランナー結婚式全体のプロデュース
ドレスコーディネーターホテル衣装の提案とフィッティング
フラワーコーディネーター会場装飾・ブーケの制作
ヘアメイクアーティスト新郎新婦のヘアメイク
バンケットスタッフ披露宴の料理・飲物提供
アテンダー式当日の新郎新婦のサポート
フォトグラファー写真撮影
音響・照明スタッフ会場演出

ブライダル業界は幅広く、さまざまな職種に分かれています。まずは、ブライダル業界にどのような職種があるのかを知っておくことが、自己アピールの重要なポイントです。

ブライダル業界の職種についての理解を活かすことで、「入社後、どの業務に携わりたいのか」「その業務でどのような強みを活かせるのか」を具体的にわかりやすく志望動機で伝えることができます。

また自身が志望する職種以外の理解も深めておきましょう。ブライダル業界では、結婚式当日までに多くの職種の人と連携を取りながら作業を進めていきます。ブライダル業界全体の流れを理解するためにも、職種についての理解はマストです。

ウエディングプランナー

ウエディングプランナーは、新規のお客さまへの営業から、打ち合わせによる式の内容決め、そして結婚式当日の運営統括まで、結婚式の成功に向けて幅広い業務を担います。

企業によって一人のプランナーがすべての業務を担当する一貫制と、営業・打ち合わせ・当日統括などを分担する分業制があり、それぞれ求められる適性が異なります。

就職活動では、自分が得意とする分野や特に携わりたい業務は何かを明確にしたうえで、それぞれの企業の体制を必ず確認しましょう。

ウエディングプランナーの魅力
  • 好きな演出やアイデアを活かしながら、新郎新婦の人生で最も大切な1日をプロデュースできる
  • 新郎新婦の夢を叶えながら、家族や友人など参列者全員に笑顔と感動を届けられる
  • 打ち合わせから当日までかかわった結果、お客さまから直接「ありがとう」という言葉をもらえる
  • 一から作り上げた結婚式が無事に終わった時の達成感とやりがいが感じられる
  • コミュニケーション力や提案力、問題解決力など、人生で役立つ多くのスキルが身につく
ウエディングプランナーの大変なところ
  • 完璧を求められる責任の重さから、精神的にも体力的にも負担が大きい
  • 新郎新婦の希望に沿いながらも、予算や時間、人数などの現実的な制約のなかでプランを立てる必要がある
  • 土日祝日が主な勤務となり、プライベートの時間が取りにくい
  • 急な要望の変更や当日のトラブルなど、想定外の事態が起きた時にも冷静な判断と臨機応変な対応が求められる

ドレスコーディネーター

ドレスコーディネーターは、新郎新婦の理想の衣裳選びをサポートし、当日の着付けまでをトータルでプロデュースする仕事です。

式場やホテルに併設されたドレスサロンで館内の新郎新婦に関わる場合と、独立したドレスショップで提携先や一般のお客さまの衣裳をコーディネートする場合があります。

お客さまの希望を丁寧に聞き出すヒアリング力、体型や雰囲気に合わせた提案力、そしてトレンドを押さえた情報収集力が必要とされるでしょう。

新郎新婦の魅力を最大限に引き出す重要な役割を担います。

ドレスコーディネーターの魅力
  • 新郎新婦の人生最高の晴れ姿を創り出せる
  • ウェディングドレスや和装など、美しい衣裳に囲まれて働ける
  • 体型や好みに合わせた提案で、お客さまの「理想」を実現できる
  • トレンドやファッションの最新情報に触れながら感性を磨けるお客さまの喜ぶ姿を間近で見られ、幸せを感じられる
ドレスコーディネーターの大変なところ
  • 土日祝日が主な勤務となり、プライベートの時間が取りにくい
  • 立ち仕事が多く、着付けなど体力的な負担が大きい
  • 常に最新のトレンドやデザインの情報収集が欠かせない
  • 予算や体型など、デリケートな話題にも適切な対応が必要
  • 一着何十万円もする衣裳を扱うため、細心の注意が求められる

アテンダー

アテンダーは、結婚式当日に新郎新婦の最も近くで寄り添い、細やかなサポートで式を成功に導く重要な役割です。

プランナーと事前に式の流れを確認し、当日は挙式や披露宴での立ち居振る舞いを丁寧にサポートします。また、プランナーやヘアメイクアーティストと兼任するケースもあります。

新婦のドレスの裾さばきや、新郎新婦の移動のタイミング、席次の案内など、目立たない場所で式全体の進行をスムーズにする、まさに縁の下の力持ちといえるでしょう。

アテンダーの魅力
  • 新郎新婦の最も近くで、特別な一日に立ち会える
  • 細やかな気配りで、人々の幸せな時間を支えられる
  • 裏方として式を支える、やりがいのある仕事ができる
  • 気配りや全体を把握して立ち回れるスキルが身につく
アテンダーの大変なところ
  • 常に気を抜けず、細心の注意を払い続ける必要がある
  • 立ち仕事が多く、長時間の緊張状態が続く
  • 予期せぬトラブルへの臨機応変な対応が求められる
  • 土日祝日が主な勤務となり、休日が不規則になる
  • 黒子に徹する精神力と、的確な状況判断力が必要

ブライダル業界の企業が求める人物像

ブライダル業界は、お客さまの人生における最も大切な1日に携わる仕事です。そのため、技術やスキルだけでなく、人間性も重視される傾向にあります。

これらの要素は、志望動機を作成する際の重要なポイントとなります。ブライダル企業が特に重視する6つの人物像について詳しく確認していきましょう。

ホスピタリティ精神がある人

ブライダル業界は、人生で最も大切な1日をプロデュースするため、高いホスピタリティ精神が不可欠です。お客さま一人ひとりの想いに寄り添い、新郎新婦はもちろん、ご家族やゲストの期待に応える姿勢が求められます。

また、式場スタッフや業者など多くの関係者と円滑なコミュニケーションをはかり、理想の結婚式を共に作り上げていくことも重要です。特に新郎新婦は準備期間中、さまざまな不安や緊張を抱えます。その気持ちに寄り添って、お二人の個性や要望を丁寧に聞き取り、オリジナリティあふれる提案をすることが求められるでしょう。

ブライダル業界では、お客さまの心に寄り添い、かけがえのない瞬間を支える人材が求められています。

コミュニケーション能力に長けている人

ブライダル業界では、新郎新婦だけでなくご家族や列席者、そして社内の各部署との緊密な連携が求められます。そのため、相手の立場や状況を理解し、適切にコミュニケーションを取る力が必要です。

具体的には、相手の話をしっかり聴く力、自分の考えをわかりやすく伝える力、そして状況に応じて柔軟に対応できる力が必要とされるでしょう。さらに、新郎新婦にとって最高の日にできるよう、コミュニケーションからお二人のニーズをくみとったり、緊張や不安を解消したりすることも求められます。

ブライダルという特別な1日を成功に導くために、コミュニケーション能力は欠かせません。

営業スキルのある人

ブライダル業界では、サービス業でありながら営業力も大切です。特にウエディングプランナーには、会場の案内から契約に至るまで、お客さまに満足していただける提案や交渉が求められます。

ここで必要な営業スキルとは、単に商品をすすめることではなく、お客さまの希望や予算を把握しながら、自社の利益とお客さまの満足をバランスよく調整できる力です。お客さまのニーズに応えつつ、柔軟で心に響く提案ができる営業スキルは、ブライダル業界に必要な能力でしょう。

忍耐力・ストレス耐性がある人

ブライダル業界において、忍耐力やストレス耐性は非常に重要です。

結婚式は新郎新婦にとって一生に一度の特別な日です。必然的に希望や期待も高くなるでしょう。その成功を任されたプランナーやスタッフには大きな責任がかかります。失敗が許されないプレッシャーのなかでも冷静に対応できる忍耐力が必要です。また、繁忙期には多くの結婚式を短期間で担当するため、体力的にも精神的にも負荷がかかります。

このような環境のなかでも安定したパフォーマンスを発揮するためには、忍耐力やストレス耐性を持ち、自分をうまくコントロールできるスキルが必要です。

責任感があり信頼できる人

ブライダル業界では、責任感があり信頼できる人が重要視されます。結婚式は新郎新婦にとって一生に一度の大切な日であり、やり直しがきかないからです。新郎新婦はその大切な1日を思い出深いものにするべく、プランナーやスタッフに依頼しているので、信頼できる人に任せたいと思うのも当然のことでしょう。

ブライダルに関わるスタッフとして、その期待を裏切るようなことは許されません。約束した納期や時間を守ることはもちろんですが、細部に配慮してあらかじめミスを防ぐことや、予期せぬトラブルに冷静に対応する責任感の強さが必要です。

責任感と信頼性は、ブライダル業界にとって必須のスキルといえるでしょう。

協調性・チームワーク力のある人

結婚式は、一人で作り上げるものではありません。プランナー、ドレスコーディネーター、フローリスト、料理人、音響スタッフなど、多くの専門スタッフの協力があって初めて実現します。

そのため、他部署のスタッフと円滑にコミュニケーションを取りながら、自分に課せられた役割を理解し、確実に遂行する力が求められます。また、個々の業務に注力するだけでなく、チーム全体の目標を常に意識し、協力していく姿勢も大切です。

さらに、繁忙期や予期せぬトラブルが発生した際には、自分の担当業務以外でも必要に応じて他のスタッフをサポートできる柔軟性も必要です。

このように、周囲と協力しながら全体の成功を目指せる人材が、ブライダル業界では高く評価されます。

ブライダル業界の志望動機を書く前に行う3つの準備

1.業界研究を行う

志望動機を書く前にブライダル業界全体の研究を行うことは、説得力を高めるためにも非常に重要です。

業界が求めるサービスや顧客のニーズを理解することで、「自分がどのように貢献できるか」を具体的に伝えられます。

自分がどのように貢献できるかを伝えることで、採用担当者に「長期的な視野を持ち、業界の変化に対応する意欲がある」と感じてもらいやすくなるでしょう。

現在のトレンドと市場動向

近年のブライダル業界は、「多様化」がキーワードです。

最近の結婚式では、形式よりも「自分たちらしさ」を重要視する傾向があります。そのため、従来の教会式や神前式に加え、少人数での家族婚やフォトウェディング、オンラインを活用したハイブリッド形式の結婚式など、新しいスタイルが次々と生まれています。

こうしたトレンドの変化は、新たなビジネスチャンスを生み出す一方で、従来の結婚式場やサービスの在り方については、考え方を変えなければならないタイミングであるともいえるでしょう。

今後、新しいスタイルのウエディングが誕生することも考えられますので、常に新しい情報を入手できるよう、チェックしておきましょう。

ブライダル業界の将来性と課題

ブライダル業界は現在、大きな転換期を迎えています。婚姻件数は減少傾向にあり、結婚式自体を行わない「ナシ婚」の増加など、少子化による市場縮小が大きな課題となっています。

しかし、ゼクシィ結婚トレンド調査2020によると、コロナ禍以降の結婚式一件あたりの費用は上昇傾向にあります。これは、結婚式をするなら質の高さにこだわろうと考える新郎新婦が増加していることを示しています。

現状では、少人数婚やフォトウェディングやオンラインを活用したハイブリッド形式など、多様な形態の結婚式への需要が高まっています。エコフレンドリーな結婚式や個性的な演出を求める声も増加しており、時代のニーズに合わせた新しいサービス展開が、今後の業界発展のカギとなるでしょう。

結婚式でどのようなサービスを行えば、近々結婚しようとしている人たちに響くのかについて、自分なりに考えてみるのもおすすめです。

参考:ゼクシィ結婚トレンド調査2020|リクルート

2.企業分析を行う

企業理念や企業方針を理解する

企業理念や方針の理解は、志望動機作成において重要な要素となります。

それぞれの企業には独自の理念や方針があります。たとえば「一生に一度の思い出づくりに徹底的にこだわる」という企業もあれば、「より多くの方に結婚式を挙げていただく」ことを重視する企業もあります。

企業の理念や方針をしっかり理解することで、入社後のミスマッチを防げます。また、自分がその企業でどのように貢献できるかを具体的に示すことで、採用担当者の心に響く説得力のある志望動機を作れるでしょう。

企業の理念や方針は、通常ホームページや会社案内で確認できます。また可能であれば、会社説明会やインターンシップに参加してみるとよいでしょう。

企業の強みや特色を把握する

各ブライダル企業には、他社にはない強みや特色があります。神前式に特化した企業、海外ウェディングを得意とする企業、ゲストハウスウェディングに力を入れる企業など、結婚式のスタイルや形式にも違いがあるでしょう。

また、新入社員研修を1年かけてじっくり行う企業もあれば、早期から実践経験を積ませる企業もあります。「上質なおもてなし」を重視する高級路線の企業や「リーズナブルで理想の結婚式」を提供する企業まで、サービスの方向性もさまざまです。

これらの特徴を理解したうえで、「自分が目指す結婚式のスタイルと合っているか」「キャリアプランが実現できる環境か」など、自分の価値観や目標との接点を見出すことが、説得力のある志望動機を作るポイントです。

3.自己分析と強みの活かし方を知る

自分の資質がどのようにブライダル業界で活かせるかを具体的に示すためにも、自己分析をしっかり行い、自分の強みを知っておく必要があります。

自己分析を通じて自分の価値観や得意分野を理解することで、ブライダル業界が求めるスキルや姿勢と自分がマッチしている点を見つけられるでしょう。また、強みを知っておくことで、志望動機に説得力が増し、「自分ならではの貢献」を明確に示せるため、採用担当者にもあなたがどのようにブライダル業界で活躍できるかが伝わりやすくなります。

志望動機につながる経験の棚卸しをする

ブライダル業界の志望動機作成では、自分のこれまでの経験から活かせる要素を見つけ出すことが重要です。まずは、自分が今まで経験したことの棚卸しを行いましょう。特に学生時代に最も力を入れた経験(ガクチカ)は、志望動機の重要な要素となります。

ここで大切なのは、単なる経験の列挙ではなく、その経験を通じて「何を学び」「どのような能力が身についたか」を整理することです。

以下はガクチカなどの経験から得られる強みの例の一覧です。このように経験と培った強みを併せて書き出してみましょう。

経験培った強み(例)
アルバイトでの接客経験ホスピタリティ精神臨機応変な対応力コミニュケーション能力
サークルやゼミでのイベント企画チームマネジメント力クリエイティブな発想力
ボランティア活動協調性主体性
写真や音楽の趣味美的センス
学園祭の実行委員企画力プロジェクトマネジメント能力
部活動のキャプテンリーダーシップチームマネジメント力

ブライダル業界で活かせる強みを見つける

ブライダル業界で活躍するには、自分の強みを深く理解し、職種ごとに求められるスキルと結びつけることが重要です。

棚卸しした経験から、特にブライダル業界で活かせる強みを見極めましょう。目指す職種の特性を研究し、自分の経験や能力がどのように役立つかを具体的に照らし合わせてみてください。実際のエピソードとともに、あなたのスキルがどのように貢献できるかを明確に示すことで、より説得力のある志望動機を作り上げることができます。

ブライダル業界に効果的な志望動機の構成

ブライダル業界に効果的な志望動機の構成

【結論】なぜその企業なのか

【具体的なエピソード】ブライダル企業を選んだきっかけ

【入社後の展望】自分の強みをどのように活かして貢献できるのか

ブライダル業界に効果的な志望動機は、上記のように構成するとよいでしょう。

最初に結論を述べることで、採用担当者はあなたの志望理由をすぐに理解できます。さらに、具体的なエピソードを話すことで「この人は本当にこの仕事がしたいんだな」という説得力が生まれます。

最後に入社後の展望を伝えることで、「この人は将来どのような活躍ができそうか」を企業側がイメージしやすくなります。

採用側の立場に立って考えると、この構成が最もあなたの「熱意と将来性」が伝わりやすいといえるでしょう。

【結論】なぜその企業なのか

ブライダル業界全体に通用するような志望動機ではなく、「なぜ同業他社ではなくその企業なのか」を明確に伝えましょう。

同じ職種でも、企業によって特徴が違います。その企業の提供する独自のサービスや理念に共感したポイント、特定のブランドイメージや取り組みなど、魅力を感じた理由について具体的に述べると、企業への理解と強い志望意欲が伝わるでしょう。

企業ごとに要点をまとめ、企業が最も強みとしているポイントをしっかり把握しておくことが大切です。

【具体的なエピソード】ブライダル企業を選んだきっかけ

次に、ブライダル業界に関心を持つようになった背景やきっかけを具体的なエピソードと共に考えましょう。

たとえば、友人の結婚式を通して感動した経験や、自身がかかわったイベントで得た喜びなど、業界に対する強い興味を示すエピソードが効果的です。

また、会社説明会やインターンシップでの経験がある場合は、実際に企業の理念や現場の雰囲気に触れたことで、より深くその企業の魅力を実感していることが伝わり、志望動機に説得力が増します。

具体的な経験を交えることで、単なる憧れ以上の深い思いをアピールできるでしょう。

【入社後の展望】自分の強みをどのように活かして貢献できるのか

最後に、入社後に自身のスキルや強みをどのように活かして企業に貢献できるかを述べます。

たとえば、顧客に対する提案力や柔軟な対応力、イベントのスムーズな運営をサポートする調整力など、職務に関連するスキルを具体的に挙げ、自身が将来的にその企業でどのように役立てるかをアピールします。

もしくは、今後のブライダル業界の市場動向を分析し、どのようなサービスが求められるかについての見解を伝えてもよいでしょう。

企業があなたを採用することで得られるメリットについて、しっかりアピールすることが大切です。

ブライダル業界の志望動機例文【職種別3選】

志望動機例文①|ウエディングプランナー

例文

私は、ブライダル業界が大きな変革期を迎え、多様化するニーズに応えることで新しい価値を創造し続けている点に魅力を感じています。少人数婚やハイブリッド形式の結婚式が増えるなか、貴社が『一生に一度の思い出づくり』を使命として新たなスタイルを積極的に導入し、ホスピタリティを重視されている点に強く共感しました。
私がウエディングプランナーを志望するきっかけは、学園祭実行委員としてイベント企画を担当し、チームと共に目標達成へ導いた経験です。多くの人の期待に応えて成功を収めた経験から、人々の大切な思いを形にすることの素晴らしさを実感しました。
アルバイトで培った接客経験を通じて、臨機応変な対応力とお客さまへの気配りも身につけました。入社後は、これらの経験で得たプロジェクトマネジメント能力を活かし、カップル一組一組の思いを大切にしながら、最高の一日を実現できるプランナーを目指します。(400字以内)

企業のホスピタリティや新たなスタイルの導入への共感を述べることで、企業研究がしっかりできていることがわかり、志望意欲が伝わりやすくなっています。また、学園祭やアルバイトの経験を用いて、自分の強みを具体的にアピールしている点も好印象です。

改善点としては、接客経験や気配りの表現が少し抽象的で、より具体的なエピソードを加えることで、信憑性と説得力が高まるでしょう。たとえば、アルバイトで実際にどのような状況で柔軟に対応したかを示すと、能力がさらに明確に伝わります。

企業の取り組みをよく理解し、自分のエピソードと関連づける工夫が必要です。

志望動機例文②|ウエディングプランナー

例文

私は、お客様の喜びをやりがいにできるブライダル業界を志望しています。6カ月間のインターシップでは貴社のプランナーさんに付き、式の準備から当日までの仕事を体験させていただきました。

新郎新婦から難しい要望が出されたにも関わらず、どうしたら要望を叶えられるのか、解決策を必死に模索し、1つずつお客様に納得していただきながら進めていく姿勢に感銘を受けました。式当日、長期間にわたる準備のひとつひとつが、このひと時のために積み重ねられてきたものであることを実感しました。そしてこのひと時が新郎新婦の心に残り続ける幸せな時間になることを痛感しました。

これほどまでにやりがいのある職業はないと考えます。私はインターシップで感じた感動を忘れることなく、貴社でお客様に寄り添えるプランナーになりたいです。(350字以内)

インターンシップやアルバイトなどでブライダル業界を体験した人は、積極的にアピールしましょう。業界の雰囲気や業界内の常識を体験していることは大きなアピールポイントになります。参加した企業が違っていても問題はありません。

しかし憧れや感動が志望動機の根幹になってしまうとアピールが弱くなってしまいます。体験から学んだことや感じたことを動機につなげ、力強く志望度の高さをアピールすることが重要です。

志望動機例文③|ウエディングプランナー

例文

私は結婚した夫婦が結婚式を諦めることなく、自分たちらしく輝ける結婚式を提案したいと考え、プランナーを志望しました。

近年は結婚式を行わない新郎新婦も増えており、背景には金銭的な負担やゲストへの負担を避けたいといった要因があります。しかし、マイクロウェディングやカジュアルパーティー形式など、従来とは異なる方法を提案することで思い出に残る1日を過ごしていただけると考えています。時代とともに結婚式に対する考え方は変化しています。そのため、求める結婚式の形も人によって異なると思います。

貴社のオーダーメイド結婚式のサービスの良さを最大限に引き出し、お客様に「貴社に頼んで良かった」と心から喜んでいただけるような結婚式を提供していきたいです。(350字以内)

数ある企業の中から、その企業を志望する理由が明確に示されており、志望度の高さがアピールできています。また企業の強みと自分の思いがリンクしており、企業が求める人物像とのマッチ度も強調できています。

ブライダル業界全体の現状や動向にも目を向けているところが、業界への理解度も示せており好印象につながるでしょう。

その企業を志望する理由がまとまらない時は、その企業が得意分野や特徴に注目すると見えてきます。志望動機を作成する際は、企業研究をしっかりと行ったうえで取り掛かりましょう。

志望動機例文④|ドレスコーディネーター

例文

私は、ブライダル業界が変化する顧客ニーズに対応し、独自のスタイルで個性を引き出すサービスを展開している点に魅力を感じています。貴社は神前式やフォトウェディングなど、多様なスタイルに合わせたトータルコーディネートを提供し、新郎新婦の個性を引き出すことに力を注いでおられる点に大変共感しました。
私がドレスコーディネーターを目指すきっかけは、友人の結婚式準備に同行した際のことです。コーディネーターが友人の好みや体型にぴったりなドレスを提案し、友人が自信を持ってそのドレスを着る姿を見て、コーディネーターが新郎新婦にとって特別な存在であることを実感しました。
アルバイトでの接客経験を通じて、顧客のニーズに応じた柔軟な対応力とファッションセンスを磨いてきました。貴社に入社後は、私のクリエイティブな発想力を活かし、貴社の理念である「一生に一度の特別な日を最高の形で演出する」ことに貢献したいと考えています。(400字以内)

志望動機に自分の経験を盛り込むことは、他の応募者との差別化において非常に重要です。具体的なエピソードが加わることで、単なる意欲表明にとどまらず、実際に経験を通じて得た強みや学びを企業に伝えられます。

特に、企業が求めるスキルや価値観と、自分の経験で培った要素をリンクさせると、志望理由に説得力が生まれ、企業にとっても入社後の活躍がイメージしやすくなるでしょう。

経験をもとにした志望動機は、単なる「やりたい」ではなく「やれる」人物像を描き、信頼を得るための大きなポイントになります。

志望動機例文⑤|アテンダーの志望動機

例文

私は、親族の結婚式でアテンダーの姿に深く感銘を受けました。緊張で不安そうな新婦に寄り添い、さりげない声かけと柔らかな表情で落ち着かせていく姿からは、確かなプロ意識が感じられました。
その経験から、新郎新婦の心に寄り添うブライダル業界、特に一人ひとりの要望に丁寧に応える貴社でアテンダーとして働きたいと強く感じています。
学園祭実行委員の経験で培った、状況を瞬時に察知し柔軟に行動する力は、アテンダーとして新郎新婦の不安に寄り添う際に大いに活かせると確信しています。
入社後は、新郎新婦が人生最良の日を心から楽しめるようサポートすることを第一に、臨機応変な対応力とコミュニケーション力をさらに磨き、貴社のサービス向上に貢献してまいります。(350字以内)

親族の結婚式での感動からブライダル業界を志望した理由が具体的に伝わり、学園祭で培った判断力や柔軟性をアテンダー業務に活かしたいという姿勢が好印象を与えます。

さらに説得力を持たせるためには、志望動機に「入社後の具体的な貢献」を加えると良いでしょう。自分がどのように成長し、どのように貢献できるかを詳しく書くと、入社後のビジョンが見え、企業側も入社意欲を感じ取りやすくなります。

志望動機を書く際は、「なぜこの業界・企業で働きたいのか」「どのような力を発揮したいのか」「そのためにどう成長するか」を意識することで、より印象的な内容になります。

ブライダル業界の志望動機を伝える際の注意点

ブライダル業界でなければならない理由を伝える

ブライダル業界における志望動機では、他の業界でも応用できる内容ではなく、ブライダル業界特有の理由を明確に伝えることが大切です。

結婚式という一生に一度のイベントにかかわる仕事だからこそ、顧客の期待を超える体験や、特別な思い出を創り出す意義が強調できます。たとえば、「結婚式を通じて人々に幸福を届けたい」という具体的な思いを述べることで、ブライダル業界への強い熱意と理解が伝わるでしょう。

こうした志望理由は、自身の意欲や業界への理解度を採用担当者にアピールでき、競争の激しい選考で他の応募者との差別化につながります。

ブライダル業界への憧れだけを伝えない

志望動機でブライダル業界への憧れだけを述べるのは、具体性に欠けるだけでなく、「ブライダル業界のよいところしか見えていない」と採用担当者に判断される恐れがあります。

ブライダル業界を志望する人の多くが「人の幸せに貢献したい」という思いを抱いています。他の応募者との差別化をはかるためにも、具体的な経験やスキルを交え、業界特有の課題に応じた自分の強みを伝えることが重要です。

また、ブライダル業界の現状やトレンドを理解していることを示すと、実際の仕事に対する熱意や職務への適性を伝えやすくなり、志望理由に説得力が加わるでしょう。

志望動機にこだわってブライダル業界の内定をつかみ取ろう!

志望動機は、採用担当者の印象に強く残るものでなければなりません。そのためには、ブライダル業界全体の動向をよく理解し、今後のブライダル業界に何が求められているのか、自分の考えをしっかりとまとめておくことが重要です。

そのうえで、「企業ならではの特徴」と「自分がその企業で活かせる強み」をうまく組み合わせてアピールしましょう。志望動機の内容には、なるべく具体的なエピソードを入れ、他の応募者との差別化をはかるのがポイントです。

職種研究・企業研究・自己分析をしっかりと行い、採用担当者に想いが伝わりやすい構成で志望動機を作成しましょう。

こだわりの志望動機を作り上げて、人気の高いブライダル業界の内定をつかみ取ってください。

自己PRにリーダーシップを書くコツは?基本の構成と例文を紹介

「自己PRでリーダーシップをアピールしたいけれど、ESに書けるような立派なエピソードがない」「ありきたりな内容になってしまう」と悩んでいる学生は多いのではないでしょうか。

リーダーシップの形はひとつではありません。「自分らしいリーダーシップとは何か」を考えることで、他の学生とかぶらない魅力的な自己PRを作ることができます。

この記事では、企業に好印象を与えるリーダーシップのアピール方法を解説していきます。

企業に評価されるリーダーシップとは

自ら問題解決や目標達成に向けて行動できる

自らが先頭に立って問題や課題の解決に向けて動き、チームのメンバーに行動指針を示すことはリーダーシップの条件のひとつです。それによってチームの方向性が明確になり、一体感を向上させることができます。

指示がないと動かない、もしくは指示された以上のことはしない人がチーム内にいると、上司は自分の仕事を中断して、逐一指示を出さなければならず、結果としてチームの生産性が落ちてしまいます。リーダーという立場ではなくとも、人に言われる前に自ら問題や課題を見つけ、解決に向けて考えて動けるメンバーが多い方がチームの生産性が高まります。

学生時代に明確にリーダーというポジションを経験したことがなくとも、何事にも当事者意識を持ち、主体性を発揮してくれる人材であれば企業から高く評価されるでしょう。

他のメンバーの意思を尊重できる

他のメンバーの意見や意思を尊重することもリーダーシップの条件のひとつです。チームは異なる経験やスキル、バックグラウンドを持つメンバーの集まりです。それぞれの意見を尊重することで、異なる視点からのアイデアが生まれ、問題に対する多様な解決策が得られます。

また、リーダーがメンバーの意思を尊重する姿勢を示すことで信頼関係が生まれ、チーム内でのコミュニケーションがよりオープンになり、協力や連携が促されて業務効率が高まります。

チームを鼓舞して結束や士気を高められる

問題を抱えているメンバーを放置している職場では、メンバー間での助け合いが生まれず、結束が弱まります。チームに貢献しようという気持ちも生まれてこないでしょう。リーダーシップのある人は、自分の仕事だけでなく他人の状況にも目を配り、必要があれば励ましてチームの結束や士気を高めることができます。

チームのモチベーションを維持する上で、仕事に関して悩んでいるメンバーを適切にサポートしたり、励ましの言葉をかけたりすることは不可欠です。リーダーはチームメンバーのモチベーション管理も自分の仕事として引き受けることができるのです。

人を巻き込んで動かすことができる

目標を達成するためにはリーダー1人だけがやる気満々ではダメで、他のメンバーや関係者を積極的に参加させ、協力を得なければなりません。人を巻き込んで動かすためには、目標達成への熱意がなければ不可能です。

また、日頃からメンバーとコミュニケーションを重ね、信頼を築いておくことも必要です。視野が広く、周囲への気遣いができる人には信頼が寄せられ、メンバーもその人の意見を受け入れやすくなります。そうしたリーダーが提示する目標であれば、メンバーは共感を示し、その達成に向けて自分も努力しようという気持ちが生まれるでしょう。

リーダーシップを効果的に伝える構成

リーダーシップを伝える構成

①最初にリーダーシップが強みであることを述べる(キャッチフレーズで言い換えられると尚良し)

②リーダーシップを発揮したエピソードを紹介

③リーダーシップがどのような成果・結果につながったか

④リーダーシップを仕事にどう活かすか

一番始めに「リーダーシップ」が強みであることを述べましょう。結論を最初に持ってくることで、言いたいことが明確に相手に伝わります。シンプルに「私の強みはリーダーシップです」と書いても構いませんが、キャッチフレーズをつけたり、他の表現で言い換えたりすると、読み手にあなたのことを強く印象付けることができるでしょう。

次に、学生時代の経験でリーダーシップを発揮した具体的なエピソードを書いていきます。直面した困難についての記述はなるべく簡潔にまとめ、その解決に向けてあなたが考えて行動したこと、行動の結果として得られた成果の部分に厚みを持たせて書くようにしてください。可能であれば具体的な数値で成果をアピールできると説得力が増します。

最後に、あなたのリーダーシップをどう仕事に活かしていくのかを述べて全体をまとめましょう。

自己PRでリーダーシップをアピールする時のポイント

企業が求めるリーダーシップのあり方を把握する

一口にリーダーシップと言っても、自分が率先して動いて周りを引っ張っていくタイプのリーダーシップと、メンバーが意見を出しやすい環境を整備してチームの方向づけをするタイプのリーダーシップがあります。企業がどちらのリーダーシップを求めているかによって、自己PRに書くべきエピソードの中身も変わってきます。

経験した事実はひとつでも、どこにフォーカスを当てるかによってエピソードの印象を変えることができます。企業の求める人物像を事前にしっかりと把握し、企業のニーズに応じてエピソードをアレンジするようにしましょう。

挫折や失敗から得た学びを踏まえる

自己PRのエピソードには、成功談だけでなく挫折や失敗、そしてそこから得た学びも盛り込めるとあなたの人間性が伝わりやすくなります。

ESの記入欄に収まりきらなければ無理に書く必要はありませんが、面接ではESの内容を掘り下げた質問をされる可能性があるので、スムーズに答えられるよう準備しておくとよいでしょう。

リーダーシップを言い換えて差別化しよう

チームを統率するためのアプローチの仕方はさまざまあり、リーダーシップのとり方も人によってさまざまです。他の学生と差別化し、オリジナリティを出すために、リーダーシップを別の表現で言い換えてみましょう。

リーダーシップの言い換え表現としては、次のようなものがあります。

  • 周囲を巻き込んで物事を進められる力

  • メンバーの意見をまとめてチームの方向性を統一できる力

  • 物事を俯瞰して捉え、重要な意思決定ができる力

  • チームのモチベーションを管理できる力

  • イレギュラーな事態にも臨機応変に対処できる力

  • 集団をまとめる力

  • チームを引っ張る力

  • 統率力

  • 指導力

  • マネジメント力

  • 実行力

  • 決断力

学生時代の経験を深掘りしていくと、自分らしいリーダーシップのあり方が見えてくるはずです。チームをまとめる上で自分がどんな手段を取り入れてきたのか振り返ってみましょう。

【経験別】リーダーシップの自己PR例文

部活

例文

私は大学の演劇部での経験から、全体の課題解決に向けて自ら率先して動くこと、部員の意見を尊重して取り組むことの大切さを学びました。練習では部員たちから脚本の内容に対する不満の声が頻繁にあがり、演技練習が中断してしまうことが少なくありませんでした。そこで私は脚本のレベルを高めるため、地元の劇団の方に講師をお願いして脚本作りについての勉強会を開催しました。また、部員の意見を反映した脚本を完成させるために10回以上のミーティングを開催し、企画や構成を練り直しました。その結果、脚本のクオリティが劇的に向上し、部員の士気が高まったことで、学内演劇大会で優勝を果たすことができました。商品企画の仕事においても、周囲の意見を尊重し、チームで協力しながら目標を達成した経験を役立てられると考えております。(350字以内)

課題解決のために率先して行動する姿勢や周囲の意見を尊重して物事を決定する姿勢はリーダーシップの条件のひとつであるため評価できます。

ただし、商品企画という仕事と、周囲の意見を尊重してチームで協力しながら目標を達成するという経験の結びつきがやや弱い印象です。商品企画のプロセスにおいて、それらの強みをどう役立てられるのか、実際の仕事での再現性を意識して考え直してみましょう。

アルバイト

例文

私は大学時代、居酒屋のアルバイトで新人教育を任されたことをきっかけにリーダーとして必要なことを学びました。新人は仕事に慣れていないため、ミスをしてしまうことが多々ありました。そこで、私は本人の性格や飲み込みの早さに合わせた指導を心がけました。また、新人が仕事に早く慣れるように、先輩や同僚と協力して新人がミスをした際はその原因と改善策を一緒に考えてフォローしました。その結果、新人は1ヶ月程度で仕事に慣れ、ミスも大幅に減りました。自信がつくにつれて仕事へのモチベーションも高まり、常連のお客様からお褒めの言葉をいただけるようにもなりました。貴社に入社できた際には、リーダーとして相手の立場に立って考え、適切な指導を行う経験を活かし、周囲から信頼され、慕われる販売員を目指して仕事をしてまいります。(350字以内)

自分の功績よりも後輩である新人の成長に焦点を当てている点に好感が持てるエピソードです。本人への指導を工夫するだけでなく、先輩や同僚など周りの人も巻き込んで新人が早く仕事に馴染めるように尽力する姿勢からリーダーとしての素質が読み取れます。

新人教育において苦労した点や、新人が仕事に慣れるまでの期間をどの程度短縮できたのかなども盛り込めるとより具体性が高まるでしょう。

ボランティア

例文

私の強みはどんな時でもリーダーシップを発揮して臨機応変に対応できることです。大学のボランティアサークルに所属し、地域の小学生を対象とした野外イベントを担当した際、当日に台風が直撃し、プログラムを変更する必要に迫られたことがあります。私は参加者の安全を第一に考え、室内でできる企画を提案し、子供の興味や関心を把握するためのアンケートを実施しました。すると、全体的にYouTubeへの関心度が高かったことから、動画の制作や編集方法を学ぶワークショップの開催を決定しました。その結果、子供たちや保護者から「楽しくて勉強にもなった」という声をもらうことができました。貴社でのイベント運営においても、想定外の問題が起きた際でも状況を多角的に判断し、お客様にとって常にベストな対応をしていきたいと考えています。(350字以内)

イベント当日に台風が直撃して十分な準備期間も取れなかったにもかかわらず、機転を利かせて無事にイベントを成功させたのは立派な成果です。

イベントの運営者として参加者の安全に配慮し、子供たちの希望も踏まえた上で代案を提案している点から、物事を俯瞰して見るスキル他者の意見を尊重するスキルもアピールできており、リーダーシップを伝える自己PRとしては模範的な例文といえるでしょう。

ゼミ

例文

私は人を巻き込んで動かすことが得意です。大学のゼミでゼミ長を務めることになった際、メンバーのやる気が低く、活動が低迷していました。そこで、私は全員参加のミーティングを開き、ゼミの今後の方向性を統一するために「学会での最優秀賞獲得」を自分達の目標に設定しました。また、授業とは別に互いの進捗状況を報告しあう短時間のミーティングを2週間に1回実施し、交流の機会を増やしました。その結果、メンバーが主体的に活動に参加してくれるようになり、ゼミの雰囲気も明るく活発になりました。最終的に最優秀賞は逃したものの、優秀賞を獲得することができました。このように周囲を巻き込んで目標を達成した経験を活かし、貴社では皆を引っ張る頼れる営業マンとして活躍していきたいです。(350字以内)

ゼミのリーダーとしてチームの課題を分析し、共通の目標設定とコミュニケーションの活性によって停滞しているチーム活動を盛り上げたエピソードです。

やる気のないメンバーに働きかけるのは勇気のいることですが、短時間のミーティングを重ねてコミュニケーションを増やすことは信頼関係の構築につながっていきます。面接での深掘り質問に備え、メンバーの足並みを揃える上で苦労したことなどにもスムーズに答えられるように準備しておきましょう。

文化祭の実行委員会

例文

私の長所はチームをゴールに導くリーダーシップです。私の大学の文化祭は例年来場者数が前年を下回っており、今年は来場者数を前年から10%増やすことが目標でした。実行委員会の委員長としてメンバーと会議を重ねたところ、ステージ企画のマンネリ脱却が課題との結論に至りました。そこで私は新企画として大学OBのお笑い芸人の誘致を提案しました。OBの多忙さから話が難航し、諦めムードが漂う時期もありましたが、日々メンバーを説得し、OBが所属していた研究室の教授の協力も得て、なんとか誘致を実現できました。この企画が学内で話題を集め、最終的な来場者数は前年の15%と目標も達成できました。貴社に入社できた際には、持ち前のリーダーシップを活かし、困難にぶつかっても諦めず目標達成に向けて貢献していきます。(350字以内)

このエピソードでは、計画の途中で困難にぶつかっても諦めず、周囲のメンバーを励まし、第三者にも協力を要請して目標達成まで漕ぎ着けた点が評価ポイントです。数値でアピールできる成果を伴っているため、説得力もあります。

改善点としては、士気が低下している周囲のメンバーにリーダーとしてどう働きかけ、モチベーションを維持させたのかがもう少し詳しく書けると、あなたらしいリーダーシップのとり方が伝わるでしょう。

自己PRでリーダーシップをアピールする際に注意すること

協調性もアピールする

チーム内ではどうしても声の大きい人の存在感が大きくなりがちですが、自己主張が強いだけではリーダシップがあるとは言えません。リーダーがメンバーの意見に耳を傾けないワンマンな姿勢がチームに浸透すると、メンバーは仕事に対する意欲を失ったり、チームで対立や不協和音が生じたりします。

他のメンバーの意見を尊重してチームの結束を高めたエピソードなども盛り込み、協調性を兼ね備えていることを同時にアピールすることを心がけましょう。

チームの功績を自分だけの手柄にしない

自分の行動がチームの目標達成に貢献したとしても、たった一人で成し遂げられることはないはずです。自分の功績だけに焦点を当てると自信過剰、傲慢と思われる可能性があります。目標達成のためにチームのメンバーにどのように働きかけて、その結果チームがどう変わったのかをアピールするようにしてください。

メンバーがそれぞれの強みを発揮できるように準備や調整をしたエピソードがあれば、リーダーシップに加えてマネジメント力や指導力もアピールできて効果的です。

肩書きよりも成果を伝える

役職や立場をアピールしても行動が伴っていなければ意味がなく、かえって採用担当者の印象を悪くするおそれがあります。

公式にリーダーという肩書きが与えられていなくとも、自分がイニシアティブを発揮して他の人のために考えて動いた経験があれば、それも立派なリーダーシップです。肩書きだけに捉われず、成果を伝えることが大切です。

社風や業務内容を意識してリーダーシップを自己PRしよう!

熱意や情熱で人を動かすだけがリーダーシップではなく、「周囲の意見を尊重して問題の解決策を考える」「困っている人を励ましてモチベーションを維持させる」こともリーダーシップのひとつです。

どのようなリーダーシップが企業に求められているのかを分析し、社風や業務内容に合わせたエピソードを考えることが大切です。

自分らしいリーダーシップの表現方法を探し、他の学生に埋もれない魅力的な自己PRを完成させましょう。

志望動機で「魅力を感じた」を効果的に伝えるポイント【例文5選】

就職活動で志望動機を伝える際、「魅力を感じた」と表現することは多いですが、漠然とした表現では企業への熱意が十分に伝わらないことがあります。企業に対する共感や惹かれた理由について述べ、自分の経験や価値観と関連づけることで、採用担当者に強い印象を残せます。

本記事では、他の応募者と差別化するためのポイントや例文を紹介し、説得力のある志望動機の書き方を解説します。

企業が志望動機に注目する理由とは?

企業は志望動機について注目します。その理由は、応募者が会社に対してどの程度の関心や理解を持っているかを見極めるためです。志望動機は、単なる応募の動機を伝えるだけでなく、応募者が企業文化やビジョンに共感し、自らの価値観やスキルをどのように活かせるかを示す重要な要素です。

特に長期的な就業意欲が伝われば、将来の貢献度を採用担当者は予測しやすくなります。また、企業が求める人物像に合致しているかどうかも志望動機からは読み取れるため、採用の際の決め手にもなり得ます。

こうした点から、志望動機は単なる「理由」以上の意味を持ち、企業と応募者のマッチングを図るための重要な判断材料となるのです。

志望動機を書くときの4つのポイント

企業が求める人物像を理解する

採用担当者に伝わる志望動機を書くためには、まず企業が求める人物像を理解することが大切です。企業のウェブサイトや採用ページ、または募集要項などから、企業がどのような価値観やスキルを重視しているのかを調べましょう。

特に企業が掲げるビジョンやミッション、求めるスキルや経験に注目し、自分の特徴と照らし合わせます。そうすることで、採用担当者にも「この人なら活躍してくれそうだ」と感じてもらいやすくなります。

自分の強みと企業の魅力を関連付ける

志望動機には、自分の強みと企業の魅力を関連付けて書くと効果的です。例えば、企業が求めるスキルや経験と自分の持つ強みが一致する場合、それを具体的に言及し、どのように役立てられるかを伝えましょう。

企業が行っている事業や自身が行ったことについて、共感・一致していれば、それと自分の強みを結びつけて表現するのも良い方法です。こうした工夫により、採用担当者に「この企業だからこそ働きたい」という意欲がよりリアルに伝わります。

具体的なエピソードを交える

志望動機に具体的なエピソードを交えることで、説得力が増します。たとえば、自分が過去に成し遂げたことや取り組んだゼミの研究、インターンなどで経験したプロジェクトの中などで、企業の価値観や業務内容に関連するものがあれば、それを紹介しましょう。

エピソードがあることで、応募者の実績やスキルが言葉以上に信憑性が高まり、強い印象を採用担当者に与えることができます。また、エピソードがその企業に合った内容であれば、実際の業務での活躍も想像しやすくなります。

簡潔で分かりやすい表現を心がける

志望動機を書く時は簡潔で分かりやすい表現が重要です。採用担当者は多くの応募書類に目を通すため、冗長な表現や曖昧な表現は避け、ポイントを絞って伝えることを意識しましょう。例えば、自分の強みや企業に惹かれた理由を短い文章でまとめ、要点が伝わりやすいよう工夫することが大切です。

また、分かりやすい言葉を選び、構成にも注意することで、読み手の理解が深まり、企業への熱意もしっかりと伝わります。

志望動機で「魅力を感じた」と伝えるときのコツ

「魅力を感じた」はよく使われるフレーズですが、それだけでは採用担当者に十分な印象を与えるのは難しいです。どこに魅力を感じ、なぜ惹かれたのかを志望動機に反映することで説得力が増します。ここでは、「魅力を感じた」ことを上手に伝えるための書き方のコツをご紹介します。

魅力を感じた点を具体的に伝える

「魅力を感じた」と書く場合には、具体的な内容を含めて伝えることが重要です。例えば、企業の社会貢献活動や業界におけるリーダーシップなど、具体的な取り組みや特徴に触れ、それが自分にとってどう魅力的に映ったのかを詳しく説明しましょう。

さらに、その魅力を感じた背景や理由についても触れると、より説得力が増します。自分の経験や価値観と関連づけて、「自分ならこの企業で成長できる」と感じたエピソードや視点を盛り込むことで、採用担当者にとっても印象に残りやすくなります。具体性が加わることで、企業への深い理解や興味が伝わり、好印象を与えることができます。

企業研究をしっかりと行う

「魅力を感じた」ことを伝える際は、企業のウェブサイトや採用ページ、ニュース記事などを活用し、企業の理念や業界でのポジション、独自の強みを理解しましょう。

さらに、企業の強みが自分のキャリアビジョンや価値観とどのように一致するのかを考えることも大切です。また、企業の最新の取り組みや目指す方向性を調べておくことで、面接でもその理解を深めた発言ができ、志望動機に説得力を加えることができます。

企業研究を通して得た具体的な情報をもとに、「なぜこの企業なのか」を自信を持って説明することが、他の応募者との差別化にもつながるでしょう。

エピソードに合った表現に言い換える

具体的なエピソードに基づいて適切な言葉に言い換えることで、より説得力が増します。例えば、挑戦したいと感じた場合は「新たな技術に挑戦し、自己成長を目指したいと考えています」や、共感した活動に対しては「貴社の地域貢献活動に心を動かされ、同じ目標に向かいたいと感じました」などの表現に置き換えましょう。

「魅力を感じた」と一言で伝えるよりも、エピソードに合った言葉を上手に選べば、イメージがより深く伝わります。

志望動機における「魅力を感じた」の言い換え例

志望動機で「魅力を感じた」と伝える際は、他の表現に言い換えることで、より具体的で印象に残る内容にすることができます。例えば、「挑戦したい」「貢献したい」「成長できる」「実現したい」といった言葉を使うと、自分の志望度やキャリアの方向性が明確になります。

また、「心を動かされた」などの表現を取り入れると、企業の理念や活動に対する深い共感が伝わりやすくなります。言い換えによって、熱意と意図がよりクリアに採用担当者に届くため、積極的に活用しましょう。

挑戦したい

「挑戦したい」は、企業の新しいプロジェクトや急成長している分野への取り組みを知り、それに携わりたいという強い意欲がある場合に、この表現が適しています。

例えば、「御社の革新的な技術に挑戦したいと思っております」というように、自身の経験に沿って新たな課題に向き合いたい気持ちを示しましょう。

「挑戦したい」には向上心が含まれており、採用担当者に対して成長意欲が強い人物であると認識してもらうことができます。この表現を使うことで、企業が求める新しい価値を創出できる可能性を示し、意欲的な印象を与えられるでしょう。

実現できる

「実現できる」は、具体的なビジョンがあり、それを志望企業で実行したいという気持ちを伝える際に有効な表現です。

例えば、「貴社のグローバル展開に参加することで、自分の経験を活かして新市場開拓に貢献し、目指すビジョンを実現できると感じました」という形で、自分のキャリアビジョンと企業の成長方向が一致している旨をしっかりと伝えましょう。

「実現できる」という言葉は、ただの興味や憧れではなく、具体的な目的とその手段を示唆しており、志望動機に信念と行動力が備わっていることを印象づけます。

貢献したい

「貢献したい」は、ビジョンや社会的使命に共感しており、その実現に自分が役立ちたいという気持ちを表します。例えば、「貴社の地域社会への貢献活動に強く共感し、自分のスキルを活かしてその取り組みに貢献したいと考えています」と伝えると、社会貢献への意識が高いことが伝わります。

この言い換えは、単なる自己実現だけでなく、企業と社会に対する価値提供を目指している姿勢を示し、採用担当者に「他者への貢献意識がある」という好印象を与えることができます。

成長できる

「成長できる」は、自身のスキルアップやキャリアアップのために伝える言葉です。企業の研修制度やチャレンジングな環境に魅力を感じ、それを通じて成長したいという思いがある場合に適しています。

例えば、「貴社の充実した研修制度により、さらに専門知識を深め、成長できると感じました」と述べると、自身の向上心と学ぶ意欲が伝わります。「成長できる」を使うことで、入社後も継続的に努力する姿勢をアピールできます。

心を動かされた

「心を動かされた」は、理念や活動に感銘を受け、自分もその一員として働きたいと感じた場合に適しています。例えば、「貴社が行う環境保護活動に心を動かされ、自分もその取り組みに加わりたいと感じました」と伝えることで、深い共感が伝わります。

この表現は、企業の理念や社会的使命に対して賛同していることを示し、単なる興味を超えた「共感の深さ」をアピールできます。

「魅力を感じた」を効果的に伝える志望動機の例文

企業理念や社風に共感した例文

例文

私は貴社の『人と人とのつながりを大切にし、社会全体の発展に貢献する』という企業理念に強く共感しています。これまで、私は人とのコミュニケーションを重視しながら部活動やアルバイトなどに取り組んできました。特に大学時代にはボランティア活動に力を入れ、地域の方々と協力し、信頼関係を築くことの大切さを学びました。この経験を通じて、人と人のつながりがいかに社会にポジティブな影響を与えるかを実感しています。貴社の社員が協力し合い、同じ目標に向かって前進する社風にも魅力を感じており、自分もその一員として社会貢献に携わりたいと考えています。私自身の価値観と貴社の理念が一致していることから、より積極的に関わり、自分の成長を図りながら貴社に貢献したいという強い意欲があります。(350字以内)

企業理念に共感した具体的な理由を自分の経験と関連づけて述べており、説得力があります。また、社風にも触れて入社後の意欲を示している点も良いです。

改善点としては、やや長くなりがちなため、ボランティア経験と企業理念の関係を簡潔にまとめると読みやすくなります。企業の最新情報や独自の取り組みに触れると、さらに理解度が伝わる志望動機が書けるでしょう。

企業の成長性や将来性に惹かれた志望動機例

例文

貴社がAI技術を活用し、次世代のデジタルソリューションを提供することで業界内で急成長している点に非常に魅力を感じています。私は大学でAI技術を活用したデータ分析のプロジェクトに携わり、その技術がもたらす社会的な影響力の大きさを実感しました。貴社がAIを用いた新規事業やデジタルイノベーションに挑戦し続ける姿勢に共感し、私もその一員として、技術を通じて社会に価値を提供したいと強く思っています。また、貴社が今後拡大を予定している新興市場でのビジネス展開にも関心があり、グローバルに展開する貴社の成長戦略に貢献することで、私自身もキャリアの幅を広げ、スキルを更に向上させていきたいと考えています。貴社の成長に伴い、共に新たな未来を切り開いていく挑戦に携わりたいという思いで、今回応募させていただきました。(350字以内)

企業の成長性と将来性に魅力を感じる理由を具体的な経験と結びつけ、説得力がある点が良いです。AIプロジェクトでの経験が企業の取り組みに共鳴しているため、熱意が伝わりやすくなっています。

さらに良くするためには、入社後に自分が担う役割具体的な貢献方法に触れると、より実践的な志望動機になります。成長性に惹かれる場合、企業の未来像と自分のキャリアビジョンを一致させることがポイントです。

企業の独自の強みに魅力を感じた志望動機例

例文

貴社の強みである独自の環境保護技術に大きな魅力を感じています。私は大学で環境科学を専攻し、卒業研究では地球環境に負荷をかけない持続可能なエネルギーについて研究しました。その中で貴社の技術が注目されていることを知り、業界でのリーダーシップに感銘を受けました。貴社が提供する『環境と共存する技術』は、社会に必要な価値であり、私もこの分野でスキルを磨きながら貢献していきたいと考えています。また、貴社が環境保護活動を事業の柱に据え、長年の技術開発で確立したノウハウを新たな市場にも広げている点に共感しました。自分もこの一員として、環境保護と企業の成長を両立させる未来を共に築いていきたいと思っています。(300字以内)

企業の強みである環境保護技術に対して具体的な共感ポイントを述べ、自分の研究内容と関連づけているため、志望理由の一貫性が出ています。企業の独自技術に対する理解と、その分野での自己成長の意欲が伝わりやすいです。

また入社後に自分が具体的にどのように関わりたいかを明示すると、より一層の説得力が増します。企業の強みに関する情報を調べ、自身の強みと結びつけることで具体性が増し、魅力的な志望動機になります。

研修などの制度に魅力を感じた志望動機例

例文

貴社の充実した研修制度に非常に魅力を感じ、応募いたしました。私は、仕事を通じて自分のスキルを継続的に磨き、成長したいと考えていますが、貴社の研修制度は新入社員からリーダー候補まで段階的にスキルを高めるカリキュラムが整っていると伺い、大変心強く思いました。特に、他部署の業務も学べるジョブローテーション制度に興味を持っており、多角的な視点を身につけることで、広い視野を持って業務に取り組む力を培いたいと考えています。貴社の研修環境でスキルを着実に高め、将来的にはプロジェクトのリーダーとして貢献し、企業の成長にも貢献したいと考えています。このような長期的なスキルアップの場を提供してくださる貴社で、自己成長を目指したいという思いが強くなり、今回志望いたしました。(350字以内)

この例文では、研修制度の具体的な内容と自分の成長意欲を関連付けている点が良いです。ジョブローテーションに関心を持ち、その学びをどう生かしたいかまで述べているため、入社後のビジョンが伝わりやすくなっています。

もう少し入社後の具体的な貢献内容に触れると、より説得力が増すでしょう。制度の理解と自分のキャリア計画をリンクさせるのは難しいかもしれませんが、具体的に書くことで強い印象を与える志望動機になります。

社員の人柄に魅力を感じた志望動機例

例文

貴社の会社説明会に参加した際、社員の皆様の温かい人柄と協力的な社風に強く惹かれました。説明会で感じた、どんな質問にも親身に応じてくださる姿勢から、社員の方々が互いを尊重し合いながら働いている環境が伝わり、私もその一員として成長したいと感じました。私は学生時代にプロジェクト活動に参加し、仲間と信頼関係を築きながら目標達成に取り組む大切さを学びました。貴社のような温かい人柄を持つ社員の皆様と共に、私も周囲をサポートしながら協力し、チームの成功に貢献したいと考えています。貴社で働くことで、他者と協力し合いながら成果を上げる力をさらに強化し、社会に価値を提供するプロフェッショナルとして成長したいと強く志望しています。(350字以内)

この例文は、会社説明会での具体的なエピソードを交え、社員の人柄に感銘を受けた点をよく表現しています。また、自分のプロジェクト経験と社員の人柄が合致することも記されており、入社後の活躍がイメージしやすくなっています。

入社後に何の職種で、どのように貢献できるかを具体的に伝えることで、志望動機がさらに明確になります。企業文化と自己経験を結びつけることで説得力が増します。

「魅力を感じた」を志望動機で使うときに気をつけるべき点

抽象的にならないよう具体性を持たせる

「魅力を感じた」と伝える際に抽象的すぎると十分に伝わりません。たとえば「御社の成長性に魅力を感じました」というだけでは、何が具体的に魅力的だったのかが分からず、単なる表面上の理由と思われる可能性があります。

魅力を感じた背景や具体的な取り組みについて触れることで、志望動機に説得力が増します。自分の経験や価値観と結びつけ、「なぜ自分にとって重要か」を伝えることが、具体性を持たせるポイントです。

独自のエピソードなどで他の応募者と差別化を図る

「魅力を感じた」という表現は広く使われるため、他の応募者と内容が似てしまい、差別化が難しくなってしまいます。多くの応募者が同じような理由を述べると、採用担当者に印象が残りにくくなるでしょう。

そのため、自分ならではの視点や経験をもとに、「なぜこの企業でなければならないのか」を強調すると良いでしょう。独自のエピソードや実績を交えて志望動機を説明することで、他の応募者との差別化が図れます。

自己分析に基づいた志望動機を作成する

「魅力を感じた」だけで終わると、自己分析が不十分な印象を与えてしまう可能性があります。魅力を感じる理由を掘り下げずに書くと、企業に対する理解が浅いと思われたり、自分の強みや価値観が明確でないと判断されたりすることがあります。

自己分析をしっかり行い、自分がなぜ企業の理念やビジョンに共感し、それがどのようにキャリア形成に繋がるのかを考えることが大切です。深掘りすることで、志望動機がより一貫性のある内容になります。

志望動機で企業に対して効果的にアピールしよう

「魅力を感じた」と伝える際は、具体性を持たせ、他の応募者との差別化を図ることが重要です。魅力を感じたことをただ述べるだけでは不十分で、なぜ企業の強みや理念に共感したのか理由を添え、自分の経験や価値観と関連づけて具体的に伝えると、説得力が増します。

また、自己分析をしっかりと行い、自分がその企業で成し遂げたいことや貢献したい意欲を明確にすることで、採用担当者に好印象を与えられます。志望動機を通じて、自分の強みと企業への本気度を伝え、効果的なアピールを目指しましょう。

【例文あり】自己PRの箇条書きはあり?就活生と差別化してアピールする方法

「自己PRに箇条書きを使ってもいいの?」「箇条書きだと、採用担当者に悪い印象を与えてしまうのでは?」と、自己PRの書き方に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

箇条書きはひと目で強みを伝えることができ、他の就活生と差別化することができるので、上手に活用できれば、採用担当者の目を惹く自己PRを作成することができます。

本記事では自己PRで箇条書きを使うメリットや注意点について解説していきます。また、箇条書きを使うステップや箇条書きを使った自己PRの例文も紹介するので、自己PR作りに苦戦している方は参考にしてみてください。

自己PRは箇条書きでも問題ない?

自己PRは1つの文章にまとまっているイメージがあるので、箇条書きにしてもいいのか悩む方もいるでしょう。結論として、自己PRに箇条書きを使うのは問題ありません。

自己PRは学生の強みをどのように業務で活かせるのかを確認することが目的なので、わかりやすく伝えることが重要です。箇条書きは効果的に使うと読みやすく、他の就活生との差別化も図れるため、適切に使うと自己PRのクオリティが上がることもあります。そのため、箇条書きで自己PRを作成しても、印象が悪くなることはありません

しかし、箇条書きの使い方を間違ってしまうと、印象が悪くなってしまう場合もあります。箇条書きを使う場合は、ポイントを押さえ、採用担当者の目を惹く文章を心がけ作成していきましょう。

自己PRを箇条書きにする3つのメリット

内容がダイレクトに伝わりやすい

自己PRは採用担当者にとって読みやすく理解しやすい文章にすることが大切です。

文章のみで作成した場合、学生のアピールしたい強みを理解するためには、1文すべて読み終える必要があります。長い文章の自己PRだと、内容を誤解して読み進めてしまうこともあるでしょう。

箇条書きで作成するメリットは、強みがはっきりするので内容がダイレクトに伝わることです。注目して欲しい部分を箇条書きにすることで、誤解することなく正確に伝えることができます。

採用担当者の目を惹く

自己PRを箇条書きで作成すると、読みやすさだけでなくパッと目を惹く文章になります。採用担当者は多くの応募書類に目を通していることもあり、長い文章の自己PRだと読む気が削がれてしまうこともあります。

内容は魅力的でも読みづらい自己PRだと、読み飛ばされてしまう恐れがあり、アピールポイントが十分に伝わりません。

箇条書きは視覚に訴える効果があるため、採用担当者の目に止まり、興味を持ってくれることが期待できます。他の学生と差別化もできるので、印象の残る自己PRになるでしょう。

文章にリズムが生まれ読みやすい

文字だけの長い文章が続いている自己PRでは、採用担当者が読みづらさを感じることがあります。一部を箇条書きで作成すると、文章にリズムが生まれるため読みやすくなります。

ESでは限られた文字数で、魅力が伝わる文章を作成しなければいけません。箇条書きで作成した自己PRは、文章にメリハリがつくことで、淡々と長い自己PRよりも好印象を持たれることがあります。

また、学生のなかには自己PRの文章がうまくまとまらないと悩む方もいるでしょう。自己PRを書きやすくするためにも、箇条書きを使うことが効果的です。

自己PRに箇条書きを使う場合の書き方

1.始めに結論として強みを伝える

自己PRの作成では、まず始めに結論として強みを記載します。箇条書きにする場合は、以下のように伝えます。

  • 「私は接客のアルバイト経験から、以下の3つの強みを培いました。」
  • 「私の長所は行動力です。この強みから以下の3つの成果を得ることができました」

最初にどのような内容の強みなのか、いくつのアピールポイントがあるのかを伝えることで、採用担当者が内容を理解しやすくなります。文章の流れを明確にすると、論理的に文章を作成する力があると示すこともできます。

2.アピールポイントを箇条書きにする

続いて、アピールポイントを箇条書きにしていきます。企業が求めているスキルにマッチする強みは、1番最初に書くことで採用担当者の目に入りやすく印象アップにつながります。アピールしたい強みが1つの場合は、エピソードや説明文を箇条書きにします。

箇条書き部分は長文にするのではなく、わかりやすく簡潔に伝えることがポイントです。箇条書き部分を強みとする場合、エピソードを箇条書きの下に後述するので、詳細に記載しないようにしましょう。

3.強みを発揮したエピソードを紹介する

箇条書き部分だけではアピールポイントに具体性がないため、強みを発揮したエピソードを付け加えます。強みの根拠となる経験や、行動についてのエピソードは、採用担当者が学生を採用するにあたって重要な判断材料となります。

そのため、エピソードの内容は具体的であるほど、説得力のある強みになります。ゼミの活動、アルバイト、サークルなど、さまざまな場面から強みにマッチするエピソードを選びましょう。

とはいえ、自己PRには文字制限もあるため、文章量を多くし過ぎないように注意が必要です。

4.強みをどのように活かしていくかを記載する

自己PRの最後は、強みをどのように活かしていくのかで締めくくります。入社後の展望を述べることで、学生のポテンシャルや採用するメリットを判断できます。応募先の企業に貢献できる人材だと評価されると、前向きに採用を考えてもらえるでしょう。

どう活かしていくか言及する際は、企業研究で得た企業の将来性課題などに触れられると、自社への志望度が高いという良い印象につながります。

ここでは「企業の利益に貢献できること」を意識した回答がおすすめです。

自己PRを箇条書きで書くコツ

アピールする強みは3つ以内に絞る

自己PRを箇条書きで作成するときは、アピールする強みを3つ以内に絞りましょう。複数の魅力をアピールすると、1つ1つの強みの印象が薄くなり、自信のある強みを担当者が理解できません。

強みが多いから評価されるのではなく、説得力のある強みを伝えることが大切です。強みを厳選できない場合は、自己分析を行い自己理解を深めてみましょう。

また、箇条書き部分を長くし過ぎないよう注意が必要です。強みを絞ったにも関わらず、箇条書き部分を長くしてしまうと、コンパクトに物事を表現できないとマイナスに評価される恐れがあります。注意しましょう。

企業に魅力が伝わる内容にする

箇条書きで目を惹き理解しやすい文章にしても、企業の求める人材や内容にマッチしていないければ、採用担当者に魅力を感じてもらえません。自己PRは、自分の強みを応募先企業にどのように活かせるのかを伝えることが重要です。

そのためには、企業研究を行い、企業が求める人材を理解する必要があります。企業研究は時間をかけて念入りに行うことで、求められるスキルやその企業の求める人物像がわかるようになります。

また、入社後のミスマッチを防ぐことができ、志望動機の作成にも役立ちます。企業の新卒採用サイトや公式ホームページ、内定者の口コミサイトなどを確認してみましょう。

数値を用いて具体性を持たせる

強みをアピールするエピソードには、過程や成果についての具体的な数値を示すことが効果的です。結果を出していることで強みの裏付けとして説得力が増し、能力の高さを信頼してもらいやすくなります。

数値を用いる際は、売上や来客数・満足度といった、自身の貢献度が定量的に評価できる項目を選ぶと良いでしょう。自分が関わっていない部分の数値を出しても効果は見込めないため、注意が必要です。

自己PRで箇条書きを使った例文

例文①

例文

私の長所は以下の3つです。

  • 主体性:自ら積極的に行動する力がある
  • 課題解決力:課題を冷静に分析できる
  • 協調性:周りの意見を取り入れることができる

私は映画館のオープニングスタッフとしてアルバイトした経験があります。スタッフ全員が未経験のため、わからないことは自分で解決する必要がありました。仕事を覚えるためにも社員に積極的に質問を行い、お客様にとって良い環境を整えられるよう様々な提案や課題解決に努めました。

また、所属していた軽音サークルでは、メンバー内で異なる意見が出ることもありましたが、全員が納得できる妥協点を探すことができました。

貴社に入社した際は、チームワークを大切にしながら、何事にも積極的に取り組み、業績に貢献できる社員を目指したいです。(350字以内)

アピールポイントを複数紹介する際の例文です。結論→アピールポイント→エピソード→活かし方といった順番で構成できているので、読みやすく理解しやすい自己PRができています。

アピールポイントが長文だと、強みが伝わりづらくなるため、例文のように簡潔に伝えるようにしましょう。

2つのエピソードから説明することで、強みに具体性が増した内容になっています。最後の活かし方では、企業の特徴について触れるとさらに熱意が評価される可能性があります。

例文②

例文

私は部活動で、以下3つの強みを学ぶことができました。

  • リーダーシップ:チームメンバーを引っ張る力がある
  • チームワーク:団結力を高めることができる
  • 実行力:課題を解決するために実行できる

私は高校・大学時代にサッカー部で部長を務めました。大学ではチームワークの欠如により負けが続いていました。改善するにはメンバーの目指す方向を一緒にすることが重要だと考えました。1人1人に意見を聞き、全体ミーティングも頻繁に行うことで、メンバー共通の目標を掲げることができました。その結果、チームワークが向上し、試合では勝率を11%上げることができました。

このように、私はリーダーシップを発揮し、チームワークを改善するために実行できる人間です。貴社はチームワークを大切にする企業だと説明会で伺ったので、部活動で培った強みは十分活かせると思います。(400字以内)

部活動のエピソードで培った強みをアピールする例文です。箇条書き部分で強みを簡潔かつ具体的に伝え、エピソードで具体的に補足した説明を書きます。

強みのエピソードを後述することで、箇条書き部分の内容が頭に入りやすく、すっきりとした印象を与える構成になります。少々長い印象があるため、削れる部分は削除すると、さらに読みやすい自己PRになるでしょう。

最後の部分は企業の説明会について触れているので、企業への理解度を示せる文章になっています。

例文③

例文

私の強みは継続力です。この強みがあることで、大学時代に以下3つの成果を上げることができました。

  • TOEIC450点を勉強を続けて700点まで上げた
  • 家庭教師のアルバイトで生徒の英語の成績を40点アップさせた
  • ゼミの研究活動のために1年間欠かさず調査を実施

私は学び続ける力を大切にしているので、自分が求める結果を出すまで努力を続けることができます。最初はうまくいかなくても、コツコツ続ける努力は結果になって現れると信じて前向きに行動できます。

ITエンジニアの仕事は日々進化し続けるIT技術を学び続ける必要があります。この学び続ける強みを活かし、貴社の業務において新しいことを吸収しながら目標に向かって努力していきたいです。(350字以内)

ITエンジニアに応募する例文です。伝える強みは1つで、強みに関するエピソードを簡潔に箇条書きで紹介しています。1つの強みを強調して伝えたい場合は、こちらの例文を参考にしてください。

強みではなくエピソードを箇条書きで作成すると、エピソードが全体に埋もれないため、採用担当者に理解してもらいやすくまります。

1つの強みしかアピールしない場合は、必ず企業が求めるものにマッチしているかを考えましょう。

例文④

例文

私は、主体性と継続力、そして周囲と協力しながら成果を出す力を強みとしています。大学時代にはその強みを活かし、以下のような成果を上げることができました。

  • ゼミ活動でテーマ決定に行き詰まった際、主体的に調査や討論を提案し、全員が納得できる研究テーマの設定を実現した
  • アルバイトでの接客業務を2年間継続し、リピーターの増加に貢献
  • 学園祭の運営チームで連絡役を担当し、スムーズな準備進行をサポート。最終的に例年を超える来場者数を達成

これらの経験を通じて、目標に向けて粘り強く取り組む力や、周囲を巻き込んで成果を上げる力を培いました。貴社での挑戦を通じて、これらの強みをさらに活かし、成長しながら貢献していきたいと考えています。(350字以内)

主体性と継続力の裏付けとして、それぞれ別のエピソードを取り入れていることで、無理なくアピールが行えている例文です。異なる分野の取り組みですが、内容を端的に表記することで分かりやすさを優先していることが読み取れます。

ただし、それらの強みを活かす方法がやや曖昧なため、より企業研究を行い、具体的な業務を例として挙げられるとさらに効果的になるでしょう。

自己PRを箇条書きにする際の注意点

箇条書きのみはNG

読みやすく理解しやすい箇条書きですが、箇条書きのみの自己PRはNGです。箇条書きしかない自己PRは、内容が薄く事務的な印象を与えてしまい、人間味を感じることができません。また、採用担当者に「手を抜いている」「やる気がない」と思われる恐れがあります。

自己PRでは応募先に対する熱意を示す必要があるため、箇条書きのみではポテンシャルが伝わらないでしょう。箇条書きはわかりやすく伝える手段の1つなので、ピンポイントで使用し、必要な文章は加筆を行いましょう。

強みに矛盾はないか確認する

アピールポイントを決めるときは、矛盾した強みを選ばないように注意しましょう。例えば、「仕事をスピーディに進められる」「物事を丁寧に確実にこなす」といった強みでは矛盾が生じるため、どちらを本質だと思っていいのか困惑してしまいます。

伝えたい強みを厳選した後は、矛盾がないか確認してから作成を続けましょう。強みを言い換えて対処できる場合もあるので、以下を参考にしてください。

「仕事をスピーディに進められる」→「行動力がある」

「物事を丁寧に確実にこなす」  →「正確性がある」

このように言い換えると、矛盾なく伝えることが可能です。

無理やり箇条書きにする使う必要はない

箇条書きを使うメリットはありますが、無理やり箇条書きに当てはめて考える必要はありません。100~200字の文字数制限があったり、伝えたい強みにストーリー性がある場合は、箇条書きを使うことで却って読みづらい文章になってしまうこともあります。

箇条書きは複数のアピールポイントを伝えるときや、長い文章をコンパクトにまとめるときに効果のある方法です。伝えたい強みやエピソードが1つしかない場合や、文章だけでもまとまっているのなら、箇条書きを使わずない自己PRを作った方ほうが良い印象を与えます。

必ずしも箇条書きを使う必要があるわけではないので、必要に応じて正しく使うようにしましょう。

箇条書きを使って目を惹く自己PRを作成しよう!

自己PRは箇条書きを使ってアピールすることができますが、適切に使うことがポイントです。採用担当者が受け取る印象が大事なので、読みやすさを重視して文章を作成しましょう。

箇条書きを使うことでパッと目を惹き、文章にリズムが生まれ読みやすくなります。また、他の学生と差別化できるため、印象に残る自己PRができるでしょう。

ポイントを押さえ、自分の強みが最大限に伝わる自己PRを作成しましょう。

【例文7選】ガクチカでボランティア活動を効果的にアピールする書き方

ボランティア活動はあなたが自らの意志で行います。目標達成に向け主体的に動く姿勢は、企業で高く評価されるでしょう。活動を通して学べることも多く、ガクチカに書くには最適な題材です。

しかし、書きやすいからこそ、ガクチカのテーマに据える学生も少なくありません。ライバルとの差別化なしには、効果的に自己アピールできないでしょう。題材の選択や強調ポイントを誤ると、意図が十分に伝わらず、曲解されることもあります。

ここではガクチカにボランティア活動を取り上げるときに意識したいポイントや、注意点を説明します。また実際の例文を交えながら、企業にあなたをアピールする効果的な書き方をお伝えします。

ガクチカにボランティア活動を挙げる4つのメリット

物事への主体的な姿勢を示せる

ガクチカにボランティア活動を取り上げると、物事への主体的な姿勢を示しやすくなります。

ボランティア活動は、強制されておこなうものではありません。参加するのも、活動内容を決めるのも、あなた自身です。課題を見つけ、目標に向けて行動します。あなたの主体的な姿勢は、企業に高く評価されるでしょう。

企業が欲するのは、主体的に動き、会社を成長させられる人材です。与えられた仕事をこなしているだけの人材に成長は見込めません。主体的に課題を見つけ、アイデアを出しあってこそ成長が望めます。

ボランティア活動は、主体性を求める企業のニーズと合致しているため、評価に結びつきやすいメリットがあります。

目標達成に向けた継続的な努力は評価が高い

ボランティア活動は、あなたの継続的な努力をアピールできます。課題に真剣に取り組み、努力を続ける姿勢は、企業に好意的に捉えられるでしょう。

どのような仕事でも、継続性は不可欠です。すぐに投げ出しては業務を遂行できません。成功を収めるまで、辛抱強く取り組む姿勢が求められます。

長期にわたり継続的にボランティア活動に取り組む人は、問題解決や目標達成に向け地道に努力しています。仕事においても、課題や目標に向け腰を据えて取り組めるとみなされ、安心して仕事を任せられる人材であると判断されます。

仕事に活かせる能力を論理的に説明ができる

ボランティア活動は、学んだことや仕事に活かせる能力を、論理的に説明しやすいというメリットがあります。

ボランティアが必要とされるのは、何らかの困難に直面している場面です。解決方法は、あなた自身で見つけ出さなければなりません。工夫して困難を解決しているうちに、たくさんの学びが生まれます。

ガクチカで書きたいのは、活動から得た学びを、仕事につなげるストーリーです。ボランティア活動は困難となっている問題が明確にあることが多く、学びを得やすい環境です。体験をそのまま書くことで、苦労せずにストーリーを組み立てられるでしょう。

問題解決能力やコミュニケーション能力を証明できる

ボランティア活動は、問題解決能力コミュニケーション能力の証明にも役立ちます。ボランティアは、直面する課題に自分自身で対峙します。試行錯誤しながら対処するうちに、高い問題解決能力が身につきます。

また人を手助けする場合、困っている人のニーズを正確に把握しなければなりません。真剣に人と接することで、コミュニケーション能力も高められるでしょう。

さらにボランティアどうしの協力でも、コミュニケーションの機会があります。ボランティア活動は、自然とコミュニケーション能力が高まる環境なのです。

問題解決能力・コミュニケーション能力は、社会では必須の力です。ボランティア活動の経験者は、社会人としての基盤ができているとみなされるでしょう。

ガクチカにボランティア活動を挙げるときの効果的な書き方

ガクチカにボランティア活動の内容を書くときには、以下の4つのステップで進めます。

①活動内容の詳細

②取り組む動機

③取り組みで感じた困難への対処法

④活動を通して学んだことと、仕事への活用

この順番で記述することで、論理的なガクチカができあがります。活動から得た学びに説得力が生まれ、採用担当者を引き込む文章を作れるでしょう。

①ボランティア活動の内容を明確にする

最初に書くのは、活動内容の詳細です。「何をするボランティアなのか」が読み取れなければ、内容は伝わりません。活動内容の説明を省かずに行いましょう。

内容が曖昧な記述も避けるべきです。例えば、災害復興支援の場合、「復興支援業務」と書いても何を行ったのか分かりません。具体的に従事した業務内容を記述しましょう。

②ボランティアに取り組む動機を書く

次に動機を書きます。ボランティア活動の強みは、主体性を示せることです。あなたがなぜ活動に取り組もうと思ったか、感じた想いや決意を書きます。動機がはっきりしているほど、取り組みに説得力が生まれます。主体的に物事に取り組み、頑張れる人だと評価されるでしょう。

動機を書くときには、できるだけ想いを論理的に表現するよう心がけましょう。使命感だけを書いても、きっかけが不明瞭なら、活動に説得力がなくなります。

例えば、学習支援活動で「好きな英語を子どもたちに教えたい」と書くよりも、「海外留学で、うまく英語を話せない自分にもどかしさを感じた。小学生から、生きた英語にふれる機会が必要だと思い、活動を始めた」と詳しく書けば、格段に説得力が増します。活動した動機や思いを入れることで、考え方に人柄が現れ、魅力的な人柄もアピールできるでしょう。

③取り組みで感じた困難をどう乗り越えたか説明する

活動開始後の内容は、学びにつながることに絞ります。業務中に感じた困難に焦点を当てると書きやすいでしょう。

困難をあえて書くのには、3つの理由があります。

1つめは、うまくいったことよりも、苦労したことのほうが学びが多いからです。壁にぶつかったときには、悩み苦しみます。それを乗り越えるために努力したり、改善するために行動したり、これらを解決することで多くの学びを得ます。ガクチカでは、経験から得た学びを仕事に結びつけます。困難を挙げた方が仕事に結びつけやすく、担当者にもイメージしてもらいやすいです。

2つめは、問題解決能力を示せることです。ボランティア活動で生じた困難は、あなた自身で解決します。問題解決能力が高いほど、企業では評価に値します。

3つめは、想いを強く書きやすい点が挙げられます。難しい課題に直面するほど、さまざまな気持ちが生じます。想いを率直に書けば書くほど、文章からあなたの人柄が滲み出ます。人柄がわかる文章は、企業にも重宝されます。

活動で生じた困難を挙げ、あなたが感じた気持ちや考えもガクチカに記述します。試行錯誤で生じた苦労、解決したときの達成感なども素直に表現すれば、人柄が伝わる良い文章になるでしょう。

④活動を通して学んだことを書き、仕事に結びつける

困難を解決したことで、さまざまな学びが生まれます。学びの中から仕事につながるものを選び、具体的に記述しましょう。あなたがいかに心を動かされたか、感動も伝えることがポイントです。

最後は、必ず仕事に結びつけ終わらせてください。企業が知りたいのは、ボランティア活動が仕事にどう活きるかです。学びの活用方法や、今後の抱負を書きましょう。

ボランティア活動で得られた学びは、そのまま仕事の能力に直結することもあります。逆に仕事に結びつかない内容は、いま一度企業にとってどんなメリットがあるのか、どう評価されるのかなど視点を変え、一般化することで書きやすくなります。

ガクチカにボランティア活動を挙げるときのポイント

人柄が見えるよう記述する

ガクチカにボランティア活動を挙げるときは、あなたの人柄を表現できるよう工夫しましょう。ボランティアはガクチカで取り上げやすい題材です。仕事に直結する能力を説明するだけでは、差別化を図れない可能性があります。

ポイントとしては、話の随所にあなたの想いをしっかりと書き入れることです。人柄は、物事にどのような想いを抱くかで判断できます。取り組みのきっかけを書く段階から、自分の想いを入れ込みましょう。

採用担当者は、能力を誇示するだけの文章より、人柄が見える文章を好みます。社風に合う人材か判断しやすくなるためです。人柄が見えない文章だと、印象に残りません。数あるESに埋もれてしまうので注意しましょう。

ボランティア期間が長く学びの多い活動を選ぶ

ガクチカに取り上げるボランティア活動は、従事期間が長い活動を選ぶのがポイントです。期間が長ければ、継続的な頑張りを示せます。また活動から得られる学びも多くなり、仕事にもつなげやすくなるでしょう。

ただし、何ヶ月も続けているにも関わらずやりがいを見出だせない活動は、ガクチカには不向きです。やりがいのない仕事には、学びがありません。ボランティア活動は、実績を書けば評価されるものではありません。

大切なのは、実績よりも活動から得た学びです。学びに重点を置き、活動を選びましょう。

ボランティア活動で学んだことを仕事につなげる

ボランティア活動での学びを、仕事につなげることも大切です。ガクチカで企業が見たいのは、学生時代の経験が就職後にどう活きるかです。仕事に直結しない内容は不向きです。

「仕事につながらない」と感じられる場合は、学びの内容を一般化してみましょう。例えば、教育系のボランティアで、「子どもに伝わる英語の教え方」を学んだとします。しかし、そのままでは教育業界に就職しない限りは役に立つとは言えません。

ガクチカで書く場合は、「どんな人にも伝わる効果的なものの伝え方」「人をやる気にさせ、場の雰囲気を盛り上げる方法」学びを転換させ、内容を洗い出してみましょう。そうすることで、コミュニケーション能力や、協調性に話をつなげやすくなるでしょう。

どんなに考えても一般化できない場合は、活動内容がガクチカに不向きだと割り切り、別のエピソードを考えてみましょう。

ガクチカにおすすめのボランティア活動の例

子どもにかかわる学習支援ボランティア

学習支援ボランティアは、学生が参加しやすい活動です。大きな特徴は、募集団体が多いことです。NPO法人(特定非営利活動法人)や、社会貢献が目的の企業が母体となり、人材を募集しています。

貧困家庭の小学生〜高校生に無償で勉強を教えたり、不登校・学校中退者を支援したりと、業務内容は簡単ではありません。しかし日々子どもと接するからこそ、高いコミュニケーション能力が培われます。子どもの成長とともに、あなた自身も成長できるでしょう。

半年〜1年にわたり従事できる活動が多く、継続性もアピールできます。

公務員とも協力しやすい地域活性化

地域を元気にする地域活性化活動もおすすめのボランティア活動です。農作業や環境保全の手助け、観光資源の発掘と発信、お祭りの企画・運営など、活動内容は多岐にわたります。

母体は地域の任意団体やNPO法人です。SNSやブログでの情報発信活動では、遠方から参加できるケースもあります。

地域活性化活動は、公務員を目指す学生に特におすすめです。公務員は地域のために働きます。直面する課題があれば、真っ先に解決に努めなければなりません。公務員的な目線で仕事をすることで、就職後の目標が明確になります。地域の一員として働く姿勢も身につくでしょう。

地域活性化に携わる団体は、行政の協力を得やすい特徴もあります。例えば「まちづくり」を行う団体なら、自治体の観光課や地域公民館の協力を仰げます。公務員の実際の働きを見る機会にも恵まれるかもしれません。

コミュニケーション能力や問題解決能力を高める災害復興支援

災害復興支援は、ボランティアの中でも緊急性が高く、すぐに人の役に立てる仕事です。被災者の声に耳を傾け、周囲のボランティアと協力しながら課題解決にあたります。高いコミュニケーション能力、問題解決能力が培われるでしょう。

ただし、どのような活動にも体力や精神力が必要です。ときには目を背けなくなるような現場もあるかもしれません。大変なぶん、大きなやりがいもあります。

留意したいのは、ボランティアのニーズを的確に見極めることです。自治体が発信する情報や、SNSの声を参考にしましょう。ニーズに合致しない活動は、かえって復興の妨げになる可能性があります。

「本当に必要な活動はなにか」「自分はニーズを満たせるか」冷静に判断するよう心がけましょう。

ガクチカでボランティア活動を効果的に伝えた例文

不登校の子ども達への学習支援

例文

私は週に2回、不登校の小中学生に勉強を教えています。私も人間関係の悩みで不登校を経験しました。他人に理解されない淋しさがわかるため、同じような子ども達の力になりたいと考えました。

しかし実際の業務では、心を開いてもらう大変さを痛感しました。まずは、一人ひとりの話をじっくり聞くことから始めようと、気持ちを新たに生徒と向き合いました。聴くことを重視してからは、子ども達と良好な関係を築けています。肯定して話を聴くことが大切だったのです。この経験から、コミュニケーションの基本は、聴く力だと学びました。相手の意見を聞くことから始めなければ、良好な関係は築けません。

入社後は、お客様とはもちろん、社内でも円滑なコミュニケーションが必要です。ボランティアで学んだ聴く力を活かし、貴社で仕事に邁進したいです。(350字以内)

活動内容から書き始め、従事するきっかけ、直面した課題、課題の解決と学び、仕事への活用と論が展開します。

コミュニケーションの大切さを結論にするのではなく、「聴く力の大切さ」まで踏み込むことで、他者と差別化しています。活動に真摯に向き合ったからこそ、主体的に得られた学びです。企業への大きなアピールになるでしょう。

きっかけや、業務で感じた困難からは、筆者の想いも感じられます。読んでいて感情移入しやすい文章です。

地域の魅力を発信する広報活動

例文

私は地元の観光情報を発信する広報活動をおこなっています。住民だからこそ知る観光資源を紹介するのが主な役割です。市が観光客の集客に困っていると聞き、私のような若い世代の人たちにも街の魅力を知ってもらいたいと考え参加しました。

取り組みで課題になったのは、ニーズの広さです。特に歴史や文化は、私の苦手分野です。できる限り現地を取材することで、学びを深めてきました。

取材を通して、視点を変えることで大きな発見があることを知りました。身近な場所にひっそり伝わる民俗芸能や祭礼を知るたびに、街の新たな魅力に気付かされました。

この経験から、私は多角的な視点の大切さを学びました。異なる視点に立つだけで、全く知らない魅力が見えてきます。

仕事でも、自分の価値観にとらわれず、さまざまな視点に立つことが必要だと考えます。この教訓を大切に、日々仕事に励みたいです。(400字以内)

取り上げた題材は、地元に根を下ろし、長期間腰を据えて取り組む活動です。継続的な努力は、企業に高く評価されるでしょう。

苦手を克服する中で学びを得たことも、大きなポイントです。工夫して困難に対処し、新たな気づきを得る姿勢は、就職後の頑張りを想像させます。企業に好印象を与えるでしょう。

​​​​「多角的な視点の大切さ」は、学びを仕事に結びつける良い結論です。「歴史を探求する楽しさ」「地域に深く入り込む大切さ」などを中心に据えると、仕事に結びつきません。このストーリーに限定される学びを、広く一般社会で使える学びに転換しましょう。

被災地での災害復興支援

例文

私は震災復興支援で、半年にわたり〇〇市の農地復旧ボランティアに従事しました。土砂崩れや地割れで被害を受けた農地を整備し、元に戻す仕事です。〇〇市は、私が小学生の頃暮らした第2の故郷です。思い出の景色をもう一度取り戻すため、できる限り力になりたいと考えました。

復旧作業は、決して楽しいものではありません。体力を大きく消耗する上に、同じことの繰り返しです。それでも農家の人たちが、日ごとに晴れやかな表情になるのを見ると、大きなやりがいを感じました。この経験から、私は働くことの意義は他人を喜ばせることだと実感しました。人を笑顔にできるからこそ、つらい仕事も頑張れるのだと思います。

就職後も、困難や課題にぶつかることが多々あるでしょう。そのときに他人を喜ばせる姿勢を思い出し、乗り越えていきたいです。(350字以内)

復興支援は、テーマが重くなりがちです。ガクチカでは、あくまでも仕事につながる学びに限定します。あなたが今後の仕事に活かす教訓を書くと良いでしょう。

この文章では、仕事の意義を学びの中心に据えています。ボランティア活動は、課題解決のために働きます。企業活動でもそれは同じです。筆者が活動で感じた仕事の意義は、今後の企業活動でも活かされます。

今回は、活動で感じたやりがいをもとに、学びの内容を記述しています。復興支援は、多くの活動が困難の連続です。内容を絞りきれず、学びの内容が複数挙がる可能性があります。

ガクチカに記述する際は、一つの学びに絞る方が適切です。集約した方が、内容が濃くなるためです。

困難からの学びに書きづらさを感じるなら、やりがいや成功例をもとに記述するのも良いでしょう。

海外ボランティア

例文

大学3年次、フィリピンの小学校で1ヶ月間英語教師として活動しました。言語や文化の壁に直面しましたが、現地教員と緊密に連携し、生徒の興味を引き出す工夫を重ねました。具体的には、ゲームや歌を取り入れた参加型授業を展開し、生徒の英語への関心と授業参加率を20%向上させました。この経験で、異文化環境での適応力と効果的なコミュニケーション能力を磨きました。また、多様性理解の重要性と個々のニーズに応じた教育アプローチの有効性を学びました。今後は、この経験を活かし、グローバルな環境で多様な背景を持つ人々と協働しながら、社会に貢献できる仕事に挑戦したいと考えています。(300字以内)

このガクチカでは、海外ボランティア活動の具体的な成果と学びを効果的に伝えています。特筆すべきは、言語や文化の壁を乗り越えるための具体的な行動と、授業改善のための創意工夫が明確に示されている点です。生徒の関心を高め、参加率を20%向上させたという具体的な成果も説得力を高めています。

異文化環境での適応力、効果的なコミュニケーション能力、多様性理解、個別ニーズへの対応力など、ビジネスシーンでも高く評価される能力の向上が明確に示されています。これらのスキルは、グローバル化が進む現代のビジネス環境において非常に価値があります。

就職活動では、この経験を通じて培った具体的なスキルと、それらをどのように業界や職種で活かせるかを明確に説明できるよう準備しましょう。

地元の清掃活動

例文

大学時代、地域貢献への関心から地元の清掃ボランティアに参加し、活動を通じて参加者減少の課題に直面しました。解決策としてSNSを活用した情報発信を提案・実行。活動の様子や成果、参加者の声を定期的に投稿し、地域の魅力も同時にアピールしました。その結果、若年層を中心に参加者が50%増加し、活動規模が拡大。地域美化に加え、住民交流の場としても機能するようになりました。この経験から、社会課題解決には継続的な取り組みと効果的な情報発信が重要だと学び、将来は企業の社会貢献活動の企画・推進に携わりたいと考えています。(300字以内)

このガクチカは、活動内容と課題解決プロセスを明確に示すことで効果的なアピールになってます。特に、SNSを活用した情報発信という具体的な解決策の提案と実行、そしてその結果としての参加者50%増加という定量的な成果が説得力を持たせています。

また、継続的な取り組みと効果的な情報発信の重要性に対する学びも明確です。将来のキャリアとの関連性も明確に示されており、企業の社会貢献活動への意欲が伝わってきます。

改善点としては、SNS活用の具体的な戦略や、他に検討した対策があれば言及するとさらに深みが増すでしょう。

環境保護活動

例文

大学時代、地域の環境保護団体で活動し、河川清掃プロジェクトを主導しました。当初は参加者が少なく苦戦しましたが、SNSでの情報発信や地域の学校・企業への呼びかけを行い、参加者を3倍に増やすことに成功。さらに、清掃後のゴミ分析会を企画し、環境問題への理解を深めました。これらの取り組みにより、河川の水質改善という具体的な成果を上げられました。この経験から、社会課題解決には地域全体の協力と効果的なコミュニケーションが不可欠だと学びました。今後は、環境配慮型製品の開発など、ビジネスを通じて環境保護に貢献したいと考えています。(300字以内)

このガクチカは、環境保護活動への積極的な参加と成長過程が明確に描かれており、高く評価できます。特に、課題に直面した際の具体的な解決策と、その結果得られた明確な成果を述べている点が印象的です。

また、この経験から得た学びを将来のキャリアと結びつけている点も説得力があります。改善点としては、活動を通じて培った具体的なスキルや能力をより詳細に記述することで、自己PRの材料としてもさらに活用しやすくなるでしょう。

ボランティアサークルでの活動

例文

大学時代、ボランティアサークルで高齢者施設を定期訪問し、世代間交流に取り組みました。当初は戸惑いましたが、傾聴の重要性に気づき、高齢者の経験を活かしたイベントを企画。月1回、20名程度の参加者で昔の遊びや料理を学ぶ交流会を実施し、高齢者の生きがい創出に貢献しました。この活動を通じて、ニーズ把握の大切さとイベント企画力を身につけ、多様な価値観に触れる機会となりました。今後は、顧客の声を重視する企業文化の醸成に貢献したいと考えています。(250字以内)

このガクチカでは、活動の具体性と成果を、将来のキャリアと結び付けてアピールできています。

さらに、月1回の定期開催や20名程度の参加者数など、具体的な数値があることで、活動の規模や継続性をより明確にできています。ボランティアの過程で直面した課題やそれに対する解決の取り組みなどについても述べられると、より効果的に見せられるでしょう。

ガクチカでボランティアは弱いテーマ?

ボランティアはガクチカのテーマとして取り上げる学生が多い傾向にあり、結果として印象に残りにくい可能性があります。特に、単発や短期でのボランティアは学びの説得力に欠け、熱意も盛り込みにくいためガクチカには向いていません。

しかし、仕事と関連のあるボランティア活動や、自分なりに考えを持って参加したといった背景の説明があれば、ボランティアはガクチカとして十分魅力的なテーマになります。

目を惹くためだけに珍しいボランティアに参加したりしても効果は見込めません。「なぜそのボランティアに参加したのか」という部分を明確にすることで、印象深いガクチカに仕上げることができるでしょう。

ガクチカにボランティア活動を記述する際の注意点

活動の理念より自分の想いをしっかり述べる

ガクチカにボランティア活動を記述するときに大切なのは、あなたの想いをしっかり書き入れることです。感じたこと、学んだことも自分の言葉で記述します。

ありがちなのが、所属する団体の理念をそのまま書いてしまうことです。企業が知りたいのは、あなたがなにを学び、どう仕事に活かすかです。団体のミッションやビジョンを知りたいわけではありません。

あなた自身のパーソナリティが問われていることを認識し、自分の言葉で自分の想いを書くよう心がけましょう。等身大のあなたを示すことが大切です。

非営利であることを強調しすぎない

ボランティア活動は非営利の事業です。営利を目的としないからこそ、制約なく活動ができます。しかし、ガクチカでは「非営利で働く素晴らしさ」を強調しすぎないよう注意しましょう。企業は営利を目的としているためです。

ボランティア活動も企業活動も、人のためになる、社会に貢献するという意味では共通しています。しかし企業活動は、「営利を目的に」という前提が加わります。営利を追求しない限り、会社は存続できません。企業にとって、営利追求は当たり前のことです。

企業が判断するのは、あなたが営利活動に役立つかどうかです。非営利の素晴らしさを表に出しすぎないよう、論点に注意しましょう。

ガクチカでは嘘や捏造を避ける

インパクトがあるガクチカにするため、嘘のボランティア経歴を書いたり、体験を捏造したりする人がいます。しかし嘘や捏造はご法度です。

ストーリーを上手く組み立てれば、どんな内容でも文章化できるかもしれません。しかし後に面接があることを忘れないでください。完璧にストーリーをつくりあげたつもりでも、会話ではボロが出ます。

採用面接は、仕事への適性社風との相性を慎重にはかるためのものです。ガクチカの内容は深掘りされます。答えに窮するようなら、内容の真偽を問われるでしょう。嘘が露呈し、ガクチカの評価がゼロになる可能性もあるのです。

ボランティア活動の経験がない人は、素直に他の題材を探しましょう。

ボランティア活動であなたの魅力を際立たせよう

ボランティア活動は、活動から得た学びを仕事につなげやすいことからガクチカ向きの題材です。うまく文章が書ければ、あなたの主体性や継続的な努力を伝えられます。問題解決能力や、コミュニケーション能力も示せるでしょう。

ガクチカにボランティア活動を書くときは、あなたの人柄を示せるように工夫が必要です。あなたの素直な気持ちを含ませ、想いが伝わる文章になれば、自然とあなたの「人となり」が採用担当者に伝わります。

ボランティア活動は学べることが多く、人生に与える影響も大きなものです。あなたの魅力を存分に引き出せるよう、ポイントを押さえ、採用担当者の目を惹くガクチカを仕上げましょう。

ガクチカで趣味はアピールにならない?書き方や注意点を解説【例文あり】

「趣味について書いたガクチカでは、ESや面接で落ちてしまうのでは?」「趣味をテーマにしたガクチカの書き方がわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか。就活で勝ち進むためには、いかに魅力的なガクチカを書けるのかが鍵となります。

本記事では、趣味に関するガクチカをテーマに、採用担当者に評価される書き方のポイントについて解説します。記事後半では、絵や音楽など、趣味ごとの例文を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ガクチカで趣味をアピールしても問題ない

結論を述べると、ガクチカで趣味に関する内容を書いても問題ありません。

そもそも、ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」を指しています。そのため、学生時代に力を入れていたものが趣味である場合は、ガクチカのテーマにしても問題ないです。

しかし、なかには趣味をガクチカのテーマとすることに不安を抱えている方もいるでしょう。こちらでは、ガクチカで趣味をアピールすることが有効である理由とメリットについて解説します。

面接官はテーマを重視しているわけではない

面接官は、ガクチカのテーマそのものを重視しているわけではありません。後述しますが、就職活動の面接では、学生の人間性物事への取り組み方などを見ています。

例えば、ボランティア活動をテーマとした場合、面接官はボランティアをしたことよりも、学生がどのように取り組み、そこからどのような学びを得たのかを尋ねています。

確かに、他の学生が経験していないような事柄は強い印象を与えるかもしれません。しかし、実際は力を入れて取り組んだ事柄に対する過程や、学んだ内容が重視されています。

よって、趣味に対してどのように取り組み、何を学んだのかをしっかりと伝えることで、十分なアピール材料となります。

他の就活生と差別化しやすい

趣味に関するガクチカを書くことで、他の就活生との違いをアピールすることができます。趣味は、個人の好みや楽しみが反映されているものであるため、個性をアピールしやすい内容です。サークルやアルバイトといったガクチカの定番では、他の人とエピソードが被る可能性があります。

一方、趣味は多様化しており、テーマやエピソードが無限にあることから、被ることは少ないでしょう。

差別化することで、同じような内容を述べる就活生と比較されにくくなり、オリジナル性の高いガクチカで勝ち進むことができます。

ガクチカで企業が知りたいこと

価値観や人間性

企業がガクチカで知りたいことの1つ目は、学生の価値観人間性です。

人によって考え方や価値観が異なるように、企業ごとに柱となる価値観、いわゆる理念や方針が異なります。

万が一、自社との価値観が合わない人材を採用すると、早期退職する可能性が高く大きな損失となってしまいます。そのため、企業側は面接の時点で、学生の価値観や人間性をつかみたいと考えています。

ガクチカを質問することで、成績だけでは判断できない学生の考え方を知ることができます。趣味は個人の価値観をアピールできるテーマであるため、始めた動機継続できた理由について明確にしておきましょう。

物事への向き合い方・取り組み方

企業がガクチカで知りたいことの2つ目は、学生の物事への向き合い方や取り組み方です。

ガクチカへの向き合い方や取り組み方から、仕事に対してどのように向き合い、取り組んでいくのかを判断しています。仕事では嬉しい成果だけでなく、さまざまな問題やトラブルに遭遇することもあります。

そのようなときに、どう対処していくのか、仕事に臨む姿勢を知りたいのです。趣味に興じるなかで、問題やトラブルが起きたことはありませんでしたか?ガクチカは、自分の強みや長所を述べる自己PRとは質問の意図が異なります。実績や成果だけでは判断が難しい問題解消へのプロセス、仕事への姿勢を重視されます。

モチベーションの源泉

企業がガクチカで知りたいことの3つ目は、モチベーションの源泉です。人によって、仕事に対するモチベーションはさまざまです。しかし、「給与が高いから」「福利厚生が充実しているから」など単に条件だけが動機である場合、仕事でのパフォーマンス向上は見込めません。

やる気のない社員がいると、チーム全体の生産性低下に繋がる可能性があります。これを防ぐためにも、企業側はガクチカを通して仕事へのやる気や意欲を確かめたいと考えています。

ガクチカでアピールしたいという趣味であれば、「なんとなく」始めたものではないですよね。自分の趣味に対する熱い想いが伝わると、面接官に良い印象を与えられるでしょう。

自社に活かせる経験や学びの有無

企業がガクチカで知りたいことの4つ目は、自社に活かせる経験や学びがあるかどうかです。実績や成果というよりも、ガクチカを通してどのような経験や学びを得たのかを重視する企業が多くあります。適切な配属を行うために、学生が身につけている経験やスキルを把握したいと考えています。

また、入社後にどのぐらいの活躍をするのか、という期待も込めています。企業によって求められる人材やスキルは異なります。志望する企業にマッチする内容を伝えられることで、選考を勝ち進めることができるでしょう。

ガクチカの基本構成

<基本構成6ステップ>

①結論|挑戦したこと

②動機|挑戦しようとしたきっかけや理由

③目標|達成に向けた具体的な目標と課題

④取り組み|目標達成・課題解決に向けて取り組んだこと

⑤結果|取り組みから得た成果

⑥学び|経験からどんな事を学んだか

結論|挑戦したこと

まず、結論としてこれまでの経験や挑戦してきたことを述べます。学業や部活動、インターンシップ、ゼミ、アルバイト、ボランティア、その他課外活動など自分がこれまで注力してきたことでガクチカに繋がりそうな経験を1つに絞って述べましょう。

「高校時代にテニス部の部長として、リーダーシップのスキルを身につけました」「カフェのアルバイトを通して、接客力やニーズに合わせた思考力を身につけました」など、あなたの具体的な経験から、どんなスキルを得たのかを伝えましょう。はじめに結論から話すことで、あなたがこれから何について話すのか、あなたの強みは何なのかが相手にも明確に伝わります。

動機|挑戦しようとしたきっかけや理由

続いて、なぜその経験に挑戦しようと思ったのか、その活動を始めたのかなどきっかけや理由を説明します。どんなスキルを得たいと考えたのか、何に魅力を感じたのかなどを具体的に伝えることを意識しましょう。

例えば、「部長として、チームワークの大切さやリーダーシップの取り方を学びたいと思いました」「元々人と話すのが好きだったので接客業を通して、様々な年代や人と関わる中でコミュニケーション能力や接客のスキルを磨きたいと考えました」などです。経緯をしっかりと伝えることで、あなた自身の自発性や積極性をアピールすることができ、好印象に繋がります。

目標と課題|目標の達成に向けた具体的な課題

自分の決めたこと・挑戦したことに対してどのような目標を掲げたか、理由や当時の課題をあわせて伝えましょう。目標や課題解決をしっかりと伝えることで計画性や問題解決能力のある人だということをアピールすることができます。

「ミーティングの際に意見が出にくいという課題があったため、仲がいいだけではなく、意見を出し合えるようなチーム作りを目標としました」「新商品の売り上げを伸ばすという目標達成のために、接客スキルを磨く必要があった」など、具体的な目標と課題を示しましょう。これによって、あなたがどんな取り組みをしようとしたのかが明確になります。

取り組み|目標達成・課題解決に向けて取り組んだこと

目標や課題を提示したら、その目標や課題に向けてどのような取り組みを行ったのかを述べましょう。目標や課題達成に向けてどんな困難や苦労、ぶつかった壁などを整理して伝えましょう。

「はじめは、話し合いの場を設けてもなかなか意見が出なかったが、部員1人1人とコミュニケーションを取ることを意識し、まずは自分が意見を述べることで皆が話しやすい雰囲気を作ることを心がけた」「おすすめですと伝えただけでは注文してくれる人が少なかったため、新商品の良さをアピールし、一度食べてもらうためにも自分なりに新商品のおすすめトークを作成し、お客さんに伝えるようにした」など、目標や課題に向けてどんな取り組みを行ったのか、自発的な取り組みや施策などを含め、伝えましょう。

結果|取り組みから得た成果

実行を経て、どのような結果となったのか、成果を得ることができたのか、明確にするようにしましょう。ただ目標を立て、実行した話をするだけではなく、しっかりと成果となったことを示すことで、目標達成力を示すことができます。

「自分自身のコミュニケーション能力を生かしながら、自作のトークのおかげもあり、私が出勤している日は新商品の目標売り上げを毎回達成することができるようになった」「徐々に他のメンバーも意見をいうようになったことで、団結力が深められるようになり〇〇大会の団体戦で優勝することができた」など、自分の努力によってどのような成果を挙げられたのかを明らかにしましょう。

学び|経験からどんな事を学んだか

最後は、これらの経験からどんな学びを得たかについてまとめます。「リーダーとしての責任感や、チームワークにおいてコミュニケーションや信頼関係を築くことが重要であることを学んだ」「接客においてもちろんコミュニケーション能力も大事だが、お客様の立場に立って考えることの重要性を学んだ」など自分が得た学びを率直に述べましょう。

また、この経験から得た学びを社会人として、会社の中でどのように発揮することができるかまで繋ぎ合わせてまとめることができると、より説得力のある、強力なガクチカとなるでしょう。

趣味に関するガクチカを書くときのポイント

熱心に取り組んだ趣味を選ぶ

ガクチカとして評価されるような趣味を選ぶことが大事なポイントです。先述したように、企業側はガクチカを通して、物事への取り組み方やモチベーションの源泉など、過程やプロセスを重視する傾向にあります。「なんとなく始めた」という趣味では、学生時代に力を入れて取り組んだ物事として評価されにくいです。

趣味をテーマにする場合は、目標を持って取り組んだものや、工夫や努力をしたものというような熱心に取り組んだ趣味を選びましょう。

趣味を始めた動機を説明する

ガクチカに書く趣味を選んだら、なぜその趣味を始めたのか、動機やきっかけを示します。始めた動機やきっかけを伝えることで、自分の考え方や人間性を企業側にアピールすることができます。

面接や選考では、企業にマッチする人材であるかどうかを見られています。趣味に関するガクチカを書く際は、目的を持って自主的に始めたという動機が望ましいです。「友人に勧められたから」という理由ではなく、「〇〇のスキルを磨きたいと思ったから」というような書き方が良いでしょう。

具体的なエピソードを盛り込む

趣味に関するガクチカを書く場合、具体的なエピソードを記すことがポイントとなります。エピソードがないと、ただ趣味を説明するだけで終わってしまいます。その趣味を楽しむために、どのような工夫や努力をしたのか、トラブルが起きた際にどう対処したのかを伝えます。

そうすることで、面接官は力を入れて取り組んだものの大変さをイメージしやすくなります。自分の趣味を経験していない面接官にも伝わりやすいようにできるだけ具体的なエピソードを盛り込みましょう。

成功や失敗体験があるものを伝える

ただの趣味経験談にしないポイントとしては、成功や失敗体験があるものを選ぶことです。失敗や挫折したエピソードはマイナスイメージになるのではと心配になるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。

そこからどう解決するために行動したのかを伝えることで、自分のタフさや課題解決力をアピールすることができます。趣味を通して、どのような成功や失敗があり、どのようにして解決しようと努力したのか思い出してみましょう。

趣味をテーマにしたガクチカの例文10選

例文①絵・イラスト

例文

私は絵を描くことが趣味で、学生時代に力を入れて取り組みました。小学生の時に友人から絵を褒められたことが自信になり、絵を描くことが好きになりました。大学に進学してからもっと絵のスキルを高めたいと思い、「ペン画」と呼ばれるペンを使用して描く絵画やイラストを始めました。
ペン画を始めた当初は、ペンで描く繊細な表現方法を身につけることに苦労しました。そこで、あらゆるアーティストの作品を見たりペンの特性を学習しながら、表現方法や感性を知り技術を高める努力を続けました。
私は、絵を描くという趣味を通して、集中力を持って取り組むことや試行錯誤しながら作品を仕上げることの難しさ、楽しさを学びました。貴社に入社した際には、任された業務に集中して取り組み、コツコツと努力を重ね続けることを心がけたいと考えています。(350字以内)

絵やイラストの手法は数多くあるので、特に力を入れて取り組んだ方法をエピソードとして盛り込むと、面接官にも伝わりやすいです。詳しくない人がイメージしやすいように、絵・イラストに関する説明は簡単でわかりやすい文章にします。

ただし、趣味に関する説明文が長くならないようにすることも大事です。絵・イラストにどのような苦労があるのか、工夫や努力をしたことについて触れ、仕事に通じる自分の強みを示しましょう。

例文②写真

例文

私が学生時代に取り組んだことは、写真です。テーマパークで撮った写真をSNSにアップしたところ、多くの方から評価を得たことがきっかけとなり、一眼レフが趣味となりました。
スマートフォンの撮影とは違って、操作が難しく、納得できる写真を撮るまでに苦労しました。そこで、一眼レフの練習をするために、テーマパーク以外でも毎日写真を撮るようにしました。毎日50枚を目標に撮影をし、1枚ずつ失敗した要因を書き出しスキル向上に務めました。
このような努力の結果、被写体に応じたレンズの種類やシャッタースピードの技術が身につきました。始めた当時よりも、綺麗な写真を撮ることができ、SNSのフォロワーも1000人以上増加しました。
私は写真を通して、自分の失敗に対する原因に真摯に向き合い、改善のための方法を導き出すことの大切さを学びました。(400字以内)

大まかに写真というテーマになると、カメラの種類や被写体の種類などさまざまなジャンルがあります。

やはり面接官に伝わりやすい内容にまとめることが大事ですので、始めたきっかけやカメラの種類などは簡潔に述べましょう。

また、具体的な数字を記すことで、どれだけの努力をしたのかがイメージしやすくなります。

何を学んだのかを明確に記すことで、人間性や物事に対する意欲などをアピールできます。

例文③旅行

例文

私が学生時代に取り組んだことは、趣味の旅行です。きっかけは社会人になる前に、できるだけ訪れたことのない場所へ旅をしたいと考えたことです。
旅行に必要な費用は、アルバイトをして貯めました。学業と両立しながらアルバイトをして、旅行を続けていたので費用やスケジュール管理と大変なことも多かったです。しかし、訪れた先での人や自然、文化との出会いが私を大きく成長させてくれました。
旅先でのさまざまな出会いによって、自分の視野が広がり、人とのコミュニケーション能力も向上したと感じています。社会人になった際も、新しいことへの挑戦を続けていきたいと思います。また、旅行を通じて身についた行動力や実行力、コミュニケーション能力を存分に活かして業務に励みたいと考えています。(350字以内)

国内に限らず旅行が趣味だという学生も多いことでしょう。

ただし、旅行についてのガクチカである場合、ただ単に趣味を楽しんでいたという風に捉えられる可能性もあります。

そのため、大変だったことや努力したこと、旅行を通じて学んだことを記すことがポイントです。

旅行をするために費用を自分で稼いでいたことを伝えると、計画性や行動力のある人材であるという印象を与えることができます。

例文④料理

例文

私が学生時代に取り組んだことは、料理です。大学に進学し、一人暮らしを始めたため自分で料理をする機会が増えました。初めは苦手意識が強かったのですが、徐々に自分で作れるレパートリーが増えてきて、料理をする楽しさに目覚めました。
しかし、私は特に卵料理が苦手だということに気付きました。本やアプリを活用して卵料理のコツを調べ、すぐに実践して上手く作れるように努力を重ねていきました。今では、ふんわりとしたオムレツやオムライスが作れるようになり、家族からも驚かれています。
このような経験を経て、苦手な事柄であっても、改善のためのリサーチと実践を繰り返すことの大切さを学びました。貴社に採用された際は、問題に遭遇した場合も諦めずに最善の策を見つける努力を続けたいと考えています。(350字以内)

今回の例文は、大学進学をきっかけに料理を始めたという体でご紹介します。

元々あまり料理をしてこなかった人の場合、そもそも苦手意識があり、上手く作れなかったレシピもあるのではないでしょうか。

上手くなっていった過程やプロセスを思い出してみることで、ガクチカでアピールすることができます。

料理を通じて、どのようなことを学んだのか、仕事に活かせる内容へと繋げていきましょう。

例文⑤音楽

例文
  • 私は音楽が好きで、学生時代はバンドを組み、ギター演奏に注力していました。しかし、メンバー全員が初心者ということもあり、なかなか演奏が上達しませんでした。そこで私は、バンドのリーダーとしての役割を引き受けることにしました。リーダーとしてメンバーのモチベーションを高めるために、一人ひとりと向き合い、それぞれに適した役割分担を行いました。
    その結果、演奏が上達していき、メンバーからの信頼も得ることができました。このような経験から、自分の役割を積極的に見つけていき、主体的に行動する大切さを学びました。貴社に採用された際は、自分のできることは何かを探し、行動していきながらチームに貢献していきたいと考えます。(350字以内)

音楽にも幅広いジャンルがありますが、今回はバント経験がある学生を例として挙げます。

バンド活動の経験をするなかで、メンバーとの関係構築に苦労したことがある方も多いのではないでしょうか。

人間関係の構築力と考えると、案外仕事にも通じるものがありますね。

自分がどのような役割でどう行動したのかをまとめると、就活でのアピールとして活用できます。

活動をしていくなかで、大変だったことや工夫した出来事を見つめ直してみましょう。

例文⑥ファッション

例文

私はファッションが好きで、自分が好きなコーディネートをすることに喜びを感じます。大学では、服やアクセサリーなど幅広いファッションについての研究をすることに注力していました。好きなテーマやブランドを実際に試してみることで、よりファッションの知識が深まったと感じています。
ある日、コーディネートが苦手だという友人にアドバイスをしたところ、とても気に入ってもらえたという出来事がありました。この経験から、誰かのためになることを行動すること、人の役に立つ喜びを知ることができました。また、自分が努力をしてきたことで役に立てたことが自信にも繋がりました。
今後もさまざまな場面で、幅広い知識を身につけていき、多くの方の役に立てるような仕事をしたいと考えています。(350字以内)

ファッション業界へ進みたいと考えている場合は、このようにファッションに関するガクチカは特に強いでしょう。

また、例え別の業界であっても、人の役に立つことを喜びと感じるというような人間性が表れている内容は、評価されやすいです。

喜びを感じられたこと、自信に繋がった経験をエピソードとして記します。

高い実績を出した経験ということに囚われずに、自分の考え方や人間性が伝わる内容も考えてみましょう。

例文⑦バイク

例文

私はバイクでツーリングをすることが趣味です。バイクに乗り始めた理由は、元々乗り物が好きだったことや周囲にバイクに乗っている人が多かったからです。
大学時代は、友人とツーリングをしたり、国内外から多くのバイク仲間が集まるイベントへ参加をしました。イベントは、情報交換の場であったり、コミュニケーションの場でもあります。
バイクを通じて、多くの人との交流があり、さまざまな価値観や考え方に触れることができました。このような経験から、人との繋がりの大切さを学びました。自分の知らない世界を知り、新たな発見に出会えた喜びはかけがえのない経験です。
今後も、さまざまなことに挑戦し、国内外問わず多くの方とのふれあいを大事にしたいと考えています。(350字以内)

バイクに関するガクチカは印象が良くないのでは?と感じる方もいるかもしれません。

しかし、悪いイメージが強かったのはもう昔の話です。

最近は、女性のライダーも多く、アウトドアな趣味として人気となっています。

バイクが趣味である場合、自然と活動範囲も広がっているのではないでしょうか。

人との繋がりも大いにあると考えられます。

自分が得た経験や学んだことを洗い出してみましょう。

例文⑧野球観戦

例文

私は、小学生の頃から野球が好きで、球場で試合を観戦することが趣味です。毎日のように球場に通っていると、応援している人たちとの交流が広がりました。そこでは、お互いに応援しているチームへの熱い想いを知ることができました。また、チーム一丸となって戦うという強い意志を持ち、仲間と共に努力していくことの大切さを学びました。
このような経験から、「同じ目標に向かって努力する」ことが、仕事をしていく上で最も大切なことだと考えるようになりました。人の気持ちを動かすためには、コミュニケーションが大切であるということも実感しました。社会人になった際にも、お互いの想いを共有し、より良い結果に繋がるよう努力し続けていきたいと考えています。(350字以内)

昨今の野球ブームもあり、男女問わず野球観戦が趣味であるという方も増えているのではないでしょうか。

ただし、試合をただ観戦していたという経験ではなく、そこからどのような学びを得たのかを伝えることが大事です。

チームプレーが大事なスポーツであるため、必ず仕事に通じる学びがあるでしょう。

今後社会人になってどのように仕事に取り組みたいのかを自分なりに、文章にまとめていきましょう。

例文⑨ゲーム

例文

私が学生時代に力を入れていたことは、ゲームです。中学生の頃からゲーム制作に興味があり、大学時代にはさまざまなジャンルのゲームをプレイしてきました。あるとき、私のテクニックではどうしても攻略できないゲームをプレイすることになりました。そこで、まずは基本的な攻略法からリサーチし、一つずつノートにまとめていきました。予想していたよりもゲームの難易度が高く、何度も挫折しました。
しかし、このような経験から自分の弱点を克服するために努力する大切さを学びました。また、自分なりに工夫することでより良い結果を導き出すことができると感じました。今後も、問題やトラブルに遭遇した際には、諦めずに何度でも挑戦していきたいと考えています。(350字以内)

ガクチカでゲームをテーマとすることは、一見難しいのではと思うことでしょう。

とはいえ、ゲームを攻略するために、試行錯誤したという経験はありませんか?

自分の弱点に対して、工夫し努力した経験はガクチカとしてアピールすることができます。

ただし、なぜゲームに力を入れているのか、目的や目標を明確に記すことが大事です。

また、ゲームに詳しくない面接官である場合も大いにあるため、専門用語ではなくわかりやすく説明するように心がけましょう。

例文⑩アイドル

例文

私はアイドルが好きで、学生時代は応援活動に力を入れていました。自分の好きなアイドルのコンサートへ足を運ぶべく、大学時代には遠征もしていました。ただし、学生である私は時間や費用面で制限があり、全てのコンサートに行けるわけではありません。
そこで、私は自分の興味のあるイベントに絞って情報収集をし、遠征するためのスケジューリングを行いました。このことから、目的に沿って、タスクを計画し効率的にスケジュールを管理する大切さを学びました。また、自ら情報収集をする大切さを知り、情報収集スキルも身についたと感じます。貴社に採用された際にも、これまでの経験を活かして、目的に応じて適切な計画を立てて業務に挑みたいと思います。(350字以内)

他のテーマに比べて、アイドルの応援活動は難しいテーマとなります。

しかし、1つの目的に向かって努力をすること、モチベーションを維持するための努力などガクチカに適した部分が多くあります。

推しに費やしてきた時間や労力を振り返ってみましょう。

情報収集能力スケジュール管理、推しをPRする営業力などあらゆるスキルがアピールできます。

伝わりやすい内容にするために、ダラダラと長く説明するのではなく、簡潔にまとめることが大事です。

趣味に関するガクチカを書くときの注意点

マイナスイメージのある趣味は選ばない

趣味であれば、なんでも良いというわけではありません。ガクチカに書くのであれば、やはり就活の場にふさわしいものを選ぶことが大切です。

よって、一般的にマイナスイメージのある趣味は選ばないようにしましょう。例えば、パチンコや競馬というようなギャンブル系、お酒やタバコといった趣味は人によって悪い印象を受ける可能性が高いジャンルとなります。このようなジャンルは、就活の場では避けた方が賢明です。

専門用語は使用しない

専門用語を多く使用した文章は、他の人からするとわかりづらい印象を受けます。面接官があなたの趣味について詳しい人物であるとは限りません。話が上手く伝わらず、アピールしたいことが十分に伝わらないという事態も起こり得ます。

就活の面接・選考だからといって、難しい専門用語を使う必要はありません。反対に、誰にでも伝わりやすいワードを使用してまとめることで、「仕事ができる人」という印象を与えることができます。

相手にとって読みやすい内容となっているのかを意識してみましょう。

大学生以前のエピソードは避ける

ガクチカとは、基本的に大学時代の経験・エピソードのことを指します。そのため、大学生よりも前のエピソードは書かないようにしましょう。

大学生以前のエピソードを伝えると、「大学では力を入れて取り組んだ事柄がないのでは?」と思われてしまう可能性があります。ただし、昔始めた趣味が現在まで継続できている場合は、ガクチカとして選んでも問題ありません。大学時代の経験について問われているということを理解しておきましょう。

本やネットの例文をそのまま転用しない

ガクチカについてリサーチすると、本やインターネット上で例文がいくつもヒットします。趣味に関するガクチカの例文も検索できますが、それらはあくまでも参考程度に留めておくようにしましょう。

本やインターネットの例文をそのまま転用すると、オリジナル性がないガクチカになり、自分の良さが伝わりにくいです。面接官によっては、そのまま転用していることを勘付かれる場合もあります。例文の構成や書き方を参考にし、自分の経験やエピソードを盛り込みましょう。

趣味を通して自分を最大限にアピールしよう!

趣味に関するテーマであっても、学生時代に力を入れて取り組んだものであればガクチカとして書くことができます。

趣味に対する取り組み方は、仕事にも通じるものがあるからです。

個性を表現しやすいテーマであるため、最大限に自分をアピールできるチャンスです。

ただし、価値観や人間性、モチベーションの源泉など企業側がどこに注目しているのかを汲み取ることが大事です。

企業とマッチする経験やエピソードを書き出してみましょう。

【例文5選】ガクチカで研究活動を効果的に伝える書き方とは?

ガクチカとは、学生時代に力を入れたことを指す言葉で、就活用語として使われています。

ESに頻出する質問の1つであり、企業が学生のさまざまな要素をチェックするために重要な判断材料となります。その分、どのように作成すればいいのか悩んでしまう学生が少なくありません。

本記事では、ガクチカで研究活動を伝えるメリットや書き方、ポイントについて解説します。アピールポイント別の例文も紹介しているので、ガクチカで研究活動をアピールする人はぜひ参考にしてください。

企業がガクチカでチェックしているポイント

人間性や自社とのマッチ度

企業は、ガクチカから学生の人間性や価値観、自社にマッチしている人材かを見極めています。

採用にはスキルも大切ですが、人間性や人柄も同じくらい重要な要素です。人間性を確認することで、自社の一員として問題なく業務をこなせるかをチェックしています。

また、新規採用において、自社とのマッチングを重視する企業は少なくありません。マッチしていない人材を採用した場合、入社後の短期離職のリスクが高くなります。コストをかけて採用をしたにもかかわらず、入社後すぐの退職は企業にも大きな損失です。

そのため、自社に馴染めるのかという視点においてガクチカは重要な判断材料となります。

ポテンシャル

ポテンシャルとは将来性を意味する言葉であり、採用後の活躍を期待して採用を決める企業も非常に多いです。ガクチカは、学生のポテンシャルを判断するための材料にもなります。

企業はガクチカから、経験によって学んだことや今後どのように活かせるのかを見て、学生のポテンシャルを判断しています。また、困難を乗り越えて成長した経験は、企業で活躍できる可能性を見極めるポイントの1つです。

そのため、ガクチカを作成するときは、困難を乗り越えるために模索した点やアイデアについてを記載することが大切です。

論理的に伝える力

論理的に伝える力は、社会人としても非常に重要な能力です。ESにおいても論理的に説明できていない場合、仕事ができないとマイナスに捉えられ、採用に影響を及ぼす可能性があります。

ガクチカに記載されている文章がわかりやすく伝えられているのであれば、企業は学生に論理的に伝える力があると判断し、有能な人材と考えます。

論理的に伝えるためには、CREC法を取り入れて作成することがポイントです。CREC法は、結論から伝えるため、分かりやすく論理的にかつ簡潔に伝えることができると言われています。

下記の表に沿ってエピソードをまとめることで、簡潔で説得力のある内容になるでしょう。

<CREC法>

  1. C 結論(Conclusion)
  2. R 根拠(Reason)
  3. E 事例(Example)
  4. C 結論(Conclusion)

ガクチカで研究を伝えるメリット

努力をわかりやすく表現できる

研究活動で取り組んできたことは、学業の集大成ともいえます。大学で勉強してきたことを具体的に言語化しやすいため、努力をアピールしやすいメリットがあります。

学生のなかには、ガクチカが思いつかずに無理やりエピソードを探すこともあるかもしれません。研究活動に本気で力を入れてきた学生なら、無理なく説得力のあるガクチカを作成できるでしょう。

ガクチカで努力をアピールするためには、困難に立ち向かったことについて明確にする必要があります。研究活動を行ったエピソードだけでは魅力が十分に伝わらないため、研究のプロセスで起こった問題や課題をしっかりと記載することが必要です。

研究活動を説明する際は、目標を明確にし、達成するための取り組みや課題を説明しましょう。発生した問題から、自分なりの対応や努力を詳しく説明することで、頑張った経験が伝わるガクチカになります。

研究内容=実績として判断される

応募先企業に研究内容を活かせる場合、研究内容=実績として判断されることがあります。特に、理系学生で専門的な研究をしているなら、研究内容と実際に業務がつながる可能性があるため、実績があれば評価につながります。

もちろん結果だけでなく過程も大切なので、研究の課題や困難から得た学びを伝え、企業にどのように活かしていくのか伝えることが大事です。

研究活動は専門性の高い分野のため、専門スキルを求めている企業にとって求められる人材です。研究内容と業務がつながっているのなら、入社後すぐの活躍が期待できることもあり、就活が有利に進められます。

結果が出てなくても過程をアピールできる

結果が出ていない場合でも、研究活動であれば過程をアピールしやすいメリットがあります。

研究活動では結果はどうであれ、どんな研究内容でも自分なりに考えた行動の記録が残ります。そのため、問題解決のために起こした行動を説明しやすいのです。

ガクチカで結果が出ていない研究活動を記載する際は、失敗から得た経験について詳しく伝えることがポイントです。分析や努力について自分なりに取った行動を説明することで、企業は学生の人柄やポテンシャルを見ることができます。

ガクチカで研究をアピールするときの書き方

①結論

ガクチカで研究をアピールするときは、まず結論を記載します。ここでいう結論は、研究内容を指します。取り組んだ研究テーマを簡潔に伝えることで、企業はどのような内容なのか理解できます。

研究について書くときは、難しい表現にならないようにしましょう。例えば「私は大学で、SNSの利用とその心理について研究をしています。」のように、研究が専門外でも理解できるよう複雑な説明は避け、かみ砕いた表現にすることがポイントです。

動機

次に、研究を始めた動機や意義を説明します。なぜ研究を始めようと思ったのか、研究テーマを選定した理由などについて記載しましょう。

企業は動機や意義から、学生がどのようなことに興味を持つのか、学生の価値観、ポテンシャルなどを見ています。研究の動機が明確でない場合、企業は学生の研究にかける熱意が読み取りにくくなるので注意してください。

目標・困難

研究テーマ、動機の次は、研究の目標を述べましょう。目標とは、求めている成果やどのような結果を目指していたかの記述を指します。目標は具体的に表現し、数値化することでわかりやすく伝えられます。

目標の次に困難の紹介です。研究活動中はすべてがスムーズではなかったはずです。研究の過程で直面した課題や困難のなかで、印象強く残っている辛かったことを記載しましょう。困難は大きなものがいいわけではなく、小さなトラブルでも問題ありません。

取り組み・結果

努力した結果を伝えるために取り組みの説明を行います。立てた目標に対して、どのように取り組んできたのかを記載しましょう。

また、困難を述べただけでは頑張りが伝わらないので、どのように乗り越えたかを説明します。何を考えてどのような対応をしたのかを述べることで、レベルの高いガクチカになります。

取り組みで得られた結果を伝えることで、企業は入社後に活躍できるかイメージしやすくなります。結果に説得力をもたらすには、取り組み前と後の心境の変化を記載することがポイントです。

学び

最後にまとめとして、研究活動から学んだことや今後の展望を記します。学びや気づきは重要であり、採用担当者は学生が経験から何を学び、これからどのように活かしていくのかを注目しています。

経験から学んだことを業務に活かせるガクチカであれば、能力やスキルが備わっている学生だと採用担当者に判断してもらえるでしょう。

【アピールポイント別】ガクチカで研究をアピールする例文

計画力

例文

私は大学3年次に、〇〇の研究活動に注力しました。〇〇については子供のころから興味があり、いつか研究をしてみたいと思い、〇〇が学べる現在の大学を選びました。

私の所属する研究室では、1つのテーマにつき2ヵ月以上の研究期間がかかるという課題がありました。目標達成のためには計画力と実行力が必要だと考え、実験計画を立てることにしました。まず、日々の目標を設定し、それを達成するための計画を練りました。また、他の研究者の方々とコミュニケーションをとり、自分の考えを伝えることで、より良い結果が得られるよう努めました。

その結果、1ヵ月で研究を終えることができ、目標としていた以上の成果を得ることができました。就職後も目標達成のために所要時間を考え、計画性を発揮して結果を出していきたいです。(350字以内)

最初に何の研究なのかを伝えることで、採用担当者が内容について理解しやすい構成になっています。研究の動機や目標を達成する取り組みについても簡潔にまとめられています。

また、結果についても数値化して表しているのでわかりやすくなっています。

計画力は社会人にとって必要なスキルなので、魅力的な強みと評価されやすいです。入社後の活躍を記載することで、入社後に活躍できるイメージを持ってもらいやすいでしょう。

粘り強さ

例文

私は、学生時代〇〇の研究開発に取り組みました。研究を始めた当初は、技術的な知識や経験が乏しいため、成果を出せませんでした。しかし、諦めることは選ばず、持ち前の粘り強さを発揮して、基礎から鍛え直そうと決意しました。着実なステップアップのため、研究にかける時間を増やし、基礎研究を何度も実施しました。失敗したときは課題を洗い出し、その都度担当教官や研究室のメンバーに相談し、解決することを繰り返しました。

その結果、研究をやり遂げることに成功しました。この経験で、コツコツと努力し続けることや、根気強くやり遂げることの重要性を学びました。社会人になると、うまくいかないことが多いかもしれません。しかし、私の粘り強さを発揮して貴社に貢献できる社員を目指したいです。(350字以内)

目標達成のために自分の強みをどのように活かしたのかを具体的に記載しているため、学生の粘り強さが伝わる例文になっています。専門用語もなく、研究が専門外の採用担当者でも理解しやすい仕上がりになっています。

研究活動のガクチカは他の学生と差別化しやすいため、採用担当者が興味を持ってくれる可能性が高いです。粘り強さのアピールはポテンシャルがあると捉える企業もあるので、ガクチカを作成するときにおすすめのアピールポイントです。

協調性

例文

私は、大学3年次に運動リハビリテーションの研究をしました。作業療法士になることが目標なので、研究テーマに選びました。

研究を始めた当初は、研究がうまくいかず、1人の力で続けることに限界を感じました。そこで、研究室の仲間と協力し、1つの目標に2チームで成果を出すことにしました。仲間と協力して課題解決に取り組むことで、研究に対するモチベーションも上がりました。

その結果、学会発表や論文執筆など、様々な活動に挑戦することができました。この経験から、協調性を持って物事に取り組むことの大切さを学びました。

作業療法士の仕事では他のスタッフとの連携が重要だと考えています。貴社に入社後は協調性を活かして企業活動に貢献していきたいです。(350字以内)

作業療法士の選考に向けたガクチカの例文です。協調性をうまくアピールした例文になっています。

仕事も1人ですべて対応することはできないため、協調性やコミュニケーションスキルといった社会人に必要なスキルをアピールできています。

また、志望動機とつながりのあるガクチカになっているので、説得力が増しています。強みの活かし方についても応募先に必要なスキルだとわかりやすいため、採用担当者に良い印象を与えるでしょう。

論理的思考力

例文

私は大学で、SNSの利用とその心理について研究をしています。SNSの利用で精神面に影響を及ぼした経験があり、SNSが与える影響について気になり始めました。

研究では選択式の質問紙による調査方法を考えましたが、オンラインツールを利用するか街頭調査をするかで意見が割れました。どちらかの方法を選ぶと、選ばれなかったメンバーの士気が下がると考え、双方が納得するために両方の調査方法を実施するといった、お互いの意見を取り入れた解決策を提案しました。

その結果、さまざまな意見や有効性の高い回答を得ることができ、お互いのメリットをうまく取り入れることができました。このように、私は課題に直面したときでも、柔軟な対応で解決策を見出すことができます。

社会人になると多くの課題が待ち受けていると思いますが、課題の本質にいち早く気づき、解決のために行動を起こしていきたいです。(400字以内)

論理的思考力は面接や選考の過程で伝わるものなので、アピールするときは論理的思考力を言い換えてアピールしましょう。

今回の例文では、論理的思考力を課題の本質に早く気づける強みとして言い換えています。他にも、分析力や課題解決力も、論理的思考力の言い換えとして使える強みです。

また、論理的思考力を伝えるには、課題の解決策を論理的に道筋を立てて説明することが大切です。例文では課題に対しどのように考え、何を行動したかが明確になっているため、論理的思考力があると判断されるガクチカになっています。

課題解決力

例文

私は、以前からアプリ開発に興味があり、近年増加している「〇〇アプリ」を研究テーマに選び注力しました。

しかし、実験でなかなか仮説どおりの結果が出ず続けることに苦労しました。結果が出ない原因を追究するために、実験結果が出る度に教授に相談したり、研究室の仲間に意見をもらったり、新たな情報を得るために何度も参考文献の確認も行い、新たな課題と解決策を洗い出し、繰り返し実行に移しました。

その結果、7回目の実験でようやく納得のいく結果を出すことができました。この経験により、起こっている問題を解決するためには、視野を広げ、試行錯誤を繰り返すことの大切さを養うことができたと感じています。

入社後に課題に直面しても、課題点を探り問題解決に向けて試行錯誤できる社員を目指し、アプリ開発に貢献したいと考えています。(350字以内)

研究のガクチカでは、課題解決力を伝えやすいメリットがあります。企業にとっても課題解決力が強みの学生は、仕事の成果につながりやすいと感じ、ポジティブな印象を受けるでしょう。

また、問題解決のために周囲を巻き込むことで、コミュニケーションスキルの高さもアピールできています。最後は応募先と絡めた学びを記載しているところも、高評価につながります。

ガクチカで研究をアピールするときのポイント

専門用語は使わない

研究活動では多くの専門用語がありますが、ガクチカで多用するのは避けましょう。採用担当者がわからない場合は、研究内容が入ってきづらく評価が悪くなる恐れがあります。

ガクチカを作成する際はかみ砕いた表現を意識して、専門外の人にも伝わる表現をすることが大切です。しかし、普段から専門用語を使い慣れている場合、無意識のうちに使ってしまう可能性があります。

そうならないために、ガクチカを作成した後に、一度研究を専門外の人に確認してもらうと安心です。また、どうしても専門用語を使用する必要がある場合は、補足として簡単な説明を入れるようにしましょう。

企業でどのように活かせるかを記載する

ガクチカの重要なポイントは、企業で活かせる強みやスキルを伝えることです。企業は学生が自社にとって、採用するメリットがあるのかを判断する必要があります。

ガクチカで企業に活かせる強みをアピールするには、企業の仕事内容と経験からの強みがつながっていることを示します。アピールポイントがずれてしまわないように、企業研究を念入りに行ってから作成することをおすすめします。

志望動機とつなげる

ガクチカと志望動機がつながっていると、根拠のある志望動機になり説得力がプラスされます。研究内容が志望業界とつながっている場合は、研究経験を志望動機にするのがおすすめです。

その場合、応募企業の業界や業務に対する基本的な知識があることもアピールできるため、採用側の印象は良くなるでしょう。

研究内容と志望業界が完全に一致していなくても、研究から得られた強みを志望動機とつなげてアピールすると好印象につながります。

異なっている場合は、業界を志望した理由や企業を応募した理由について具体的に説明できると採用側も納得できるでしょう。

研究経験をガクチカにする際のよくある質問

研究活動に実績がなくてもアピールしていい?

採用担当者はガクチカに成果や実績は重要視していないため、実績がなくても自信を持ってアピールしましょう。大事なのは過程であり、人間性や価値観を見極める内容であるかが重要です。

実績がない場合は取り組んだ内容を重点的に記載し、活動によって得た学びをしっかりと記してください。続いて、経験からの学びを業務にどのように活かすかを記載しましょう。

研究活動が途中の場合でもいい?

研究が途中の場合でも、過程を具体的に記載できるのなら差し支えありません。前述したとおり過程が大切なので、研究活動の意義や困難、乗り越えたときの行動を記してください。

現時点での研究成果と、今後どのような結果を求めているのかを記載すると、採用担当者が研究内容についてわかりやすくなります。

研究内容がほかの学生と被ってるときはどうする?

研究内容が被っていても、研究への取り組み方や困難の乗り越え方まで同じことはないはずです。活動経験は1人1人異なるので、研究内容の被りは気にする必要はありません。

過程の違いで個性がでるため、自分の取り組んできた姿勢をアピールしていくことが重要です。研究活動で意識したことや、学んだことについて自分なりの考えを加えることで、さらにオリジナリティのあるガクチカになるでしょう。

研究活動のガクチカはさまざまなスキルのアピールが可能!

研究活動はガクチカでさまざまなスキルや強みをアピールできます。他の学生との差別化もできるため、研究活動の経験があるのなら積極的にアピールしていきましょう。

研究は専門的な内容が多いため、ガクチカにする際はわかりやすい言葉選びが大切です。伝え方を工夫するだけで、レベルの高いガクチカの作成ができます。

たとえ研究に実績がない場合や途中の段階でも、研究活動の過程は十分なアピールポイントになります。自分自身が得た経験や取り組んだ姿勢について、本記事を参考にしながら作成してみてください。